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ロマン優光「間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどもに」




「僕より救われない悲惨な魂を発見!」
と推薦コメントを書かれ、第1回中原昌也文学賞を獲った『音楽家残酷物語』以来、本の出版が無かったのだがここに来て連続で新書が出た。

前著の時は「おー出たか!でもまぁ次はまたしばらく出ないだろうから、そのうち買おう」と思っていたのだが、続けてすぐにこの本が出て、タイトルに興味を惹かれたのもあってこっちから買った。
読んでみると『音楽家残酷物語』の時の、借金返済のため原稿用紙に書かされた事が影響しているのか、ある程度原稿としてカッチリと書かれたものと違い、かなりカジュアルな文章で、まぁ嫌な言い方をするとブログやツイッターの延長のような本でした。新書って元々スピード勝負で、そういう感じはありますけどね。

テーマは「サブカル」という事で、私も「遅れてきたサブカルっ子だ」なんて何度か書いていますが、その定義は人によって異なるもので、いまや「サブカル」という言葉すらほとんど使われず「オタク」産業が一番金回りがいいという現状もあって、もはや定義は人によって全然違います。
私にとってそれは象徴的に「エロ本の白黒ページ」で、それはバブル〜バブル崩壊後数年のまだ景気のいい時に雑誌の「メイン」としてエロ写真があって、それさえあれば「サブ」の白黒の文字ページは好きにやっていい、という余裕がそうだと思っているからです。
ただ個人的にそう思ってそれが好きでいるだけで、「サブカル」の定義っていわれると難しい。

で、この本は「サブカル」の定義、そして同時に近しいもの、むしろ昔は1つだったり被っていたりしていたものとしての「オタク」というものについての本。

本にも書いてある通りやはりこれも「ロマン優光が考えるサブカル」というもので、私にすると『サブカルで食う』という著書もある大槻ケンヂや電気グルーヴなどのナゴム系やエロ本方面の末井昭や山崎晴美なんかにほぼ言及されていないのはちょっと以外だったりもする。大槻ケンヂは町山さんについての文章で名前だけ出ていたし、青山正明の名前も出てたから、そんなことは承知の上で、今回の本としてはそこ以外を重点的に、という事だろうけど。

最初の方の3章は「サブカル」と「オタク」というものの言葉の成り立ちや歴史に関してかなりキチンとした考証がされていて、ここは概ね誰も付け加える事は無いだろうと思います。

そしてそこからがネット上で大きく話題になった部分で、簡単にいうと「ロマン優光が町山智浩を批判!」みたいな記事がバッとでたんだけど実は読むとそうでもない。
「あんたの事、好きだし尊敬してるんだからさぁ、頼むからちゃんとカッコよくいてくれよ!」という悲しい叫びでしかなくて、いくつかの事例を挙げて「これは良くないだろう」という事を書くんだけど、「イベントでハシャイじゃっただけ、ってのは私は分かりますけど、分かってくれる人だけって以上の場に出るようになってるんだから、いつか大きな問題になる前に考えてくださいよ」みたいな感じ。
だからそこはむしろ尊敬の念のほうが強く感じた。
私もそうだけど、町山さんファンは結構そうゆう感じで見てると思うしね。

それより水道橋博士に

「博士は芸能人であって本職の物書きではないですし、年齢的にも『ホモ』という言葉を使ってしまうのはわからないでもありません」

とか

「べつに博士は、サブカル層だけをターゲットにしているわけではなくて、色々な方向性の仕事をすることで様々な層を取り込んでいこうという活動の一つでしかないのですが〜」

とかを、あっさり書いているところの方がキツイと思う。

正直、私は『藝人春秋』あたりから博士が苦手になってきたので凄く頷けました。この本の出版後にツイッター上で軽くやり取りがあった時も「アウティングってどういう意味?」だの「ロマン優光(さん)」とかしょうもない事書いていて、傍から見てても酷かったしね。

あとは、大学で同じサークルだったという編集者/ライターの大塚幸代さんについて触れていて、彼女が亡くなったってのをこの本で知ってけっこうショックだったなぁ・・・。小6の時に投げ売られてた『Quick Japan』を買った事からサブカルの道に入った私としては、うん。
ウォッチ対象になるくらいの人物だったって事も分かるし、私もファンというよりアンチ寄りだったんだけど、なんかその、もどかしい「表現がしたいけど表現するものが見当たらない」みたいな感じが、自分を見るようでもあるっていうか。ウォッチ対象ってそういうところがあるような・・・自分もこうなってたかもしれない、または、自分だってこうなれたのに、みたいな感情で粘着するっていうか。
だから、吉田豪はチクッと言ってたけど「みるく」の堀口綾子についての記事が、私的には一番心に残ってたり・・・。

