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古谷実 「僕といっしょ」





あれ?この漫画、こんなに泣けたっけ?というか、これ泣く漫画じゃないよな?

と思った。

何年ぶりに読んだんだろう。もう当時の中坊はほぼ全員読んでいたって言っていいくらいの『行け!稲中卓球部』の次に、新連載としてはじまった古谷実の漫画。
勿論当時も読んだし、その後も単行本をずっと持っていたが、何年前だろ?引越しの時とかに売ったのかな?

まぁ本屋行ったら文庫版が出てて、じゃあサイズ小さいしこれなら家に置いておくか、と何の気なしに買って、たぶん十年ぶりくらいに読んだんだけどさ、これ、泣けるわー・・・・。
まだね、中坊〜二十歳そこそこのヤングな自分にはねわからなかった哀愁ね。

二十歳くらいまではねー、若いじゃない?マジでシリアスに「金が無い!」とか「家が無い!」とか「羞恥心も無い!」とか(・・・羞恥心はある。ある!)はリアルじゃないのよ。あはははー、なんつって。むしろそんな経験もカモンみたいな。

商店街の人たちとか周りの人達との関わりとかもさぁ、今読むといろいろとリアルでねぇ・・・・。

最後の最後に(もう今更いいよね?)勢い込んで義父のとこ行くけど、返り討ちにあって正論言われながらボッコボコ殴られて、謝っちゃって、そしたら泣きながらイトキンがイトー君パンチじゃない。でも当然ボコられるじゃない。で、「おっ お前がイトキンをっ なぐるなぁー!!!」じゃない。
もう俺、号泣しちゃってさ。

それで、結局全員ボコられて、ワンワン泣いて、結局オジさんに電話しに行って、まぁ戻るんだと思うんですよ、どうせ。
つまりなーんにも解決してないの。

もう、なんちゅう話書くんだよ、古谷実。
「『稲中』だけは天才、ギャグ漫画家は消耗するよね。だから徐々にストーリーものに」とかいう人もいるけどさ、これ、名作だわ。当時は短いと思ったけど、全4巻(文庫だと3巻)ってサイズもピッタシ。ジャスト。


これ、ガキの頃はわかんないよなぁ・・・。大人になってよかった事の1つかも、これ読み返せたの。
当時の批評とかどうだったのか読みたいわー。

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クリストファー・アンダーセン(著)岩木 貴子(翻訳)小川 公貴(翻訳) 「ミック・ジャガー~ワイルド・ライフ~」





ミックジャガーの伝記。

HR/HMから音楽を聴き始め、どんどんヘヴィーなものを求め、同時に即興に目覚め、とかの私にとっては、ローリング・ストーンズというのはそんなにエキサイトさせられるものではなかった。

勿論、知ってはいるし、有名な曲も聴いた事はある。Guns N' Rosesのバイオに「ストーンズの前座として」とかわざわざ書いてあるとあらためて凄いんだなと思う。でもねー、っていう。
先にロバート・ジョンソンも聴いてて、「うわーなんだこれ!?ブルースって半端ねぇな・・・」とか思ってからだったんで、ヘヴィーにもブルージーにも聴こえないっていう。
いい曲は勿論あるし、いまでも現役でちゃんとカッコいいってのは尊敬するんだけどね。

そんな感じですが、そりゃリアルタイムであったら凄かったと思うし、音楽よりその人生に興味があったので読んでみた。

いやー、予想外に引き込まれて、一気に読んじゃった。
自伝みたいな、自分語りっぽい感じじゃなくて、ちゃんと作家が読み物として面白いように書いてあるってのも大きいとは思うんだけど、凄く面白かった。
面白くないわけが無いんだけどね、この時代のロックスターの話が。

今はもうよく知られていることだけど、優等生なビートルズ、不良なストーンズっていう図式はかなりおかしいんですね。労働者階級だったのはビートルズで、ミックなんて奨学金もらって大学で経済学の勉強しながらバンドやって、卒業もちゃんとしてるからね。音楽性をガンガン変えて、革新的な(時に不可解な)作品を作ってきたのはビートルズで、ストーンズは音楽性を大きくは変えてなかったりね。

