※ 問題番号[ No.1 ]〜[ No.15 ]までの 15 問題のうちから、12 問題を選択し、解答してください。
[ No.1 ]
換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.室内空気の気流は、0.5 m/s 以下となるようにする。
2.室内空気の二酸化炭素の濃度は、1.0 % 以下となるようにする。
3.室内空気の相対湿度は、40 %以上 70 % 以下となるようにする。
4.室内空気の浮遊粉じんの量は、0.15 mg/m3 以下となるようにする。
答え
2 ×
室内環境基準において、空気中の二酸化炭素濃度の許容値は、1,000ppm(0.1%)以下と定められている。(建築基準法施行令第129条の2の6第3項)
・二酸化炭素 1,000 ppm以下
・一酸化炭素 10 ppm以下
覚え方「銭湯で屁をする」
(原口氏「スーパー記憶術」より)
また、室内空気の建築物環境衛生管理基準(厚生労働省)には以下のように規定されている。
建築物環境衛生管理基準(厚生労働省)
浮遊粉じんの量 0.15mg/m3以下
一酸化炭素の含有率 100万分の10以下(=10 ppm以下)
二酸化炭素の含有率 100万分の1000以下(=1000 ppm以下)
温度(1)17℃以上 28℃以下
(2)居室における温度を外気の温度より低くする場合は、
その差を著しくしないこと。
相対湿度 40%以上 70%以下
気 流 0.5 m/秒以下
ホルムアルデヒドの量 0.1mg/m3以下(0.08ppm以下)
[ No.2 ]
伝熱に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.壁体内の中空層の片面にアルミ箔を貼り付けると、壁体全体の熱抵抗は大きくなる。
2.熱放射は、電磁波による熱移動現象であり、真空中でも生じる。
3.壁体内にある密閉された中空層の熱抵抗は、中空層の厚さに比例する。
4.総合熱伝達率は、対流熱伝達率と放射熱伝達率を合計したものをいう。
答え
3 ×
1.◯
壁体の熱抵抗は、部材の熱伝導抵抗の和に、中空層の熱伝達抵抗を加えたものとなる。よって中空層内にアルミ箔を貼り付けることで熱抵抗は大きくなる。
2.◯
熱放射は物体表面から射出される赤外線(電磁波)によって、熱が移動する現象である。放射による熱の移動には空気は必要ないため、真空中においても放射による熱移動は生じる。太陽の熱は、熱放射により真空の宇宙空間を通って地球に到達している。
3.×
壁の中空層(空気層)の熱抵抗は、中空層の厚さが20〜30mmを超えると、厚さに関係なくほぼ一定となる。
4.◯
対流熱伝達とは、固体表面から空気に熱が移動することである。放射熱伝達とは、空気中や真空中で物体から他の物体に直接熱伝達されることである。総合熱伝達率とは、壁体表面から空気へ伝えられる対流熱伝達率と放射熱伝達率を合計したものである。
[ No.3 ]
採光及び照明に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.均等拡散面上における輝度は、照度と反射率との積に比例する。
2.演色性とは、光がもつ物体の色の再現能力のことで、光の分光分布によって決まる。
3.昼光率とは、全天空照度に対する室内のある点の天空光による照度の比をいう。
4.設計用全天空照度は、快晴の青空のときが薄曇りの日よりも大きな値となる。
答え
4 ×
1.◯
ある光源が理想的な均等拡散面上における輝度 L [ cd/m2 ]は、反射面の照度 E [ lx ] と、反射率 ρとの積に比例するため、輝度観察方向にかかわらず、次の式で表される。
L = ρ / π・E
2.◯
光源による物体色の見え方を演色性という。演色性は演色評価数で表し、数値が大きいものほど色の見え方に関する光源の特性が自然光に近いことを表す。白熱電球やハロゲン電球は最高値の 100であり演色性がよい。
3.◯
全天空からの直射日光を除く照度を全天空照度といい、昼光率とは屋外の全天空照度に対する室内のある点の天空光による照度の比を百分率で表したものである。
4.×
設計用全天空照度は、快晴の青空のときより、薄曇りの日の値の方が大きい。
設計用全天空照度の覚え方
・快晴 10000 lx
・曇り 30000 lx
・雨 5000 lx
「俳句もサマになる雨の甲子園」
晴 1万、曇3万、雨 5千