しかし、確実に時は経っていて、「僕より救われない悲惨な魂」のハズがロマンさん今や主夫かぁ...。
前著も買おう。

いかにもな場所でいかにもなメンツ。

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古屋兎丸/乙一「少年少女漂流記」





乙一と古屋兎丸という、いかにもQJ的サブカルって感じの2人の共作による青春漫画。
予想通り過ぎるほど予想通りな出来だったけど、けっこう面白く読めた。

両方とも中学生くらいの時にQJで知って、本を買った覚えはあるんだけど、乙一は何冊か読んだ本の中で展開がどうしても気に入らないのが1つあって(作品名も忘れたし、うろ覚えだけど、登場人物の性別が入れ替わってるように読めたのがあったような・・・)読むのを止めたし、古屋兎丸はけっこう好きだった記憶があるが、一番最近見たのは園子温『紀子の部屋』で俳優としてだ。

気がつくと最近何やってるか全然知らない状態だったけど、『少年少女漂流記』ってタイトルの本ならピッタリだな、と手に取った。最近もクソもだいぶ前に出た本だったけど。

タイトルから『15少年漂流記』と『漂流教室』を合わせたみたいなやつかな?と思って読んだんだけど、まぁ遠からずって感じ。
思春期特有の感じを、はっきりとストーリーと絵としてそれぞれきちんと表現していて、合わさった結果、作品として凄く良くなってた。
私がおっさんになって、そこらへんにあまり心動かされなくなったことを差し引くと、名作の部類に入ると思う。


しかし巻末にある、あとがき的に2人が製作過程を語る対談みたいなのはあんまり必要だと思わなかったなぁ。なんかネタ元が浅いのが丸分かりで。
そりゃ伊集院だし、「自ギャグの詩」だよ。



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遠藤浩輝 「オールラウンダー廻」1〜19巻 完結





ついに完結。

文化系丸出しの私が格闘技をはじめた時に、
「なんか読んだ方がいい本とかありますか?メモとか取るべきですか?」
と先生に訊いても
「いやー、そんなの大丈夫ですよ!毎日練習してたら覚えるし、強くなれます!」
とスポーツマン全開でさわやかに言い切られてしまった。

「いや、毎日は無理・・・というかガキの頃にプライド観てたくらいで俺まだルールさえわからなくて・・・っていうかマジ練習中しんど過ぎて頭まわんないからなかなか覚えられない・・・」
と思ったが、まぁでも格闘技ってそういうもんだよな、とも思い、そこは自分で探した。

ロッカールームに置かれてる雑誌や本をチェックし、普段の会話の中からネタを探した。
格闘技系の雑誌をはじめ、いろいろと買いあさったが、この漫画が一番わかりやすかった。

特に寝技ってやっぱり実際やらないとなかなか難しくて、全然わからなかったんだけど、5巻だったかな?最後のおまけページにテイクダウンから固め技からマウント、腕十字みたいな流れをわかりやすく解説付きで書いてくれてる1ページの漫画があって、それが超わかりやすかった。
格闘技、特に寝技有りのものをはじめるならこれをとりあえずここだけでも読めば流れはわかると思う。
MMAは好きだけど、寝ちゃうとよくわからん、という人にもピッタリだと思う。アレがわかるとわからんじゃ全然違うよ。

マジで私なんか最初、教えてもらいながら自分が何やってるか一切分からなかったから・・・。
寝技って詰め将棋みたいな所があるので、分かれば分かっただけ面白いんでね。最初にこれ読んでれば・・・って思いました。
まぁそれと同時に、「邪魔かなぁ・・・でも行かないと覚えられないしなぁ・・・」なんてビビリながらもそれなりに続けて通ったら、短期間でちゃんと覚えられたのも事実なんですけどね。
両方大事ですね。

はい、ということで『オールラウンダー廻』完結。
やっぱ多少格闘技かじってる私から見てもリアルで面白かったです。ジムにも全巻揃ってました。
いやー、途中で震災があって劇中でもチャリティーマッチが行われたりしたので、このまま実世界とリンクしつつ長く連載していくのかと思ったら、潔くキレイに終わりましたね。

