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2級建築施工管理技士試験
年別 一次(学科)解答解説
─────────────
令和 5年(後期)一次
令和 5年(前期)一次
令和4年(後期)一次
令和4年(前期)一次
令和3年(後期)一次
令和3年(前期)一次
令和2年(後期)学科
令和元年(後期)学科
令和元年(前期)学科
平成30年(後期)学科
平成30年(前期)学科
平成29年(後期)学科
平成29年(前期)学科
2級建築施工管理技士試験
項目別 一次(学科) 解答解説
─────────────
建 築 学環境工学
建築構造
構造力学
建築材料

 共通問題
施  工
躯体工事
 仮設工事
 土工事
 地業工事
 鉄筋工事
 型枠工事
 コンクリートの調合
 鉄骨工事
 木造軸組構法
 解体工事
仕上工事
 コンクリートブロック工事等
 防水工事
 石工事
 タイル工事
 屋根及びとい工事
 金属工事
 左官工事
 建具工事
 塗装工事
 内装工事
 仕上改修工事

施工管理
施工計画
 事前調査
 仮設計画
 材料の保管
 申請及び届出等
工程管理
 工程計画
 バーチャート工程表
 品質管理工程表
品質管理
 用  語
 鉄骨工事
 鉄筋工事
 コンクリート工事
 品質管理に関する記述
 試験及び検査
安全管理
 工事現場の安全管理
 労働安全衛生法

応用能力問題躯体工事
仕上工事

法  規建築基準法
建設業法
労働基準法
労働安全衛生法
廃棄物処理法
建設リサイクル法
消防法
騒音規制法
道路法
2級建築施工管理技士試験
年別 二次(実地) 解答解説
─────────────
令和 5年 二次検定
令和4年 二次検定
令和3年 二次検定
令和2年 実地試験
令和元年 実地試験
平成30年 実地試験
平成29年 実地試験
平成28年 実地試験
平成27年 実地試験
平成26年 実地試験
平成25年 実地試験
2級建築施工管理技士試験
項目別 二次(実地) 解答解説
─────────────
問題1 経験記述
問題2 用語の解説
問題3 工程管理
問題4 法規
問題5-A 建築工事
問題5-B 躯体工事
問題5-C 仕上工事

2級建築施工管理技士試験
過去問題
───────────── 第一次検定(学科)

令和06年 一次検定(前期)
令和05年 一次検定(前期)
令和05年 一次検定(後期)
令和04年 一次検定(前期)
令和04年 一次検定(後期)
令和03年 一次検定(前期)
令和03年 一次検定(後期)
令和02年 学科(前期)(中止)
令和02年 学科(後期)
令和01年 学科(前期)
令和01年 学科(後期)
平成30年 学科(前期)
平成30年 学科(後期)
平成29年 学科(前期)
平成29年 学科(後期)
平成28年 学科
平成27年 学科
─────────────
第二次検定(実地)

令和05年 二次検定
令和04年 二次検定
令和03年 二次検定
令和02年 実地
令和01年 実地
平成30年 実地
平成29年 実地
平成28年 実地
平成27年 実地
(建設業振興基金より)
官庁営繕の技術基準

公共建築工事標準仕様書
(令和4年度版)
建築工事編
電気設備工事編
機械設備工事編

官庁営繕事業における
BIM モデルの作成及び利用に関するガイドライン
建築工事監理指針

1章 各章共通事項序節 監督職員の立場及び業務
01節 共通事項
02節 工事関係図書
03節 工事現場管理
04節 材  料
05節 施  工
06節 工事検査及び技術検査
07節 完成図等

2章 仮設工事01節 共通事項
02節 縄張り,遣方,足場他
03節 仮設物
04節 仮設物撤去等
05節 揚重運搬機械

3章 土工事 01節 一般事項
02節 根切り及び埋戻し
03節 山留め

4章 地業工事 01節 一般事項
02節 試験及び報告書
03節 既製コンクリート杭地業
04節 鋼杭地業
05節 場所打ちコンクリート杭地業
06節 砂利,砂及び
   捨コンクリート地業等

07節 「標仕」以外の工法

5章 鉄筋工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 加工及び組立て
04節 ガス圧接
05節 機械式継手,溶接継手

6章 コンクリート工事 01節 一般事項
02節 種類及び品質
03節 材料及び調合
04節 発注、製造及び運搬
05節 普通コンの品質管理
06節 現場内運搬並びに
   打込み及び締固め

07節 養  生
08節 型  枠
09節 試  験
10節 軽量コンクリート
11節 寒中コンクリート
12節 暑中コンクリート
13節 マスコンクリート
14節 無筋コンクリート
15節 流動化コンクリート
 [ 参考文献 ]

7章 鉄骨工事 01節  一般事項
02節  材  料
03節  工作一般
04節  高力ボルト接合
05節  普通ボルト接合
06節  溶接接合
07節  スタッド,デッキプレート溶接
08節  錆止め塗装
09節  耐火被覆
10節  工事現場施工
11節  軽量形鋼構造
12節  溶融亜鉛めっき工法
13節  鉄骨工事の精度
14節  資  料

8章 コンクリートブロック工事等 01節 一般事項
02節 補強コンクリートブロック造
03節 コンクリートブロック帳壁及び塀
04節 ALCパネル
05節 押出成形セメント板
  一般事項、材料
  外壁パネル工法
  間仕切壁パネル工法
  溝掘り及び開口部の処置
     施工上の留意点

9章 防水工事 01節 一般事項
02節 アスファルト防水
03節 改質As.シート防水
04節 合成高分子系
   ルーフィングシート防水

05節 塗膜防水
06節 ケイ酸質系塗布防水
07節 シーリング

10章 石工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 外壁湿式工法
04節 内壁空積工法
05節 乾式工法
06節 床および階段の石張り
07節 特殊部位の石張り

11章 タイル工事01節 一般事項
02節 セメントモルタルによる
   陶磁器質タイル張り

03節 接着剤による
   陶磁器質タイル張り

04節 陶磁器質タイル
   型枠先付け工法

05節 「標仕」以外の工法

12章 木工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 防腐・防蟻・防虫
04節 RC造等の内部間仕切等
05節 窓、出入り口その他
06節 床板張り
07節 壁及び天井下地
08節 小屋組(標仕以外)
09節 屋根野地,軒回り他
   (標仕以外)

13章 屋根及びとい工事 01節 一般事項
02節 長尺金属板葺
03節 折板葺
04節 粘土瓦葺
05節 と  い

14章 金属工事 01節 一般事項
02節 表面処理
03節 溶接,ろう付けその他
04節 軽量鉄骨天井下地
05節 軽量鉄骨壁下地
06節 金属成形板張り
07節 アルミニウム製笠木
08節 手すり及びタラップ

15章 左官工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り
03節 床コンクリート直均し仕上げ
04節 セルフレベリング材仕上
05節 仕上塗材仕上げ
06節 マスチック塗材仕上げ
07節 せっこうプラスター塗り
08節 ロックウール吹付け

16章 建具工事 01節 一般事項
02節 アルミニウム製建具
03節 樹脂製建具
04節 鋼製建具
05節 鋼製軽量建具
06節 ステンレス製建具
07節 木製建具
08節 建具用金物
09節 自動ドア開閉装置
10節 自閉式上吊り引戸装置
11節 重量シャッター
12節 軽量シャッター
13節 オーバーヘッドドア
14節 ガラス

17章 カーテンウォール工事 01節 共通事項
02節 メタルカーテンウォール
03節 PCカーテンウォール

18章 塗装工事 01節 共通事項
02節 素地ごしらえ
03節 錆止め塗料塗
04節 合成樹脂調合ペイント塗
   (SOP)

05節 クリヤラッカー塗(CL)
06節 アクリル樹脂系
  非水分散形塗料塗(NAD)

07節 耐候性塗料塗(DP)
08節 つや有合成樹脂
  エマルションペイント塗り(EP-G)

09節 合成樹脂エマルションペイント塗
   (EP)

10節 ウレタン樹脂ワニス塗(UC)
11節 オイルステイン塗
12節 木材保護塗料塗(WP)
13節 「標仕」以外の仕様

19章 内装工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り,ビニル床タイル
   及びゴム床タイル張り

03節 カーペット敷き
04節 合成樹脂塗床
05節 フローリング張り
06節 畳敷き
07節 せっこうボード、
   その他ボード、
   及び合板張り

08節 壁紙張り
09節 断熱・防露
10節 内装材料から発生する室内空気汚染物質への対策

20章 ユニットその他工事 01節 共通事項
02節 ユニット工事等
  2 フリーアクセスフロア等
  3 可動間仕切
  4 移動間仕切
  5 トイレブース
  6 手すり
  7 階段滑り止め
  8 床目地棒
  9 黒板,ホワイトボード
 10
 11 表示
 12 タラップ
 13 煙突ライニング
 14 ブラインド
 15 ロールスクリーン
 16 カーテン,カーテンレール
03節 プレキャスト
   コンクリート工事

04節 間知石及び
   コンクリート間知ブロック積み

05節 敷地境界石標

21章 排水工事 01節 共通事項
02節 屋外雨水排水
03節 街きょ,縁石,側溝

22章 舗装工事01節 共通事項
02節 路  床
03節 路  盤
04節 アスファルト舗装
05節 コンクリート舗装
06節 カラー舗装
07節 透水性アスファルト舗装
08節 ブロック系舗装
09節 砂利敷き
10節 補  修
11節 「標仕」以外の舗装
12節 用  語

23章 植栽,屋上緑化工事 01節 共通事項
02節 植栽基盤
03節 植  樹
04節 芝張り,吹付けは種
   及び地被類

05節 屋上緑化

原発・放射能

>放射能について正しく学ぼう
>内部被ばくを考える市民研究会
>国際環境NGO FoE Japan
>代々木市民観測所
>チェルノブイリへのかけはし
>放射線防護の仕方(緊急時編)
>放射線防護の仕方(日常編)
>放射線防護の仕方(食品編)
>セシウム汚染全国マップ
>Sv/Bq換算ツール
>経口時の年齢換算計算ツール
>Fukushima Voice version 2
>Simply Info
>日本原子力産業協会
原子力発電を考える
>グリーンアクション
>サイエンス・メディア・センター
>バンクーバー食品放射能モニタリング
>東京江戸川放射線
>品川区ママ友からの 放射線情報便
>福島30年プロジェクト
>全国の空間線量率
>村田 光平 オフィシャルサイト
>国会事故調査委員会
>福島第一原発カメラ(LIVE)
>全国放射線量測定マップ

