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DERANGED 「High on Blood」





メタルを辞めた後でもたまに聴きたくはなる。
ダラダラと「deathmetal」でyoutube検索し、偶然たどり着き、気に入ったのでアルバム買う。そういえば、なんとなく気になっていたのに、時代がニュースクールに入っていたのでチェックするのを忘れていたアルバムだ。

DERANGED2ndアルバム。97年。
スウェーデンのバンドと言うことだが、見事なまでにストロングなアメリカンスタイル。グラインドコアっぽいとも思える音の荒れ方と勢い。久々に、こんな勢いのあるオールドスクールなブルータルデス聴いたので嬉しくなる。
荒っぽいとは書いたが演奏は上手いし、音質も現代っぽくはないが良好。この荒くれ感が好きな人は凄く好きだろう。高低を分けるボーカルも、潰しすぎずいい声だ。
このバンドはドラムの好き嫌いが分かれるようだが、私は好き。カンカンし過ぎず、ちゃんとスネアの音をしながらブラストしまくり、所々スラッシュっぽいビートも入るので、オールドスクールが聴きたかった私にはドンピシャ。まぁ、明らかに後半のブラストが疲れてて音が小さくなったり、スピードが落ちたりするし、オカズのパターンもほとんど無く「またこれか・・・」と思いはするが、勢いがあるので気にしなければ気にならない。
あと、個人的にはスネア4発のカウントで曲に入るのが大好きなのだが、やっぱそれにはこのくらいの音の方がカッコいい。何曲かあって、やはり燃える。

曲のパターンもそれほどないし、ドラムもさっき書いたように単調といえば単調、今となっては完全にオールドスクール、なのに力ずくで全編聴かせてしまう強引な勢いのあるアルバムだ。
久々に興奮した。たぶん次に聴きたくなるのは何年か後とかだけど。


High on Blood

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スチャダラパー 「WILD FANCY ALLIANCE」





スチャダラパーの3rdアルバム。
今まで、ちゃんと聴いたのは「5th wheel 2 the coach」と「ポテンヒッツ」だけで、「5th wheel 」は名盤だと思ったものの、依然として『たまに名曲を作るオモロラップグループ』みたいな認識で、ちゃんとした、というと変だが、やはりハッキリとヒップホップグループとしての認識は無かった。
サブカルの何でも上手くやる人、みたいな感じ。ビートたけしの「浅草キッド」は名曲だよね、みたいな、ちょっと違うな、まぁいとうせいこうとかみうらじゅん的な流れの人たちだと思ってた。
それはもちろん合ってるのだが、ちゃんと考えてみると、自然体なのでどこにいても違和感が無いだけで、色んな場所で凄い功績を残しつつも、グループとして定期的にアルバムを出し、いまだに現役として評価を受けつづける人たちなのだ。
最近、そのように認識を新たにさせられたのが、このアルバム。
「5th wheel 」が名盤で、「サマージャム95」が名曲だと言うのはもう誰しもが知るところで、「今夜はブギーバック」はなんだかんだでもうセルアウトうんぬんを超えた懐メロ化している。
だがここで聴ける、特に最初と最後の2曲、ほぼBOSEのソロの「ヒマの過ごし方」「彼方からの手紙」は完全に日本語ラップの名曲だ。私は勝手に「Blink182的」と言ってしまうのだが、軽い声質でアホっぽい曲を歌っていた人がシリアスな曲をちゃんと歌ったら、めちゃめちゃ響く感じ。
この2曲は本当に驚いた。なにげない日常を描くところから、哲学的ともいえるところまで、しかも単に抽象的な言葉ばかりを並べるのではなく、あくまで平易な言葉で、しかもラップとしてはっきりと聴きやすく出来ているのだ。3rdで、20代前半でここまで出来るなんて、本当jにあたまのイイ人たちだ。そりゃ宇多丸も嫉妬するわ・・・。
あくまで自然に見えるのに、音楽で商業的に成功しつつプロップスも得ているという、最もかっこいい形での成功だろう。