あくまでアマチュアの世界を書く、という事に徹していたのは凄くよかったんだろうな、と読み終わった今思います。
それこそプロでもそうそう稼げない世界で、アマ格闘技をやる、という中でのあれこれが本当によかったな、と。
そして、そういう高校生とプロ予備軍の人がガチでやりあう大会がある、しかも他の格闘技からの転向組が自分の個性を活かして戦える修斗という格闘技って凄いな、と改めて思いました。

アマ修斗の漫画、と聞いて特別な世界の話だと思ったけど、全然そんなことは無く、振り返って考えれば、部活モノの青春漫画のセオリーは全部入っている。そこに更に同じ土俵に大人もいる、っていうのが新しかったのかな、とか思ったり。
スポーツではそういうの中々ないからね。

そういえば昔空手やってて黒帯持ってるバイトの元同僚が
「前年度優勝の30前でバリバリの人に、中学生の俺がボッコボコにやられるってのはなかなかでしたよ」
と愚痴っぽい口調にワザとしながらも、楽しそーうに過去を振り返って話してた事あったなぁ。羨ましいね、やっぱ。こういう世界。

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LAUGHIN'NOSE「LAUGHIN’S NOT DEAD」





ラフィンの最盛期のラインナップ、というのは現役のバンドに対して失礼だが、実際今はチャーミーとポンの2人だけが正式メンバーという形なので、そう言ってもあながち間違いではないだろう。

チャーミー、ポン、マル、ナオキのラフィンといえばこの4人!という人も多いであろうラインナップのラストライブ。
この後ナオキとポンは脱退し、コブラで活動する事になる。

そんな事情もあって、ある種特別視されているライブアルバム。
なのだけど・・・なーんか演奏のテンション低くない?っていう感じ。
メジャーでもそれなりの期間活動し、活発にライブを重ねてきたラインナップなので演奏自体は凄くいい。ただ、パンクバンドなのでそれより、こう、熱がこもってるほうが大事じゃないか?っていう。演奏の正確さが、単にそつなくこなしているだけに思えてしまう。

ラフィンは好きだけど、思い入れはそこまで無い自分にとっては、なんか煮え切らないアルバムでした。
『MEAT MARKET』の方向性をよしとしなかった2人が辞める事になって、最後は初期の曲をいっぱいやろう、みたいに感じられる選曲だし、当時の状況を考えるとこうなってもしょうがないよな、という感じ。

同名のビデオもあってそれを観ると曲順も違うので、ライブ盤にするということでだいぶイジッたという印象だし、なんともねぇ・・・。
最後だ、ということで思い入れがあったらやっぱけっこう大事なアルバムだとは思うんだけど、でもやっぱ映像ないとキツイと思うなぁ。

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末井昭 「自殺」





私の中ではやはり西原漫画の小豆相場に苦しむ「すえいどん」のイメージが強い末井昭。
過去作の『素敵なダイナマイトスキャンダル』も当時絶版だったのに探して読んだくらい好きだ。

エロ本の編集をやりながらバンドをやるのが夢だったので、編集者として『ウィークエンドスーパー』『写真時代』でアラーキーとタッグを組んでいた末井さんは憧れの人の1人だ。
『素敵なダイナマイトスキャンダル』も期待以上の面白さで、もっと好きになった。

工場労働者から看板書き、イラストレーターに、そして出版社の設立メンバーとして編集者になり、アラーキーと伝説のエロ本を作り、その後パチンコなどにハマってしまってもそれをパチンコ雑誌の元祖『パチンコ必勝ガイド』の創刊に繋げる。そして白夜書房の取締役に。
プライベートも、西原漫画に出ているのだけでもタップダンスやったり、サックスやったり、いきなり女装にハマッたり(『素敵な〜』の表紙もそう)と楽しそうな末井さんなので、この本は意外だった。
やたら激しいオジサンばかりの西原のまわりで、唯一の癒し系というか、狂ってるけどのほほんと優しくて寂しそうな感じがしていたんだけど、そうだったのか、と。

この本は朝日新聞に載った自殺についてのインタビュー記事と、その反響と、震災がきっかけになって、ネット上に連載したコラムをまとめたもの。
『素敵な〜』のタイトル通り、末井さんの母親はダイナマイト自殺をしている。しかも隣の家の青年と共に心中という形で。
そして、周りの人間が自殺したり、愛人に自殺を仄めかされたりし、自身もどんどんそちらに引きずられていく。
ほとんど吉田豪の『サブカルスーパースター鬱伝』に出てくるような人たちと同じような経緯で、「やっぱりサブカルってこうなるんだよなぁ・・・」と思わざるを得ない感じ。

