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George Benson 「Absolutely Live」



ジョージ・ベンソンといえばやはり「ブリージン」以降のイメージで、どっぷりショウビズの世界に行ってしまった人という印象があったのでBGM的にしか聴いてこなかったのだが、マイルスを集中的に聴いていた時に特に自分が気に入った「Miles in the Sky」にギタリストとして参加しているのに気がついて、また興味が沸いてきた。なんせこの作品は初のエレクトリック・ジャズ作品なわけなので、そこに呼ばれるというのはかなりの事だ。しかもその後のフュージョン期にも「Weekend in L.A.」などの名作がある事もわかり、俄然気になる存在になったのだ。ストレート・アヘッドなジャズ→フュージョンまではよくいるが、その後ヴォーカル物でも人気を博すなんてちょっと異常だ。

さて、そんなジョージ・ベンソンの2008年リリースのライブDVD。アイルランドでのライブで、ジョー・サンプルやビッグバンド、オーケストラと共に演奏をしている非常に豪華なライブ。
まずいきなり驚いた。何故こんなにも真っ白なのか?舞台上も、客席も。「リッチ・オールド・ホワイト」という、クラシックの客層を皮肉った言葉すら思い出してしまったほど。両者の間にそこまで密なリハーサルがあったとも思えない演奏で、まぁ豪華だし、演奏もベンソンの歌も特に文句はないけど、なんだかよそよそしい感じがする。
3部構成のライブになっているので一度舞台からいなくなり衣装チェンジ、今度はジョー・サンプルらのバンドと一緒に出てきた。それを観て、演奏がはじまるとなんだかホッとしてしまった。別に人種でどうこうは無いのだけれど、こっちの方が格段にいいのはどう聴いても間違いないだろう。
グラミーアーティストだし、ヴォーカルも一流なのでどう考えても悪かろうはずもないのだが、さっきまでの演奏みたいなショービズどっぷりな感じはさすがに抵抗を感じてしまう。スタンダップコメディアンかつ、ディナーショウもやれる人、みたいに見えてしまう。
そんな感じでちょっと嫌な感じがしながら見ていたのだが、やはりギターを抱えた途端に目が離せなくなってしまう。上手すぎるよ、やっぱりこの人。端正で流麗なフレーズ、完全に洗練されたオクターブ奏法、ギターと一体になったかのようなスキャットと同時に盛り上がっていく様はやっぱり興奮させられるし、見入ってしまう。今となってはフュージョンではなく、きちんと「ジャズ」の感じが出せる人も貴重だ。

この人はその天才さ故にものすごく出来る事の幅が広く、果てはポップスの世界まで突き抜けた人気を博してしまったがために、個人的にはまぁちょっとこれはどうかな?と思ってしまう部分も無いではないが、うーん、やっぱり文句が出ないわ。素晴らしい。
今度はバリバリフュージョン期のを買おう。

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Iron Maiden 「Death on the Road」



そういえばずいぶんIron Maidenを聴いていなかった。
当然メタラーなのでレジェンド的な存在として当然アルバムは何枚も持っていたし昔から好きなのだが、本当に「そういえば・・・」ってくらい聴いていなかった。
思い入れがあるのは1stと「The Number Of The Beast」「Fear Of The Dark」だが、それは単純に中古屋にあったのがその3枚だっただけで、さすがにブレイズ・ベイリー時代には疎いが基本どれも好きだ。今はメタルはほとんど聴かないし、聴くとしてもブルデスくらいなので最近は聴いていなかったが、久々に聴くとやはりいい。
メイデンとジューダスといえばメタルの2大巨頭で、テクノロジーや時代の導入で少しブレた期間があったり、ボーカリストの交代によって評価が落ち、またボーカリストが華々しく戻って人気復活、という経緯まで似ているのだが、PANTERAから始まるラウドロック勢が「低音ゴリゴリのリフ」にこだわった事からまたフィーチャーされたジューダスに比べ、やるとすぐメイデン風といわれるツインギターでの3度ハモリは今や下火になっている正統派メタルやメロスピ勢に受け継がれたことから、若い世代でこれといった後継者は見つからないのが現状だと思う。有名なのはSUM41が半ばパロディ的にやったのくらいだろう。
しかし久々に観るとやっぱりカッコいいわ。トリプルギターになってからがむしろ全盛期なのでは?と思ってしまうくらいだ。このくらいキャリアがあるバンドだと、だれかしらがいなくなってしまっていたりするのだが、4th以降は現在のメンツが出入りしているだけで全員健在で、しかもそういえばこのバンドはドラッグの噂を聞かない数少ないバンドだ。それどころか初代ヴォーカルのポール・ディアノ以外は悪い噂すらない。

