2023年02月13日
2級建築施工管理技士 令和元年度 一次 (後期) [ No.43 ] 〜[ No.50 ] 解答・解説
学科試験問題[ No.43 ]〜[ No.50 ] 解答・解説
※問題番号[ No.43 ]〜[ No.50 ]までの8問題のうちから、6問題を選択し、解答してください。
[ No.43 ]
用語の定義に関する記述として、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。
1.大規模の修繕とは、建築物の主要構造部の1種以上について行う過半の修繕をいう。
2.設計者とは、その者の責任において、設計図書を作成した者をいう。
3.建築設備は、建築物に含まれる。
4.コンビニエンスストアは、特殊建築物ではない。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
大規模の修繕とは、建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕をいう。(建築基準法第2条第1項第十四号)
2.◯
設計者はその者の責任において、設計図書を作成した者をいう。(建築基準法第2条第1項第十七号)
3.◯
建築設備は、建築物に設ける電気、ガス、給水、排水、換気、暖房、冷房、消火、排煙若しくは汚物処理の設備又は煙突、昇降機若しくは避雷針をいう。(建築基準法第2条第1項第三号)建築設備は、建築物に含まれる。
4.×
特殊建築物は学校(専修学校及び各種学校を含む。以下同様とする。)、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、市場、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、旅館、共同住宅、寄宿舎、下宿、工場、倉庫、自動車車庫、危険物の貯蔵場、と畜場、火葬場、汚物処理場その他これらに類する用途に供する建築物をいう。(建築基準法第2条第1項第二号)
なお、コンビニエンスストアは、その他これらに類する用途に供する建築物に該当し、施行令第115条の3より物品販売業を行う店舗に該当し、特殊建築物となる。
[ No.44 ]
居室の採光及び換気に関する記述として、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。
1.採光に有効な部分の面積を計算する際、天窓は実際の面積の3倍の面積を有する開口部として扱う。
2.換気設備のない居室には、原則として、換気に有効な部分の面積がその居室の床面積の1/20以上の換気のための窓その他の開口部を設けなければならない。
3.地階に設ける居室には、必ずしも採光を確保するための窓その他の開口部を設けなくてもよい。
4.病院の診察室には、原則として、採光のための窓その他の開口部を設けなければならない。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
採光に有効な部分の面積を計算する際、天窓にあっては当該数値に3.0を乗じて得た数値の面積を有する開口部として扱う。(建築基準法施行令第20条第2項)
2.◯
居室には換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、20分の1以上としなければならない。ただし、政令で定める技術的基準に従って換気設備を設けた場合においては、この限りでない。(建築基準法第28条第2項)
3.◯
住宅、学校、病院、診療所、寄宿舎、下宿その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室(居住のための居室、学校の教室、病院の病室その他これらに類するものとして政令で定めるものに限る。)には、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、住宅にあっては7分の1以上、その他の建築物にあっては5分の1から10分の1までの間において政令で定める割合以上としなければならない。ただし、地階若しくは地下工作物内に設ける居室その他これらに類する居室又は温湿度調整を必要とする作業を行う作業室その他用途上やむを得ない居室については、この限りでない。(建築基準法第28条第1項)
したがって、地階に設ける居室には、必ずしも採光を確保するための窓その他の開口部を設けなくてもよい。
4.×
病院の病室は、採光のための窓その他の開口部を設けなければならないと規定されているが、診療室は規定されていない。(建築基準法第28条第1項)
[ No.45 ]
建設業の許可に関する記述として、「建設業法」上、誤っているものはどれか。
1.2以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業しようとする者が建設業の許可を受ける場合には、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
2.建築工事業で特定建設業の許可を受けている者は、土木工事業で一般建設業の許可を受けることができる。
3.解体工事業で一般建設業の許可を受けている者は、発注者から直接請け負う1件の建設工
事の下請代金の総額が3,000万円の下請契約をする場合には、特定建設業の許可を受けなければならない。
4.建築工事業で一般建設業の許可を受けている者は、発注者から直接請け負う1件の建設工
事の下請代金の総額が6,000万円の下請契約をする場合には、特定建設業の許可を受けなければならない。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
建設業を営もうとする者は、次に掲げる区分により、この章で定めるところにより、2以上の都道府県の区域内に営業所(本店又は支店若しくは政令で定めるこれに準ずるものをいう。以下同じ。)を設けて営業しようとする場合にあっては国土交通大臣の、1の都道府県の区域内のみ営業所を設けて営業をしようとする場合にあっては当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者は、この限りでない。(建設業法第3条第1項)
2.◯
建設業の許可は、建設工事の種類ごとにそれぞれの建設業に分けて与える。(建設業法第3条第2項)したがって、建築工事業で特定建設業の許可を受けている者が、土木工事業で一般建設業の許可を受けることができる。