そうやって、自身の周りで起きた事や、自身がどうなっていき、どう回復していったかや、自殺に関する本の著者や、イベントを開催している人、法医学の教授などへのインタビューが書かれている。
そういう本はいっぱいあるし、私も何冊も読んでいるんだけど、これは本当に末井さんの人徳というか、どの本の感覚ともちがう優しさに溢れている。
サブカル独特の「ダメなままでいい」というのがベースにあるんだけど、末井さんの朴訥とした文章で、さらに優しく、自殺した人にもしそうな人にも優しく優しく、書かれている。
この朴訥とした文章は諸刃の刃というか、正直ドキッとするような時もあるんだけど、根本にある優しさで、それも全然アリな感じになっている。
いとうせいこうの帯文にもあるが「キレイゴトじゃない言葉」だ。

素晴らしい本だと思う。



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ハロワが祝日で休みだったおかげでアイドル観れた





池袋サンシャインの噴水広場でAnge☆Reveのライブを見た。

単に、祝日なのに気がつかずにハローワークに行ったら当然閉まってて、下に降りたらやってた、というだけなんだけど。はじまったばっかりっぽかったし、せっかくなので最後まで観たけど、なんかいろいろ考えちゃったなぁ。

とりあえずライブはね、凄くよかったっす。4曲観れたんだけどね。

今までアイドルのライブって、友達のバンドが何故か地下アイドルと対バンした時に観たのと、今回みたいにフリーで観れる時にちょっと観たくらい。なので、曲は聴いてても、アイドルの現場には全然詳しく無いんですけどね。

全く初めてで、偶然観たんですけど、足を止めるだけの魅力があったから最後まで観たわけで、そこは完全にそう。
強い個性は無いものの、いわゆる「アイドルの定型」の曲の作りで、ちゃんと固定ファンもいて、MIXもバッチリ、振りマネするファンもいたし、衣装にしろダンスにしろ、全てが高いクオリティで安定していた。
メンバーも可愛かったし、やっぱり生で、こんな近くでライブ観れちゃうとハマるのも無理ないわなぁって思うわ。
ちょっと頑張ればすぐ近くで観られるし、仲間はいるし、メンバーからレスは来るし、って。



しかし、MCで「このあとはどこどこの店でインストアライブで〜明日は〜」とか言っていたんだけど、踏む場数が違うよな、やっぱ。
どうしてもバンドと比べちゃうんだけど、週1回練習して、月2、3回ライブして、っていうのと、事務所に所属して、稽古場があって、こうやってガンガンライブやるってのは全然違うよな。まぁドサ回りといえばそうなんだけど、それすらないからね、バンドの場合。
勿論、こんな高いクオリティのグループは少ないんだろうし、MCでもインストアライブと、今後のライブの前売りチケットを物販で売ってるってのをちゃんと告知してたから、これをずっとやり続けてファンを増やしていったからこそなんだろうな、と思うけど。
昔はカラオケで歌うってしょぼい感じして、「やっぱ生バンドだよな!」って思ってたけど、何の問題も無く、音響もバッチリだったしね。そら演奏の仕事無くなるわ。


・・・やっぱ中毒性あるよなぁ、アイドルって。


生で観て、スゲーなぁ、って思いつつ距離をとるのはその中毒性が見えてるからで、それは女性ならヴィジュアル系だったり、ディズニーランドなんかでもあるもので、共通するのはやっぱりこれが現実逃避だって事。
本を読むのも、ギター弾くのも、映画観るのもそうだけどさ、前述の3つは中毒性が強すぎるよなって。
自分がすぐ中毒してしまう依存体質なのがわかっているから、避けてるんだけどね。もう音楽があるし。

家に帰って検索して、メンバーがみんな18〜20くらいで、ほとんどの娘に「元〜」って書いてあるところに、あー、苦労してんだなぁとか思ったり。もう3年以上活動してるのか、立派なプロだな、とか。
なんかそんな事ばっか考えちゃうな。

キラキラしてましたね。
そういう時が短くて、二度と帰ってこないってのは、おっさんになると嫌ってほどわかるんで、なんか縁があってそのアイドルを知って、応援したいって思ったら、いっぱいお金使っちゃうよね。だって3年後にってわけにはいかないし、それで引退なんかしちゃったら後悔が増えるだけなんだから。
理解は出来るよね。でももうしばらくは、私は自分に投資していかないとなぁ。