(原口氏「スーパー記憶術」より)
[ No.4 ]
積層ゴムを用いた免震構造の建築物に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.水平方向の応答加速度を大きく低減することができるが、上下方向の応答加速度を低減する効果は期待できない。
2.軟弱な地盤に比べ強固な地盤では大地震時の地盤の周期が短くなるため、応答加速度を低減する効果が低下する。
3.免震部材の配置を調整し、上部構造の重心と免震層の剛心を合せることで、ねじれ応答を低減できる。
4.免震層を中間階に設置する場合は、火災に対して積層ゴムを保護する必要がある。
答え
2 ×
1.◯
積層ゴム(アイソレータ)を用いた免震構造は固有周期が長くなるため、水平方向の応答加速度を低減することができ、建築物に作用する地震力も小さくなる。ただし、免震構造は一般に、水平地震動に効果を発揮するが、上下方向の応答加速度を低減する効果は期待できない。
2.×
地盤の周期とは、卓越周期といって、地盤の種類によって異なり、地盤が軟弱なほどその値は長く、岩盤では短くなる。地震時の揺れはその地盤の「卓越周期」と建物の「固有周期」が一致した場合に、「共振」をおこし、建物が揺れが強められる。
それに対して、応答加速度とは、入力振動に対して振動解析に用いる応答スペクトルのファクターであり、応力加速度を低減する効果とは関係はない。
3.◯
重心とはその物体にかかる重力の中心であり、剛心とは建築物に地震のような回転させる力がかかった場合の回転の中心となる位置である。この位置のずれ(偏心距離)が大きいほどゆがみが大きくなる。よって、重心と剛心は、なるべく一致させ、偏心距離を小さくするのが望ましい。免震構造の場合も上部構造の重心と免震層の剛心を極力近づける計画とし、建築物のねじれの悪影響を避けている。
4.◯
中間階の免震層に積層免震ゴム(アイソレータ)を用いた場合、アイソレータは柱に設置する。このとき、アイソレータに耐火被覆を施すか、防火区画により免震層に火災が及ばないようにするなどの配慮が必要である。なお、基礎免震の場合は、耐火被覆の必要はない。
[ No.5 ]
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.柱のせん断補強筋の間隔は、柱の上下端から柱の最大径の 1.5 倍又は最小径の 2倍のいずれか大きい範囲を 100 mm 以下とする。
2.柱及び梁のせん断補強筋は、直径 9 mm 以上の丸鋼又は D 10 以上の異形鉄筋とし、せん断補強筋比は 0.2 % 以上とする。
3.一般の梁で、長期許容応力度で梁の引張鉄筋の断面積が決まる場合、原則として引張鉄筋の断面積はコンクリート断面積の 0.2 % 以上とする。
4.貫通孔の中心間隔は、梁に2個以上の円形の貫通孔を設ける場合、両孔径の平均値の3倍以上とする。
答え
3 ×
1.◯
柱のせん断補強筋(帯筋)の間隔は、100mm以下とする。ただし、柱の上下端より柱の最大径の1.5倍または最小径の2倍のいずれか大きい方の範囲外では、帯筋間隔を前記数値の1.5倍まで増大することができる。(鉄筋コンクリート構造計算基準)
2.◯
梁、柱のせん断補強筋は軽微な場合を除き、直径 9mm以上の丸鋼、またはD10以上の異形鉄筋を用いる。梁、柱のせん断補強筋(帯筋及びあばら筋)比は 0.2%以上とする。(柱の軸を含むコンクリートの断面の面積に対する帯筋の断面積の和の割合)
3.×
引張鉄筋断面積は、0.004bdまたは存在応力によって必要とされる量の4/3のうち、小さい値以上であるので、コンクリート断面積の 0.4%以上とする。
4.◯
梁に2個以上の貫通孔を設ける場合、孔径は梁せいの 1/3以下とし、孔の中心間隔は孔径の平均値の3倍以上とする。
[ No.6 ]
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1. H形鋼は、フランジ及びウェブの幅厚比が大きくなると局部座屈を生じやすい。
2. 角形鋼管柱の内ダイアフラムは、せいの異なる梁を1本の柱に取り付ける場合等に用いられる。
3. 部材の引張力によってボルト孔周辺に生じる応力集中の度合は、高力ボルト摩擦接合の場合より普通ボルト接合の方が大きい。
4. H形鋼梁は、荷重や外力に対し、せん断力をフランジが負担するものとして扱う。
答え
4 ×
1.◯