さて、このDVDだが激しく移り変わるカメラはPV風、テレビ番組にロックバンドが出てきたとき風で落ち着かないとも言えるが、当然好き嫌いはあるにせよクオリティは高い。2時間近くこれはつらいっちゃつらいが、ショボイカメラ1台+引きの全体映像みたいなのも辛いわけで、私にとってはこっちの方が飽きずに楽しめた。
トリプルギターでのこのラインナップが、今となっては史上一番長く続いている、という幸福もありステージは華やか。しかし実は大仰なのはステージセット、それも特定の2、3曲に出てくるエディくらいだし、衣装を変えたりするのもヴォーカルのブルースのみでスティーブ・ハリスなんかずっとサッカーシャツに短パンで走り回っていたりして、いわゆる「へヴィメタ」的な嫌われる要素である大仰さは無く、まぎれもなく生々しいロックバンド然としている。
そして、このおっさん達はよく動く。ちょっとビックリするくらい健康そうだ。ヤニック・ガーズなんか走りまくるし、時にトリプルギターの最大の長所である「1人くらい弾いてなくてもOK」というところを使い、ギターをグルグル回したり、投げたり、出てきたエディと曲中にジャレたりと、おっとりした感じのデイブ・マーレイと硬派な感じのエイドリアン・スミスもこの年齢のバンドにしては結構動くのだが、さらにパフォーマンス面でかなり活躍している。
「ROCK IN RIO」とは違い、フルに独自のステージセットを使える事もあって、「お、出たよ旗」とか「おお、エディだ」みたいな楽しさはもちろんあるのだが、普通にカッコいいロックバンドの映像として凄くよかった。
ただまぁ、イロイロな事情の中で奇跡的な名作となった「ROCK IN RIO」の方が俺は好きかな。「Breve New World」までしかアルバム聴いてない、ってのもあるけど、あれはメチャメチャ熱かったもんなぁ・・・見たくなっちった。

しかし輸入版の中古を安く買ったので、今検索してみてはじめて知ったのだが、なんだか日本版は複雑なことになってるみたいだ。うーん、いいDVDなのは間違いないから、ちゃんと再発売してほしいなぁ。

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MO’SOME TONEBENDER 「faster!」



モーサムの2005年発売のミニ・アルバム。
新曲は前半4曲で後半4曲は既存曲のライブテイクとはいえ8曲入り46分というボリュームなので、好きな曲はあるもののアルバムをフルで聴くのはあまり・・・という私にとってはアルバムフルアルバムと変わらぬ満足感がある。