このアルバムは、その2曲が入ってるだけでもう買いでしょう。「後者~ザ・レター」や「ついてる男
」などの面白い曲もあるし。「5th wheel 」の方が全体としては名盤!って感じがするけど、俺、このアルバム好きだわー。
これと戦わなきゃいけなかった当時のいわゆるハードコア勢は大変だっただろうなぁ・・・。仮想敵にしようにもスルッと抜けて、上手上手でこられるんだもん、しかも自然体で。

糸井重里とボーズの、このアルバムに関する対談見つけた↓
http://www.1101.com/kanata/2010-08-13.html

WILD FANCY ALLIANCE

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「たま、ネパールへ行く」(DVD)





ここだけの話、ちっちゃいレーベルから出しているCDやDVDって、某大手中古チェーンのデータベースに入ってないので、「該当データ無しのその他」的な扱いをされているらしく、500円とかのだいぶ格安な値段で売っているんですよ。
まぁ半日もすれば背取りが持っていくんですが。

というわけでたまは、解散ライブDVDもこのDVDも500円で買えてしまった。ラッキー。
とはいえ、このDVDは完全にファン向けだなぁ。
ネパールでの音楽フェスや、街中、山の中、民家の庭などでの演奏を家庭用ビデオで撮影したもの。
色物に見られがちだが演奏力は確かだし、元からほとんどアコースティック楽器を使って演奏しているので機材の違いによって左右されることもあまり無い。いい意味でいつものたまだ。
しかし、山中で牛が後ろに見えている状況でも、大きいステージでも、よく分からない屋台の前で演奏してても、自然に溶け込んでいるのが凄い。ネパールでも違和感無し。
そういえばたまってちょっと民族音楽っぽくもあるよなぁ、そういえば、などと思いながらほのぼの観れた。
私は演奏シーンが続くと、本を読み始めたりしてしまう性質だし、たまは代表曲くらいしか知らないのだが、確かな演奏と石川浩司のアクションに最後までじっと見とれてしまった。
53分と短いし、曲数も少なめ、画質音質も家庭用カメラレベルだが、めちゃくちゃファンというわけでもない私も楽しめた。いいバンドだ。このDVDは500円じゃなかったら手を出さなかっただろうけど。

しかし、鍵盤ハーモニカの吹く部分に風船を結び付けて音を出しながらコーラスをこなす、という離れ技には感心させられたなぁ。

たま、ネパールへ行く [DVD]

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「大人のための音感トレーニング本 音楽理論で「才能」の壁を越える!」





私は今まで、ピアノ(ガキの頃にいやいや3、4年ほど)→クラシックギター(いやいや1年ほど)→エレキギター(MIのギター課に1年半。担当の先生はほぼブルース/ロック系)→エレキギター(個人レッスン。フュージョン系の先生に2年程、継続中)という感じでやってきました。
自分でも唖然とするほど長くやってますが、早々にメタル/ハードコアにはまり、若くして組んだバンドが私の力以外の要因でなんとなくうまくいってしまったため、学校に行っている時期に理論をちゃんと学ばず、その後はサブカル方面やフリージャズや音響系、アウトサイダーミュージックにハマってしまい、変に口が上手いせいでなんとなく褒められたりで、気がつくと、「デレク・ベイリーの本は読んでいるが、メジャー7thコードすらよく分からない」、「アウトサイダーミュージックと電波ソングの類似点を現代日本と社会学を絡めて長々と語れるが、ギターソロは延々とペンタで誤魔化している」、「演奏者と聴取者の関係性と即興演奏のあり方みたいなことばかり家で考えているだけなので、実際のライブに客を1人もよべない」など、ひどいありさまでした。
さすがに20代の半ばでこのままではヤバイと気がつき、現在はちょっとずつ音楽理論とそれの実践の演奏を習ってます。
そんな私は古本大好きなサブカル野朗なので、今まで大量の理論書や教本を買ってはいたのですが、めんどくさがりやな私は流し読みして捨ててました。わかる所は簡単すぎるし、わからない所は急に全くわからなくなるからです。
結局、ほとんどの本は無駄になり、「いい歳こいた大人になってからの個人レッスン」という逃げ場のない状況を自分で作ってから徐々に理解できるようになりました。