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「WE ARE X」




X JAPANのドキュメンタリー映画。
アルバムは出さないわ、映画は公開されないわ・・・と2007年の再結成、そして新曲「I.V.」が公開されてからが長すぎて、期待が思いっきりしぼんでいた。
「世界で成功出来るアーティストはX JAPANだけ。今も順調に活動していたら・・・」という幻想も、この15年ほどの間にDIR EN GREYやCrossfaith、BABYMETALらが海外進出に成功し、チャートにも入ってしまった為、薄まってしまっている。BABYMETALは別、って言う人もいるだろうけど、その分売り上げは一番いいので、あらゆる意味で言い訳が効かなくなっている。

全ての基であり、永遠に幻想に包まれたままになってしまった1997年の解散までのX JAPAN。
再結成後もきっと動けば凄い事になる、という期待に答えられないまま、アルバムは出ず、今やシングルとして発表されたりライブで披露した事のある既知の曲だらけの、ベストアルバム状態になることは必至の世界デビューアルバムは未だ完成せず・・・。

なんかムチャクチャ書いていますが、私はそれなりにファンです。hideに関して言えば、ギターをはじめた時のヒーローの1人で、いまでも大好きです。
Yoshikiは日本の音楽界に残る、偉大なミュージシャンであり、ビジネスマンだと思います。
まぁ、だからモヤモヤするんです。

ということで映画。
海外ではとっくに公開されているのに、ウェンブリーの振り替え公演まで待たされた感があります。

よく言われていることではあるのですが、やっぱり『WE ARE X』っつーか『I AM YOSHIKI』だな、と。
音楽ドキュメンタリーはなんでも観るので、好きなバンドを扱ったものだけでなく、そのドキュメンタリーではじめて知るバンドのものまであるのだけど、それなりに数を観てきた中でこの映画は特に心惹かれるモノでは無かった。
それでもX JAPANというバンドは、特に自分がよく知っており、テレビをつければ「HEY!HEY!HEY!」や紅白で観られた存在で、下世話なワイドショーからカッコいいライブまで観た事のあるバンドであるだけに、厳しい評価になってしまうのもある。
よく知っているだけに、1時間半で収める事の難しさも痛いほど分かるし、じゃあ『I AM YOSHIKI』状態でもしょうがないといえばしょうがないのかな・・・と思ったりもする。
X JAPANを知らない海外の人たちにはこれでいいのかな?とか。でも少しレビュー読んだら、元々のXファン以外は私と同じような感想も多いんだよな。
どう考えても中心人物なのは確かだし、Yoshikiがずっとこの「X(X JAPAN)」という看板を背負い続けてきた唯一のメンバーであり、メインソングライター/作詞家で、エクスタシーレコードの設立者である以上、彼を中心に映画を作る事は当然なのだけど、あまりにも他のメンバーの出番少なくない?っていう。
比較するもんではないかもしれないけど、hide『JUNK STORY』のバランスの取れた構成と比べるとあまりにも極端だと思ってしまった。
それに、最初に書いた通り、再結成後はツアーやシングルの発売はあるものの世界デビューアルバムは未発売なので、どうしても「苦難を乗り越えてデビューアルバム発売」とか「世界デビューアルバムが好評のバンドの壮絶な過去」という風にはならず、誰に向けられているのかもよく分からない。

ハリウッドの素晴らしい制作陣を揃えても、メインの素材は20年以上前の荒い映像だし、キレイな素晴らしい映像の現在はYoshikiの豪華な生活と少しのライブ映像のみなので、日本っぽい映像を挿入したりの工夫はあってもなんだか映画を観てる気がしなかった。アルバムの特典DVDであれば150点で、プレミアが付くレベルなのだけど・・・。それにやっぱバンド映画として致命的なのはね、ツアーをガンガンこなしてたり何十年も続けていたりするバンドと比べて、演奏がまとまってなさ過ぎるよ。最近のライブ映像観てもバンドに観えなくなっちゃった。
とても大きな成功をしたと同時に、悲劇的な事が続いたバンドで、そこを強調しても下世話だけど、あまりにYoshiki中心で「痛みに耐え、多忙な生活を送りながらも、マディソン・スクエア・ガーデンでのライブを目指すYoshiki」という姿が多すぎて、X JAPAN自体がどう大きくなっていったか、どう遷り変わって行ったかなどがあまり語られず、ちょこちょことライブ映像などが流れるのみなのはどうなんだろう。
Toshiが洗脳前後でどう変わったかすら、出番が少なすぎて分かりにくかったりする。「ボーカルが洗脳された」っていうのは映画がはじまってすぐ、印象的なセリフとして使われているのに。

