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UA-42523422-5
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第一次検定(学科)
年別 解答解説

令和5年度
詳細

【 午前 】
1. [ No.01 ]〜[ No.15 ]
2. [ No.16 ]〜[ No.20 ]
3. [ No.21 ]〜[ No.30 ]
4. [ No.31 ]〜[ No.39 ]
5. [ No.40 ]〜[ No.44 ]
【 午後 】
6. [ No.45 ]〜[ No.54 ]
7. [ No.55 ]〜[ No.60 ]
8. [ No.61 ]〜[ No.72 ]

令和4年度
詳細

【 午前 】
1. [ No.01 ]〜[ No.15 ]
2. [ No.16 ]〜[ No.20 ]
3. [ No.21 ]〜[ No.30 ]
4. [ No.31 ]〜[ No.39 ]
5. [ No.40 ]〜[ No.44 ]
【 午後 】
6. [ No.45 ]〜[ No.54 ]
7. [ No.55 ]〜[ No.60 ]
8. [ No.61 ]〜[ No.72 ]

令和3年度
詳細

【 午前 】
1. [ No.01 ] 〜[ No.15 ]
2. [ No.16 ] 〜[ No.20 ]
3. [ No.21 ] 〜[ No.33 ]
4. [ No.34 ] 〜[ No.45 ]
5. [ No.46 ] 〜[ No.50 ]
【 午後 】
6. [ No.51 ] 〜[ No.70 ]
7. [ No.71 ] 〜[ No.82 ]

令和2年度
詳細

【 午前 】
1. [ No.01 ] 〜[ No.15 ]
2. [ No.16 ] 〜[ No.20 ]
3. [ No.21 ] 〜[ No.33 ]
4. [ No.34 ] 〜[ No.45 ]
5. [ No.46 ] 〜[ No.50 ]
【 午後 】
6. [ No.51 ] 〜[ No.70 ]
7. [ No.71 ] 〜[ No.82 ]

令和元年度
詳細

【 午前 】
1. [ No.01 ] 〜[ No.15 ]
2. [ No.16 ] 〜[ No.20 ]
3. [ No.21 ] 〜[ No.33 ]
4. [ No.34 ] 〜[ No.45 ]
5. [ No.46 ] 〜[ No.50 ]

【 午後 】
6. [ No.51 ] 〜[ No.70 ]
7. [ No.71 ] 〜[ No.82 ]

平成30年度
詳細

【 午前 】
1. [ No.01 ] 〜[ No.15 ]
2. [ No.16 ] 〜[ No.20 ]
3. [ No.21 ] 〜[ No.33 ]
4. [ No.34 ] 〜[ No.45 ]
5. [ No.46 ] 〜[ No.50 ]

【 午後 】
6. [ No.51 ] 〜[ No.70 ]
7. [ No.71 ] 〜[ No.82 ]

平成29年度
詳細

【 午前 】
1. [ No.01 ] 〜[ No.15 ]
2. [ No.16 ] 〜[ No.20 ]
3. [ No.21 ] 〜[ No.33 ]
4. [ No.34 ] 〜[ No.45 ]
5. [ No.46 ] 〜[ No.50 ]

【 午後 】
6. [ No.51 ] 〜[ No.70 ]
7. [ No.71 ] 〜[ No.82 ]

平成28年度
詳細

【 午前 】
1. [ No.01 ] 〜[ No.15 ]
2. [ No.16 ] 〜[ No.20 ]
3. [ No.21 ] 〜[ No.33 ]
4. [ No.34 ] 〜[ No.45 ]

【 午後 】
5. [ No.46 ] 〜[ No.70 ]
6. [ No.71 ] 〜[ No.82 ]

平成27年度
詳細

【 午前 】      
1. [ No.01 ] 〜[ No.15 ]
2. [ No.16 ] 〜[ No.20 ]
3. [ No.21 ] 〜[ No.33 ]
4. [ No.34 ] 〜[ No.45 ]

【 午後 】
5. [ No.46 ] 〜[ No.70 ]
6. [ No.71 ] 〜[ No.82 ]

平成26年度
詳細

【 午前 】      
1. [ No.01 ] 〜[ No.15 ]
2. [ No.16 ] 〜[ No.20 ]
3. [ No.21 ] 〜[ No.33 ]
4. [ No.34 ] 〜[ No.45 ]

【 午後 】
5. [ No.46 ] 〜[ No.70 ]
6. [ No.71 ] 〜[ No.82 ]

平成25年度
詳細

【 午前 】      
1. [ No.01 ] 〜[ No.15 ]
2. [ No.16 ] 〜[ No.20 ]
3. [ No.21 ] 〜[ No.33 ]
4. [ No.34 ] 〜[ No.45 ]

【 午後 】
5. [ No.46 ] 〜[ No.70 ]
6. [ No.71 ] 〜[ No.82 ]

平成24年度
詳細

【 午前 】      
1. [ No.01 ] 〜[ No.15 ]
2. [ No.16 ] 〜[ No.20 ]
3. [ No.21 ] 〜[ No.33 ]
4. [ No.34 ] 〜[ No.45 ]

【 午後 】
5. [ No.46 ] 〜[ No.70 ]
6. [ No.71 ] 〜[ No.82 ]

平成23年度
詳細

【 午前 】
1. [ No.01 ] 〜[ No.15 ]
2. [ No.16 ] 〜[ No.20 ]
3. [ No.21 ] 〜[ No.33 ]
4. [ No.34 ] 〜[ No.45 ]

【 午後 】
5. [ No.46 ] 〜[ No.70 ]
6. [ No.71 ] 〜[ No.82 ]

第一次検定
過去問 分野別 解答解説
問題1 建築学 令和04
令和03 令和02 令和元 
平成30 平成29 平成28  
平成27 平成26 平成25 
平成24 平成23
問題2 共通問題令和04
令和03 令和02 令和元 
平成30 平成29 平成28  
平成27 平成26 平成25 
平成24 平成23
問題3 躯体工事 令和04 
令和03 令和02 令和元 
平成30 平成29 平成28  
平成27 平成26 平成25 
平成24 平成23
問題4 仕上工事令和04
令和03 令和02 令和元 
平成30 平成29 平成28  
平成27 平成26 平成25 
平成24 平成23
問題5 施工計画令和04 令和03
問46-50
令和02 令和元 
平成30 平成29 
問46-51or50
平成28 平成27 平成26 
平成25 平成24 平成23
問題6 施工管理 問45-54(10問全問解答)
令和04 令和03
問51-70(20問全問解答)
令和02 令和元 
平成30 平成29 
※ 工程管理・品質管理は
問51or50-70
平成28 平成27 平成26 
平成25 平成24 平成23
問題7 応用能力令和04 令和03
問題8 法  規問71-82(12問中8問選択)
令和04
令和03 令和02 令和元 
平成30 平成29 平成28  
平成27 平成26 平成25 
平成24 平成23
★コラム★
01_寒中コンクリート
02_コンクリートのひび割れ
第二次検定(実地)
年別 解答解説


令和4年度
詳細

 問題1 経験記述問題
 問題2 施工計画(記述)
 問題3 施工管理(記述)
 問題4 仕上工事(記述)
 問題5 躯体工事(五肢)
 問題6 法  規(五肢)

令和3年度
詳細

 問題1 経験記述問題
 問題2 仮設計画(記述)
 問題3 施工管理(記述)
 問題4 躯体工事(記述)
 問題5 仕上工事(五肢)
 問題6 法  規(五肢)

令和2年度
詳細

 問題1 経験記述問題
 問題2 施工(仮設)計画
 問題3 躯体工事(記述/正誤)
 問題4 仕上工事(記述/正誤)
 問題5 施工管理
 問題6 法  規

令和元年度
詳細

 問題1 経験記述問題
 問題2 施工(仮設)計画
 問題3 躯体工事(記述/正誤)
 問題4 仕上工事(記述/正誤)
 問題5 施工管理
 問題6 法  規

平成30年度
詳細

 問題1 経験記述問題
 問題2 施工(仮設)計画
 問題3 躯体工事(記述/正誤)
 問題4 仕上工事(記述/正誤)
 問題5 施工管理
 問題6 法  規

平成29年度
詳細

 問題1 経験記述問題
 問題2 施工(仮設)計画
 問題3 躯体工事(記述/正誤)
 問題4 仕上工事(記述/正誤)
 問題5 施工管理
 問題6 法  規

平成28年度
詳細

 問題1 経験記述問題
 問題2 施工(仮設)計画
 問題3 躯体工事(記述/正誤)
 問題4 仕上工事(記述/正誤)
 問題5 施工管理
 問題6 法  規

平成27年度
詳細

 問題1 経験記述問題
 問題2 施工(仮設)計画
 問題3 躯体工事(記述/正誤)
 問題4 仕上工事(記述/正誤)
 問題5 施工管理
 問題6 法  規

平成26年度
詳細

 問題1 経験記述問題
 問題2 施工(仮設)計画
 問題3 躯体工事(記述/正誤)
 問題4 仕上工事(記述/正誤)
 問題5 施工管理
 問題6 法  規

平成25年度
詳細

 問題1 経験記述問題
 問題2 施工(仮設)計画
 問題3 躯体工事(記述/正誤)
 問題4 仕上工事(記述/正誤)
 問題5 施工管理
 問題6 法  規

平成24年度
詳細

 問題1 経験記述問題
 問題2 施工(仮設)計画
 問題3 躯体工事(記述/正誤)
 問題4 仕上工事(記述/正誤)
 問題5 施工管理
 問題6 法  規

平成23年度
詳細

 問題1 経験記述問題
 問題2 施工(仮設)計画
 問題3 躯体工事(記述/正誤)
 問題4 仕上工事(記述/正誤)
 問題5 施工管理
 問題6 法  規

第二次検定
過去問 分野別 解答解説
問題1 経験記述 令和04 
令和03 令和02 令和元
平成30 平成29 平成28
平成27 平成26 平成25
平成24 平成23
問題2 仮設計画令和04 
令和03 令和02 令和元
平成30 平成29 平成28
平成27 平成26 平成25
平成24 平成23
問題3 施工管理 ※令和4,3年は問題3
それ以前は問題5
令和04 令和03
令和02 令和元 平成30
平成29 平成28 平成27
平成26 平成25 平成24
平成23
問題4 躯体工事令和04
令和03 令和02 令和元
平成30 平成29 平成28
平成27 平成26 平成25
平成24 平成23
問題5 仕上工事令和04 
令和03 令和02 令和元
平成30 平成29 平成28
平成27 平成26 平成25
平成24 平成23
問題6 法  規令和04 
令和03 令和02 令和元
平成30 平成29 平成28
平成27 平成26 平成25
平成24 平成23
1級建築施工管理技士試験
過去問題(問題のみ)

令和05年 一次検定
令和04年 一次検定
令和03年 一次検定
令和02年 学科
令和01年 学科
平成30年 学科
平成29年 学科
平成28年 学科
平成27年 学科

令和05年 二次検定
令和04年 二次検定
令和03年 二次検定
令和02年 実地
令和01年 実地
平成30年 実地(臨時)
平成30年 実地
平成29年 実地
(建設業振興基金より)
1級建築施工管理技士
合格基準と統計データ


令和04年度
1級(一次)
1級(二次)
2級(一次前期)
2級(一次後期)
2級(二次)

令和03年度
1級(一次)
1級(二次)
2級(一次後期)
2級(後期)

令和02年度
1級(学科)
1級(実地)
2級(学科後期)
2級(実地)

令和01年度
1級(学科)
1級(実地)
2級(学科前期)
2級(学科後期)
2級(実地)

平成30年度
1級(学科)
1級(実地)

平成29年度
1級(学科)
1級(実地)
官庁営繕の技術基準

公共建築工事標準仕様書
(令和4年度版)
建築工事編
電気設備工事編
機械設備工事編

公共建築木造工事

官庁営繕事業における
BIM モデルの作成及び利用に関するガイドライン
建築工事監理指針
1章 各章共通事項序節 監督職員の立場及び業務
01節 共通事項
02節 工事関係図書
03節 工事現場管理
04節 材  料
05節 施  工
06節 工事検査及び技術検査
07節 完成図等

2章 仮設工事01節 共通事項
02節 縄張り,遣方,足場他
03節 仮設物
04節 仮設物撤去等
05節 揚重運搬機械

3章 土工事 01節 一般事項
02節 根切り及び埋戻し
03節 山留め

4章 地業工事 01節 一般事項
02節 試験及び報告書
03節 既製コンクリート杭地業
04節 鋼杭地業
05節 場所打ちコンクリート杭地業
06節 砂利,砂及び
   捨コンクリート地業等

07節 「標仕」以外の工法

5章 鉄筋工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 加工及び組立て
04節 ガス圧接
05節 機械式継手,溶接継手

6章 コンクリート工事 01節 一般事項
02節 種類及び品質
03節 材料及び調合
04節 発注、製造及び運搬
05節 普通コンの品質管理
06節 現場内運搬並びに
   打込み及び締固め

07節 養  生
08節 型  枠
09節 試  験
10節 軽量コンクリート
11節 寒中コンクリート
12節 暑中コンクリート
13節 マスコンクリート
14節 無筋コンクリート
15節 流動化コンクリート
 [ 参考文献 ]

7章 鉄骨工事 01節  一般事項
02節  材  料
03節  工作一般
04節  高力ボルト接合
05節  普通ボルト接合
06節  溶接接合
07節  スタッド,デッキプレート溶接
08節  錆止め塗装
09節  耐火被覆
10節  工事現場施工
11節  軽量形鋼構造
12節  溶融亜鉛めっき工法
13節  鉄骨工事の精度
14節  資  料

8章 コンクリートブロック工事等 01節 一般事項
02節 補強コンクリートブロック造
03節 コンクリートブロック帳壁及び塀
04節 ALCパネル
05節 押出成形セメント板
  一般事項、材料
  外壁パネル工法
  間仕切壁パネル工法
  溝掘り及び開口部の処置
     施工上の留意点

9章 防水工事 01節 一般事項
02節 アスファルト防水
03節 改質As.シート防水
04節 合成高分子系
   ルーフィングシート防水

05節 塗膜防水
06節 ケイ酸質系塗布防水
07節 シーリング

10章 石工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 外壁湿式工法
04節 内壁空積工法
05節 乾式工法
06節 床および階段の石張り
07節 特殊部位の石張り

11章 タイル工事01節 一般事項
02節 セメントモルタルによる
   陶磁器質タイル張り

03節 接着剤による
   陶磁器質タイル張り

04節 陶磁器質タイル
   型枠先付け工法

05節 「標仕」以外の工法

12章 木工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 防腐・防蟻・防虫
04節 RC造等の内部間仕切等
05節 窓、出入り口その他
06節 床板張り
07節 壁及び天井下地
08節 小屋組(標仕以外)
09節 屋根野地,軒回り他
   (標仕以外)

13章 屋根及びとい工事 01節 一般事項
02節 長尺金属板葺
03節 折板葺
04節 粘土瓦葺
05節 と  い

14章 金属工事 01節 一般事項
02節 表面処理
03節 溶接,ろう付けその他
04節 軽量鉄骨天井下地
05節 軽量鉄骨壁下地
06節 金属成形板張り
07節 アルミニウム製笠木
08節 手すり及びタラップ

15章 左官工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り
03節 床コンクリート直均し仕上げ
04節 セルフレベリング材仕上
05節 仕上塗材仕上げ
06節 マスチック塗材仕上げ
07節 せっこうプラスター塗り
08節 ロックウール吹付け

16章 建具工事 01節 一般事項
02節 アルミニウム製建具
03節 樹脂製建具
04節 鋼製建具
05節 鋼製軽量建具
06節 ステンレス製建具
07節 木製建具
08節 建具用金物
09節 自動ドア開閉装置
10節 自閉式上吊り引戸装置
11節 重量シャッター
12節 軽量シャッター
13節 オーバーヘッドドア
14節 ガラス

17章 カーテンウォール工事 01節 共通事項
02節 メタルカーテンウォール
03節 PCカーテンウォール

18章 塗装工事 01節 共通事項
02節 素地ごしらえ
03節 錆止め塗料塗
04節 合成樹脂調合ペイント塗
   (SOP)

05節 クリヤラッカー塗(CL)
06節 アクリル樹脂系
  非水分散形塗料塗(NAD)

07節 耐候性塗料塗(DP)
08節 つや有合成樹脂
  エマルションペイント塗り(EP-G)

09節 合成樹脂エマルションペイント塗
   (EP)

10節 ウレタン樹脂ワニス塗(UC)
11節 オイルステイン塗
12節 木材保護塗料塗(WP)
13節 「標仕」以外の仕様

19章 内装工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り,ビニル床タイル
   及びゴム床タイル張り

