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しみけん 「AV男優しみけん 〜光り輝くクズでありたい」





各方面で活躍するしみけん初の著書。
加藤鷹、チョコボール向井らの後、一般にも名の知れたAV男優というのがなかなか出てこなかったのだが、最近だと完全にこのしみけんだろう。
ルックスもよく、頭も切れる。クイズマニアで『BAZOOKA!!! 』の地下クイズ王というサブカル丸出しな所もありながら、どこまでいってもAV男優でしかありえない言動という愛すべきキャラクターだ。

AV関係の本はよく読むのだが、この本は本当にいい意味で普通に良書。
一般的ではない職業の人が書いた職業紹介であり、特殊あるある、その職業に至った経緯、現場での事の面白エッセイ、そしてプロとしての日常と素人へのアドバイス。完璧である。きちんと文章だけで読ませることが出来る、というのも素晴らしい。

元々ファンで、インタビューを読んだり、出演しているテレビ番組も観ているので知っていることも多いし、そつがなさすぎるというか、せっかく初の単行本なのだからもっとハジけてていい気もするのだけど、いい本です。

でも職業がAV男優というだけで、基本的には好きが高じて職業になり、トップに立ってしまった感じの人なので、このあっさり感も当然なのかも。野球が好きで野球選手になったとか、音楽が好きで歌手になったとか、電車が好きでJRに入社した、というのと同じで、セックスが好きで好きで妄想を現実のものにしたくて年齢的なことをクリアすると同時に業界入りということだし、そこに不純物はゼロなのだ。

ということで、普通に面白いエッセイ集であり、しみけんのファンなら興味のある業界入りまでの経緯や現場での話も満載、最後に「セックスに正解はないが」と書きつつもきちんとセックス指南的な事も書いている、サービス精神旺盛なしみけんさんそのものな感じの良書でした。

AV男優しみけん 〜光り輝くクズでありたい

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デイヴィッド・ゴードン 「二流小説家」





柳下穀一郎の『皆殺し映画通信』で扱われていた映画の原作の中で、興味を持った1冊。
なぜか日本で映画化されたらしいが、そっちのほうはアレな出来らしいので置いといて、この原作はとても面白そうだったのだ。

「二流小説家」と聞いてもいまいちイメージがし難いが、本名ではなくペンネームを使い分け、流行りものの二番煎じや類型化されたジャンル小説、エロ雑誌のコラムなんかを書いて20年間生計を立てている主人公が・・・という話だ。
もうこの設定だけでミュージシャンもどきな私はグッと掴まれるわけですよ。自分よりはるかに上手いプロミュージシャンが「音楽なんて金にならないよ」「まぁ当て振りも立派な仕事ですからねぇ・・・」とか言いながら、過労で倒れるまで着メロ作ったりカラオケのオケ作ったりしてるの見てるんで・・・。つーか俺なんかいまだにバイト生活を・・・・


はい、ということで『二流小説家』。
著者は主人公と同じような境遇で、これがデビュー作だという事なのだが、これが面白い。
最近はフィクションはほとんど読まないし、元々翻訳された小説が苦手な私なのですが、一気に読みました。

その「二流小説家」が急に死刑囚の依頼を受け、というところからはじまるミステリ/サスペンス小説で、いかにもなキャラクターが配置され、いかにもな展開が起こるのだが、2重3重にメタ構造になっているのでそれが新鮮であり、また一度それが起こると類型的であるがゆえに滑らかに話が進んでいき、読みやすい、という不思議な感じがした。
冷静に考えると、間にその主人公が書いた「二流小説」の一部が挟まれる、という構成意外はいかにもな、どこかで読んだ事のあるようなネタだな、と思えるのだけど、ちゃんと展開ごとに新鮮に驚ける。

映画の『スクリーム』のようにパロディ気味の斜めから見たホラーマニア向けのホラー映画、とかではなく、ジャンル小説やフリーライターとしての仕事への愛情が溢れていて、その中でどうにか活路を見出した感じがとても良い。