後は細かい事を言うと、Taijiの訃報をラジオで伝える音声が吉田豪ってのはちょっと違和感が・・・日本の監督なら絶対使わないよな、とか思ったり。いや、何度もインタビューしてるし、貴重な本音を聞きだしてる名インタビュアーだけどさ・・・。

まぁ今回の依頼が来るまでX JAPANのことは知らなかったと素直に告白していた監督の興味が一番向いたのが、テリー伊藤と同じくYoshikiだった、という結論が一番腑に落ちるかな。
私もバンドとしてのX JAPANより、Yoshiki個人にの方が強く興味があるもんな。でもちょっとYoshikiに都合のいいストーリーにし過ぎているんじゃないかと思うんだよな。それは『YOSHIKI/佳樹』を読んだ時にも感じたし、hide、Taiji亡き今ではもうそうにしかならないか。

「金スマ」の方が自分的には面白かった・・・ってのは言い過ぎかな。でもそのくらいの感じ。





以前書いた関連記事↓

hide 50th anniversary FILM『JUNK STORY』
https://fanblogs.jp/gateofdoom/archive/394/0
津田直士 「すべての始まり -エックスという青春-」
https://fanblogs.jp/gateofdoom/archive/187/0
市川哲史 「私がヴィジュアル系だった頃。」
https://fanblogs.jp/gateofdoom/archive/132/0

「WE ARE X」オリジナル・サウンドトラック

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Chuck Palahniuk(著)Cameron Stewart(イラスト)DAVID MACK(イラスト) 「Fight Club 2 (Graphic Novel) (英語) ハードカバー」 ネタバレ有り





あのファイトクラブの続編。
今度はネタバレ有りで。
ただ、私は辞書を引きながら読んだような人間なんで、そこはわかっといて下さいね。
まだ1回しか読んでないから後々、読み込めばまたなにか「ここに複線が〜」とか「このコマには意味が〜」とかあるかもしれないけど、まずそんなに読み込みたいと思えないからなぁ・・・。正直あんまりおもしろくなかったんで、なにかそういう着目すべき所があったとしても評価がガラッとは変わらないと思うし。

白字で書くんで、読む人は反転してください。


とりあえず、この数ページはみんなニュースとして出た時に見ていると思う↓
http://gigazine.net/news/20150220-fight-club-2-comic/
で、まぁマーラはマーラです。前作のマーラ。で、セバスチャンが前作の僕(ナレーター)ですね。そのまん
まです。
で、結婚して、子供が出来たと。そして、その子供はどうやら自室で犬の糞から火薬を作っている、と。

これ見せられたらね、そりゃ期待しますよ。

で、まぁタイラーの人格を薬で抑えてたけど、自宅が火事になって子供が失踪して。そこからタイラーになりながらも子供を捜す、みたいに話が大きく展開していくんですね。
ここは中々伝えずらいですけどね。マーラはタイラーに惹かれていたので、セバスチャンには少し不満で、 タイラーを出そうと薬の中身を変えちゃったりするし、相変わらず自助グループに参加して愚痴ってたりするし、ってのがあって。
で、タイラー的には子供を作って、その子供を実体の伴ったタイラーにしようと目論んでた、とかあって。

最初はね、前作の続きとして、パート2としてメチャメチャ面白いんです。期待は裏切られずにマックスですよ。うおー次どうなんだよ!英語めんどくせぇ!みたいな。

セバスチャンは再びファイトクラブに戻り、マーラは自助グループで出会った早老症の少女と共に息子を取り返すべく行動してゆく。
セバスチャンはタイラーに戻ったりしながらどんどんファイトクラブの内部へ。マーラと早老症の少女はMake-A-Wish(難病の子供の望みを叶えます!ってやつね。たまにテレビでもやってる)を使って息子がいるであろう紛争地帯に向かうと。

ここら辺で著者のチャック・パラニューク本人が出てきて、それも、なんか映画にもなった小説の『カクテル』に「読書会のお知らせ、白ワインにチーズ付きだって?この街はまだこんな事をしているのか」なんて呆れるシーンがあったと思うけど、そんないけ好かない感じでアシスタント?作家仲間?みたいなのと『ファイト・クラブ2』について話してるところに、マーラと少女が行って、みたいなエピソードから、その後もちょくちょく本人が出てくるのよ。

ここら辺からね、なんか違和感なんですよ。早老症の少女がハッカーだったり、早老症の自助グループ仲間がみんなでMake-A-Wishに行って、各紛争地帯に皆で行って戦闘したり、ロバート・ポールソン(His name is〜ね)がゾンビっぽく復活したり・・・何コレ?っていう。
しかも著者が出てきて、言い訳じゃないけど、なんやかや周りからのツッコミに答えるみたいな。