03節 カーペット敷き
04節 合成樹脂塗床
05節 フローリング張り
06節 畳敷き
07節 せっこうボード、
   その他ボード、
   及び合板張り

08節 壁紙張り
09節 断熱・防露
10節 内装材料から発生する室内空気汚染物質への対策

20章 ユニットその他工事 01節 共通事項
02節 ユニット工事等
  2 フリーアクセスフロア等
  3 可動間仕切
  4 移動間仕切
  5 トイレブース
  6 手すり
  7 階段滑り止め
  8 床目地棒
  9 黒板,ホワイトボード
 10
 11 表示
 12 タラップ
 13 煙突ライニング
 14 ブラインド
 15 ロールスクリーン
 16 カーテン,カーテンレール
03節 プレキャスト
   コンクリート工事

04節 間知石及び
   コンクリート間知ブロック積み

05節 敷地境界石標

21章 排水工事 01節 共通事項
02節 屋外雨水排水
03節 街きょ,縁石,側溝

22章 舗装工事01節 共通事項
02節 路  床
03節 路  盤
04節 アスファルト舗装
05節 コンクリート舗装
06節 カラー舗装
07節 透水性アスファルト舗装
08節 ブロック系舗装
09節 砂利敷き
10節 補  修
11節 「標仕」以外の舗装
12節 用  語

23章 植栽,屋上緑化工事 01節 共通事項
02節 植栽基盤
03節 植  樹
04節 芝張り,吹付けは種
   及び地被類

05節 屋上緑化

★鉄骨特集★

構造図の見方
(日本建築構造技術者協議会)

鉄骨工事 工場製作
材料
めっきFAQ
(日本溶融亜鉛鍍金協会)

★鉄骨工事特集


鉄骨用語集
(日鉄エンジニアリング)

ここに注意!
鉄骨工事管理のポイント

工場製作編及び現場施工編
((一社) 日本建設業連合会)

スタッド溶接の施工と管理 技術資料
(日本スタッド工業(株))

石材種類の分類
いしらべ
ADVAN
設備工事のポイント
(若手向け)

【 着工時 】
1-1 設備工事実施施工計画
1-2 施工図・機器製作図等 作成計画
1-3 電力、電話,上下水道,ガスガス引込計画
1-4 主要機器搬入揚重計画
1-5 設備工事実施施工計画
1-6 総合プロット図の作成
1-7 鉄骨スリーブ、取付ピースの検討
1-8 RC躯体スリーブの検討
1-9 配管の腐食対策
1-10 設備関係官公署手続一覧表
1-11 工事区分表

【 地業・土工事 】
2-1 接地工事
2-2 土間配管

【 地下工事 】
3-1 地中外壁貫通
3-2 機械室・電気室工事
3-3 ピットの検討

【 躯体工事 】
4-1 打込電線管
4-2 デッキスラブのコンクリート打込工事
4-3 防火・防煙区画貫通処理
4-4 防水層貫通処理
4-5 設備機器の耐震対策

【 屋上工事 】
5-1 屋上設備機器設置
5-2 屋上配管・配線・ダクト工事
5-3 防振対策検討
5-4 屋上ハト小屋

【 下地・間仕切り 】
6-1 天井割付と設備器具
6-2 天井内設備工事
6-3 間仕切内配管
6-4 天井内機器取付
6-5 遮音壁貫通処理
6-6 ALCパネル貫通処理
6-7 換気・エアバランス
6-8 性能検査実施要領(工程内検査(配管))

【 中間検査 】
7-1 社内中間検査

【 受 電 】
8-1 受電に向けて
【 内 装 】
9-1 電気・空調機器取付(仕上材との取合い)
9-2 衛生器具取付(仕上材との取合い)

【 外 装 】
10-1 扉・ガラリ関連工事
10-2 外壁面設備器具取付け(1)
10-3 外壁面設備器具取付け(2)
10-4 EVオーバーヘッドの感知器用点検口の防水対策
10-5 保温・塗装工事

【 外 構 】
11-1 外構配管設備工事検討
11-2 外構設置機器検討

【 竣工前 】
12-1 試運転調整
12-2 建築確認完了検査
12-3 消防完了検査
12-4 総合連動試験
12-5 性能検査実施要項(竣工編)

【 引渡し 】
13-1 建物設備取扱説明・保守管理説明
13-2 完成図・保証書
13-3 竣工図書、備品、メーター読合せ

【 その他 】
14-1 社内竣工検査「関係法令、不具合予防」の留意点
(一社) 日本建設業連合会 HPより
★施工計画書雛型
施工計画書の雛型データ
(エクセル形式)
((一社)日本建設業連合会)
Rhinoceros入門

入門@-1
入門@-2 入門@-3
建設物価建築費指数
★建築費指数 2020 .12
Computational Design

グラマジオ・コーラー研究室
/ETHZ

自律システム研究所

ICD/Univ. Stuttgart
(Institute of C.D.)

CAAD/ETHZ

★☆BIM活用ツール☆★

ArchiCad編

ARCHICAD 21ではじめる BIM設計入門 [企画設計編]

ARCHICAD 22ではじめるBIM設計入門[基本・実施設計編]

ARCHICADでつくるBIM施工図入門

コンクリート工事に関するJIS規格

JIS検索
(日本工業標準調査会)

【 種類・強度・品質 】
JIS A 5308に適合する
レディミクストコンクリートの種別
> JIS A 5308  
 レディーミクストコンクリート

【 コンクリートの材料 】
■セメント
> JIS R 5210  
 ポルトランドセメント
> JIS R 5211  
 高炉セメント
> JIS R 5212  
 シリカセメント
> JIS R 5213  
 フライアッシュセメント
> JIS R 5214  
 エコセメント

−−−−−−−−−−−−
■骨材
> JIS A 5005  
 コンクリート用砕石及び砕砂
> JIS A 5011-1  
 コンクリート用スラグ骨材
 −第 1 部:高炉スラグ骨材

> JIS A 5011-2  
 コンクリート用スラグ骨材
 −第 2 部:フェロニッケルスラグ骨材

> JIS A 5011-3  
 コンクリート用スラグ骨材
 −第 3 部:銅スラグ骨材

> JIS A 5011-4  
 コンクリート用スラグ骨材
 −第 4 部:電気炉酸化スラグ骨材

> JIS A 5021  
 コンクリート用再生骨材 H
> JIS A 5022  
 再生骨材Mを用いたコンクリート
> JIS A 5023  
 再生骨材Lを用いたコンクリート
> JIS A 5031  
 一般廃棄物,下水汚泥又は
 それらの焼却灰を溶融固化した
 コンクリート用溶融スラグ骨材


――――――――――――
■混和剤
> JIS A 6204  
 コンクリート用化学混和剤
> JIS A 6201  
 コンクリート用フライアッシュ
> JIS A 6202
  コンクリート用膨張材
> JIS A 6203  
 セメント混和用
 ポリマーディスパージョン及び
 再乳化形粉末樹脂



鉄骨工事に関するJIS規格 
【 溶接材料 】
> JIS B 1198
 頭付きスタッド
【 デッキプレート 】
> JIS G 3302 Z08 フェローデッキ
 JIS G3302
 溶融亜鉛めっき鋼板及び綱帯

【 錆止め塗装 】
> JIS K 5674
鉛・クロムフリーさび止めペイント
> JIS H 8641 溶融亜鉛めっき



建築工事標準仕様書・同解説 5
―JASS 5 2015 鉄筋コンクリート工事




建築工事標準仕様書JASS〈6〉鉄骨工事

品質マネジメントに関するJIS 規格
> JIS Q 9000
 品質マネジメントシステム
 − 基本及び用語
 


> JIS Q 14001
 環境マネジメントシステム
 −要求事項及び利用の手引


リンク(その他)

> 気象庁
 南海トラフ地震に関連する情報


> NHK そなえる防災
いつくる南海トラフ【巨大地震】


> (社)地震予兆研究センター

> 高感度地震観測網(Hi-net)

> 地震調査研究推進本部

> 木村政昭のHP

> 東海大学 長尾教授

> 東海大学地震予知研究センター

> 第三管区津波防災情報図

> 浸水マップ

> 栃木の研究者

> 大気中ラドン濃度

> 地震前兆ラボ

> 揺れやすい地盤診断

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2024年03月16日

1級建築施工管理技士 合格者数・合格率の推移(令和04年度)

1級建築施工管理技士 試験


合格者数、合格率の推移


■ 学科試験の試験結果と合格率

        受験者数 合格者数 合格率
 令和04年  27,253 12,755 46.8%
 令和03年  22,277  8,025 36,0%
 令和02年  22,742 11,619 51.1%
 令和01年  25,392 10,837 42.7%
 平成30年  25,198   9,229 36.6%
 平成29年  24,755   9,824 39.7%
 平成28年  25,639 12,675 49.4%
 平成27年  25,452 11,103 43.6%
 平成26年  20,580   8,562 41.6%
 平成25年  20,576   9,677 47.0%
 平成24年  22,385 11,414 51.0%
 平成23年  22,284   8,312 37.3%
 平成22年  25,640 10,437 40.7%
 平成21年  25,195   8,782 34.9%
 平成20年  25,686 12,783 49.8%
 平成19年  23,871 11,088 46.4%


■実地試験の試験結果と合格率

        受験者数 合格者数 合格率

 令和04年  13,010  5,878  45.2%
 令和03年  12,813  6,708  52.4%
 令和02年  16,946  6,898  40.7%
 令和01年  15,876  7,378  46.5%
 平成30年  15,145  5,619  37.1%
 平成29年  16,505  5,537  33.5%
 平成28年  19,045  8,687  45.6%
 平成27年  16,365  6,180  37.8%
 平成26年  14,210  5,710  40.2%
 平成25年  16,686  6,912  41.4%
 平成24年  16,176  5,558  34.4%
 平成23年  13,721  5,546  40.4%
 平成22年  15,608  7,338  47.0%
 平成21年  16,870  6,931  41.1%
 平成20年  19,502  6,826  35.0%
 平成19年  18,239  6,212  34.1%



令和5年度の国土交通省発表はもうすぐされると思います。



 

2024年02月10日

令和6年度 建築施工管理技術検定の試験の申込み

令和6年度 建築施工管理技術検定の試験の申込み


建築施工管理技術検定の試験申込みが始まります。
※ 2級の前期は始まってます。



1級建築施工管理技術検定

申込み日:2/22(木)〜3/8(金)
 ※一次検定のみ新規受験に限り 4/5(金)まで

試験日:
 第一次検定 令和6年 7 月21日(日)
 第二次検定 令和6年10月20日(日)

合格発表:
 第一次検定 令和6年 8 月23日(金)
 第二次検定 令和7年 1 月10日(金)

申し込み方法
※(-財)建設業振興基金のホームページへ行きます。


2級建築施工管理技術検定(前期)(第一次検定のみ)
書面申込:
   令和6年2月9日(金)〜3月8日(金)[消印有効]
※書類申し込みのみ

試験日 :令和6年6月 9日(日)

合格発表:令和6年7月10日(水)

受検の手引:
 前期(第一次検定のみ)
※(-財)建設業振興基金のホームページへ行きます。

2級建築施工管理技術検定(後期)

インターネット申込:
  令和6年6月26日(水)9:00〜7月24日(金)23:59
書面申込:
  令和6年7月10日(水)〜7月24日(金)[消印有効]

試験日 :令和6年11月24日(日)

合格発表:
 第一次検定:令和7年 1 月10日(金)
 第二次検定:令和7年 2 月 7 日(金)

受験資格と願書購入方法
申込方法
※(-財)建設業振興基金のホームページへ行きます。




2024年02月01日

1級建築施工管理技士 一次(学科) 過去問と解説

1級建築施工管理技士 学科 過去問と解説

学科試験の主な出題内容の例

四肢択一のマークシート形式で、82問出題され、
そのうちの60問に解答する。

【必須問題と選択問題】
午前の部で50問については、
  1〜15問から12問選択、
 16〜20問は全問、
 21〜33問は5問選択、
 34〜45問は5問選択
 46〜50問は全問(計32問)

午後の部32問については、
 51〜70問は全問、
 71〜82問は8問選択(計28問)

【問題内容の例】
■午前の部

@環境工学(3問)
 換気、日照日射、音

A建築構造(4問)
 木質構造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造、基礎構造

B構造力学(3問)
 荷重及び外力、モーメント

C建築材料(5問)
 鋼材、左官材料、ガラス、シーリング材、内装材料

D建築設備等(3問)
 植栽工事、避雷設備、空気調和設備、消火設備

E契約図書(1問)
 請負契約、積算

F躯体工事(13問)
 乗入れ構台、土工事、地工事、鉄筋工事、型枠工事、
 コンクリート工事、鉄骨工事、木工事、仮設工事

G仕上工事(13問)
 防水工事、タイル工事、屋根及びとい工事、金属工事、
 建具工事、塗装工事、内装工事、
 改修工事、植栽及び屋上緑化工事

H施工計画(5問)
 仮設計画、解体工事、舗装工事、改修工事、仕上工事

■午後の部

@施工計画(2問)
 材料の保管、工事の記録

A工程管理(4問)
 工期とコスト、工程計画、タクト手法、ネットワーク工程表

B品質管理(7問)
 品質管理、用語、管理値、検査、品質試験、振動、騒音対策

C法規(安全管理)(19問)
 労働災害、公衆災害防止対策、労働安全衛生法、
 ゴンドラ安全規則、建築基準法、建設業法、労働基準法、
 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律、
 騒音規制法、道路交通法


★重要問題は、過去10年分
☆最重要問題は、一昨年とその前の年、及び8年前の問題です。
☆最重要問題は、一昨年とその前々年、及び11年前の問題です。





【 過去問題 】


【 令和三年度 】
【 午前 】
 1. [ No.01 ]〜[ No.15 ]
 2. [ No.16 ]〜[ No.20 ]
 3. [ No.21 ]〜[ No.30 ]
 4. [ No.31 ]〜[ No.39 ]
 5. [ No.40 ]〜[ No.44 ]
【 午後 】
 6. [ No.45 ]〜[ No.54 ]
 7. [ No.55 ]〜[ No.60 ] 
 8. [ No.61 ]〜[ No.72 ]

令和二年度
【 午前 】
 1. [ No.01 ]〜[ No.15 ]
 2. [ No.16 ]〜[ No.20 ]
 3. [ No.21 ]〜[ No.33 ]
 4. [ No.34 ]〜[ No.45 ]
 5  [ No.46 ]〜[ No.50 ]
【 午後 】
 6. [ No.51 ]〜[ No.70 ] 
 7. [ No.71 ]〜[ No.82 ]

令和元年度
【 午前 】
 1. [ No.01 ]〜[ No.15 ]
 2. [ No.16 ]〜[ No.20 ]
 3. [ No.21 ]〜[ No.33 ]
 4. [ No.34 ]〜[ No.45 ]
 5  [ No.46 ]〜[ No.50 ]
【 午後 】
 6. [ No.51 ]〜[ No.70 ] 
 7. [ No.71 ]〜[ No.82 ]








平成26年度
【 午前 】     
 1. [ No.01 ] 〜[ No.15 ]
 2. [ No.16 ] 〜[ No.20 ]
 3. [ No.21 ] 〜[ No.33 ]
 4. [ No.34 ] 〜[ No.45 ]

【 午後 】
 5. [ No.46 ] 〜[ No.70 ]
 6. [ No.71 ] 〜[ No.82 ]

平成25年度
【 午前 】     
 1. [ No.01 ] 〜[ No.15 ]
 2. [ No.16 ] 〜[ No.20 ]
 3. [ No.21 ] 〜[ No.33 ]
 4. [ No.34 ] 〜[ No.45 ]

【 午後 】
 5. [ No.46 ] 〜[ No.70 ]
 6. [ No.71 ] 〜[ No.82 ]

平成24年度
【 午前 】     
 1. [ No.01 ] 〜[ No.15 ]
 2. [ No.16 ] 〜[ No.20 ]
 3. [ No.21 ] 〜[ No.33 ]
 4. [ No.34 ] 〜[ No.45 ]

【 午後 】
 5. [ No.46 ] 〜[ No.70 ]
 6. [ No.71 ] 〜[ No.82 ]



2024年01月31日

1級建築施工管理技士 二次(実地) 過去問と解答試案

1級建築施工管理技士 二次検定(実地) 過去問題と解答試案


実地試験の主な出題内容の例

(問題1)【 経験記述 】
 ・合理化 (R04,R02,H29,H25)
 ・品質管理(R05,R03,R01,H29,H28,H26,H23)
 ・環境管理(副産物)(H30,H27,H24)

(問題2)【 一般記述 】
 ・災害別の防止対策
 ・仮設物ごとの災害防止対策

(問題3)【 く体工事 】
 ・地盤調査
 ・仮設工事
 ・土工事・山留め工事
 ・鉄筋工事・型枠工事
 ・コンクリート工事
 ・鉄骨工事
 ・メーソンリー工事
 ・施工機械

(問題4)【 仕上げ工事 】
 ・防水工事 ・シーリング工事
 ・張り石工事 ・タイル工事
 ・屋根及び金属工事 ・軽量鉄骨工事
 ・カーテンウォール・建具・ガラス工事
 ・塗装工事 ・内装工事
 ・木工事 ・ALCパネル工事
 ・押出成形セメント板工事
 ・改修工事 
※問題3、問題4のうち一方が記述、他方が3択(1年毎)

