ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか (青春新書インテリジェンス) [ 熊谷 徹 ] 価格:1,012円 |
■ドイツの店や企業は日本ほど顧客へのサービスに時間をかけない。日本と違って、ドイツではサービスは有料だ。このため、人々は業者などに頼らず、ならべく自分で行ったり、友人の手を借りたりすることによって、費用を節約する。
客は商品やレストランでも良質なサービスを期待しない。つまり人々のサービス期待度が低いのだ。これは一見。ホスピタリティに欠けたギスギスした社会に思えるかもしてないが、利点もある。人々の働く時間が短くなり、過剰な負担がかからないようになっているからだ。過剰サービスをやめれば、商品やサービスの値段も安くなる。
つまり、社会が過剰サービスを減らすことで生活コストを低くし、自由時間を増やしている。ことため収入が低くても「ゆとり」のある暮らしを送ることができるのだ。
さらに彼らはお金をかけないで人生を楽しむ術を知っている。
お金をかけないドイツ人の生き方や社会の仕組みの中には、我々にとってヒントになるものもある。金銭だけでは測れない。価値を重視する生き方について学ぶことによって、我々日本人の暮らしをより豊かにできないだろうか。本書がそのための助けとなればと考えて、と筆を執った。 (P4)
続きを読む