なんかエライ話デカクなったり、SF入ったりしてるけど、どうすんの?つーか著者まで出てきてメタ的な視点?小説内小説?
みたいに思っていると、クライマックスで『ファイト・クラブ』のセリフのタトゥーとか入れてるコアな読者が「おい、なんだこれ!こんなの納得いかねーよ!」みたいに『ファイト・クラブ2』を持って著者の家を取り囲み、著者を現場に(お話の方の現場ね)連行。
そして解決めでたしめでたし。皆のほとんどは日常に戻るが、さまよい続ける人達もいる・・・。

ラストにタイラーと連れ立って歩く著者。
「ハッピーエンドになったな」
「次はどうすんだ?」
「お前忘れてるパートあるだろ。マーラが『中絶する』っていうとこ。カットしたもんな。ちゃちゃっと描いて、それで終わりだ」
「お前、もうその中絶する病院のシーン描いたのか?」
「いや、まだ」

著者の頭を打ち抜くタイラー。最後の1ページは頭が打ち抜かれて爆発したようになってる著者の大写し。

「俺、父親になるんだぜー」と犬をなでながら言うタイラー。


って感じ。メチャメチャ端折ったし、英語もテキトウなんだけど、大筋ではこんな感じだと思う。
今書きながら思ったけど、『AKIRA』っぽくもあるかな?

なんかねぇ・・・・。続編、そんなに嫌だったのかなぁ、って思うのよ。
「タイラー・ダーデン」っていう魅力的なキャラクターからは、作者も逃れられませんでした。って事でもあるだろうし。
-『ファイト・クラブ』は「より編集者にいやな気分を味わわせたい」という動機から書かれた小説- wikiより
って事で考えると、これは『ファイト・クラブ』ファンへの悪意っつーか悪趣味なイタズラだとも考えられるけど。
この著者らしい、といえばらしい感じなんだけどね。

今回はコミックって形だから絵があるのにキャラクターの姿を映画には寄せないとか、著者どころか読者まで登場で、「俺らが求めてんのはこんなんじゃねーよ!」みたいな事言わせたりとか・・・。
映画にはなんないよなー。素晴らしかった前半部分と、カッコよかった所ちょこちょこ摘んで、読者の所とかバッサリ無くして、最後は著者を撃ち殺すオチなら・・・んーでもどうだろう?映画にするのかな、コレ?

やっぱり前半は凄く面白かったし、それ以降もカッコいい展開やセリフはある。『ファイト・クラブ』ファンとしては細かく読んで、いい所探しをしていたら結構好きな作品にはなるかもしれない。
でも、やっぱりコレ、失敗作だと思うよ。作品として、単純にあんまりにも後半がカッタルイしツマラナイと思う。もう1回読む気になれないなー。日本版出たら買うだろうし、その時だろうな、次に読み返すのは。


Fight Club 2 (Graphic Novel)

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V.A. 「RELAPSE RECORDS CONTAMINATION FESTIVAL 2003」





2003年のRELAPSE RECORDSを代表するアーティストが集結したフェスティバルのDVD。2枚組でヴォリューム十分。THE DILLINGER ESCAPE PLANとNEUROSISをはじめ、ALABAMA THUNDERPUSSY、CEPHALIC CARNAGE、MASTODON、PIG DESTROYER、BURNT BY THE SUN、TODAY IS THE DAY、HIGH ON FIREが出演。ボーナスとしてあと何組か入ってる。

この時期は本当にレーベル買いできたし、これとRecollectionシリーズにはお世話になった。
当時のエクストリームミュージックの有名バンドが多く所属していたのが分かるラインナップ。

実際このDVDはかなりいい感じなんですが、なんかカメラがほぼ客席後方からのバンド全体を写すショットばかりで、録音もラインなのか臨場感が無くて、客の歓声とかが聞こえないし、ライブ映像としてはあんまり良くないんですよ。
NEUROSISは逆にそれが映像作品としていい方に作用しているけど、まぁ白黒で、特別扱いの編集でほとんどPV状態だからなぁ。そういうバンドだし、実際カッコいいからいいんだけど。

まぁあとは好みの問題ではあるけど、ライブならではの臨場感が無いままドゥーム系が続くと結構キツかったり・・・各バンド20分くらいだから浸れるほどでもないしねぇ。

ラインナップも、演奏もいいんだけどなぁ・・・なーんか惜しいDVDです。値段も手ごろだし、エクストリームミュージック好きは買っといて損は無いんだけど、低予算丸出しで工夫も無い感じが頂けないね。そう考えるとNEUROSISの特別扱い半端じゃねぇな。


