※ 問題番号[ No.51 ]〜[ No.70 ]までの 20 問題は、全問題を解答してください。
[ No.51 ]
工事現場における材料の保管に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1. 既製コンクリート杭は、やむを得ず2段に積む場合、同径のものを並べ、まくら材を同一 鉛直面上にして仮置きする。
2.高力ボルトは、工事現場受入れ時に包装を開封し、乾燥した場所に、使用する順序に従って整理して保管する。
3.フローリング類は、屋内のコンクリートの上に置く場合、シートを敷き、角材を並べた上に保管する。
4.防水用の袋入りアスファルトは、積重ねを 10 段以下にし、荷崩れに注意して保管する。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
既製コンクリート杭を仮置きする場合、水平な地盤上にまくら材を置き、ロープ・くさび等を使用して、固定する。2段以上に積む場合は、各段のまくら材を同一鉛直面上に配置する。また、杭の荷積みや荷下ろしは、必ず杭を2点で支持しながら行う。ただし、両端を支持すると大きな曲げモーメントが加わり、杭体を損傷するおそれがあるため、両端から杭長の 1/5 の点で支持する。(JASS4)
2.×
高力ボルトは、工事現場受入時には包装を開封せずに、規格、種類、径、長さ、ロット番号ごとに整理して乾燥した場所に保管し、施工直前に包装を解く。
3.◯
フローリング類は、コンクリートの上に置く場合は、シートを敷き、角材を並べたう上に保管し、湿気による変形に留意する。
4.◯
防水用の袋入りアスファルトを屋外で保管する場合は、シート等を掛けて雨露に当たらず、土砂等に汚れないようにする。なお、積み重ねて保管するときは、荷崩れに注意して10段を超えて積まないようにする。(公共建築工事指針)
[ No.52 ]
労働基準監督署長への計画の届出に関する記述として、「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。
1.積載荷重が 0.25 t 以上でガイドレールの高さが 18 m以上の建設用リフトを設置する場合は、当該工事の開始の日の 30日前までに、届け出なければならない。
2.つり上げ荷重が 3 t 以上のクレーンを設置する場合は、当該工事の開始の日の 30日前までに、届け出なければならない。
3.高さが 30mの建築物を解体する場合は、当該仕事の開始の日の 30日前までに、届け出なければならない。
4.ゴンドラを設置する場合は、当該工事の開始の日の 30日前までに、届け出なければならない。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
ガイドレールの高さが 18 m以上で積載荷重が250kg以上の建設用リフトを設置する場合、工事の開始日の 30日前までに、建設用リフト設置届を提出しなくてはならない。
2.◯
つり上げ荷重が 3 t 以上のクレーンを設置する場合は、工事開始日の 30日前までにクレーン設置届を提出しなければならない。
3.×
高さが31 mを超える建築物または工作物の建設、改造、解体または破壊の仕事を行う場合、当該仕事の開始の日の 14日前までに、建築工事計画届を提出しなければならない。
4.◯
ゴンドラを設置する場合、当該工事の開始の日の 30日前までに、ゴンドラ設置届を提出しなければならない。
指定地域内において特定建設作業を伴う建設工事を施工しようとする者は、原則として、当該特定建設作業の開始の日の7日前までに、市町村長に届け出なければならない。
[ No.53 ]
建築工事の工期と費用の一般的な関係として、最も不適当なものはどれか。
1.工期を短縮すると、直接費は増加する。
2.工期を短縮すると、間接費は増加する。
3.直接費と間接費の和が最小となるときが、最適な工期となる。
4.総工事費は、工期を最適な工期より短縮しても、延長しても増加する。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
直接費とは、主要材料費、直接工賃金等からなり、工期を短縮させるためには、人員を増やす等の措置が必要となり、直接工賃金が増加する。
2.×
間接費は、現場管理費や共通仮設費等からなり、工期が短縮すると現場管理費(家賃、光熱費、直接工賃金以外の給料等)は減少する。
3.◯
最適工期とは、直接費と間接費を合わせた総工事費が最小となるときの工期である。
4.◯
総工事費は直接費と間接費を合わせたものである。工期を最適な工期よりも短縮すると、直接費の増加が大きくなるため
[ No.54 ]
工程計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.工事計画は、まず各作業の手順計画を立て、次に日程計画を決定する。