ミステリ/サスペンスファンも、そういうジャンル小説が苦手な人も、両方楽しめる作品だと思う。
自らの経験を最大限に生かした、いかにもデビュー作!って感じの生きの良さだよなぁ。同じ手が2度と使えない、ってわかっていながらクリティカルヒットをしっかり出す、っていう最高のデビューだわ。

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柳下穀一郎 「皆殺し映画通信」





町山智浩との共著は読んだ事があったが単独での著書を読むのは初めて。といっても批評集だが。
しかも全部、最近の日本映画ということで私はAKBのドキュメンタリー以外はどれも観ていなかったのだが、これが面白かった。

DVDを借りてきて最初の予告編集に登場する、観たそばから忘れていくような日本映画たち。実写化だ、劇場版だ、と言うが元すら知らないし、なんか旬な女優らしいけど知らないし、どう観ても安っぽいし、まぁレンタルでも観ませんよ。

観てはいないけど、CMなり予告編なりポスターなり、どこかでは見た事のある知ってる映画のレビューがまとめて読める、というのはとても良い。しかも自身で「映画当たり屋」というように、まぁーつまらないだろうという映画のだし。
ゲスい意味での興味はあるが、自分の貴重な1時間半〜2時間をそれに使うのはあまりに不毛だ。『死霊の盆踊り』とか、カルトな映画や実験映画ならまだ後々に話すネタにもなるが、半年もすりゃだれもが忘れるような映画だからね。

ライムスター宇多丸の「シネマハスラー」「映画ウォッチメン」も似た感じだが、この人は本職だしね、なによりオチまで書けるのが強みだ。
最初に
「いくら懇切丁寧に説明しても、『話作ってるだろ!そんな映画があるわけない!』とどうしても信じてもらえない」
と書かれているくらいの映画だからね、最後まで書いてしまっても何の問題もない。
この本を読み終えて、観たいと思った映画は本当にクソぶっ飛んでるらしい2、3本だけだし、たぶんそれすら、レンタル屋に置いていないという理由でたぶん一生観ないだろうし。

本は分厚いが軽い文体でサクサク読めるし、映画観ていなくても面白い。薄々「こうなんだろうなー、失敗してるだろうなー」と思っていた映画がどうだったのかも知れる。
暇つぶしとしてかなり良かった。

『カノジョは嘘を愛しすぎている』ぼレビューで書かれた
「例によってセリフですべて心情を説明する副音声映画であるうえに、物語も別に起伏がないので本当につまらない。俳優は平凡」
って文章でほとんど全てを表せるんだよな。

皆殺し映画通信

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石丸元章 「ザ・インターネット」





タイトル、そしてDVD付きというのがおそらく最先端だった感じが物凄く時代を感じる。

『スピード』は間違いなく名作だと思う。今でも元気がないときに読み返すんで、買いなおした2冊目がもうボロボロになっている。
ただ、『アフタースピード』あたりはともかく、『平壌ハイ』『KAMIKAZE』あたりからあまりいいとは思えなくなってきた。そして気がつくと、福田和也や角川春樹と本を出していて、しかも役割的に「わかりやすい不良役」というか、タトゥーに髭のやつともつるんでるんだぜ、って言いたい文化人ご用達に見えてきてしまって、どうにもこうにも煮え切らない感じで見てしまっていた。
久々に石丸元章の本が読みたくなったのだけど、その辺の本はあまり読みたくない(週刊誌での連載はたまに病院とかで読んだことはあるけど)ということで、これ。

「海外のチャットに入っちゃったぜー」とか「自分の名前をgoogle検索してもヒットしなくて悲しい」みたいな、物凄く時代を感じる、今更読んでもどうしようもないような事も多く、所々「らしい」ところはあるけど長い文章は書けなくなってきたんだろーなー、と感じるような、めっちゃ書き飛ばし感のある文章が並ぶ。