2023年07月01日

2級建築施工管理技士 令和4年度 二次 問題5–A 解答・解説

令和4年度 2級建築施工管理技術検定

第二次検定問題 解答・解説

令和4年11月13日(日)

受検種別建築の受検者は解答してください。

問題5–A
次の1.から8.の各記述において、[  ] に当てはまる最も適当な語句又は数値を、下の該当する枠内から1つ選びなさい。

1.墨出し等に用いる鋼製巻尺は、工事着手前に[ @ ] 合わせを行い、同じ精度を有する鋼製巻尺を2本以上用意して、1本は基準巻尺として保管しておく。

[ @ ] 合わせの際には、それぞれの鋼製巻尺に一定の張力を与えて、相互の誤差を確認する。

@ (1)ゲージ  (2)テープ  (3)長さ  (4)寸法



答え

 2

[ 解答解説 ]
鋼製巻尺は、工事着手前にテープ合わせを行い、同じ精度を有する巻尺を2本以上用意し、うち1本は基準巻尺として保管する。

テープ合わせとは、現場で使用する鋼製巻尺と、同じ精度を有する鋼製巻尺を1本以上用意し、誤差を確認することをいう。

テープ合わせを行う時は、それぞれの鋼製巻尺に一定の張力を与えて、相互の誤差を確認する。(建築工事監理指針)




2.大梁鉄筋をガス圧接する際、鉄筋径程度の縮み代を見込んで加工しないと、[ A ] 寸法の不足や、直交部材の配筋の乱れを招くことになる。

A (1)あ き  (2)かぶり  (3)付着  (4)定着



答え

 4

[ 解答解説 ]
大梁の主筋をガス圧接する場合、鉄筋径程度の縮み代を見込んで加工しないと、定着寸法の不足や、直交部材の配筋の乱れを招くことになる。(建築工事監理指針)




3.鉄筋コンクリート造でコンクリートを打ち継ぐ場合、打継ぎ部の位置は、構造部材の耐力への影響が最も少ない位置に定めるものとし、梁、床スラブ及び屋根スラブの鉛直打継ぎ部は、一般にスパンの中央又は端から[ B ] 付近に設け、柱及び梁の水平打継ぎ部は、床スラブ又は梁の下端、あるいは床スラブ、梁又は基礎梁の上端に設ける。

B (1)1/4  (2)1/5  (3)1/8  (4)1/10



答え

 1

[ 解答解説 ]
鉄筋コンクリート造の打継ぎ部の位置は、梁、床スラブ及び屋根スラブにおいては、一般にスパンの中央又は端から1/4付近に設け、柱及び梁の水平打継ぎ部は、床スラブ又は梁の下端、あるいは床スラブ、梁又は基礎梁の上端に設ける。(公共建築工事標準仕様書 建築工事編6.6.4(1))




4.木造の建築物にあっては、地震力等の水平荷重に対して、建築物に[ C ] を生じないように、筋かい等を入れた軸組を、梁間方向及び桁行方向にそれぞれにつり合いよく配置する。

C (1)ねじれ  (2)亀裂   (3)不同沈下  (4)芯ずれ



答え

 1

[ 解答解説 ]
地震や強風などによる軸組の変形を防ぐために対角線方向に入れる補強材を筋かいという。筋かいは、つり合いよく配置し、ねじれを生じないようにして、建物全体を強固にするために入れる。(建築工事監理指針)




5.アスファルト防水において、立上り部のルーフィング類を平場部と別に張り付ける場合、平場部のルーフィング類を張り付けた後、その上に重ね幅[ D ] mm程度をとって張り重ねる。

D (1)50  (2)100  (3)150  (4)300



答え

 3

[ 解答解説 ]
立上りと平場のアスファルトルーフィング類は別々に張り付け、立上り部のアスファルトルーフィング類は各層とも平場のアスファルトルーフィングに 150mm以上張り掛ける。(公共建築工事標準仕様書 建築工事編9.2.4(4)(イ)(f))




6.外壁の有機系接着剤によるタイル後張り工法で、裏あしのあるタイルを張り付ける場合の接着剤の塗付けは、くし目ごてを用いて下地面に平坦に塗り付け、次に接着剤の塗り厚を確保するために、壁面に対してくし目ごてを[ E ] 度の角度を保ってくし目を付ける。

タイルの裏あしとくし目の方向が平行になると、タイルと接着剤との接着率が少なくなることがあるため、裏あしに対して直交又は斜め方向にくし目を立てるようにする。

E (1)15  (2)30  (3)60  (4)75



答え

 3

[ 解答解説 ]
外壁の有機系接着剤によるタイル後張り工法で、接着剤は金ごて等を用いて平たんに塗布した後、タイルの製造所又は接着剤の製造所の指定するくし目ごてを用いて壁面に60度の角度を保って、くし目を立てる。また、裏あしがあるタイルは、裏あし方向とくし目の方向が平行にならないようにする。(公共建築工事標準仕様書 建築工事編11.3.5(2)(ウ)(c))




7.日本産業規格(JIS)による建築用鋼製下地材を用いた軽量鉄骨天井下地工事において、天井のふところが1.5m以上3m以下の場合は、吊りボルトの水平補強、斜め補強を行う。

水平補強の補強材の間隔は、縦横方向に[ F ] m程度の間隔で配置する。

F (1)0.9  (2)1.8  (3)2.7  (4)3.6



答え

 2

[ 解答解説 ]
日本産業規格(JIS)による建築用鋼製下地材を用いた軽量鉄骨天井下地工事において、天井のふところが1.5m以上の場合は、原則として、施工用補強部材等を用いて、次により、吊りボルトの補強を行う。なお、天井のふところが3mを超える場合は、特記による。

(ア) 水平補強は、縦横方向1.8m程度で配置する。

(イ) 斜め補強は、相対する斜め材を1組とし、縦横方向間隔3.6m程度で配置する。




8.壁紙張りにおいて、表面に付いた接着剤や手垢等を放置しておくと[ G ]の原因となるので、張り終わった部分ごとに直ちに拭き取る。

G (1)しみ  (2)はがれ  (3)だれ  (4)しわ



答え

 1

[ 解答解説 ]
壁紙の表面に付いた接着剤や手垢等は、放置しておくとしみの原因となる。そのため、壁紙を張り終わった部分ごとに直ちに拭き取る必要がある。(建築工事監理指針)





2級建築施工管理技士 令和4年度 二次 問題5−B 解答・解説

令和4年度 2級建築施工管理技術検定

第二次検定問題 解答・解説

令和4年11月13日(日)

受検種別躯体の受検者は解答してください。

問題5−B
次の1.から4.の各記述において、 [  ] に当てはまる最も適当な語句文字又は数値を、下の該当する枠内から1つ選びなさい。

1.敷地の地盤の構成や性質などを調査する地盤調査には、一般にロータリーボーリングが行われている。ボーリングによる掘削孔を用いて[ @ ] 、試料の採取、地下水位の測定等の調査を行う。

また、採取された試料は各種の土質試験を行い、土質柱状図にまとめられる。

[ @ ] は、ハンマーを自由落下させて、SPTサンプラーが地層を 300mm貫入するのに必要な打撃回数を求める試験である。ここで得られた打撃回数を[ A ] といい、地盤の硬軟や締り具合を推定するのに使われる。


@ (1)フロー試験 (2)平板載荷試験 (3)標準貫入試験 (4)CBR試験

A (1)K値     (2)NC値     (3)トルク係数値 (4)N値



答え

 @-3、A-4

[ 解答解説 ]
敷地の地盤の構成や性質などを調査する地盤調査には、一般にロータリーボーリングが行われている。ボーリングによる掘削孔を用いて標準貫入試験 、試料の採取、地下水位の測定等の調査を行う。

また、採取された試料は各種の土質試験を行い、土質柱状図にまとめられる。

標準貫入試験は、ハンマーを自由落下させて、SPTサンプラーが地層を 300mm貫入するのに必要な打撃回数を求める試験である。ここで得られた打撃回数をN値といい、地盤の硬軟や締り具合を推定するのに使われる。(建築工事監理指針)

R04_5B_1_標準貫入試験.jpg




2.型枠工事において、コンクリート型枠用合板を用いた柱型枠や壁型枠を組み立てる場合、足元を正しい位置に固定するために[ B ] を行う。敷桟で行う場合にはコンクリートの漏れ防止に、パッキングを使用する方法やプラスチックアングルを使用する方法等がある。

床型枠においては、設計者との協議を行い、フラットデッキ(床型枠用鋼製デッキプレート)を使用することがある。その場合、梁側板型枠との接合方法として、フラットデッキの長手方向に対する梁へののみこみ代は、原則として、一般階では[ C ] mmとしている。


B (1)根固め  (2)根巻き  (3)根回し  (4)根がらみ

C (1)10   (2)20   (3)30   (4)40



答え

 B-2、C-1

[ 解答解説 ]

柱や壁の型枠を組み立てる場合、足元を正しい位置に固定するために、根巻きを行う。敷桟で行う場合にはコンクリート漏れ防止に、パッキングを使用する方法やプラスチックアングルを使用する方法などがある。

フラットデッキの長手方向に対する梁へののみこみ代は、原則として、一般階では、10mmとする。(建築工事監理指針)





3.鉄筋工事において、鉄筋相互のあきは、鉄筋とコンクリートの間のによる応力の伝達が十分に行われ、コンクリートが分離することなく密実に打ち込まれるために必要なものである。

柱や梁の主筋の継手に、ガス圧接継手を採用し、異形鉄筋を用いる場合の鉄筋相互のあきの最小寸法は、隣り合う鉄筋の平均径(呼び名の数値)の1.5倍、粗骨材最大寸法の1.25倍、[ E ] mmのうちで、最も大きい値以上とする。


D (1)定 着 (2)付 着 (3)引 張 (4)圧 着

E (1)20  (2)25  (3)30  (4)35



答え

 D-2、E-2

[ 解答解説 ]
鉄筋工事において鉄筋相互のあきは、鉄筋とコンクリートの間の付着による応力の伝達が十分に行われ、コンクリートが分離することなく密実に打ち込まれるために必要なものである。

鉄筋相互のあきの最小寸法は、隣り合う鉄筋の平均径(呼び名の数値)の1.5倍、粗骨材最大寸法の1.25倍、25mmのうちで、最も大きい値以上とする。(公共建築工事標準仕様書建築工事編 5.3.5(4)(ア)(イ)(ウ))





4.鉄骨工事において、トルシア形高力ボルトを使用した接合部の本締めは、梁フランジの場合には図の[ F ] のように行っていく。また、本締め後の検査は、ピンテールが破断していること、共回り・軸回りがないこと、ボルトの余長がネジ1山から6山までの範囲であること、ナットの回転量が平均回転角度 ±[ G ] 度以内であることを目視確認する。

