2017年07月29日
コンクリートの材料 セメント
水硬性のカルシウムシリケートを主成分とする
クリンカーに適量のせっこうを加えて微粉砕した粉末、
及びこれに無機質粉末を混合したもので、
・JIS R 5210 ポルトランドセメント
・JIS R 5211 高炉セメント
・JIS R 5212 シリカセメント
・JIS R 5213 フライアッシュセメント
・JIS R 5214 エコセメント
等の規定がある。
セメントクリンカーの組成化合物の特性
・C3S(3CaO•SiO2)
けい酸三カルシウムは、
水和熱は中程度で
28日以内の早期強度の発現性に寄与する。
・C2S(2CaO•SiO2)
けい酸二カルシウムは、
水和熱は小さく、
28日以降の長期強度の発現性に寄与する。
・C3A(3CaO•Al2O3)
アルミン酸三カルシウムは、
水和熱は大きく、
1日以内の早期強度の発現性に寄与する。
・C4AF(4CaO•Al2O3•Fe2O3)
鉄アルミン酸四カルシウムは、
水和熱は小さく、強度にはほとんど寄与しない。
超早強ポルトランドセメント
早期に強度を発現
(早強ポルトランドセメントの強度を1日で発現)のために
早強ポルトランドセメントよりも
けい酸三カルシウム(C3S)の含有量を多くし、
粉末度を細かくしている。
JIS R 5210-2009(ポルトランドセメント)では、
材齢1日、3日、7日および28日の圧縮強さの下限値を規定している。
けい酸二カルシウム(C2S)の上限値は規定していない。
中庸熱ポルトランドセメント
普通ポルトランドセメントに比べて水和熱を下げるために
けい酸三カルシウム(C3S)および
アルミン酸三カルシウム(C3A)
の含有量を多くしている。
JIS R 5210では C3Sを50%以下、
C3A を8%以下と上限値を規定している。
フライアッシュセメント
ポルトランドセメントを
JIS A 6201-2008 に適合するフライアッシュで置換したもの。
フライアッシュはポゾラン反応性を有し、
良質なものは球形であるため単位水量を減じ、
長期的に強度を発現する動きがある。
乾燥収縮は小さく、水和熱も小さいので、
ダムなどマスコンクリートに使用されるが、
JIS R 5213-2009(フライアッシュセメント)では、
水和熱の上限値は規定されていない。
水和熱の上限値を規定しているのは、
中庸熱ポルトランドセメントと低熱ポルトランドセメント
のみである。
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