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山崎春美『天國のをりものが』発売記念トークイベント「ロックの王道と邪道〜ハルミもアケミもみんなでROCK!今野雄二も中村とうようも内田裕也も阿木譲も〜 at DISKUNION池袋店 2013/09/22





ついに、としか言いようがない。
ついに、山崎春美に会った。
山崎春美は私の原点なのだ。

中学受験が終わり、「受験も終わった事だし、本でも買ってあげる」みたいな感じで家の近くに新しく出来たブックオフに親に連れて行かれ、今まで行った中でもひときわ大きい、暗くジメジメした古本屋のイメージと大きく違う明るい店内に入ってすぐの左手の雑誌/児童書コーナーで、私はそれを見つけた。
後追いの若いファンにはお馴染みであろうQUICKJAPANだ。「自殺未遂ギグ」という衝撃的なキャッチコピーに物凄く惹かれてしまった私だったが、親に「これを買ってほしい」という訳にはいかないと思い、入って数歩で動かなくなった息子を訝しげに店内に誘導する親にシブシブついて行った。
何を見ていてもさっきの本が頭にチラつき、集中できず、何度もその場所に戻ってパラパラとめくっては置き、めくっては置きを繰り返したが、その日はなんとなく手塚治虫とか音楽雑誌とか、無難なものを買ってもらって帰った。
しかし、どうしても気になり、翌日自分のお小遣いでその雑誌を買った。約15年前、捨て値で100円だった。そこから、人生が狂ったんだと思う。サブカルの入り口だったのだ。
「宇宙人の春」の歌詞は、最初に「レ・ミゼラブル」を読んだ時、最初に「限りなく透明に近いブルー」を読んだ時と同様の衝撃だった。今までで活字で受けた衝撃は、その3つが最高だ。
その後、何年も読み返しはするが音源は手に入らず、youtubeどころか、それこそネットも定額じゃない時代だ、情報はほとんど無く、ドンドン私の中で神格化されていった。
サブカルの入り口を通ってからは、転げ落ちるようにハマって行き、小6以来まともに勉強もせず、お小遣いを貰おうものなら西新宿か御茶ノ水に直行していた16歳の頃、やっとガセネタのCDを見つけて、買えた。正直、聴くのが怖かった。当時、サブカルっ子であると同時にメタラーにもなっていた自分に響くような音源なのか?という恐怖だ。しかし、それは杞憂に終わる、最高だった。何度も何度も「宇宙人の春」を聴き狂った。自分の中に浜野純というギターヒーローが出現した。
20歳の頃、ジャニスで悪名高きブートである「タコ大全」を借り、やっとあらかたの音源が聴けた。7年経っていた。
この頃はそれが普通で、「精神解放ノ為ノ音楽」も「ガスバーナーパニック」も5〜6年越しで手に入れたものだった。・・・・いい時代だよねー、今は。
まぁいいや、そんなこんなで90年代半ばに一瞬姿を現したものの、実質80年代半ばから表舞台からは去ってしまっていた山崎春美は、私の青春時代の「全て後追いのサブカル体験」の象徴なのだった。
そんな山崎春美周辺から、ここ数年どんどん再発が行われていった。鈴木いづみの小説や「ガセネタの荒野」は嬉しくてすぐ買ったが、その他はというとなかなか手が出ず、逆に表紙の取れた「HEAVEN」を3千円で買ったりしていた。私の中では「終わった青春時代」であり、しかもそれは「全て後追い」だったのだ。山口富士夫の本は買っても「村八分BOX」もそんな感じで買わなかった記憶がある、同じだ。そういえば、山口富士夫も亡くなったんだよなぁ・・・。
「なんだかんだでそのうち集めるだろうけど」なんて思っていたのだが、今回の『天國のをりものが』はビックリした。音源の再発はナンボでもあるが、単著が無く、自販機エロ本に多くの原稿を書いている山崎春美の文章が1冊に!夢みたいである。しかもトークイベントに行けるのである。最近忙しくて遠ざかっていたCD屋に久々に入ったらこれですよ。運命の輪ッカが一回りしたような、嬉しいのだけど何かが終わったような気分でした。
頭がふわふわして、何故かイベントを15日だと思い込み、GRIDLINKのライブに行きそびれた(15日の夜7時にイベントに行こうと家を出る寸前に、山崎春美のツイッターを最後にチェックしてて気がついた)、事とかもうどうでもいい。山崎春美に会えた。

