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なべおさみ 「やくざと芸能界」





私くらいの年代だと、なべやかんの父親で、替え玉受験騒動の事くらいの認識しかない。というか、なべやかんすらそんなにテレビで観た記憶が無い。
「昭和のスキャンダル、大ニュース」みたいな特集で替え玉受験騒動が出てきたのを観てて覚えてるって感じ。

ただまぁ、あれだけ騒がれるって事と、それだけのお金や権力があるって事、あの後なべやかんがたけし軍団に入ったり、色んな物のコレクターとして紹介されてたり、パワーリフティングで選手になったりする事を考えれば、父親は凄い人だったんだろうなぁ、みたいな。

なんだろ、大橋巨泉とかさ、若い人にとっては意味わかんないじゃん。そんな感じ。

で、読んだんですけど、超面白かったです。
昭和の不良、芸能界の凄さにただただ呆然としながら一気に読んだ。
本人はスターではないものの、スターや芸能会社の社長なんかと懇意にしながら昭和の芸能界を、というかそれ以前から独り立ちして昭和の混乱期を生き抜いてきた、というのがね、凄いですよ。

スターとの交流とか、裏話的なものが話題なのかと思いきや、本人の生い立ちからして超面白かったのがビックリだったね。
いわゆる都会の不良で、花形敬に喧嘩の立会いをされ、結果それで大学に進むっていう、凄まじいエピソードがあるし、その後の芸能の世界に飛び込んでからもまた凄くてねぇ・・・。

さっき『吉田豪の最狂全女伝説』読んだ感想書いてたから余計思うんだけど、ああいうエピソードってよくある事で、そこからさらに自分で切り開いて、一歩二歩進んでいないと、こう凄まじく面白くはならないよなぁ・・・。
ここまで出来る人ってのも異常なんだけどね。

まぁ急に日ユ同祖論とかが出てくるのにはビックリしたけどね。深くやくざの歴史について掘り下げて、学術的に(もう理解不能なまでに)書いてあるのとか・・・。

でもそれも込みで、昭和の芸能界の事を考える時に不可欠な本だと思います。
最初の方に書いてあるけど、この本の単行本を出した結果、テレビの仕事が流れるくらい、現代にはそぐわない事も含めて昭和の芸能事情について書かれているんですよ。

しかし、白洲次郎まで出てくるのには驚いたなぁ。

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「吉田豪の"最狂"全女伝説 女子プロレスラー・インタビュー集」





思ったより普通、というか、前評判が高すぎたのか、その評判通り過ぎたのか・・・。

いや、面白いすよ。いつも通りの吉田豪クオリティで、テーマも全日本女子プロレスだし、ハズレ要素ゼロです。

ただなんか、統一感はあるんだけど、その分物足りないと言うか・・・。
例えば『吉田豪の喋る!!道場破り』だと、それぞれの言い分があって、それを以前読んだインタビューや本と頭の中で繋げていったりする楽しみとか、誰がどういう思惑なのか、それともマジで天然で忘れてテキトウな事を言っているのか、とか考えるのが楽しかったんだけど、それがないんだよね。

基本的には、「15、6歳とかで若くして入って、25歳くらいで引退。それだから常識もないし、会社自体がデタラメだったけど恨んではない。有名にしてもらったし、一時は良い目も見れた、やっぱりプロレスが好き。プロレスって言っても私らはガチだったのよ。しかし、今の状況は寂しいねぇ・・・」的なトーンで統一されているんだよね。

それぞれ個性豊かな、名実共に素晴らしいプロレスラーなんだけど、インタビューとなるとそんなに特別な所がない、というか。特に、全女時代が全て・・・とは言わないまでも、そこが全盛期で、今もプロレスに戻っている人達はほとんど同じような話なんだよね。
本当に初期、ビューティーペア以前に活躍した赤城マリ子、ナンシー久美や、海外でも評価され、その後は他の業界でも活躍しているブル中野、ミミ萩原や立野記代の話は、その中でもやはり一味違うというか、イロイロと興味深い話が出てくるんだけど。

まぁそもそも私は、吉田豪のファンなだけで、インタビューがキッカケで昭和の芸能界とかプロレスに興味を持って、そこそこわかるようになってきた、って口なので、全女に思い入れは全然無いんですよね。
だから、ってのもあるんだろうけど、逆に言うとそれでもいままではそこで読んだインタビューキッカケでイロイロ調べたくなるような人たちだったわけで・・・今回はそうでもないなぁ、と。