(問題5)【 施工管理法 】
  〜工程表に関する問題
 ・バーチャート工程表の読み取り
 ・平成12年まではネットワーク工程表も出題
 ・平成9年までは品質管理として特性要因図「魚の骨」も出題

(問題6)【 法 規 】
 ・建設業法
 ・労働安全衛生法
 ・その他の法規
  建築基準法/労働基準法/廃棄物の処理及び清掃に関する法律/騒音規制法など



【 過去問題 】
令和五年度

 問題1 施工経験記述
 問題2 施工計画(仮設工事)
 問題3 施工管理(工程表)
 問題4 躯体工事
 問題5 仕上工事
 問題6 法  規

令和四年度

 問題1 施工経験記述
 問題2 施工計画(災害対策)
 問題3 施工管理(工程表)
 問題4 仕上工事
 問題5 躯体工事
 問題6 法  規

令和三年度

 問題1 施工経験記述
 問題2 仮設計画
 問題3 施工管理
 問題4 躯体工事
 問題5 仕上工事
 問題6 法  規
















6章 コンクリート工事 1節 一般事項

第6章 コンクリート工事


01節 一般事項

6.1.1 適用範囲

(a)この章は、工事現場施工のコンクリート工事に適用する。

また、平成25年版「標仕」では、コンクリート工事の品質管理の向上等を目的に、主に次の変更が行われた。

(1) 設計基準強度をコンクリートの要求品質の一つに位置付け、これを満足するための管理項目として、使用するコンクリートの強度と構造体コンクリートの強度を明示した。


(2) 材料及び調合の条件を、コンクリートの品質項目や製造から外し、「コンクリートの材料及び調合」として独立させ、調合管理強度を満たすための条件として設計基準強度や構造体強度補正値との関係を含め、セメントや骨材等のコンクリート用材料ごとの事項を一つにまとめた。


(3) 普通コンクリートの一部として扱っていた「暑中におけるコンクリートの取扱い」は新たに「暑中コンクリート」として節立てし、普通コンクリートの一般規定から独立させた。また、設計基準強度27N/mm2以上、かつ、36N/mm2以下のコンクリートは、普通コンクリートの一般規定とは別に扱っていたが、普通コンクリートと同じ扱いとし「高い強度のコンクリートの取扱い」を削除した。


(4)構造体コンクリートの仕上り状態及びかぶり厚さの確認並びにそれらの事項が所要の品質を満足しない場合の補修及びその後の検査を明記した。


(b) 作業の流れを図6.1.1に示す。


(c)施工計画書の記載事項は、おおむね次のとおりである。

なお赤文字を考慮しながら品質計画を検討する。

(1)コンクリート工事の施工計画書

@ 工程表(配合計画書の提出、試し線り、柱取外し等の時期)
A 配合計画書、計画調合の計算書(軽量コンクリートの気乾単位容積質量(「標仕」6.10.2(d))を含む)
Bコンクリートの仕上りに関する管理基準値、監理方法等
C 仮設計画(排水、コンクリートの搬入路等)
D 打込み量、打込み区画、打込み順序及び打止め方法
E 打込み作業員の配置、作業動線
F コンクリートポンプ車の圧送能力、運搬可能距離の検討
G コンクリートポンプ車の設置場所、輸送管の配置及び支持方法
H コンクリート運搬車の配車

I 圧送が中断したときの処置
J 圧送後、著しい異状を生じたコンクリートの処置
K 打継ぎ面の処置方法
L 上面の仕上げの方法(タンピング)
M 打込み後の養生(暑中、寒中)
N コンクリートの補修方法
O 供試体の採取(採取場所、養生方法)
P 試験所


(2) 型枠工事の施工計計画

@ 型枠の準備量
A 型枠の材料
B 型枠緊張材の種別及び緊張材にコーンを使用する箇所
C コンクリート寸法図(スケルトン、コンクリート躯体図、コンクリートプラン)
D 基準部分の型枠組立図
E 型枠材取外しの条件(材齢又は構造計算により安全を確認する場合)
F はく離剤使用の有無

図6.1.1コンクリート工事の作業の流れ.jpg
図6.1.1 コンクリート工事の作業の流れ


6.1.2 基本要求品質

(a) コンクリートの「材料」に関しては、JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)に適合した材料が使用されており、JIS Q 1011(適合性評価:日本工業規格への適合性の認証ー分野別認証指針(レディーミクストコンクリート))では、製造工場から提出される材料試験の結果によりその品質を確認することにしている。


(b) コンクリート部材の断面形状、寸法及び位置は、設計図書に建築物として必要な性能を有するように設計された値が指定されており、「標仕」6.2.5 (a)による許容差の範囲に収まるように施工する必要がある。「標仕」表 6.2.3 では一般的な許容差の標準値を示しているが、この数値は本来建築物の機能、部位、仕上げの程度等によって変動するものであり、共通的に定まるものではない。 例えば,石工事(「標仕」10.1.3(c)参照) や左官工事 (「標仕」15.2.3 (c)参照)等のようなコンクリート工事のあと工程となる仕上材料に要求される精度により、「標仕」 表 6.2.3 をそのまま使えない場合もある。 このため、各工事ごとにこの許容差を定めるに当たっては、寸法誤差が生じた場合の影響度等も考慮して、「品質計画」において、適切な値を定める必要がある。

コンクリートは全断面において均質なものとして設計されており、打ち上がったコンクリートはこれを満足させる必要がある。 しかし、打ち上がったコンクリートの内部を確認することは非常に困難であり表面の状態を確認することによって、内部の状態を推定することになる。一般にコンクリート部材の内部と比べて表面付近は鉄筋や型枠等の影響で欠陥が生じやすくなる。このため、「標仕」6.1.2 (b)では、「密実な表面状態」を要求事項とし、コンクリート内部の品質を含めて表面状態で確認することにしている。 コンクリート表面に豆板等の欠陥がある場合には、コンクリートの耐久性や強度に影響を及ぼすため、「標仕」では,せき板取外し後に コンクリート表面を確認することにしている。「品質計画」においては、第一に密実なコンクリートを打ち込むための具体的な方法の提案をするとともに、もし、豆板等が発生した場合、その程度に応じた補修方法等を定めるようにする。この場合の補修方法については 6.9.6 (b)を参考にするとよい。


(c) 建築物の構成部材としてのコンクリートの強度は、実際に出来上がった構造体コンクリートからコアを採取して試験によってその確認ができる。しかし、この方法は建築物を傷つけることになるため、新築建築物にあっては適切ではない。 このため「標仕」6.2.2 では、工事現場において構造体に打ち込まれるコンクリートと同ーのコンクリートを採取して、工事現場内で建築物と同様な温度条件となるように養生した試験体により構造体コンクリートの強度を推定している。 実際のコンクリートの強度は、柱、梁、壁、スラブ等の各部位によって強度の発現にばらつきがあることが分かっており、構造物のどの部位においても設計基準強度を滴足させるため、調合設計において所要の補正を行うことにしている。「所要の強度を有する」とは,こういったことを勘案して 実際の構造体コンクリートの強度が設計基準強度を満足するように適切な養生を行い、試験体の強度から構造体コンクリートの強度を確認すればよい。

「構造耐力、耐久性、耐火性」等は、コンクリートに要求される重要な性能である。これらについては、一般に本章で説明する事項を実現することで必要な性能を得ることができるようになっているが、(b)で説明したように寸法の誤差や、部分的な欠陥の発生を完全になくすことは現実的ではない。 このため、所要の「構造耐力、耐久性,耐火性」を満足させるための、寸法許容差や、欠陥が生じた場合の程度の判断基準及び補修方法をあらかじめ定めておくようにする。


6章 コンクリート工事 2節 種類及び品質

第6章 コンクリート工事


2 節 コンクリートの種類及び品質

6.2.1 コンクリートの種類

(a) 平22年版「標仕」までは、使用骨材によってコンクリートの種類分けを行っていたが、近年、スラグ骨材等を含め密度の異なる各種の骨材が開発・使用され、特に細骨材は混合して使用される場合もあることから、平成25年版「標仕」では、気乾単位容積質量でコンクリートの種類を分類し、おおむね気乾単位容和質量が 2.1〜2.5 t/m3 の普通コンクリートと、より気乾単位容積質量の小さい軽量コンクリートの 2種類とされた。


(b) 寒中コンクリート、暑中コンクリート、マスコンクリート、無筋コンクリート及び流動化コンクリートは、使用材料、施工時期・施工方法・施工場所等の施工条件、要求性能等によって 10節までとは異なる品質管理が必要なため「特別仕様のコンクリート」として 11節から 15節に別記されている。


(c) 平成16年 6月に工業標準化法が改正され、平成 17年 10月 1日からJISマーク表示制度は、国による認定制度から登録認証機関による製品認証制度となった。これによって、JIS A 5308(レディーミクストコンクリ ート)もこれまでの「工場認定」 から「製品認証」へと変更された。

「標仕」でも平成22年版の改定以降、I 類コンクリートは.JIS Q1001(適合性評価一日本工業規格への適合性の認証一 一般認証指針)及び JIS Q1011 (適合性評価一日本工業規格への適合性の認証一分野別認証指針(レディーミクストコンクリート))に基づき、JIS A 5308への適合を認証されたコンクリー ト II 類コンクリートは I 類以外のJIS A 5308に適合したコンクリートとされている。

「標仕」では、従来より、建築工事には特別な場合を除き、 JIS A 5308 に適合するレディーミクストコンクリートで対応できると考えられている。そのうえで、適合を認証された I 類コンクリートを使用することを原則としているが、山間部、離島等で運搬可能時間の距離内にJISマーク表示認証を取得した製品(以下、この章では「JISマーク表示認証製品」という。)を製造する工場(以下、この章では 「 JISマーク表示認証工場 」 という 。) がない場合でも.II 類コンクリートであれば、基礎、主要構造部等建築基準法第37条に規定する部分に適用できると考えてよい。

なお、建築基準法第 37条の指定建築材料が適合すべき規格及び品質に関する技術的基準を定めた平成12年建設省告示第1446号の一部が平成28年6月13日に改正(国土交通省告示第814号)され、建築物の基礎や主要構造部等に使用するコンクリートが適合すべき日本工業規格は、JIS A5308(回収骨材を使用するものを除く)に改められた。

よって、従来、国土交通大臣の認定で必要であったエコセメントや再生骨材H を使用したコンクリートについても、平成28年版「標仕」からは、一部の材料の組合せや用途を除いて特記せずに使用できることとなった。但し、回収骨材を使用したコンクリートを使用する場合には従来通り国土交通大臣の認定を取得した上で、「標仕」6.2.1(d)に基づいて特記しなければならない。参考に、上記国土交通省告示第814号と同時に国土交通省住宅局建築指導課長から発出された、技術的助言 国住指第770号 平成28年 6月13日「建築物の基礎、主要構造部等に使用する建築材料並びにこれらの建築材料が適合すべき日本工業規格又は日本農林規格及び品質に関する技術的基準を定める件の改正について」の抜粋を下記に示す。

建築物の基礎、主要構造部等に使用する建築材料並びにこれらの建築材料が適合すべき日本工業規格又は日本農林規格及び品質に関する技術的基準を定める件の改正について(技術的助言)

(国住指第770号 平成28年 6月13日)

建築基準法第37条の規定に基づく標記基準については、平成28年6月23日付け国土交通省告示第814号として別添のとおり公布されたので通知する。

中略



2. 改正概要

レディーミクストコンクリートに関する JIS A 5308が2014年に改正されたことを踏まえ、指定建築材料であるコンクリートが適合すべき日本工業規格として、JIS A5308(レディーミクストコンクリート)- 2014を定めることとする。ただし、当該 JISのうち、「回収骨材を使用するもの」については、建築材料として使用する場合における管理方法等の知見が得られたいないため、使用できないこととする。


2014年の JIS A 5308 のレディーミクストコンクリートの種類を表6.2.1 に示す。

表6.2.1 JIS A 5308 : (2019改正)によるレディーミクストコンクリートの種類
表6.2.1_JISA5308レディーミクストコンクリートの種類(2019改正).jpg
(注)荷卸し地点での値であり、50cm及び60cmがスランプフローの値である。


(d)「標仕」では、建築基準法第 37条第二号による国土交通大臣認定のコンクリートは,設計担当者が特記することとしているので、特記された場合には、認定条件等を十分に確認して使用することになる。


6.2.2 コンクリートの強度

(a)「標仕」ではコンクリートの設計基準強度は、36N/mm2 以下(軽量コンクリートでは 27N/mm2 以下)としている。

なお 従来、軽量コンクリートの設計基準強度は 27N/mm2 未満であったが、(一社)日本建築学会「JASS5 鉄筋コンクリート工事」の軽量コンクリート2種の規定に合わせ、平成 25年版「標仕」では 27 N/mm2以下に変更された。

高強度化が流れではあるが、4〜5階建て、数千m2 程度のRC造建築物では高強度コンクリートを使用することはほとんどない。


(b) 使用するコンクリートの強度とは、使用するコンクリートが本来保有していると考えられるポテンシャルの圧縮強度のことであり、荷卸し地点でコンクリート試料を採取し、標準養生した供試体の材齢 28日の圧縮強度で表される。 ポテンシャルの圧縮強度は、構造体コンクリートの強度が設計基禅強度を満足するように、設計基準強度に構造体コンクリートの強度と標準養生した供試体強度との差を考慮した値(構造体強度補正値(S):6.3.2(1)(A)を参照)を加えた調合管理強度以上でなければならない。


(c) 構造体コンクリートとは、型枠内に打ち込まれて養生され、硬化して構造体あるいは部材を形成しているコンクリートのことである。構造体コンクリートの強度は、初期に十分な湿潤養生が施されれば、材齢28日以降も長期にわたって強度が増進し、材齢 91日においても強度増進は続き、停止することはない。 しかし、コンクリート工事においては適切な材齢を定め、その材齢において設計基準強度を満足するように定める必要がある。建築基準法施行令第74条第1項第二号に基づき、昭和56年建設省告示第1102号の第1第二号では、コンクリートの強度は、コンクリートから切り取ったコア供試体について強度試験を行った場合に、材齢91日において設計基誰強度以上であることと定めている。「標仕」が定める構造体コンクリートの強度の基準となる材齢91日は、この告示の規定を適用したものである。

一方、実際のコンクリート工事において構造体コンクリートの強度をコア供試体で試験することは、構造体に損傷を与え、かつ、修復が必要となるため困難である。このため、一般には工事現場で使用するコンクリートから試料を採取し、構造体コンクリートと同じような強度発現をすると考えられる方法で養生した供試体の圧縮強度から構造体コンクリートの強度を推定し、品質管理を行っている。上記告示第1102号の第1第一号では、コンクリートの強度は、現場水中養生を行った供試体について強度試験を行った場合に、材齢 28日において設計基準がよく強度以上であることと定めている。「標仕」においても、この告示の規定に基づき構造体コンクリートの強度推定の管理材齢の一つとして28日を規定している。

なお、平成19年版「標仕」では、調合管理強度に相当する値は、材齢 28日を基準に、設計基準強度(Fc)、構造体コンクリートと供試体強度との差(△ F = 3 N/mm2 )、気温によるコンクリート強度の補正値( T ) を考慮して(Fc 十 △F+T )としていたが、平成22年版「標仕 」では、調合管理強度は、材齢 91日を基準に、△ FとTに代わり構造体強度補正値(S:「標仕」表6.3.2 を参照)を取り入れ( Fc+S )に改められている。

構造体コンクリートの強度とは、構造体あるいは部材そのものの強度ではなく、構造体あるいは部材の中に直径と高さの比が 1:2 の円柱を考え、仮にその円柱を圧縮試験したとするときに得られる強度であり、一般には構造体あるいは部材から切り取ったコア供試体の圧縮強度がそれに近いと考えられている。しかし、実際のコンクリート工事において、構造体コンクリートの強度をコア供試体で試験するのは困難である。このため、工事現場で採取した供試体を、構造体コンクリートと同じような強度発現をすると考えられる方法で養生した供試体の圧縮強度で表すこととした。

構造体コンクリートの強度に関する調査・研究によって、現場水中養生した供試体の圧縮強度は、材齢28日のコア供試体の圧縮強度より大きく、材齢91日のコア供試体の圧縮強度と同等かやや小さいことが分かってきた。また、現場封かん養生した供試体の圧縮強度は、現場水中養生した供試体の圧縮強度よりやや低いことも分かってきた。このため、「標仕」では現場水中義生した供試体あるいは現場封かん養生した供試体の圧縮強度を基に構造体コンクリートの強度を推定することとした。


(d)使用するコンクリートの強度及び構造体コンクリート強度の推定値の判定は、9節の6.9.4 及び 6.9.5 によって行う。6.2.2(b)でも記したように、使用するコンクリートとは.工事に用いるために工事現場に搬入したコンクリートのことであり、その強度は、コンクリートが本来保有していると考えられるポテンシャルの圧縮強度のことである。したがって、使用するコンクリートの強度は、荷卸し地点で採取して標準養生した供試体の材齢28日の圧縮強度で表すこととし、その値は調合管理強度以上でなければならず、かつ、JIS A5308(レディーミクストコンクリート)の呼び強度の強度値を満足しなければならない。


