2015年10月22日
「ロック・オブ・エイジズ」
懐メロを使ったミュージカル。
というのがちょっと前に流行った。ABBAの『マンマ・ミーヤ』とかビートルズの『アクロス・ザ・ユニバース』とか。
懐メロって事じゃなくても、ちょっとよさげなオリジナルのロック/ポップス曲が、ということなら『ヘドウィッグ・アンド・アングリーインチ』や『ブラザー・オブ・ザ・ヘッド』、『RENT』とか。
私ミュージカル、というか舞台演劇ってものが苦手、というか疎くてですね・・・だって、もう生まれたときにカラーテレビあったもん!という開き直りをしてみたり。というか、クラシックなんか特にそうだけど、生演奏や生歌、生演技ってお金持ってないと観れないもんね。ロックのライブはそりゃ行くけどさ、なんちゃらホールでクラシックのコンサートを、オペラを、ってのはお上品過ぎて中々ね。男だから宝塚って感じでもないし、ミュージカルってのもなんか独特だよね、客層が。友達がいたから観に行ったけど、逆に小劇団って、観てて居たたまれない気持ちになるのもあるしね・・・。それでもまだ、親戚が舞台美術の仕事してる事もあって、自分の世代にしては観てる方なのかな?とは思うけど。
というわけで、なかなかミュージカルのDVDって手に取らないけど、「ミュージカルを映画化」ということなら割と観ている・・・ということが、『RENT』のTシャツを着ていた同僚との会話でわかった私。そしてその同僚に進められたのがこの映画。
「90年代って俺にはまだ最近って感じだもん。あはは」と言う同僚が進めてくれたことからも想像がついたが、もろ80年代。
最近、『レックレス・ロード メイキング・オブ・アペタイト』というガンズの本や、BURRRN!の『LAメタルの真実』をよく読んでることもあって、モロにその世界が描かれている映画だったので、ちょうどよかった。
ただ、結局86年生まれの私はモロ世代ってわけじゃないので、ある程度冷静に、「おっさん向けなのに結局よくある若者の上京(ハリウッドだけど)青春物語か」とか、「なんかミュージカルって『潰れかけたなんとかを救え』みたいなの多いな」とか思って、「やりたいことはわかるし、よく出来てるけどそんなに・・・」と思いつつ観ていたら、トム・クルーズでコーヒー噴き出すくらい笑うっていう。
アクセル・ローズとアンソニー・キーディスとWWEのレスラーを合わせたみたいなキャラに加え、マイケルみたいに小猿を連れているっていう・・・そしてあのトム・クルーズのネタにされる時特有のアホみたいなオーバーな演技が合わさって「そんな奴はおらんがな〜」の域。
あまりにカリカチュアライズされたロック像にウンザリしたジューダス・プリーストが降りた『ロック・スター』(ちなみにマネージャー役が、この映画ではライブハウスの店長)とコメディ映画である『スパイナルタップ』の間くらいな感じかな。
お話自体はどうって事ない、よくある青春ものなんだけど、曲の使い方は凄くよくて、80年代のロックの名曲と、脚本に沿った歌詞をもつその名曲に似たオリジナルソングを混ぜるという、高等テクニックを使っていて、それはとても感心した。・・・で合ってるよね?同僚は「80年代の名曲のマッシュアップ」って言うんだけど、常に片方は知ってて、片方は知らない(そして歌詞が話の筋に合いすぎてる、曲が都合よく似すぎてる)と言う事で、私はそう判断したんだけど・・・間違ってたらすいません。
普段はあんまり聴かないけどさ、やっりぱ合唱できるような名曲っていいなって思うね。バーンと『I Love Rock N' Roll』とか『We Are Gonna Take It』とかが流れるのは理屈抜きに気持ちいいもん。今でも野球の応援とかで使われてるもんなぁ、うーん、素晴らしい。
映像特典のDef Leperdのライブもよかったね。久々にCD引っ張り出してきちゃったよ。やっぱいいわ。今でもストリップクラブの定番曲は『Poor some suger on me』っていうの、ロックバンドとして最高の栄誉だよな。
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