2.全体工期に制約がある場合は、積上方式(順行型)を用いて工程表を作成する。
3.工程短縮を図るために行う工区の分割は、各工区の作業数量がほぼ均等になるように計画する。
4.工程表は、休日や天候を考慮した実質的な作業可能日数を暦日換算した日数を用いて作成する。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
工事計画は、手順計画と日程計画に大別して考えることができる。工程を立てるにあたっては、まず数量や仕様を確認して仕事の順序を明らかにして、手順を決定することが行われ(手順計画)、次にその手順に沿って各作業の日程を決定して工期を計算(日程計画)するのが一般的である。
2.×
工期が指定され、工事内容が比較的容易で、また施工実績が多い工事の場合に、各工程に所要日数を割り当てる割付方式が多く用いられる。積上げ方式は、工事内容が複雑で、施工実績や経験が少ない工事の場合に多く用いられる。
3.◯
工期短縮を図るために行う工区の分割は、各工区の作業数量が同等になるようにする。同等にならない場合は、主要な職種の作業数量が同等になるように分割する。局所的に過度に作業を集中させると無駄が多く効率が落ちるため、バランスよく調整することで工期短縮にもつながる。
4.◯
工程表は、延べ日数(作業に実際に必要な日数)に対して、休日及び天候等を考慮した実質的な作業可能日数を算出し、暦日換算を行い作成する。
[ No.55 ]
一般的な事務所ビルの新築工事における鉄骨工事の工程計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.トラッククレーンによる鉄骨建方の取付けピース数は、1台1日当たり 70ピースとして計画した。
2.鉄骨のガスシールドアーク溶接による現場溶接は、1人1日当たり 6 mm 換算で 80m として計画した。
3.建方用機械の鉄骨建方作業占有率は、60 % として計画した。
4.タワークレーンのクライミングに要する日数は、1回当たり 1.5 日として計画した。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
トラッククレーンの揚重ピース数は、1日当たり 20〜30ピース程度とされている。タワークレーンの場合は、1日当たり 40〜50ピース程度とされている。
2.◯
鉄骨のガスシールドアーク溶接による現場溶接は、1人1日当たり 6 mm 換算で 80 m として計画する。一般に現場溶接の1日の平均能率は、溶接技能者者1人当たり箱形(ボックス)柱で2本、梁で5箇所といわれている。
3.◯
ビルの鉄骨建方において、タワークレーンの鉄骨建方作業占有率(鉄骨建て方作業のみに占める時間の割合)は、同時期作業が多く、補助クレーンを用いる場合でおおむね 60%前後とされている。
4.◯
タワークレーンの1回のクライミングに要する日数は、準備を含めて 1.5 日である。
[ No.56 ]
ネットワーク工程表に用いられる用語に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.ディペンデントフロート(DF)は、最遅結合点時刻(LT)からフリーフロート(FF) を減じて得られる。
2.最遅開始時刻 (LST) は、後続の最早結合時刻 (ET) から作業日数 (D )を減じて得られる。
3.最遅結合点時刻 (LT )は、工期に影響することなく、各結合点が許される最も遅い時刻である。
4.最早終了時刻 (EFT) は、最早開始時刻 (EST )に作業日数 (D) を加えて得られる。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
ディペンデントフロート(DF)は、後続作業のトータルフロート(TF)に影響を与えるフロート(余裕)である。DFはその作業で使用しなければ、後続作業において、使用できるフロートのことである。フリーフロート(FF)はその作業についてだけ使用できるフロートで、FF内でのフロートに使用においては、後続作業のフロートに影響を及ぼさない。つまり DF = TF − FF となる。
2.◯
最遅開始時刻(LST)は、全体の工期を守るために、必ず着手しなければならない時刻である。よって、後続作業の最早結合時刻(ET)から作業日数(D)を減じた値となる。
3.◯
最遅結合点時刻(LT)は、結合点において、全体の工期を守るために(工期に影響することなく)、必ず工事が終了していなければならない最も遅い時刻である。
4.◯
最早終了時刻(EFT)は、作業が最も早く完了できる時刻である。よって、最早開始時刻(EST)に作業日数(D)を加えて得られる。
参考>実地対策 ネットワークの計算
[ No.57 ]
施工品質管理表(QC 工程表)に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.管理項目には、重点的に実施すべき項目を取り上げる。