6.2.3 気乾単位容積質量

(a) コンクリートの気乾単位容積質量は、使用する骨材の密度や調合によって異なり、構造計算で固定荷重を算定するときに、鉄筋コンクリートの質量を求めるために用いる値である。平成25年版「標仕」から、従来の使用骨材の種類による区分から、新たにコンクリートの気乾単位容積質量による区分に変更され、そのための標準的な判断基準として、JASS 5 の規定値を参考に数値が示された。


(b) 軽量コンクリートの気乾単位容積質量は、別途「標仕 」10節で1種、2種の種類ごとに標準的な値の範囲が示されている。



6.2.4 ワーカビリティー及びスランプ

ワーカビリティーとスランプの関連等について次に示す。

(1) ワーカビリティーは、打込み場所並びに打込み方法及び締固め方法に応じて、型枠内並びに鉄筋及び鉄骨周囲に密実に打ち込むことができ、かつ、 粗骨材の分離が少ないものとする。また、スランプの所要値は、特記がなければ、基礎、基礎梁、土間スラブでは15cm又は 18cm、その他の部材では 18cmとする。


(2) ワーカビリティーは、運搬、打込み、締固め及び仕上げのフレッシュコンクリートの移動・変形を伴う作業の容易さとそれらの作業によってもコンクリートの均一性が失われないような総合的な性質であり、フレッシュコンクリートの流動性の程度を表すスランプとは別の概念である。

(3) 作業の容易さからいえば、スランプが大きく流動性が高いほうがワーカビリティーが良いといえるが、スランプが過大になると粗骨材が分離しやすくなるとともにブリーディング量が大きくなり、コンクリートの均一性が失われる。そこで、単位セメント量や細骨材率を大きくするとフレッシュコンクリートの粘性が大きくなり、粗骨材の分離は生じにくくなる。


(4) スランプを大きくし、かつ、単位セメント量や細骨材率を大きくすれば、見かけ上はワーカビリティー の良いコンクリートが得られる。 しかし 単位水量や単位セメント量が過大になると乾燥収縮率が大きくなってひび割れが生じやすくなるとともにセメントペーストやモルタル分の多いコンクリートとなって、打上りコンクリートの表面の品質が悪くなる。


(5) このため、作業の容易さだけでワーカビリティーを評価するのではなく、ブリーディングや骨材の分離ができるだけ少なくなるようにするという条件も考慮しなければならない。


(6) スランプは、打込み時のフレッシュコンクリートに要求される直要な品質項目の一つであるが、ここでいう所要スランプとは、荷卸し地点でのスランプである。所要スランプ18cmというのは、許容差を含めて考えればよく、その値は JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)の規定によれば ± 2.5cmである 。

スランプフローの基準

JIS A5308 2019年改正により
普通コンクリートにおけるスランプフローは
 45±7.5cm,
 50±7.5cm,
 55±7.5cm,
 60±10cm
の4種類となっている。



6.2.5 構造体コンクリートの仕上り

(a) コンクリート部材の位置及び断面寸法の許容差

(1) コンクリート部材の位置及び断面寸法は,所定の許容差の範囲内になければならないが、これは次の理由による。

(@) 構造体としての耐力及び耐久性の確保

(A) 仕上げ二次部材又は設備等の納まり上の要求

(B) 美観上の要求


(2)部材の位置及び断面寸法の測定は,一般的には次のように行う。

特記された部材又はサンプリングした部材について、基準墨からスケール等を用いて測定する。 測定部分は両端及び中央の 3箇所程度行う。

柱・梁等は直接測定できることが多く問題は少ないが、床・壁等の断面寸法は、両側から測定して計算で求めると測定誤差がきく大なることがある 。 そこで、開口部等を利用して直接測定する。

むやみに測定項目や測定数を増やすことは、測定費用や時間を要し本来の目的から逸脱することになる。コンクリート部材の位置及び断面寸法は、型枠の変形等がなければ、型枠により決まるものであり、補修も困難であることから、コンクリート打込み前の型枠の設計・掛出し・組立等を確実に行うことが必要である。 コンクリート打込み後は型枠の変形が生じたと見られる部分等について、確認のために測定する。

(3) (1)及び(2)に基づいて各部材の位置及び断面寸法を測定し、その結果、位置及び断面寸法の精度が「標仕」表6.2.3 の許容値を満足しない場合は、「標仕」6.9.6 に従って監督職員に報告するとともに適切な処置等を講じなければならない。



(b) コンクリート表面の仕上り状態

(1) せき板に接するコンクリートの仕上り状態は特記によるが、コンクリートの打放し仕上げの場合は、「標仕」表6.2.4 の種別に応じた「表面の仕上り程度」を目安とする。コンクリートの仕上り状態を良好にするには、不陸を少なくするために変形量の少ない型枠設計を行い、コンクリート打込みの際は、目違い等が生じないようにコンクリートの締固めを行うことが重要である 。

(2) コンクリートの仕上りの平たんさは、せき板に接する面は型枠の変形等により、せき板に接しない床上面等は左官の均し精度により決まる。

平たんさの測定方法には、JASS5 で定められた JASS 5 T-604 (コンクリートの仕上がりの平たんさの試験方法)があるが、試験用器具が特殊で取扱い方法も難しいため、一般的には下げ振り、トランシット、レベル、水糸、スケール等を使用してコンクリート面の最大、最小を測定する方法等で行われている。

「標仕」表6.2.5 の平たんさの標準値は,仕上げの種類だけでなく、建物の規模や仕上り面に要求される見ばえ等によっても異なるので、適切な値を品質計画で提案させ、検討するとよい。


なお、25年版「標仕」では、表6.2.5 の対象となる柱、梁、壁の種類に「接着剤による陶磁器質タイル張り」が追加され、これに伴い従来のタイル工法は「セメントモルタルによる陶磁器質タイル張り」と名称が変更された。床についてもフリーアクセスフロアが追加された。 フリーアクセスフロアには,支柱調整式(下地床の不陸に伴う高さを調整する機能を有するも)のと置敷式(高さを調整する機能がなく、高さは下地床の精度に従うもの)の2 種類があり、支柱調整式は ±10〜15mm 程度の調整代があるため、従来からの「二重床」に含め、置敷式は新たに「フリーアクセスフロア(置敷式)」として追加された。



6章 コンクリート工事 3節 コンクリートの材料及び調合

第6章 コンクリート工事


3 節 コンクリートの材料及び調合

6.3.0 一般事項

建築物に使用するコンクリートが所要の性能を満足するようにするためには、使用前に、各材料が所定の品質を満足することを試験又は生産者から提出された資料等により確認するとともに、「標仕」 2 節[ コンクリートの種類及び品質]に示される各種規定を満足するよう、試し練り等を行って適切に調合することが重要である。


6.3.1 コンクリートの材料

6.2.1(c)でも述べたように、平成28年6月13日に平成12年 建設省告示第1446号の一部が改正され、エコセメントや再生骨材H を使用したコンクリートについても JIS A5308に適合したものであれば国土交通大臣の認定を受けなくても使用できるようになったため、平成28年版「標仕」からは、これらのコンクリートについても一部の材料の組合せや用途を除いて特記をせずに使用できることとなった。

(a) セメント

(1) セメントの分類

( i ) セメントの分類を図6.3.1 に示す。

わが国におけるポルトランドセメント(JIS R 5210)の全アルカリは、低アルカリ形を除くとNa2O換算( Na2O + 0.658K2O ) で 0.75 %以下であるが、使用する骨材によってはアルカリ骨材反応を起こすおそれがある。

なお、かつては「アルカリ骨材反応抑制対策に関する指針について」(平成元年 7月 建設省住指発第244号)の通達で、低アルカリ形ポルトランドセメントの使用がアルカリ骨材反応抑制対策の一つとして記されていた。 しかし、低アルカリ形が1995年に 11.000t 生産されたほかはほとんど製造されておらず、普通ポルトランドセメントのアルカリ量も低くなっていることなどから、平成12年にこの通達は廃止され、平成14年の国土交通省通達では「低アルカリ形の使用による抑制対策」の条文が削除されている。

図6.3.1_JISによるセメントの分類.jpg
図6.3.1 JIS によるセメントの分類

(ii) ポルトランドセメントは普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント及び耐硫酸塩ポルトランドセメントの6種類を基本とし、これに低アルカリ形の6種類を加え全部で12種類あり、その主な品質は表6.3.1に示すとおりである。

表6.3.1 ポルトランドセメントの種類 ( JIS R5210:2009)
表6.3.2_ポルトランドセメントの品質A.jpg

@普通ポルトランドセメント(普通セメントと略称される場合もある。)は、建築のコンクリート工事用として現在最も多く使用されているセメントである。「標仕」では、特記のない場合は普通セメント又は混合セメントのA種を使用することになっているが、高炉セメント及びフライアッシュセメントともA種はほとんど生産されていないがめ、一般には普通セメントを使用することが多い。

A早強ポルトランドセメント(早強セメントと略称される場合もある。)の比表面積(ブレーン値)はJISでは表6.3.1のように定められているが、市販品では 4,700 cm2g程度である。比表面積はセメント粒子の細かさを示す値で、この値が大きいほど細かくセメントと水との化学反応(水和反応)が活発になるため、図6.3.2に示すように他のポルトランドセメントよりも早期に強度が得られる。そのため、工期の短縮に有効であると共に、硬化初期の水和発熱量(凝結・硬化中に起こる発熱を水和熱という。)が大きいことから寒中コンクリートにも適している。ただし、発熱によるひび割れ等の弊害を伴うこともあるので、使用する季節や用途に注意が必要である。

図6.3.2_モルタルの圧縮強さ(JIS R5201).jpg
図6.3.2 モルタルの圧縮強さ (JIS R 5201)
(「セメントの常識」より)

(iii) 高炉セメント(JIS R 5211)は、普通ポルトランドセメントに適量の高炉スラグ微粉末を均ーに混合したもので、その分量によってA種、B種及びC種の3種類(表6.3.2参照)が規定されているが、A種及びC種の生産量は少なく、市販品としてはB種のものが一般的である。


(iv) シリカセメント(JIS R 5212)は、普通ポルトランドセメントに適量のシリカ質の混合材を均ーに混合したもので、その分量によってA種、B種及びC種の3種類(表6.3.2参照)。耐薬品性に優れているが、2010年以降国内では生産されていない。


(v) フライアッシュセメント(JIS R5213)は、普通ポルトランドセメントに適量のフライアッシュ(火力発電所等で石炭の燃焼時に発生する微粉状の石炭灰)を均ーに混合したもので、その分量によってA種、B種及びC種の3種類(表6.3.2参照)が規定されているが、高炉セメントと同様、一般にはB種のものが多く流通している。


(vi) 上記高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメントの3種類を混合セメントと呼び、このうちB種及びC種の混合セメントは、ポルトランドセメントと比較すると、化学的な作用又は海水に対する抵抗力が大きいなどの長所がある。しかし、同一調合の場合、一般に中性化の進行が早く、早期強度の発現が小さいので、かぶり厚さや型枠の存置期間の検討が必要である。

表6.3.2 混合セメントの種類 (JIS R5211 : 2009、R5212:2009及びR5213:2009)
表6.3.1_混合セメントの種類A.jpg


(F) エコセメントは、都市ごみ焼却灰を主とし、必要に応じて下水汚泥等を加えたものを主原料として製造される資源リサイクル型のセメントであり、2002年に JIS R5214 (エコセメント)として JIS化された。JIS R5214では、構成鉱物や塩化物イオン含有量によって普通エコセメントと速硬エコセメントに分類されている。2003年には、これらのうち塩化物イオン量が 0.1%以下の普通エコセメントのみが、JIS A5308(レディーミクストコンクリート)に取り入れられた。また、 2004年 4月からはグリーン購入法特定調達品目にも指定されている。


解説
ポルトランドセメントとは
固まったときの色合いが、イギリスのポートランド島の石灰石に似ているので、ポルトランドセメントと名づけられた。粘土、石灰石を粉砕、焼成して石膏を加えてつくる。

(2) 高炉セメント及びフライアッシュセメントの品質

(i) 高炉セメントは、高炉スラグ微粉末の混合比(分量)によって使用したコンクリートの硬化途中の強度発現性状等が異なるため、上記 (1)(B)でも記したように、高炉スラグ微粉末(分量)によって3種類に分類されている。B種は規格上 30%を超え60%以下となっているが、市販されている高炉セメントの高炉スラグの混合比(分量)は 43%前後のものが多い。

普通ポルトランドセメントと比較すると次のような特徴がある。

@ 初期強度はやや小さいが、4週以降の長期強度は同等又は同等以上になる。
A 耐海水性や化学抵抗性が大きい。
B 一定量以上使用した場合にアルカリ骨材反応の抑制に効果がある。


(ii) フライアッシュセメント

良質なフライアッシュはコンクリート中でボールベアリングのような働きをし、練混ぜ水を減少させることができ、ワーカビリティーの良いコンクリートが得られる。 また、水和発熱量が比較的小さく、マスコンクリートに適する。更に、高炉セメントと同様にアルカリ骨材反応の抑制にも効果がある。

なお、上記(1)(D)でも記したように、フライアッシュの混合比(分量)によって3種類に分類されており、B種は規格上 10%を超え20%以下となっている。市販されているフライアッシュセメントのフライアッシュの混合比(分量)は 17%前後のものが多い。





(b) 骨 材

(1) 骨材は、コンクリート体積の約7割を占め、その品質がコンクリートの諸性質に大きな影響を及ぼすので、良い品質のコンクリートをつくるためには原則として.堅硬で物理的・化学的に安定であり、適度な粒度・粒形を有し、有害量の不純物・塩化物等を含まない骨材を使用する。しかし、骨材の品質は、地域差もあり、あらかじめその地域の骨材の種類と品質の実態を把握しておくことが重要である。やむを得ず低品質の骨材を使用しなければならない場合には、コンクリートの要求性能と骨材の品質との関係を試し錬りを行って十分に把握し、必要に応じて計画調合等を検討することが重要である。


(2) 骨材の種類及び品質

(i) 骨材の種類は、「 標仕」6.3.1 (b)により、JIS A5308の附属書A (規定)[レディーミクストコンクリート用骨材]に規定されている砕石及び砕砂、スラグ骨材、人工軽量骨材、再生骨材H並びに砂利及び砂である。

(ii) フェロニッケルスラグ細骨材、銅スラグ細骨材及び電気炉酸化スラグ骨材は、普通骨材に比べて密度が大きく、使用される地域も限定されている。また、再生骨材H は、全国的に十分な供給量がまだ流通していない。よって、これらの骨材を使用する場合は、設計担当者が特記しなければならない。


(iii) 骨材の品質は、砕石及び砕砂は、JIS A5005(コンクリート用砕石及び砕砂)に、高炉スラグ粗骨材及び高炉スラグ細骨材は、JIS A5011-1(コンクリート用スラグ骨材ー第1部:高炉スラグ骨材)に、フェロニッケルスラグ骨材、銅スラグ骨材、電気炉酸化スラグ骨材及び再生骨材H は、それぞれ JIS A5011-2(コンクリート用スラグ骨材ー 第2部:フェロニッケルスラグ骨材)、JIS A5011-3(コンクリート用スラグ骨材ー第3部:銅スラグ骨材)、JIS A5011-4(コンクリート用スラグ骨材ー第4部:電気炉酸化スラグ骨材)及びJIS A5021(コンクリート用再生骨材H ) に規定されている。


(iv) スラグ骨材を他の骨材と併用する場合、表面がガラス質のため、使用するスラグ細骨材の種類によっては保水性が小さくなり、 天然の骨材に比ベブリーディング量がやや多くなったりブリーディング速度が速くなったりする場合があるので注意しなければならない。 このような場合には、微粉末の使用、実積率の大きい骨材の使用、高性能AE減水剤の使用等材料の選定に加え、水セメント比の低減等の検討が必要である。


(v) 骨材の密度及び吸水率

@ 骨材の強さは、密度及び吸水率によりある程度の判定ができる。通常、絶乾密度は 2.5g/cm2以上、吸水率は 3.0%(細骨材は 3.5%)以下ならよいとされている(表6.3.3 参照)。

しかし、砂利や砂の場合、一部の地方では、これを満足するものが人手できない場合もある。 この場合は、絶乾密度は 2.4g/cm2以上、吸水率は 4.0%以下なら、コンクリートとして所要の性能が得られることを試し練り又は信頼できる資料等により確かめられれば使用してよい。