R04_2次_問題5B-4_高力ボルトの締付け順序.jpg


F (1)a  (2)b  (3)c  (4)d

G (1)15  (2)20  (3)30  (4)45



答え

 F-4、G-3

[ 解答解説 ]
1群のボルトの締付けは、群の中央から周辺に向かう順序で行う。(公共建築工事標準仕様書建築工事編 7.4.7(4))よって、図のdのように行っていく。

トルシア型高力ボルトの締付け後の確認は、
・ピンテールが破断していること。
・一次締め付けの際につけたマークのずれにより、共回り及び軸回りが生じていないこと。
・ナットの回転量は、各ボルト群のナットの平均回転角度 -30°から平均回転角度 +30°までの範囲であること。
・ボルトの余長は、ねじ1山から6山までの範囲であることを確認する。
(公共建築工事標準仕様書建築工事編 7.4.8(1)(ア)(a)〜(d))





2級建築施工管理技士 令和4年度 二次 問題5−C 解答・解説

令和4年度 2級建築施工管理技術検定

第二次検定問題 解答・解説

令和4年11月13日(日)

受検種別仕上げの受検者は解答してください。

問題5−C
次の1.から4.の各記述において、[  ] に当てはまる最も適当な語句又は数値を、下の該当する枠内から1つ選びなさい。

1.アスファルト防水の密着工法において、平場部のアスファルトルーフィング類の張付けに先立ち、コンクリ−ト打継ぎ部は、幅50mm程度の絶縁用テープを張った上に、幅 [ @ ] mm以上の[ A ] ルーフィングを増張りする。

アスファルトルーフィング類の張付けは、空隙、気泡、しわ等が生じないよう均一に押し均して、下層に密着させる。


@ (1)100  (2)150   (3)200   (4)300

A (1)砂 付 (2)ストレッチ (3)あなあき (4)合成高分子系


答え

 @-4、A-2

[ 解答解説 ]

アスファルト防水の密着工法において、平場部のアスファルトルーフィング類の張付けに先立ち、コンクリートの打継ぎ箇所等で防水上不具合のある下地は、幅50mm程度の絶縁用テープを張り付け、その上に幅 300mm以上のストレッチルーフィングを増張りする。

アスファルトルーフィング類の張付けは、空隙、気泡、しわ等が生じないように均一に押し均して、下層に密着するように行う。
(公共建築工事標準仕様書建築工事編 9.2.4(4)(ア)(a)(b))





2.セメントモルタルによる壁タイル張りの工法において、 [ B ] は、張付けモルタルを下地面とタイル裏面の両方に塗ってタイルを張り付ける工法である。

タイルの張付けは、タイル張りに用いるハンマー等でタイル周辺からモルタルがはみ出すまで入念にたたき押し、 [ C ] に向かって張り進める。

張付けモルタルの1回の塗り付け面積は、2m2/人以内、かつ、60分以内に張り終える面積とし、1回のタイルを張り終わったら、張付けモルタルの硬化を見ながら、はみ出したモルタルを除去する。


B (1)密着張り (2)マスク張り (3)改良圧着張り (4)改良積上げ張り

C (1)1段おきに上から下 (2)1段おきに下から上 (3)1段ごとに上から下 (4)1段ごとに下から上


答え

 B-3、C-3

[ 解答解説 ]
改良圧着張りは、モルタル下地面に張付けモルタルを塗り、モルタルが軟らかいうちにタイル裏面にも同じ張付けモルタルを塗ってタイルを張付ける工法である。

ハンマー等でタイルを入念にたたき押し、1段ごとに上から下に向かって張り進める。

張付けモルタルの1回の塗り付け面積の限度は、張付けモルタルに触れると手に付く状態のままタイル張りが完了できることとし、2m2/人以内かつ、60分以内に梁おける面積とする。1回のタイルを張り終わったとき、モルタルの硬化の程度により、タイル周辺にはみ出しているモルタルを除去する。(公共建築工事標準仕様書建築工事編 11.2.6(3)(ウ)(a)(d))





3.金属屋根工事において、金属板葺の下葺にアスファルトルーフィングを用いる場合、野地面上に軒先と平行に敷き込み、隣接するアスファルトルーフィングを上下、左右とも重ねながら軒先から棟に向かって張り進める。アスファルトルーフィングの左右の重ねは、 [ D ] mm程度を標準とし、継ぎ目が相互に近接しないようにする。

アスファルトルーフィングの留付けは、ハンマー式タッカー等を用い、ステープルで野地板に固定する場合が多く、アスファルトルーフィングの重ね部分は[ E ] mm程度、その他の部分は必要に応じ900mm以内の間隔で留め付けるのが一般的である。


D (1) 50  (2)100  (3)150  (4)200

E (1)150  (2)300  (3)450  (4)600


答え

 D-4、E-2

[ 解答解説 ]
金属屋根工事において、金属板葺の下葺にアスファルトルーフィングを用いる場合、野地面上に軒先と平行に敷き込み、軒先から上へ向かって張る。上下(流れ方向)は100mm以上、左右(長手方向)は200mm以上重ね合わせる。なお、方向の継目位置は重ねない

留付けは留付け用釘又はステープルにより、重ね合せ部は間隔 300mm程度、その他は要所に留め付ける。(公共建築工事標準仕様書建築工事編 13.2.3(4)(ア)(a)(b))





4.塗装工事において、壁面を吹付け塗りとする場合、吹付けはエアスプレーやエアレススプレー等を用いて行う。

エアスプレーによる吹付けは、エアスプレーガンを塗り面から[ F ] cm程度離し、対象面に対し[ G ]に向け、毎秒30cm程度の一定の速度で平行に動かす。

塗料の噴霧は、一般に中央ほど密で周辺が粗になりやすいため、一列ごとに吹付け幅が約1/3ずつ重なるように吹き付ける。


F (1)20  (2)30  (3)40  (4)50

G (1)直角  (2)やや上  (3)やや下  (4)やや横


答え

 F-2、G-1

[ 解答解説 ]
塗装工事における吹付け塗りは、スプレーガンを塗装面から 30cm程度離した位置で、塗装面に対して直角に向け、平行に動かし塗料を噴霧する。噴霧された塗料は、一般に中央部ほど密になりがちで、周辺部が粗になりやすいため、一列ごとに吹付け幅が 1/3程度重なるように吹き付け、塗膜が均一になるようにする。(JASS 18)





2023年06月12日

2級建築施工管理技術検定 一次検定(前期)受験 お疲れさまです

2級建築施工管理技術検定 一次検定(前期)受験


2級建築施工管理技術検定 一次検定(前期)
受験お疲れ様でした。

一次検定のみ(前期)の合格発表は
令和5年 7月14日(金)
になります。


合格された方は必要な実務経験等があれば、
第二次検定を受験することができます。

令和5年 11月12日(日)
に開催される、第一次・第二次(同日受験)
の第二次検定のみ受験申し込みが可能です。

建設業振興基金のホームページへ
第一次・第二次(同日受験)第二次検定のみ受験申し込み
申し込み期間:
令和5年6月30(金) 〜7月21(金)


通常の同日受験の一次・二次の申し込みをすると、
再度、一次試験も受験をする必要があるので、
申し込み書を間違わないように注意た必要です。


第一次検定に合格できなかった方でも、必要な実務経験があれば、
同じ申し込み期間に、第一次・第二次(同日受験)
に申し込むことができます。

建設業振興基金のホームページへ
第一次・第二次(同日受験)受験申し込み
申し込み期間:
令和5年6月30(金) 〜7月21(金)


また、第一次検定(前期) に合格できなかった方で、必要な経験がない方でも、
同じ申し込み期間に、第一次(後期)のみ
に申し込むことができます。
初受験と同様に生年月日が、平成19年4月1日以前の方であれば、受験できます。


いずれにしても、第一次検定(前期)を受験された方は、
7月14日の一次の合否判定の結果が出てからの申し込みがよいかと思います。
うっかり、合格している、或いは、不合格の場合がありますので

令和5年度 第一次検定(前期)の解答速報は、
近日、予定しています。

合否判定の目安、復習にご利用ください。
令和5年度 第二次検定の傾向の予測にも役立つかと思います。

また、二次検定対策の過去問解説も近日予定しています。



2023年06月01日

2級建築施工管理技士 | とらの巻 第一次検定 過去問 解説

2級建築施工管理技術検定(第一次検定)


★ 第一次検定 過去問題 解説

令和4年後期
1.[ No.01 ]〜[ No.14 ]【 建築学 】
2.[ No.15 ]〜[ No.17 ]【 共通問題 】
3.[ No.18 ]〜[ No.28 ]【 躯体工事,仕上工事 】
4.[ No.29 ]〜[ No.38 ]【 施工管理 】
5.[ No.39 ]〜[ No.42 ]【 応用能力 】
6.[ No.43 ]〜[ No.50 ]【 法 規 】
令和4年前期
1.[ No.01 ]〜[ No.14 ]【 建築学 】
2.[ No.15 ]〜[ No.17 ]【 共通問題 】
3.[ No.18 ]〜[ No.28 ]【 躯体工事,仕上工事 】
4.[ No.29 ]〜[ No.38 ]【 施工管理 】
5.[ No.39 ]〜[ No.42 ]【 応用能力 】
6.[ No.43 ]〜[ No.50 ]【 法 規 】
令和3年後期
1.[ No.01 ]〜[ No.14 ]【 建築学 】
2.[ No.15 ]〜[ No.17 ]【 共通問題 】
3.[ No.18 ]〜[ No.28 ]【 躯体工事,仕上工事 】
4.[ No.29 ]〜[ No.38 ]【 施工管理 】
5.[ No.39 ]〜[ No.42 ]【 応用能力 】
6.[ No.43 ]〜[ No.50 ]【 法 規 】
令和3年前期
1.[ No.01 ]〜[ No.14 ]【 建築学 】
2.[ No.15 ]〜[ No.17 ]【 共通問題 】
3.[ No.18 ]〜[ No.28 ]【 躯体工事,仕上工事 】
4.[ No.29 ]〜[ No.38 ]【 施工管理 】
5.[ No.39 ]〜[ No.42 ]【 応用能力 】
6.[ No.43 ]〜[ No.50 ]【 法 規 】


