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2級建築施工管理技士試験
年別 一次(学科)解答解説
─────────────
令和 5年(後期)一次
令和 5年(前期)一次
令和4年(後期)一次
令和4年(前期)一次
令和3年(後期)一次
令和3年(前期)一次
令和2年(後期)学科
令和元年(後期)学科
令和元年(前期)学科
平成30年(後期)学科
平成30年(前期)学科
平成29年(後期)学科
平成29年(前期)学科
2級建築施工管理技士試験
項目別 一次(学科) 解答解説
─────────────
建 築 学環境工学
建築構造
構造力学
建築材料

 共通問題
施  工
躯体工事
 仮設工事
 土工事
 地業工事
 鉄筋工事
 型枠工事
 コンクリートの調合
 鉄骨工事
 木造軸組構法
 解体工事
仕上工事
 コンクリートブロック工事等
 防水工事
 石工事
 タイル工事
 屋根及びとい工事
 金属工事
 左官工事
 建具工事
 塗装工事
 内装工事
 仕上改修工事

施工管理
施工計画
 事前調査
 仮設計画
 材料の保管
 申請及び届出等
工程管理
 工程計画
 バーチャート工程表
 品質管理工程表
品質管理
 用  語
 鉄骨工事
 鉄筋工事
 コンクリート工事
 品質管理に関する記述
 試験及び検査
安全管理
 工事現場の安全管理
 労働安全衛生法

応用能力問題躯体工事
仕上工事

法  規建築基準法
建設業法
労働基準法
労働安全衛生法
廃棄物処理法
建設リサイクル法
消防法
騒音規制法
道路法
2級建築施工管理技士試験
年別 二次(実地) 解答解説
─────────────
令和 5年 二次検定
令和4年 二次検定
令和3年 二次検定
令和2年 実地試験
令和元年 実地試験
平成30年 実地試験
平成29年 実地試験
平成28年 実地試験
平成27年 実地試験
平成26年 実地試験
平成25年 実地試験
2級建築施工管理技士試験
項目別 二次(実地) 解答解説
─────────────
問題1 経験記述
問題2 用語の解説
問題3 工程管理
問題4 法規
問題5-A 建築工事
問題5-B 躯体工事
問題5-C 仕上工事

2級建築施工管理技士試験
過去問題
───────────── 第一次検定(学科)

令和05年 一次検定(前期)
令和05年 一次検定(後期)
令和04年 一次検定(前期)
令和04年 一次検定(後期)
令和03年 一次検定(前期)
令和03年 一次検定(後期)
令和02年 学科(前期)(中止)
令和02年 学科(後期)
令和01年 学科(前期)
令和01年 学科(後期)
平成30年 学科(前期)
平成30年 学科(後期)
平成29年 学科(前期)
平成29年 学科(後期)
平成28年 学科
平成27年 学科
─────────────
第二次検定(実地)

令和05年 二次検定
令和04年 二次検定
令和03年 二次検定
令和02年 実地
令和01年 実地
平成30年 実地
平成29年 実地
平成28年 実地
平成27年 実地
(建設業振興基金より)
官庁営繕の技術基準

公共建築工事標準仕様書
(令和4年度版)
建築工事編
電気設備工事編
機械設備工事編

官庁営繕事業における
BIM モデルの作成及び利用に関するガイドライン
建築工事監理指針

1章 各章共通事項序節 監督職員の立場及び業務
01節 共通事項
02節 工事関係図書
03節 工事現場管理
04節 材  料
05節 施  工
06節 工事検査及び技術検査
07節 完成図等

2章 仮設工事01節 共通事項
02節 縄張り,遣方,足場他
03節 仮設物
04節 仮設物撤去等
05節 揚重運搬機械

3章 土工事 01節 一般事項
02節 根切り及び埋戻し
03節 山留め

4章 地業工事 01節 一般事項
02節 試験及び報告書
03節 既製コンクリート杭地業
04節 鋼杭地業
05節 場所打ちコンクリート杭地業
06節 砂利,砂及び
   捨コンクリート地業等

07節 「標仕」以外の工法

5章 鉄筋工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 加工及び組立て
04節 ガス圧接
05節 機械式継手,溶接継手

6章 コンクリート工事 01節 一般事項
02節 種類及び品質
03節 材料及び調合
04節 発注、製造及び運搬
05節 普通コンの品質管理
06節 現場内運搬並びに
   打込み及び締固め