たぶん前にも書いたが、このモーサムとシロップ16gは私にとって初めてファンになった、同時代的に存在した日本のバンドだ。
ディケイド語りには意味は無いと思っているが、21世紀になったばかりの頃、まだ地震がくるまでの10年間ほどは、今考えると景気が悪いながらもまだまだ余裕があり、いわゆるゼロ年代のバンドがもてはやされていた。私にとっては90年代を引きずったままの人間が、新しい機材をテキトウにいじっているようにしか見えなかったが、それでもまだCDは売れていた。NUMBER GIRLくらいだろうか、気になったのは。しかしそれも95年結成であり、向井秀徳という若いのに「おっさん」的な見え方のする人間が中心であった。
当時やっていたバンドのテクニカル志向に限界を感じ、後はその後のデスコアに行くような流れ、結局は80年代90年代と同じ、「プログレ→パンク」や「ニュースクールハードコア/デスメタル→ラウドロック」という流れになっていくのか・・・という諦めのようなものを勝手に感じて辞めてしまったあと、フラフラしていた時に誘われていったのがこの2組のライブで、そこにしばらくハマって居たのだ。
とはいえ、明らかに五十嵐隆という天才の一端が突出していたsyrup16gと違い、このMO’SOME TONEBENDERは中々好きになれなかった。本人の意思がどうであれ、インタビューで何を言っていようが、明らかに「日本のNIRVANA」として売られていたし(はっきりそう書いていた雑誌もあった)、そこから自発的に離れようとしてはいない様に感じたのだ。
先に薦められて音源を聴いたものの、好きな曲が数曲あるにはあるがどうも腑に落ちない部分が多かった。それは、強力に薦めてきた人間の信者じみた言葉への反発だったかも知れないが、さんざん「ヘヴィー」だの「アグレッション」だの「ノイジー」だの「クレイジー」だのを聴いてやってきた直後だった自分に刺さるのは、たまに出てくるグッドリフと日本語詩くらいだった。
そしてノリきれないまま初ライブ、たしか「TRIGGER HAPPY」リリース時、たんにチケットが余ったからというので呼ばれて、暇だったので行っただけだ。この頃はまだハッキリと客席にも緊張感があって曲間に騒ぐような雰囲気も無くじっとステージを凝視し、それに対しこの頃よく雑誌の写真でも見た真っ直ぐ前を睨めつけて歌う百々和宏がやはり印象に残った。ただやはり長尺の曲でジャムったりする感じの時は正直つまらなく、寝そうになったし、「ファズと空間系使って適当にギターかき鳴らしてバーン」みたいなのはウンザリするほどありがちで、大興奮の周りのファンとの温度差を感じた。
そのせいでその後しばらくはライブも断っていたが、この「faster!」を聴いてまた行くようになった。この作品では自分の中で全部がぴったりハマッたのだ。
そもそもハッキリ言って、このバンドはファンが思うほど音楽的な冒険もないしテクニカルでもないと思うのだ。ハードすぎずサイケすぎず、叫ぶばかりでもなく特別上手くはないが味のあるヴォーカルに遊びの余地を与え、日本語詩を生かす事こそがこのバンドならではだと思っていたのだ。
このミニアルバム、特に前半の4曲ではそれが見事に出来ており、リフのフックや、ちょっとした間の入れ方などの全てが上手くいっていて心地いい。後半4曲のあくまで基本はライブでの出音という自然な拡げ方も、スタジオ盤での実験的な取り組みが上滑りしているように感じていた自分の耳にもスッと入ってくる。
このCDのレコ発かなんかからまたライブに行くようになったのだが、しかしそれもまた続かなかったのは予想外だった。
最後に聴いたのは「C.O.W.」だっただろうか。
日本語詩を生かしながらもそこにちょっとばかしハードな部分や実験的な要素の入ったロックバンドは当然ながらドンドン人気になっていき、ライブでも以前のように1人1人と正面きって対峙してくるようなピリピリしたムードは徐々に薄れ、ファンの合唱を誘発するくらいになってしまった。
あくまで、初期にはハードコアバンドとして語られる事もあった緊張感溢れる部分と広く受け入れられそうな部分の融合、カヴァー曲の選び方で言うとフリクションとT.REXの融合にちょこっとソニック・ユース、そしてわかり易い打ち出し方としてもちろんNIRVANAという感じが私にはとても良かったのだが、進化の方向としてはやはり私の好みとは違う方向に行ってしまった。ニューウェーブのアートスクール感が苦手な私には当然かもしれない。

そう考えて行くと、今でも好き過ぎるが故にむしろあまり耽溺しないようにしているくらいなsyrup16gと比べて、ずいぶん短い蜜月だったな、とも思うが、やはり久々に聴くといいなぁと思って、リピートしてしまった。
しかしとっくに解散し、沈黙を続ける五十嵐隆と違って、今も順調に活動しているモーサムのライブに行く気がしないっていうのは変な気分だなぁ。