★ 学科 過去問題 解説

令和2年後期  ※前期は中止
1.[ No.01 ]〜[ No.14 ]【 建築学 】
2.[ No.15 ]〜[ No.17 ]【 共通問題 】
3.[ No.18 ]〜[ No.32 ]【 躯体工事,仕上工事 】
4.[ No.33 ]〜[ No.42 ]【 施工管理 】
5.[ No.43 ]〜[ No.50 ]【 法 規 】
令和元年後期
1.[ No.01 ]〜[ No.14 ]【 建築学 】
2.[ No.15 ]〜[ No.17 ]【 共通問題 】
3.[ No.18 ]〜[ No.32 ]【 躯体工事,仕上工事 】
4.[ No.33 ]〜[ No.42 ]【 施工管理 】
5.[ No.43 ]〜[ No.50 ]【 法 規 】
令和元年前期
1.[ No.01 ]〜[ No.14 ]【 建築学 】
2.[ No.15 ]〜[ No.17 ]【 共通問題 】
3.[ No.18 ]〜[ No.32 ]【 躯体工事,仕上工事 】
4.[ No.33 ]〜[ No.42 ]【 施工管理 】
5.[ No.43 ]〜[ No.50 ]【 法 規 】
平成30年後期
1.[ No.01 ]〜[ No.14 ]【 建築学 】
2.[ No.15 ]〜[ No.17 ]【 共通問題 】
3.[ No.18 ]〜[ No.32 ]【 躯体工事,仕上工事 】
4.[ No.33 ]〜[ No.42 ]【 施工管理 】
5.[ No.43 ]〜[ No.50 ]【 法 規 】
平成30年前期
1.[ No.01 ]〜[ No.14 ]【 建築学 】
2.[ No.15 ]〜[ No.17 ]【 共通問題 】
3.[ No.18 ]〜[ No.32 ]【 躯体工事,仕上工事 】
4.[ No.33 ]〜[ No.42 ]【 施工管理 】
5.[ No.43 ]〜[ No.50 ]【 法 規 】



☆☆分野別解答解説

建 築 学
 環境工学 建築構造
 構造力学 建築材料

共通問題

施  工
躯体工事
 仮設工事 土工事  地業工事
 鉄筋工事 型枠工事 コンクリートの調合
 鉄骨工事 木造軸組構法 解体工事

仕上工事
 コンクリートブロック工事等 防水工事 石工事
 タイル工事 屋根及びとい工事
 金属工事  左官工事  建具工事
 塗装工事  内装工事  仕上改修工事

施工管理
施工計画
 事前調査  仮設計画
 材料の保管 申請及び届出等

工程管理
 工程計画 バーチャート工程表
 品質管理工程表


品質管理
 用  語   鉄骨工事   鉄筋工事
 コンクリート工事 品質管理に関する記述
 試験及び検査

安全管理
 工事現場の安全管理 労働安全衛生法

応用能力問題
 躯体工事    仕上工事

法  規
 建築基準法   建設業法   労働基準法
 労働安全衛生法 廃棄物処理法 建設リサイクル法
 消防法     騒音規制法  道路法


2023年05月14日

令和4年度 2級建築施工管理技術検定(前期)解答 解説

令和4年度 2級建築施工管理技術検定(前期)

第一次検定 問題分析 

令和4年6月12日(日)に実施された、
令和4年度の2級建築施工管理技術検定(前期)第一次検定

試験時間:10時15分から12時45分の2時間30分

5.の【 応用能力 】 は令和2年度からのの新しい問題で、
四肢二択で、選んだ肢の番号が2つとも正しい場合のみ正答

それ以外の問題は、四肢一択


問題内容の詳細は以下のようになっている。

1.[ No. 1 ]〜[ No.14 ] 【 建築学 】
 ( ↑ No.をクリックすると解答解説へ行きます:以下同様)

 14問題のうちから、9問題を選択し、解答する。

 01.環境工学(換気)
 02.環境工学(採光及び照明)
 03.環境工学(音響)
 04.建築構造(鉄筋コンクリート構造)
 05.建築構造(鉄骨構造)
 06.建築構造(鉄骨構造)
 07.建築構造(基礎構造)
 08.構造力学(構造材料)
 09.構造力学(せん断力)
 10.構造力学(曲げモーメント)
 11.建築材料(鋼材)
 12.建築材料(建具の性能試験)
 13.建築材料(シーリング材)
 14.建築材料(内装材料)


2.[ No.15 ]〜[ No.17 ] 【 共通問題 】

 3問題は、全問題を解答する。

 15.排水工事(屋外排水工事)
 16.電気設備(自動火災報知設備)
 17.機械設備(空気調和設備)


3.[ No.18 ]〜[ No.28 ]  【 躯体工事,仕上工事 】

 11問題のうちから、8問題を選択し、解答する。

 18.躯体工事(仮設工事 / 墨出し)
 19.躯体工事(地業工事 / 既製コンクリート杭工事)
 20.躯体工事(コンクリート工事 / 型枠支保工)
 21.躯体工事(コンクリート工事 / 養生)
 22.躯体工事(木工事 / 在来軸組構法)
 23.仕上工事(石工事 / 表面仕上げ)
 24.仕上工事(屋根及びとい工事 / とい工事)
 25.仕上工事(左官工事 / 直均し仕上げ)
 26.仕上工事(建具工事 / 建具工事)
 27.仕上工事(内装工事 / カーペット敷き)
 28.仕上工事(改修工事 / 内装改修工事)


4.[ No.29 ]〜[ No.38 ]  【 施工管理 】

 10問題は、全問題を解答する。

 29.施工計画(事前調査)
 30.施工計画(仮設計画)
 31.品質管理(材料の保管)
 32.工程管理(総合工程表)
 33.工程管理(バーチャート工程表)
 34.品質管理(品質管理)
 35.品質管理(試験・検査)
 36.品質管理(検査及び確認)
 37.安全管理(工事現場の安全管理)
 38.安全管理(法規 / 労働安全衛生規則)


5.[ No.39 ]〜[ No.42 ]  【 応用能力 】

 4問題は、全問題を解答する。

 39.躯体工事(鉄筋工事 / 鉄筋の継手)
 40.躯体工事(鉄骨工事 / 鉄骨の建方)
 41.仕上工事(防水工事 / ウレタン系塗膜防水)
 42.仕上工事(塗装工事 / 素地ごしらえ)


6.[ No.43 ]〜[ No.50 ]  【 法 規 】

 8問題のうちから、6問題を選択し、解答する。

 43.建築基準法(用語)
 44.建築基準法(居室の採光及び換気)
 45.建設業法(建設業法)
 46.建設業法(契約書に記載しなければならない事項)
 47.労働基準法(書面で交付しなければならない労働条件)
 48.労働安全衛生法(安全衛生教育)
 49.廃棄物の処理及び清掃に関する法律
 50.消防法(消防法に定められている資格者)



2023年05月13日

2級建築施工管理技士 令和4年度 一次 (前期) [ No.01 ] 〜[ No.14 ] 解答・解説

令和4年度 2級建築施工管理技術検定(前期)

第一次検定問題  [ No.01 ] 〜[ No.14 ]  解答・解説

令和4年6月12日(日)


問題番号[ No.1 ] 〜[ No.14 ] までの14問題のうちから、9問題を選択し、解答してください。


[ No.1 ]
換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.全般換気方式は、室内全体の空気を外気によって希釈しながら入れ替える換気のことである。


2.局所換気方式は、局所的に発生する汚染物質を発生源近くで捕集して排出する換気のことである。


3.第1種機械換気方式は、映画館や劇場等外気から遮断された大きな空間の換気に適している。


4.第2種機械換気方式は、室内で発生した汚染物質が他室に漏れてはならない室の換気に適している。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
全般換気方式とは、室内全体の空気を外気によって希釈しながら、外気の空気と室内の空気を入れ替える換気方式をいう。なお、室内の一部の空気を入れ替える換気方式を局所換気という。

2.◯
局所換気方式とは、局所的に発生した有毒ガスや熱、臭気等の汚染物質を室全体に希釈、拡散させないように、発生源近くで捕集して排出する換気方式である。

3.◯
第1種機械換気方式は、給気、排気ともに送風機(ファン)などの機械換気を用いる換気方式で、映画館や劇場など外気から遮断された大空間の換気に適している。

4.×
第2種機械換気方式は、給気は送風機などの機械換気、排気は排気口による換気方式で、室外の汚染物質が室内に侵入してはならない室の換気に適している。室内で発生した汚染物質が他室に漏れてはならない室の換気には、給気は給気口、排気は送風機などの機械換気を用いた第3種機械換気方式が適している。
R04Z_01_第1種換気.jpg
       第1種換気

R04Z_01_第2種換気.jpg
       第2種換気

R04Z_01_第3種換気.jpg
       第3種換気




[ No.2 ]
採光及び照明に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.輝度は、光源からある方向への光度を、その方向への光源の見かけの面積で除した値をいう。


2.昼光率は、全天空照度に対する室内のある点の天空光による照度の割合である。


3.光源の色温度が低いほど青みがかった光に見え、高いほど赤みがかった光に見える。


4.照度の均斉度が高いほど、室内の照度分布は均一になる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
輝度とは、光源からある方向への光度を、その方向への光源の見かけの面積で除した値である。単位は、[ cd/m2]で表される。なお、光度とは、光源から単位立体角当たりに発する光束をいい、単位は [ cd(カンデラ) ]で表される。

2.◯
全天空照度とは、すべての障害物を取り払った全天空からの直射光を除く照度をいう。全天空照度に対する室内の測定点の照度の比を百分率 [ % ] で表したもの昼光率という。

D(昼光率)=
E(室内の測定点の照度 [ lx ])/ Es(全天空照度 [ lx ])× 100(%)

3.×
色温度とは、光色を同じ色の黒体(完全放射体)の温度で表したもので、色温度が低くなると赤みががった光色、色温度が高くなると青みがかった光色となる。

4.◯
照度とは、被照射面の単位面積当たりに入射する光束の量で、均斉度が高いほど、室内の照度分布は均一になる。




[ No.3 ]
音に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.吸音率は、壁面に入射した音のエネルギーに対する吸収された音のエネルギーの割合である。


2.正対する反射性の高い壁面が一組だけ存在する室内では、フラッターエコーが発生しやすい。


3.窓や壁体の音響透過損失が大きいほど、遮音性能は高い。


4.材料が同じ単層壁の場合、壁の厚さが厚いほど、一般に音響透過損失は大きくなる。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
物体に入射した音は、反射、吸収、透過する。吸音率とは、入射する音のエネルギーに対する反射音以外の音のエネルギー(吸収音と透過音の音のエネルギーの和)の割合をいう。
R04Z_03_反射率.jpg

2.◯
フラッターエコーとは、反射音における音響障害のことで、平行な2つの壁で起こる現象である。正対する反射性の高い壁面が一組だけ存在する室内では、フラッターエコーが発生しやすい。