H形鋼のフランジ及びウェブの幅厚比が大きくなると、相対的に板の厚さが薄くなり、圧縮材は部材としての耐力を発揮する前に局部座屈を生じやすくなる。
2.◯
ダイヤフラムとは、梁と柱の相互で曲げ応力を伝達できるように配置する鉄骨プレートで、通しダイアフラムと内ダイヤフラムがある。通しダイアフラムは、切断された柱がダイヤフラムを挟んで取り付くタイプであり、角形鋼管柱の仕口部に多用されている。内ダイアフラムは柱の板材を挟んで梁のフランジと柱内部のダイアフラムとが取り付くタイプであり、せいの異なる梁を1本の柱に取り付ける場合等に用いられる。
3.◯
普通ボルト接合の場合、部材に引張力が作用すると接合部にずれが生じ、ボルトと鋼板が支圧力で支持するてめ、ボルト孔周辺に応力が集中する。一方、高力ボルトによる摩擦接合は、ボルトの支圧力ではなく、添え板(スプライスプレート)の摩擦力で支持するため、ボルト孔周辺の応力は、普通ボルト接合と比較すると小さくなる。
4.×
H形鋼梁は、荷重や外力に対し、フランジが曲げモーメントを、ウェブがせん断力を負担するものとして扱う。梁ウェブはあまり薄いとせん断による座屈するため、梁の材軸方向と直角に中間スチフナを配置し、ウェブプレートのせん断座屈補強を行う。ただし、市販のロールH形鋼では、補強は必要ない程度のウェブの板厚になっている。
[ No.7 ]
杭基礎に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1. 基礎杭の周辺地盤に沈下が生じたときに杭に作用する負の摩擦力は、一般に摩擦杭の場合より支持杭の方が大きい。
2. 杭と杭との中心間隔の最小値は、埋込み杭の場合、杭径の 1.5 倍とする。
3. 基礎杭の先端の地盤の許容応力度は、アースドリル工法による場所打ちコンクリート杭の場合よりセメントミルク工法による埋込み杭の方が大きい。
4. 外殻鋼管付きコンクリート杭の鋼管の腐食代は、有効な防錆措置を行わない場合、1 mm 以上とする。
答え
2
1.◯
杭周囲の地盤沈下によって杭の沈下より地盤の沈下が大きくなると、杭周囲面には下向きの摩擦力が働くが、摩擦杭は杭と共に沈下するため、負の摩擦力は支持杭の方が摩擦杭より大きくなる。
2.×
杭と杭との中心間隔の最小値は、埋込み杭の場合は、その杭頭部の径の 2.0倍以上、打込み杭の場合は、その杭頭部の径の 2.5倍以上かつ 75cm以上とする。
3.◯
杭の先端支持力は
打込み杭 :300・Ne/3 [ kN/m2 ]
埋込み杭 :200・Ne/3 [ kN/m2 ]
場所打ち杭:150・Ne/3 [ kN/m2 ]
である。ただし、Ne:杭先端地盤の平均N値とする。
よって、基礎杭の先端の地盤の許容応力度は、アースドリル工法による場所打ちコンクリート杭の場合よりセメントミルク工法による埋込み杭の方が大きい。
4.◯
外殻鋼管付きコンクリート杭は有効な防錆措置を行わない場合、鋼管の腐食代を 1mm以上としなければならない。
[ No.8 ]
図に示す長方形断面部材の図心軸(X 軸)に対する許容曲げモーメントの値として、 正しいものはどれか。 ただし、許容曲げ応力度 fb は 9.46 N/mm2 とする。
1. 9.46 × 105 N・mm
2. 5.68 × 105 N・mm
3. 4.73 × 105 N・mm
4. 2.84 × 105 N・mm
答え
1
[ 解法 ]
許容曲げ応力度 fb = 9.46 N/mm2より
曲げ応力度の式
σ = M / Z
断面係数の式
Z = BH2 / 6
より
M = σ × Z
= (9.46 N/mm2) × (60 × 1002) / 6 mm3
= 9.46 × 105 N・mm
∴ 1が正解
[ No.9 ]
図に示す3ヒンジラーメン架構の DE 間に等変分布荷重が、AD 間に集中荷重が同時に作用したとき、支点 A 及び B に生じる水平反力(HA、HB)、鉛直反力(VA、VB)の値 として、正しいものはどれか。 ただし、反力は右向き及び上向きを「+」、左向き及び下向きを「−」とする。
1.HA=+ 15kN
2.HB =− 60kN
3.VA=+ 60kN
4.VB =+120kN
答え
1
ΣMA = 0 より
40 × 1.5 + 60 × 6 /2 × 4.0 - 6 × VB = 0
60 + 720 -6VB =0
VB = 130
Σ Y = VA + VB - 60 × 6/2 =0