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Chuck Palahniuk(著)Cameron Stewart(イラスト)DAVID MACK(イラスト) 「Fight Club 2 (Graphic Novel) (英語) ハードカバー」 ネタバレ無し





あのファイトクラブの続編。
全部をまとめたの本が出たのは去年くらいかな?1冊ずつ、計10巻のコミックとして出てたので(いわゆるアメコミの出かたね)、リアルタイムで読んでた人はもっと前でしょう。
なのに、まだ日本語版が出ていないせいか、ビックリするくらい感想が出ていない。話題になっていない。

あのいまだにカルト的な人気を誇る『ファイト・クラブ』なのにだ。ブラピとエドワード・ノートン主演の映画の方がカッコ良過ぎて、小説版まで読む気がしない人が多数いて、「2出たんならそのうち映画になるっしょ」と思ってる人もいっぱいいると思うんだけど・・・・うーん、どうかな?読み終わったけどさ、俺、無いと思うよ、映画。

ということで、たいした英語力も無いのに、日本版が出ていないせいで辞書を引き引き読みました。

最初の『ファイト・クラブ』と同じく、ネタばれ無しで読んだ方がいいだろうから、とりあえずネタばれ無しでいきます。

えーと、とりあえず、「Fight Club 2」発売やー!なんつって、最初に2ページくらいのサンプルを見たわけじゃん?ネットでさ。で、期待感半端じゃなかったんだよね。みんな同じだと思うけど。
なので知っての通り、コミックの出来自体は素晴らしいです。雰囲気とかちゃんと『ファイト・クラブ』のあの毒々しさとか、ダークな感じがちゃんと出ている。映画だけしか観てないって人もスンナリ入れると思う。
で、イイ感じだなー、と思って読んでいって、途中まではドキドキワクワクですよ。当然前作と繋がっていて、前作に出てきた人物とかシチュエーションとかセリフが出てきて、これからどうなるんだ?っつって英語なのがもどかしくて、次々!って感じだったんだけど、途中からなんだか怪しくなってくるんだよね。

冷静になってよく考えてみると、『ファイト・クラブ』のラストから先って、どうすんの?

って思うのよ。行き着く所までいってるんだよね。主人公は死んだ、って解釈が自然だし。少なくとも、ビルを爆破してるわけじゃん。いろんな解釈は出来るけど、もしあの最後が主人公の頭の中だけの妄想にしても、カルト集団を作って、それを使ってテロ行為を指揮しているところまでは確実なわけだし。

だから、話が進むにつれ、正直あんまり魅力的に思えない展開に入っていくのよ。なんか『Watchmen』みたいに思えてきちゃって・・・。で、まぁクライマックスにもう1回ドンデン返しというか、そういうのがあって、ラスト1ページで衝撃の・・・みたいな感じなんだけど、どんどん「えー、それは・・・」って展開になって、最後も衝撃っつーか無理矢理感しかない終わり方。

いやね、ちょっと期待しすぎたのはあるんですよ。なんせ『ファイト・クラブ』なんですもん。
続編に期待するな、というのが無理ですわ。
なんだけどね・・・なんというか、「作者、そんなに『ファイト・クラブ』の事ばっか言われるのが嫌だったのかなぁ?」みたいに思ってしまった。
カルトファンが付いたり、大ヒット作品があって、その事ばっか訊かれたりそればっか求められたりするのが苦痛で・・・って話はよく聞く話だけどさ、チャック・パラニュークは定期的に本も出してるし、映画化された作品もあるのに、そうなるか・・・まぁ『ファイト・クラブ』だもんな、って。
映画版の出来が良過ぎた、カッコ良過ぎたってのが一番の罪なのかなぁ?小説も良かったんだけど、やっぱ映画のほうが観てるし、どうしてもあのヴィジュアルが浮かんじゃうもんな。

でも最初に書いたけど、これ映画化は無理じゃないかな?というか映画化を拒むような作品になってると思うんだよな。するとしたらだいぶ改変しないと無理だと思う。
『暗闇のスキャナー』(『スキャナー・ダークリー』)みたいな感じだったら映画になるのかなぁ?そういう風にしないと無理だわな。まぁ『ウォッチメン』も『スキャナー・ダークリー』も映画化不可能って言われてたのに映画になったから、出来る事は出来るんだろうけど。下手すりゃコメディになっちゃうよ、これ。

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