2.工事監理者、施工管理者及び専門工事業者の役割分担を明記する。
3.管理値を外れた場合の処置をあらかじめ定めておく。
4.工種別又は部位別とし、管理項目は作業の重要度の高い順に並べる。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
QC工程表の管理項目は、重点的に実施すべき項目をあげて決める。
2.◯
管理方法として、工事監理者、施工管理者、専門工事業者のそれぞれの役割分担明確にしておく。
3.◯
異常時の処置として、管理値を外れた場合の処置をあらかじめ定めておく。
4.×
施工品質管理表(QC工程表)は、施工プロセスの流れに沿って個々の管理項目を誰が、いつ、どこで、そのようなデータを基にチェックし、良否を判断するのかをまとめたものである。工種別に作成されることが多いが部位別に作成されることもある。施工品質管理表は、一連の作業を重要度の高い順に並べるものではない。
[ No.58 ]
品質管理の用語に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.品質マニュアルとは、品質に関して組織を指揮し、管理するためのマネジメントシステムを規定する文書のことである。
2.工程(プロセス)管理とは、工程(プロセス)の出力である製品又はサービスの特性のばらつきを低減し、維持する活動のことである。
3. 是正処置とは、起こりうる不適合又はその他の望ましくない起こりうる状況の原因を除去するための処置のことである。
4.母集団の大きさとは、母集団に含まれるサンプリング単位の数のことである。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
品質マニュアルとは、「組織の品質マネジメントシステムを規定する文書である」と、ISO9001に定義されている。品質マネジメントシステムは階層的に構築されていて、品質マニュアルは最上位層に位置し、その下の階層に手順書、作業指示書などが置かれる。
2.◯
工程(プロセス)管理とは、プロセス(各工程)の1つ1つを重視し、作業標準を順守して所要の品質が確保できるようにすることである。検査を厳しく行うのではなく、プロセスを管理し安定させるのが品質管理の原則である。
3.×
是正処置とは、「検出された不適合又はその他の検出された望ましくない状況の原因を除去するための処置」と定義されており、再発防止のために行う処置をいう。「起こりうる不適合又はその他の望ましくない起こりうる状況の原因を除去するための処置」とは、予防処置のことであり、発生を未然に防止するために行う処置である。
4.◯
標本調査を行うとき、調査する対象の集団全体を母集団という。母集団に含まれるサンプリング単位の数を母集団の大きさという。母集団の一部分として母集団から取り出されたものを標本といい、取り出した資料の個数を標本の大きさという。
[ No.59 ]
コンクリート工事における品質を確保するための管理値に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.普通コンクリートの荷卸し地点における空気量の許容差は、± 2.5 % とした。
2.目標スランプフローが60cmの高流動コンクリートの荷卸し地点におけるスランプフローの許容差は、± 7.5 cmとした。
3.スランプ 18 cm の普通コンクリートの荷卸し地点におけるスランプの許容差は、± 2.5 cm とした。
4.構造体コンクリートの部材の仕上りにおける柱、梁、壁の断面寸法の許容差は、0 mm 〜+ 15 mm とした。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
コンクリートの空気量の許容差は、± 1.5 % である。(JIS A 5308)
2.◯
高強度コンクリートの荷卸し地点におけるスランプフローの許容差は、50cmの場合、± 7.5cm、60cmの場合、± 10 cmとする。ただし、高流動コンクリートのスランプフローは55cm以上65cm以下とし、許容差は、± 7.5 cm で、50cmを下回らず、70cmを超えないものとする。
3.◯
コンクリートスランプ値は、スランプ 8cm以上 18cm以下の場合は許容差は ± 2.5 cm である。(JASS5)
4.◯
構造体コンクリートの部材の仕上りにおける柱、梁、壁の断面寸法の許容差は、0 mm 〜+20 mmと定められている。(公共建築工事標準仕様書)
[ No.60 ]
品質管理に用いる図表に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.パレート図は、観測値若しくは統計量を時間順又はサンプル番号順に表し、工程が管理状態にあるかどうかを評価するために用いられる。
2.ヒストグラムは、計量特性の度数分布のグラフ表示で、製品の品質の状態が規格値に対して満足のいくものか等を判断するために用いられる。
