2017年08月16日
寒中コンクリート
◆寒中コンクリートの初期凍害防止対策
コンクリートの温度は、打ち込み後の凍結を避けるためには、10℃程度を確保する必要が、一方、打ち込み温度を上げると所要の単位水量の増加や凝結が早くなること。温度ひび割れが発生する可能性が生じることなどに注意が必要。
【 土木学会示方書 】では打ち込み時のコンクリート温度は 5〜20℃としている。
【 JASS 5 】
初期凍害を防ぐための養生終了時に必要とされるコンクリートの強度
5.0 N/mm2
【 土木学会示方書 】
初期凍害を防ぐための養生終了時に必要なコンクリート強度の標準は下記
型枠の取り外し直後に構造物が曝される環境(養生)を基準として、
(1)コンクリート表面が水で飽和される頻度が高い場合
断面の大きさ
(薄い場合)(普通の場合)(厚い場合)
15 12 10 N/mm2
(2)コンクリート表面が水で飽和される頻度が低い場合
断面の大きさ
(薄い場合)(普通の場合)(厚い場合)
5 5 5 N/mm2
※ 初期凍害を防ぐため、所定の強度が得られるまで、保温や加熱などの養生を行う必要がある。
【 土木学会示方書 】(施工編)では
打込み後の凍結を避けるためには、打込み温度は 10℃程度確保する必要があり、
【 土木学会示方書 】打込み時の温度 5〜20℃
【 JASS 5 】荷卸し時温度 10〜20℃
・コンクリートの練上がりの温度
【 土木学会示方書 】では練り混ぜ時および打込み終了時のコンクリート温度について次式を示し、時間あたりの温度低下をコンクリート温度と外気温との差の 15 %としている。
T2 = T1 - 0.15 ( T1 - T0 )× t
T0:周囲の温度
T1:練混ぜた時の温度 [ ℃ ]
T2:打込み終了時の温度 [ ℃ ]
t :練り混ぜてから打込み終了までの時間 [ h ]
< 積算温度方式 >
積算温度 M は一般に
M = Σ(θ + A )・Δ t
M:積算温度 [ ℃・日 または ℃・時 ]
θ:Δt 時間中のコンクリートの温度 [ ℃ ]
A:定数 (一般に 10℃)
Δt :時間(日または時)
(例)
5℃で 28日養生したコンクリートの圧縮強度と
10℃で14日養生したコンクリートの圧縮強度は同じ?
M = ( 5 + 10 ) × 28 = 420 ℃・日
M = ( 10 + 10 ) × 14 = 280 ℃・日
積算温度が異なるので、圧縮強度の発現も異なる
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