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■橋本病・バセドウ病 グルテン・カゼインフリー食で改善(P32)
橋本病やバセドウ病の患者さんの中には、副腎疲労を招いている人がおおぜいいます。副腎疲労があると、症状が改善しづらくなるので、副腎の疲れを取ることが大切です。
大腸と違って、健康的な人の小腸にはほとんど菌はいません。しかし、副腎疲労の人の小腸には、悪玉菌が増殖して腸壁に炎症を起こしていることが多いのです。
その悪玉菌が増殖する原因の一つが小麦粉や大麦、ライ麦に含まれる「グルテン」というたんぱく質です。実はグルテンは小腸の悪玉菌の絶好のエサであり、とりすぎれが増殖に拍車がかかります。
また、健康な小腸は、粘膜の細胞と細胞がきちんと結びついており、必要な栄養だけを吸収します。ところが、人によっては、小腸の悪玉菌の増殖で細胞の間のすき間がゆるくなるととがあり、本来なら入るべきでない物質も入り込み、炎症を起こす場合があるのです。
さらに、自己免疫疾患を起こしている人には、免疫機能が乱れているため、抗体(特定の物質を排除する免疫物質)ができやすくなっています。グルテンは特に抗体ができやすく、交差反応を起こしやすい物質です。
交差反応というのは、特定のアレルゲン(抗体の対象となる特定の物質)以外でも、構造が似ているものに抗体が反応して攻撃することです。そのため、一度グルテンの抗体ができると、さまざまな物質に反応して炎症を招きます。
そこで、私は、副腎疲労の患者さんに、「グルテンフリー食」をすすめています。小麦粉が主材料のパンやラーメン、うどん、焼きそば、パスタなどの麺類、お好み焼きなどの粉物、ケーキ、クッキーなどの洋菓子があります。
これらをやめるだけでも、グルテンの摂取量は大きく減ります。たまに楽しむようにしてみてはいかがでしょう。
そのほかには、揚げ物の衣やカレーのルウにも小麦粉が使われているので注意してください。副腎疲労の人にとって、がんばりすぎは大敵なので、グルテンを8割カットできたたらいいという、ゆるい気持ちで取り組んでください。
また、乳製品に含まれるカゼインもグルテンと同様に交差反応を引き起こしやすいので、さけたほうがいいでしょう。
実際に、グルテン・カゼインフリー食にしただけで、副腎疲労が治った人はおおぜいいます。また、米国の医療現場では、甲状腺疾患の患者さんに、グルテン・カゼインフリーの食事指導を行っています。橋本病やバセドウ病の症状がなかなか改善しない人は、ぜひグルテン・カゼインフリー食で副腎をいたわる食事を心かけてみてください。
本間良子・龍介
グルテンフリー食
@ 主食はごはん中心にする。NGラーメン、パスタ、お好み焼き、うどん、ピザ、シリアル
A カレールウ、ぎょうざの皮、マカロニなどの小麦粉が多い食品をさける。
B 揚げ物は、衣が片栗粉の竜田揚げがおすすめ。
C おやつに洋菓子やスナックはさける。
D 小麦粉を米粉、片栗粉で代用。
E 市販のグルテンフリー食品を活用する。
F 調味料の原料をチェックする。
基本的にグルテンの入っている調味料 醤油、麦みそ、めんつゆ、ポン酢、和風系ドレッシング
基本的にグルテンの入ってない調味料 砂糖、塩、酢、料理酒、本みりん、豆みそ、米みそ
メーカーによって違う調味料 ソース、顆粒だし、合わせみそ、ドレッシング(和風系以外)
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