感染を恐れない暮らし方 新型コロナからあなたと家族を守る医食住50の工夫 [ 本間 真二郎 ] 価格:1,650円 |
■過剰な除菌・減菌は免疫力を低下させる(P113)
免疫異常急増の原因は何でしょうか?
昔はあたりまえにいた寄生虫や微生物を「常識的な衛星管理を超えて、必要以上に排除した」ことにあります。
上下水道の整備や手洗い、入浴などの基本的な管理は必要です。とはいえ、日々の暮らしにおいて、アルコールによる手指消毒、合成石けん・洗剤、抗菌グッズなどを使用し、なんでも減菌・除菌することは、いささか過剰な対応と言えます。・・・
私たち人間は、多くの微生物と共生している超個体なのであり、私たちだけでは免疫をうまくコントロールできません。つまり、腸内や口腔内の常在菌や常在ウイルス、さらには、かつていた寄生虫などと連携しないと、正常な免疫反応を維持できないのです。
戦前までの日本では、ほとんすべてのど人がなんらかの寄生虫に感染していました。寄生虫は、生存のために、私たちの免疫系をコントロールするしくみをもっており、とくに過剰な免疫をおさえる働きをしていました。実際に現代でも、寄生虫感染者にはアレルギー性疾患や自己免疫疾患がほとんど見られません。寄生虫がいなくなったあ現在では、私たちの免疫系をコントロールするリモコンがなくなったため、免疫が暴走しやすい状態になっているのです。
その結果、本来は反応しなくてもいい花粉や食べ物などに反応するようになったのが自己免疫疾患です。さらに、自閉症やがんなど急増している多くの病気の背景にも、免疫の異常が関係していると考えられます。
■腸内細菌はなるべく多様、つまり種類が多ければ多いほどいいと考えられています。さまざまな病気と、腸内細菌パターンには関係があります。健康な人ほど多様性に富み、病気の人はひどく偏ったパターンを示すことが多いのです。
ですから「〇〇菌や〇〇株などの特定の菌だけを増やそう」という健康食品やサプリメントには注意が必要です。抗生剤、うがい薬、ワクチン、抗菌グッズ、農薬、添加物、放射能なども、腸内細菌に深刻なダメージを与え続けていることも知っておきましょう。(P106)
■悪玉菌をすべてなくしてしまうと、善玉菌はサボってしまってまったく働かくなることがわかっており、善玉菌をきちんと働かせるためにも、悪玉菌の存在が必要なのです。悪玉菌がいても、それ以上に善玉菌がいる状態にすればいいのです。(P107)
■「免疫とは、自分と自分以外の異物を区別し、異物を排除する反応」を意味します。(かつては「一度かかった病気にはかからない」という経験的な現象を意味していた)この異物には外からくる病原ウイルスや病原菌のほかにも、外科手術で移植された他人の臓器なども含まれます。また、からだの内部から発生する異常な自分の細胞(がん細胞など)も含みます。
このように、免疫とは自己を防御するシステムそのもの。つまり、健康に生きていくためになくてはならない基本の機能です。病気の予防、発生、経過、治り方のすべてに、大きな影響を与えています。(P112)
■今、グローバリゼーションの波が押し寄せ、世界的に進んでいます。
私は、いつもグローバリゼーションを以下のように説明しています。
「グローバリゼーションとは、世界を黒1色で塗りつぶす作業です」
現在、世界には80億人近くの人が住んでおり、それぞれが自分にしかない個性的な色をもっています。共同で絵を描いているのです。80億人の共同作業で、地球というキャンパスにどのような絵が描かれるでしょうか? 80億色あれば、無限のバリエーションで絵が描けますよね。
ところが、グローバリゼーションの究極の姿は、すべての人が同じ色(たとえば黒)をもつことになります。これでは、真っ黒な絵しか描けません。いえ、絵にならないでしょう。強調しますが、「みんながしているから正しい」という基準はありません。みんなと同じことをするのは、安心で簡単で早くて便利かもしれませんが、何も考えていない証拠でもあります。
衣食住、医療、農、政治、経済、教育、仕事・・・、ありとあらゆる分野で、現代文明のほころびが広がっており、それが次々とあきらかになっています。それは、みんながしていることが「大丈夫ではない」からではないでしょうか?
私は、これらの問題の根本は共通していると思っています。自然の摂理や本質に反していることが根本的な問題なのです。そろそろ私たちは、これからどのようにすればいいのかを、個人レベルにおいても、社会全体のレベルにおいても、真剣に考える時期に入ったのではないでしょうか。(P117)
■塩素は、25度でガス化し、拡散するため、飲み水としての害以上に、密閉した浴室での害が大きいとされています。とくにシャワーの使用は、多量の水滴から気化するため、皮膚からの塩素の吸収は、飲んだときの100倍にも相当します。15分のシャワーを浴びると、水1gを飲んだときの塩素量に相当するという報告もあります。
また、近年のアトピー性皮膚炎の増加の一因に、水道水の関与が強く疑われています。正常な皮膚の常在菌は、約10種類存在し、なかでも表皮ブドウ球菌とアクネ菌がおもなものとなります。これらは、皮脂や老廃物を食べ、脂肪酸を分泌し、皮膚を弱酸性に保つことにより、病原菌から守る役割を果たしています。ところが、水道水には塩素が含まれていて殺菌の力が強く、水そのものも弱アルカリ性に調整されていることが多いため、皮膚の常在菌にとって大きなダメージとなります。塩素の害を減らすためにも、台所の蛇口だけではなく、浴室のシャワーヘッドにも浄水器をつけましょう。(P220)
■経皮毒とは、日用品に含まれる化学物質が皮膚を経由して毒性を引きおこすものです。
日常生活で、非常に多くの化学物質にまみれています。たとえば合成石けん、歯磨き、ヘアケア用品、スキンケア用品、化粧品、日焼け止め、髪染め、ティッシュペーパー、消臭剤、芳香剤、蚊取り線香、虫よけ、洗剤、プラスチックの食器、テフロン加工の鍋、ゴム手袋、入浴剤など
経皮毒が問題になる理由は、次の4つです。
1.体内に吸収されると分解や排出がされにくい。
2.種類が多く、複合的な因果作用はまったっくわからない。
3.すぐには影響がですに、毎日少しずつ蓄積して害となる。
4.毒性は子、孫、未来の子孫へと引き継がれる。
界面活性剤や乳化剤は簡単に皮膚の角質層のバリアを通過するという特徴があります。
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