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「CABIN」





DVDを借りるとやたらと宣伝が入っていたので、気になっていた1本。最近パソコンを買い換えて、大きい画面でDVDを観られるようになったから、派手そうな映画が観たかったしね。
宣伝が「いままでに無い!新しい!」みたいな感じだったが、そういうものは今の時代そうそうないもんで、宣伝を見た時点でもう、「あ、『SCREAM』と『CUBE』を合わせたみたいなやつかな?」と察しはついていたのだが、これがなかなかおもしろかった。
察しのとおり、基本はそのまんま「ホラー映画の定番の踏襲」と「それを操る未知の組織」なのだが、それを操り監視する組織のとぼけた日常みたいなのと交互に映し出され、ちょっとそのパロディである『SCARY MOVIE』っぽくもあるな、と思っていたところに、モンスターやお化けやゾンビが総動員され、『GANTZ』バリに血みどろパニックになるところまでいき切ったところでもう笑うしかないっていう。
これがチープになっちゃうと本当にただのパロディなのだが、本気でお金かけて作っているので否応無く惹きつけられて終わりまで見せられてしまうクオリティだ。
とにかく次から次へと足し算足し算で畳み掛けていき、「あ、思ってたよりいき切っててる上にクオリティ高ぇ!」という最初のインパクトのみで最後まで持っていくので、もう1回観たいか、と言われると全然なのだが、観たことない人には「1回目はおもしろいから是非観たほうがいい、レンタルで」と言いたくなる映画でした。

日本の描写がかなりまともだというのもよかったな。いろんな国で同じような実験をしていて、「どこも失敗で、あとは日本とアメリカだけだ。いつもそうだな」みたいな感じで日本が映し出されるのだが、どうも小学校の教室で同世代の女の子らしいお化けが出て一時パニックになるのだが、みんなの力で成仏させ、その魂はいまカエルに宿りました。という結末で、「誰も死なねぇよ!クソ!失敗だ!」となるのだが、実に日本的なお化け感を理解していて驚いた。出てくる人物がちゃんと全員日本人に見えるし、日本語もネイティブ。エクソシズムって感じじゃなく、少女が手を繋いでお遊戯みたいに歌って終わりっていうこの日本っぽい感じって、本当に感心したな。今まで映画で描かれた中でもそうとうな理解のされ方でしょ、これ。

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