追記

なんて書いた直後にググッたら「五十嵐隆が4年の沈黙破り“生還”ライブ」↓だと
http://natalie.mu/music/news/85831
いやー、気がつくの遅かったけど、行けるかなぁ・・・。


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ZOUO 「The Final Agony」




長い間、伝説のレア名盤として高値で取引をされていた音源。
しかし、ここ数年で再発され、ボックスセット限定としてだがオフィシャルにCDに収録されたことで、クリアな音で触れられるようになった。まぁ好きな人はどうにかしてブートなりなんなり持っていただろうが嬉しい事だ。
このバンドの事はそれなりに前から知ってはいたが、多くのジャパコアバンドと同様に伝説は数あれど活動期間は短く、オリジナル曲は十数曲のみ、しかも音源になっていたのはEP1枚とコンピ盤(御存知、ハードコア不法集会)の数曲のみで、2011年にリリースされたライブアルバムでやっと11曲もの未発表曲が世に出たという感じだったので中々とっつきずらかった為、少し前まで触れておらず、再発を期に手に取った感じ。
そもそも私はメタラーで、その後もわりと一気にS.O.Bあたりまで飛んでしまった為ジャパコアには疎く、今更ながらにそのクオリティの高さとオリジナリティに驚きっぱなしの今日この頃だ。
OUTO、Desth Side、BASTARD、GUDON、白(KURO)などなど・・・今更ながらにCD買うのが楽しい。

さてこの4曲入りEP、83年(84年かも)当時高校生のバンドがスタジオの6時間パックみたいなやつで8トラックとかで録った音源なのだが、いまだに興奮させられる名盤だ。
ハードコアバンドだが、曲名のせいもあるだろうがyoutubeでも「one of first black metal」なんていうコメントが付くのも頷ける音源で、音が悪く、演奏も上手いとは言えないが、SE的なギターのイントロからはじまり、長めのギターソロもあるなど構成もシッカリしており、ボーカルにかかった妙に深いリバーブも合わさったのを今の耳で聴くと怪しく生々しいプリミティブブラックメタルっぽい感じもあるし、もちろん若さ溢れる勢いのある初期ハードコアでもあり、「今でも十分聴ける」どころか完全に名盤だ。

基本的に私は「初期衝動」「若さ故の勢い」といった言葉には懐疑的になってしまうのだが、この時代のバンドは本当にミドルティーンくらいが演奏もままならないまま音源を出していたり、しかも「一回性」という言葉の通りに、アルバムが出るか出ないかくらいであっさり解散してしまったりメンバーが変わってしまったりするバンドが多く、練習しないまま歳だけくった情けないバンドとは違い、潔く刹那な感じで本当にハードコアパンクらしい。

ちなみにボーカルのCHERRYさんのインタビュー↓インタビュアーはなんとNAOTO!(元S.O.B、R.F.D)
zeromagazine.jp/interview_2/2011/02/
このZERO MAGAZINEインタビューって、異常に濃いメンツの素晴らしいロングインタビューが多くあるんだよね。今の所はurlを削っていけばナンボでも読めるのだが、いつか見れなくならないか心配だ。本にして欲しいなぁ。
こちらはギターのDEBASO氏インタビュー↓
zeromagazine.jp/interview_2/2011/03/

ZOUOの音源がamazonになかったので、CERRYさんの実弟であるブッチャーさんのOUTOのリンクを↓こちらもメチャカッコいい。名曲「I like COLA」録音時はなんと中学生!

OUTO

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このISHIYAさんの本も読みたいなぁ、と思ったまま買ってないや。落ち着いたら買おう。


