2023年05月09日
2級建築施工管理技士 令和4年度 一次 (前期) [ No.39 ] 〜[ No.42 ] 解答・解説
第一次検定問題 [ No.39 ] 〜[ No.42 ] 解答・解説
令和4年6月12日(日)
※問題番号[ No.39 ] 〜[ No.42 ] までの4問題は能力問題です。全問題を解答してください。
[ No.39 ]
鉄筋の継手に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1.鉄筋の継手には、重ね継手、圧接継手、機械式継手、溶接継手等がある。
2.重ね継手の長さは、コンクリートの設計基準強度にかかわらず同じである。
3.フック付き重ね継手の長さには、フック部分の長さを含める。
4.鉄筋の継手の位置は、原則として、構造部材における引張力の小さいところに設ける。
答え
2,3
[ 解答解説 ]
1.◯
鉄筋継手は、重ね継手、ガス圧接継手、溶接継手、機械式継手などがある。(日本鉄筋継手協会)
2.×
鉄筋の重ね継手の長さは、コンクリートの設計基準強度の違いにより異なる場合がある。(公共建築工事標準仕様書建築工事編 5.3.4(3)(イ))
3.×
フック付き定着とする場合の重ね継手の長さは、定着起点からフックの折曲げ開始点までの距離とし、フックの折曲げ開始点から末端までの距離を含まない。
4.◯
建築基準法施行令第73条第2項「主筋又は耐力壁の鉄筋の継手の重ね長さは、継手を構造部材における引張力の最も小さい部分に設ける場合にあっては、主筋等の径の25倍以上とし、継手を引張り力の最も小さい部分以外の部分に設ける場合にあっては、主筋等の径の40倍以上としなければならない。」の規定を適用しない鉄筋の継手は、構造部材における引張力の最も小さい部分に設ける圧縮継手、溶接継手及び機械式継手で、それぞれの規定による構造方法を用いるものとする。
[ No.40 ]
鉄骨の建方に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1.玉掛け用ワイヤロープでキンクしたものは、キンクを直してから使用した。
2.仮ボルトの本数は、強風や地震等の想定される外力に対して、接合部の安全性の検討を行って決定した。
3.油が付着している仮ボルトは、油を除去して使用した。
4.建方時に用いた仮ボルトを、本締めに用いるボルトとして使用した。
答え
1,4
[ 解答解説 ]
1.×
事業者は、キンク(ねじれ、よじれ)したワイヤロープをクレーン、移動式クレーン又はデリックの玉掛用具として使用してはならない。(クレーン等安全規則第215条)キンクしたものは、直しても強度が低下している可能性が高いため使用しない。
2.◯
仮ボルトは、建方作業における部材の組立に使用し、本締め又は溶接までの間、予想される外力に対して架構の変形及び倒壊を防ぐためのである。
3.◯
建方時、仮ボルトに油が付着している場合は、ウエス等で油を除去して使用する。油が付着しているとゆるむ可能性がある。
4.×
本締め時に仮ボルトを使用すると、精度調整などでねじ山が傷むなどの不具合が生じ、本締め時に正規の軸力が導入されない可能性があるため、使用しない。
[ No.41 ]
ウレタンゴム系塗膜防水に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1.下地コンクリートの入隅を丸面、出隅を直角に仕上げた。
2.防水層の施工は、立上り部、平場部の順に施工した。
3.補強布の張付けは、突付け張りとした。
4.仕上塗料は、刷毛とローラー刷毛を用いてむらなく塗布した。
答え
1,3
[ 解答解説 ]
1.×
ウレタンゴム系塗膜防水仕上げの下地コンクリートは、入隅を直角とし、出隅を面取りとする必要がある。
2.◯
防水層の施工順序は、立上がり部 → 平場部 である。
3.×
補強布は突付けとせずに、重ねる必要がある。重ね幅は、50mm以上とする。
4.◯
仕上塗料は、刷毛とローラー刷毛を用いてむらなく塗布する。また、仕上塗料は、攪拌機を用いて十分練り混ぜる。
[ No.42 ]
塗装における素地ごしらえに関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1.木部面に付着した油汚れは、溶剤で拭き取った。
2.木部の節止めに、ジンクリッチプライマーを用いた。
3.鉄鋼面の錆及び黒皮の除去は、ブラスト処理により行った。
4.鉄鋼面の油類の除去は、錆を除去した後に行った。
答え
2,4
[ 解答解説 ]
1.◯
木部面に付着した油汚れは、溶剤を用いて拭き取る。
2.×
木部の節止めには、木部下地塗り用調合ペイントを使用する。日本建築学会材料規格 JASS18M-304の品質に適合するものとし、木質系素地ごしらえの節止めに適用する。
3.◯
鉄鋼面の錆及び黒皮は、サンドブラストなどにより除去する。なお、サンドブラストとは、表面に砂などの研磨材を吹き付けて表面処理を行う工法をいう。
4.×
鉄鋼面の油類の除去は、錆の除去の前に行う。鉄鋼面の素地ごしらえの施工手順は、汚れ、付着物の除去 → 油類除去 → 錆の除去である。
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