VA + VB = 180
∴ VA = 50
MC(左)
= - 30 × 3/2 × 1 - 40 × 1.5 + VA × 3 +HA× 3=0
= -45 - 60 +3VA +3HA =0
= -105 + 3VA +3HA =0
VA +HA =35
HA =35 - 50 = -15(左向き)
ΣX = HA + HB = 40 より
HB = 55(右向き)
∴ 正解は1番(向きが逆)
[ No.10 ]
図に示す梁の AB 間に等分布荷重 w が、点 C に集中荷重 P が同時に作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。 ただし、曲げモーメントは材の引張り側に描くものとする。
答え
3
平成23年度 問題 No.9 と全く同じ問題である。
[ 解法 ]
等分布荷重w と集中荷重Pを分けて考える。
集中荷重Pにより、B点には
MB(P) = 3m × 3kN = 9 kN・m
のモーメントが発生する。
一方、等分布荷重w による両端ピンのAB間の
モーメントは中央部でM = ωL2/8
より
2 × 32/8 = 2.25 kN・m
よって、
AB間の中点のモーメントは
4.5 – 2.25 =2.25
選択肢3及び4は点Mにおいて
回転運動が発生するので不適。
∴ 正答枝 2 が適当である。
[ No.11 ]
建築に用いられる金属材料に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。
1.黄銅(真ちゅう)は、銅と亜鉛の合金であり、亜鉛が 30 〜 40 % のものである。
2.ステンレス鋼の SUS 304 は、SUS 430 に比べ磁性が弱い。
3.銅の熱伝導率は、鋼に比べ著しく高い。
4.アルミニウムの線膨張係数は、鋼の約4倍である。
答え
4
1.◯
黄銅(真ちゅう)は、銅と亜鉛の合金であり、銅:60〜70%、亜鉛:30〜40%の合金である。展性・延性に富み、侵食されにくく、耐食性も高い。絞り加工・機械・器具等に用いられる。また、流動性に富み精密な鋳物にも使用される。
2.◯
ステンレス鋼SUS430(フェライト系)は、鉄とクロムの合金で磁性があり、磁石に付く強磁材料である。SUS304(オーステナイト系)は、鉄とクロムとニッケルの合金であり、若干の磁性を帯びる。よって、SUS304は、SUS430に比べて磁性は弱い。
3.◯
室温20℃における熱伝導率は、銅:約360〜390W/m・K程度、鋼:約30〜60 W/m・K程度である。
4.×
[ 材料 ] 線膨張係数α [ 10-6/K ]
鋼 11.3 ~ 11.6
ステンレス鋼 9.0 ~ 17.3
鋳鉄 9.2 ~ 11.8
アルミニウム 23.6
∴ アルミニウムの線膨張係数は、鋼の約2倍である。
[ No.12 ]
石材に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。
1.花こう岩は、耐摩耗性、耐久性に優れるが、耐火性に劣る。
2.大理石は、ち密であり、磨くと光沢が出るが、耐酸性、耐火性に劣る。
3.石灰岩は、耐水性に優れるが、柔らかく、曲げ強度は低い。
4.砂岩は、耐火性に優れるが、吸水率の高いものは耐凍害性に劣る。
答え
3
1.◯
花こう岩はいわゆる御影石と呼ばれ、地下深部のマグマが地殻内で冷却固結した結晶質の石材で、硬く、耐磨耗性、耐久性に優れた石材として、建築物の外部等に最もも多く用いられている。ただし、耐火性の点でやや劣る。
2.◯
大理石は石灰岩が結晶化したもので、美観に優れ強度も十分あるが、耐酸性、耐火性に劣り、外装材には用いることができない。
3.×
石灰岩(堆積岩)は、取付け部耐力、曲げ強度等は他の石材に比べて小さく耐水性に劣る。
4.◯
砂岩は、主に砂が続成作用により固結してできた堆積岩である。耐火性に優れるが、吸水率の高いものは耐凍害性に劣る。
[ No.13 ]
日本工業規格(JIS)のドアセットに規定されている性能項目に関する記述として、不適当なものはどれか。
1.スイングドアセットでは、「気密性」が規定されている。
2.スイングドアセットでは、「開閉力」が規定されている。
3. スライディングドアセットでは、「鉛直荷重強さ」が規定されている。
4.スライディングドアセットでは、「遮音性」が規定されている。
答え
3