3.×
解体工事業において、発注者から直接請け負う1件の建設工事の下請代金の総額が4,000万円以上の下請契約をする場合には、特定建設業の許可を受けなければならない。(建設業法施行令第2条)
4.◯
建築工事業において、発注者から直接請け負う1件の建設工事の下請代金の総額が6,000万円以上の下請契約をする場合には、特定建設業の許可を受けなければならない。(建設業法施行令第2条)
[ No.46 ]
建設工事の請負契約書に記載しなければならない事項として、「建設業法」上、定められていないものはどれか。
1.工事着手の時期及び工事完成の時期
2.工事の履行に必要となる建設業の許可の種類及び許可番号
3.契約に関する紛争の解決方法
4.工事内容及び請負代金の額
答え
2
[ 解答解説 ]
建設工事の請負契約書に記載しなければならない事項については、建設業法第19条に規定されている。
1.◯
工事着手の時期及び工事完成の時期(建設業法第19条第1項三号)
2.×
工事の履行に必要となる建設業の許可の種類及び許可番号は規定されていない。
3.◯
契約に関する紛争の解決方法(建設業法第19条第1項十五号)
4.◯
工事内容及び請負代金の額(建設業法第19条第1項一号及び二号)
[ No.47 ]
労働契約に関する記述として、「労働基準法」上、誤っているものはどれか。
1.使用者は、労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺することができる。
2.使用者は、労働契約に附随して貯蓄の契約をさせてはならない。
3.労働者は、使用者より明示された労働条件が事実と相違する場合においては、即時に労働契約を解除することができる。
4.使用者は、労働契約の不履行について違約金を定める契約をしてはならない。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない。(労働基準法第17条)
2.◯
使用者は、労働契約に附随して貯蓄の契約をさせ、又は貯蓄金を管理する契約をしてはならない。(労働基準法第18条第1項)
3.◯
使用者より明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。(労働基準法第15条第2項)
4.◯
使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。(労働基準法第16条)
[ No.48 ]
事業者が、新たに職務に就くことになった職長に対して行う安全衛生教育に関する事項として、「労働安全衛生法」上、定められていないものはどれか。ただし、作業主任者を除く。
1.作業方法の決定に関すること
2.労働者に対する指導又は監督の方法に関すること
3.危険性又は有害性等の調査に関すること
4.作業環境測定の実施に関すること
答え
4
[ 解答解説 ]
事業者が、新たに職務に就くことになった職長に対して行う安全衛生教育に関する事項は、労働安全衛生法及び労働安全衛生規則に規定されている。
1.◯
作業方法の決定に関すること。(労働安全衛生法第60条第一号)
2.◯
労働者に対する指導又は監督の方法に関すること。(労働安全衛生法第60条第二号)
3.◯
危険性又は有害性等の調査に関すること。(労働安全衛生規則第40条第1項第一号)
4.×
作業環境測定の実施に関することは、事業者が、新たに職務に就くことになった職長に対して行う安全衛生教育に関する事項には規定されていない。
[ No.49 ]
産業廃棄物の運搬又は処分の委託契約書に記載しなければならない事項として、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」上、定められていないものはどれか。ただし、特別管理産業廃棄物を除くものとする。
1.委託する産業廃棄物の種類及び数量
2.産業廃棄物の運搬を委託するときは、運搬の方法
3.産業廃棄物の処分を委託するときは、処分の方法
4.委託者が受託者に支払う料金
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
委託する産業廃棄物の種類及び数量(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第6条の2第四号イ)
2.×
産業廃棄物の運搬を委託するときの運搬の方法は、規定されていない。
3.◯
産業廃棄物の処分を委託するときの処分の方法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第6条の2第四号ホ)
4.◯
委託者が受託者に支払う料金(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則第8条の4の2第二号)
[ No.50 ]
次の資格者のうち、「消防法」上、定められていないものはどれか。
1.消防設備点検資格者
2.建築設備等検査員
3.消防設備士
4.防火対象物点検資格者
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
消防設備点検資格者は消防法第17条の3の3及び消防法施行規則第31条の6に規定されいる消防用設備等が適正に維持管理できるように点検を行うためのものである。
2.×
建築設備等検査員は、建築基準法第12条第3項に規定されているもので、民間建築物のうち特定行政庁が指定する建築設備の安全確保のための検査を定期的に行い、それを特定行政庁へ報告する検査員のことである。なお、一級建築士・二級建築士も定期検査・定期点検を行うことができる。
3.◯
消防設備士は、消火器やスプリンクラー設備などの消火設備、自動火災報知設備などの警報設備、救助袋などの避難設備の設置工事、点検整備を行うことができる国家資格である。(消防法施行規則第33条の3)
4.◯
防火対象物点検資格者は、一定の防火対象物の用途の実態や消防計画に基づいた防火管理の実施状況等の火災予防に係る事項も含めて総合的に点検し、その結果を消防機関に報告する。また、火災予防に関する専門的知識と技術を有する人材の養成並び、管理者や防火管理者等に適切な助言をする。(消防法第8条の2の2)
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