さてこの本、「音感」という理論以前のことを扱った本です。ロックをやっていると、ガキの頃にピアノを習ってたせいで絶対音感のある元吹奏楽部のアホボンボンなどが、「お前絶対音感あるの?」などと言ってくるのですが、だいたいが単音の音当てゲームが出来るといった程度の絶対音感なので、最相葉月の本を持ち出すまでもなく、「いや、クラシックと違って曲のキー変えるなんてしょっちゅうだからなぁ、『移動ドが気持ち悪い』とかタルイこと言ってらんねぇし。まぁとりあえずブルースでもジャムる?」などと言うとブツブツ言いながら逃げるのですが、『なんでも持ってるほうが持ってないよりはいい』という理屈からいうと絶対音感はあったほうがいいだろうし、まぁ正直イライラはするわけです。
バイト先で流れる有線などを聴きながら、「大体こんな感じかなぁ?」と頭で組み立ててみても、まぁ合ってたり間違ってたり。ソロを弾くときなど、ちょっとでも違うとメチャメチャ不協和音になる可能性もあるのでテキトウにはできないし、なかなか難しい。
この本は「聴くだけで音感が育つCD付き」だと書いていたので、MP3プレイヤーに入れといたらいつでも聴けるし、手軽に続けられそうでいいかな、と思って購入。

だが、うーん・・・ちょっと微妙だな。
CDを聴きながらの音感トレーニングがメインで、本はその補助だと思っていたのだがそうではない。この手の教本の難しいところではあるが、本の6〜7割のページは単なる初歩的な音楽理論の説明になってしまっている。しかもその文章が、ある程度理論がわかっている私でも、どうも読み進めにくいシロモノだ。読みながら「あれ?そうだっけ?」とちょこちょこ引っ掛かり、それもあって読み進めにくかったのだが、やはり間違った記載が多くあるようだ。教本ではありがちとはいえ、情報が溢れている現代に出す本としてはどうかな、と思う。
長年ダメな生徒として音楽を習ったり教本を買い続けて来た結論は、『理論をある程度勉強する(丸暗記する)→好きな曲のアナライズ、コピー、その曲でジャムる(ただの暗記が理解へ)→わからない部分が出て来る→勉強を進める』しかない。
ただ、上手くカリキュラム通り好きな曲が出てきてはくれないので、『勉強』としてツライ感じでやる部分がでてきちゃうよねー、ってことで。
その意味で、音楽理論以前である『音感』を、この「聴くだけで音感が育つCD」を繰り返し聴く、と言う形でトレーニングできるなら便利だと思っていたのだが、結局やることは同じだ、という結果だった。アイデアは良いと思うしこのCD自体は結構使えるっちゃ使えるので、惜しいとは思うが、「アイデア一発を薄めて本にしちゃったなぁ」という印象。
CDに入れているような内容を、本当に全部のパターンを網羅するくらいの勢いで入れて、本当に音感のみに特化した内容にすればよかったんじゃないかな。



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ECD 「ECD」





ECDの1stアルバム。
92年発売と言うことは20年前の作品なのか・・・なんだか遠くを見てしまう。なのでもちろん時代は感じるが、この作品に見られる他のジャンルへの目配りが、村社会となって閉塞してしまった感のある今の日本語ラップシーンの作品を多く聴いてきた自分には、サブカルの系譜にある事が強く感じられる。固有名詞を出す多さ、出し方、選び方がとてもサブカルちっくで心地よい。
当然ECD自体も今とは違いフロウも単調だし、リリックも多分にダジャレ的ではあるが、今も変わらないECDの表現者としての核みたいなモノは変わらないので、ちゃんといまの作品と変わらず「ECDの作品」としてちゃんと聴ける。むしろ意識的にヒップホップだったころより最近に近いかも。
面白いことを言う、耳を向けさせる、聴かせる、という力はこのCDにいたるまでのさまざまな経験だろうか。ラップのスキルうんぬんというより、舞台に立つ人間としての覚悟と素養からくるECD自体の魅力だけでも聴けるアルバムだ。
日本語ラップの名盤だ、とかではないが、やはり面白いな、この人。聴いて損はないし、こういう人の作品はなにをとっても聴くべき所がある。俺は偶然中古屋で見つけたがアマゾンで見たらもう廃盤っぽいな・・・。