NIRVANA 「ライヴ! トゥナイト! ソールド・アウト!」





基本的に、NIRVANAについて外で人と語す事は無い。
確かに一時期ハマったし、今でもふと「In Utero」を棚から取り出し、聴き出したら何度もリピートしてしまったりはするのだが、誰かと語るとなると面倒なのだ。
もはや完全に「伝説」となり、毎年1回はシドヴィシャスやビートルズなどと同じようにロッキンオンの表紙になっている昨今ではよけいに面倒になった。尾崎豊ファン、ビートルズファン、ブルーハーツファンと同じく、面倒だし、苦手だ。どこが苦手かというと、彼らは「俺の中の、俺なりのヒーロー(神)」への信仰を語るだけで、外部とのコミュニケーションが出来ていないところだ。インタビュー中に出てきたアーティストのCDを買ってみる、という事すらせずにグダグダ語られても困る。
単純に、ブラック・フラッグやソニック・ユースやメルヴィンズを聴けば、カートが憧れていたが出来なかった事が見えてくるし、ティーンエイジ・ファンクラブやザ・ナックを聴けば、こちらの方向は天才的に向いていた事がわかるし、リードベリーを聴けば将来的に向かったかもしれない所が見えてくる。初期のアルバムも併せて聴けば、何を試して、何を削ぎ落として行ったかも解る。
それなりにハマって、本も読み漁った自分の最終結論は、「格好をつけているがアンダーグラウンドを好きになりきれないポップの天才」というものだ。「天才」で「ルックスがいい」というのはまず揺ぎ無いだろう、問題はそれを分けて考えるって事と、どの部分かってことだ。

久々にDVDが出てきたので、音源以上に手に取る機会が少ないDVDを凄く久しぶりに観た。
そもそも上手いバンドでもないし即興的な部分もほぼ無いので、私にとってそこまでライブ盤の必要性を感じないバンドであるので、流し観ではなくちゃんと観たのは2回目くらい。
そういえばこのDVDは完全なライブDVDと言うわけではなく、かといってドキュメンタリーでもなく、ヒストリー的なものでもなく、ハッキリ言うと中途半端な代物だ。
現在ではナンボでも公式のライブDVDは出ているし、「グランジ/オルタナティブ」に関するドキュメンタリー映画も作られている、これを言ってはおしまいだが、インタビューなんかyoutube見だしたら山ほどあるし。
そんな中でこのDVDに、フルで収録されたライブDVDや魅力的なブートレッグや無限に広がるyoutubeに勝てる要素があるか?と考えると無いのだが、オフィシャルな映像はしばらくはこれしかない時代があったし、「伝説」も、単純に見ててカッコいいカートも、悪ふざけをするバンドも、インタビューも、テレビ出演も、大体全部が入っている、と言えるので、入門編としては良くできているのかもな、と思った。カートの死後、発売されたということでカートばっかり写っているなぁと思ってしまうが、まぁそれはしょうがない所だろう。
ライブをじっくり観たいと思ってたらインタビュー(しかもTV出演時のもののツギハギ)が入ったりするし、とっちらかってるだけでそこまで作品として統一性を持たせられているとは思えないが、やっぱりカートはカッコいいし、いいバンドだな、と思う。

あ、デイブ・グロールのドキュメンタリー出てたよな、たしか、そっちの方が観たいな。

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モップス 「モップス 2001 Millennium 1 BEST」





