2015年04月24日
Slash「World on Fire」
あんなに好きだったのに、いつ頃からチェックするのを止めたんだろう?
改めてディスコグラフィーを見てみると、意外だったのはGuns N' Roses〜Slash's Snakepit〜Velvet Revolver〜ソロ名義というのが被ってた時期が無いんだな、ということ。そして、いまだにリピートするのは20年以上前のアルバムだけだと言う事だ。
わかりやすくていい、はっきりした。Velvet Revolverのセカンドアルバム以来まともに聴いていない。
そこまでは買った記憶はある。が、セカンドの印象はゼロ。1stはまだ期待して買ったが、2ndは完全に惰性で買ったにもかかわらず、そこまで期待せずに聴いてもなお印象に残らなかったようだ。
さて、ソロ名義というファンにとって最もおいしいところをスルーしてたのに、やっと買った3rd。
なんというか、ゲスト満載でお祭り騒ぎの1st(あ、PV観たりでこれは何曲か聴いたな)、ガッチリ組もうと決めたヴォーカルと初めてフルで作った2ndがあって、もうそろそろいい温度になってるかな?みたいな。まぁしばらくHR/HMから離れてて、最近戻りつつある、というだけでもあるんだけど。
ということで久々のスラッシュ。世界一好きなギタリストだと常々言っている存在です。
が、うーーーん、厳しいなぁ・・・。
とりあえず1曲目、というか1音目でもうなんか音に凄く違和感がある。デジタル機材の中でのオールド感というか、はいはいアナログですよーヴィンテージトーンですよー、みたいな嫌な感じがする。以前のインタビューでは、アナログに拘ってたと思うんだけど、今回は変えたのかな?なんだか凄く違和感がある。クリアでいながらちゃんと歪んでる、というのはまぁ理想的なトーンの一つではあるんだけど、歪み方とか音の切れ際、サステインの感じがやはりなんか変な感じ。
これは何の根拠も無いただの自分の感想の話だから、インタビュー読んでみないとわからないけどね。ちゃんとしたスピーカーで爆音で鳴らせば凄く良かったりすることもあるし・・・。
という違和感を抱えながら聴いていたのだが、全体的には相変わらずのハードロックアルバムなんだけど、妙にテンポを早くして勢いを演出したように感じたり、今まではあまり感じなかった露骨なガンズを思わせるフレーズをそこかしこにちりばめてたりで、なんだかガッカリ・・・までいかないまでも「どうした?」みたいな。
勿論、スラッシュの大ファンとしては聴けば「あぁ、スラッシュのギターだ!」とは思うのだけど、いままで全く思った事のない「これを聴くなら昔のを聴くわ」という事を思ってしまった。なんだか後ろ向きな感じ。
これに比べたら、ガンズの「チャイニーズ・デモクラシー」は、というかアクセルは物凄く頑張ってるんじゃないのか?苦悩しながらも前進しようとしているのではないのか?と思えてしまう。リリースペースなどのクソさを考慮してもね。
というわけで、なんだか悲しくなってしまった。ギタープレイが錆付いていないだけに余計に。いまだにどこでゲスト出演しても「やっぱスラッシュだな!」と思わせるだけの存在感があるのに、自分のソロ名義だと・・・。
シンガーの マイルス・ケネディがやっぱり批判されるんだろうけど、歌は間違いなく上手いし、いまさら個性個性言ってもねぇ、結局アクセルが良いわけじゃん?だからそこは別にいいと思うし、このアルバムだと「The Dissident」みたいなポップな曲でのサビの伸びやかなボーカルとか気持ちよくて凄くいいと思うし、まぁこの曲は「マイルス・ケネディのソロアルバムにスラッシュが参加したみたいに聴こえる」と逆の事を思ってしまったが、このアルバムの中では1番好きだし。
まぁドラムやベースを誰が弾いてるかなんて一切気にならなかったが、ソロアルバムなんだからいいやね。
そんな感じかなぁ。結局、ガンズの1stがスネイクピットの1st聴くんだよなぁ。スネイクピットで出来たんだから、よく訳知り顔のニワカが言う「スラッシュは良いギタリストだけどソングライターじゃないね」なんてことも無いと思うんだけどなぁ。
いつまでもフレッシュなハードロック!って感じじゃなくて、もっとレイドバックしたブルースとかロックの方がいいと思うんだけどなぁ。ジョニー・サンダースとか、パンク方面で言うとロバート・クインみたいな感じとか。あーでも、そうなるとやっぱ圧倒的な存在感のボーカルいるわな。
追記
ヤングギターのバックナンバーでインタビューを読んでみた所、やはりはっきりと「レコーディングは今回もアナログ?」「あぁ、アナログだぜ!」というやりとりがありました。勘違いでした。
まぁ録った後にもミックス作業があるし、編集作業のやりやすさの為に1回デジタルに変換したり、逆にデジタルで録って最後の仕上げでそれをテープに、というやり方もあるから、どこまで考えていいかわからないけど・・・単に私の間違いですね。
ただ、私はこのアルバムのギターの音が好きじゃない、というのは確かです。
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