表6.3.3 JIS A 5005 : 2009による砕石・砕砂の物理的性質
表6.3.3_砕石・砕砂の物理的性質.jpeg


A 普通の石材の吸水率は表6.3.4 に示すとおりであるが、おおむね吸水率の少ないものほど堅硬、密実で良質の骨材になると考えられる。

表6.3.4 石材の吸水率
表6.3.4_石材の吸水率.jpeg


B骨材の絶乾状態及び気乾状態並びにその際の吸水量、含水量等の関係を図6.3.3 に記す。

図 6.3.3_骨材の含水状態.jpeg
図 6.3.3 骨材の含水状態


(3) アルカリ骨材反応抑制対策

( i ) アルカリ骨材反応に関しては、昭和60年頃から問題が顕在化し、平成元年には建設省の技術審議官通達、監督課長通知、建築指導課長通知等が出されたが、平成14年には新たに「アルカリ骨材反応抑制対策について」(平成14年国官技第112号:技術審議官等通達)と連用のための「「アルカリ骨材反応抑制対策について」について」(平成14年 国営技第55号:建築課長通達)の(別紙)「アルカリ骨材反応抑制対策(建築物)実施要領」が、平成15年には「アルカリ骨材反応抑制対策(建築物)実施要領に関する運用について」 の事務連絡が出され、その後のJIS A5308(レディーミクストコンクリート)の改正、 JIS Q1011 (適合性評価一日本工業規格への適合性の認証一分野別認証指針(レディーミクストコンクリート))の制定、「標仕」の改定を経て、その対策が確立されてきた。

(ii) 「アルカリ骨材反応抑制対策(建築物) 実施要領」における検査・確認の方法を、次に示す。

@ アルカリシリカ反応性試験方法(化学法)による骨材試験は、施工着手前、工事中 1回/6箇月、かつ、産地が変わった場合に、受注者等が公的試験機関に依頼して行う。 また、試験に用いる骨材の採取にも受注者等が立ち会うことが原則となる。

A アルカリシリカ反応性試験方法(モルタルバー法)による骨材試験は、コンクリート生産工程管理用試験に規定される骨材のアルカリシリカ反応性試験方法(迅速法) で骨材が無害であることを受注者等が確認する。この場合も、施工着手前、 工事中1回/6 箇月、かつ、産地が変わった場合に、公的試験機関で行い、試験に用いる骨材の採取にも受注者等が立ち会うことが原則となる。


(iii) 「標仕」では、高炉スラグ骨材を除いて、原則として骨材は「アルカリシリカ反応性試験の結果が無害と判定されるもの」(アルカリシリカ反応性による区分Aのもの)を使用することとしているのでアルカリシリカ反応性による区分を受注者等にレディーミクストコンクリート配合計画書及びアルカリシリカ反応性試験成績表で確認させておく必要がある。

なお、アルカリシリカ反応性試験方法は、JIS A1145(骨材のアルカリシリ力反応性試験方法(化学法)) 又は JIS A1146(骨材のアルカリシリカ反応性試験方法(モルタルバー法))による。


(iv) しかし、地域等によっては、上記の試験の結果が 「無害と判定されないもの」や「試験を行っていないもの」(アルカリシリカ反応性による区分Bのもの)を使用せざるを得ない場合もある。 その場合は、事前調査により設計担当者が区分Bのものを使用することを特記しなければならない。 特記により区分Bの骨材を使用する場合は「標仕」 6.3.1 (b)(2)に基づいた対策を受注者等に提案させ、その内容を設計担当者等と検討して対応の可否を判断する 。

(4) 高炉スラグ粗骨材を使用する場合は、JIS A5011-1 に基づいて使用する骨材の絶乾密度吸水率及び単位容積質量が、 同 JIS の区分Nを満足することを受注者等に確認させ、その結果を報告させることが必要である(表 6.3.5 参照)。なお、高炉スラグ粗骨材は、普通骨材より吸水率が大きく気乾状態で用いると練混ぜ運搬及び打込み中にフレッシュコンクリートの品質が変動しやすいので、事前に散水により吸水させて用いることが望ましい。

(5) 電気炉酸化スラグ骨材は、JISマーク表示認証製品で、生産工場からレディーミクストコンクリート工場に直接納入されていること及び電気炉酸化スラグ粗骨材の絶乾密度による区分が Nであること(表6.3.5 参照)、並びに再生骨材H は、 JIS マーク表示認証製品であることを受注者等に確認させ、その結果を報告させることが必要である。


表6.3.5 JIS A 5011-1 : 2013による高炉スラグ粗骨材(区分N) 及び
JIS A 5011-4 : 2013による電気炉酸化スラグ粗骨材(区分N) の材質
表6.3.5_高炉スラグ粗骨材及び電気炉酸化スラグ粗骨材(区分N).jpg


(6) 粗骨材の最大寸法等

(i) 粗骨材の最大寸法

粗骨材は、鉄筋相互間及び鉄筋とせき板との間を容易に通る大きさでなければならない。 粗骨材の最大寸法は「標仕」 において次のように定めている。

@ 砕石、高炉スラグ粗骨材、電気炉酸化スラグ粗骨材及び再生粗骨材H は20mmとする。また、砂利は 25mmとする。

A 基礎等で 断面が大きく鉄筋量の比較的少ない部材の場合は、「標仕」5.3.5[鉄筋のかぶり厚さ及び間隔]の範囲で砕石、高炉スラグ粗骨材及び再生粗骨材Hは 25mm、また、砂利は 40mmとすることができる。

B 鉄筋のあきは、粗骨材の最大寸法の 1.25倍以上とする(「標仕」5.3.5 (d)(1) 参照)

C 無筋コンクリートの粗骨材の最大寸法は、コンクリート断面の最小寸法の1/4 以下、かつ、40mm以下とする。ただし、捨コンクリート及び防水層の保護コンクリートの場合は25mm以下とする (「 標仕 」 6.14.2 (a)参照)。

(ii) 骨材の粒度及び粒形

@ 骨材は、適切な粒度分布のものでなければならない。 粒度の良否によってコンクリートのワーカビリティーや単位セメント量に著しい差が生じ、ひいてはコンクリートの強度や耐久性にも影響を与える。

A 骨材の形は、球形に近いものが理想的で、偏平、細長のもの、かど立っているものなどは、コンクリートのワーカビリティーを悪くし、同一水セメント比で同一スランプを得るための細骨材率が大きくなり、単位水量、単位セメント量も多くなる。 また、偏平、細長のものは、コンクリートが外力を受けたときに不均ーな応力分布が生じて、破壊しやすいためにコンクリートの強度も低下する。

B 粒度分布を表すには次のような方法があり通常 1) 及び 2) が用いられる。

1) 各ふるいの通過率
2) 粗粒率〈FM〉
3) 各ふるいの累加残留率
4) 各ふるいの残留率

C コンクリートの品質を確保して圧送性を良くするには、骨材の粒度分布が適切であるとともに 0.3mm以下の細骨材が 15〜30%混入していることが望ましい。


(7) その他留意が必要な骨材の品質

(i) 骨材の単位容積質量・実積率

@ 単位容積質量は、単位容積当たりの骨材質量 (kg /ℓ) で、骨材の粒度が適切であれば、最大寸法が大きいほど単位容積質量は大きい。

A 実積率は骨材を容器に詰めた場合、どの程度隙間なく詰まっているかを表す指標で、 6.3.1 式より求める。 空隙率は 6.3.2 式による。

実積率
=骨材の単位容積質量 / 骨材の絶乾密度 × 100 (%)  (6.3.1式)

空隙率 =100 − 実積率(%)..........(6.3.2式)

B 同一粒度、同一密度の骨材では、実積率が大になるほど骨材の粒形が良いことになる。また、骨材の密度、最大寸法及び粒度が同様な場合には、粒度分布が良いほど実積率は大となる。

C 骨材に対応する標準的実積率を表6.3.6 に示す。


表 6.3 6 骨材の実積率の標準的な値
表6.3.6_骨材の実績率の標準的な値.jpg


(ii) 骨材中の泥分

泥分が骨材表面に付着していると、骨材とセメントペーストとの付着を妨げ、コンクリートの強度を低下させる。また、コンクリート中に混合している場合は、単位水量が増加し、体積変化も大きく、ひび割れも発生しやすい。

(iii) 細骨材の有機不純物

有機不純物としては、腐植土、泥炭質等があり、これらに含まれるフミン酸やタンニン酸の量が多いと、セメントベースト中の Ca(OH)2と反応して有機酸石灰塩を生じ、コンクリートの硬化を妨げ、強度や耐久性を低下させる場合がある。

(iv) 細骨材中の塩化物

@ コンクリート中の鋼材は、コンクリートの pHが10 以上の場合は、鋼の表面が鉄の水酸化物 Fe(OH)2の不働態皮膜で覆われているので錆は発生しないが、多量の塩化物が混合すると、塩化物イオンによって不働態皮膜が破壊されて錆が発生する。

A JIS A5308 附属書(規定)では、砂に含まれる塩化物量を NaCl 換算で 0.04 %以下と規定しているが、2003年の JIS R5210(ポルトランドセメント)の改正により普通ポルトランドセメントの塩化物イオンが 0.02%以下から 0.035%以下となった。これにより、コンクリートの各材料の塩化物イオンの規格上限値でコンクリート中の塩化物イオン量を算出すると0.30kg/m3を超える場合があるので、受注者等にレディーミクストコンクリート配合計画書でコンクリート中の塩化物イオン量が 0.30kg/m3を超えないことを確認させ、その結果を報告させるようにするとよい。

なお、プレテンション方式のプレストレストコンクリート部材に用いる場合は 0.02 %以下とすることになっている。

(v) 骨材を混合して使用する場合

@ 最近では1種類の骨材だけでは所要の品質や量を確保することが困難となり、複数の骨材を混合して使うことが多くなった。

A 骨材を混合して使用する場合は、JIS A5308 附属書A(規定)の A.9[骨材を混合して使用する場合]による。

1) 同一種類の骨材(例:川砂利と陸砂利(玉砕も含む。)、海砂と山砂)を混合して使用する場合は、混合したものの品質が所定の規定に適合しなければならない。ただし、混合前の各骨材の絶乾密度、吸水率、安定性及びすりへり減量については、それぞれの骨材の規定に適合しなければならない。

2) 異種類の骨材(例:川砂利と砕石、海砂と砕砂あるいは高炉スラグ細骨材等)を混合して使用する場合は、混合前の骨材の品質がそれぞれの規定に適合しなければならない。ただし、粒度調整や海砂の塩化物量の低減目的に混合する場合には、粒度と塩化物量については、混合したものが所定の規定に適合していればよい。

(vi) 全国的に見た骨材の品質と種類を図6.3.4に示す。

図6.3.4_全国的に見た骨材の種類(2012暦年).jpg
図6.3.4 全国的に見た骨材の種類(2012暦年)
(経済産業省製造産業局住宅産業窯業建材課
「生コンクリート統計四半期報」のデータによる)
解説
砂(細骨材)、砂利(粗骨材)の容積比
は約30%と約40%。コンクリートの骨となる材料で、砂は細骨材、砂利は粗骨材といい、5mmを境に区別している。




(c)  水

(1) 水は、コンクリートの凝結時間、硬化後のコンクリートの強さ等の諸性質、鋼材の発錆等に影響があり、極めて重要な材料といえる。

(2) 一般に、セメントの水和に必要な水量は、セメント質量の約40%といわれ、施工時に必要な水量の内、残りの部分はコンクリートのワーカビリティーを良くするものであり、コンクリートの硬化に関与しない余剰水となる。 また、単位水量が多いと乾燥収縮が大きくなったり、透水性が高くなり、耐久性が低下しやすい。

(3) 水中の不純物が鉄筋コンクリートに与える影響

(i) 一般に、アルカリ性の強い水はセメントの凝結を遅くし、弱酸性の水は凝結を早め、強酸性では硬化しにくくなる。

(ii) 苦土や石灰は、セメントの安定性を低下させる。

(iii) 塩化物や塩素は、鉄筋の腐食を助長する 。

(iv) 水の不純物の種類と量の限度は、使用するセメントの組成、使用量等によって異なり、規定しにくいとされているが、濃度が1,000ppm 以下ならば、ほとんど影響がないといわれている。

(4) 水の使用基準等については、JIS A5308(レディーミクストコンクリート)附属書C(規定)があり、この抜粋を次に示す 。

JIS A5308: 2011

附属書C(規定) レディーミクストコンクリートの練混ぜに用いる水

C.1 適用範囲
この附属書は、レディーミクストコンクリートの練混ぜに用いる水(以下、水という。)について規定する。

C.2 区分 
水は、上水道水、上水道水以外の水及び回収水に区分する。

C.3 定義 
この附属書で用いる主な用語の定義は、次による。

C.3.1 上水道水以外の水
河川水、湖沼水、井戸水、地下水などとして採水され、特に上水道水としての処理がなされていないもの及び工業用水。ただし、回収水を除く。

C.3.2 回収水
レディーミクストコンクリート工場で、洗浄によって発生する排水のうち、運搬車プラントのミキサ、ホッパなどに付着したレディーミクストコンクリート及び戻りコンクリートの洗浄排水(以下、コンクリートの洗浄排水という。)を処理して得られるスラッジ水及び上澄水の総称。

C.3.3 スラッジ水
コンクリートの洗浄排水から、粗骨材、細骨材を取り除いて、回収した懸濁水。

C.3.4 上澄水
スラッジ水から.スラッジ固形分を沈降その他の方法で取り除いた水。

C.3.5 スラッジ
スラッジ水が濃縮され、流動性を失った状態のもの。

C.3.6 スラッジ固形分
スラッジを105〜110℃で乾媒して得られたもの。

C.3.7 スラッジ固形分率
レディーミクストコンクリートの配合における単位セメント量に対するスラッジ固形分の質量の割合を百分率で表したもの。

C.4 上水道水
上水道水は、特に試験を行わなくても用いることができる。

C.5 上水道水以外の水
上水追水以外の水の品買は、C.8.1 の試験方法によって試験を行い、表 C.1 に示す規定に適合しなければならない。


表 C.1 上水道水以外の水の品質
表C.1_上水道水以外の水の品質.jpg


C.6 回収水

C.6.1 品質
回収水の品質は.C.8.2 の試験方法によって試験を行い、 表C.2 に示す基定に適合しなければならない。 ただし、その原水は C.4 又は C.5 の規定に適合しなければならない。

なお、スラッジ水を上水道水、上水道水以外の水、又は上澄水と混合して用いる場合の品質の判定は、スラッジ固形分率が 3 %になるように、スラッジ水の濃度を5.9 %に調整した試科を用い、C.8.2.4及び C.8.2.5の試験を行う。


表 C.2 回収水の品質
表C.2_回収水の品質.jpg


C.6.2 スラッジ固形分率の限度

a) スラッジ水を用いる場合には、スラッジ固形分率が 3%を超えてはならない。なお、レディーミクストコンクリートの配合において、スラッジ水中に含まれるスラッジ固形分は水の質量には含めない。

b) スラッジ固形分率を 1%未満で使用する場合には、12.1に規定する表8(レディーミクストコンクリー ト配合計画書)の目標スラッジ固形分率の欄には、’'1 %未満’'と記述することとし、この場合のスラッジ固形分率の値は、管理期間ごとに 1%未満となることを確認すればよいこととする。

なお、このスラッジ固形分率を 1%未満で使用する場合には、スラッジ固形分を水の質量に含めてもよい。

C.6.3.3 スラッジ水の管理
スラッジ水の管理は、次による。

a) バッチ濃度調整方法 又は連続濃度測定方法を用いる。

バッチ濃度調整方法は、スラッジ水の濃度を一定に保つ独立した濃度調整槽をもつ場合に用いることができる管理方法である。独立した濃度調整槽をもたない場合には、スラッジ水の濃度を連続して測定できる自動設度計を設置して測定することによる連続濃度測定方法を用いればスラッジ水の管理ができる。

b) C.6.2 に適合するように、スラッジ水の管理状況に対応して、コンクリートに使用するスラッジ水の濃度を定めて管理する。

c) バッチ濃度調整方法を用いる場合には、スラッジ水の濃度を測定・記録し、目標スラッジ固形分率となるようにスラッジ水の計量値を決定して、スラッジ水を使用する。

なお、スラッジ水の設度の測定は、1日1 回 以上、かつ、濃度調整の都度行う。

d) 連続濃度測定方法を用いる場合に、はスラッジ水を使用する度にその濃度を自動濃度計によって測定・記録し、自動演算装置を用いて目標スラッジ固形分率となるようにスラッジ水の計量値を決定して、スラッジ水を使用する。

e) スラッジ水の濃度の測定精度の確認は、少なくとも3 か月に1 回の頻度で.C.8.2.6によって行う。 また、スラッジ水の濃度の測定方法として自動濃度計を用いる場合は、始業時にスラッジ水の密度から自動濃度計の表示値を確認し、これを記録する。

f) スラッジ水の濃度及び測定器具の精度確認の記録は、購入者からの要求があれば、スラッジ固形分率の算出根拠として提出する。

C.7 水を混合して使用する場合
2種類以上の水を混合して用いる場合には、それぞれが C.4、C.5 又はC.6 の規定に適合していなければならない。

JIS A5308:2011





(d) 混和材料

(1) 混和材料の使用目的は、おおむね次のとおりである。

(i ) ワーカビリティーの改良
(ii) 長期材齢又は初期材齢における強度の増大
(iii) 水密性の増大
(iv) 乾燥収縮の低減
(v) 耐久性の向上


(2) 混和材料の分類を、 図 6.3.5 に示す。

図6.3.5_混和材料の分類.jpeg
図6.3.5 混和材料の分類

混和材料について「標仕」 6.3.l (d)では、種類及び適用は特記 によるとし、特記がなければ.種類は次によるとしている。

( i ) 混和剤の種類は、JIS A6204(コンクリート用化学混和剤)によるAE剤、AE減水剤又は高性能AE減水剤とし、化学混和剤の塩化物イオン(Cl-)量による区分は、I 種とする。また、防錆剤を併用する場合は、JIS A6205(鉄筋コンクリート用防せい剤) による防錆剤とする。

