【 躯体工事 】
■ コンクリート工事 ■
( 型枠工事 )
( 1 )
型枠支保工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.20)
1.階段の斜めスラブ部分の支柱は、脚部にキャンバーを用い、斜めスラブに対して直角に建て込む。
2.支柱にパイプサポートを使用する場合、継手は差込み継手としてはならない。
3.柱、壁及び梁側型枠のせき板を保持する場合、支保工は一般に内端太及び外端太により構成する。
4.パイプサポートに水平つなぎを設ける場合、根がらみクランプ等を用いて緊結しなければならない。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
階段の斜めスラブ部分に用いるパイプサポートは、脚部にキャンバーを用いて、根がらみを取り付け、傾斜スラブに対して直角に建て込む。
2.×
支柱の継手は、突合せ継手又は差込み継手とすること。(労働安全衛生規則第242条第三号)
3.◯
端とは型枠を補強する部材をいい、端太には、内側に設ける内端太と、外側に設ける外端太がある。柱、壁及び梁側型枠のせき板を保持する場合の支保工は、一般に内端太及び外端太により構成される。
4.◯
パイプサポートに水平つなぎを設ける場合、緊結金具(クランプ)を用いて緊結しなければならない。
( 2 )
型枠工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.20)
1.内柱の型枠の加工長さは、階高からスラブ厚さとスラブ用合板せき板の厚さを減じた寸法とした。
2.柱型枠の足元は、型枠の変形防止やセメントペーストの漏出防止等のため、桟木で根巻きを行った。
3.壁の窓開口部下部の型枠に、コンクリートの盛り上がりを防ぐため、端部にふたを設けた。
4.床型枠用鋼製デッキプレート(フラットデッキ)を受ける梁の側型枠は、縦桟木で補強した。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
内柱の型枠の加工長さは、階高からスラブ厚さを減じた寸法とする。
2.◯
柱型枠の足元は、変形防止、セメントペーストの漏出防止等のため、桟木、プラスチックアングルなどを使用する。
3.◯
窓開口部下部の型枠は、コンクリートが盛り上がるので、端部にふたをして吹出しを防止する。
4.◯
フラットデッキを受ける梁の側型枠は、縦桟木で受けるので、十分な補強が必要である。
( 3 )
型枠の最小存置期間に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.21)
1.コンクリートの圧縮強度による場合、柱とスラブ下のせき板は同じである。
2.コンクリートの圧縮強度による場合、壁とはり側のせき板は同じである。
3.コンクリートの材齢による場合、柱と壁のせき板は同じである。
4.コンクリートの材齢による場合、基礎と壁のせき板は同じである。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
柱とスラブ下のせき板の最小存置期間は、コンクリートの圧縮強度による場合、異なる。柱は、計画共用期間が標準の場合、圧縮強度 5N/mm2以上を満たしたとき、スラブ下は、設計基準強度の50%に達した時である。
2.◯
壁と梁側のせき板の最小存置期間は、コンクリートの圧縮強度による場合、同じである。
3.◯
柱と壁のせき板の最小存置期間は、コンクリートの材齢により定める場合、同じである。
4.◯
基礎と壁のせき板の最小存置期間は、コンクリートの材齢により定める場合、同じである。
( 4 )
型枠支保工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.21)
1.パイプサポートに設ける水平つなぎは、番線を用いて緊結する。
2.上下階の支柱は、できるだけ平面上の同一位置になるように設置する。
3.梁下の支柱は、コンクリートの圧縮強度が設計基準強度以上で、かつ、所要の安全性が確認されれば取り外すことができる。
4.スラブ下の支柱は、コンクリートの圧縮強度によらない場合、存置期間中の平均気温から存置日数を決定する。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
パイプサポートに水平つなぎを設ける場合、緊結金具(クランプ)を用いて緊結する。
2.◯
型枠の上下階の支柱は、できるだけ平面上の同一位置になるように設置する。
3.◯
梁下の型枠の支柱は、コンクリートの圧縮強度が設計基準強度以上であり、かつ、構造計算により安全であることが確認されれば取り外すことができる。(公共建築工事標準仕様書)
4.◯
スラブ下の型枠の支柱は、コンクリートの圧縮強度によらない場合は、存置期間中の平均気温により、存置期間を決定する。(公共建築工事標準仕様書)
( 5 )
型枠支保工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.21)
1.支柱にパイプサポートを使用する場合、継手は差込み継手としてはならない。
2.支柱にパイプサポートを使用する場合、パイプサポートを3以上継いで用いてはならない。
3.柱、壁及び梁側型枠のせき板を保持する場合、支保工は一般に内端太及び外端太により構成する。
4.軽量型支保梁を受ける梁型枠の支柱にパイプサポートを使用する場合、パイプサポートは2列に設ける。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
支柱の継手は、突合せ継手又は差込み継手とすること。(労働安全衛生規則第242条第1項第三号)
2.◯
パイプサポートを3以上継いで用いないこと。(労働安全衛生規則第242条第1項第七号イ)
3.◯