07節 養  生
08節 型  枠
09節 試  験
10節 軽量コンクリート
11節 寒中コンクリート
12節 暑中コンクリート
13節 マスコンクリート
14節 無筋コンクリート
15節 流動化コンクリート
 [ 参考文献 ]

7章 鉄骨工事 01節  一般事項
02節  材  料
03節  工作一般
04節  高力ボルト接合
05節  普通ボルト接合
06節  溶接接合
07節  スタッド,デッキプレート溶接
08節  錆止め塗装
09節  耐火被覆
10節  工事現場施工
11節  軽量形鋼構造
12節  溶融亜鉛めっき工法
13節  鉄骨工事の精度
14節  資  料

8章 コンクリートブロック工事等 01節 一般事項
02節 補強コンクリートブロック造
03節 コンクリートブロック帳壁及び塀
04節 ALCパネル
05節 押出成形セメント板
  一般事項、材料
  外壁パネル工法
  間仕切壁パネル工法
  溝掘り及び開口部の処置
     施工上の留意点

9章 防水工事 01節 一般事項
02節 アスファルト防水
03節 改質As.シート防水
04節 合成高分子系
   ルーフィングシート防水

05節 塗膜防水
06節 ケイ酸質系塗布防水
07節 シーリング

10章 石工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 外壁湿式工法
04節 内壁空積工法
05節 乾式工法
06節 床および階段の石張り
07節 特殊部位の石張り

11章 タイル工事01節 一般事項
02節 セメントモルタルによる
   陶磁器質タイル張り

03節 接着剤による
   陶磁器質タイル張り

04節 陶磁器質タイル
   型枠先付け工法

05節 「標仕」以外の工法

12章 木工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 防腐・防蟻・防虫
04節 RC造等の内部間仕切等
05節 窓、出入り口その他
06節 床板張り
07節 壁及び天井下地
08節 小屋組(標仕以外)
09節 屋根野地,軒回り他
   (標仕以外)

13章 屋根及びとい工事 01節 一般事項
02節 長尺金属板葺
03節 折板葺
04節 粘土瓦葺
05節 と  い

14章 金属工事 01節 一般事項
02節 表面処理
03節 溶接,ろう付けその他
04節 軽量鉄骨天井下地
05節 軽量鉄骨壁下地
06節 金属成形板張り
07節 アルミニウム製笠木
08節 手すり及びタラップ

15章 左官工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り
03節 床コンクリート直均し仕上げ
04節 セルフレベリング材仕上
05節 仕上塗材仕上げ
06節 マスチック塗材仕上げ
07節 せっこうプラスター塗り
08節 ロックウール吹付け

16章 建具工事 01節 一般事項
02節 アルミニウム製建具
03節 樹脂製建具
04節 鋼製建具
05節 鋼製軽量建具
06節 ステンレス製建具
07節 木製建具
08節 建具用金物
09節 自動ドア開閉装置
10節 自閉式上吊り引戸装置
11節 重量シャッター
12節 軽量シャッター
13節 オーバーヘッドドア
14節 ガラス

17章 カーテンウォール工事 01節 共通事項
02節 メタルカーテンウォール
03節 PCカーテンウォール

18章 塗装工事 01節 共通事項
02節 素地ごしらえ
03節 錆止め塗料塗
04節 合成樹脂調合ペイント塗
   (SOP)

05節 クリヤラッカー塗(CL)
06節 アクリル樹脂系
  非水分散形塗料塗(NAD)

07節 耐候性塗料塗(DP)
08節 つや有合成樹脂
  エマルションペイント塗り(EP-G)

09節 合成樹脂エマルションペイント塗
   (EP)

10節 ウレタン樹脂ワニス塗(UC)
11節 オイルステイン塗
12節 木材保護塗料塗(WP)
13節 「標仕」以外の仕様

19章 内装工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り,ビニル床タイル
   及びゴム床タイル張り

03節 カーペット敷き
04節 合成樹脂塗床
05節 フローリング張り
06節 畳敷き
07節 せっこうボード、
   その他ボード、
   及び合板張り

08節 壁紙張り
09節 断熱・防露
10節 内装材料から発生する室内空気汚染物質への対策

20章 ユニットその他工事 01節 共通事項
02節 ユニット工事等
  2 フリーアクセスフロア等
  3 可動間仕切
  4 移動間仕切
  5 トイレブース
  6 手すり
  7 階段滑り止め
  8 床目地棒
  9 黒板,ホワイトボード
 10
 11 表示
 12 タラップ
 13 煙突ライニング
 14 ブラインド
 15 ロールスクリーン
 16 カーテン,カーテンレール
03節 プレキャスト
   コンクリート工事