スライディングドアセットには、「鉛直荷重強さ」が規定されていない。
スイングドアセット、スライディングドアセット、スイングサッシ、スライディングサッシの種類(普通)における性能項目は下表のとおりである。「鉛直荷重強さ」が規定されているのはスイングドアセットだけとなる。したがって、3が不適当である。
☆日本工業規格は、令和元年7月1日施行の法改正で日本産業規格に名称変更。
>> 日本工業規格(JIS)ドアセット規定
[ No.14 ]
アスファルト防水材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.改質アスファルトシートは、合成ゴム又はプラスチックを添加して性質を改良した改質アスファルトを原反に含浸、被覆させたシートである。
2.ストレッチルーフィング 1000 の数値 1000 は、製品の抗張積(引張強さと最大荷重時の伸び率との積)を表している。
3. 防水工事用アスファルトは、フラースぜい化点温度が低いものほど低温特性のよいアスファルトである。
4.アスファルトルーフィング 1500 の数値 1500 は、製品の単位面積当たりのアスファルト含浸量を表している。
答え
4
1.◯
改質アスファルト防水工事は、アスファルト防水と比較して臭いや煙の発生がほぼない。合成ゴムまたはプラスチックをアスファルトに添加し、耐久性・耐候性を向上させた改質アスファルトシートを使用する。熱工法用、トーチ工法用、及び常温粘着工法用の3種類がある。
2.◯
ストレッチルーフィングの種類及び品質は JIS A6022に定められており、ストレッチルーフィング1000の数値1000は、製品の抗張積(引張強さと最大荷重時の伸び率との積)を表している。
3.◯
フラースぜい化点温度とは、アスファルトの低温における変形しやすさを示すもので、鋼板の表面に作製されたアスファルト薄膜を曲げたとき、亀裂の生じる最初の温度を示す。つまり、フラーズぜい化点温度が低いものは、低温でも脆性破壊を生じることもなく変形する、低温特性のよいアスファルトである。
4.×
アスファルトルーフィングの種類及び品質は JIS A6005に定められており、アスファルトルーフィング1500は、製品の単位面積質量が 1,500 g/m2以上のものをいう。
[ No.15 ]
塗料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.合成樹脂エマルションペイントは、モルタル面に適しているが、金属面には適していない。
2.つや有合成樹脂エマルションペイントは、屋内の鉄鋼面に適しているが、モルタル面には適していない。
3.アクリル樹脂系非水分散形塗料は、モルタル面に適しているが、せっこうボード面には適していない。
4.合成樹脂調合ペイントは、木部に適しているが、モルタル面には適していない。
答え
2
1.◯
合成樹脂エマルションペイントは、合成樹脂共重合エマルションやラテックスをベースとして、着色顔料や体質顔料、補助剤、添加剤等を加えた水系塗料である。耐アルカリ性があり、コンクリート、モルタル、プラスター、せっこうボード等に適しているが、耐酸性は弱いため、鉄鋼面には適さない。
2.×
つや有合成樹脂エマルションペイントの塗膜硬化機構は、合成樹脂エマルションペイントと同様である。耐アルカリ性があり、コンクリート、モルタル、プラスター、せっこうボード等に適しており、鉄鋼面にも適している。
3.◯
アクリル樹脂系非水分散形塗料は、屋内のコンクリート面やモルタル面等、平滑な箇所の仕上げには適しているが、微細な隙間のあるガラス繊維補強セメント面や塗装には適さない。(下地処理が必要となる)
4.◯
合成樹脂調合ペイントは、はけ塗り作業に適しており、はけ目やだれが少なく、表面光沢をもつ平滑な仕上がり塗膜が得られるのが特徴である。特に鉄鋼面や木部面塗装に適しているが、耐アルカリ性が弱く、コンクリート、モルタル面等には適さない。
常日頃、過去問題10年分を最低5回すれば、合格できると言ってますが、市販されている過去問題の問題集が一般的には、過去5年、若しくは、過去7年であるので、なかなか難しい事ですが、今回のように8年前の問題が全く同じに出題される事を考慮すると、やはり10年分の過去問題に取り組んでおく方が、望ましい。
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