3.◯
遮音とは、壁などに入射する音を吸収又は反射させて、透過させないようにすることをいう。また、音響透過損失とは、材料や構造体の遮音の程度を表す量であり、音が壁や窓などを透過するときの損失するエネルギーを表す。よって、窓や壁体の音響透過損失が大きいほど、遮音性能は高い
R04Z_03_透過損失.jpg

4.◯
音響透過損失
= 入射音の強さ[ dB ] ー 透過音の強さ [ dB ]
となる。
したがって、音の音響透過損失はその値が大きいほど遮音性能が高く、単層壁の透過損失は、同じ材料の場合、厚さが厚いほど大きい




[ No.4 ]
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.大梁は、曲げ破壊よりもせん断破壊を先行するように設計する。


2.柱は、軸方向の圧縮力、曲げモーメント及びせん断力に耐えられるように設計する。


3.床スラブの厚さは、8cm以上で設計する。


4.耐力壁の厚さは、12cm以上で設計する。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
大梁などの破壊形式は、脆性破壊(粘りがなくもろい破壊)を生じさせないために、降伏しながら変形が進むうちに地震エネルギーを吸収できる曲げ降伏型とする。せん断破壊は、脆性破壊の要因となる。

2.◯
は、梁とともにラーメン構造の骨組を構成している。地震時には鉛直荷重による圧縮力のほか、大きな曲げモーメントとせん断力が生じるのでこれに耐えられるように設計する。また、柱はできるだけ等間隔に配置し、基本的に各階とも同じ位置になるようにする。

3.◯
床スラブの厚さは、8cm以上で設計しなければならない。構造耐力上主要な部分である床版は、建築基準法施行令第77条の2第1項で以上のように定める構造としなければならないと規定されている。

一 厚さは、8cm以上とし、かつ、短辺方向における有効張り間長さの 1/40以上とすること。

二 最大曲げモーメントを受ける部分における引張鉄筋の間隔は、短辺方向において 20cm以下、長辺方向において 30cm以下で、かつ、床版の厚さの3倍以下とすること。

4.◯
耐力壁の厚さは、12cm以上で設計しなければならない。耐力壁は、同法施行令第78条の2第1項で以下のように定める構造としなければと規定されている。

一 厚さは、12cm以上とすること。

二 開口部周囲に径12mm以上の補強筋を配置すること。

三 径 9mm以上の鉄筋を縦横に 30cm(複配筋として配置する場合においては 45cm)以下の間隔で配置すること。ただし、平家建ての建築物にあっては、その間隔を 35cm(複配筋として配置する場合においては、50cm)以下とすることができる。

四 周囲の柱及びはりとの接合部は、その部分の存在応力を伝えることができるものとすること。




[ No.5 ]
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.圧縮材は、細長比が小さいものほど座屈しやすい。


2.軽量鉄骨構造に用いる軽量形鋼は、通常の形鋼に比べ、部材にねじれや局部座屈が生じやすい。


3.鉄骨構造の柱は、鉄筋コンクリート構造の柱に比べ、小さな断面で大きな荷重に耐えることができる。


4.大空間を必要とする建築物に用いる長大な梁は、軽量化を図るためにトラス梁とすることが多い。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
細長比とは、部材の細長さを示すもので、細長いものほど細長比が大きい。したがって、圧縮材は、細長比が大きいものほど、細長くなり、座屈しやすい

2.◯
軽量鉄骨構造に用いる軽量形鋼は、通常の形鋼に比べて、厚みが小さく軽量に製造されており、強度が低いので、部材にねじれや局部座屈が生じやすい

3.◯
鉄骨構造の骨組の部材は、鉄筋コンクリート構造の部材に比べて、部材の断面積当たりの強度が高く小さな断面の部材で大きな荷重に耐えることが可能である。

4.◯
トラス構造とは、三角形を組み合わせた構成の構造形式で、比較的細い部材で、大きな空間をつくることができるという特徴がある。




[ No.6 ]
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.フィラープレートは、厚さの異なる板をボルト接合する際に、板厚の差による隙間を少なくするために設ける部材である。


2.添え板(スプライスプレート)は、梁のウェブの座屈防止のために設ける補強材である。


3.柱の形式には、形鋼等の単一材を用いた柱のほか、溶接組立箱形断面柱等の組立柱がある。


4.合成梁に用いる頭付きスタッドは、鉄骨梁と鉄筋コンクリート床スラブが一体となるように設ける部材である。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
フィラープレートとは、厚さの異なる板をボルト接合する際に、板厚の差による隙間を少なくするために挿入する板状の部材をいう。

2.×
添え板(スプライスプレート)は、柱や梁の高力ボルト接合に用いられる部材である。梁のウェブの座屈防止のために設ける補強材は、スチフナーである。
R04Z_06_スチフナー.jpg

3.◯
鉄骨構造の柱の形式には、H形鋼等の形鋼の単一材を用いた柱のほか、溶接組立箱形断面柱等の組立柱がある。

4.◯
頭付きスタッドとは、鉄骨と鉄筋コンクリートで構成される合成梁において、鉄骨に対するコンクリートの付着性をよくするために設けられる部材である。

R04Z_06_頭付きスタッド溶接.jpg




[ No.7 ]
基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.べた基礎は、地盤が軟弱で、独立基礎の底面が著しく広くなる場合に用いられる。


2.杭基礎は、一般に直接基礎で建築物自体の荷重を支えられない場合に用いられる。


3.同一建築物に杭基礎と直接基礎等、異種の基礎を併用することは、なるべく避ける。


4.直接基礎の底面は、冬季の地下凍結深度より浅くする。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
べた基礎とは、直接基礎の一種で、底板のコンクリート一面と基礎の立上がりとが一体になっている基礎のことをいう。特徴として、地盤が軟弱で、独立基礎の底面が著しく広くなる場合に用いられる

2.◯
杭基礎は、一般的に地盤が軟弱で支持層が深い位置にあり、直接基礎では建物を十分支持できない場合に用いられる

3.◯
基礎は、直接地盤に支持させる直接基礎と杭に支持させる杭基礎に大別される。同一建築物に杭基礎と直接基礎など、異なる種類の基礎を併用しないようにする。

4.×
地下凍結深度とは、温水が氷点下になる地表からの深さをいう。直接基礎の底面は、冬季の地下凍結深度より深くする。




[ No.8 ]
構造材料の力学的性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.部材の材軸方向に圧縮力が生じているとき、その力がある限界を超えると、その部材が安定を失って曲がる現象を座屈という。


2.ヤング係数は、熱による材料の単位長さ当たりの膨張長さの割合である。


3.ポアソン比とは、一方向の垂直応力によって材料に生じる縦ひずみと、これに対する横ひずみの比をいう。


4.座屈荷重は、座屈軸まわりの断面二次モーメントに比例する。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
座屈とは、細長い材の材軸方向に圧縮力が生じているとき、その力がある限界を超えると、その材が安定を失って曲がる現象を現象という。

2.×
ヤング係数とは、弾性係数の一つで、垂直応力度と材軸方向のひずみ度との比(σ/ε)をいう。ヤング係数の大きな物体は剛性が高い性質を有している。熱による材料の単位長さ当たりの膨張長さの割合は、線膨張係数という。

3.◯
ポアソン比とは、横のひずみ度ε’を縦のひずみ度εで除した値をいう。
−ε’/ε = 1/m
( m = 1/ (1/ポアソン比) )
をポアソン数といい、材料によって一定である。

4.◯
座屈荷重とは、座屈を生じさせる荷重の大きさをいう。また、断面二次モーメントとは、部材の曲げにくさを表す値である。座屈に対する抵抗力が最も大きい場所(曲げづらい)及び図心を通る軸を強軸という。座屈荷重が大きくなれば大きくなるほど、この強軸の断面二次モーメントは比例して大きくなる。




[ No.9 ]
図に示す単純梁ABに集中荷重P1及びP2が作用するとき、CD間に作用するせん断力の値の大きさとして、正しいものはどれか。

2K_R04Z_No.09_単純梁の集中荷重.jpg

1.1 kN 2.3 kN 3.4 kN 4.5 kN


答え

  1

[ 解答解説 ]
点AにおけるモーメントをMAとすると、
MA = 0より
MA = 3kN × 2m + 6kN × 4m − VB [ kN ] × 6m =0
よって、VB = 5kN ・・・@

鉛直方向の力のつり合いより
VA [ kN ] + VB [ kN ] − 3kN − 6kN = 0
VA + VB = 9kN
@を代入して、VAについて解くと
VA = 4kN

よって、せん断力図(Q図)は以下のようになる。

R04Z_09_せん断力図.jpg

VA = 4kNより、A点はプラス方向に4とし、C点へせん断力が伝わる。
P1 = 3kNより、C点で 4 – 3 = 1kNとなり、D点まで伝わる。
よって、CD間に作用するせん断力は1kNとなる。
D点では、P2 = 6kNにより、1-6 =−5kNとなり、B点へ伝わる。
B点は、VB = −5kNより、−5 + 5 = 0kNとなり、
せん断力図が完成する。

ゆえに、CD間に作用するせん断力は、1kNなので、
正答肢は 1




[ No.10 ]
図に示す片持ち梁ABの点Cに曲げモーメントMが作用する場合の曲げモーメント図として、正しいものはどれか。ただし、曲げモーメントは、材の引張側に描くものとする。

2K_R04Z_No.10_片持ち梁のC点に曲げモーメントM.jpg

2K_R04Z_No.10_モーメント図1.jpg2K_R04Z_No.10_モーメント図2.jpg
2K_R04Z_No.10_モーメント図3.jpg2K_R04Z_No.10_モーメント図4.jpg


答え

  2

[ 解答解説 ]
片持ち梁に集中モーメントが生じている場合のモーメント図は、下図のようになる。

R04Z_10_片持ち梁先端曲げモーメント図.jpg

AC間はなんの荷重も作用していないフリーの状態である。
C点で曲げモーメントが生じているので、選択肢2 のようになる。




[ No.11 ]
鋼の一般的な性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.弾性限度内であれば、引張荷重を取り除くと元の状態に戻る。


2.炭素含有量が多くなると、溶接性は向上する。


3.熱処理によって、強度等の機械的性質を変化させることができる。


4.空気中で酸化し、錆を生じるため、防食を施す必要がある。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
鋼に引張荷重を加えると伸びるが、加えられた引張荷重が鋼の弾性限度内であれば、引張荷重を取り除くと元の状態に戻る