今回はインストアイベントということで、私ははじめての経験だったが、15分ほど前には階段には一見してわかるイベント待ちの人が所在無さげに佇んでおり、それに混じる。
開場時間をちょっと遅れて中に入ることが出来た。「フーンこんな感じか、CDの棚ちょっとずらしただけの狭いスペースだな、何人くらい来るんだろう・・・」なんて思っていたら、普通に、目の前に山崎春美がいた。若い頃のガリガリで長髪の写真や、その後の写真として見ていたイカツイおっちゃんとも違う、髪もかなり白くなり、ずいぶん落ち着いた風情にはなっていたが、見間違えるはずも無く山崎春美だ。ただもうそれだけで感動してしまっている自分がいた。
で、イベントはまぁ、居酒屋での湯浅学との雑談を横で聞いてる感じというか、サブカルの先輩の家の感じというか、和やかでダラーっと、した感じ。予想通りっちゃ予想通り。なんせ「じゃあ連続射殺魔聴こうか」なんつってCDをラジカセに入れて、入れたのに音楽かけないまま20分くらい喋ってたりとかだもの。話も脱線しまくり。約1時間では短すぎるね。床に直で体育座りで座ってるからそれ以上はケツが限界だったけど。

ということで、その後サイン会も行われ、私もバッチリサインと握手をしていただきました。
今までは「サイン?名前書いてもらってどうすんの?握手?いいわ別に」って感じだったんだけど、メチャメチャファンの人相手だとやっぱり嬉しいもんなんだなぁ・・・。

うーん、これイベントレポでもなんでもなく、なんか信仰告白みてぇだなぁ。



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MC5 「ソニック・レヴォリューション [DVD]」





MC5の再結成ライブとドキュメンタリー、その他にも昔出たテレビ番組での映像やPVや、現存する昔のフィルムを観ながらメンバーが回想するのを聴ける。
後のパンクに繋がる攻撃性を持ったバンドとしてイギー・ポップ&ストゥージズと共に有名だが、イギーの長い現役生活に比べ、オリジナルアルバム3枚、ファーストからラストであるサードアルバムまでが3年という短さのせいか、なんとなく知名度が低い気がする。
まぁそれだけではなく、初期にはヒョロヒョロガリガリの体をガラスで傷つけながらライブをやり、その後はマッチョになる、というパンク〜ハードコア的にわかりやすいイギーと比べると、「パンクの元祖」だと思って観たのに、ボーカルは派手な衣装の小太りアフロ、音楽はもろにブルース/R&B直結のロックンロール、おまけに政治がどうのブラックパンサー党がどうのとわかりにくいというのもあるのだろう。私も、もちろん「Kick Out The Jams」「High Time」は持っていたが、そんなに・・・・くらいだった。ロックの歴史の一部、という認識と言うか。
まぁ昔のハードコア/メタルヘッズだった時にはわからなかった良さが、ブラックミュージックを聴くようになった今はわかるのだが。

ということで、DVD。
バンドの再結成という事なのだが、ここ何年か多発している集金の為の再結成バンドとはちょっと違い、メンバーは既に2人亡くなってしまってる上、この段階では(後にDTK/MC5として多少活動はするが)一夜限りのお祭り、メンバーが言う所の「MC5を祝う」イベントなのである。なんせ会場があのロンドンの100クラブだもの。見るからにクソ狭い。CBGBより狭いんじゃないかな。
こっちは規模がかなりデカイが、RAMONESの「TOO TOUGH TO DIE」に近い感じだ。

ライブ映像は、歳は取ってもさすがの演奏を見せるメンバーもいいし、全編サポートVo/Gとして出ているヘラコプターズのニッケもカッコいい。さすが長年頑固にMC5のキャップかぶってだけの事はある。
モーターヘッドのレミー、ダムドのデイヴ、カルトのイアンなど、ゲストの人選もいいし、まぁなんせ「祝う」為のイベントなんで細かい事言うのは野暮って感じで、楽しそうに演奏してるのでオッケーでしょう。
そしてこちらも期待していたドキュメンタリーなのだが、30分と短い上、先に見たライブ映像と同じ映像が使われていて、ちょっと残念。有名ミュージシャンの「MC5には多大な影響を・・・」みたいなインタビューと観たことあるライブ映像でほとんどを占められていた。
正直、その他にボーナスとして入っている映像を全部まとめて上手く混ぜて、メンバーの話をもっと入れて、1時間くらいのドキュメンタリーにした方が良かったのでは、と思った。

いろんな意味で、このDVDだけでは満たされないのだが、「祝う」イベントの遠まわしなMC5への敬意を持った御祝儀として考えればそこまで不満はない。
改めて聴くとやっぱいいなぁ、持ってなかったセカンドも買うかな、って気になったし。
ただ、入門用って感じではさすがに無いかな。ボーナス映像まで全部ちゃんと観れば、ロック好きなら誰しもが引っかかる部分があると思うんだけどね。

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