そんな、ロックの、ストーンズの一般的なイメージとは違い、優秀なビジネスマンでもあるミックがいなければ、今なお最大の収益を見込めるロックバンドとはなっていなかったんだろうな、というのがまず面白かった。キースはイメージどおりの不良で、そのカッコよさは今でも健在なんだけど、メンバーみんなこうだと、とっくに終わってるよなって。

そして、逆にイメージ通りである女ったらしな部分もおもしろい。度を越えているっていうのはなんでも凄いな、と。
袖にされたのはブリトニー・スピアーズくらいなんじゃないかな。「彼は素敵だけど、私のおじいちゃんの歳なのよ」ってのは当然の理由だしね。いやはや、旺盛で。それでいて、早漏でナニが小さいってのをこの本でもチラッと書いちゃってるっていう。

いわゆるこの時代ならではのセックス、ドラッグ&ロックンロールな逸話も盛りだくさんだし、ロックバンドとしてサクセスしていく様、メンバーとの確執、時代ならではの世間との戦い、メンバーの、友人であるミュージシャンの死、全てがドラマチックで、話としても資料としても興味深い。

流石だよな、やっぱり。
というかまだ生きてるどころか現役なんだよな。凄いわ。

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菊地 成孔/大谷 能生 「M/D マイルス・デューイ・デイヴィスV世研究」





あのクソぶっとい単行本の時は手に取る事もしなかったが、文庫で上下2冊になると敷居が下がる。
1冊につき1500円越えっていうのは中々ですが・・・。
ということで、『レクイエムの名手』が面白かったものの予想と違い、食いたりない感じがしたので勢いで購入。

はい、ゲロ吐くくらい満足しました。
というか、消化までそうとうかかるだろうな・・・という部分もあります。楽曲分析の章とか下手すりゃ一生無理だわ。

しかし、凄いわ。とても素晴らしい本でした。
マイルス・デイビスは、マイルスの歴史=モダンジャズの歴史。マイルスが死んだときにジャズは死んだ。もう「ジャズはマイルスだけ聴けばいい」なんて人もいるくらいのジャズの巨人で、紛れも無い天才です。

それだけ凄いのでもうどれから聴いていいかわからないし、適当に何枚か名盤といわれるものを聴いてみるものの、どう聴いていいかすらわからないままCDが終わる。元々、ジャズを知らなけりゃ他よりどう凄いのかわからないし、時代によって全然音楽性違うし。みたいな。
スーツで渋く、いかにも「ジャズ」という認識を世間に持たせるであろう演奏をしてる時もあれば、キンキラキンの派手な格好でマイケル・ジャクソンの曲吹いてたりもするわけです。

「こんなの今の時代には、いきなり本当に感動するか、BGMとして聴く(聴かない)かの2択以外なくね?」
みたいな事をガキの頃思いました。
そういえば出来たばかりのダイソー(100円ショップ)にマイルスのブートみたいなCDがあって買った気が・・・。


それを、生まれから晩年まで、色んな方向からきちんと書くという。それも大学で行われた授業としてジャズはおろか、音楽にさえ詳しくない大学生に向かっての授業の講義録として。

あのね、もうありがたいとしか言いようが無い。

いろんな人が書いてますよ、勿論。ジャズ評論家はたくさんいますし、本もいっぱい出てます。っていうか本人が『マイルス・デイビス自叙伝』っての出してます。そして私既に読んでます。でもね、じゃあわかんなかった音楽の聴き方がわかるかっていうとそうじゃないんだよね・・・。
好きなアルバムとか演奏は勿論あっても、それは本当に単なる好き嫌いで、「カレーが辛い」とか「ケーキがおいしい」とか言ってるのと変わりないんで、もっとちゃんとインフォメーションが欲しいと思っていたので、本当にありがたい。
しかも書いているのがミュージシャンってケースはほとんど無いからね。

もうね、ジャズってある程度勉強しないとわからない時代になっちゃってると思うんですよ。いきなり感動する人もいるだろうし、家庭環境的に自然に馴染む人もいるだろうけど、それ以外にはね。