2.×
鋼は、炭素の含有量が増加すると溶接性が低下し、溶接しにくくなる。

3.◯
鋼は、焼入れ焼きなましなどの熱処理によって、強度等の機械的性質を変化させることができる。

4.◯
鋼は、空気中で酸化するため、錆を生じさせないよう防食処理を施す必要がある




[ No.12 ]
日本産業規格(JIS)に規定する建具の性能試験における性能項目に関する記述として、不適当なものはどれか。

1.防火性とは、火災時の延焼防止の程度をいう。


2.面内変形追随性とは、地震によって生じる面内変形に追随し得る程度をいう。


3.水密性とは、風雨による建具室内側への水の浸入を防ぐ程度をいう。


4.遮熱性とは、熱の移動を抑える程度をいう。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
防火性とは、火災時の拡大防止の程度と規定されている。(JIS A 1513)

2.◯
面内変形追随性とは、地震によって生じる面内変形に追随し得る程度と規定されている。(JIS A 1513)

3.◯
水密性とは、風雨による建具室内側への水の浸入を防ぐ程度と規定されている。(JIS A 1513)

4.×
遮熱性とは、日射熱を遮る程度と規定されている。熱の移動を抑える程度は、断熱性である旨、規定されている。(JIS A 1513)




[ No.13 ]
シーリング材の特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.ポリウレタン系シーリング材は、紫外線によって黄変することがある。


2.ポリサルファイド系シーリング材は、表面に塗った塗料を変色させることがある。


3.シリコーン系シーリング材は、表面への塗料の付着性がよい。


4.アクリル系シーリング材は、未硬化の状態では水に弱く、雨に流されやすい。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
ポリウレタン系シーリング材は、耐候性が劣ることや、紫外線によって黄変することが特徴である。

2.◯
ポリサルファイド系シーリング材は、表面の仕上塗材や塗料を変色、軟化させることがある。また、ムーブメントの大きい目地には適さない。

3.×
シリコーン系シーリング材は、表面への塗料の付着性が悪いが、耐候性、耐熱性、耐寒性及び耐久性に優れている

4.◯
アクリル系シーリング材は、水性タイプのシーリング材であり、未硬化の状態では水に弱く、雨に流されやすいことが特徴である。




[ No.14 ]
内装材料に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。

1.インシュレーションボードは、断熱性に優れている。


2.ロックウール化粧吸音板は、吸音性、耐水性に優れている。


3.フレキシブル板は、セメント、無機質繊維を主原料とし、成形後に高圧プレスをかけたものである。


4.せっこうボードは、せっこうを心材として両面をボード用原紙で被覆して成形したものである。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
インシュレーションボードは、天然の木材繊維を絡ませて多孔質のボードに成形したものをいい、断熱性に優れている。

2.×
ロックウール化粧吸音板は、吸音性に優れている。吸水すると強度が低下するので、耐水性には優れていない。

3.◯
フレキシブル板は、無機質(石綿以外)の繊維を多く配合し、高圧プレスをかけたものであり、強度が高く、可とう性がある。床・間仕切・内外装・天井に用いる。

4.◯
せっこうボードは、せっこうを心材として両面をボード用原紙で被覆し、板状に成形したものであり、壁及び天井に防・耐火構造を形成する材料として使用される。





2023年05月12日

2級建築施工管理技士 令和4年度 一次 (前期) [ No.15 ] 〜[ No.17 ] 解答・解説

令和4年度 2級建築施工管理技術検定(前期)

第一次検定問題  [ No.15 ] 〜[ No.17 ]  解答・解説

令和4年6月12日(日)

問題番号[ No.15 ] 〜[ No.17 ] までの3問題は、全問題を解答してください。

[ No.15 ]
屋外排水工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.地中埋設排水管の勾配は、原則として、1/100以上とする。


2.硬質ポリ塩化ビニル管をコンクリート桝に接合する部分は、砂付きの桝取付け短管を用いる。


3.遠心力鉄筋コンクリート管のソケット管は、受口を下流に向けて敷設する。


4.雨水桝に接合する配管は、流入配管を上にして流出配管とは20mm程度の管底差をつける。



答え

  3

[ 解答解説 ]
屋外排水管の勾配は各自治体の条例及び基準等で定められる。

1.◯
地中埋設排水管の勾配は、原則として、1/100以上とすることが一般的である。

2.◯
硬質ポリ塩化ビニル管をコンクリート桝に接合する部分には、砂付きの短管を用いる。管は落下したり、ぶつかり合ったりしないように慎重に取り扱い、特に管端部にはクッション材等を挟むなどし、破損及び傷がつかないようにする。

3.×
ソケット管の場合は、受口を上流に向けて水下から敷設する。差込み管とのすき間には、硬練りモルタルを充填し、水漏れがないように目塗りを行う。

4.◯
管きょの内径が変化する場合又は2本以上の管きょが合流する場合の接合方法は、原則として管頂接合とする。ただし、内径が250mm未満及び平坦地で勾配の取れない場合は、管底接合とすることができる。桝及びマンホールに接合する配管においては、流入配管を上にして流出配管とは20mm程度の管底の落差を設ける




[ No.16 ]
建築物に設ける自動火災報知設備の感知器として、最も関係の少ないものはどれか。

1.熱感知器

2.煙感知器

3.炎感知器

4.地震感知器



答え

  4

[ 解答解説 ]
自動火災報知設備の感知器の種類には、熱感知器、煙感知器、炎感知器がある。火災発生の初期段階では、まず煙が発生し、時間が経つに連れ、火が可燃物に引火し、熱が発生する。そして、最後に大きな炎となる。
自動火災報知設備の感知器として、最も関係の少ないものは、4の地震感知器である。




[ No.17 ]
空気調和設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.パッケージユニット方式は、機械室、配管、ダクト等のスペースが少なくてすむ。


2.ファンコイルユニット方式は、ユニットごとの温度調節はできない。


3.二重ダクト方式は、別々の部屋で同時に冷房と暖房を行うことができる。


4.単一ダクト方式は、主機械室の空気調和機から各室まで、一系統のダクトで冷風又は温風を送るものである。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
パッケージユニット方式とは、熱源装置を内臓したパッケージ型空気調和機による空調方式で、単一ダクト方式などに比べ、機械室、配管スペース、ダクトスペース等の縮小が可能である。

2.×
ファンコイルユニット方式は、ファンコイルユニットにて送風強度を調整することにより、ユニットごとの温度調節が可能である。

3.◯
二重ダクト方式とは、冷風ダクトと温風ダクトの2つのダクトによる空調方式で、別々の部屋で同時に冷房と暖房を行うことが可能である。

4.◯
単一ダクト方式とは、空気調和機から各室まで、一系統のダクトで、夏期冷房時は冷風を、冬期暖房時には温風を送風する空調方式である。






2023年05月11日

2級建築施工管理技士 令和4年度 一次 (前期) [ No.18 ] 〜[ No.28 ] 解答・解説

令和4年度 2級建築施工管理技術検定(前期)

第一次検定問題  [ No.18 ] 〜[ No.28 ]  解答・解説

令和4年6月12日(日)

問題番号[ No.18 ] 〜[ No.28 ] までの11問題のうちから、8問題を選択し、解答してください。


[ No.18 ]
墨出し等に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.陸墨を柱主筋に移す作業は、台直し等を終え、柱主筋が安定した後に行った。


2.建物の位置を確認するための縄張りは、配置図に従ってロープを張り巡らせた。


3.通り心の墨打ちができないため、通り心より1m離れたところに逃げ墨を設け、基準墨とした。


4.建物四隅の基準墨の交点を上階に移す際、2点を下げ振りで移し、他の2点はセオドライトで求めた。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
陸墨とは、墨出し作業において、各階の水平の基準を示すための水平墨のことで、一般的に、床仕上りより1000mmのところにするものである。柱主筋にする場合は、台直し等により位置が動く可能性があり、正確なものとならいため、陸墨は柱主筋が安定した後に行う

2.◯
縄張りとは、建物物等の位置を決定するため、建築物の形のとおりに縄等を張ること、あるいは消石灰粉等で線を引くことをいう。建築物の位置と敷地の関係、道路や隣接建築物との関係等は、縄張りを行って確認する。(建築工事監理指針)

3.◯
通り心の墨打ちができないときは、割付けの良い寸法(通り心より1m離れたところ等)に逃げ墨を設け、基準墨とする

4.×
2階より上では、通常建築物の四隅の床に小さな穴を開けておき、下げ振り等により、1階から上に基準墨を上げている。この作業を墨の引通しという。(建築工事監理指針)セオドライト(トランシット)は用いない。




[ No.19 ]
既製コンクリート杭工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.中掘り根固め工法は、杭の中空部に挿入したアースオーガーで掘削しながら杭を設置した後、根固め液を注入する工法である。


2.プレボーリング拡大根固め工法のアースオーガーの引上げ速度は、孔壁の崩壊が生じないように、速くする。


3.プレボーリング拡大根固め工法の杭周固定液は、杭と周囲の地盤との摩擦力を確保するために使用する。


4.セメントミルク工法において、支持地盤への到達の確認は、アースオーガーの駆動用電動機の電流値の変化により行う。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
中掘り根固め工法とは、躯体の中空部にロッドを差し込んで、先端にアースオーガーをつけ、杭体と一緒に回転させながら掘り進み、所定の深さになったら、根固め液を注入する工法である。

2.×
プレボーリング拡大根固め工法とは、あらかじめアースオーガーなどによって杭周固定液(孔壁の崩壊を防止するもの)を注入しながら掘削し、先端を拡大根固めした後、杭を建て込む。アースオーガーで掘削後の引上げ速度は、遅くする必要がある。

3.◯
プレボーリング拡大根固め工法の杭周固定液は、杭と周囲の地盤との摩擦力を確保するために使用する。

4.◯
セメントミルク工法は、埋め込み杭工法に分類されるプレボーリング工法の一種。掘削液を注入しながらアースオーガーで掘削し、支持層到達後、根固め液を注入し、その後、杭周囲固定液を満たしてから、杭を建て込む。支持地盤への到達の確認は、アースオーガーの駆動用電動機の電流値の変化等により行う




[ No.20 ]
型枠支保工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.階段の斜めスラブ部分の支柱は、脚部にキャンバーを用い、斜めスラブに対して直角に建て込む。


2.支柱にパイプサポートを使用する場合、継手は差込み継手としてはならない。


3.柱、壁及び梁側型枠のせき板を保持する場合、支保工は一般に内端太及び外端太により構成する。


4.パイプサポートに水平つなぎを設ける場合、根がらみクランプ等を用いて緊結しなければならない。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
階段の斜めスラブ部分に用いるパイプサポートは、脚部にキャンバーを用いて、根がらみを取り付け、傾斜スラブに対して直角に建て込む。

2.×
支柱の継手は、突合せ継手又は差込み継手とすること。(労働安全衛生規則第242条第三号)