端太(バタ)とは型枠を補強する部材をいい、端太には、内側に設ける内端太と、外側に設ける外端太がある。柱、壁及び梁側型枠のせき板を保持する場合の支保工は、一般に内端太及び外端太により構成する。
4.◯
梁型枠の支柱にパイプサポートを使用する場合、パイプサポートは2列に設ける。なお、軽量型支保梁は、支保梁中央部の下弦材を支柱で支えたり、所定の支持点以外を支点としてはならない。
( 6 )
型枠の締付け金物等に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.20)
1. 独立柱の型枠の組立てには、セパレータやフォームタイが不要なコラムクランプを用いた。
2. 打放し仕上げとなる外壁コンクリートの型枠に使用するセパレータは、コーンを取り付けないものを用いた。
3. 外周梁の側型枠の上部は、コンクリートの側圧による変形防止のため、スラブ引き金物を用いて固定した。
4. 型枠脱型後にコンクリート表面に残るセパレータのねじ部分は、ハンマーでたたいて折り取った。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
周囲に壁が付いていない独立柱の型枠の組立てには、セパレータやフォームタイが不要なコラムクランプ(柱型枠締付金具)が用いられる。
2.×
打放し仕上げや直接塗装仕上げとなる外壁コンクリートの型枠に使用するセパレータは、コーンを取り付けたものを用いる。型枠解体後、セパレータの穴はモルタルで埋めて仕上る。
3.◯
外周梁の側型枠の上部は、コンクリートの側圧によりはらみやすいので、スラブ引き金物を用いて固定する。
4.◯
型枠脱型後にコンクリート表面に残るセパレータのねじ部分は、ハンマーでたたいて折り取る。
( 7 )
型枠工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.20)
1. 埋込み金物やボックス類は、コンクリートの打込み時に移動しないように、せき板に堅固に取り付けた。
2. 梁の側型枠の寸法はスラブ下の梁せいとし、取り付く底型枠の寸法は梁幅で加工した。
3. 柱型枠は、梁型枠や壁型枠を取り付ける前にチェーンなどで控えを取り、変形しないようにした。
4. コンクリート面に直接塗装仕上げを行うので、コーン付きセパレーターを使用した。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
ボックス、スリーブ、埋込み金物等を構造躯体に埋め込む場合は、コンクリートの打込み時の流によって位置がずれないように、堅固に取り付ける。コンクリートの流れの力は予想以上に大きいので注意が必要である。
2.×
梁の側型枠の寸法はスラブ下の梁せいとし、取り付く底型枠の寸法は梁幅で加工すると、型枠を組むことができない。いずれかを長めに加工して根太や桟木の取付け代を確保する。
3.◯
柱型枠は、梁型枠や壁型枠を取り付ける前にチェーンなどで控えを取り、変形しないようにする。
4.◯
打放し仕上や直接塗装仕上げとなるコンクリート型枠に使用するセパレータは、コーンを取り付けたものを用いる。型枠解体後、セパレータの穴はモルタルデ埋めて仕上る。
( 8 )
型枠の存置に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.21)
1. せき板を取り外すことができるコンクリートの圧縮強度は、梁下と梁側とでは同じである。
2. 柱と壁のせき板の最小存置期間は、コンクリートの材齢により定める場合、同じである。
3. 梁下の支柱の最小存置期間は、コンクリートの材齢により定める場合、28日である。
4. 柱のせき板を取り外すことができるコンクリートの圧縮強度は、5 N/mm2 以上である。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
梁側のせき板をコンクリートの圧縮強度により取り外す場合は、5 N/mm2であるが、スラブ下及び梁下のせき板は支柱を取り外した後に取り外す。支柱を圧縮強度により取り外す場合は、圧縮強度が設計基準強度(Fc)の85%以上又は12N/mm2以上であり、かつ、施工中の荷重及び外力について、構造計算により安全であることが確認されることが条件である。
その場合の供試体は、工事現場における水中養生供試体又は封かん養生供試体の圧縮強度である。
2.◯
柱と壁のせき板の最小存置期間は、コンクリートの材齢により定める場合、同じである。
3.◯
梁下の支柱の最小存置期間は、コンクリートの材齢により定める場合、28日(普通ポルトランドセメント等を用いてる場合)である。
4.◯
コンクリートの圧縮強度により、柱のせき板を取り外すことができるのは、5 N/mm2 以上必要である。その場合の供試体は、工事現場における水中養生供試体又は封かん養生供試体の圧縮強度である。
( 9 )
型枠の支保工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.21)
1.開口部がない壁が梁の幅方向の中央に付いていたので、梁の支柱をせき板と同時に取り外した。
2.パイプサポートの頭部及び脚部は、大引及び敷板に釘で固定した。
3.地盤上に直接支柱を立てるため、支柱の下に剛性のある敷板を敷いた。
4.パイプサポートに水平つなぎを設けるため、番線を用いて緊結した。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
開口部がない壁が梁の幅方向の中央に付いている場合、梁の支柱をせき板と同時に取り外す。
2.◯
パイプサポートの頭部及び脚部は、大引及び敷板に釘で固定する。
3.◯
地盤上に直接支柱を立てる場合、支柱の下に剛性のある敷板を敷く。
4.×
パイプサポートに水平つなぎを設ける場合、緊結金物(クランプ)を用いて緊結する。
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