2012年07月30日
MUNKY 「BEHIND THE PLAYER MUNKY」
いわゆる教則DVD。
「なんとコーンのマンキィとフィールディーが出るぜっ!」
としばらく前に思ったなぁ、と思っていまさらな感じもしつつ購入。
教則DVDは諸刃の剣ですね。けっこう中古で投げ売られてる事もあるのでたまに買うのですが、「うわー・・・」としか言いようの無いものも多数あります。基本ワンカメで編集も、右、左、と手元や足元を見せたりするくらいで、誤魔化しがきかないからです(プロでしょ?と思うかもしれませんが、例えれば資料を見たり、パワーポイントで作った素材を操作しつつ、完璧な発音と活舌で皆にちゃんとわかるように5分スピーチしろ、って言われてるみたいなもんですよ)。
有名ドラマーのDVDでも、明らかに音数を減らして誤魔化しつつサンバのリズムを叩いてたり、ローディーに偉そうに指示していくつもスネアを換えた挙句、結局DVD用のオリジナル曲でのレコーディングでは元のスネアで叩いてたり、アドバイスとは真逆の有様を見せてたりします。一緒に観ていたドラマーは唖然としながら、「この人・・・普通に下手です・・・」と言っていました。
また、昔習っていたギターの先生が雑誌のおまけのDVD用に撮影をしたのですが、なんかイマイチ。他の先生にまで「あれはどうしたの?あの先生は体調でも崩してたの?」と訊かれてしまう。その筋では現在超有名で、当時から分析、実践、ハードワークで有名な超上手い人だったのに何故?と思ったら、「前日にフレット打ち換えちゃって・・・手になじまないまま撮影で・・・」と落ち込んでたりしました。
編集とか音を重ねられないってのは凄く怖いことです。バンドマンは特にバンドサウンドの中で弾く事に慣れてますし。
近くにいるロックのバンドマンにアコギわたして「なんか弾いて」って言ったら、ちょっと困った顔して、たぶんブルースか、なんとなくビートルズの弾き語りとかしだすと思いますよ。かわいそうだからやめてあげてください。
さて、ながながと適当な事を書いていたのは、このDVDがおそろしくイマイチだったからです。
KORNといえばライブの凄さが有名ですし、私もベストアルバムのおまけのCBGBでのライブDVDは年に何度も見るくらい好きです。タイトで勢いのある演奏が素晴らしいです。
さて、マンキィ1人でコーンの曲を解説しつつ弾いてくれるこのDVDはどうか?
マンキィ、心配になるくらい弾けてません。ちょっと話題になったカーク・ハメットのマスターオブパペッツの教則映像くらいハラハラの演奏です。
2人分の演奏をなんとなくまとめて1本のギターで弾けるようにアレンジしてるからってのもあるんでしょうが、それにしてもあまりにもな演奏です。
まず1人で解説しつつ部分部分演奏、そして一通り終えると、現在の(CBGBの時に叩いてたデイヴィッドは引退しちゃいましたね・・・)ドラマーのとレイ・ルジアーと2人でその曲をセッションです。
これがまた、グルーブ云々の前に、合ってない・・・と感じました。
現在のドラマーが私好みでは無い、というのもありますが、それを差し引いても・・・うーん。
元々テクニカルなところを強調するようなスタイルでは全然ないのですが、わかってて観ても辛かったです。
おまけのギターフリークス風のタブ譜も便利だとは感じなかったなぁ。
教則DVDは難しい、メンバーチェンジは難しい、と感じた一枚でした。ヘッドがゲストで共演した「Blind」がやっぱり凄いしね↓
http://www.youtube.com/watch?v=utei-0jv0K0&feature=player_embedded#!
あ、あとさ、コーンのギターの教則だって聞いて、俺が一番知りたかったのはヒップホップっぽい効果音的なフレーズの弾きかただったんだけど、それはまったく触れられてないんだよな、うーん。
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