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昭和レコードTOUR SPECIAL 2012 SINGO★西成「ブレない」Release Party at渋谷O-EAST





出演 SINGO★西成/般若/NORIKIYO/サイプレス上野とロベルト吉野/漢a.k.a.GAMI/RHYMESTER

めちゃめちゃ楽しかった。いいライブでした。
まぁこのメンツでって発表された時点で、どう考えても素晴らしいライブになるだろうと思っていましたが、それにしてもよかったー・・・。そもそも出不精な上、最近は金も無いし、今年行ったライブはとても少ないし、さらにヒップホップのライブとなると今日のこれとB BOY PARKだけといったありさまなのだが、その2つだけで観たかったメンツをほぼ観れてしまうという嬉しいサプライズがあったので、けっこう満足してしまいました。

あ、これはメモも取ってなければ密録も嫌いな自分のただの感想なんで、間違いもあると思いますので気をつけて下さい。
続きは「続きを読む」から。

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Sepultura 「ROOTS」





Sepultura 「ROOTS」。1996年発売。
どう考えてもヘヴィーロックの流れ、ハッキリ言うとモロにKORNに影響を受けたアルバム。
前作「CHAOS A.D.」からは、「Arise」までのスラッシュ路線からよりグルーヴィーな方向に舵をきっており、時代の流れに乗ったという批判もあったが、「Arise」が素晴らしいスラッシュメタルアルバムで、これ以上アグレッシヴになるならあとは順当に完全にデスメタルになる位しか無かったと思うので、この路線に行った事は個人的にはわりとすんなり受け入れられた。
といってもリリース当時10歳。メタル聴きはじめが12歳なので、完全に後追いなのだが。まぁ、ちょうどその時によく買っていた古本屋で底値になっていたBURRRN!のバックナンバーではこのくらいの年代のものが多かったので、なんとなく雰囲気はそこで掴んではいた。
少し前に書いたMACHINE HEADもそうだが、スラッシュから先どこに行くかは難しかったんだろうな、と思う。主なところで言うと、ANTHRAXはハードコアやラップと接近し、クロスオーヴァー/ニュースクールハードコアやラップメタルの先駆けに。TESTAMENTは一時期グルーヴィーになったもののデスラッシュ的になり現在も活動。PANTERAは御存知の通り最初はデフレパードのような軽いハードロックだったのがフィルの加入でメタル、ハードコア要素が増えてグルーヴ重視のメタルバンドとなり後のバンドに多大な影響を与える。PossessedからPRIMUSというのも凄いが、これはまた別か。
同じことをやり続ける事も大事だが、スラッシュ〜デス〜ブラック〜グラインドコア〜ドゥーム〜ニュースクールデスという流れが、時に同時進行しながら技術革新とともにたかだか20年ほどの間にあったので、ただただ同じことの繰り返しではどうにもならない齟齬が出て来てしまったりもする。
もともとそんなにメジャーな音楽でもないので、元祖であるいわゆるスラッシュメタル四天王以外は、中々に厳しい時代もあったりするのだ。まぁANTHRAXは特殊やね。そのせいでBIG4のとき皮肉られたりしたけど。ダメだ、長くなるだけでまとまらん、短くしようとしすぎてガタガタだ。