3.散布図は、対応する2つの特性を横軸と縦軸にとり、観測値を打点して作るグラフ表示で、主に2つの変数間の相関関係を調べるために用いられる。
4.チェックシートは、欠点や不良項目などのデータを取るため又は作業の点検確認をするために用いられる。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
パレート図とは、不良品、欠点、故障等の発生個数を現象や要因別に分類し層別にして、出現頻度の大きい順に並べるとともに累積和を示した図である。重要な問題を発見し、どの不良項目を重点的に取り組むかを明確にするために用いる。設問の記述は管理図のことである。
2.◯
ヒストグラムは、ばらつきをもつデータの範囲をいくつかの区間に分け、各区間を底辺とし、その区間で出現度数を高さとした長方形(柱状)を並べた図で、柱状図とも呼ばれる。データの分布の形を見たり、規格値との関係(目標値からのばらつき状態)をみることができる。計量特性の度数分布のグラフ表示で、製品の品質の状態が規格値に対して満足のいくものか等を判断するために用いられる。
3.◯
散布図とは、2つの特性を横軸と縦軸にとり、観測値を打点して作るグラフ表示である。QCの7つ道具の1つとして広く普及しており、主に2つの変数間の相関関係を調べるために用いられる。
4.◯
チェックシートには、欠点や不良項目などのデータを取るための記録用チェックシートと作業の点検確認をするために用いられる点検用チェックシートがある。
[ No.61 ]
品質管理における検査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.購入検査は、提出された検査ロットを購入してよいかどうかを判定するために行う検査で、品物を外部から購入する場合に適用する。
2.中間検査は、製品として完成したものが要求事項を満足しているかどうかを判定する場合に適用する。
3.間接検査は、長期にわたって供給側の検査結果が良く、使用実績も良好な品物を受け入れる場合に適用する。
4. 巡回検査は、検査を行う時点を指定せず、検査員が随時工程をパトロールしながら行う場合に適用する。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
提供品の受入可否判定のための検査であり、特に外部からの購入品の検査を購入検査という。不適合品が生産工程に流入したり顧客に流入したりすることを防止し、品質上の責任の所在を明確化する。購入検査において、供給者側が行った検査結果を必要を応じて確認することによって、購入者の試験を省略する検査を間接検査という。
2.×
中間検査は、不良なロットが次工程に渡らないように、事前に取り除くことによち損害を少なくするために行う。完成したものを判定する検査ではない。
3.◯
間接検査は、購入検査において供給者側が行なった検査結果を必要に応じて確認することによって購入者の試験を省略する検査をいう。長期にわたって供給側の検査結果が良く、使用実績も良好な品物を受け入れる場合に適用する。
4.◯
巡回検査は、検査を行う時点を指定せず、検査員が随時工程をパトロールしながら行う場合に適用する。 現場に存在する顕在化した、あるいは潜在化している問題について確認し、是正することである。
[ No.62 ]
鉄筋のガス圧接継手の外観検査の結果、不合格となった圧接部の処置に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.圧接部のふくらみの直径や長さが規定値に満たない場合は、再加熱し加圧して所定のふくらみに修正する。
2.圧接部の折曲がりが規定値を超えた場合は、再加熱して折曲がりを修正する。
3.圧接部における鉄筋中心軸の偏心量が規定値を超えた場合は、再加熱し加圧して偏心を修正する。
4.圧接面のずれが規定値を超えた場合は、圧接部を切り取って再圧接する。
答え
3
[ 解答解説 ]
主な不良圧接の補正は、下記のとおりである。
不良圧接の補正
【 切り取って再圧接 】
@鉄筋中心軸の偏心量が d/5 を超えた場合
A圧接面のずれが d/4を超えた場合
Bふくらみが著しいつば形の場合
【 再加熱の修正 】
@ふくらみの径が 1.4dに満たない場合
Aふくらみの長さが 1.1dに満たない場合
B圧接部に著しい曲がりを生じた場合(明らかな折れ曲がり)
※ d:鉄筋径
圧接部のおける相互の鉄筋の圧接面のずれ及び鉄筋中心軸の偏心量が規定値を超えた場合等は、切り取って再圧接しなければならない。再加熱にて修正を行うのは、ふくらみの径・長さが足りない場合、著しい折れ曲がりが生じた場合に限られる。
ゆえに、3が不適当となる。
[ No.63 ]
仕上げ工事における試験及び検査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.アルミニウム製外壁パネルの陽極酸化皮膜の厚さの測定は、渦電流式測定器を用いて行った。
