AI入門講座 人工知能の可能性・限界・脅威を知る [ 野口 悠紀雄 ] 価格:1,980円 |
■AIを敵でなく味方と考えよう(P26)
PCやインターネットを職を奪う敵だと考えて排除しようとした人も多かった。しかし、排除することはできなかった。それに対して、それらを積極的に取り入れた人や企業が発展した。AIについても同じことが言える。
AIを積極的に使おうとする人や企業は、これからますます生産性をあげていくことになるだろう。
■汎用AIと特化型AI(P35)
「汎用AI」とは、人間のあらゆる感覚と判断力を持ち、人間と同じように(場合によってそれ以上に)処理できるコンピュータだ。
これに対して、「特化型AI」とは、特定のタスクについて、人間と同等に(あるいはそれ以上に)処理することができるコンピュータだ。
現在は、汎用AIは造られていないが、特化型AIは既に限定化されたタスクについては、人間より遙に高速に正確に仕事を遂行してくれる。
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アルゴリズムとは何か (一般人向けの解説)
■中国の高度な顔認証技術の裏にあるもの(P229)
深せんでは、交通規制や信号を無視する人を特定するのに顔認証を使っている。赤信号で渡ろうとする歩行者がいると、カメラが自動的に撮影を開始し、撮影した顔と登録された顔を照合し、個人を特定する。その後、警察から本人に違反を確認したとの連絡が届くという。
中国では、政府が監視国家を志向する傾向が強く、国民の側にプライバシーの意識が薄い。世論調査では、監視カメラの増設が治安向上に有効と半数以上の人が答えている。「国に守られている安心感がある」との考えだ。
監視カメラによって良いものがますます優遇され、悪いものが滅ぼされるとしても、問題は「良いものとは何か」という定義である。中央の権力者にとって都合の良いものが良いものとされる危険は大いにある。そうなれば、究極の全体主義国家が実現する。
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