というわけで長くなったが「ROOTS」。
音は完全KORN。というかロス・ロビンソンだなぁと言う感じだが、スラッシュ後の転身組としては大成功なんじゃないだろうか。
やはり冒頭の「ROOTS BLOODY ROOTS」はメチャメチャにカッコいいし、元々スラッシュメタルの中ではカッチリしすぎず割りとラフな勢いのバンドではあったのだが、スピードを落とし、リフをシンプルにして引きずるようなヘヴィーさを出しながら、まさにルーツであるブラジルのパーカッションなどを絡めたりした時の爆発力は凄まじく、他のバンドとの差異をハッキリと出しているし、ただチューンダウンしただけの若手とは貫禄の違いが明白に出ている。ヒップホップ以後の感性もノイジーな解釈で取り込み、混沌としながらハッキリとヘヴィーでノレるいいアルバムだ。
まぁしかしこの時代のアルバムにはよくあるのだが、アルバム1枚通して聴くのはキツイかなー、と言う感じもある。グルーヴィーなミドルチューンが多いと、マックスのボーカルの特異でありながら変化に乏しいボーカルが若干辛くはなる。このアルバムには1曲にマイク・パットンとジョナサン・デイヴィスという素晴らしいシンガーがゲスト参加している分、余計にその広がりが欲しくなってしまう。
ただ、まだこのアルバムでも発展途上の感はあり、それの裏付けに、後のマックス脱退〜SOULFLYで見られる一種の完成型がある。SOULFLYで見られる頻繁なメンバーチェンジやゲスト参加は、ここで見えた限界を超えるためのものだったのかとも思うが、そのためあまりライブがよくないイメージがあり(唯一観たBeastFeastでのSOULFLYは音が良くないこともありましたが中々イマイチでした)、やっぱマックスがボーカルのセパルトゥラ観たいな、オリジナルメンバーで復活しないかな、とか思ったりします。

しかしこのPVカッコよすぎる↓


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YOU THE ROCK AND DJ BEN 「TIGHT BUT FAT」





YOU THE ROCK AND DJ BEN名義ではEP「NEVER DIE」があるもののこれが唯一のアルバム。
聴いてる途中で「あ、まだYOU THE ROCK★じゃないんだ」と思ってなんとなく感慨深い気持ちになる。1993年1月1日リリース。おめでたくてなんとなくユウザロックっぽい。しかし本当に長いことやってるんだなぁ。時期的にもこういうスタイルではアルバムリリースもかなり早い方だろう。
この名義だからか、ラップとインストが交互に来るので、最初に2曲目聴いた時はビックリした。「ラップは!?」って。インストは特に時代を感じてしまうが、90年代感バリバリで今聴くとこれはこれでいいものだ。
そしてユウザロックのラップは、その後に通じるスタイルをすでに確立しかけしながらも当時の最先端のフロウを少し試しつつと言った感じ、そして押韻をかなり意識しているのがわかり、トラックも含めて結果として、普通にカッコよかった。これにはビックリ。
私にとってユウザロックはアクが強過ぎて、出て来ると盛り上がるし、好きな曲はあるものの、アルバムを通して聴くと重いイメージがあったのだが、ここで聴けるのは普通にカッコいいヒップホップで、最後までスッと聴けた。

ハッキリと言及しているサイトが見当たらず、昔のQJとかのインタビューを思い出すに、このアルバムはたしかサンプリングが問題になる直前にリリースされ、わりとすぐに廃盤にされてしまった
アルバムだったと思う。今回偶然ブックオフで見つけるまで見た事なかったし、確か合ってると思う。ちなみに950円。いいもの掘りました。
そのせいかいつも語られるのは「THE SOUNDTRACK '96」で、このアルバムはあまり語られない。というか廃盤で聴けない。アマゾンのマケプレでもそこそこの値段になっている。

うーん、聴けるなら聴いてみて欲しいな。俺はかなりユウザロックに対するイメージが変わりました。アルバムとしてはYOU THE ROCKの中で一番好きだな。

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「ハーブ&ドロシー」




最初にドキュメンタリーの棚でジャケットを見たときは、もっとほのぼのとした話かと思ったが大間違いだった。凄く興奮する、そしていい話だ。
現代アートコレクター、ヴォーゲル夫妻のドキュメンタリーなのだが、これが想像と全然違うのだ。今では物凄く価値のあるアート作品は、郵便局員のハーブと図書館司書のドロシーが、「自分が気に入り」「手ごろな値段で」「1DKのアパートに収まるサイズの作品」であることを条件に、30年間かけて集めたものなのだ。
伊達や酔狂ではない、仕事終わりに毎日のように画廊やギャラリーに向かい、さらにはアーティスト自身のアトリエに直接行き、自分が気に入ったものなら、アーティスト自身がただの下書きだと床に捨てていたものまで買うのだ。当時はまだ評価が定まっていなかった現代アートを50ドルとか100ドルとかで。
美術を専攻し一時は自分たちが絵を書いていたのに、現代アートを「よく分からなかった」と言い、しかし「人と違う、新しいものをつくっている」と感銘を受けて、自分が気に入ったからとドンドンコレクションしていくのは、なかなか出来る事ではない。しかも夫婦で。
子供はいないとはいえ、1DKのアパートには当然全ては飾れず、詰め込まれた作品は3000を超え、そのコレクションの重要性についにアメリカの国立美術館が保全に動いた、というのが今回の映画の中心。

