そのうち高力ボルトに関する基本的な用語をまとめました。
覚書にどうぞ
スプライスプレート:
添え板。継手を構成するために母材に添える板。
フィラープレート:
厚さの異なる板を高力ボルトで摩擦接合する場合、
その差が 1mm 以内になるように充填する板。
JIS形高力六角ボルト:
頭が六花形の高力ボルト。
ボルトの頭にF10T と刻印されている。
Friction Joint(摩擦接合)
10 tf/p2 = 100 N/mm2
Tensile Strength(引張強度)
トルシア形高力ボルト
トルシア形は、頭が丸く先端はピンテール
と呼ばれる締付け反力を受けて破断する部分で構成されている。
ボルトの頭に S10T と刻印されている。
溶融亜鉛めっき高力ボルト:
溶融めっき処理された高力ボルト。
ボルトの頭にF8T と刻印されている。
摩擦面処理
摩擦面の黒皮・浮きさび・塵埃・油・塗装・溶接スパッタなどを取り除き、
すべり係数 0.45以上を確保する処理を行うこと。
すべり係数を確保する方法として、
自然発錆による赤さび、
ショットブラストまたは
グリッドブラストがある。
ショットブラスト、グリットブラストの場合は
50 μmRz以上の表面粗さを確保できれば赤さびとしなくてもよい。
範囲はスプライスプレート全面に行う。(JASS6)
溶融亜鉛めっきの場合
摩擦面はめっき後軽くブラスト処理を行って、表面粗さを 50μmRz以上とする。
摩擦面にブラスト以外の処理を行う場合は、監理者に確認する必要がある。
その場合はすべり耐力試験を実施する。その工場の実績により確認する場合もある。
ブラスト以外の処理の例)りん酸処理など
参考文献
建築高力ボルト接合管理美術者講習テキストより(建築鉄骨品質管理機構)
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