2023年03月23日
2級建築施工管理技士 施工 仕上工事 金属工事 練習問題
【 仕上工事 】
■ 金属工事 ■
( 1 )
アルミニウム合金の表面処理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.25)
1.陽極酸化皮膜の上に、クリア塗装する。
2.硫黄を用いた硫化処理を行い、褐色に発色させる。
3.化成皮膜の上に、樹脂塗料を焼付け塗装する。
4.有機酸を用いた陽極酸化処理を行い、皮膜の生成と同時に発色させる。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
陽極酸化皮膜の上に、クリア塗装をすることは、アルミニウム合金の表面処理の一つである。
2.×
硫黄を用いた硫化処理を行い、褐色で発色させることは、アルミニウム合金ではなく、銅の表面処理の一つである。(硫化着色法)
3.◯
化成皮膜の上に、樹脂塗料を焼付け塗装することは、アルミニウム合金の表面処理の一つである。
4.◯
有機酸を用いた陽極酸化処理を行い。皮膜の生成と同時に発色させることは、アルミニウム合金の表面処理の一つである。
( 2 )
金属材料の表面処理及び表面仕上げに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.27)
1. ステンレスの表面に腐食溶解処理して模様を付けたものを、エンボス仕上げという。
2. 銅合金の表面に硫黄を含む薬品を用いてかっ色に着色したものを、硫化いぶし仕上げという。
3. アルミニウム合金を硫酸その他の電解液中で電気分解して、表面に生成させた皮膜を陽極酸化皮膜という。
4. 鋼材などを電解液中で通電して、表面に皮膜金属を生成させることを電気めっきという。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
化学薬品による腐食作用を利用して金属を溶解させて加工する方法はエッチングという。エンボスは、エンボス用ロールやエッチングの圧延処理によって作られる。
2.◯
硫化いぶし仕上とは、銅合金の色調経年変化でかもしだされる風合いを最初から作るもので、硫黄を用いた硫化処理を行い、褐色に発色させる銅の表面処理のひとつである。(硫化着色法)
3.◯
アルミニウム合金の表面処理の一つに、有機酸を用いた陽極酸化処理を行い、皮膜の生成と同時に発色させるものがある。
4.◯
一般にいう、めっきのことである。めっきしたい(析出させたい)金属等の素材を陰極(マイナス側、カソード)として、めっき皮膜となる金属イオンを含む溶液に浸し、電気分解する。このとき、めっきしたい金属が陽極(プラス側、アノード)となり、両極間に電圧を加えると電気が流れる。その時、陰極界面からマイナスに荷電した電子が供給され、この電子を、陰極側の製品側の界面近くにある金属イオンが受け取って(還元)、金属として表面に皮膜を形成する。(析出)
( 3 )
ステンレス板の表面仕上げの説明として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.27)
1. No.2B は、冷間圧延して熱処理、酸洗した後、適度な光沢を与えるために軽い冷間圧延をした仕上げである。
2. ヘアラインは、冷間圧延して光輝熱処理を行い、さらに光沢を上げるために軽い冷間圧延をした仕上げである。
3. エッチングは、化学処理により研磨板に図柄や模様を施した仕上げである。
4. 鏡面は、研磨線がなくなるまでバフ仕上げをした最も反射率の高い仕上げである。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
ステンレス板の表面仕上げの No.2B とは、冷間圧延して熱処理、酸洗したNo.2Dに、適度な光沢を与えるために軽い冷間圧延をした仕上げをいう。
2.×
冷間圧延して光輝熱処理を行い、さらに光沢を上げるために軽い冷間圧延をした仕上げは、BAである。ヘアライン(HL)は、砥粒研磨ベルトで研磨目をつけたもので、長く連続した研磨目を持った仕上げをいう。
3.◯
エッチングとは、化学処理により研磨板に図柄や模様を施した仕上げをいう。
4.◯
鏡面は、研磨線がなくなるまで鏡面用バフにより研磨したもので、鏡に近い最も反射率の高い仕上げをいう。
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