野菜は小さい方を選びなさい (Forest 2545 shinsyo) [ 岡本よりたか ] 価格:990円 |
■宅地を野菜の出来る土にする方法(P185)
@砂利や芝を取り除く
A土を20センチ堀り、掘った土を集めておく。
B30〜40センチ堀り(硬盤層がでてくる)、掘った土をAで掘った土と別の場所に置いておく。
Cイネ科の枯れ草を入れる。(イネ科は水を吸収しやすく硬盤層に水を流してくれる)
DCの上に枯れ葉か腐葉土を入れる。
Eさらに米糠と油粕を投入する。
FAの土を戻してBの土を戻す。(好気性菌の土が下にくることで好気性菌が増え始める)
■人間は知恵を働かせ、地球上に存在する空気や岩石等を使って化学肥料を生み出し、微生物の代わりに、作物に栄養を与え続けています。しかし、化学肥料を与え続けると土壌から微生物は減り続けます。化学肥料は微生物にとっては余計なものです。彼らは有機物を分解し、必須元素を生み出すことで生きているのに、最初から必須元素を与えてしまっては、微生物の仕事がなくなってしまいます。仕事のないところからは生物は消えていくのが宿命です。(P44)
■人間の場合、腸内細菌のバランスが狂うことが問題とされています。腸内細菌は食品添加物等の化学物質や農薬、医薬品等で減っていくといわれています。腸内細菌が健康を守っているのに、その健康の味方を自ら殺してしまっているのです。
実は植物もまったく同じです。植物の健康を守っているのは、エンドファイト等の微生物たちです。この微生物が減ると植物にバクテリア等が付着した時に、追い払うことができなくなります。このエンドファイトを減らす最大の原因は、農薬等の化学物質です。農薬を撒けば撒くほど、エンドファイト等の共生微生物が減り、植物は自らの健康維持できなくなってしまいます。(P37)
■おわりに
数十憶年前、地球は炭酸ガス等に覆われた、ただの岩の塊でした。そこに水の起源が地球に到達し、岩が冷めていくうちに雨が降りだします。そして、微生物が生息しはじめ、温度変化で海ができ、多細胞体が生まれ、現代の生物に繋がります。雨はやがて地球上に岩を溶かしはじめます。溶けた岩は砂となって、川に到達し、流れていきます。さらに、地球を覆った植物は地球の表面の岩を根によって砕き、そこに生物たちが朽ちていきます。流れてきた砂が母材となり、そこに朽ちた生物が絡みついて土が出来上がっていきます。
生物は植物だけではありません。土壌動物や脊椎動物。そしてわれわれ人間も含まれます。その生物たちの屍が地表として留まり、それを栄養源としてわれわれはいきながらえているのです。そのわれわれの生命の源である土を、人間は汚染し続けてはいけません。過去に朽ちた先祖の生物たちの屍に、放射性物質をばら撒き、工業廃水を流し、汚染された汚泥や化学物資を混ぜ込み、科学的に合成された不自然な農薬や化成肥料を過剰に振り撒いていては絶対にいけないのです。
その汚れは、僕たちの体内になかに侵入していきます。そして、われわれの身体を汚染し、動物を汚染し、植物を汚染し、その汚染された身体が再び土に戻っていく。この汚染は止まることなく、永遠に汚染され続けていくのです。
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