04節 間知石及び
   コンクリート間知ブロック積み

05節 敷地境界石標

21章 排水工事 01節 共通事項
02節 屋外雨水排水
03節 街きょ,縁石,側溝

22章 舗装工事01節 共通事項
02節 路  床
03節 路  盤
04節 アスファルト舗装
05節 コンクリート舗装
06節 カラー舗装
07節 透水性アスファルト舗装
08節 ブロック系舗装
09節 砂利敷き
10節 補  修
11節 「標仕」以外の舗装
12節 用  語

23章 植栽,屋上緑化工事 01節 共通事項
02節 植栽基盤
03節 植  樹
04節 芝張り,吹付けは種
   及び地被類

05節 屋上緑化

原発・放射能

>放射能について正しく学ぼう
>内部被ばくを考える市民研究会
>国際環境NGO FoE Japan
>代々木市民観測所
>チェルノブイリへのかけはし
>放射線防護の仕方(緊急時編)
>放射線防護の仕方(日常編)
>放射線防護の仕方(食品編)
>セシウム汚染全国マップ
>Sv/Bq換算ツール
>経口時の年齢換算計算ツール
>Fukushima Voice version 2
>Simply Info
>日本原子力産業協会
原子力発電を考える
>グリーンアクション
>サイエンス・メディア・センター
>バンクーバー食品放射能モニタリング
>東京江戸川放射線
>品川区ママ友からの 放射線情報便
>福島30年プロジェクト
>全国の空間線量率
>村田 光平 オフィシャルサイト
>国会事故調査委員会
>福島第一原発カメラ(LIVE)
>全国放射線量測定マップ

2023年02月24日

2級建築施工管理技士 平成30年度 一次 (後期) [ No.01 ] 〜[ No.14 ] 解答・解説

平成30年度 2級建築施工管理技術検定試験(後期)


学科試験問題  [ No.01 ] 〜[ No.14 ]  解答・解説

平成 30年 11月 11日(日)



※ 問題番号[ No.1 ]〜[ No.14 ]までの 14 問題のうちから9問題を選択し、解答してください。

[ No. 1 ]
湿度及び結露に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 露点温度とは、絶対湿度が 100% になる温度である。


2. 冬季暖房時に、室内側から入った水蒸気により壁などの内部で生じる結露を内部結露という。


3. 冬季暖房時に、室内の水蒸気により外壁などの室内側表面で生じる結露を表面結露という。


4. 絶対湿度とは、乾燥空気 1 kg と共存している水蒸気の質量である。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
露点温度とは、絶対湿度を一定に保ちながら空気を冷却した場合に、相対湿度がが100%になる温度のことである。

2.◯
冬季暖房時に、室内の水蒸気により壁などの内部で生じる結露を内部結露という。

3.◯
表面結露とは、冬季暖房時に、室内の水蒸気により外壁などの室内側表面で生じる結露をいう。

4.◯
絶対湿度とは、乾燥空気 1kg当たりに含まれている水蒸気の質量、すなわち、空気と水蒸気の質量比をいう。乾燥空気(DA:ドライエア)1kg当たりの水蒸気量(kg)で表す。重量絶対湿度ともいう。




[ No. 2 ]
照明に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 光源の光色は色温度で表され、単位はK(ケルビン)である。


2. 一般に直接照明による陰影は、間接照明と比べて濃くなる。


3. 照度は、点光源からある方向への光の強さを示す量である。


4. タスク・アンビエント照明は、全般照明と局部照明を併せて行う方式である。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
色温度の単位は K(ケルビン)である。色温度とは、光を完全に吸収する黒体の温度放射により生じる光の色を用いて、色合いを絶対温度で表示したものをいう。

2.◯
直接照明とは、光源の光を被照射面に直接照射する照明方式、間接照明とは、光源の光を反射させて被照射面に間接的に照射する照明方式のことをいう。一般に直接照明に生じる陰影は、間接照明と比べて濃くなる。