2.室内空気中に含まれるホルムアルデヒドの濃度測定は、パッシブ型採取機器を用いて行った。
3.現場搬入時の造作用針葉樹製材の含水率は、高周波水分計を用いて 15 % 以下であることを確認した。
4.塗装素地のモルタル面のアルカリ度は、pH コンパレータを用いて塗装直前に pH 12 以下であることを確認した。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
アルミニウム製外壁パネルの陽極酸化皮膜の厚さの測定は、渦電流式測定器または顕微鏡による断面法もしくは平面法によって行う。
2.◯
室内空気中に含まれるホルムアルデヒド等の化学物質の濃度測定を実施する場合には、パッシブ型採取機器を用いるパッシブ法と、吸引ポンプなどの動力を用いて強制的に採取するアクティブ法が用いられる。
3.◯
現場搬入時の含水率は公共建築工事標準仕様書に、構造材で20%以下、下地材・造作材で 15%以下と定めている。現場における含水率の測定には、電気抵抗式水分計または高周波水分計を使用する。
4.×
塗装素地のモルタルやコンクリートの場合、含水率や高周波水分計を用いて、アルカリ度(pH値)をpH コンパレータを用いて塗装直前に測定を行い、アルカリ度(pH値)9 以下、含水率 8%以下であることを確認する。
[ No.64 ]
労働災害に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.一般に重大災害とは、一時に3名以上の労働者が死傷又は罹病した災害をいう。
2.年千人率は、1,000 人当たりの1年間に発生した死傷者数で表すもので、災害発生の頻度を示す。
3.労働損失日数は、死亡及び永久全労働不能の場合、1件につき 5,000 日としている。
4.強度率は、1,000 延労働時間当たりの労働損失日数で表すもので、災害の重さの程度を示す。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
労働災害とは、労働者の就業に係る建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等により、または作業行動その他業務に起因して、労働者が負傷し、疾病にかかり、または死亡することをいい、物的災害は含まれていない。労働災害における重大災害とは、不休災害を含む一時に3名以上の労働者が死傷または罹病した災害をいう。
2.◯
年千人率は、労働者1,000 人当たりの1年間に発生した死傷者数で示すもので、発生頻度を示す。
年千人率 =(1年間の死傷者数 / 1年間の平均労働者数)× 1,000
3.×
労働損失日数は、死亡及び永久全労働不能障害(身体障害等級1〜3級)の場合、7,500日/件とする。
4.◯
強度率とは、1,000 延労働時間当たりの労働損失日数で表すもので、災害の重さの程度を示す。
強度率=延労働損失日数 / 延労働時間数× 1,000
[ No.65 ]
市街地の建築工事における公衆災害防止対策に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.高さ 10m の鉄骨造2階建の建築工事を行うため、工事現場周囲に高さ 3m の鋼板製仮囲いを設置した。
2. 建築工事を行う部分の高さが地盤面から 20 m のため、防護棚を2段設置した。
3. 外部足場に設置した防護棚は、水平面となす角度を 20 度とし、はね出し長さは建築物の外壁面から水平距離で 2 m とした。
4. 外部足場に設置した工事用シートは、シート周囲を 35 cm の間隔で、すき間やたるみが生じないように緊結した。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
木造の建築物で高さが 13mもしくは軒の高さが 9mを超えるものまたは木造以外の建築物で2以上の階数を有するものについて、建築工事等を行う場合においては、工事期間中工事現場の周囲に高さが 1.8m以上の仮囲いを設けなければならない。(建築基準法施行令第136条の2の20)
2.◯
防護棚は、建築工事を行う部分が、地盤面からの高さが 10m以上の場合にあっては1段以上、20m以上の場合にあっては2段以上設ける。(建設工事公衆災害防止対策要綱 建築工事編第28の1)
3.×
防護棚は外壁面からではなく、足場(骨組み)の外側から水平距離で 2m以上突出させ、水平面となす角度を 20度以上とし、風圧、振動、衝撃、雪荷重等で脱落しないよう骨組みに堅固に取り付ける。(同要綱第28の4)
4.◯
落下物に対する防護のための工事用シートの取付けに当たっては、一般的に、足場に水平支持材を垂直方向 5.5mごとに設け、シートの周囲を 40cm以内の間隔で、すき間及びたるみがないように足場に緊結する。
.
