生命誕生の真実 人はなぜ、なんのために生きるのか [ 川田薫 ] 価格:1,571円 |
■生命体発生実験でわかったことは、生とは生体が生命エネルギーを獲得している状態のことで、死とはその生命エネルギーが体から離れた状態だということです。しかし、これはあくまでも個体の側から見た話であって、生命エネルギーはどんな状態にある時にも「エネルギー保存の法則」にしたがって、ずっとエネルギーとして存在しているのです 。・・・
エネルギーという視点から考えてみると、体に入っている状態よりも、むしろエネルギーとして存在している状態の方が、自然な姿といえるのかもしれません。つまり死という現象は個体の側にだけあるものであって、生命の本質である生命エネルギーには死という概念はないのです。
また話が飛躍してしまいますが、この生命エネルギーは、意志と意識をもって個体に宿っています。いつどんな個体に宿るのか、どのように生きるか、そしていつ個体から離れるのかは、それぞれの生命エネルギーが決めることだと考えています。
それを他の生命体が故意に左右することは、その生命エネルギーの意思を阻害することに他なりません。言い方を変えれば、他人の人生の大事にみだりに踏み込むことは、相手の生命エネルギーの意思を無視して、邪魔することになるのではないでしょうか。たとえば、植物状態の病人の医学的延命措置などに触れると、そういったことを考えずにはいられません。
生命エネルギーがどの個体に宿り、どのくらいその個体にとどまっているかを、生命エネルギー自身の意思で決定したものが寿命と言えるでしょう。したがって、死とはあくまでも生命エネルギーの自己規定なのであって、他の人が入り込む隙間は全くありません。重病で死を迎えたり、生まれてすぐに死んでしまうのも、すべて生命エネルギーに織り込み済みのことなのです。
逆に生まれてくる時のことを考えても同じです。自分はなぜ生まれたのかという問いに、ほとんどの方は両親の計らいで生まれたと答えると思いますが、そしてできたのは生体であり、その生体を生命エネルギーが意志を持って選び、宿ったというのが本当のところなのです。
こう言ってしまうと宿命論になってしまいますが、見方を変えれば、その人にしかできない生き方がそれぞれ必ずあるということでもあります。人間が自分らしい生き方を求めるのは、意識されない深層心理のセンサーが生命エネルギーの意識を感じ取っているからかもしれません。(P182)
■人間は、地球という最適な環境から、酸素、適度な太陽光、水、大地などの恩恵を受け、その環境で育まれる生物循環の産物を食料としたり、さまざまに組み合わせて、より便利なものを作り出して生きています。
そう考えると、人間は自分で生きているというより、自然という大きな循環系の中に生かされているということがよくわかります。微生物や植物、動物などが自然の循環の一部であるように、人間といっても決して特別な存在ではなく、自然という全体の一部なのです。
さらに、これは生物のみに当てはまることではありません。地球の大気や海洋などの環境およびその変化、生物の共生や進化について調べていくと、どうも地球自体の生命や意識の存在を認めた方が、説明がつきやすいことが明らかになってきます 。
イギリスの科学者ジョン・ラブロックが提唱した「ガイア仮説」によると、環境の変化や動物の進化など地球上のあらゆる現象は、地球自らの意識によって起こるもので、地球も私たち人間と同じように生命をもって進化している存在だと言います。全てのものに生命の本質であるエネルギーは宿るという考え方から見れば、ラブロックのいわんとするところは十分に納得できます。(P186)
■どのような工夫を凝らしても、人間の目には見えないもの、認識できないものもたくさん存在しています。宇宙には、光という波があるだけではなく、光よりもっと波長の長い波や、逆に短い波もあり、人間が見ることができるのは、そのうちほんの一部の可視光線と呼ばれているものに過ぎぎないのです。
ところで、光は電磁波なのですが、これも数多くある電磁波の中の一部に過ぎません。もしも人間の目が、可視光線以外の電磁波を見ることができたなら、おそらく全く違った世界が、目の前に広がることでしょう。
同じことは、視覚以外の感覚時間についても言えます。ということは、人間が五感によって知ること、感じることのできる範囲は極めて狭く、限られているということです。つまり、私たちの周りには、実は私たちの体では感じ取ることのできない情報があふれていて、その情報が私たちにとって「存在しない」ことになっている理由は、ただそれらが人間の感覚器官の能力を超えた範疇にあるからに他なりません。
人類が何千年もの年月を積み重ねて築き上げてきた文化や、ここ 200〜300年位の間に急速に発展させてきた科学や技術でさえも、人間の五感という限られた能力によって認識したものを基礎につくられたに過ぎません。
情報を認識できないということは、現象が存在しないのと同じと考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、認識されないからといって意味がないと考えるのは、非常に乱暴なものの考え方ではないでしょうか。宇宙には人間の五感では知り得ない事象現象が非常に多くあるということを私たち人類はもう一度、謙虚に認識し直す必要があるのです。(P178)
■水とミネラルで体調も良くなっていきます。
そして実は、この事を昔の人々は知っていました。昔の人々は、動物がやっているのを見てそういったことを学んでいたのです。動物がけがをしたりすると山に入っていって岩場をなめる。土をなめる。温泉に入る。人間はそれを見て、これは何かがあると知ったわけですね。(P81)
■現在150万種とも300万種とも言われる地球上に存在する全ての生命体には、海水と同じ成分のミネラルが含まれています。
生命体を作っているミネラルが、すべて海水と同じ性質であるという事実は、とても重要な意味を持っています。なぜなら、それは生命体が海から誕生したということと、くわえてミネラルが、生命体の30億年の進化・発展の中で大きな役割を担っていることを、はっきりと物語っているからです。
私たち日本人が、日常生活でよく使うミネラルという言葉は、普通「元素」のことを意味しています。たとえばミネラルウォーターに含まれるミネラルというのはカリウム、ナトリウム、カルシウム、亜鉛、鉄などといった「人間の体に必要な無機物の元素」という意味ですので、皆さんもそのように理解されていることと思います。
しかし、ここで言うミネラルというのは岩石を構成している鉱物、あるいは無機物のことです。実は、英語では鉱物のことをミネラル。元素はエレメント、とはっきり区別してます。日本人だけが一緒にしてしまっているのですね。(P53)
■人間の細胞はその一部として、人間が生きていくために機能するという意志を持っています。それと同様に全ての物質は、宇宙の摂理に従うという意志と意識を持っていると言えるでしょう。ということは、宇宙の摂理に従うような思いを持ってものを作ればそのエネルギーは大変大きなものになるのではないでしょうか。
宇宙の摂理というと、非常に難しいことのように感じますが、人間もまた宇宙の一部です。そう考えると、ものに対して「私たちの役に立ってくれてありがとう」というような感謝の思いや、「こういうものができると、人の役に立つな、人が幸せになるな」というような思いを持つだけでよいということがおのずとわかってくるのです。(P199)
■水の中に H 2 O の粒がどのくらい詰まっているかを計算すると、平均12から13%、いくら詰め込んでも15%ほどにしかならないのです。残りの85から87%というのは、何もない空間だということ、つまり水は隙間だらけということになります。
私たちが水だと思ってるものはその87%ぐらいの空間の中を絶えず12から13%しかないH 2 Oが離合集散している状態のものだというわけです。
水はいろいろなものを溶かし込むという重要な性質がありますが、この水の実態がわかって初めて私たちはその性質をも説明することができるようになりました。この隙間には他の物質が入り込むことが「溶ける」という現象の実体なのです。(P72)
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