数々の幻想と伝説を身にまとっているGSバンド達には興味があるのだが、その全てを鵜呑みにして、まんまの洋楽カヴァーや会社から嫌々やらされた歌謡曲にそこまで褒める所があるのかというと微妙だし、別にマニアックなバンドならいいってもんでもないので「カルトGSコレクション」みたいなのや古い映画のディスコシーンにチラッと出ているバンドの映像をやたらありがたがるのもちょっと馬鹿馬鹿しいような・・・・しかしyoutubeを探しても、もういい歳になったおっちゃんたちが「懐かしの!」みたいな感じでテレビ番組で再結成ライブしてるのばかりが出てくるなぁ。
そんな感じなので中々GSに関しては長い間いい出会いが無かったのだが、少し前にゴールデンカップスと、そしてこのモップスにはガッチリ掴まれた。
まず吉田拓郎からの提供による「たどりついたらいつも雨ふり」という曲のタイトルと「ああ このけだるさは何だ」という1節にやられてしまったのだが、youtubeを探したら「Blind Bird」「I Am Just A Mops」などの初期のサイケデリック期を発見し、さらに興奮したのだ。日本のサイケなGSバンドが海外でも人気でブートが売られているっていうのは聞いた事があったが納得のサウンドだ、メチャメチャカッコいい。それは「Nuggets II」に「I Am Just A Mops」が収録されている、という事実からもわかってもらえるだろう。
それで、とりあえずこのベスト盤を買ってみたのだが、このアルバムに収録されているのは後期のニューロック的なアプローチになってからの曲ばかりなので、「たどりついたらいつも雨ふり」「御意見無用」などの名曲はあるものの、これを聴くだけではそこまで特別なバンドという感じはしない。
ニューロック的ではあるが以後のバンドに見られる殺気や、緻密なアレンジなどは見られず、いい意味で開けっぴろげ、悪い意味で中途半端な感じが出ている。この感じは鈴木ヒロミツの荒々しいが朴訥な感じのするボーカルやキャラクターと合っているので、悪い感じはしないし、これはこれで好きな人も多そうだが、私はちょっと不満だった。
「傘がない」「たどりついたら〜」「朝まで待てない」「夕暮れ ALONE」などでわかりやすい、全体的なムードとしてこの煮え切らなさ、歯がゆさこそがモップスなのだ、というのも解るが、ベスト盤ずっとそれだとキツイ。とはいえ「永久運動」などで聴ける素晴らしいギターフレーズが所々入ってきたりするだけに、収録曲の3分の1くらいは初期のアルバムにしてくれればずっと聴けるアルバムになったと思うんだけどなぁ。
しかし、GSなのに今でもストレス無く普通に聴けるってのは凄いな、巧いバンドだわ。

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LUNACHICKS 「Babysitters on Acid」





GGアリン&Murder Junkiesのドラマーが妙に執着しているバンドとしてお馴染み、ルナチックス。お馴染みかどうかは知らないが、それ以外で名前を見たことが無い。
ガレージがかったハードコアで、ガールズバンドっぽいルーズさと、それにしては野太い声と強面な風体などで気にはなっていたが、買っただけで満足してしまっていた1枚だ。
しかしちゃんと聴いてみるとこれが中々カッコいい。
無理矢理とってつけたような展開も多々あるし、テクニック的にもアイデア的にもそう新しいものは無いが、稀にカチッと決まった時にはその骨太な感じと相まって、ちょっとBLACK FLAGを思い出してしまったりした。パンク的な性急なビートから一気にスローになったり、ミドルで押したり、意外と小技を使ってきている。
「Babysittters on Acid」「Born To Be Mild」「Cookie Core」「Octopussy」など、いかにもアングラっぽいふざけた曲名などからジョークバンドかと思ったが、けっこういいバンドだ。
これが1stアルバムで結局解散までに6枚のアルバムを残しており、今ちらっと検索したらエライポップな曲とPVが出てきたので、方向転換したりしつつも長きに渡って結果を残したバンドだったんだな、と今更知った。
ガールズバンド、しかもハードコアとなると中々難しいのだが、上手くやれていたバンドの1つだろう。
うーん、とりたてていいバンドでも無いけど、ちゃんと聴くと結構良かったり・・・・ガールズバンドの中ではかなり好きなバンドだけどね。

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TODAY IS THE DAY 「Axis of Eden」





2007年作の8thアルバム。
リラプスからのリリースも止め、Steve Austin自身のレーベルから、自身のスタジオで自身のプロデュースでの作品、という事で本格的にコントロールを全て握った形だ。
スティーブプロデュース作品の特徴とも言える、基本的に生々しくデッドな音で録りながら、時に偏執的なサウンドのこだわりを見せてくる感じは健在。
いくらペタペタした音でも新加入のHate EternalのDerek Roddyのドラムは圧巻。1曲目のブラストでいきなり驚かされたし、6曲目などでは完全に狙ったであろうやたら多い音数をぶち込んできたりと、今までとは違ったバンドの側面を見ることも出来る。そういえば、長尺の曲が無いな、今作は。
しかし、やはりメタルバンド然とした感じにはなりえるハズも無く、飛び道具としては面白いと思えるものの、そのカッチリしたドラムがアルバム全編にわたって鳴り響く感じはやはり違和感がある。以前からも感じられた、キーボードの使い方などに見られるブラックメタルからの影響がある曲には多少良かったかな・・・くらい。
プロデュースもできる絶対的バンドリーダーがやるバンドとしてはありがちだがスティーブ以外のメンバーは流動的でほぼ個人プロジェクトなので、「もし上手いメタルドラマーがToday Is The Dayに入ったら」という感じで楽しめばいいのではないかと思う。結局、Steve Austinが好きなのだから、私は。
ただ、まぁ別に後回しでいいアルバムだろう。正直、スティーブが好き勝手やるためにはネームバリューのあるメンバーは要らないんじゃないかな。
まぁデヴィンしかり、アルビニしかり、この手の人達はそのうちポコッと名作を出したりするので、気長に待てばいいのだろう。

