※ 問題番号[ No.16 ]〜[ No.20 ]までの 5 問題は、全問題を解答してください。
[ No.16 ]
水準測量に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.直接水準測量は、レベルと標尺を用いて、既知の基準点から順に次の点への高低を測定して、必要な地点の標高を求める測量である。
2.間接水準測量は、計算によって高低差を求める測量方法であり、鉛直角と水平距離を用いる三角高低測量などがある。
3.公共測量における直接水準測量では、レベルは視準距離を等しくし、できる限り両標尺を結ぶ直線上に設置して、往復観測とする。
4.直接水準測量において、標尺は両手で支えて目盛を隠さないように持ち、左右にゆっくり動かして最大の値を読み取る。
答え
4
1.◯
直接水準測量は、レベルと標尺を用いて地表面の2点間の高低差を求めることで、既知の基準点から必要な地点の標高を求める測量である。
2.◯
間接水準測量では、トータルステーションなどで2点間の鉛直角と水平距離または斜距離を測定し、三角法により高低差を求める三角高低測量がある。直接水準測量より測定精度がかなり低くなるため、直接水準測量を行うことができない渡海水準測量や渡河水準測量などで用いられる。
3.◯
公共測量における直接水準測量は、視準距離は等しく、かつ、レベルはできる限り両標尺を結ぶ直線上に配置する。観測は、簡易水準測量を除き、往復観測とする。
4.×
直接水準測量において、標尺は両手で支えて目盛を隠さないように持ち、鉛直に立て、前後にゆっくり動かして最小の値を読み取る。
[ No.17 ]
電気設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.ビニル電線(IV)は、地中電線路に用いることができる。
2.低圧屋内配線のための金属管は、規定値未満の厚さのものをコンクリートに埋め込んではならない。
3.合成樹脂製可とう電線管のうち PF管は、自己消火性があり、屋内隠ぺい配管に用いることができる。
4.合成樹脂管内、金属管内及び金属製可とう電線管内では、電線に接続点を設けてはならない。
答え
1
1.×
直接埋設式による地中埋設工事で使う電線は、VVFケーブル、VVRケーブル、EM-EEFケーブル、CVケーブルなどのケーブルを用いる。ビニル電線(IV)、屋外用ビニル絶縁電線(OW)、引込用ビニル絶縁電線(DV)などの電線は用いることができない。
2.◯
低圧屋内配線に使用する金属菅の厚さは、コンクリートに埋め込む場合、1.2mm以上とする。
3.◯
合成樹脂製可とう電線菅には、CD菅やPF菅が用いられている。PF菅は自己消火性がある(耐熱性)ため、屋内隠ぺい配管に用いることができる。
4.◯
フロアダクト内、セルラダクト内、合成樹脂菅内、金属菅内及び金属製可とう電線菅内等では、電線に接続点を設けない。接続する場合は、アウトレットボックス、プルボックス等の内部で行う。
[ No.18 ]
給水設備の給水方式に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.水道直結増圧方式は、水道本管から分岐した水道引込み管に増圧給水装置を直結し、各所に給水する方式である。
2.高置水槽方式は、一度受水槽に貯留した水をポンプで建物高所の高置水槽に揚水し、高置水槽からは重力によって各所に給水する方式である。
3. ポンプ直送方式は、水道本管から分岐した水道引込み管にポンプを直結し、各所に給水する方式である。
4. 圧力水槽方式は、受水槽の水をポンプで圧力水槽に送水し、圧力水槽内の空気を加圧して、その圧力によって各所に給水する方式である。
答え
3
1.◯
水道直結増圧方式は、水道本管から分岐した水道引込み菅に増圧給水装置を直結し、各所に給水する方式である。低中層、中規模建物向きで受水槽、高置水槽ともに不要である。
2.◯
高置水槽方式(高置タンク方式)は、上水や井水を一度受水槽に貯水し、ポンプで屋上等の高置水槽に揚水し、この水槽から重力によって各所に給水する方式で、中層、中規模以上の建物の一般的な給水方式である。
3.×
ポンプ直送方式は、受水槽に貯水し、給水ポンプで直接加水した水を各所に給水する方式である。設問の記述は直結直圧方式である。
4.◯
圧力水槽方式は、上水や井水を一旦受水槽に貯水し、これをポンプで圧力水槽に送水し、圧力水槽内の空気を圧縮・加圧して、その圧力により各所に給水する方式である。建物の意匠上や地下街等の高置水槽を設けることができない場合等に設置する。
[ No.19 ]
建築物に設ける昇降設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。 ただし、特殊な構造及び使用形態のものを除くものとする。
1.乗用エレベーターの昇降路の出入口の床先とかごの床先との水平距離は、4 cm 以下とする。
2.群管理方式は、エレベーターを複数台まとめた群としての運転操作方式で、交通需要の変動に応じて効率的な運転管理を行うことができる。
3.火災時管制運転は、火災発生時にエレベーターを最寄階に停止させる機能である。
4.乗用エレベーターには、1人当たりの体重を 65 kg として計算した最大定員を明示した標識を掲示する。
答え
3
1.◯
人または物が昇降路内に落ちることを防ぐため、昇降路の出入り口の床先と搬器の床先との間隔は、4p 以下とする。
2.◯
エレベーターの群管理方式とは、絶えず変動するビル内の交通需要に応じて、エレベーター運転方式を適応的に選定し、複数台あるエレベーターを効率的に運転することを目的とする。
3.×
火災時管制運転は、火災発生時にエレベーターを避難階に呼び戻す機能である。この装置は防災センターで切換スイッチによる火災報知器の防炎信号によってすべてのエレベーターを一斉に避難階に呼び戻し帰着させる物である。(機械設備工事監理指針)
4.◯
常用エレベーターにあっては、1人当たりの体重を65kgとして計算する。最大積載量750kgのエレベーターの場合は、750÷ 65=11.54となるため、最大定員11名と明示する。
[ No.20 ]
請負契約に関する記述として、「公共工事標準請負契約約款」上、正しいものはどれか。
1.設計図書とは、設計図及び仕様書をいい、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書は含まない。
2.検査の結果不合格と決定された工事材料は、受注者が所定の期日以内に工事現場外に搬出しなければならない。
3.受注者は、発注者が設計図書を変更したために請負代金額が 1/3 以上減少したときは、契約を解除することができる。
4.発注者又は受注者は、工期内で請負契約締結の日から6月を経過した後に、賃金水準又は物価水準の変動により請負代金額が不適当となったと認めたときは、相手方に対して請負代金額の変更を請求することができる。
答え
2
1.×
設計図書とは、図面、仕様書、現場説明書及び現場説明に対する質疑応答書をいう。(公共工事標準請負契約約款第1条現寸図その他これらに類する物(施工図・施工計画書等)を除く。)
2.◯
受注者は、検査の結果不合格と決定された工事材料については、当該決定を受けた日から所定の期日以内に工事現場外に搬出しなければならない。(同約款第13条第5項)
3.×
受注者(請負人)は発注者が設計図書を変更したために請負代金額が 2/3以上減少したときは、契約を解除することができる。(同約款第52条第二号)
4.×
発注者または受注者は、工期内で請負契約締結の日から12月を経過した後に日本国内における賃金水準または物価水準の変動により請負代金額が不適当となったと認めたときは、相手方に対して請負代金額の変更を請求することができる。(同約款第26条第1項)
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