ヴォーゲル夫妻の慧眼はアート界で有名となり、もはや伝説となった。国立美術館の壁に刻まれた、自分たちの名前を丸くなった背中で見上げながら感慨に・・・・で終わると思ったんですよ、俺も。
それがですよ、一番のビックリは最後ですよ。

あれから16年、国立美術館に収め切れなかった作品を50の州の50の美術館に!『ハーブ&ドロシー 50X50』2012年公開!
となるわけです。

ビックリですよ。物悲しいラストも覚悟しながら観てました。ほっとしました。どころか16年後もハーブは車椅子ながら2人とも元気で、今度はアメリカ中に行ってるのだ。もう、感無量ですよ。泣きそうだったのに、ゲラゲラ笑ってしまいました。

今検索してみたら、続編の公開はちょっと遅れて2013年春になったみたい。
残念ながら今年の夏、ハーブさんは急逝されたんですね。予告編を見た感じではお元気そうだったのに。御冥福をお祈りします。

楽しみ、と思ったらなかなか大変そうだ・・・。詳しくはここで↓
http://www.herbanddorothy.com/jp/

うーん、こういうドキュメンタリーは資金面では難しいだろうからなぁ・・・。俺も5000円くらいなら、と思ったがクラウドファンディングがよく分からん・・・。クレジット決済とか振込みとかにならんかな。

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佐藤 健寿 「X51.ORG THE ODYSSEY」





「X51.ORGが書籍化!」というニュースにワクワクしたのは何年前だろう。もともとサイトをよく見ていたし、もちろん発売日に買ったが、何度かの引越しの間に売ってしまった気がする。amazonで見たら新装版っぽいのが売ってる。でも前の方がカッコよくて好き。
古本屋で安く見つけたので再び購入。ちなみに表紙は前の。やっぱおもしろいわ。
というか、この本が、ある種このジャンルを終わらせちゃったんだろうな、という気がする。
オカルト本、UFO本、未確認生物本などは私も子どもの頃どっぷりハマり、元々本好きだったこともあって、図書館のその棚を全て読んでしまうほど好きだったのだが、年齢とともにいつの間にか離れてしまった。
霊感も無いし、UFOもネッシーもツチノコも見たこと無いし、超能力も無い。
あ、南千住の超能力たこ焼き屋には行ったな。↓これね
http://portal.nifty.com/2010/10/13/a/
本当に味変わったからビックリしたなぁ。まぁ暗示にかかったって事なんだろうけど、実際にそれっぽいことに触れたのはそれだけだな。久々に思い出したが、あそこのたこ焼き普通に美味いんだよな。

まぁ好きといっても何かを信じていると言うわけではなく、森達也や大槻ケンヂの本を読んで、「だよな〜なるほどね〜あはは〜」と納得したりしている感じです。そういう話おもしろいよね、って。