(ii) 混和材の種類は、JIS A6201(コンクリート用フライアッシュ)によるフライアッシュの T 種、 lI 種若しくはW種 JIS A6206( コンクリート用高炉スラグ微粉末)による高炉スラグ微粉末、JIS A6207(コンクリート用シリカフューム) によるシリカフューム又は JIS A6202(コンクリート用膨張材)による膨張材とする。

(3) JIS A6204(コンクリート用化学混和剤)の抜粋を次に示す。

なお、JIS A6204 は 2011 年の改正で、6.2のコンクリート試験における空気量は、基準コンクリートの空気量に 3.0%を加えたものに対して、0.5 % を超える差があってはならないこととなった。 また、練混ぜのバッチ数は 1 バッチとすること、圧縮強度試験用供試体の養生温度は 20±2℃とすること、コンクリートの試験日数は 1 日とすること及び管理試験の名称を性能確認試験と改め、 6箇月に 1回の頻度で実施することとなった。


JIS A 6204 : 2011

1 適用範囲
この規格は、コンクリート用化学混和剤(以下、化学混和剤という。)として用いる AE剤、高性能減水剤、硬化促進剤、減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤及び流動化剤について規定する。

3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語の定義は、JIS A0203(コンクリート用語)によるほか次による。

3.1 化学混和剤
主として、その界面活性作用及び/ 又は水和調整作用によって、コンクリートの諸性質を改善するために用いる混和剤。

3.2 AE剤
コンクリートなどの中に、多数の微細な独立した空気泡を一様に分布させワーカビリティー及び耐凍害性を向上させるために用いる化学混和剤。

3.3 高性能減水剤
所要のスランプを得るのに必要な単位水量を大幅に減少させるか、又は単位水量を変えることなくスランプを大幅に増加させる化学混和剤。

3.4 硬化促進剤
セメントの水和を早め、初期材齢の強度を大きくする化学混和剤。

3.5 減水剤
所要のスランプを得るのに必要な単位水量を減少させる化学混和剤。

3.6 AE減水剤
空気連行性能をもち、所要のスランプを得るのに必要な単位水量を減少させる化学混和剤。

3.7 高性能AE減水剤
空気連行性能をもち、AE減水剤よりも高い減水性能及び良好なスランプ保持性能をもつ化学混和剤。

3.8 流動化剤
あらかじめ練り混ぜられたコンクリートに添加し、これをかくはんすることによって、その流動性を増大させることを主たる目的とする化学混和剤。

3.9 標準形
化学混和剤の種類で、コンクリートの凝結時間をほとんど変化させないもの。

3.10 遅延形
化学混和剤の種類で、コンクリートの凝結を遅延させるもの。

3.11 促進形
化学混和剤の種類で、コンクリートの凝結及び初期強度の発現を促進させるもの。

3.12 基準コンクリート
化学混和剤の性能を試験する場合に基準とする化学混和剤を用いないコンクリート。ただし、流動化剤の性能を試験する場合にはAE剤を使用する。

3.13 試験コンクリート
化学混和剤の性能を試験する場合に試験の対象とする化学混和剤を用いたコンクリート。

3.14 形式評価試験
製品を開発した当初に性能確認として行う全項目試験。

3.15 性能確認試験
形式評価試験で確認された性能と同等の性能をもつことを定期的に確認するために、その一部項目について行う試験。

4 種類 
化学混和剤の種類は、性能によって表1、塩化物イオン(Cl-)量によって表 2のとおり、それぞれ区分する。

表1_化学混和剤の性能による区分.jpg
表1 化学混和剤の性能による区分

表2_化学混和剤の塩化物イオン量による区分.jpg
表2 化学混和剤の塩化物イオン(Cl-)量による区分


5 品質
5.1 性能
化学混和剤の性能は、6.2 によって試験を行ったとき、表3に適合しなければならない。 (6.2 省略)

表 3-化学混和剤の性能
表3_化学混和剤の性能A.jpg


5.2 塩化物イオン (Cl-)量
塩化物イオン量は、6.3によってコンクリート中の量を求め、その値が表2に適合しなければならない。(6.3 省略)

5.3 全アルカリ量 
全アルカリ量は、6.4 によってコンクリート中の量を求め、その値が0.30kg/m2 以下でなければならない。(6.4省略)

JIS A 6204 : 2011



(4) AE剤

AE剤は、コンクリート中に無数の独立した微細気泡を連行させることができる。この気泡は、コンクリートに次のような効果をもたらす。

@ ワーカビリティーが良くなる(気泡のボールベアリング作用による。)。

A 単位水量を減少させることができる(一般にプレーンコンクリートに比べて 8%程度減少できる。)。

B コンクリートの凍結融解に対する抵抗性を増し、耐久性を向上させる。

C 中性化に対する抵抗性を増大させる。

D 圧縮強度は、空気量にほぼ反比例して低下する。


(5) AE減水剤

(@) AE減水剤は性能に応じて、標準形、遅延形及び促進形に分けられる。その用途等は次のとおりである。

@ 標準形は、主として一般のコンクリートに用いられる。

A 遅延形は、コンクリートの凝結を遅らせ、暑中コンクリートやマスコンクリート等に用いる場合がある。

B 促進形は.コンクリートの初期強度の発現を促進し、寒中コンクリート等に用いる場合がある。


(A) AE減水剤は、セメント粒子に対する分散作用と空気連行作用を併有する混和剤で、所要のコンシステンシーを得るための単位水量は、プレーンコンクリー トに比べて 12〜16%減少できる。


(6)高性能AE減水剤

高性能AE減水剤は、高い減水性とスランプ保持性能を有する混和剤で、凝結時間が通常のコンクリートとあまり変わらない標準形と、暑中コンクリートやマスコンクリート等に適した遅延形とがある。

その主成分の化学的組成からナフタリン系、ポリカルボン酸系、メラミン系、アミノスルフォン酸系に分類される。ただし、この分類は、あくまで便宜的なもので、同系統に属していてもコンクリートに用いたときの性能は、主成分の化学構造が全く同じでないこと、配合されている副次成分の違いなどから必ずしも同ーではない。

高性能AE減水剤は、従来の AE剤や AE減水剤と同様にプラントでミキサーに投入し、他の材料と同時に練り混ぜる方式により、プレーンコンクリートに対し減水率を 16〜25 %程度にすることができる化学混和剤であり、特にスランプロス防止に重点をおいて開発されたものである。

高性能AE減水剤の主な機能は、@高いセメント分散作用、Aスランプ保持作用であり、用途としては次のようなものが挙げられる。

@ 単位水量上限規制への対応
A コンクリートの高耐久性化(単位水量の大幅低減)
B 高流動コンクリートの製造
C 高強度コンクリートの製造
D 単位セメント量低減による水和熱の低減等


(7) 流動化剤

流動化剤は,あらかじめ練り混ぜられたコンクリートに添加、かくはんし流動性を増して、コンクリートの品質と施工性の改善をする混和剤である 。

なお、 I 類コンクリートであっても、レディーミクストコンクリート工場出荷後、荷卸し地点等で流動化剤を添加する場合は、JIS Q1001(適合性評価 日本工業規格への適合性の認証 一般認証指針)及びJIS Q1011(適合性評価 日本工業規格への適合性の認証一分野別認証指針(レディーミクストコンクリート))の認証範囲から外れる可能性がある。 このような場合には、II 類コンクリートとして扱わなくてはならないので、その使用には注意が必要である。

(8) フライアッシュ

( i ) フライアッシュは、燃料として微粉炭を使用している火力発電所のボイラーの煙道に設けられた集塵機で回収される鉱物質の微粉で、人工ポゾランの一種である。 良質なフライアッシュは粒子表面が滑らかで球状を呈しているので、AE剤による気泡と同様な作用をする。

(ii) 良質なフライアッシュを混合すると同ースランプのコンクリートを得るのに、混合率(内割り)10%(質量比)当たり単位水量を3〜4%程度減らすことができる。

(iii) フライアッシュは JIS A 6201(コンクリー ト用フライアッシュ)の I 種、II 種 又はW種に適合するものとし、ワーカビリティーや圧送性の改善、プリーディングの減少、水和熱の抑制等の目的で、セメントの一部として(内割り)あるいば骨材の一部として(外割り)用いられる(内割り、外割りについては(vi)参照)。フライアッシュの品質を表6.3.7 に示す。

表6.3.7_フライアッシュの品質(JISA6201).jpg
表6.3. 7 フライアッシュの品質 (JIS A 6201 : 2008)


(iv) フライアッシュを内割りに混合する場合の混合率の限度は、セメント量の10%以内とする。


(v) フライアッシュの混合によりコンクリー トの中性化が促進されるといわれているので鉄筋に対するコンクリー トのかぶり厚さを確保するよう特に注意する。


(vi) フライアッシュ の混合の内割り、外割り

@フライアッシュを「内割りに混合する」とは図6.3.6 のような割合に混合することをいう。「標仕」6.3.2(2)(vi)Bの場合に適用する。

図6.3.6_フライアッシュの混合の内割り.jpg
図6.3.6 フライアッシュの混合の内割り

Aフライアッシュを「外割りに混合する」とは図 6.3.7 のような割合に混合することをいう。「標仕」6.3.2(2)(vi)Aの場合に適用する。

図6.3.7_フライアッシュの混合の外割り.jpg
図6.3.7 フライアッシュの混合の外割り


6.3.2 コンクリートの調合

コンクリートの計画調合は、所要のスランプ、空気量、強度及び耐久性が得られ、かつ、「標仕」2節に示される各規定の要求事項を満足するよう、次の項目に注意して定めなければならない。

(1) 調合管理強度及び調合強度

(i) 調合管理強度

平成19年版「標仕」では、調合管理強度(Fm)に相当する値は、設計基準強度(Fc)、構造体コンクリートと供試体強度との差(△F= 3 N/mm2)、気温によるコンクリート強度の補正値(T)を考慮して(Fc+△F+T)としていたが、平成22年版「標仕」からは、調合管理強度は、(△F+ T)に代わって、セメントの種類及びコンクリートの打込みから材齢28日までの予想平均気温に応じて定められた構造体強度補正値(S)を取り入れ(Fc+S)に改められている。


(A) 構造体強度補正値(S) はセメントの種類、予想平均気温の範囲に応じて「標仕」表6.3.2に示すように、3N/mm2、6N/mm2としている。

なお、構造体コンクリートの強度については 6.2.2(c)を参照するとよい。


(B) 調合強度(F)は、一般的には標準養生した供試体の材齢 m 日における圧縮強度で表し、6.3.3式を満足するように定めることになる。

 F ≧ Fm + α × σ ( N/mm2 ) ・・・(6.3.3 式)

 α:はコンクリートの許容不良率に応じた正規偏差
 σ:強度のばらつきを表す標準偏差

JASS5 では、αを許容不良率 4%に相当する 1.73 を用いている。また、σは発注するレディーミクストコンクリート工場の実績に基づいた値を用いればよい。もし発注するコンクリートの生産実績が少ないなどの場合には、2.5 N/mm2又は 0.1 Fm の大きい方の値を用いる。




(2)調合条件

コンクリートに要求される品質として、所要の強度を確保すること、打込み時のワーカビリティーを確保することは当然であるが、近年、鉄筋コンクリート造の構追物が劣化している様々な事例が指摘されており、コンクリートの耐久性(コンクリート中の塩化物含有量、中性化、ひび割れ、海塩粒子、アルカリ骨材反応による影響等に対して)を確保することがコンクリート構造物の継続的利用に極めて重要となっている。 これらの理由から「標仕」では次の規定を設けている。

なお、次にいう水セメント比の最大値、単位水量の最大値及び単位セメント量の最小値とは、レディーミクストコンクリート工場において調合設計を計画した時のそれぞれの目標値のことである。

@ 「標仕」では.荷卸し地点における空気量は、4.5%と規定されている。

AE剤、AE減水剤、高性能AE減水剤を用いて、コンクリート中に微細な空気泡を連行すると、連行空気量にほぼ比例して所定のスランプを得るのに必要な単位水量を低減でき、ワーカビリティーが改善されるとともに、凍結融解作用に対する抵抗性が増大する。しかし、空気量が 6 %以上になるとそれ以上空気量を増やしてもフレッシュコンクリートの品質は改善されなくなり、空気量が 3%未満では凍結融解作用に対する抵抗性の改善に対する効果が少ない。 このため空気量の確認時期・地点を荷卸し地点とし、その時のコンクリートの空気量を 4.5%としている。


A 水セメント比の最大値(上限値)は、平成22年版「標仕」では、普通ポルトランドセメント及び混合セメントの A種は 65%、混合セメントのB種は60%とされていたが、平成25年版「標仕」では新たに早強ポルトランドセメント及び中庸熱ポルトランドセメントを使用する場合は65%、 低熱ポルトランドセメントを使用する場合は60%とする規定が追加されている。

鉄筋コンクリートの一般的な劣化は、コンクリート表面からの水・炭酸ガス・塩化物その他の浸入性物質によりもたらされるが、これらの劣化要因からコンクリートを健全に守るためには、一般に水セメント比を小さくすればよい。このため強度上必要な水セメント比とは別にコンクリートのワーカビリティー・均一性・耐久性を確保するために水セメント比の最大値を定めている。


B 「標仕」では、単位水量の最大値を185kg/m3 と規定するとともに、コンクリートの強度気乾単位容積質量、ワーカビリティー、スランプ及び構造体コンクリートの仕上り状態が「標仕」2節に規定される品質を満足する範囲でできるだけ小さくするよう規定されている。

近年、良好な砂利、砂に代わり砕石、砕砂が多用されるようになると、スランプを一定値以下に抑えても単位水量は大きくなる一方であり、コンクリートの乾燥収縮率の増大が懸念されている。その一方で、最近は高性能AE減水剤によりコンクリートのスランプを比較的容易に変えることができるようになり、単位水量が 185kg/m3 以下でもスランプ 18cmにすることが容易となっている。このような理由から、コンクリートの品質を確保するためにスランプの規制以外に単位水量の制限が設けられている。


C 「標仕」では、単位セメント量の最小値を 270kg/m3と規定するとともに、Aの水セメント比及びBの単位水量から算出した数値以上と規定されている。

なお、単位セメント量は、6.3.4式によって求められる。


C =W / x ×100 ・・・・・・(6.3.4式)

C:単位セメント量 (kg/m3)
W:単位水量  (kg/m3)
x:水セメント比  ( %)

単位セメント量は水和熱及び乾燥収縮によるひび割れを防止する観点からできるだけ少なくすることが望ましい。しかし、単位セメント量が過小であるとコンクリートのワーカビリティーが悪くなり型枠内へのコンクリートの充填性の低下、豆板や巣、打継ぎ部における不具合の発生、水密性、耐久性の低下等を招きやすい。 このためコンクリートの強度を確保するための条件とは別に単位セメント量の最小値が規定されている。


D 細骨材率

「標仕」 では、「2節に規定するコンクリートの品質が得られる範囲内でできるだけ小さくする」と規定されている。 細骨材率を小さくすると一般に所要のスランプを得るための単位水量は減るが、がさがさのコンクリートとなり、また、スランプの大きいコンクリートでは、粗骨材とモルタルとが分離しやすくなり、ワーカビリティーが低下する。

一方.細骨材率を大きくすると所要のスランプを得るための単位水量を多く必要とし、流動性の悪いコンクリートとなる。このため、レディーミクストコンクリート工場では、所要のワーカビリティーが得られる範囲内で単位水量が最小になるように試験により最適な細骨材率を定めている。




E 混和材料

1) 混和剤の使用量

AE剤については、所定の空気量が得られるようにその使用量を定める。

AE減水剤については、セメントに対する定められた質量比等の範囲内で使用量を定め、空気量については、空気量調整剤 (AE剤)で所定の空気量が得られるように調整する。

高性能AE減水剤については、セメントに対する定められた質量比等の範囲内で単位水量及びスランプが得られるように使用量を定める。また、空気量については、空気量調整剤(AE剤)で所定の空気量が得られるように調整する。



2)良質なフライアッシュは球形をしており、ボールベアリング効果により、ポンプの圧送性を改善する。普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートで圧送が困難な場合、フライアッシュU種又はW種を外割りで混合することができる( 6.3.1(d)(8)(E) 参照)。

なお、フライアッシュの種類については、平成22年版「標仕」までは、I種又はU種であったが、平成 25年版「標仕」では、U種又は W種に変更されているので、フライアッシュの混合使用が行われる場合には、受注者等に調合計画表等を提出させて確認するとよい。