で、まぁ「間違ってる部分がある」とかなんとかってのがこういう時に必ず出てくるんだけど、まぁそんなの当然じゃん?歴史なんて後で記録する奴が勝手に書くもんだし。
まぁ音楽的に言うと、どうアナライズして、どう解釈するかってのはその人ごとに違うし、正解ってのは作曲者本人しか知らないのよ。で、別に人間って嘘も吐くじゃない、っていう。


端的に言って、凄い分量だし、上下で3000円は高いっちゃ高い。
だったら、今の時代は昔のジャズなんかアルバム10枚セット3000円とかで売ってるから、とりあえず買って好みのをみつければいーんじゃーん、とか思うと思うんです。
でもね、それ、多分うまくいかないよー。3枚くらい聴いて、諦めると思うよー。その3枚すら、15分もすれば家事のBGMにしちゃったりするよー。
だったら、まずこれをゆっくりでもいいから読んで、当たりをつけてからのほうがいいと思うよ、って。

「ジャズってよくわかんねぇけど聴いてみたい」って人にも、これ凄くいいと思います。
ただただ、ミュージシャンのクレイジーだったり感動だったり悲劇だったりのエピソードを読んで、「よし、じゃあこの人のアルバム聴いてみよう!」ってなっても、音楽は別だよー。

という自分もモロにはまったジャズの罠を2つ書いて終わります。

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菊地成孔 「レクイエムの名手 菊地成孔追悼文集」





年末に本屋で見た瞬間に買おうとは思ったが、その時は精神的にしんどくてスルーした1冊。
暖かくなって元気になったので買いました。

前のサイトの時の日記は全部読んでたし、ラジオもちょいちょい聴いていて、内容をある程度予測した上でしばらく間を置いたのですが、その必要はなかったな、と思わせられました。
追悼文(と故人に捧げる曲)集という体裁なので、とてもブルーでディープなものではあるのだが、私が既に読んでいたものが特にそういう部分だっただけで、今回初めて読んだものは楽しく明るいわけではないものの、故人との思い出でありエッセイのような趣で、『スペインの宇宙食』を読む時のように、ふと読む手を止めて中空を眺めながら自分のあれこれを思い返して溜め息をつくような感じはなく、微笑ましくさえあった。
勿論、私はまだ30のメタルバンド出身の人間なのでレミー・キルミスターの訃報には涙を流したが、ジャズミュージシャンやジャズ評論家の訃報にはあまり心を動かされない、というのもあるのだけど、にしても予想外だった。
勝手に、そういう部分ばっかりを菊地成孔に求めていただけかも知れないけどね。

加えて、追悼文集でありながら、菊地成孔のビーフ(揉め事)の歴史も垣間見られるというのが興味深かった。感情が強く動かされ、同時にいろいろな事が物凄いスピードで思い返される、という状況では同時に出てくる事なのか、結構な頻度で出てくる。『スペインの〜』にも収録されていた、最初に出てくる自身の父親への追悼文からしてそうだ。
なので、追悼文集として読み始めたのに、そっちに興味が行ってしまったりもしながらだった。

何度も読み返すかどうかはわからないが、やはり流石というか寝食を忘れて読んだくらい面白かった。そして、予想と違った分なんか食い足らなくなって、買うのを先延ばしにしていた『M/D』を勢いで買ってしまった。

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SEPULTURA 「CHAOS DVD」




SEPULTURAの3本のビデオをDVDにまとめた作品。
91年のライブビデオ『UNDER SIEGE(LIVE IN BARCELONA)』、95年の『CHAOS A.D.』期のPVやライブをまとめたビデオ『THIRD WORLD CHAOS』、97年のアルバム『ROOTS』と連動したようなPV3曲の入ったビデオ『WE ARE WHAT WE ARE』、が一気に観れるよっていう。

今も現役で活動中のSEPULTURAだが、マックスが抜け、イゴールが抜け、という現在にあまり魅力は感じないのが素直な所だ。
「やっぱこのメンツじゃなきゃ!」とほとんど行われなかった『ROOTS』期のライブのブートを漁るファンも多いでしょう。
そして、まぁ文句ばっかりかよって話なんですが、ファンだからこその「大好きだって前提がありつつのファン同士の話」として「アルバム単位で好きなのを1枚って言われるとツライよねー」、というのがある。
「曲単位ではタイトルトラックが一番好きだからアルバムだと『ARISE』ってことになるんだけど、好きな曲が多く入ってるのは『CHAOS A.D.』かなー」みたいな。「アルバム『ROOTS』の『ROOTS BLOODY ROOTS』と『Attitude』以外の曲、パッと思い出せる?」とかね。

