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「メタリカ - 不屈のヘヴィ・メタル・モンスター」





もはや世界一巨大なロックバンドとなった感のあるメタリカ。
数年ごとはいえ定期的に新作を出し、精力的にライブをし、各国のロックフェスでトリを務める様を見て、異論のある人は少ないだろう。

「メタルとか関係なく〜」というのを唯一と言っていいほど実践している稀有なバンドだ。トゥルヒーヨ(慣れない、トゥルージロって書きたい)加入後は特にライブでの存在感が増し、若いロックファンにも開かれている感じがする。

その出自から、数々の不幸な事件、衝撃的なニュース、そして栄光、しかし作品は賛否のあるものも多く...と語るべき事はいくらでもあるので、こういったムックは数多く出ており、毎年のように見ている。

何冊か私も買ったし、良かったものは以前に感想も書いている↓
「メタリカ ヘヴィ・メタル革命 バンド黎明期とメタルの勃興」
https://fanblogs.jp/gateofdoom/archive/476/0

しかしまぁ、昔のインタビューの再録や、単にデータを羅列した、「安く作れるし、フェスの季節に出しとくか、新規やおっさんが買うべ」という感じが嫌になるものも多い。

そんな中、これはかなり良心的、どころか非常に読み物として面白かった。

いつものBURRN!界隈のライターに加え、道尾秀介など小説家が寄稿しているのだけど、単に「ファンです、これが好き。ライブいってます。グッズ持ってます」というのではなく、自分の生活の中にハッキリとメタリカが大きく存在していた時期があり、その後にどんな生活になってもキチンと自分の中にメタリカの存在している場所がある人が書いていて、とても面白かった。中原昌也はいつも通りなので浮いていると言えば浮いているが、でも正直に書いてる感じで嫌な感じはしない。
よく言われることなのだけど、メタリカの音楽性って実はけっこう変わってて、いくら「名作」と言われるアルバムがあるのは理解できても、ある種アイコンとなった後は単純にいろんな場面でメタリカに初めて触れる事になり、その時の新作の推し曲から入る事になったらまたね、人によって思い入れのあるアルバムはバラけますからね。

データ的なこともキチンと押さえているし、歴史もちゃんとわかる、アルバムごとの考察もテーマごとの論考も的確だと思う。
このサイズのイイ感じのムックがあるとすぐ「いい時の『炎』みたい」とか言いそうになるオッサンな私なわけですが、うん、とても良かったです。
BURRN!のいい部分というか、キチンと愛があるからかな?当然知識もあって、キチンとした検証と考察があって、自身が書きたい事もあって、でもちゃんとバンドに敬意を持っていて、みたいな。そして外部からの意見も入って。
全てがいいバランスで、読み物として素直に面白かったなぁ。メタリカ、だからこそだよな。

しかし、マーティ・フリードマンの「メタリカが成し遂げたこと、メガデスが成し遂げられなかったこと」ってインタビューは今だからこそ言える、そしてムステインは一生言わないであろうくらいの身も蓋もなさで、かなり興味深かったな。

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