しかし「こじきになってもインザシティだ」っていう最後のラインは素晴らしいなぁ、サブカル者ってのはこうじゃないとな、と思わされた。
「サブカル」者としての生き方、と言うことに凄く興味がある自分としては、当然ECDも気になる1人。色々批判もあるだろうが、今も精力的に活動し、幸せな家庭を作ったことは素晴らしいことだと思う。

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西原理恵子の「あなたがいたから」 運命の人 鴨志田穣





「人は生まれた環境を乗り越えることができると思う?」

というのが、ギャンブル漫画を書かなくなってからの西原理恵子の作品の根底に流れるものだと思う。痙攣的なギャグやギャンブルでその場を楽しく過ごしても、一時的にお金持ちになっても、「負の連鎖」は途切れてくれない。

「みんないいヤツだったのに、泥棒になったり娼婦になったり。それはあっという間だった。」

「千円しかないカネを増やしたいから、パチンコで二千円にしようとする。カネがないから、絶対に負ける勝負に出てしまう。」

「やっぱりギャンブルというゲームは、何百年も念前年もかけてつくられた人をダメにする遊びなので、退屈させないようにできてますね」

「負の波」が来てしまったときは、もっと強い刺激で追い払うのが一番簡単だ。酒、ドラッグ、ギャンブル、セックス。全部簡単に中毒になる。
サブカル者でバンドマンだった私は、やはり同じように周りの人間がいなくなってしまうのをよく見た。自分は幸いながら、ご飯に困ることも無く私立育ちのドロップアウターで、酒もドラッグも苦手なオタク体質だったせいで傍観者の立場だった。
「仲間」だと思うよ、勿論。ちゃんと「やめたほうがいいよ」って言う。でも理屈じゃないんだなって感じることばかりだ。ただただ悲しくなる。一緒に捕まるのはごめんだし、俺は音楽がやりたかったから、出来ないなら一緒にいられない。だから頑張ってくれとしか言いようがない。俺も頑張るよ、だから、って。「他人に出来ることは、輝いてる自分を見せて、こっちに来たいと思わせることだ」ってなんかで読んだ気がする。俺が輝けなかったからかなぁ、とか思ったりもするよ。まだ辞めてないけどな。

「毎日かあさん」の4巻は何度読んでも泣いてしまう。「負の連鎖」からは抜け出したが半年後に
鴨志田さんは亡くなってしまう。
鴨志田さんが亡くなってから、西原理恵子は同じような話を何度もテレビでして、同じような話を何度も本に書いて出してる。これもその1つ。
なかなか伝わらないことが解ってるから、難しいことが解ってるから、何度も何度も同じ話をするんだろう。
何度目かの同じ話で、また私は泣いてしまった。




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Anal Cunt「Morbid Florist」




ボストンの帝王、アナル・カントのEP。
リリースとしては4枚目。14曲入りでEPだが、このバンドには5643曲入りのEPもあるので気にしない。
バンド名からもうわかると思うが、とにかく最低で最高なバンドでした。昨年、中心人物のセス・パットナムが亡くなってしまったのが本当に惜しい。私が7歳の時に亡くなったGGアリンは来日も無く、当然観れるはずも無いのだが、このスタイルで何気に3度も来日していたので、全然観れたのに・・・享年43歳、ただただ惜しい。
亡くなってすぐにベストアルバムが日本盤も出て、タワーレコードで面出しされていたのにはびっくりしたなぁ・・・。

