【 仕上工事 】
■ 石工事 ■
( 1 )
花崗岩の表面仕上げに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.23)
1.びしゃん仕上げとは、石材表面を多数の格子状突起をもつハンマーでたたいた仕上げをいう。
2.小たたき仕上げとは、びしゃんでたたいた後、先端がくさび状のハンマーで平行線状に平坦な粗面を作る仕上げをいう。
3.ジェットバーナー仕上げとは、超高圧水で石材表面を切削して粗面とした仕上げをいう。
4.ブラスト仕上げとは、石材表面に鋼鉄の粒子等を圧縮空気でたたきつけて粗面とした仕上げをいう。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
びしゃん仕上げとは、石材表面をびしゃんという多数の格子状突起をもつハンマーでたたいた仕上げである。びしゃんの目数が多いほど綿密な仕上がりとなる。最近は、職人不足等から一般に機械による機械びしゃんが行われている。
2.◯
小たたき仕上げとは、びしゃんでたたいた後、先端がくさび状のハンマーで約2mmの平行線状に平坦な粗面を作る仕上げである。きめ細かな仕上げであり、滑り止め効果がある。
3.×
ジェットバーナー仕上げは、石表面をバーナーで加熱し、それを水で急冷することにより、ジェットバーナーで表面を燃焼させ、結晶を弾かせることで粗面とした仕上げである。
4.◯
ブラスト仕上げは、石材表面に鋼鉄の粒子等を圧縮空気でたたきつけて粗面とした仕上げである。細かな凸凹とした表面となることが特徴である。
( 2 )
外壁の張り石工事において、湿式工法と比較した場合の乾式工法の特徴として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.24)
1.台車等の衝突で張り石が破損しやすい。
2.白華現象が起こりにくい。
3.地震時の躯体の挙動に追従しにくい。
4.工期短縮を図りやすい。
答え
3
[ 解答解説 ]
外壁の張り石工事において、湿式工法とはモルタルなどで外壁に張り付ける工法、乾式工法とはファスナーとよばれる金具で外壁に固定する工法である。湿式工法に対する乾式工法の主な特徴は次のとおりである。
@台車等の衝突で張り石が破損しやすい。
A白華現象(表面に白色の物質が析出する現象)が起こりにくい。
B地震時の躯体の挙動に追従しやすい。
C工期短縮が図りやすい。
したがって、最も不適当なものは3である。
( 3 )
内壁空積工法による張り石工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.26)
1. だぼの取付け穴は、工場で加工した。
2. 一般部の石材は、縦目地あいばにだぼ及び引き金物を用いて据え付けた。
3. 引き金物と下地の緊結部分は、取付け用モルタルを充填し被覆した。
4. 引き金物用の道切りは、工事現場で加工した。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
だぼの取付け穴は、工場で加工する。
2.×
一般部の石材は、下段の石材の横目地合端にだぼをセットし、目違いのないように据付け、上端を引き金物で緊結していく。内壁石張り特有のねむり目地の場合には糸面をとり、ビニルテープを下段石の上端に2箇所、両端より125mm程度の位置に張り付け、石材どうしの直接的な接触を避ける。これは、小口付近の石材表面のはま欠けを防止するための策である。
3.◯
引き金物と下地の緊結部分は、取付け用モルタルを充填し被覆する。
4.◯
引き金物用の道切りは、工事現場で加工する。
( 4 )
鉄筋コンクリート造の外壁乾式工法による張り石工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.26)
1. 入隅で石材がのみ込みとなる部分は、目地位置より20mm を表面仕上げと同様に仕上げた。
2. ファスナー部分は、固定のため、張り石と躯体のすき間に取付け用モルタルを充填した。
3. 石材間の一般目地は、目地幅を 10mm としてシーリング材を充填した。
4. 幅木は、衝撃対策のため、張り石と躯体のすき間に裏込めモルタルを充填した。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
地中その他の材料等にのみ込みとなる部分は、原則として、15mm 以上を見え掛かりと同程度の仕上げとする。
2.×
乾式工法では、ファスナー部分には、張り石と躯体のすき間に取付け用モルタルを充填しない。
3.◯
目地幅は特記がなければ、8mm以上とし、シーリング材で仕上げる。
4.◯
乾式工法でも、幅木は、衝撃対策のため、張り石と躯体のすき間に裏込めモルタルを充填する。
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