ということで、ライブアルバムやライブDVDが一番好きなんですよ、私。

いやー、勢い全開の薄汚いスラッシャー丸出しな最初のビデオも、ラウドロックとも共振しながらメジャー感が出てきた次のビデオも、自分のルーツに則し、その後何の関係もない国のバンドにまでトライバルブームを起こさせた最後のビデオも、どれもとにかくカッコいいんだよねぇ。
アホみたいに「カッケー!こんなバンドやりてー!」と中坊に戻ってしまいます。
薄汚いカッコよさってあるじゃないすか、ブルースにもロックにもジャズにもヒップホップにも。それのメタル版の最高峰だよね。なにせ来日した時に、ぶった切った軍パンに「クソ」って書いてましたから(「日本語でshitって書いてくれ!」って言ったんだと思う)。

あと何気に、日本語字幕付でPV観られるのが嬉しい。
やっぱりこのPV異常にカッコいいよな。

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HATEBREED 「Supremacy」





今や単にミュージシャンと言うより、あるコミュニティーにおいてはリーダー視されているであろうボーカリスト、ジェイミー・ジャスタ率いるHATEBREEDの4thアルバム。

skinlessの時にも書いたが、私は基本的にNYHCっぽいタフでラフなマッチョイズムは苦手だ。
なのでずっと避けていたのだがあまりに高評価なので聴いてみたら、「Defeatist」のPVを和訳つきで観てぶっ飛ばされました。

音楽的にはいわゆるニュースクールハードコアで、デスコアみたいにさらにそれを煮詰めたり、ある種のキャッチーさを加えたりははせず、ひたすら愚直なまでに貫いている。
その安心感と、やはり魅力はジェイミー・ジャスタの存在だろうな。
それ故に暴れたいだけの人間も、リーダーを必要とする不良も、私のようなマッチョイズムの苦手な人間もを取り込んでいって大きくなったのだろう。

実際、アルバムを手に入れて冷静にアルバムを通して歌詞を追っていくと、そんなに感心するような詩情があるわけではないし、ジェイミー自身によるライナーノーツ、各曲に解説まである様っていうのはさすがに「めんどくせぇ説教臭ぇ」と思わずにはいられないが、このめんどくささが翻って面倒見のよさとなり、リーダーとなるんだろう。

何も考えないで暴れるのもよし、ジェイミーの思想に共感するもよし。良いアルバムです。



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DOCUMENTARY of AKB48 「NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?」「The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?」





半年ほど集中的にAKBに興味を持っていた以前と違い、ここ3年ほど全くアイドルには触れず、いきなり最近クソどっぷりでんぱ組.incに嵌っていて、ほぼそれしか観てない聴いていない現状で、あえて観てみたらどう思うのだろう?と思って、AKB映画を観てみた。観てないの2本あんじゃん、と思ったのとゴールデンウィークだったし。

で、まず3作目の方ね、観てないはずなのに「あれ?観たか?」と思ってしまうほど、既視感のある映像ばかり。この映画の公開時くらいまではまだ興味を持続していた為か、なにかしらの宣伝や番組での「一部を公開」「あの時を振り返る」みたいなやつで観たのだろう。
あらゆる意味で冷めてしまった今思うのは、やっぱり前田敦子って、好きな言葉ではないが「持ってた」んだろうな、という事。

で、4作目。
ここまでくると、知らない人がかなり出てくる。
冒頭にドラフト生が出てくるが、「そういえばそんなんやってたな」というくらいの知識しかないので、それなりに可愛い若い子でも知らない人の話が続くのはやっぱ辛い。
2作目の岩田華怜の場合は知らなかったけど、被災っていうヘヴィーで共有できるものがあっての興味の持続だったからなぁ。
あとは、まぁ指原が博多へ、ってやつもけっこう観た事ある映像だったな。
組閣での、たいして思い入れのないメンバーの移籍とかもなんともねぇ・・・。
若い子が泣き叫んだり、過呼吸で倒れたりするのはやはりショッキングだけど、それが一番の盛り上がりってのはどうなのかなぁ。
全体的に、あまり興味を持てないまま半分くらいで寝てしまって、しょうがなくあとで半分観た感じ。