なんだろう・・・「あれはガチンコだった」って事なら、じゃあ試合の映像観ればいいね、ってなっちゃうからかな?なんかこう、虚実の入り混じった幻想ってのが、本人たち自身にはあんまり無い感じ。
その幻想はむしろ全女っていう団体自体にあった、っていうのがね、良くも悪くも浮き彫りになってるのかなぁ。
だって基本は、若くてなにも知らない女の子が、理不尽に耐えながらも頑張った、ってだけの話だからね。
「若い時の苦労は〜」じゃないけどさ、もうかなり昔の事だし、その昔の名前で今も活動出来ていれば、そりゃそんなに言う事ないかもね、って。

面白いんだけど、同じ様な答えが続くなぁ・・・って感じ。活動範囲が限られてる人が多いからかな。プロレス→飲食店(でまた→プロレス)、って人の多さね。

「あの時は若くてなんも知らなかったから無茶苦茶な事も耐えられたし、それで儲けた分を上がピンはねしてんのも薄々知ってたけどさ、社長は社長でイロイロあったんだろうし、いい思い出も多いんだよね。しかし、面白い人だったけど、今の時代じゃあれは通らないよなぁー」
って、普通の青春だし、高度経済成長期の会社って大体こんな感じなんじゃないの?って思うんだよな。

以前書いた感想↓

吉田豪 「吉田豪の空手★バカ一代」
https://fanblogs.jp/gateofdoom/archive/509/0
吉田豪 「人間コク宝 まんが道」
https://fanblogs.jp/gateofdoom/archive/499/0
吉田豪 「サブカルスーパースター鬱伝」
https://fanblogs.jp/gateofdoom/archive/98/0
吉田豪 「サブカルスーパースター鬱伝」(文庫)
https://fanblogs.jp/gateofdoom/archive/460/0
吉田豪 「人間コク宝サブカル伝」
https://fanblogs.jp/gateofdoom/archive/250/0
吉田豪/照山紅葉 「豪さんのポッド 吉田豪のサブカル交遊録」
https://fanblogs.jp/gateofdoom/archive/257/0?1502112621
吉田豪 「聞き出す力」 杉作J太郎/吉田豪 「Jさん&豪さんの世相を斬る! @ロフトプラスワン」
https://fanblogs.jp/gateofdoom/archive/323/0

あれ?『吉田豪の喋る!!道場破り』の感想書き忘れてる・・・。

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宮戸優光 「U.W.F.最強の真実」





なんだか無性にプロレスラーの本が読みたくなって購入。

宮戸優光については、以前に『吉田豪の喋る!!道場破り』でインタビューを読んではいるけど、深くは知らない。
ただ、要所要所で気にはなってはいた存在だった。高田の引退試合で田村のセコンドについてるのに、高田に向かって激を飛ばしている映像とか、こう、主人公より参謀というか、側近的な存在に興味を持ってしまう性質の自分にはとても興味深かった。

選手として目立った活躍は無く、それよりもどちらかというとUWFインターのスポークスマンの様な感じなので、「名勝負」みたいなのはない人だが、興味深い事に変わりはない。

読んでみると、ここだけで語られているような特別な話がさほどあるわけではないが、けっこう面白い。
この人心底プロレスが好きなんだな、と思える本で、凄くプロレス本を読みたい気分の時に買った私には大満足だった。

最近も『1984年のUWF』や『証言UWF 最後の真実』が出て話題になっているが、これも一緒に読むといいよね。
高田延彦の『泣き虫』が金子達仁のワーストワークのひとつに数えられるくらいイマイチだったのは確かで、そこで全然満たされなかった分が、この本とか、『吉田豪の喋る!!道場破り』、前述の2冊(未読、早く読みたい)、あと今後出るであろう『真説・佐山サトル』を読むことによって補われ、より立体的になっていくんじゃないかなぁ。

冷静に評価すると、まぁプロレスってモノを本当に愛しているが故に、守っている所も隠している所もあるな、って感じではあるんだけど、この人なら全部本気で書いていても不思議ではないっていう雰囲気を出せているのは、プロレスラーとして大事な事だよな、と。

まぁ単純に読みやすいし、面白いです。プロレス好きならとても楽しく読めると思います。
なんかイロイロ揉めた事とかがあっても、あんまりネチネチ書いたりしてないんだよね。あくまで自分の思う「プロレス」っていうものを追及し、それを生きて、自分の城を持った人なんで、そこを貫けてるからなんだろうね。

清々しいくらい「プロレスラー」の書いた本でした。

U.W.F.最強の真実 (講談社+α文庫)






   
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