2024年10月19日
NIRVANA「Incesticide」
NIRVANAは一応全アルバム持ってたと思うが、以前はあまり聴かなかった一枚。
最近ジムで聴く音楽を色々変えてて、気まぐれに選んだらなんか気に入ってループしてる一枚。
コンピレーションアルバムですね。簡単にいうと「Nevermind」の特大ヒットの後につなぎで出されたB面やラジオセッション、未発表曲なんかの寄せ集めです。
PVがカッコよかった「Sliver」は大好きでしたが、それ以外はこれと言って印象になかったこのアルバムですが、再度ちゃんと聴いてみるとコレが結構いい。
まだ、生まれ持ったポップセンス、パンクへの憧れ、ハードロックへの郷愁、ニューウェーブへの試行などが未整理のままポンとプロデュースもされず置かれている様は、今聴くと凄く良い。まさに「グランジ」って感じ。パンク的なものは2分以下、その他が4分以上になっているものが多いのもわかりやすく分裂している。ざっくりいうと前半がパンキッシュな感じで、後半はもっと未整理な感じ。
勢いよくパンキッシュに演奏したら2分切った「Polly」とか昔は笑ってたけど、このくらいシニカルに吐き捨てるのもいいよな、あの歌詞だと。
カヴァー曲もいい。練られたポップな曲をパンキッシュに演奏するという「Nevermind」につながる流れを感じる。
後半は荒々しいというか単純にドラムが叩ききれてない「Aero Zeppelin」とかそりゃ未発表曲になるわなとは思うが、この並びで入れられるとなんか微笑ましい。
そして最後に「Aneurysm」で締めると。これはもう「In Utero」に入っててもおかしくない曲。これだけちょっとアルバムの中では異質の完成度。
なんか寄せ集めなのにバランスもいいし、いい流れなんですよ。
コレって時期的には「Nevermind」と「In Utero」の間にリリースされたんだけど、「Bleach」以前からの軌跡なんだよな。
全部粗削りだけど声と曲が凄く良くて、「こいつら人気出るんだろーな」って思いながら知り合いのデモテープ聞いてる気分。とても良い。
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