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TODAY IS THE DAY 「TODAY IS THE DAY」





96年発売の3rdアルバム。何故かここにきてセルフタイトル。
バンド名をタイトルにしたってことは気合入ってるんだろうな、と思ったのだが、どうもイマイチ。
スティーブ・オースティンのプロデューサーっぷりはここに来て精度とサウンドの広がりを獲得しているが、なんだか小さくまとまってしまった感じ。唯一、ベースレスでキーボーディストがいる編成で録音されたアルバムだからなのだろうか?直接的なバンドとしての勢いは感じられず、サウンドの作りこみでも補いきれていない。
そう悪いアルバムではないし、当然間違いなくtoday is the dayのサウンドなのだが、あえてこのアルバムを選ぶ理由は見当たらないかな。

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TODAY IS THE DAY「Supernova」




TODAY IS THE DAY、94年のデビューアルバムです。
私がこのバンドを知ったのは、確かビースト・フィースト2002に出るのが決定した時に、その時の最新作である「Sadness Will Prevail」を買ったのが最初だろう。解りやす過ぎるが当時の心境に限りなく響くジャケットから興奮したのを覚えている。
ノイズと不協和音まみれで錯乱しているような作風の上に2枚組みという超大作な作品で、その圧倒的な狂気じみた暴力性に驚いたが、当時16、7でドロップアウト後に本格的にデスメタルバンドを組むも、マッチョイズムやテクニックの追求にはどうも違和感を覚えていた自分にはピッタリくる1枚だった。
ウソみたいな話だが、当時自分の部屋で大音量で聴いていたら、私が暴れていると思って親が焦った顔で飛び込んできた事すらあった。そのくらいパワーがあったのだ。
ただまぁ真似しようがないというか、単純にコピーしたところでどうもならない類のバンドではあったので、しばらくハマッた後は遠ざけていたのだが、↓これを観て熱が再燃してしまい、改めてファーストから聴いてみている。音の安さ、少なさに反してあふれ出る狂気と緊張感には脱帽だ。

さてこのファーストだが基本的にはずっと変わっていないんだな、という印象。スティーブ・オースティンはずっとそのまんまだし、このバンドははっきりいって彼のワンマンバンドと言って差し支えないだろう。この時期に既に全て武器が揃っているというのは凄い事だが、その後の作品と比べて秀でている部分があるかというと、まぁ無いだろう。ボーカルにかかるエフェクトや、急に40秒ほどの電子音というかノイズ曲が入ったり、人を馬鹿にしているようなインスト曲があったり、10分近い長尺の曲が入っていたりと完全にtoday is the dayなので、ファンなら買っても損は無いだろう。
しかしこうやって改めて原点を探ると見えてくるものもあり、メタルとして扱われる事が多いが、リフなどにメタルっぽさがあるものの、出自としてはハードコアなのだろう事が伺える。長尺の曲にしてもドゥームというよりかは後期ブラック・フラッグ的なものやSWANSなどのインダストリアルや即興音楽に近いものも感じた。
もっと言うと、一昔前でいうとButthole SurfersとかBOREDOMSに近いのかな?と思った。彼らがまだ80年代的な明るさや馬鹿馬鹿しさを持っているとしたら、近い事をやっていながらも90年代から00年代における閉塞感や景気悪化にともなう全方位的な悪意を持ったグループだ。

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