11節 ステイン塗り
18.11.1 一般事項
この節は、建築物の屋内における木部のオイルステイン塗り並びに建築物の屋外及び屋内における木部のピグメントステイン塗り仕上げを対象としている。
18.11.2 ステイン塗り
(1) ピグメントステイン塗り
(ア) ピグメントステイン(油性顔料着色剤)は18.10.2(1)(ア) で解説したように、顔料をボイル油や合成樹脂などで練り合わせて添加剤や溶剤を加えたものである。ビグメントステインは染料でなく顔料を使用しているため、オイルステインより耐候性は良好であり、屋外にも使用される。ピグメントステインは既調合製品であり、品質はJASS 18 M-306に規定されている。
(イ) 塗装は、着色むらが生じないように、はけ塗り又は吹付け塗りとする。塗付け後は、材料が乾き切らないうちに全面をふき、むらが生じないように余分な材料を軽くふき取る。
(ウ) 有機溶剤を用いるため、塗装作業時には換気に注意する。また、作業に使用した紙や布片等は自然発火する可能性があるため、水を入れた容器中に入れた後、乾かしてから処分する。
(エ) ピグメントステインの気温20℃における標準工程間隔時間及び標準最終養生時間は、24時間以上である。
(2) オイルステイン塗り
(ア) オイルステイン(油性染料着色剤)は、18.5.2(1)(ウ)に示したように、油溶性染料を芳香族、脂肪族炭化水素系溶剤(ミネラルターペン等)と少量の油ワニスあるいは合成樹脂ワニスに溶解した着色剤である。品質はJISや日本建築学会材料規格等で規定されていないため、製造所の技術資料や公的試験結果等を参考に適切なものを選定して特記する必要がある。
オイルステインには海外からの輸入品も多い。また、原料として石油由来の溶剤やワニスではなく、自然素材由来の溶剤やワニスを使用することにより安全性に配慮するという製品がある。しかし、自然素材由来であってもホルムアルデヒドが放散する可能性があるため、屋内に使用するオイルステインではホルムアルデヒド放散量の確認が必要である。
(イ) 塗装は、着色むらが生じないように、はけ塗り又は吹付け渡りとする。塗付け後は、材料が乾き切らないうちに全面をふき、むらが生じないように余分な材料を軽くふき取る。
(ウ) 有機溶剤を用いるため、塗装作業時には換気に注泣?:する。また、作業に使用した紙や布片等は自然発火する可能性があるため、水を入れた容器中に入れた後、乾かしてから処分する。
(エ) オイルステインの気温20℃における標準工程間隔時間及び標準最終養生時間は、24時間以上である。