3.×
照度とは、被対象面に単位面積当たりに入射する光束の量と定義されている。

4.◯
タスク・アンビエント照明とは、局所照明(タスク照明)と全般照明(アンビエント照明)を併せて行う方式で、作業灯で作業場所を照らし、天井照明で室内全般を照らす照明方式のことである。




[ No. 3 ]
色に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 色の膨張や収縮の感覚は、一般に明度が高い色ほど膨張して見える。


2. 同じ色でもその面積が大きいほど、明るさや、あざやかさが増して見える。


3. 補色を対比すると、同化し、互いにあざやかさが失われて見える。


4. 暖色は、寒色に比べ一般に近距離に感じられる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
一般に明度が高い色、すなわち明るく感じる色ほど、膨張して大きく見える。膨張色といわれる。

2.◯
一般に同じ色でもその面積が大きいほど、明るさや鮮やかさが増して見える。面積効果という。

3.×
補色の関係にある二色を対比させると、互いに強調しあい、鮮やかさが増して見える。

4.◯
色の温度感覚には、赤色などの暖かみを感じる暖色や、青色などの涼しさを感じる寒色と、それらに属さない中性色があり、距離感は暖色系が近く進出色といい、寒色系が遠く後退色という。




[ No. 4 ]
木造在来軸組構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 構造耐力上必要な軸組の長さの算定において、9 cm角の木材の筋かいを片側のみ入れた軸組の軸組長さに乗ずる倍率は3とする。


2. 構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150 以下とする。


3. 3階建の1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径 13.5 cm 以上とする。


4. 圧縮力を負担する木材の筋かいは、厚さ 1.5 cm 以上で幅9 cm 以上とする。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
構造耐力上主要な部分である有効細長比は、150以下とする。

2.◯
構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150 以下とする。

3.◯
地階を除く階数が2を超える建築物の1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径13.5cm以上とする。(建築基準法施行令第43条第2項)

4.×
圧縮力を負担する木材の筋かいは、厚さ3cm 以上で幅9 cm 以上としなければならない。(建築基準法施行令第45条2項)




[ No. 5 ]
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 鉄筋は、引張力だけでなく圧縮力に対しても有効に働く。


2. 梁のせん断補強筋をあばら筋という。


3. 柱のせん断補強筋は、柱の上下端部より中央部の間隔を密にする。


4. コンクリートの設計基準強度が高くなると、鉄筋のコンクリートに対する許容付着応力度は高くなる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
鉄筋は、引張力だけでなく圧縮力に対しても有効に働く。

2.◯
梁のせん断補強筋をあばら筋という。

3.×
柱のせん断補強筋は、柱の中央部より上下端部の間隔を密にする。

4.◯
鉄筋のコンクリートに対する許容付着応力度は、鉄筋の位置及び設計基準強度 22.5N/mm2以下の場合、22,5N/mm2を超える場合に応じて異なる式が掲げられている。(建築基準法施行令第91条第1項、平成12年建設省告示第1450号)設計基準強度 22.5N/mm2を超える場合の方が、22.5N/mm2以下の場合よりも許容付着応力度は高くなる




[ No. 6 ]
鉄骨構造の接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 高力ボルト摩擦接合は、高力ボルトで継手部材を締め付け、部材間に生じる摩擦力によって応力を伝達する接合法である。


2. 普通ボルトを接合に用いる建築物は、延べ面積、軒の高さ、張り間について、規模の制限がある。


3. 溶接と高力ボルトを併用する継手で、高力ボルトを先に締め付ける場合は両方の許容耐力を加算してよい。


4. 隅肉溶接は、母材の端部を切り欠いて開先をとり、そこに溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくるものである。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
高力ボルト摩擦接合は、高力ボルトで継手部材を締め付け、部材間に生じる摩擦力によって応力を伝達する接合法である。

2.◯
普通ボルトを接合に用いる建築物は、延べ面積、軒の高さ、張り間について、建築基準法施行令第67条1項に規模の制限がある。軒の高さが 9m以下で、かつ、張り間13m以下の建築物(延べ面積が3,000m2を超えるものを除く)にあっては、ボルトが緩まないように所定の措置を講じれば使用することができる。

3.◯
溶接と高力ボルトを併用する継手で、高力ボルトを先に締め付ける場合は両方の許容耐力を加算することができる

4.×
母材の端部を切り欠いて開先をとり、そこに溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくる溶接は、突合せ溶接である。隅肉溶接とは、部材の入隅部に溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくる溶接をいう。