センターの大島優子の卒業がメインの1つとして語られていくのだが、紅白での卒業宣言の滑った感じ、卒業コンサート豪雨で延期っていう、そしてその後の女優業も別にねぇ・・・という現在。
なんか、まぁ編集の仕方とかもあるんだろうけど、やっぱ前田敦子はおもしろいわ、良い悪いはともかく。


やっぱり興味がない人にとっては、全然面白くないもんなんだな、と当然のことを追体験しました。


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ヌンチャク「都部ふぶく」




最近、自分が十代だった時の音楽を買い直している。それは単に安いからなんだけど。
今私は30歳なので、ちょうど10〜15年前くらいが一番多感な時なのだけど、流行の循環でいえば20年で一回りするので、10〜15年前というのは今は一番ダサいと思われてる時代だ。
私は昔から中古屋の投売りのワゴンを漁ってた人間なのだが、結果的に前の世代の流行にハマることになり、今までは年上としか話が合わなかった。その後それが「一周回ってクール」ということになって、総じて値段が高くなってしまうということが起きたので、金がない今はその年代のモノを買うのは難しくなったのだ。

「前はワゴンにいっぱいあったのにな。というかネットの発達で背取り屋(転売屋)なんてもう成り立たねぇしな」なんて思いつつ、相変わらず安売りコーナーの棚を眺めたりしていたのだが、そこでよく見かけるのがメロコアやラウドロック。十代の頃に大流行したが、当時自分はデスメタルどっぷりだったのでつまみ食いするくらいだったアレやコレや。

それが今100〜300円位で買えるわけ。まぁ買うわな。

というわけで買った1枚。
とはいえ、ヌンチャクは当時から好きだったし、その後の向さんが組んだkamomekamomeも好きだ。
友達が貸してくれて、そのままダビングしたMDで聴いてたから、そういやCDを所有してなかったなって感じ。

結成当初はextreme noise terrorをイメージしていたツインボーカルのニュースクールハードコア、後の日本のニュースクール/ラウドロック勢にも多大な影響を与えたKCHC(柏シティハードコア)。
まぁこのバンド名を言うとメンドクサイ反応があるのは分かってて書くけど、イメージ的にはマキシマム・ザ・ホルモンなんか聴いた時にパッと浮かぶよね。実は音楽性は近いようで遠いんだけど。
そんなヌンチャクの3rdアルバムにしてラストアルバム。

タイトルトラックの「都部ふぶく」は間違いなく名曲。ムラケンの名を知らない奴はモグリでしょう。
今聴くと、勢いがあるとはいえ演奏の危なっかしさも目に付くし、全12曲、2分以下の曲も多く、トータルで25分にも満たないランニングタイムで、どう考えてもハードコア以外のものではない。
初期はともかくとして、この頃にはかなりカッチリしていたような印象があったのだけど、そうでもなかったな。
久々に聴きながら、ハードコアバンドとしての勢いを失わないまま進化して、3rdまで作って、しかもそこに一番の有名曲が入っている、というのはかなり稀有だし、ここで解散と言うのもやむなしかな、と今更ながらに思いました。

今聴いて理解できる事としては、既にこの時期から向さんのボーカルは色んな要素を含んでいて、特異だという事。
デスボイスや野太い叫び声、朗々と歌うメロディーの他については、ラップ調のおふざけにも聴こえていたのだが、今聴き返すと、そこには確かにフロウがあり、それは断片として散らばっているのだがかなり魅力的で、こういう方向性もあったのだな、と思わされた。それはラップと言う手法をただ入れてみた、という安易なラウドロックバンド勢とは異なり、不完全ながらもそれを消化し自分なりのフロウとしてそれを吐き出している。
その後何年も地下に潜り、カムバックしたときには更に魅了的なボーカリストになっていた事は驚くに値しなかったのだな、と今更ながらに思わされた。