さてこの本なんですが、基本は同じようなスタンスです。ですが大きく違うのは「実際に行ってみている」ということだろう。しかもテレビなどではなくバックパッカーのような感じでの単独の取材、ということで、制限も無く(年に数ヶ月も取材に・・・というのはもうそう言っていいだろう)ライフワーク的に取材をしてて、「とにかく実際に自分の目で見る」ということを目標としているというのはやはり画期的だ。
何か研究成果をあげるでもない、インチキだと責めるでもない、ただただ現地に行き、実際に見て、現地の人に話を聞くのだ。
そしてここが大きなポイントだと思うが、すごく現代的だ。
もともとX51.ORG自体が海外の不思議ニュースを日本語で紹介、という部分に需要があったように日本はもちろん海外の文献も網羅し、妥当な結論というべきものを当然前提として持っているのだ。イタズラに信じて見に行くわけじゃない、地域の土着的な信仰、精神的な病気、ちょっとした嘘の種明かしをしないまま亡くなってしまって・・・・いくらでも仮説は出せるし、妥当だろうと思える結論や、仕掛けた人が白状するケースも増えてきた、でも全てではない。誰かが見た、聞いた、感じたものを、他人が感じることは出来ないのだ。だから絶対に嘘とは誰にも言い切れない。だから見に行くというのだ。
X51.ORGはこの本が出てから更新を止めた。最初は「本出したからって・・・」と憤ったが違った。
著者がインタビューで言っていたように、もうネットが発達して、誰でも簡単に情報が見れるようになったから、同じようなサイトは今は無数にあるのだ。動画すら簡単に撮れて公開できる、海外のものも自動翻訳してくれる現代だ。
だからこそ現地取材なのだろう。結局そこに戻るのだ。簡単に誰でも見れるが、実際に見ることは現場に行かないと出来ないのだから。
これはオカルト本を終わらせた本であり、とても優れた紀行文だ。
UFO、ロズウェル事件、チュパカブラ、イエティ、ヒトラー生存説、雪男、一度でも通った人は読むべきだろう。

これ以外だともう、読むべきなのは超能力者自身に密着取材した森達也の「職業欄はエスパー」くらいだろう。最近続編の「オカルト」が出たようだし。
昔興奮した、ピンボケの写真に強引にオカルト成分をまぶしたキャプションをつけるような、いかがわしい本もいい思い出だけどねー。

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Die Antwoord





レディ・ガガのあそこからゴキブリが出てきたり、生肉ドレスのままライオンに食い殺されたりするPVを作ったら、ガガ自身のツイッターで直々に不快感を示され話題になっているラップグループ。
私も今回のことがあるまで全く知らず、ニュースサイトで記事を見て、「まぁ、Pinkの『Stupid Girls』みたいなやつかな」くらいでyoutubeで観たのだが、これが凄まじかった。
南アフリカのバンド、くらいの情報しかないまま「Fatty Boom Boom」のPVを観たのだが、いきなりガガっぽい人を乗せたサファリパークちっくな車の中での会話ではじまるし、街中にハイエナや黒ヒョウが普通にいてゴミ袋あさってたりするし、アフリカ感出しすぎです。その後車が襲われてガガっぽい人が逃げ出して外に走って行き、メンバーが演奏しだすのだが、KKKみたいなマスクをかぶったマッチョ黒人がドラムカンを叩き、体を白と赤に塗って胸に「CHOSEN」と書いてる人と体中真っ黒に塗って真っ黄色のコンタクトをして真っ黄色のワンピを着たお土産人形みたいな女性がラップしだす。
インパクトありすぎ、毒強すぎ。もうどこも迂闊にツッコめねぇよ!
音の方は現代的な音作りながらシンプルなパーカッションループに乗るテンションの高いラップ。
これがまたかっこいい。初めて聴いた時は、英語とフランス語の混じったものに聴こえたのだが、何故か何語でもなんとなくわかる悪い言葉で溢れているのがわかり、緊張感があり、テンションが上がる。後で調べたら「南アのオランダ系移民が話す混成言語アフリカーンス語と英語をミックスした」ものらしい。
男性がリードラッパーのNinja、女性がサイドラッパーのYo-Landi Vi$$erらしい。Ninjaの吐き捨てるような攻撃的なラップもいいのだが、Yo-Landiに凄く惹きつけられた。いわゆるロリ声でラップするのだが、特徴的でよく通るハイテンションながら冷たく甲高い声で、今まで聴いたことのないインパクトを受けた。マッチョでもセクシーやエロスでもなく、飛び道具でもロリコン用の商業的に作られたものでもない、独特のラップだ。スキルも高く、ソロでも安心して聴ける上、もちろんサイドMCとしても、合いの手を入れるにしても抜群の存在感だ。
ルックスもビョーク的な、角度によって大きく印象の変わる顔で見飽きないし、小さい体でピョコピョコ元気に踊る。
PVにしろ曲にしろどう考えても超攻撃的なのだが、ものすごくPOPな感触だ。やたら楽しそう。めちゃめちゃカッコいい。



