体の生命力・自然治癒力というものは、素食・忍耐・鍛錬によって呼びおこされ、強化されるものである。安逸な生活を続けることにより、生きていくバイタリティが衰えていく。
■長寿の条件(P141)
@早寝・早起きを基礎に規則的な生活を守り、三快(快食、快眠、快通)を図る。
A前向きの精神状態を抱き、感情の激変(激昂、憤怒)を遠ざけ、森羅万象に感謝を棒げ、陽気・温厚・中庸を尊ぶ。
B野外の自然と親しみ、新鮮な空気を吸い、燦燦たる陽光を浴びて適度な運動をし、海や山からの慈愛の声を聞く。
C経済から見た邪食、即ち獣肉食を避け、未精白の雑穀・菜食をよく咀嚼して頂戴する。
D植物界と一体化し、植物由来の木造住宅に住み、植物由来の衣服を纏い、植物由来の植物を摂ること。
■腸内腐敗・代謝障害をもたらし、血液を汚す元となる食品(肉類・牛乳・乳製品・卵・白米・白パン・精白麺類・白砂糖・精製塩・化学調味料・加工食品・精製植物油・養殖魚・切り身魚など)を排除する。(P153)
■食事法の成否は咀嚼にあり(P161)
@消化液の分泌と腸の煽動運動が活発になる
A唾液には驚異的な解毒作用がある。食品添加物の発ガン性が減衰することが実験的に確かめられている。
B唾液線ホルモンのパチロンは老化防止や肌を若若しく保つ美肌効果、骨粗鬆症予防などの働きもある
アメリカの大富豪フレッチャーは100キロ近い肥満で慢性病に悩まされていたが、ある人から「徹底的に噛むこと」を勧められ、半信半疑ながら実行した。その結果自然に少食となり40キロも体重が減り、慢性病が消失し健康体になった。
■現代日本人に特に必要とされると考えられるもの(P169)
・未精白穀物
@基礎体力を増築し、バイタリティを高める。
A血液性状を健全化する。胚芽が貧血を著しく改善する。
B未精白穀物は噛むことが必要で過食の害を防ぐ。
C体内毒素の排泄をうながす。
D脳力を高める。ビタミンB群・ミネラル・酵素類を多く含む。
・雑穀
ハトムギ、キビ、アワ、ヒエ、ソバ
・豆類
大豆--発酵食品として食べる方が消化もよいし、整腸効果も高い
・根菜
ごぼう--毒消し、浄血食品。整腸・利尿・強腎作用、強精効果
大根--魚の毒消しに必需品
にんじん--貧血・冷え性・低血圧・虚弱体質
ねぎ、玉ねぎ--ビタミンB1の吸収・利用率を高めてくれる。肝臓、腎臓の機能強化
れんこん--粘膜、血管を強化
しょうが--健胃、血行促進効果
・葉菜
小松菜、ホウレン草を和風で食べる。サラダにすると植物油の摂りすぎになる。
モヤシ ビタミンCやミネラルが多い
・野草
オオバコ・ヒガンバナ・クズ・ミョウガ・ノビル・ドクダミ・ユキノシタ・フキ・ツクシ
・海藻
どこを食べても全体食になる。ヨード、カルシウム、マグネシウムを豊富に含む。強アルカリ性
・小魚
大型魚と違い蛋白源ではなく、海藻に次ぐミネラル源となる
・発酵息品(味噌・醤油)
・その他 梅干し、ごま、塩、スパイス
■三白食品の害(P148)
1977年のマクガバン・レポートで、「未精白穀類を総エネルギーの28%から48%に増やし、主食中心の昔の食事に戻す」よう勧告した。これに続いて、全米科学アカデミーは1989年には「必要カロリーの55%以上は炭水化物からとるように」という肉食追放の報告書を発表した。
ところで、炭水化物といっても精白食品は失格である。精白食品(白米・白パン・精白製麺)・白砂糖・精製塩などの精白食品は体内環境を悪くする元凶であり、食用では三白食品と言いならわしている。
【精白食品】穀類は精白した時からカビの繁殖が始まる。それに対して、玄米は水につけると立派に発芽してくる。生命力あるいは気というものが、失われてないのである。穀類ばかりでなく、野菜でも小魚介類でも、全体食というのは調理の基本のひとつといってよいだろう。
【白砂糖】精製の過程で、本来含まれていたミネラル分やビタミンその他が取り除かれた欠陥商品。低血糖症や糖尿病および動脈硬化をもたらす上に、体細胞をゆるめ虚弱体質をつくる。甘みがどうしても必要な時は黒砂糖を少量だけ用いるようにする。
【精製塩】イオン交換で精製された化学塩は99%以上がナトリウムであり、体のNa(血液)/K(体細胞)のバランスを崩し、腎臓を痛め続ける。自然塩なら減塩の必要はない。塩は体の生理活性に絶対必要なものであるし、陰性化してゆるんだ現代人の体を引き締めるのにも不可欠のものだ。特に菜食者は野菜に多く含まれるカリウムが過剰になりがりなので、しっかり、自然塩を補給する必要がある。その場合、漬物や味噌汁・梅干しなどで補給するのが理想的といえる。
■牛乳の害(P150)
牛乳は本来、牛の仔を早く大きく育てるための乳で、栄養成分も母乳とは大きく異なり、人間の生理には合わない。乳というものは、その動物の種によって組成が違い、頭脳を先に発達させる人間の母乳は乳糖が多く、体をいち早く発達させる草食動物の乳はカルシウムが多いが、乳糖は少ない。子供に牛乳を与えて育てると、過剰なカルシウムが体内のミネラル代謝を狂わせるばかりでなく、体だけは牛なみに大きく脳味噌もまた牛なみ程度の無神経な子どもをつくりだすだけである。
私の「お茶の水クリニック」のデータでも、ガン・アレルギー・白血病・腎臓病・肝臓病・膠原病・てんかんなどの疾患は、牛乳摂取が主な原因と認められるデータが揃っている。
■卵とノイローゼ(P152)
卵は特に心臓・胆嚢・脳などと親和性があり、その臓器に障害をもたらす。卵をたくさん食べる人にはノイローゼや精神障害が多い、という恐いデータもある。また、暗くて狭い鶏舎に大量に飼育され、抗生物質が使われたりしている鶏が生んだ卵も不健康で危険極まりないものとなっている。
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