やっぱりこのPVはアガる。

追記
ちょっと前にJin Doggがカヴァーしましたねー。これがすごく良かったんですよね。

これ書いてから4年半くらいたったけど、意外にもメロコアやグランジがヒップホップの中に見え隠れしたり、メタルコアやデスコア勢がラウドロックっぽく音楽性を変えてきていったりで、やっぱり流行って一周まわって戻ってくるんだなって思いました。

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「ピエール瀧 presents COMIC 牙 デラックス / ピエール瀧とベートーベン LIVE at LIQUID ROOM」





ピエール瀧とベートーベンのライブ映像目当てで購入。
落ちている時の対処法として、電気グルーヴはかなり有効で、CDは勿論、『メロン牧場』1巻は何度も買い直しているし、ラジオもいくつかすぐ聴けるように保存している。
とはいえ、せっかちな上にそんなにテクノどっぷりでもない私はライブDVDを買ってもじっくり落ち着いて観ていられず、副音声のコメンタリーがより楽しみだったりしていて、ライブDVDは久しく買っていなかった。
しかし偶然、youtubeでピエール瀧とベートーベンの「モテたくて…」を観たら、あまりの楽しそうな感じに思わず買ってしまった。

『メロン牧場』でも語られているが、このライブはリキッドルームでのイベントである7hoursという7時間ライブを、瀧が草野球で負けたために引き受け、その中の催しものの1つとして行われたもの。
こういう経緯なので、あくまで一過性のお祭りとしてドカンといこう、というものなので、元メンバーのマリンや過去のライブではよく参加していたブラボー小松、DMBQのドラム吉村由加、東京ロッカーズ時代から活動する女装ベーシストのジニー紫と、一癖ある凄腕メンバーによるバンドアレンジで瀧中心のナンバーを演奏、というある種異様に豪華なものになったのだ。
そんなライブなので客層もコアで暖かく、掛け合いもコーラスもバッチリで、とにかく幸せでメチャメチャ良いライブ。

そして買ってみたら2枚組で、もう1枚は瀧が昔やっていたBSの番組で、うん、こっちはちょっと辛かった。
面白くなくはないのだが、基本ハンディカムで雑音拾い捲りの中でのロケで瀧の声すら聞き取り辛いし、一昔前の映像エフェクトみたいなのも、今観るのはしんどいなーっていう。一昔前のBS番組でもかなりの低予算番組だろう。瀧の出ている番組はけっこう好きなんだけど、これは・・・。
西井観れっかな?と思ってたんだけど出てこなかったし。

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Skinless 「Skinflick」





自分がデスメタルにハマっていた当時に、ビッグネームだったにも関わらず、一番受け付けなかったバンド。
私がとても苦手だった、そして逆に憧れてもいた、育ちの悪い感じの粗雑さ、肉体的な優位、ストリート性、仲間内での過剰で暴力的なふざけ方、筋トレ、プロレスごっこ。そんなバンドの全てが解りやすく全て詰まっているDVD。

日本盤は出ていないのだが、何より日本人には嬉しい内容だろう。
DVD冒頭でいきなり、名の知れた日本のブルデスバンドの方々と共々に駐車場での口演奏からのモッシュ(From sucrifice〜のPVの真似ですな)という美味し過ぎるオープニングだもの。そしてよっぽどそれが気に入ったのか、いろんな場所でやるそれがDVDの各所でブリッジみたいに出てくるし、ほぼ唯一の観光っぽいオフショットとして大阪が出てくる。
メンバーに絡んでくるのに1ミリも英語をしゃべれない日本人、というマリリン・マンソンのビデオでも馬鹿にされていた一節があるにはあるけど・・・。

ブルデスをはじめ、マイナーなジャンルのビデオでよくある、ライブハウス備え付けの後方カメラ+手持ちのハンディカメラみたいな薄暗くて動きのない安い映像ではなく、メインは大き目の会場での映像で鮮明な上カメラの切り替えも頻繁に行われ、音も良好。加えてツアー先の各地でのライブ映像やおふざけオフショットも、インタビューもPV撮影の裏側も入っていて、例えばPANTERAなんかのメジャーどころのDVDと比べても遜色ない素晴らしい出来だ。

最近いろいろ聴き返したり観返してるんだけど、このころのRELAPSEは本当に全部良かったなぁ・・・。今なら当時苦手だったものの価値もよくわかる。

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