ただ、DVDが意外に良かった。
サブカル感を押し出しただけで、別にどってことないかなと思っていたのだが、かなりちゃんと作っている。そして何よりナレーションをしている石丸元章の声がいい。
テレビにはもうなかなか出られないにしろ、もっと自分が出る仕事したらいいのに、と今更ながらに思いました。

ザ・インターネット (sabra DVD BOOKS)

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「笹島明夫のジャズギター革命 誰でも弾けるジャズギター ブルース編」




私服はいつもバンドTシャツで、「休みの日とか何してんの?」と訊かれて「本読むかギター弾いてますかねー。それかジム行くか」なんて答えていれば、そういう人だと思われて、「もし、いるならあげる」とCDもらったり本もらったり、時に引越しの際に邪魔になった安ギターをもらったりする。
そんな感じで上司に貰った1枚。発売早々にくれた、という事でまったく期待せずに観た。

まず端的に話が下手。
そしてターゲットがよくわからない。

「音楽(理論)を知っている/知らない」というのが、とても判断の難しい事である事は私が実体験としてよく知っている。
私は13歳で初めてのギターを買ってもらい、16歳で専門学校に入り、そのくせ目をかけてもらっていた先生も嘆くほど音楽理論の授業には寄りつかず、なにも理解しないまま音楽活動を続け、なんとなくいい時にいい所にいたせいで契約の話が来たり、コンピ盤に入ったり、雑誌に載ったりした。
しかし、それが一文にもならない、狭い村社会での出来事だったので意を決して24歳でもう一度ドレミから音楽理論を習いはじめた経験があるので。

だからわかる、もし、24歳以前の私がこのDVDを買っても再生して20分で寝る。

あのね、10年ギター弾いて、ライブハウス出てても、「3度(3rd)」もわからない人間が山ほどいるの、というかロックの世界はそれが多数派なの。むしろ「無知である事が善」みたいなキリスト教福音派みたいな思想すら持ってるの。
そんな奴の「JAZZとかもけっこう好きなんで教則DVDでも買って勉強するか」なんてね、ヤンキーの言う「全国制覇」みたいなもんです。
そういう意味でね、
「今なら余裕で理解できるけど、以前の俺なら放り出すな。・・・しかし話下手だなこの人。自宅の片隅で撮ったような安い画が延々と続くなぁ・・・・。ニコ生とかyoutuberかよ・・・。あ、『youtubeでの無料レッスンも累計視聴回数80万回を突破〜』とかパッケージに書いてある・・・」
みたいな。
このご時勢にホワイトボードに手書きのギターの指板の絵。そこにマグネットですよ。泣けるー!
で、まず最初の30分くらいで既に、言ってる事は普通にコードの構成音の話。
それは「理論以前」という認識なのかなぁ?普通に理論の話になってると思うんだけど・・・「理論は無用」じゃないのかと。

まあねぇ、パッケージにも書いてある「youtubeで累計80万再生」というのが、ミリオンセラーなんかと比べると格段に落ちる、クリアしやすい課題である(そして水増しがあまりに容易)っていうのは、もうとっくに周知の事実なんだよねぇ・・・。ちょうどネットバブルでネットアイドルだの携帯小説だのが流行った時代の人間なんで、そこはもう騙されないんだねぇ。累計ってことはおそらく多数挙げている動画の再生回数を全部足したんだろうし、それで80万は少ないんだよねぇ。
例をあげると、私が昔やってた日記ブログが偶然ニュースサイトに1行載っただけで、2日で5000PVくらいになりました。この好き勝手ダラダラ感想書いてるブログでさえ1日200〜250PVあります。で、それなりの量書いといたら更新しなくてもそれはなかなか減らないのよ。「累計」は勝手に増えてくの。

