問題3
次の 1.から 8.の各記述において、記述ごとの1から3の下線部の語句のうち最も不適当な箇所番号を 1つあげ、適当な語句を記入しなさい。
1.ラフテレーンクレーンと油圧トラッククレーンを比較した場合、狭所進入、狭隘地作業性に優れるのは、@ラフテレーンクレーンである。
また、クローラクレーンのタワー式と直ブーム式を比較した場合、ブーム下のふところが大きく、より建物に接近して作業が可能なのは、A直ブーム式である。
定置式のタワークレーンの水平式と起伏式を比較した場合、吊上げ荷重が大きく、揚程が高くとれるのは、B起伏式である。
解答例
A タワー式
クローラクレーンのタワー式と直ブーム式を比較した場合、タワー式は垂直タワーの先端にブームが付いているためふところが大きく、建物に接近して作動が可能である。
2. 地下水処理工法におけるディープウェル工法やウェルポイント工法などの排水工法は、地下水の揚水によって水位を必要な位置まで低下させる工法であり、地下水位の低下量は、@揚水量や地盤のA透水性によって決まる。
必要揚水量が非常に多い場合、対象とする帯水層が深い場合や帯水層が砂礫層である場合には、 Bウェルポイント工法が採用される。
解答例
Bディープウェル工法
ディープウェル工法は、必要揚水量が非常に多い場合、対象帯水層が深い場合、帯水層が砂礫層である場合など、ウェルポイント工法で処理できない場合に採用する。(建築工事監理指針)
3.アースドリル工法は、アースドリル機のケリーバの先端に取り付けた@オーガーを回転させることにより、杭孔を掘削する。
一般に掘削孔壁の保護は、地盤表層部についてはケーシングにより、ケーシング下端以深は、AベントナイトやCMCを主体とする安定液によりできるマッドケーキ(不透水膜)とB水頭圧により保護する。
解答例
@回転(ドリリング)バケット
アースドリル工法は、アースドリル機の先端に取り付けた回転(ドリリング)バケットを回転させることにより、杭孔を掘削する。(建築工事監理指針)
4. 鉄筋のガス圧接を手動で行う場合、突き合わせた鉄筋の圧接端面間のすき間は@5mm 以下で、偏心、曲がりのないことを確認し、還元炎で圧接端面間のすき間が完全に閉じるまで加圧しながら加熱する。
圧接端面間のすき間が完全に閉じた後、鉄筋の軸方向に適切な圧力を加えながら、A中性炎により鉄筋の表面と中心部の温度差がなくなるように十分加熱する。このときの加熱範囲は、圧接面を中心に鉄筋径のB2倍程度とする。
解答例
@ 2
鉄筋に圧接器を取り付けて突き合わせた場合の圧接端面のすき間は、鉄筋径にかかわらず 2 mm以下とする。また偏心、曲がりがあると、圧接面全体に十分な加圧ができず、不良圧接になりかねないので、これらの有無を確認する必要がある。(建築工事監理指針)
5.日本工業規格(JIS)のレディーミクストコンクリートの規格では、指定がない場合のレディー ミクストコンクリートの塩化物含有量は、荷卸し地点で、@塩化物イオン量として 0.30 kg/m3以下と規定されている。
また、レディーミクストコンクリートに使用するA砂利の塩化物量については、プレテンション方式のプレストレストコンクリート部材に用いる場合を除き、BNaCl 換算で 0.04 % 以下と規定されている。
解答例
A 砂
レディーミクストコンクリートに使用する砂(細骨材)の塩化物量は、プレテンション方式のプレストレストコンクリート部材に用いる場合を除き、NaCl換算で0.04%以下と規定されている。(JIS A 5308 付属書A)
6. コンクリート打込みの際の@自由落下高さが高すぎるとコンクリートが分離したりするおそれがあり、たて形シュートや打込み用ホースを接続してコンクリートの分離を防止する必要がある。
たて形シュートを使用する場合には、その投入口と排出口との水平方向の距離は、垂直方向の高さの約A2倍以下とする。
また、斜めシュートはコンクリートが分離しやすいが、やむを得ず斜めシュートを使用する場合には、その傾斜角度を水平に対して B30度以上とする。
解答例
A 1/2
たて形シュートは、落差のあるところへコンクリートを運搬するもので、鋼製パイプ、樹脂製パイプ、フレキシブルホースなどが使われる。たて形フレキシブルシュートを用いる場合、その投入口と排出口との水平方向の距離は、垂直方向の高さの 1/2 以下とする。(建築工事監理指針)
7.トルシア形高力ボルトの締付け完了後の検査は、すべてのボルトについてピンテールが@破断していることを確認する。1次締付け後に付したマークのずれにより、ナット回転量に著しいばらつきの認められる群については、その一群のAすべてのボルトのナット回転量を測定し、平均回転角度を算出する。この結果、平均回転角度±B45 度の範囲のものを合格とする。
解答例
B 30
トルシア形高力ボルトの締付け完了後の検査は、ピンテールの破断を確認するとともに、1次締付け後に付したマークのずれによって、共回り・軸回りの有無、ナット回転量及びナット面から突き出したボルトの余長の過不足を目視で検査し、いずれについても異常が認められないものを合格とする。その結果、ナット回転量の著しいばらつきの認められる群については、そのボルト群のすべてのボルトのナット回転量を測定し、平均回転角度を算出する。その結果、平均回転角度 ± 30度の範囲のものを合格とする。(JASS6)
8.鉄骨工事におけるスタッド溶接部の 15°打撃曲げ検査は、@150 本又は主要部材1個ごとに溶接した本数のいずれか少ない方を1ロットとし、1ロットにつきA1本行う。
検査の結果不合格になった場合は、同一ロットから更に2本のスタッドを検査し、2本とも 合格の場合は、そのロットを合格とする。
ただし、これら2本のスタッドのうち1本以上が不合格となった場合は、そのロットB全数について検査する。
解答例
@ 100
スタッド溶接部の15度打撃曲げ検査は「100本」または「主要部材1個または1台に溶接した本数」のいずれか少ない方を1ロットとし、1ロットにつき1本行う。(JASS6)
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