このEPは完全即興グラインドだった極初期から変化し、曲として成り立つものをやりはじめた時期のモノなのだが、そうなってさえ、もうどこからツッコんでいいのかわからない素晴らしい出来ばえだ。
ジャケットからもう「持ってるレコードから一番ホモっぽい奴を選んで」額に逆さ十字書いてコラージュしたものだし、しかもたしかなんかのパロディだ。
アルバムタイトルは「病的な花屋さん」。曲タイトルは「Some Songs(何曲か)」「Song #5(なのに2曲目に収録)」「Grateful Dead(グレイトフルデッド。バンド)」「Morrissey(モリッシー。歌手)」「Radio Hit(ヒット曲)」「Some More Songs(また何曲か)」などという人をナメきったタイトル。
このセンスは大好物だし、そのせいでこんな音楽性にも関わらず衆目を集めたのだが、ネタバンドとして消費されている現状はわりと苦々しく思っている。
アナルカントは音楽的にもカッコいいじゃないか!
このアルバムは、ノイズ要素はあるものの、ちゃんとグラインドコアとして成り立っていると思うし、キラーリフの詰まった素晴らしいアルバムだと思う。30秒から1分程度のグラインドナンバーだけではなく、ドゥーミーな曲も2曲ほど入って、緩急のバランスも取れているし、トータル17分ちょっとなのでサイズ的にもサラッと聴ける。
アナルカント入門にはもってこいだろう。EPだから安いし。
というか、個人的には1番好きだな。極初期は好きだけどずっと聴くのは辛いし編集バリバリだ、後期はカッチリしすぎてるし、ちょうどこの塩梅がいい。

しかし、改めて検索してみると、このアルバムでは全編セスがギターも弾いているという事実に驚いた。たしかドラマーとしての来日経験もあるし、キャリアの最初はベーシストとしてだ。マルチプレイヤーだったんだな。まぁアングラだとマルチにならざるを得ない部分もあるんだけど。それにしてもここで聴けるギターは素晴らしい。てっきりスコット・ハルが弾いてると思ってたよ。

この真昼間の公園でのガラガラのライブをyoutubeで初めて見た時はは衝撃的だったなぁ。

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Black Flag 「The First Four Years」





Black Flagの初期音源集。
ヘンリー・ロリンズ加入する前のシンガーが流動的だった最初の四年間の記録。後にCIRCLE JERKSを結成するキース・モリスなど4人のヴォーカルが聴ける。
この頃のブラック・フラッグは後期のへヴィーさ、ケイオティックさは最後の方の曲にみられるだけで、ほとんどがパンクロックの影響の濃い、スケーター好きのしそうな軽快な曲だ。この方向はこの方向でとんでもなくカッコよく、このまま進んでいった姿もみたかったなぁと思う。
しかし、ボーカルが4人も(この後ヘンリー・ロリンズが加入するので5人)替わるのに、どれを聴いてもブラック・フラッグにしか聴こえないのが凄い。なんちゃらハードコアとかみたいに、体よく使われる単なる言葉としてのパンクではなく、変わった事をすると『ニューウェーブ』とか違うジャンルにされてしまう、音楽的には特に制限のあるパンク/ハードコアというジャンルで、ボーカルが違っても同じバンドにちゃんと聴けると言うのは凄い事だ。
バンド後期には完全に分裂し、インストとスポークンワードのみという末期的なアルバムもあるブラック・フラッグだが、今やMTVなどの番組の司会者もこなすロリンズの存在感は絶大だったものの、やはりギターのグレッグ・ギンがブラック・フラッグなんだよな、と思ってしまう。
何度聴いてもこの人はどうしてこのいうギタリストになったのか不思議だ。この頃は当然モロにパンクロックに影響を受けたスタイルなのだが、最後の曲である、後にロリンズも歌うことになる『Damaged I』になると、もう完全に逸脱していて、もうスラッジ・コアのようである。検索しても全然インタビューも見つからんし、ロリンズと逆に全然前面に出てこないのでよけい謎だ。
音作りからもう独特だがこの人の場合、パンク的なスリーコードを弾いているだけでグレッグ・ギン
だとわかってしまうのが不思議だ。よく分からん単音フレーズや不協和音をダウンピッキングで弾き倒したり、ブルージー・・・なのか?というような荒くれたギターソロや、性急なストップ&ゴーも当然特徴なのだが、とにかく不思議にかっこいい。
『Louie Louie』のカバーって、『smells like team spirit』の参考になったりしたのかな、とか思ったり。
最初からブラック・フラッグはブラック・フラッグだったんだなぁ、と感心する1枚だね。名盤だよなぁ。

