第一次検定問題 [ No.39 ] 〜[ No.42 ] 解答・解説
令和4年11月13日(日)
※問題番号[ No.39 ]〜[ No.42 ]までの4問題は能力問題です。全問題を解答してください。
[ No.39 ]
鉄骨の加工に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1.鋼材の加熱曲げ加工は、青熱脆性域で行った。
2.鋼材のガス切断は、自動ガス切断機を用いた。
3.板厚が13mm以下の鋼材のアンカーボルト孔は、せん断孔あけで加工した。
4.高力ボルトの孔径は、高力ボルトの公称軸径に5mmを加えた値とした。
答え
1,4
[ 解答解説 ]
1.×
200〜400℃の範囲は青熱脆性域といわれ、鋼材が常温よりもろくなるので、この範囲での加熱による曲げ加工は行ってはならない。JASS6では、通常赤熱状態(850〜900℃の温度範囲)で行うこととしている。
2.◯
ガス切断法とは、鉄と酸素の急激な化学反応を利用した切断法であり、用いる機器としては手動ガス切断器、自動ガス切断機、形鋼切断機、鋼管切断機、フレームプレーナ、NCガス切断機等がある。(建築工事監理指針)
3.◯
板厚が13mm以下の場合に限り、せん断加工機を使用することができる。(JASS6)せん断加工は、速度は速いが、切断面のまくれ・かえり等が発生し、板の変形、接断面の硬化などの問題がある。
4.×
高力ボルト孔の径は、高力ボルトの径より2mmを加えたてはならない。ただし、高力ボルトの径が27mm以上であり、かつ、構造耐力上支障がない場合においては、高力ボルト孔の径を高力ボルトの径より3mmまで大きくすることができる。(建築基準法施行令第68条第2項)
[ No.40 ]
鉄筋コンクリート造建築物の解体工事に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1.解体作業に先立ち、各種設備機器の停止並びに給水、ガス、電力及び通信の供給が停止していることを確認した。
2.壁及び天井のクロスは、せっこうボードと一緒に撤去した。
3.騒音防止やコンクリート片の飛散防止のため、全面をメッシュシートで養生した。
4.各階の解体は、中央部分を先行して解体し、外周部を最後に解体した。
答え
2,3
[ 解答解説 ]
1.◯
建設工事に係る資材の再資源化の関する法律施行規則第2条第3項には、「建築物の係る解体工事の工程は、次に掲げる順序に従わなければならない。」と規定されている。
@建築設備、内装材その他の建築物の部分(屋根ふき材、外装材及び構造耐力上主要な部分)の取り外し
A屋根ふき材の取り外し
B外装材並びに構造耐力上主要な部分のうち基礎及び基礎ぐいを除いたものの取り壊し
C基礎及び基礎ぐいの取り壊し
そのため、解体作業に先立ち、各種設備機器の停止並びに給水、ガス、電力及び通信の供給が停止していることを確認する。確認の後に設備機器を解体する。
2.×
せっこうボードの表面に仕上材として使用されているクロス類はできる限り分離・分別を行う。(国土交通省 廃石膏ボード現場分別解体マニュアル)
3.×
騒音・粉塵等の対策として、防音パネルを隙間なく取り付けることや、防音シートをジョイントの重ねと十分に結束して設置することがある。メッシュシートではない。
4.◯
解体は、まず作業開始面の外壁を1面解体し、躯体外周部をコの字型に残し、中央部分を先行して解体する。外周部を自立状態にする場合は、その高さは2層以下とし、安全性を確認する。
[ No.41 ]
屋上アスファルト防水工事に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1.ルーフィング類は、水上部分から張り付け、継目の位置が上下層で同一箇所にならないようにした。
2.ルーフドレン回りの増張りに用いるストレッチルーフィングは、ドレンのつばに100mm程度張り掛けた。
3.保護コンクリートの動きによる立上り防水層の損傷を防止するため、成形緩衝材を立上り入隅部に取り付けた。
4.保護コンクリートの伸縮調整目地の深さは、保護コンクリートの厚さの1/2とした。
答え
1,4
[ 解答解説 ]
1.×
ルーフィング類は、継目の位置が上下層で同一箇所にならないようにして、水下側から張り付ける。(公共建築工事標準仕様書建築工事編 9.2.4(4)(イ)(c)(d))
2.◯
ルーフドレン回りの増張りは幅 300mm以上、ドレンつばには100mm程度張り掛ける。(同仕様書同編 9.2.4(4)(エ)(b))
3.◯
保護コンクリートの動きによる防水層の損傷を防ぐため、断熱層の有無にかかわらず入隅部には成形緩衝材を用いる。(同仕様書同編 9.2.5(1))
4.×
保護コンクリートの伸縮調整目地の深さは、保護コンクリートの厚さの全部とする。(建築工事監理指針)
[ No.42 ]
ビニル床シート張りの熱溶接工法に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1.張付け用の接着剤は、所定のくし目ごてを用いて均一に塗布した。
2.シートの張付けは、空気を押し出すように行い、その後ローラーで圧着した。
3.継目の溝切りは、シート張付け後、接着剤が硬化する前に行った。
4.溶接継目の余盛りは、溶接直後に削り取った。
答え
3,4
[ 解答解説 ]
1.◯
張付けは、接着材の所定のくし目ごてを用いて下地面へ均一に塗布し、空気だまり、不陸、目違いなどのないように、べた張りとする。(公共建築工事標準仕様書建築工事編 19.2.3(2)(イ)(b))
2.◯
シートの張付けは、空気を押し出すように行い、その後ローラーなどで接着面に気泡が残らないように圧着する。(建築工事監理指針)
3.×
はぎ目及び継目の溝切りは、ビニル床シート張付け後、接着剤が硬化した状態を見計らい、溝切りカッター等を用いて行う。(公共建築工事標準仕様書建築工事編 19.2.3(2)(ウ)(a))
4.×
熱溶接工法における溶接継目の余盛は、溶接部が完全に冷却した後、削りとって平滑にする。(同仕様書同編 19.2.3(2)(ウ)(d))
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