とても気になって調べたら、ドンドン気になるところが出てくる。普通の格好でいる彼らは、ホワイトトラッシュ感バリバリで、女性は映画の「Gummo」に出てくる子みたいな髪型だし(映画「ドラゴントゥーの女」に出てくる役の元ネタになったらしい)、なんというか郊外感というか、完全にアウトサイダーだ。
完全アウトサイダーなのに超ポップなバランスが良いんだろうなぁ。レイブっぽいくらいのトラックだったり、既視感の強いトラックだったり。前のグループも合わせると中堅と言えるほどキャリアも長いし、考えてやってるんだろうからなおさら凄いわ。
2年位前にちょこっと話題になったみたいだし、何気にサマソニに来てたりもするのだが、あまり情報が無い。うーん、頑張って英語読むしかないか・・・。



とにかくライブ観たいなぁ、物凄く楽しそうだ。

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「容疑者、ホアキン・フェニックス」





ここ数年、なぜか落ち着いて劇映画を観る事が苦痛になってしまい、ドキュメンタリーばかり観ている。レンタルビデオ屋に行って、大半を占める映画やドラマのDVDをスルーして、たいてい1棚くらいしかないドキュメンタリーのDVDを探す。
近くのレンタル屋のドキュメンタリーはほぼ観たので、新作を待つのだがこれがなかなか少ない。何度も行っては、「これはさすがに旧作料金じゃないと観る気しないな」というDVDが旧作に落ちるのを待ちきれなくなり準新作で借りたりしている。
劇映画と違って、興味の無い題材は本当に観てられないしね。
と言うわけで、「まぁ、新作は期待せず、『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』でももう1度観るか」と今日もレンタル屋に行ったのだが、あいにく貸し出し中。旧作に落ちた1本と、このDVDを借りた。新作だけど面白そうで我慢できなかった。

偶然、観ようと思ってた『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』に近い作品でビックリした。マメに行ってりゃ良い事もあるもんだ。
この作品は、個性派俳優として既に確固たる地位を築いていたにも拘らず、急にラッパーになると発表して本当に2年間俳優活動を辞めて表舞台から去っていたホアキン・フェニックスのドキュメンタリー・・・という設定のお芝居でいわゆるモキュメンタリー。要は『食人族』とか『スパイナル・タップ』みたいなやつ。

しかし今見終わったのだが、変な気分だ。数年間ろくに劇映画を観ていないし、もともと俳優の名前を覚えたりするのに興味が無いので、ホアキン・フェニックスがどのくらいの役者さんなのかわからない、単にDVDのパッケージの宣伝文句を見てレンタルした自分には、途中から、「あれ?これドキュメンタリーだと思ったらモキュメンタリーだったから観た人たちは怒ってるんだっけ?俳優をやってなかった2年間なのにドキュメンタリーを作ったから怒ってるんだっけ?いや、逆?あれ?」と混乱しっぱなしでした。
諦めて途中から普通にドキュメンタリーとして観てたら、「さすがにこんな漫画みたいなヤツいるかよ」と思えてきましたが、やっぱり変な気分。完全にモキュメンタリーだとしたら上手過ぎだよ、演技も撮影も。『スパイナル・タップ』を頭に浮かべて観てたらワケわかんなくなるよ。
ホアキンさん自体が元々エキセントリックなイメージの人らしく、それでみんな信じたようなので、まぁそういう部分ももちろんある人なんだろうけど、その後に普通に俳優業に戻って普通に話題作に出ているので、やはり完全にモキュメンタリーなんだろう・・・。
しかし、異常に良くできているモキュメンタリーだ。「全部嘘なのね、はいはい、なるほど」と思って観てたハズが、どんどん引き込まれてしまい、観終わってもずっと変な気分が治らない。
うーん、これ凄いな。
なんだか「この映画から得た教訓」みたいなものを書いてしまいそうになるが、熱く語ってたら肩をポンッと叩かれて、振り向くと髭モジャのホアキンさんに「全部嘘やねんで」と優しくツッコまれそうな気分だ。
うーーん、絶対観た方がいい。こんな気分初めてだ。

