(午前の部)令和4年6月 12 日(日)
※ 問題番号 [ No.40 ] 〜 [ No.44 ]までの5問題は、全問題を解答してください。
[ No.40 ]
仮設計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1. 仮設の照明設備において、常時就業させる場所の作業面の照度は、普通の作業の場合、100ルクス以上とする計画とした。
2. 傾斜地に設置する仮囲いの下端の隙間を塞ぐため、土台コンクリートを設ける計画とした。
3. 前面道路に設置する仮囲いは、道路面を傷めないようにするため、ベースをH 形鋼とする計画とした。
4. 同時に就業する女性労働者が 25人見込まれたため、女性用便房を2個設置する計画とした。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
労働者を常時就業させる場所の作業面の照度は、作業区分に応じて維持しなければならない。普通の作業の場合は150 lx以上としなければならない。(労働安全衛生規則第604条)
2.◯
傾斜地に設置する仮囲いの下端に隙間が生じた場合、隙間を塞ぐため、土台コンクリートや木製の幅木等を設けることとする。
3.◯
前面道路に設置する仮囲いは、道路面を傷めないようにするため、道路に接触する下部は H形鋼等を用いて保護する。
4.◯
女性用便房に関しては、労働安全衛生規則第628条第1項第四号、20人を超えた場合の便房の数は、「1に、同時に就業する女性労働者が 20人を超える、20人又はその端数を増すごとに1を加えた数」とあり、女性用便房を2個設置する計画は適切である。
[ No.41 ]
仮設設備の計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1. 工事用の動力負荷は、工程表に基づいた電力量山積みの 50% を実負荷とする計画とした。
2. 工事用の給水設備において、水道本管からの供給水量の増減に対する調整のため、2時間分の使用水量を確保できる貯水槽を設置する計画とした。
3. アースドリル工法による掘削に使用する水量は、1台当たり 10 m3/h として計画した。
4. 工事用電気設備のケーブルを直接埋設するため、その深さを、車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所を除き 60cm以上とし、埋設表示する計画とした。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
工事用の動力負荷は、工事用電力使用工程表に基づいた動力電力量の山積みによる計算負荷の60%を実負荷として計画する。(建築工事監理指針)
2.◯
水道本管からの供給水量の増減に対する調整のため、工事用の給水設備には、2時間分程度の使用水量を確保できる容量の貯水槽を設置する計画とする。
3.◯
アースドリル工法による掘削に使用する水量は、掘削速度などによって異なるが、計画の目安は1台当たり 10m3/h である。(JASS2)
4.◯
道路法施行令第11条の2第1項第二号ロにより、「電線の頂部と路面との距離が、保安上又は道路に関する工事の実施上の支障のない場合を除き、車道にあっては 0.8m、歩道(歩道を有しない道路にあっては、道路の幅員の3分の2に相当する路面の中央部以外の部分。)にあっては0.6mを超えていること。」と規定があることから、工事用電気設備のケーブルを直接埋設するため、その深さを、車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所を除き 60cm以上とし、埋設表示する計画とする。
[ No.42 ]
施工計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1. コンクリート躯体工事において、現場作業の削減と能率向上により工期短縮が図れるプレキャストコンクリート部材を使用する計画とした。
2. 大規模、大深度の工事において、工期短縮のため、地下躯体工事と並行して上部躯体を施工する逆打ち工法とする計画とした。
3. 鉄骨工事において、施工中の粉塵の飛散をなくし、被覆厚さの管理を容易にするため、耐火被覆をロックウール吹付け工法とする計画とした。
4. 既製杭工事のプレボーリング埋込み工法において、支持層への到達の確認方法として、掘削抵抗電流値と掘削時間を積算した積分電流値を用いる計画とした。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
現場作業の削減と能率向上により工期短縮が図れるプレキャストコンクリート部材を使用する計画は適切である。
2.◯
地下躯体工事と並行して上部躯体を施工する逆打ち工法は、大規模、大深度の工事において、工期短縮に有効計画である。
3.×
鉄骨工事の耐火被覆工事において、吹付け工法は、施工中の粉塵が飛散しやすく被膜厚さの管理しにくいので、施工中の粉塵の飛散をなくし、被覆厚さの管理を容易にするためには、耐火被覆は成形板工法や巻き付け工法を計画する。
4.◯
既製杭工事のプレボーリング埋込み工法において、オーガー駆動装置の電流値や積分電流値の上昇変化・波形変化により支持層への到達を判断することができる。
[ No.43 ]
建設業者が作成する建設工事の記録に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1. 過去の不具合事例等を調べ、あとに問題を残しそうな施工や材料については、集中的に記録を残すこととした。
2. デジタルカメラによる工事写真は、黒板の文字や撮影対象が確認できる範囲で有効画素数を設定して記録することとした。
3. 既製コンクリート杭工事の施工サイクルタイム記録、電流計や根固め液等の記録は、発注者から直接工事を請け負った建設業者が保存する期間を定め、当該期間保存することとした。
4. 設計図書に示された品質が証明されていない材料については、現場内への搬入後に行った試験の記録を保存することとした。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
過去の不具合事例等を調べ、監理者に確認し、あとに問題を残しそうな施工や材料については、記録を残す必要がある。
2.◯
デジタルカメラによる工事写真は、不要に有効画素を大きくすると、ファイル容量が大きくなり、操作性も低くなるので、目的物及び黒板(白板)の文字等が確認できる範囲で適切な有効画素数を設定する。
3.◯
既製コンクリート杭工事の施工サイクルタイム記録、電流計や根固め液等の記録は、発注者から直接工事を請け負った建設業者が、保存する期間を定めて保存する。
4.×
設計図書に示された品質が証明されていない材料は、工事現場に搬入してはならない。受入れ検査を種別ごとに行い、必要に応じて工事監理者の立会いを受ける。(JASS1)
[ No.44 ]
建築工事における工期と費用に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。
1. 直接費が最小となるときに要する工期を、ノーマルタイム( 標準時間)という。
2. 工期を短縮すると、間接費は増加する。
3. どんなに直接費を投入しても、ある限度以上には短縮できない工期を、クラッシュタイム(特急時間)という。
4. 総工事費は、工期を最適な工期より短縮しても、延長しても増加する。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
ノーマルタイム( 標準時間)とは、直接費が最小となるときに要する工期をいう。なお、直接費とは、工事に直接かかる費用のことで、材料費や労務費等が含まれる。
2.×
間接費は、現場管理費や共通仮設費等からなり、工期が短縮すると現場管理費(家賃、光熱費、直接工賃金以外の給料等)は減少する。
3.◯
クラッシュタイム(特急時間)とは、どんなに直接費を投入しても、ある限度以上には短縮できない工期をいう。
4.◯
総工事費は、直接費と間接費を合わせたものである。工期を最適な工期より短縮すると、直接費の増加が大きくなるため総工事費は増加する。(例:突貫工事)また、最適工期を超えて延長すると、間接費が工期に比例して増えるため、総工事費は増加する。
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リンク切れ、修正しました。
今後共、よろしくお願いいたします。
申し訳ありません、構成が間違っておりました。
追って、修正いたしますので、
しばらくお待ち下さい。
今後とも、よろしくお願いいたします
ところで、令和4年[ No.31 ]〜[ No.39 ]がリンク切れになっていますので一度ご確認下さい。