3) 普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートで水セメント比の制限等により、強度上必要なセメント量を超える場合は、その部分をセメント全量の10%(質量比)の範囲でフライアッシュT種又はU種に置き換えることにより、単位水量の低下、単位セメント量の低下等が図られ、乾燥収縮等を改善することができる (6.3.1(d)(8)(E) ➀ 参照)。

また、「標仕」 では記載されていないが、高炉スラグ微粉末を適量混合することにより、水和熱の抑制、アルカリ骨材反応の抑制、硫酸塩や海水に対する化学抵抗性の向上、水密性の向上等が期待できる。

なお、普通ポルトランドセメントと置換できるフライアッシュの種類については、平成22年版「標仕」まではU種だけであったが、平成25年版「標仕」では、新たに I種も追加されている。


4) 上記 1)〜3)以外で混和材料として多く用いられるものには流動化剤、膨張材、防錆剤等があるがその使用方法使用量についてはコンクリートの種類や使用目的によって異なるので、使用が特記された場合は、コンクリートの所定の性能が得られるよう試し線り及び信頼できる資料を受注者等に提出させて確認することが重要である。



F 塩化物量

コンクリートは、通常pH=12.5〜13程度の強アルカリ性を呈し、その中に埋め込まれた鉄筋の表面は薄い酸化皮膜で覆われ、不働態化して腐食から保設されている。

しかし、大気中の炭醗ガスやその他の酸性物質の浸透によって徐々にアルカリ性が失われ、中性化が鉄筋の位置まで進行すると鉄筋の腐食に対する保澁作用を失い、更に、水分と酸索が供給されると鉄筋は腐食し始める。

コンクリート中に一定量以上の塩化物が存在すると、塩化物イオンの作用によってコンクリートの中性化が進行していなくても、不働態皮膜が破壊され、鉄筋は腐食し始める。

これらの理由から、「標仕」ではコンクリートに含まれる塩化物の値に制限が設けられ、塩化物イオン量で 0.30kg/m3以下と規定されている。

なお、塩化物イオン量が0.30kg/m3を超えることがやむを得ないと判断した場合は、設計担当者と打合せのうえ、受注者等に次の基準に従った処置の方法を提案させ、「標仕」1.1.8 による協議に基づいて処置する必要がある。

1) コンクリート中に含まれる塩化物含有量の基準

鉄筋コンクリート造等建築物の構造耐力上主要な部分に用いられるコンクリートに含まれる塩化物量(塩化物イオン(Cl-)換算)は、原則として 0.30 kg/m3以下とし、やむを得ず塩化物量が 0.30 kg/m3を超え 0.60 kg/m3 以下のコンクリートを使用する場合は、次のイ)からニ)までの条件を満たすものとする。

イ)水セメント比は、55%以下とする。

ロ)AE減水剤又は高性能AE減水剤を使用し、スランプは 18cm以下(流動化コンクリートではベースコンクリートのスランプは15cm以下、流動化後のコンクリートのスランプは21cm以下) とする。

ハ)適切な防錆剤を使用する。

ニ)スラブの下端の鉄筋のかぶり厚さを3cm以上とする。


2)離島等で海砂以外の骨材の入手及び除塩用水の確保が落しく困難であり、塩化物量が 0.60kg/m33を超える場合においては、有効な防錆処理が施された鉄筋の使用等による防錆対策を講ずる。


3) 塩化物量の測定は、「標仕」表6.9.1による。



G アルカリ骨材反応

1) アルカリ骨材反応とは、反応性シリカを含む骨材とセメント等に含まれる Na+、K+ のアルカリ金属イオンが、水の存在下で反応してアルカリけい酸塩を生成し、これが膨張してコンクリートにひび割れ、ポップアウト等を生じさせる現象をいう。

2) アルカリ骨材反応は、この反応にかかわる鉱物の種類によって、アルカリシリカ反応とアルカリ炭酸塩反応とがあり、わが国で問題となっているのは主としてアルカリシリカ反応である。

3) この反応性をもつ鉱物としてはオパール、クリストバライト、トリジマイト、火山ガラス、玉髄、石英等があり、反応性シリカ鉱物を含む岩石としては輝石安山岩、チャート等がある。

4)アルカリ骨材反応は、一般に@反応性骨材、A高いアルカリ量、B十分な湿度の 3条件がそろった場合にコンクリートに被害を生じさせるとされている。

5)アルカリ骨材反応の抑制対策として 次のような方法が考えられる。

イ)反応性の骨材を使用しない。

ロ)コンクリート中のアルカリ総量を低減する。

ハ)アルカリ骨材反応に対して抑制効果のある混合セメントを使用する。


6) 以上のことから、「標仕」ではコンクリートはアルカリ骨材反応を生じるおそれのないものとしている。


H 計画調合の決定

1) 計画調合は、試し練りによってそのコンクリートの性能を確認して定めることを原則としているが、I 類コンクリートを使用する場合は、試し練りは、省略してもよいとしている。


2) 試し練りにおいて、計画スランプ、計画空気量、調合強度(標準養生した材齢28日の圧縮強度 )、その他コンクリートの温度や塩化物量、単位容積質量等を確認する。

なお、試し錬りの計画スランプ、計画空気量については、レディーミクストコンクリートの練混ぜから荷卸し地点までのロスを考慮した目標値であることに注意する。

また、運搬によるスランプロスや空気量ロスは、練混ぜから荷卸し地点までの距離、コンクリートのスランプ、外気温、調合条件等によって相違があるので、レディーミクストコンクリート工場の社内規格を参考にするとよい。


3) 計画調合の表し方

コンクリートの計画調合は、JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)の表8[レディーミクストコンクリート配合計画書]により表す。


4) レディーミクストコンクリート工場では I類コンクリートについては、使用する材料で調合設計を標準化している。レディーミクストコンクリート工場における計画調合の定め方の一例を図6.3.8 に示す。


図6.3.8_レディーミクストコンクリート工場における計画調合の求め方の例.jpg
図 6.3.8 レディーミクストコンクリート工場における計画調合の求め方の例


6章 コンクリート工事 4節 発注、製造及び運搬

第6章 コンクリート工事


4 節 レディーミクストコンクリートの発注、製造及び運搬


6.4.1 レディーミクストコンクリート製造工場の選定

(a) 工事開始前に、「標仕」 で規定されている所定の品質が得られるように工事現場周辺のレディーミクストコンクリート工場を調壺して (b)から( f )の事項に適合するものであることを確認する。


(b) レディーミクストコンクリートの製造者の業界では、一般に地域ごとの協同組合による共同販光方式又は直接販売方式が取られ、協同組合から割り当てられた一工場又は複数の工場から工事現場にコンクリートが供給されるようになっている。このような供給方式の場合、同一打込み工区に同時に複数の工場よりコンクリートが供給されるとそれぞれの工場の品質責任の所在を明確化することが困難となるので、同一打込み工区への複数工場からの供給が行われないようにする。 複数工場による協同納入を避けることができない場合は、打込み区画を区分し、それぞれの納入工場に振り分けて、貢任の所在を明確にすることが重要である。


(c) レディーミクストコンクリートは、運搬時間によって品質が変化することもあるので、運搬時間はなるべく短い方がよい。したがって、JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)の 8.4[運搬]及び「標仕」 6.6.2 で定められた時間の限度内にコンクリートが打ち込めるよう、工事現場内の運搬方法及び運搬時間並びに工場の製造能力、運搬能力等を考慮した工場であることを確認することが重要である。


(d) レディーミクストコンクリートの品質は、工場の技術者の技術水準に左右される。

「標仕」6 .4.1 (1)及び (2)でいう施工管理技術者とは、(公社)日本コンクリート工学会がコンクリートに関して豊富な知識と優れた技術水準を有する者と認定したコンクリート主任技士、コンクリート技士若しくはコンクリート診断士又は一級建築施工管理技士、ー級建築士等が該当する。また、レディーミクストコンクリート工場の選定は監督職員の承諾事項(「標仕」6.4.1)とされているので、承諾に当たっては品質確保及び資格運用等を適切に行っている工場であることを確認する必要がある。

レディーミクストコンクリート工場の品質管理状況に関しては、産・学・官で構成される「全国生コンクリート品質管理監査会議」が JIS Q1011(適合性評価 日本工業規格への適合性の認証 分野別認証指針(レディーミクストコンクリート))の規定に、ISO 9001(品質マネジメントシステムー 要求事項) の一部規定及び管理技術者の有無等の要求事項を加えた「全国統一品質管理監査基準」を策定し、毎年各工場の立入監査を行い、この基準に適合した工場に○適マークを交付しているので、工場の選定に必要な品質確保の確認には、これらの結果を参考にするとよい(6.5.1(a)参照)。


(e) JIS マーク表示認証工場の中には、表6.2.1よりも狭い範囲の組合せで JISマーク表示の認証を受けている場合もあるので、JISマーク表示認証製品の範囲を確認する必要がある。


(f) JIS マーク表示認証工場が工事現場近くにない場合は、JIS A 5308 の規定とJIS Q 1011を参考にして、その工場の製品規格、使用材料、製造工程管理・設備、製品の品買管理状態等を調査し、「標仕」 2節に規定される品質のコンクリートが製造できると認められる工場であることを確認する必要がある。


6.4.2 レディーミクストコンクリートの発注


(a) I類コンクリートの発注に当たっては、表 6.2.1 に示す「レディーミクストコンクリートの種類」からコンクリートの種類、粗骨材の最大寸法、スランプ及び呼び強度の組合せを指定させるほか、表6.4.1 に示す a)から d)の事項とともに、必要に応じて e)から q)の事項を生産者と協談のうえ、指定させる。ただし、a) から h) については、JIS A 5308で規定している範囲とする。



表 6.4.l 指定及び協議事項 (JIS A 5308:201I)
a ) セメントの種類

b ) 骨材の種類

c ) 粗骨材の最大寸法

d ) アルカリシリカ反応抑制対策の方法

e ) 骨材のアルカリシリカ反応性による区分

f ) 呼ぴ強度が36を超える場合は、水の区分

g ) 混和材料の種類及び使用量

h ) 品質の項で定める塩化物含有量の上限値と異なる場合はその上限値

i ) 呼ぴ強度を保証する材齢

J ) 品質の項で定める空気量と異なる場合は、その値

k ) 軽量コンクリートの場合は、軽量コンクリートの単位容積質量

1 ) コンクリートの最高又は最低温度

m ) 水セメント比の目標値の上限

n ) 単位水量の目標値の上限

o ) 単位セメント量の目標値下限又は目標値の上限

p ) 流動化コンクリートの場合は、流動化する前のレィデーミクストコンクリートからのスランプの増大量

q ) その他必要な事項


(b) U類 コンクリートの発注に当たっても、I類コンクリートと同様に必要項目を生産者と協議のうえ、指定させる。


(c) 錬混ぜ水としてスラッジ水を使用する場合は、スラッジ固形分率(レディーミクストコンクリートの配合における、単位セメント量に対するスラッジ固形分の質量の割合)が 3%を超えないように目標スラッジ固形分率が設定され、パッチ濃度調整方法又は連続濃度測定方法でスラッジ固形分率が適切に管理されていることを受注者等に確認させ、その結果を報告させることが重要である。

なお、スラッジ固形分率を 1%未満で使用する場合、生産者が、JIS A 5308 の表8[レディーミクストコンクリート配合計画書 ]の目標スラッジ固形分率の欄に、”1 %未満”と記載する。また、この場合、生産者が練混ぜ水の全量にスラッジ水を使用し、かつ.濃度の管理期間ごとに1 %未満となるよう適切に管理されていることを受注者等に確認させ、その結果を報告させることが重要である。


(d) 呼び強度は、呼び強度の強度値が調合管理強度(設計基準強度(Fc)+構造体強度補正値(S))以上で、かつ、コンクリートの種類に応じた単位セメント量の最小又は最大値、水セメント比の上限値を満足するよう指定させる。


(e)施工に先立ち、レディーミクストコンクリート工場の配合計画書とともに、製造に用いる材料、調合設計の基礎となる資料及び計算書等を受注者等から提出させ、検討、確認する必要がある。

なお、レディーミクストコンクリート工場は、調合設計の基礎となる資料として、水セメント比と圧縮強度の関係式、呼び強度ごとの標準偏差、単位水量・水セメント比・スランプの関係、単位粗骨材かさ容積・水セメント比・スランプの関係、気温・運搬時間・スランプロス・空気量ロスとの関係、使用材料の変動による調合修正の方法 、コンクリートの練混ぜ量・練混ぜ時間との関係等コンクリートの調合、製造の基本となるデータ類を保有しているので必要に応じてこれらの内から当該現場で問題となりそうな項目に関する資料を提出させるとよい。


6.4.3 運 搬

(a) JIS A5308 の 8.4[運搬]では、運搬時間は、生産者が練混ぜを開始してから運搬車が荷卸し地点に到着するまでの時間とし、その時間は、1.5時間以内としている。ただし、購入者(受注者等)と生産者とが協談のうえ、運搬時間の限度を変更することができることになっている。一方、「標仕」 6.6.2 では.コンクリートの練混ぜから打込み終了までの時間の限度は、厳しくなる場合もある。コンクリートの運搬に当たっては、これらの二つの規定を満足するように適切な施工計画を立てさせる。

(b) トラックアジテータからコンクリートの荷卸しを行うに際してはその直前にトラックアジテータを高速回転させ、ミキサー内のコンクリートを均ーにしたのち、コンクリートを排出する。 特に運搬距離が長い場合には、高速回転させる時間を少し長くするとよい。

なお、市街地でのトラックアジテータの高速回転は騒音の問題が発生するので、工事開始前に住民の理解を得ておく必要がある。



6章 コンクリート工事 5節 普通コンクリートの品質管理

第6章 コンクリート工事


5 節 普通コンクリートの品質管理

6.5.1 一般事項

(a) 「標仕」 6.5.1 では、打ち込まれるコンクリートが所定の品質を有していることを確認するために受入れ時に受注者等が実施する品質管理について規定している。したがって、この節においては、受注者等を主体として記述している。

(1) 間違ったコンクリートの納入や誤配車を排除するために、レディーミクストコンクリートの受入れ時には、荷卸しされるコンクリートの種類、呼び強度、指定スランプ、粗骨材の最大寸法、セメントの種類及び容積が発注した条件に適合していることを各運搬車の納入書によって確認することが必要である。

(2) レディーミクストコンクリートでは、荷卸し時までの品質については生産者が責任をもち、それ以後の品質については購入者(受注者等)の責任となる。 したがって工事現場に荷卸しされるコンクリートの品質が所定の品質を有していることを常に確認し、異状が認められたコンクリートは受取りを拒否し、持ち帰らせる必要がある。

レディーミクストコンクリートの受入れ時に判定できる品質は、スランプ、空気量、単位容積質量、温度及び塩化物イオン量等である。

(3) 所要のコンクリート性能を確保するためには単位水量の管理が極めて重要である。打込み中に、粗骨材とモルタルの分離やスランプ、空気量の大幅な変動等、 コンクリートの品質に変化が見られた場合は直ちにコンクリートの打込みを停止し、コンクリート工場の製造管理記録に記載されている単位水量の値が「標仕」6.4.2(f)に規定される配合計画書の数値に計量誤差の数値を加味した値に対して所定の範囲内であることを確認する必要がある。

なお、ここでいう配合計画書とは、JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)の表8 に規定されるレディーミクストコンクリート配合計画書をいう。

平成 22年 4月 1日からは、JIS A5308 のレディーミクストコンクリート納入書の標準様式が変更され、配合表も併記されている。この配合表には、標準配合、修正標準配合、計量読取記録から算出した単位量、計量印字記録から算出した単位量若しくは計量印字記録から自動算出した単位量のいずれかが記載されている。また、購入者から要求があった場合に生産者はレディーミクストコンクリートの納入後にバッチごとの計量記録及びこれから算出した単位量を提出しなければならないことになっている。

なお、配合計画書の値とコンクリート工場の製造管理記録の値とがほぼ同じ( ± 1%程度)であるにもかかわらずコンクリートの品質に変化が認められる場合は、次の方法等を参考にして、実際に当該コンクリートの単位水量を測定するとともに、レディーミクストコンクリート工場と原因を調査し、改善を行うことが必要である。

平成15年11月に国土交通省大臣官房官庁営繕部より「レディーミクストコンクリートの品質確保について」(平成15 年11月10 日 国営建第95号)(以下、この項では「室長通知」 という。) 及び「「レディーミクストコンクリートの品質確保について」の運用について」(平成15 年11月10日 国営技第71号)(以下、この項では「室長通知」という。)が国土交通省各地方整備局、北海道開発局及び沖縄総合事務局に通知され、延床面積1,500m2程度以上の新築工事(土木では1日当たりコンクリートの使用量が 100m2以上施工する工事) における単位水量の管理方法が示されている。室長通知は、表6.5.1 に示すように、「管理目標値」を「設計単位水量」 ±15 kg/m3 とし、「検査時単位水量」 がこの範囲内に収まるように「計量単位水量」を設定しており、この「管理目標値」を超え、「検査時単位水量」 が「設計単位水量」 土 20kg/m3の範囲内では試験頻度を運搬車 3台に 1回の割合に増やし、更にこれを超える場合にはコンクリートの打込みを停止するよう定めている。

