【 躯体工事 】
■ 仮設工事 / 遣方及び墨出し ■
( 1 )
墨出し等に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.18)
1.陸墨を柱主筋に移す作業は、台直し等を終え、柱主筋が安定した後に行った。
2.建物の位置を確認するための縄張りは、配置図に従ってロープを張り巡らせた。
3.通り心の墨打ちができないため、通り心より1m離れたところに逃げ墨を設け、基準墨とした。
4.建物四隅の基準墨の交点を上階に移す際、2点を下げ振りで移し、他の2点はセオドライトで求めた。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
陸墨とは、墨出し作業において、各階の水平の基準を示すための水平墨のことで、一般的に、床仕上りより1000mmのところにするものである。柱主筋にする場合は、台直し等により位置が動く可能性があり、正確なものとならいため、陸墨は柱主筋が安定した後に行う。
2.◯
縄張りとは、建物物等の位置を決定するため、建築物の形のとおりに縄等を張ること、あるいは消石灰粉等で線を引くことをいう。建築物の位置と敷地の関係、道路や隣接建築物との関係等は、縄張りを行って確認する。(建築工事監理指針)
3.◯
通り心の墨打ちができないときは、割付けの良い寸法(通り心より1m離れたところ等)に逃げ墨を設け、基準墨とする。
4.×
2階より上では、通常建築物の四隅の床に小さな穴を開けておき、下げ振り等により、1階から上に基準墨を上げている。この作業を墨の引通しという。(建築工事監理指針)セオドライト(トランシット)は用いない。
( 2 )
遣方及び墨出しに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.18)
1.ベンチマークは、移動するおそれのない既存の工作物に2箇所設けた。
2.2階より上階における高さの基準墨は、墨の引通しにより、順次下階の墨を上げた。
3.水貫は、水杭に示した一定の高さに上端を合わせて、水杭に水平に取り付けた。
4.鋼製巻尺は、同じ精度を有する巻尺を2本以上用意して、1本は基準巻尺として保管した。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
建築物等の高低(レベル)及び位置の基準であるベンチマークは、通常2箇所以上設け相互にチェックできるようにする。(建築工事監理指針)
2.×
2階より上階における高さの基準墨は、常に1階の基準高さから測定する。墨の引通しにより、順次下階の墨を上げないようにする。
3.◯
水貫とは、水杭に示した一定の高さに上端を合わせて、水杭に水平に取り付ける板をいう。
4.◯
鋼製巻尺は、同じ精度を有する巻尺を2本以上用意し、うち1本は基準巻尺として保管する。
( 3 )
墨出しに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.18)
1.平面上の位置を示すために床面に付ける墨を、地墨という。
2.垂直を示すために壁面に付ける墨を、たて墨という。
3.基準墨から一定の距離をおいて平行に付ける墨を、逃げ墨という。
4.逃げ墨をもとにして型枠などの位置に付ける墨を、親墨という。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
墨とは、部材に付ける基準となる線をいう。地墨とは、平面上の位置を示すがめに床面につける墨をいう。
2.◯
たて墨とは、垂直を示すために壁面に付ける墨をいう。
3.◯
逃げ墨とは、基準墨から一定の距離をおいて平行に付ける墨をいう。
4.×
親墨とは、基準になる墨をいう。逃げ墨をもとにして型枠などの位置に付ける墨は、型枠墨と言われている。
( 4 )
やり方及び墨出しに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.18)
1.水貫は、水杭に示した一定の高さに上端を合わせて、水杭に水平に取り付ける。
2.やり方は、建物の高低、位置、方向、心の基準を明確にするために設ける。
3.高さの基準点は、複数設置すると相互に誤差を生じるので、設置は1箇所とする。
4.鋼製巻尺は、同じ精度を有する巻尺を2本以上用意して、1本は基準巻尺として保管する。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
水貫とは、水杭に示した一定の高さに上端を合わせて、水杭に水平に取り付ける板をいう。
2.◯
やり方とは、建物の高低、位置、方向、心の基準を明確にするために設ける仮設物をいう。
3.×
高さの基準点は、2箇所以上設け、相互にチェックできるようにする。
4.◯
鋼製巻尺は、同じ精度を有する巻尺を2本以上用意して、うち1本は基準巻尺として保管する。
( 5 )
地盤の標準貫入試験に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.18)
1. 貫入量 100mm ごとの打撃回数を記録し、1回の貫入量が 100mm を超えた打撃は、その貫入量を記録した。
2. 本打ちの貫入量 200mm に対する打撃回数が 30回であったので、その深さのN値を 30とした。
3. 本打ちの打撃回数は、特に必要がなかったので、50回を限度として打撃を打ち切った。
4. 本打ちは、ハンマーの落下高さを 760mm とし、自由落下させた。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
標準貫入試験とは、貫入量100mm ごとの打撃回数を記録し、1回の貫入量が 100mmを超えた打撃は、その貫入量を記録する試験である。
2.×
本打ちの打撃回数は、特に必要のないかぎり 50回を限度とする。予備打ち後に 300mm 貫入させるのに必要な全打撃回数をその試験区間のN値とする。したがって、本打ちの貫入量 200 mm に対する打撃回数が 30回の場合は、300mmまで貫入させるか、50回打撃まで継続する必要がある。
3.◯
前期のとおり、本打ちの打撃回数は、特に必要がないかぎり、50回を限度とする。
4.◯
本打ちは、ハンマーの落下高さを 760mm とし、自由落下させて行う。
( 6 )
墨出しに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.18)
1.通り心の墨打ちができないため、通り心より1m離れたところに逃げ墨を設け、基準墨とした。
2.2階より上階における高さの基準墨は、墨の引通しにより、順次下階の墨を上げた。
3.高さの基準墨を柱主筋に移す作業は、台直し等を終え、柱主筋が安定した後に行った。
4.通り心、高低のベンチマーク等の基準墨については、図面化し、墨出し基準図を作成した。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
通り心の墨打ちができない場合は、通り心より1m離れたところなどに逃げ墨を設けて基準墨とする。
2.×
2階より上階における高さの基準墨は、常に1階の基準高さから測定する。墨の引通しにより、順次下階の墨を上げないようにする。
3.◯
高さの基準墨を柱主筋に移す作業は、台直し等を終え、柱主筋が安定した後に行う。
4.◯
通り心、高低のベンチマーク等の基準墨については、図面化し、墨出し基準図を作成する。
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