10節 補 修
22.10.1 補 修
補修に関しては、「標仕」では特に規定していないが、参考までに留意点等を次に記述する。
(ア) 構内舗装は、一般の車道舗装に比較して薄い舗装構造となっているので、破損が始まると進行が速い。したがって、舗装の状態について定期的に調査を行うとともに、異常が発見されたら迅述な対策をとる必要がある。
(イ) 構内舗装の主な補修工法は次のとおりである。
(a) パッチング
舗装路面に生じたポットホール、局部的なひび割れ破損部分等にアスファル卜混合物等を充填する工法である。施工に先立ち、舗装の破損が及んでいる範囲を特定し、影響範囲のアスファルト混合物層あるいはセメントコンクリート版を撤去してから、アスファルト混合物を充填する。パッチング用の材料として、常温アスファルト混合物及び加熱アスファルト混合物がある。パッチングはあくまでも応急的な措置であり、将来的には、加熱アスファルト混合物による補修や、打換え等による補修を検討する必要がある。
(b) クラックシール
舗装にひび割れが発生すると、そこから雨水が浸入し、路盤に悪影響を与える。それを防ぐためには、ひび割れが発生したら迅速に、アスファルト系の材料等をひび割れに充填して、ひび割れをふさぐ必要がある。
(c) 局部打換え
破損が生じている部分について、表層、基層又は路盤から局部的に打ち換える工法である。
(d) オーバーレイ
既設舗装の上に、厚さ30〜50mm程度のアスファルト混合物層を施工する工法である。路面の高さが上がるので、隣接区間との取付けや、排水に支障を来さないよう注意する必要がある。
(e) 表層打換え
破損が広い範囲に広がっている場合で、基層又は路盤以下に問題を生じていないときに、表層のアスファルト混合物層又はセメントコンクリート版のみの打換えを行う工法である。
(f) 打換え
破損が広い範囲に広がっている場合で、路盤にも問題が生じている場合に、路床から上側を全て又は路盤の一部までを打ち換える工法である。
(g) 段差修正
舗装の下を構造物が横断している場合等に、舗装路面が不同沈下を起こし路面に段差を生じることがある。段差が小さい場合には、加熱あるいは常温アスファルト混合物で段差のすり付けを行う。段差が著しい場合には、局部的あるいは全面的に路盤から舗装の打換えを行う。