でもホアキン・フェニックスをちゃんと知ってる人はどうなんだろ?俺は知らなかったし、当時の騒動も知らなかったからこそ楽しめたのかもなぁ。劇中で描かれている通り、やっぱり早い段階で嘘だと雑誌にスッパ抜かれているしね。
ホアキンを知らないまま観て、モキュメンタリーだとも知らなかったら、最後がちょっとかわいそうだけど、甘えたセレブのイライラさせられる映像としか思わないかも。
うーん、やっぱりリアルタイムで観るか、観た後いろいろ調べるというの込みのセットじゃないと厳しいのかなー。

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NORIKIYO 「Outlet Blues」





最初にCD入れて再生ボタンを押して音が流れた瞬間、こう思いました。

「あれ、入れるCD間違えたかな?」

結構な衝撃でした。手弾きの派手なシンセと軽い打ち込みドラムが鳴り出したので、CDを出して盤面を確認後、またプレイボタンを押した後には、完全に作為的に1stとは違うものを作ってきたな、という思いが強くしました。
最初はめちゃめちゃに拒否反応がありました。正直ウェッサイでさえいまだに苦手なものがあるくらいで、いわゆる日本で『正統』とされるNY的なスタイルに耳が慣れてしまっている自分には、へたすりゃJーPOP的にも感じたからです。
NORIKIYOのスタイル自体に大きな変化があるわけではないので、最初の2、3曲でギブアップ。
唐突気味に入ってくる女性ボーカルも、「意欲はわかるけどこれはさすがにやりすぎだろ・・・」という思いでした。
youtubeで聴いた般若との曲はなんだったのか?と不思議でした。
そのまましばらく放っておいたのですが、1stは好きだったし、般若との曲も好きだし、とりあえず般若やSEEDAやBESとやっている曲だけ何度も聴くことにしました。これがやっぱりいい。何度も聴いていると、新しい試みにも少し慣れてきました。
2chで『儲かるけど?』のストーリーテリングのことが話題になっていたので興味を持ってそれも聴く。「あ、これ面白いし、いい曲だ」と思って何度も聴く→新しい試みに結構慣れる。
「『折れ鼻のメガネ』って自分についての曲か・・・、あ、この前ビックリした曲、よく考えたらfeatがOKIにHEAD BANGERZじゃん」→聴く→慣れる。
とかやってるうちに気がつくと虜になってしまい、一時期毎日聴いてました。
特に7、8曲目が大好きでよくこの2曲と前のスキットを合わせてリピートしてました。2曲ともに歌いたくなる凄くいいフックがあり、センスがありつつもそれだけに頼らずちゃんと音楽を作ろうとしている証拠だと思います。
1stと違い最後まで重苦しくなく通して何度も聴けるアルバムです。何度も聴いてしまう。地元に戻って、悪いこと辞めて仲間と楽しく音楽作りながら過去を振り返ったりしつつ、1stの高評価を受けて先への希望を抱いているように感じる。後半は多少暗い曲もあるが、それすらとても幸せな時期の中で「この楽しい時間だけが続くわけじゃない」と考えているように感じるアルバム。