[ No.66 ]
作業主任者の選任に関する記述として、「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。
1. 同一場所で行う型枠支保工の組立て作業において、型枠支保工の組立て等作業主任者を2名選任した場合、それぞれの職務の分担を定めなければならない。
2. 鉄筋コンクリート造建築物の支保工高さが 3m の型枠支保工の解体作業においては、型枠支保工の組立て等作業主任者を選任しなくてもよい。
3. 高さが 4m の鋼管枠組足場の組立て作業においては、足場の組立て等作業主任者を選任しなくてもよい。
4. 高さが 5m の鉄骨造建築物の骨組みの組立て作業においては、建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者を選任しなければならない。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
作業を同一の場所で行う場合において、当該作業に係る作業主任者を2人以上選任したときは、それぞれの作業主任者の職務の分担を定めなければならない。 (労働安全衛生規則第17条)
2.×
労働災害を防止するための管理を必要する作業で、政令で定めるものについては、当該作業の区分に応じて、作業主任者を選任し、その者に労働者の指揮等を行わせなければならない。型枠支保工の組立てまたは解体の作業は、(設置する支保工の高さに関係なく)作業主任者を選任しなければならない。(労働安全衛生法施行令第6条第十四号)
3.◯
つり足場、張出し足場、高さが 5m以上の足場の組立て、解体、変更の作業においては、作業主任者を選任しなければならない。よって、高さが 4 m の鋼管枠組足場の組立て作業には、作業主任者の選任は不要である。(労働安全衛生法施行令第6条第十五号)
4.◯
建築物の骨組みまたは塔であって、金属製の部材により構成されるもの(その高さが 5 m以上であるものに限る) の組立て、解体または変更の作業は、作業主任者を選任しなければならない。(労働安全衛生法施行令第6条第十五号の二)
[ No.67 ]
足場に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.つり足場の作業床の幅は、40 cm 以上とする。
2.単管足場の壁つなぎの間隔は、垂直方向 5.5 m 以下、水平方向 5 m 以下とする。
3.枠組足場の使用高さは、通常使用の場合、45 m 以下とする。
4.移動はしごの幅は、30 cm 以上とする。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
足場(一側足場を除く)における高さ 2m以上の作業場所に設けなければならない作業床は、幅 40cm以上、床材間のすき間 3cm以下とする。ただし、つり足場の場合は、床材間のすき間があってはならない。(労働安全衛生規則第563条1項第二号)
2.×
単管足場の壁つなぎの間隔は、垂直方向 5m 以下、水平方向 5.5m 以下とする。(労働安全衛生規則第570条1項第五号イ)
3.◯
枠組足場の使用高さは旧JIS A8951(鋼管足場)で、「原則として45mを超えてはならない」と定められている。
4.◯
移動はしごは、丈夫な構造とし、著しい損傷、腐食等がなく、幅は 30 cm 以上とすること。また、すべり止め装置の取付けその他転位そ防止するために必要な措置そ講じなければならない。(労働安全衛生規則第527条)
[ No.68 ]
事業者の講ずべき措置に関する記述として、「労働安全衛生規則」上、誤っているものはどれか。
1.事業者は、高さが 2 m 以上の箇所で作業を行う場合、強風、大雨、大雪等の悪天候のため危険が予想されるときは、労働者を作業に従事させてはならない。
2.事業者は、 2 m 以上の箇所から物体を投下する場合、適当な投下設備を設け、監視人を置く等労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。
3.事業者は、高さが 2 m 以上の箇所で作業を行う場合、作業に従事する労働者が墜落するおそれのあるとき、作業床を設けなければならない。
4.事業者は、高さが 2 m 以上の箇所で作業を行う場合、作業を安全に行うため必要な照度を保持しなければならない。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
事業者は、高さが 2 m 以上の箇所で作業を行う場合において、強風、大雨、大雪等の悪天候のため、当該作業の実施について危険が予想されるときは、当該作業に労働者を従事させてはならない。(労働安全衛生規則第522条)
2.×
事業者は、 3m 以上の箇所から物体を投下するときは、適当な投下設備(ダストシュート等)を設け、監視人を置く等労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。(労働安全衛生規則第536条)