3.◯
端とは型枠を補強する部材をいい、端太には、内側に設ける内端太と、外側に設ける外端太がある。柱、壁及び梁側型枠のせき板を保持する場合の支保工は、一般に内端太及び外端太により構成される。

R04Z_20_型枠の構成例.jpg

4.◯
パイプサポートに水平つなぎを設ける場合、緊結金具(クランプ)を用いて緊結しなければならない




[ No.21 ]
コンクリートの養生に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.打込み後の養生温度が高いほど、長期材齢における強度増進性が大きくなる。


2.湿潤養生期間は、早強ポルトランドセメントを用いた場合、普通ポルトランドセメントより短くできる。


3.打込み後、直射日光等による急速な乾燥を防ぐための湿潤養生を行う。


4.打込み後、少なくとも1日間はそのコンクリートの上で歩行又は作業をしないようにする。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
コンクリート打込み後の養生期間中の温度が過度に低いと強度発現が著しく遅れる。また、過度に高い温度ひび割れの発生を誘発したり、長期材齢における強度増進性が小さくなる。

2.◯
早強ポルトランドセメントを用いたコンクリートの材齢による湿潤養生期間は、普通ポルトランドセメントより短く規定されている。(JASS5)

R04Z_21_コンクリートの養生.jpg

3.◯
若材齢時のコンクリートは、酸や塩化物などによる浸食や、硬化後の物性に悪影響を及ぼす劣化因子の侵入に対する抵抗力が十分でなく、日光の直射や急激な乾燥にさらされると、コンクリート表面にひび割れが発生し、耐久性を損なう可能性がある。そのため、散水等の湿潤養生を行う。

4.◯
コンクリート打込み後、少なくとも1日間はその上で歩行又は作業をしてはならない




[ No.22 ]
在来軸組構法における木工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.土台の継手は腰掛けあり継ぎとし、継手付近の下木をアンカーボルトで締め付けた。


2.和小屋組の棟木や母屋には、垂木を取り付けるため、垂木当たり欠きを行った。


3.隅通し柱の仕口は土台へ扇ほぞ差しとし、ホールダウン金物を用いてボルトで締め付けた。


4.床束の転倒やずれを防止するため、床束の相互間に根がらみ貫を釘で打ち付けた。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
土台の継手は、腰掛けかま継ぎとし、上木となる方をアンカーボルトで締め付ける

R04Z_22_腰掛けあり継ぎ.jpg
    腰掛けあり継ぎ

R04Z_22_腰掛けかま継ぎ.jpg
    腰掛けかま継ぎ

2.◯
和小屋組の棟木や母屋には、垂木当たり欠きをして、垂木を取り付ける。当たり欠きとは、部材取付け部に設ける切り欠きをいう。

R04Z_22_当たり欠き.jpg

3.◯
通し柱とは、2階以上の木造建物で土台から軒桁まで1本の材で通した柱のことである。隅柱は特に引き抜き力が作用するので、土台へ扇ほぞ差しとし、ホールダウン金物を用いてボルトで締めとする。

 R04Z_22_扇ほぞ.jpg
    扇ほぞ

4.◯
床束とは、床を支え、大引きの下部に取り付けられる部材である。床束の転倒やずれを防止するため、床束相互間に根がらみ貫と呼ばれる床束を固定するための部材を釘で打ち付け、固定する必要がある。




[ No.23 ]
花崗岩の表面仕上げに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.びしゃん仕上げとは、石材表面を多数の格子状突起をもつハンマーでたたいた仕上げをいう。


2.小たたき仕上げとは、びしゃんでたたいた後、先端がくさび状のハンマーで平行線状に平坦な粗面を作る仕上げをいう。


3.ジェットバーナー仕上げとは、超高圧水で石材表面を切削して粗面とした仕上げをいう。


4.ブラスト仕上げとは、石材表面に鋼鉄の粒子等を圧縮空気でたたきつけて粗面とした仕上げをいう。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
びしゃん仕上げとは、石材表面をびしゃんという多数の格子状突起をもつハンマーでたたいた仕上げである。びしゃんの目数が多いほど綿密な仕上がりとなる。最近は、職人不足等から一般に機械による機械びしゃんが行われている。

2.◯
小たたき仕上げとは、びしゃんでたたいた後先端がくさび状のハンマーで約2mmの平行線状に平坦な粗面を作る仕上げである。きめ細かな仕上げであり、滑り止め効果がある。

3.×
ジェットバーナー仕上げは、石表面をバーナーで加熱し、それを水で急冷することにより、ジェットバーナーで表面を燃焼させ、結晶を弾かせることで粗面とした仕上げである。

4.◯
ブラスト仕上げは、石材表面に鋼鉄の粒子等を圧縮空気でたたきつけて粗面とした仕上げである。細かな凸凹とした表面となることが特徴である。




[ No.24 ]
とい工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.鋼板製谷どいの継手部は、シーリング材を入れ60mm重ね合わせて、リベットで留め付けた。


2.硬質塩化ビニル製縦どいは、継いだ長さが10mを超えるため、エキスパンション継手を設けた。


3.鋼板製丸縦どいの長さ方向の継手は、下の縦どいを上の縦どいの中に差し込んで継いだ。


4.硬質塩化ビニル製軒どいは、とい受け金物に金属線で取り付けた。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
谷どいの継手部は、60mm程度重ね合わせてシーリング材を充填し、リベットで2列、互い違いに千鳥に留め付ける。

2.◯
縦どいの継手は、継手部分で接着剤を用いて継ぐ、継いだといの長さが10mを超える場合は、エキスパンション継手を設けて伸縮を吸収する。

3.×
丸縦どいの長さ方向の継手は、縦どいを流れる水が継手で漏出しにくいように、上にくる縦どいを下にくる縦どいの中に、といの直径程度差し込んで継ぐ。

4.◯
軒どいは、とい受け金物に金属線で取り付ける。また、といの受け金物は、丸軒どいが所定の流れ勾配となるように、900mm程度の間隔で取り付ける




[ No.25 ]
床コンクリートの直均し仕上げに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.床仕上げレベルを確認できるガイドレールは、床コンクリートを打ち込んだ後に4m間隔で設置した。


2.コンクリート面を指で押しても少ししか入らない程度になった時に、木ごてで中むら取りを行った。


3.金ごて仕上げの中ずりで、ブリーディングが多かったため、金ごての代わりに木ごてを用いた。


4.最終こて押えの後、12時間程度を経てから、散水養生を行った。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
コンクリートを打ち込む前に、仕上げ精度が要求される場合にはガイドレール等を3.5〜4m間隔に設置する旨、規定されている。(建築工事監理指針)

2.◯
コンクリート面を指で押しても少ししか入らない程度になった時に、中むら取りを木ごてで行う旨、規定されている。(建築工事監理指針)

3.◯
床仕上げ厚が薄い場合は、金ごて仕上げで、下ずり、中ずり、上ずりを行う中ずりの工程で、ブリーディングが多い場合は、金ごての代わりに木ごてを用いる。

4.◯
最終こて押えの後、12時間程度を経てから2〜3日間散水養生を行う旨が規定されている。(建築工事監理指針)




[ No.26 ]
建具工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.アルミニウム製建具のアルミニウムに接する小ねじは、亜鉛めっき処理した鋼製のものを使用した。


2.ステンレス製建具のステンレスに接する鋼製の重要な補強材は、錆止め塗装をした。


3.木製フラッシュ戸の中骨は、杉のむく材を使用した。


4.樹脂製建具は、建具の加工及び組立てからガラスの組込みまでを建具製作所で行った。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
アルミニウムに接する小ねじ等の材質は、ステンレス製とする。(公共建築工事標準仕様書建築工事編 16.2.3(6))

2.◯
ステンレス製建具を使用する場合、ステンレスに接する鋼製の重要な補強材は、錆止め塗装を施す必要がある。

3.◯
フラッシュ戸に使用する樹種等について、木製フラッシュ戸の中骨は、杉等のむく材を使用すると規定されている。(公共建築工事標準仕様書建築工事編 16.7.2(2))

R04Z_26_フラッシュ戸に使用する樹種等.jpg


4.◯
樹脂製建具は、原則として、建具の加工及び組立てからガラスの組込みまで一貫して建具製作所で行うことで、性能・品質を確保している。(建築工事監理指針)




[ No.27 ]
カーペット敷きに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.タイルカーペットは、粘着はく離形の接着剤を用いて張り付けた。


2.タイルカーペットは、フリーアクセスフロアのパネル目地とずらして割り付けた。


3.グリッパー工法に用いるグリッパーは、壁に密着させて取り付けた。


4.グリッパー工法に用いる下敷き用フェルトは、グリッパーよりやや厚いものとした。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
タイルカーペットは、剥がすことができる粘着はく離形の接着剤を用いて、床材に張り付ける。

2.◯
タイルカーペットの目地は、フリーアクセスフロア目地と、100mm程度ずらして割り付ける

3.×
グリッパー工法のグリッパーは、壁際からのすき間を均等にとって、床材に打ち付ける

4.◯
下敷き用フェルトはグリッパーの厚さと同等か、やや厚いものを選択し、敷き込みに当たっては、すき間などのないように突き付けて敷き込み、フェルトの端部はグリッパーに重ねるようにする。




[ No.28 ]
内装改修工事における既存床仕上材の除去に関する記述として、最も不適当なものはどれか。ただし、除去する資材は、アスベストを含まないものとする。

1.ビニル床シートの除去は、カッターで切断し、スクレーパーを用いて他の仕上材に損傷を与えないように行った。


2.モルタル下地の合成樹脂塗床は、電動斫り器具を用いてモルタル下地とも除去した。


3.根太張り工法の単層フローリングボードは、丸のこを用いて根太下地を損傷しないように切断し、除去した。


4.モルタル下地の磁器質床タイルの張替え部は、斫りのみを用いて手作業で存置部分と縁切りをした。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
ビニル床シートの除去は、カッターで切断し、スクレーパー等により他の仕上材に損傷を与えないように行う。(公共建築改修工事標準仕様書建築工事編 6.2.2(1)(ア))

2.◯
合成樹脂塗床材の除去は、ケレン棒、電動ケレン棒、電動斫り器具、ブラスト機械等により行う。また、下地がモルタル塗りの場合は、モルタル下地とも、コンクリート下地の場合はコンクリート表面から3mm程度とする。(公共建築改修工事標準仕様書建築工事編 6.2.2(1)(イ))

3.◯
乾式工法のフローリング張り床材の撤去は、丸のこ等で適切な寸法に切断し、ケレン棒等によりはがし取って行う。(公共建築改修工事標準仕様書建築工事編 6.2.2(1)(ウ))