有名なハードコアバンドを聴こうと思って適当にアルバム買ったら、いきなり『Family Man』とかで
、「なんじゃこりゃあ!!」となった人はブラック・フラッグはこれから聴くといいと思う。俺もその口だし。
てか、後期も好きなんだけど、俺が1番好きなブラックフラッグのアルバムって、これとブートの『1982 Demos』なんだよな。どっちもオリジナルアルバムじゃねぇじゃんっていう。

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「U‐ウラン- Vol.5 マンスリーライブDVD」





ブックオフで250円で購入。
なんというかもはや懐かしさすら漂うDVDマガジンという形式である。
あったなぁ、「GALACTiKA」とか・・・月刊ラップも一時期DVD付だったし・・・。などと思わず5、6年前のことをぼんやり考えてしまう。
あまりにもなジャケットと値段で手に取り、メンツを見ておやっと思った。
DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN、KIKUCHI NARUYOSHI QUINTET、あぶらだこ、MOST、渋さ知らズ、RADIO CAROLINE、PEALOUT、など10組。かなり豪華である。
バンド名くらいしか書いておらず、内容がわからなかったが、値段が値段なので購入。
帰って検索すると「マンスリーライブDVD」とのことでちょっとホッとする。
内容は、菊地成孔のインタビューを除けば全編ライブ映像。まぁ予想通りそんなに映像や音は良くないが、安価なDVDマガジンにそこまで求めるのは酷だろう。
DCPRGは今よりこの時のがいいよなぁ、とか、あぶらだこはもうさすがとしかいいようがないな、とか、MOSTのPhewのライブ映像ははじめて観るけどやっぱり眼光とか佇まいが半端じゃないな、あーでも山本精一いねーじゃんとか思いながら2時間近く楽しめました。
雑誌と一緒で、こういう形式のものは難しいですね。買い逃すと後で、「あぶらだこのライブDVDって無いのかな?」とか思った時に、もう法外な値段の中古しかなかったりして「2曲だけ収録かー・・・でもMOSTも入ってるし・・・」とかなんとかウンウン唸ってしまうわけですが、何度も観るかって言われるとそんなには観ないっていう。でも単独作のライブDVDを待つ間の繋ぎだと思って・・・たら意外と何十年も出ない、みたいな。
今回みたいに運よく安く手に入れるのが理想的ですな。また中古屋回るか。

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A Tribe Called Quest 「Midnight Marauders」





A Tribe Called Questの名盤といわれる3rd。1993年発表。
私は英語がそこまで理解できないので洋ヒップポップは基本的に音楽的にしか聴けない。もちろん例えばOlDirtyBastardくらいぶっ飛んでると、それはそれで別の話だが。
このアルバムは音楽的に至極カッコいい。ドラムビートにしろ、ベースにしろ、上モノにしろ、もちろんサンプリングして持ってきたものなのだが、とにかくカッコよく、「よくこんなの持ってきたな」「ここを切るか」と思うものばかり。そこに乗る2人の声は心地よく、スムースにラップする時だけでなく、フックで2人で歌う時も上手い。ここまで流麗なラップも中々無いだろう。
聴く前はなんとなくジャズネタをたくさん使うイメージがあったのだが、サンプリングのセンスの良さからはその事が感じられるし、ジャズファンクっぽい感じも受けるが、思ったよりはジャズジャズしていない、というより「ただ有名なジャズのスタンダードなどを使いました」みたいな野暮ったさを感じさせず、きちんと再構成してヒップホップにしているところが凄いセンスなんだろうな。
わかりやすくハードコアなものや、なにかががっちり引っかかってくるアルバムではないので、英語がわからないとBGMにも出来てしまうくらい心地いいのだが、同時にいくらでも聴き込める強度を持ったアルバムで、さすが名盤と言われるだけあるなぁ、と思った。
名盤なのであたりまえ、というか、よく言ってしまうことではあるが、ロックやジャズ好きの人も入りやすいアルバムかな、と思う。
訳詞を見るとかなりシリアスな事も歌っているので、きちんと歌詞を理解しながら聴くとさらに楽しめそうだ。

ミッドナイト・マローダーズ

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