3.◯
事業者は、高さが 2m 以上の箇所で作業で、墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、作業床を設けなければならない。(労働安全衛生規則第518条)
4.◯
高さが 2 m 以上の箇所で作業を行うときは、当該作業を安全に行うため必要な照度を保持しなければならない。(労働安全衛生規則第523条)
[ No.69 ]
クレーン又は移動式クレーンに関する記述として、「クレーン等安全規則」上、誤っているものはどれか。
1.移動式クレーンの運転についての合図の方法は、事業者に指名された合図を行う者が定めなければならない。
2.クレーンに使用する玉掛け用ワイヤロープひとよりの間において、切断している素線の数が 10 % 以上のものは使用してはならない。
3.つり上げ荷重が 0.5 t 以上 5 t 未満のクレーンの運転の業務に労働者を就かせるときは、当該業務に関する安全のための特別の教育を行わなければならない。
4.強風により作業を中止した場合であって移動式クレーンが転倒するおそれがあるときは、ジブの位置を固定させる等の措置を講じなければならない。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
事業者は、移動式クレーンを用いて作業を行うときは、移動式クレーンの運転について一定の合図を定め、合図を行う者を指名して、その者に合図を行わせなければならない。ただし、運転者に単独で作業を行わせるときは、この限りでない。(クレーン等安全規則第71条第1項)
指名されたものが合図を定めるのではなく、定めるのは事業者である。
2.◯
以下のいずれかに該当するワイヤロープをクレーン、移動式クレーンまたはデリックの玉掛用具として使用してはならない。
・ワイヤロープひとよりの間において素線の数の10%以上の素線が切断しているもの。
・直径の減少が公称径の7%をこえるもの
・キンクしたもの
キンク:ワイヤのよりが局部的に詰まったり戻ったりしているもの
・著しい形くずれまたは腐食があるもの
(クレーン等安全規則第215条)
3.◯
移動式クレーンを除く、つり上げ荷重が 5t 未満のクレーンの運転業務は、特別の教育を受けた者であれば就くことができる。(クレーン等安全規則第21条第1項第一号)
4.◯
事業者は、強風により作業を中止した場合であって移動式クレーンが転倒するおそれがあるときは、移動式クレーンのジブの位置を固定させる等により移動式クレーンの転倒による労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。 (クレーン等安全規則第74条の4)
[ No.70 ]
屋内作業場において、有機溶剤業務に労働者を従事させる場合における事業者の講ずべ き措置として、「有機溶剤中毒予防規則」上、誤っているものはどれか。
1.有機溶剤濃度の測定を必要とする業務を行う屋内作業場について、原則として6月以内ごとに2回、定期に、濃度の測定を行わなければならない。
2.原則として、労働者の雇い入れの際、当該業務への配置換えの際及びその後6月以内ごとに1回、定期に、所定の事項について医師による健康診断を行わなければならない。
3.有機溶剤業務に係る局所排気装置は、3月を超えない期間ごとに1回、定期に、有機溶剤作業主任者に点検させなければならない。
4.有機溶剤業務に係る局所排気装置は、原則として1年以内ごとに1回、定期に、所定の事項について自主検査を行わなければならない。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
有機溶剤を扱う屋内作業場について、6月以内ごとに1回、定期に当該有機溶剤の濃度を測定しなければならない。(有機溶剤中毒予防規則第28条第2項)
有機溶剤濃度の測定を必要とする業務を行う屋内作業場について、原則として6月以内ごとに2回、定期に、濃度の測定を行わなければならない。(有機溶剤中毒予防規則第28条第2項)
2.◯
常時従事する労働者に対し、雇入れの際、当該業務への配置換えの際及びその後6月以内ごとに1回、定期に、所定の項目について医師による健康診断を行わなければならない。(有機溶剤中毒予防規則第29条第2項)
3.×
屋内作業場等で有機溶剤業務に労働者を従事させるときは、作業場所に、有機溶剤の蒸発の発生源を密閉する設備、局所排気装置を設けなけらばならない。有機溶剤作業主任者の職務として、局所排気装置、プッシュプル型換気装置または全体換気装置を1月を超えない期間ごとに点検しなければならない。(有機溶剤中毒予防規則第19条の2第二号)
4.◯
局所排気装置は、1年以内ごとに1回、定期に、自主検査を行わなければならない。(有機溶剤中毒予防規則第20条第2項)
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