測定方法については、平成 16 年 3月に土木を対象に「レディーミクストコンクリート単位水量測定要領(案)」(以下、この項では「要領 (案)」という。)が国土交通省大臣官房技術調査課より各地方整備局等に送付されている。「標仕」では製造管理記録による管理方法を規定しているが、これら管理方法によって支障が生じた場合又は生じるおそれがある場合には、上記国土交通省の通知等を参考に管理するとよい。

要領(案)では、使用する測定方法としてエアーメータ法かこれと同程度の精度を有する測定方法としている。 (一社)日本建築学会「鉄筋コンクリート造建築物の品質管理および維持管理のための試験方法」にエアーメータ法のほか、高周波加熱乾燥法等、代表的な試験方法が提案されているので参考にするとよい 。ただし、試験の精度や測定に要する時間、必要な設備等生産者や管理者、工事監理者により試験に要求する性能が異なるため、現場の実施形態に合わせた方法を選定することが重要である。上記の各試験方法は、単位水量の変動追従性が最も大きいものでも±10kg/m3以下であり、十分な知識と技術を有する作業者が従事し、使用機器等の校正が適切になされれば、おおむね良好な精度で単位水量を推定することが可能である。 試験作業者については、現在、関東や関西を中心に性能評価機関による単位水量の推定試験に従事する作業者への講習会(単位水量及び塩化物量の測定実務講習会:(一財)建材試験センター)や認定制度(コンクリート現場試験技能者認定制度:(一財)日本建築総合試験所)が進んでおり、これらを参考にするとよい。

表6.5.1 単位水量の管理目標値と、設計値(設計単位水量)の関係及び管理運用方法
表6.5.1 単位水量の管理目標値と、設計値(設計単位水量)の関係及び管理運用方法.jpg


課長通知を次に示す 。
レディーミクストコンクリートの品質確保について
              (平成15 年11月10日 国営建第95号)

建築構造物に使用されるレディーミクストコンクリートの品質確保については.従来より配慮されておるところであるが、なお一層のレディーミクストコンクリートの品質確保を図る観点から、下記の対策を実施するよう通知する。

【 記 】

1. 一定規模以上の工事について、「公共建築工事標準仕様書 (建築工事編)」(以下、「標準仕様書」という。)の品質管理基準に加えて、コンクリートの単位水量の測定を実施する。

2. コンクリート施工時のワーカビリティーの経時変化を考慮に人れた、適切なスランプ管理を行わせる。

3. コンクリート製造工場の選定においては、公共建築工事標準仕様書(建築工事編)6.4.1によることとし、品質確保、資格運用を適切に行っている工場から選定する。



室長通知の抜粋を次に示す。
「レディーミクストコンクリートの品質確保について」 の運用について
(平成15年11月10日 国営技第71号)

「レディーミクストコンクリートの品質確保について」(平成15 年11月10 日付け国営建第95号)(以下、「課長通知」という。)の運用について定めたので、下記の通り取り扱われたい。

【 記 】

1. 課長通知1.で定めるコンクリートの単位水量の測定は、当面の間、試行工事として延床面積1,500m2程度以上新築工事で実施するものとし、その実施要領(案)は次によるものとする。

(1) 施工者に単位水量を含む正確な計画調合書の確認をさせるものとする。

(2) 単位水量の測定は、150m2に1回以上及び荷卸し時に品質の異常が認められた時に実施する。

(3) 単位水量の上限値は、「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」(以下、「標準仕様書」という。) 6.2.4 (1)による。

(4) 単位水量の管理目標値は次の通りとして、施工する。(ただし、測定装置の精度や試験の熟練度の向上に伴い、管理目標値を厳しく定めることができる。)

1) 測定した単位水量が、計画調合書の設計値( 以下、「設計値」 という。)±15kg/m3の範囲にある場合はそのまま施工する。

2) 測定した単位水量が、設計値 ±15を超え ±20kg/m3の範囲にある場合は、水量変動の原因を調査するとともに生コン製造者に改善を指示し、その運搬車の生コンは打設する。その後、設計値 ±15kg/m3以内で安定するまで.運搬車の3台毎に 1回、単位水量の測定を行う。

3) 設計値 ±20kg/m3を超える場合は、生コンを打込まずに持ち帰らせ、水量変動の原因を調査するとともに生コン製造者に改善を指示しなければならない。その後の全運搬車の測定を行い、設計値 ±20kg/m3 以内であることを確認する 。 更に、設計値 ±15kg/m3以内で安定するまで、運搬車の 3台毎に1回、単位水量の測定を行う。

4) 3) の不合格生コンを確実に持ち帰ったことを確認すること。

打設 ≦(管理目標値 = 設計値±15 ) < 改善指示 ≦(指示値=設計値±20 ) < 持ち帰り
(表6.5.1と同じ)

(5) 単位水量管理についての記録を書面(計画調合書、製造管理記録、打込み時の外気温、コンクリート温度等)と写真により提出させる。

(6) 測定結果を、計画調合書等とともに本省へ報告すること。



2. コンクリートのスランプ管理

(1) スランプ管理は、「標準仕様書」6章5節及び10節の規定により適切に実施する。

公共建築工事標準仕様書
6.5.2 スランプ
(1) コンクリートのスランプの許容差は、表6.5.1による。

(2)スランプが許容値を超えた場合は、調合の調整、運搬方法の改善を行う。ただし、調合調整に当たり、水セメント比を変えてはならない。
表6.5.2_スランプ.jpg

(2) コンクリートの工事現場内連搬は、「標準仕様書」6節の規定により適切に実施する。



3 コンクリート製造工場の選定

(1) レディーミクストコンクリート工場の選定においては、「標準仕様書」6.4.1(コンクリート製造工場の選定)によること、かつ、配合設計及び品質管理等を適切に実施できる工場(全国品質管理監査会議の策定した統一監査基準に基づく監査に合格した工場等)から選定することを基本とする。


(4) フレッシュ時のコンクリートのワーカビリティーが安定していて状態が良いことを目視で確認することとし、その確認時期を打込み当初と打込み中、随時行うことを定めている。 ワーカビリティーについては、スランプ試験後のコンクリートを目視で観察し、粗骨材が分離していないことを確認するとともに必要に応じてスランプフローを測定するのがよい。また、試験結果は写真等で記録することが重要である。

(5) I 類コンクリートを使用する場合には、受注者等が実施する品質管理の試験結果とともに、生産者が行うJIS A5308の品質管理の試験結果が、JIS Q1011(適合性評価 日本工業規格への適合性の認証 分野別認証指針(レディーミクストコンクリート))に基づいて行われているかを確認し、監督職員に提出することとしている。

なお、生産者が行う試験結果の報告があっても、受注者等が実施する検査は省略することはできない。

(6) JIS マーク表示認証製品に相当する I 類コンクリートにおいては、使用する材料から製品の品質に至るまでの品質管理を JIS Q 1001(適合性評価 日本工業規格への適合性の認証 一般認証指針) 及び JIS Q 1011に基づいて実施している。しかし、II 類コンクリートについては必ずしも I 類コンクリートと同様に管理されているとは限らない。そこで、II 類コンクリートを使用する場合には、次の方法で品質管理を行う必要がある。

II 類コンクリートに使用する材料が、I 類コンクリートの製造に用いているものと同ーである場合には、I 類コンクリートのための材料検査結果を用いることができるが、 I 類コンクリートに用いているものと異なる材料を使用している場合には、I 類コンクリートに用いる材料と同様の品質管理検査を行い、その結果がJIS Q1011の評価基準及び JIS A 5308 の品質基準若しくは「標仕」 6.4.2 のレディーミクストコンクリートの発注時に指定した評価基準及び品質基準等に適合していることを確認することが必要である。また、納入前に必ず試し練りを行い、 所要の品質が得られることを確認してから使用するとともに、使用する材料及びコンクリートについての検査は、I 類コンクリートと同様 JIS Q 1011に規定されている方法(試験を行う時期を含む。)に準じて行い、その結果により所要の品質が得られていることを確認して、その検査結果の報告を監督職員に提出することが必要である。更に、納入されたコンクリートの受入れ検査についてもJIS A5308に規定されている方法に従って実施し、その品質管理の結果の報告を監督職貝に提出することが 必要である。

(b) 型枠中に打ち込まれた構造体コンクリートが所要の品質を確保するためには、適度な温度と水分の確保が必要であり、その具体的養生方法を「標仕」6章7節で規定している。養生方法が適切でない場合には、コンクリートが本来有している強度の 60%程度しか得られない場合もあるので、「標仕」に基づき適切な養生を行わなければならない。

なお、平成22年版「標仕」では、JASS5 の2009年改定における養生方法に整合させるため、使用するセメントの種類及び養生方法に より養生期間が大幅に変更されているので、「標仕」及び本6章 7節をよく確認し、これらに記載さ れている方法で行わなければならない。

(c) スランプ及び空気量が「標仕」 6.5.2 及び「標仕」 6.5.3 に示される所定の許容差を超えた場合又は調合管理強度が「標仕」 6.3.2 に示される所定の値を下回った場合には、調合の調整を行うことが必要になる。調合の調整が必要になる場合の条件並びに調整の方法については「標仕」6.5.2.「標仕」6.5.3及び「標仕」6.5.5 に従って実施する。

(d) フレッシュコンクリートの試験を行う場合には、「標仕」6.9.2 に示されている方法で行わなければならない。




6.5.2 スランプ

打ち込まれるコンクリートのスランプが「標仕」表6.5.1 に示す許容差 (18cmを超える場合の許容差が ±2cmとなる条件は、平成 22年版「標仕」から、高性能AE減水剤を使用し、かつ、調合管理強度が 27N/mm2以上である場合に変更されている。)を超えた場合に、そのままコンクリートを打ち込むと充填不良や不均ーなコンクリートとなる場合がある。 このような場合には調合の調整や運搬(レディーミスクトコンクリート工場から荷卸し地点までの運搬及び荷卸し地点から打込み地点までの場内運搬)方法の改善を行うことが必要である。調合の調整を行う場合には、その原因を明らかにするとともに、所要の強度を確保するため水セメント比を変更しない方法で行わなければならない。

(1) スランプの変動要因としては、次のような項目が挙げられ、要因によっては調合の調整でなく、要因の変動を小さくすることが必要な場合もある。

( i) 骨材の粒度(特に細骨材の粒度分布)及び粒形
(ii) 表面水の変動
(iii) 材料の計量誤差
(iv) 運搬(レディーミスクトコンクリート工場から荷卸し地点までの運搬)時間
(v) 空気量


(2) スランプを調整する場合のおおよその目安は、次のとおりである 。

(i) 水セメント比を変えないで、スランプを1cm増加させるためには、単位水量を 1. 2%(質量比)増加させる。

(ii) 水セメント比及び単位水量を変えないで、スランプを1cm増加させるためには、細骨材率を0.5%減少させる。





6.5.3 空気量

(a) 荷卸し時の空気量の許容差は、JIS A5308(レディーミスクトコンクリート)の品質基準と同様に ±1.5%である。

(b) 荷卸し時の空気量の測定結果が「標仕」6.4.2 で発注したときの空気量 ±1.5% の範囲を超えた場合には、補助 AE剤の使用量と連行される空気量がほぼ比例関係にあるので、この関係を利用して、水セメント比を変えずに補助AE剤の使用量を増減して所定の空気量の範囲に入るように調整するとよい。空気量が許容範囲を超える原因としては、骨材の品質変動による場合が多いと考えられるが、その原因を明らかにし、以後このような原因が生じないような処置を取ることが大切である。

なお、JIS A1128(フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法 空気室圧力方法)による空気室圧力法で測定する場合には、骨材中の空気量(骨材修正係数)をあらかじめ測定しておき、適切に補正しなければならない。 従来、普通の骨材を用いた場合の骨材修正係数は 0.1%程度以下となることが多く、この補正を省略することが多かったが、近年では骨材資源の枯渇化とともに、普通の骨材でも骨材修正係数が 0.2%を超えるものもあるため、試し錬り時等、事前にこれらの数値を確認しておくことが必要である。




6.5.4 塩化物量及びアルカリ総量

(a) 塩化物量

(1) 塩化物量試験は、「標仕」表 6.9.1 によって実施する。塩化物量(塩化物イオン(Cl-) 量換算)の測定結果が0.30kg/m3を超えるとコンクリート中の鉄筋の腐食が促進される可能性があるため、この値以下とすることが定められている。コンクリート中の塩化物イオン量は、使用する材料から供給される塩化物イオン量の合計として表され、レディーミクストコンクリート工場では各調合ごとにその値を計算して求めている。 測定結果が 0.30kg/m33を超える場合には、使用する材料中の塩化物イオン量が変化していることになり、その原因を明らかにすることが必要である。 しかし、コンクリートの打込みを中断するとコールドジョイントの発生等別の問題が生じやすくなる。そこで、0.30kg/m3以上の塩化物イオン量が測定されたのちは、運搬車ごとに塩化物イオン量の測定を行い、0.30kg/m3以下であることを確認したものについては使用してよいことにしている。

なお、連続した10台の運搬車の測定結果が0.30kg/m3以下であることが確認された場合には「標仕」表 6.9.1に示す通常の方法で管理してよいことにしている(「標仕」6.5.4 (a)参照 )。

(2) 細骨材中の塩化物

JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)附量書A(規定)[レディーミクストコンクリート用骨材]では、砂に含まれる塩化物量をNaCl 換算で0.04% 以下と規定している。2003年に JIS R 5210(ポルトランドセメント)に規定される普通ポルトランドセメントの塩化物イオン量が0.02%から0.035%に改正されるまで、この程度であればコンクリート1m3中の塩化物量は、通常、0.30 kg/m3以下を満足していたと考えられる。しかし、JIS R 5210の改正によって普通ポルトランドセメントの塩化物イオン量が順次増加しており、各コンクリート用材料の塩化物イオン量の上限値を守るだけでは、0.30kg/m3を超えることが懸念されるようになった。

具体的な計算例を示すと次のようになる 。

@ 砂の塩化物量を NaCl換算で 0.04%(塩化物イオン量は 0.024%)、単位細骨材量を 800kg/m3と仮定すると、砂から加わる塩化物イオン量は0.194 kg/m3となる。

A(一社)セメント協会によると、JISの規定値が 0.02%であった当時の普通ポルトランドセメントの塩化物イオン量は最大でも 0.015%で、余裕分は0.005%であった。この余裕分を現在の規格上限値0.035%から減じ、今後予想される普通ポルトランドセメントの塩化物イオン量の最大値を0.03% と仮定すると、単位セメント量が350kg/m3の調合においてセメントから加わる塩化物イオン量は 0.105kg/m3 となる。

B 水については、塩化物イオン濃度を200ppm (JIS A 5308 附属書C(規定)[レディーミクストコンクリートの練混ぜに用いる水]に規定される品質基準値)、単位水量を185kg/m3とすれば、水からくる塩化物イオン量は0.037 kg/m3となる。

C 化学混和剤については、海砂使用の場合は無塩化タイプを用いることとする。

以上、@からCまでを加えると 0.336 kg/m3となる。

このような状況が予想される場合及び発生した場合には、砂・砕砂等塩化物量の少ない骨材との併用等により細骨材の塩化物量を低減させなければならないが、コンクリート中の塩化物イオン量については普段から「標仕」表 6.9.1 に示す方法で適切に管理し、0.30kg/m3以下であることを確認しておくことが必要である。

(b) アルカリ総量

使用している骨材について、アルカリシリカ反応性試験の結果が無害と判定されない場合で、その抑制対策としてコンクリート中のアルカリ総量を採用している場合には、「標仕」6.5.1式によってアルカリ総量が 3.0kg/m3以下であることを確認することが必要である。 レディーミクストコンクリート工場では各調合ごとに総アルカリ量を計算し技術資料としてもっているので、その計算の根拠となっている使用材料のアルカリ量に関する資料とともに提出を求めて確認する。




6.5.5 圧縮強度

(a) レディーミクストコンクリートの調合管理強度の管理のための試験は、「標仕」6.9.3及び「標仕」6.9.4 に従い JIS A 1132(コンクリート強度試験用供試体の作り方)による 20±2℃の水中養生を行った供試体を用いて材齢28日で実施する。

(b) 管理試験の結果、強度が不足した場合には、原因を調査し、その原因を取り除くため調合の修正等を行う。強度が不足する原因としては、次のようなものがある。

(1) 水セメント比の変動(コンクリートの強度は、主として水セメント比によって決定されるので、水セメント比の変動の影響が大きい。この原因としては細骨材の表面水の変動が挙げられる。)

(2) 骨材の品質変動

(3) 空気量の変動

強度不足の原因が調合にある場合には、「標仕」6.3.2により新たに調合を定めるなどの処置を定めて、改めて「標仕」6.3.2 により計画調合を行うとともに、必要な処置の報告を監督職員に提出して承諾を受けることが必要である。


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