【 仕上工事 】
■ コンクリートブロック、ALC、押出成形セメント板張り工事 ■
( 1 )
外壁の押出成形セメント板張りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.32)
1. パネルの取付け金物(Z クリップ)は、下地鋼材にかかり代を 30mm 以上確保して取り付けた。
2. パネルの取付け金物(Z クリップ)は、取付けボルトがルーズホールの中心に位置するように取り付けた。
3. 幅 600 mm のパネルに設ける欠込み幅は、300mm 以下とした。
4. 工事現場でのパネルへの取付けボルトの孔あけは、振動ドリルを用いて行った。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
パネルの取付け金物(Z クリップ)は、下地鋼材に、30mm以上のかかり代を確保して取り付ける。
2.◯
パネルの取付け金物(Z クリップ)は、ルーズホールの中心に、取付けボルトがくるように取り付ける。
3.◯
パネルには、欠込みを行わないようにするが、やむを得ない場合は次のようにする。
[ 欠込みの大きさの限度 ]
パネルの短辺方向:パネル幅の 1/2以下、かつ、300mm以下
パネルの長辺方向:500mm以下
4.×
パネルへの孔あけはを振動ドリルで行なうと、パネルが破損するおそれがあるので、パネルの孔あけは回転ドリルを用いて行なう。
( 2 )
補強コンクリートブロック工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成22年_No.50)
1. がりょうの下には、横筋用ブロックを用いた。
2. 充填コンクリートは、ブロック2段以下ごとに充填し、突き棒で突き固めた。
3. 耐力壁の縦筋は、コンクリートブロックの空洞部の中心にくるようにし、かぶり厚さを確保した。
4. 水道管やガス管は、構造躯体であるブロック壁内に埋め込んだ。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
がりょうに打ち込むコンクリートがブロック壁の空洞部に落ちないように、がりょうのすぐ下のブロックは原則として、横筋用ブロックを使用してコンクリートを打ち込む。
2.◯
モルタル及びコンクリートの充填は、目地モルタルが安定した後、ブロック2段以下ごとに突き棒を用いて、鉄筋が移動しないように突き固める。
3.◯
耐力壁の縦筋は原則として、ブロックの中心部に配筋し、かぶり厚さを確保する。
4.×
構造躯体であるブロック壁に孔をあけると建物耐力を低下させるので、上下水道管、ガス管は原則としてブロック壁内に埋め込んではならない。
( 3 )
ALCパネル工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成22年_No.64)
1. パネルの外壁面は、防水性のある仕上げ材で仕上げた。
2. パネルの加工などにより露出した鉄筋は、防錆処置をした。
3. 床パネルで集中荷重が作用する部分は、その直下に荷重受け梁を設け、パネルを梁上で分割した。
4. 縦壁ロッキング構法におけるパネル間の縦目地は、モルタルを充填し固定した。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
ALCパネルの外壁面は、防水性のある外壁仕上げとする。材質が軽量で吸水、吸湿等のおそれがあるので仕上材の使用には考慮しなければならない。
2.◯
パネルの切断、溝掘り、孔あけにより露出したパネルの補強鉄筋には、モルタルで防錆上有効に保護される場合を除き、錆止め塗料により防錆処理を行う。
3.◯
床パネルで集中荷重が作用する部分にALCパネルを積み上げるには梁を設け、パネルを梁上で分割して設置する。
4.×
ALCパネルは各段ごとに構造体に固定した下地鋼材に取り付け、金物はパネルの上下端に、ロッキングできるように取り付け、パネル間の縦目地は取付金物で固定する。
( 4 )
外壁の押出成形セメント板張りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成22年_No.93)
1. パネルは表裏を小口表示で確認し、通りよく建て込んだ。
2. 幅 600 mm のパネルを欠き込むので、欠込み幅は300mm 以下とした。
3. パネル縦使いロッキング工法なので、パネル間の縦目地の目地幅は 5mmとした。
4. モルタルでタイルを張り付けるので、表面にあり溝を施したタイルベースパネルを用いた。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
パネルは表裏を小口表示しているので、その確認をして、通りよく建て込んで施工をする。
2.◯
パネル幅が小さい場合は、衝撃による破損のおそれが大きくなるため、やむを得ずパネルに欠込みなどを行う場合は、パネル欠込み幅はパネル幅の1/2以下かつ残る幅が300mm以上とする。
3.×
パネル縦使いロッキング工法は、パネル四隅の取付け金物で支持部材に取り付け、躯体の層間変化に対しロッキングにより追随させる工法で、パネル相互の目地幅は短辺の方が地震時の変形に対応するのでより大きな目地幅が必要である。パネルの縦目地は8mm又は10mm、横目地は 15mmとする。
4.◯
タイルをモルタルで張り付ける場合は、パネル表面にあり溝を施した専用パネルを用いてタイル張りを行う。
なお、タイルの張り付けに用いるモルタルはポリマーセメントモルタルを用い、タイルはパネル内に割り付け、パネル間
に伸縮目地を設ける。
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