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坂本龍一/天童荒太 「少年とアフリカ 音楽と物語、いのちと暴力をめぐる対話」




坂本龍一と天童荒太の対談集。というかほぼ放談って感じか。
天童荒太の小説は読んだことがないしドラマも観ていないので、坂本龍一目当てで購入。
ドラマの音楽を依頼してからの付き合いで対談は2度だけだし、昔からプライベートでも・・・とかではないし、坂本龍一のほうが年上なので自然と坂本が話をリードしていく。というか発言がかなりアレな人なので天童荒太がフォローにまわりつつ、という感じ。
以下、抜粋。

「あのね、音楽の言語に日本語はないの。僕の場合も日本語とはまったく違う言語でやっているんですよ。(中略)日本の音楽なんて聴く機会がほとんどなかったでしょ?正月にテレビで琴の演奏を聴くくらいで」
「たぶんイタリア人にはー音楽的な意味でー坂本は日本語は喋れないけど、イタリア語は喋れると見えるんじゃないか」

「小説を書くというのは、そのかったるさをどう受け止めるかという作業でもあると思うんです。それを最初に意識して書いたのが村上龍さんだという認識が僕にはある」

「挑発すべきものがなにもないところでやってるから、パフォーマンスとしての反抗にならざるを得ない。ここ二、三年のダウンタウンの芸って、年下の芸人をいたぶってるだけで、一言で言うと、「どんくさいやつをいじめてなにが悪いの」ってことでしょ」

「まして『なぜ人を殺してはいけないの』なんて・・・」
「(中略)なぜ答えを人に求めるのか、しかも決して信用していないはずの大人に向かって」

「子どもは自分で選んで生まれてきたわけじゃないし、親を選べはしない。幼い子どもは生きる環境も選べないんだから、親は絶対的な専制君主じゃないですか」

初対面に近いので自分の歴史とエピソード、あとはきっかけになった『永遠の仔』のテーマにちなんで(私は未読なので違うのかもしれないが)親と子、命と暴力についての話が中心。
思ったより坂本龍一がまともなんだな、と思った。音楽は別にして、ロハスだの地雷撤去だの地域通貨だのとセレブな戯言をぬかすおっさんだと思っていたが、なんというか生き延びようとして、未来を考えてるだけなんだな、と感じられた。
天童荒太はさすがに坂本龍一が相手だと物凄く普通に見えてしまい、あんまり小説を読む気にはならなかった。一応何かの縁なので読む気だけど。

面白いは面白いけど、坂本龍一のロングインタビューでよかったな。

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