あと、観ていて思うのが「youtubeありき」なのかな、と。どうもね、そのyoutube上の無料レッスンの延長にも思えてくるんですよ。観てて当然な感じっていうか、このDVDだけで完結していない感じ。
で、まぁ1時間くらい経つといよいよ先生が本格的にギター持って弾くんですけど、「理論は無用」っていうかさぁ、ただ「ろくに説明もせずに弾いてみせてる」だけなんだよね。「こんなのもありますよー」とかいいながら色々弾いてるんだけど、「2音で」っていってたのが3オクターブ分に増えるし、9thとか入ってくるし、コードスケール知ってる前提な感じだし、説明もせずにアプローチとか入れるし、初心者向けに「アプローチ」って言葉を使わずに行くのかと思ったら途中から普通に言っちゃうし。
こんなんなら理論的に説明したほうがわかりやすいよ。というか、まず前半1時間の中で、観てる自分がギターを持ったほうがいいと思えるポイントがないし。
つか「理論も読譜も無し。楽譜とか冊子とかも付いてないですよ。そんなのはいらない。耳で聴いて弾く!」みたいなコンセプトなんだけどさ、そんないい耳とギターのセンスがあったら勝手に弾けるようになるんだから、このDVDいらないじゃんね。

えーと、だからですね、端的に言って初心者向けの普通の演奏が行われるだけで、こっちが弾いてみる感じゼロです。3パターンそれがあって、視聴者用にカラオケ(ロン・カーターが弾いてるらしいけど、特に意義は感じない)がはじまるけど、何を弾けと?マネすんの?「理論」がわかってなきゃブルースのコード進行もクソもないでしょ。ジャズブルース風にツーファイブ入れてっけど、そこも説明なしかよ・・・っていう。
最後までそんな感じでしたね。

あ、ちなみにパッケージを読んで「おぉ、ロン・カーターが弾いてるのか!」と思った方。ロン・カーターは一瞬も出てきませんよ。写真すら。
ブルースのバッキングトラックを弾いている、というだけです。
ジャズクラブなり、スタジオなりで軽くセッションしているデモンストレーションくらいあると思ったんですけどね、全くありません。
演奏も至って普通。


そらタダでくれるわ。

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最近ろくに更新していないのはどっぷりコレにハマッているから。







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ジェーン・スー 「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」





ジェーン・スーの第1作目。
2作目である『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』があまりにイマイチだったので驚いたので、遡って読んだ。

なるほど、おもしろい。評価されるのもわかる。

ただ印象として、「これ、要は角度を変えた『だめんず・うぉ〜か〜』だよな」という感じ。「こんなダメ男と付き合ってて」というのを逆方向から見て、「そうなるのにはあなたに問題があるのでは?」と。
読んでいて思うのは、1人で全てを書くのではなく、あくまで周囲からのインプットありきの人なのかな?ということ。編集者気質というか、そこらへんが『貴様〜』との違いかと。
そういう意味で、現在のお悩み相談ラジオのパーソナリティーというのはメチャメチャ向いてるんだろうな、と思った。ネタを仕入れるという意味でも。よく使う言い回しで「こういう方もいらっしゃって〜」というのの後に続く話のストックが増えるしね。
あと『貴様〜』にはなかった、イラストやページの色を黒にしてみたりの飽きさせない工夫もあり、出版社も力を入れていたのがわかる。
これは評価されるわなー、と。

ただまぁ、「101個ある」というインパクトが売りなんだろうけど、まぁそんなにね、結局は数種類の事を細かく、具体例をあげての101個なんで、まぁ半分も読めば飽きるね。ドンドン弱くなるし、既読感も強くなる。

だから、本出そう→ブログで注目を集めよう→早い段階で本出す事になる、という経緯を含めて、世に出る手段としては素晴らしかったんだな、という感じ。で、今はしかるべきところにハマッタのではないかと。
きっと今後は湯山玲子みたいになるんだろうなぁ。

([し]10-1)私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな (ポプラ文庫)

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