価格:1,300円 |
アメリカでは従来、瞑想は「メディテーション」と呼ばれ、一部の人たちに愛好されていた。それが「マインドフルネス」というタイトルで登場してきたとたん、一般人にも広く愛好されるようになった。
その理由は、「脳科学」という学問で瞑想が分析され、データでその効果が証明されたのが大きい。(P18)
グーグル、ナイキ、アップル、インテルなどの企業は瞑想を取り入れ経営や社員教育に生かしている
■基本の瞑想法(P42)
@体から無駄な力を抜いて背筋を伸ばして腰掛ける。
A手は、膝の上の乗せても良いし、組んでも良い。
B一度、肩をギューッと上げてストンと落とす。
C姿勢が整ったら、目を閉じて瞑想を始める。
Dただ、ひたすら、吸って吐く息に集中する。
呼吸は鼻から吸って、細く口から吐きだす。
E雑念が浮かんできたら、追いかけない。
たとえば、テレビの音が聞こえてきても、「誰がテレビをつけているんだろう」と次々に思いを展開させてはいけない。
*瞑想法はさまざまあり、呼吸に意識をむけること。雑念を手放すことの2つが基本となる。
■瞑想のすごい効果
●カリフォルニア大学ロサンゼルス校で、ヨガや瞑想などのリラクゼーションと、クロスワードパズルや市販の記憶力トレーニングを比較した研究結果を発表した。
実験では、記憶力に問題を感じる55歳以上の男女を2つのクラスに分け、一方のグループには1週間に1時間の記憶力増強トレーニングと記憶を改善させるエクセサイズを一日20分行わせ、もう一方のグループには1週間に1度ヨガのクラスを受けさせ、自宅で一日20分の瞑想を実行させた。
言語記憶スキルは両グループとも改善したうえに、ヨガと瞑想を行ったグループでは、場所や空間を記憶する視空間記憶スキルが大きく改善していることがわかった。また、瞑想グループはうつや不安、ストレスへの耐性を高めるという点でも好成績を上げ、予想以上の成果をだした。(P119)
●瞑想中は、脳の中で思考は判断力記憶を司る場所である「海馬」の体積が、5%も大きくなる。海馬はストレスに弱く、ストレスを受けると縮んでしまうという弱点がある。私たちは一日におよそ20万もの雑多なことを考えているが、ほとんどが、ちょっとした後悔や何気ない不安など、あまり重要でないこと。いつもそうした雑事に追われている海馬は、瞑想をすると忙しさから解放され、ゆっくり休養し、その後また活発に動ける。(P124)
●アンチエイイジングの第一人者であるアメリカのビンセント・ジャンパパ博士が行った瞑想の研究では、瞑想によって老化を進める「コチゾール」というストレスホルモンが低下し、「DHEA」という若返りホルモンと睡眠ホルモンである「メラトニン」が上昇した。また、細胞の老化を防ぐ長寿細胞のテロメアを伸ばす「テロメラーゼ」を元気にする働きもある。
また、ハーバード大学の研究グループもMRIを使って、瞑想法を長期間実践してきた人たちの脳を調べたところ、前頭前皮質と島皮質の体積が一般の人より大きくなっていた。(P140)
続きを読む