最初はビックリして、しばらく好きになれず遠ざけてしまったアルバムだが、これ名盤だと思います。
ただ、1曲目から3曲目までの流れはリスナーに対して挑戦的過ぎて、けっこうそこだけ聴いて離れてしまう人もいると思うんですよね。「1st聴いてればいいや」って。そんな人は一度、6曲目から聴くと、よさが解るんじゃないかな。
サンプリングが減ろうが、派手な手弾きのシンセが入ろうが、ちゃんと音楽を作ろうとする才能ある人が作るとやっぱりいい音楽が出来るんだな、もっとウェッサイとか聴こうかな、と思いました。

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アホか





「昔観たけど、やばかったぜぇ〜」とかじゃない、現在進行形のバンド。2、3年前にライブ観た時もMCなしノンストップで演奏してて客が先に潰れてました。カッコよすぎる。

なんて、今回はとかそんなことをいいたいわけじゃない。

先日暇だったのでなんとなく『ミセスファインダー』とかいう出会い系に登録して、だらだら見てたらすぐに「これは無いわ」と思い、ググッてみると悪評だらけ。「やっぱねー」と思い、登録後1時間ほどで退会したのですが、なぜかその次の日からアホほどこのブログに業者的なコメントが書かれだしましてね。

「なんてことだろう、なんて偶然なんだ。ちょうど翌日からなんて!」

と思ったんですよ。

ね。

アホか。クサレが。



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GUDON 愚鈍 「LAST 2 DAYS」





2004年に発売されたGUDONのベストアルバムの初回盤に特典で付いていたDVDの単独DVD化したもの。
偶然安く見つけたので購入。
実はハードコアはあんまり詳しくない。
中学生の時の同時期にメタリカとディスチャージを聴いて、メタリカの方に興味をそそられてメタルの方向に行ってしまい、すぐデスメタルまで行ってしまったので、私の中でブルータルな音楽はわりと足りてしまっていたのだ。あと、シーン的にもニュースクールも一段落してしまい、ラウドロック全盛だったせいもあるかな。
当然ハードコアも好きだが、その後にフリージャズやサブカル方面にも手を出してしまったせいで範囲が広くなりすぎ、年齢的にもこのあたりのバンドは一番知識の薄いところだ。
youtubeが広まってから有名どころは一応ほぼ聴いたはずだが、漢字のバンドはちょっと頭の中でごっちゃになってる感じでどうもよくわからん。

さて愚鈍(GUDON)。名前は知っていたが、たぶん『嘔吐(OUTO)』とごっちゃになってた。広島のバンドだったのか。
この時期のハードコアバンドのライブ映像なので、画質や音質はラストライブとはいえ「まぁしょうがないよな・・・」という程度。元々CDの特典として出たものだし、90年のラストライブ両日とも、繋がってはいない数曲づつが収録されているだけなので、ボーナスムーヴィーの89年のライブを入れても38分と短い。しかし、その上に今回はほぼ予備知識無しで観たのにこれがカッコいい。とりあえず曲の良さと演奏の上手さに驚かされた。こんなに巧みなハードコアバンドは珍しい。もちろん今はテクニカルなんちゃらみたいなのはいるし、メタル上がりなんだろうなぁという上手い人も結構いるのだが、完全にハードコアなバンドでこんな上手いバンド80年代にいたのか、と驚いた。曲も良いし、ボーカルも素晴らしい声だ。
「何で俺は今までこのバンドをスルーしときながらヘヴィーミュージックに詳しいヅラ出来てたんだ・・・」とちょっと凹む。
日本語をガナリ立てるスタイルだが、サビはとてもキャッチーですぐ口ずさみたくなる。いいバンドだ。
画質、音質はともかく、1200円と定価も安いし、買って損は無い。ググッたらプレス切れって書いてたけど探せばあるっぽいし。

調べてもあまり情報の出てこないこのバンドなのだが、どうもこの時には脱退している自虐さんというギタリストがカギのようだ。youtubeで聴く限り、愚鈍のスタジオ盤でも、後に結成するBastardでもめちゃくちゃ素晴らしいギターを弾いている。Death Side/PAINTBOXのチェルシーさんを知って以来の衝撃だ。もっと早く知っていれば良かったなぁ。



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