2015年05月24日
チャック・パラニューク 「ファイト・クラブ (新版)」
ファイト・クラブの小説、新訳版である。
公開当時の興行収入はイマイチだった云々はもういいとして、今でも世界中に影響を与え続ける作品だ。
正確には、ブラッド・ピットとエドワード・ノートンがあまりにもカッコよ過ぎた、デヴィッド・フィンチャー監督の映画版だろうけど。
これはその原作だ。
映画が凄く好きだったので当然小説も読みたかったのだが、なぜかずっと絶版で、しょうがなく原著を手に取り、英語で読むの面倒くさくなって途中で放り出したままだったりする。
ヤフオクなりマケプレなり何なりでまぁ買えるんだけど、さすがコアなファンがいっぱいついてるだけあって現代の小説としてはけっこうな値段になっており、「こんなに人気作品なんだから、どうせ近々再販するだろう・・・」と諦めていた。
で、久々に検索してみたら先月に新訳版が出ていた、と。
なので、前の訳と比べたりは出来ないが、まぁこの作品の場合はどこまでをどう解釈するか?みたいな所があるので、まだ評価の定まっていない時に、多くの映画のノベライズ作品と同じに訳されたモノよりは良くなっているはずだろう。じゃないとコアなファンは怒り狂いますよ。
ということで、やっと読めました。小説版。
うん、まぁ何回も映画観たし、解読サイトみたいなのもたくさん読んだし、その中に「原作では〜のように描かれているので」とかもよく読んでいたので、「ほうほう、なるほどなるほど」みたいな感じで読んでました。
当然話はおもしろいし、主人公の内面は映画よりずっと多く描かれている、タイラーの切れ味の鋭いパンチラインも当然多くて読んでいて面白い。これは買ってよかった。今後もたまに読み返すだろう。
ただ、映画が良く出来過ぎていたから、自分にとっては映画とセットな感じはあるんだよね。
自分が日本人で、もう30近いおっさんだからかもしれないけど、似たテイストのモノだと中上健次や村上龍の方が、小説としてはガツンと来たのは事実かな。
まぁ、さんざん解読サイトや2chまで漁った今、改めて衝撃を受けるなんて不可能だよな、とは思うけど。
作者がファイトクラブ2を執筆中だからこの新版が出たんだろうと思うし、そのグラフィックノベル版がチラッと公開されてたりして、それはそれで面白そうで、出たら間違いなくすぐ読むんだけどね。
ということで、改めて映画も見たいし、原著にももう一回トライするかな。
ピクシーズも聴くかな。
あ、今(2015年5月24日)、アマゾンだと品切れだけど、ジュンク堂行ったら普通にあったんで、本屋さん行けばあると思います。アマゾンの方もすぐ入荷すると思うけどね、今回ばかりは我慢できなくてすぐジュンク堂行きました。
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