4.×
磁器質床タイルの張替え部分の撤去は、ダイヤモンドカッター等を用いて撤去部分を縁切りし、斫り器具等を用いて撤去を行う。(公共建築改修工事標準仕様書建築工事編 6.2.2(1)(エ))






2023年05月10日

2級建築施工管理技士 令和4年度 一次 (前期) [ No.29 ] 〜[ No.38 ] 解答・解説

令和4年度 2級建築施工管理技術検定(前期)

第一次検定問題  [ No.29 ] 〜[ No.38 ]  解答・解説

令和4年6月12日(日)

問題番号[ No.29 ] 〜[ No.38 ] までの10問題は、全問題を解答してください。

[ No.29 ]
事前調査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.敷地内の排水工事に先立ち、排水管の勾配が公設桝まで確保できるか調査を行うこととした。


2.杭工事に先立ち、騒音規制及び振動規制と、近隣への影響の調査を行うこととした。


3.山留め工事に先立ち、設計時の地盤調査が不十分であったため、試掘調査を行うこととした。


4.鉄骨工事の建方に先立ち、日影による近隣への影響の調査を行うこととした。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
一般に、敷地内の排水工事の事前調査では、公設桝までの排水管の勾配確保に関する調査等が実施される。

2.◯
杭工事に先立ち、騒音、振動対策の計画として、騒音規制法及び振動規制法について十分理解しておく必要がある。その上で、騒音規制及び振動規制を行う。また、施工前に近隣への影響について調査を行う必要がある。

3.◯
建物設計時の地盤調査において、山留め工事の計画が不十分な場合には、追加でボーリング等の試掘調査が行われる。

4.×
一般に、鉄骨工事の建方の事前調査では、移動式クレーン配置場所の地盤についての調査などが実施される。日影による近隣への影響の調査は、建築計画の事前調査において実施される。




[ No.30 ]
仮設計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.騒音、塵埃、飛沫等の近隣への影響を抑制するため、仮囲いを設けることとした。


2.施工者用事務所と監理者用事務所は、機能が異なるため、それぞれ分けて設けることとした。


3.ハンガー式門扉は、扉を吊る梁が車両の積荷高さを制約する場合があるため、有効高さを検討することとした。


4.酸素やアセチレン等のボンベ類の貯蔵小屋は、ガスが外部に漏れないよう、密閉構造とすることとした。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
仮囲いは、近隣への騒音、塵埃、飛沫等を抑制するために設ける必要がある。

2.◯
施工者用の事務所と監理者用事務所は、それぞれの機能・役割が異なるため、それぞれ分けて設ける。

3.◯
ハンガー式門扉は、扉を吊る梁が車両の積荷高さを制約する場合があるので、扉の有効高さを検討して設置する必要がある。

4.×
ボンベ類の置場は、通気がよく、他の建物と十分な隔離距離をとった直射日光を遮る構造とし、危険物や火気厳禁の表示及び消化器の配置を行う。




[ No.31 ]
工事現場における材料の保管に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.袋詰めセメントは、風通しのよい倉庫に保管した。


2.型枠用合板は、直射日光が当たらないよう、シートを掛けて保管した。


3.長尺のビニル床シートは、屋内の乾燥した場所に縦置きにして保管した。


4.鉄筋は、直接地面に接しないように角材間に渡し置き、シートを掛けて保管した。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
袋詰めセメントは、二酸化炭素による風化と湿気による硬化を防ぐため、風通しを避けて保管する。

2.◯
型枠用合板は、ジブ(アク)や硬化不良を防止するため、水ぬれを避け、長時間直射日光が当たらないよう、シート等で養生して保管する。

3.◯
長尺のビニル床シートは、屋内の乾燥した場所に直射日光を避けて縦置きにして保管する。

4.◯
鉄筋は、直接地面に接しないように角材間に渡し置き、シートを掛けて保管する。




[ No.32 ]
総合工程表の立案に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.上下階で輻輳する作業では、資材運搬、機器移動等の動線が錯綜しないように計画する。


2.鉄骨工事の工程計画では、建方時期に合わせた材料調達、工場製作期間を検討する。


3.工区分割を行い、後続作業を並行して始めることにより、工期短縮が可能か検討する。


4.工程計画上のマイルストーン(管理日)は、工程上の重要な区切りを避けて計画する。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
上下階で作業が輻輳する場合は、作業効率を低下させないために、資材運搬、機器移動等の動線が錯綜しないように計画する。

2.◯
鉄骨工事の工程計画では、建方時期に合わせで材料調達や工場製作期間を検討する必要がある。

3.◯
工区を分割して後続作業を並行して開始すると、工期の短縮につながるので検討する。

4.×
工程上の重要な区切りにマイルストーン(管理日)を設けて、総合工程表を立案する。




[ No.33 ]
バーチャート工程表に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.工事全体を掌握することが容易で、作成しやすい。


2.クリティカルパスが把握しやすい。


3.各作業の全体工期に与える影響度が把握しにくい。


4.各工事間の細かい作業工程の関連性が把握しにくい。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
バーチャート工程表は、工事全体を掌握することと、作成がが容易である。

2.×
バーチャート工程表は、作業進行の度合い、工期に影響する作業やクリティカルパス(最も時間のかかる作業経路)が把握しにくい。

3.◯
バーチャート工程表は、各作業の全体工期への影響度が把握しにくい。

4.◯
バーチャート工程表は、多くの種類の関連工事間の工程調整に適していない。多くの種類の関連工事間の工程調整に有利な工程表は、ネットワーク工程表である。




[ No.34 ]
品質管理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.工程間検査は、作業工程の途中で、ある工程から次の工程に移ってもよいかどうかを判定するために行う。


2.品質管理は、作業そのものを適切に実施するプロセス管理に重点を置くより、試験や検査に重点を置くほうが有効である。


3.品質管理とは、施工計画書に基づいて工事のあらゆる段階で問題点や改善方法等を見出しながら、合理的、かつ、経済的に施工を行うことである。


4.施工の検査に伴う試験は、試験によらなければ品質及び性能を証明できない場合に行う。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
工程間検査とは、次の工程に進んでもよいか判定するために、作業工程の途中で行う検査である。

2.×
品質管理においては、作業そのものを適切に実施するプロセス管理に重点をおくことが有効である。

3.◯
品質管理とは、工事中に問題点や改善方法等を見出しながら、合理的、かつ、経済的に施工することをいう。

4.◯
試験は、検査において、試験を実施しなければ品質及び性能を証明できない場合に行われる。




[ No.35 ]
品質管理のための試験及び検査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.木工事において、造作用木材の含水率の確認は、高周波水分計を用いて行った。


2.地業工事において、支持地盤の地耐力の確認は、平板載荷試験によって行った。


3.鉄筋工事において、鉄筋のガス圧接部の確認は、超音波探傷試験によって行った。


4.鉄骨工事において、隅肉溶接のサイズの確認は、マイクロメーターを用いて行った。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
木材には、高周波水分計による含水率の試験等が適用される。

2.◯
地業工事における支持地盤の地耐力の確認は、平板載荷試験によって行う。

3.◯
鉄筋工事における鉄筋のガス圧接部の確認は、超音波探傷試験によって行う。

4.×
隅肉溶接サイズの測定は、余盛高さ、角度測定、すき間測定、長さ測定がある。この測定には溶接用ゲージを用いる。




[ No.36 ]
レディーミクストコンクリートの受入れ時において、検査及び確認を行わない項目はどれか。

1.運搬時間

2.骨材の粒度

3.空気量

4.コンクリートの温度



答え

  2

[ 解答解説 ]
レディーミクストコンクリートの工事現場での受入時検査及び確認として、従来から行われいるものは、運搬時間、スランプ、空気量、塩化物量、温度である。骨材の粒度の検査は現場受入時には行わない。




[ No.37 ]
工事現場の安全管理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.安全施工サイクルとは、施工の安全を図るため、毎日、毎週、毎月の基本的な実施事項を定型化し、継続的に実施する活動である。


2.新規入場者教育とは、新しく現場に入場した者に対して、作業所の方針、安全施工サイクルの具体的な内容、作業手順等を教育することである。


3.ゼロエミッションとは、作業に伴う危険性又は有害性に対し、作業グループが正しい行動を互いに確認し合う活動である。


4.リスクアセスメントとは、労働災害の要因となる危険性又は有害性を洗い出してリスクを見積もり、優先順位を定め、リスクの低減措置を検討することである。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
安全施工サイクル活動とは、施工の安全を図るため、毎日、毎週、毎月単位で実施すべきことを定型化し、定型化した行動を繰り返すことで継続的に取り組む安全活動である。

2.◯
新規入場者教育とは、新しく現場に入場することになった者に対する作業所の方針、安全施工サイクルの具体的な内容、作業手順などの教育である。

3.×
ZE(ゼロエミッション)とは、直訳すると「ゼロ排出」であり、作業所等からの廃棄物をゼロにする活動をいう。なお、安全管理に関する用語であるゼロ災とは、作業所等の労働作業をゼロにする活動をいう。作業に伴う危険性又は有害性に対し、作業グループが正しい行動を互いに確認し合う活動は、危険予知活動(KY活動)等において実施される。

4.◯
リスクアセスメントとは、作業における危険性又は有害性を特定し、それによる労働災害の重篤度とその災害が発生する可能性の度合いを組み合わせてリスクを見積もり、そのリスクの大きさに基づいて対策の優先度を決めた上で、リスクの除去又は低減の措置を検討することをいう。




[ No.38 ]
高さが2m以上の構造の足場の組立て等に関する事業者の講ずべき措置として、「労働安全衛生規則」上、定められていないものはどれか。

1.組立て、解体又は変更の時期、範囲及び順序を当該作業に従事する労働者に周知させること。


2.組立て、解体又は変更の作業を行う区域内には、関係労働者以外の労働者の立入りを禁止すること。


3.作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業の進行状況を監視すること。


4.材料、器具、工具等を上げ、又は下ろすときは、つり綱、つり袋等を労働者に使用させること。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
組立て、解体又は変更の時期、範囲及び順序を当該作業に従事する労働者に周知させること。(労働安全衛生規則第564条第1項第一号)

2.◯
組立て、解体又は変更の作業を行う区域内には、関係労働者以外の労働者の立入りを禁止すること。(労働安全衛生規則第564条第1項第二号)

3.×
作業者の講ずべき措置ではなく、作業主任者の職務として定められている。(労働安全衛生規則第566条第三号)

4.◯
材料、器具、工具等を上げ、又は下ろすときは、つり綱、つり袋等を労働者に使用させること。(労働安全衛生規則第564条第1項第五号)






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