[ No. 7 ]
地盤及び基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 直接基礎は、基礎スラブの形式によって、フーチング基礎とべた基礎に大別される。


2. 水を多く含んだ粘性土地盤では、圧密が生じにくい。


3. 洪積層は、沖積層に比べ建築物の支持地盤として適している。


4. 複合フーチング基礎は、隣接する柱間隔が狭い場合などに用いられる。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
基礎は、直接地盤に支持させる直接基礎と、杭に支持させる杭基礎に大別される。直接基礎は、基礎スラブの形式によって、フーチング基礎べた基礎に大別される。

2.×
圧密とは、地盤の上に荷重がかかることによって、水がしぼり出されて体積が収縮する現象をいう。水を多く含んだ粘性土地盤では、圧密が生じやすい

3.◯
洪積層は、沖積層に比べて地盤が安定しており、軟弱地盤の傾向のある沖積層に比べて、建築物の支持地盤として適している

4.◯
複合フーチング基礎とは、2本以上の柱をまとめて一つのフーチングで支える形式の基礎をいう。複合フーチング基礎は、隣接する柱間隔が狭い場合などに用いられる。




[ No. 8 ]
部材の応力度及び荷重の算定とそれに用いる係数の組合せとして、最も不適当なものはどれか。

1. 引張応力度の算定 ──── 断面二次半径

2. 曲げ応力度の算定 ──── 断面係数

3. せん断応力度の算定 ── 断面一次モーメント

4. 座屈荷重の算定 ───── 断面二次モーメント



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
引張応力度(σt)は、
σt = P/A
である。
P:引張力
A:断面積
断面二次半径は、断面二次モーメントを断面積で割った値の平方根をとったもの。

2.◯
曲げ応力度(σ)は、
σ = M/Z
である。
M:曲げモーメント
Z:断面係数
断面係数は、断面二次モーメントより算定される。

3.◯
せん断応力度(τ)を求める式としては 2つある。
平均せん断応力度は、 τ = Q/A であるが、
一般には
τy = QSx/Ixb
である。
Q:せん断力
Sx:y部分におけるX方向の断面一次モーメント
Ix:y部分におけるX方向の断面二次モーメント
b:断面の幅

4.◯
座屈荷重は、ヤング率、断面二次モーメント及び座屈長さから求まる。
P = π2 × E × I /ℓk2
E:ヤング率
I :断面二次モーメント
k2:座屈長さ




[ No. 9 ]
図に示す片持ち梁に等変分布荷重が作用したとき、C 点に生じる応力の値として正しいものはどれか。

2K_H30K_No.09_方持梁への等分布荷重.jpg

1. せん断力は、3 kN である。

2. せん断力は、9 kN である。

3. 曲げモーメントは、4.5 kN・m である。

4. 曲げモーメントは、13.5 kN・m である。



答え

  4

[ 解答解説 ]
等分布荷重を集中荷重に置き換えると下記のようになる。
2K_H30K_No.09_片持梁への等分布荷重+.jpg

B点におけるモーメントMBを求める。
- 3 kN/m × 3m /2 × 4m =18 kN・m

これより、モーメント図は下記のようになり、C点におけるモーメントを求めると下記のようになる。

2K_H30K_No.09_片持梁への等分布荷重(M図).jpg

18 kN・m × 3/4 = 13.5 kN・mとなる。
ゆえに、正解は4となる。




[ No. 10 ]
図に示す片持ち梁に集中荷重P が作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。ただし、曲げモーメントは材の引張側に描くものとする。

2K_H30K_No.10_方持梁への水平集中荷重.jpg

2K_H30K_No.10_モーメント図1.jpg2K_H30K_No.10_モーメント図2.jpg

2K_H30K_No.10_モーメント図3.jpg2K_H30K_No.10_モーメント図4.jpg


答え

  1

[ 解答解説 ]
問題の片持ち梁の節点を下記のように設定する。

2K_H30K_No.10_方持梁への水平集中荷重+.jpg

曲げモーメントは材の引張側に描くものとするとあるので、
AC間の部材は、下端部の引張側は左側に発生する。
ゆえに、1又は4に限定できる。

また、図の力が加わるとAB間の部材は下側が弓状になるこことが想像できる。よってAB材には下側の部分に引張力が発生する。同じモーメント力がそのまま伝わるので正答は1となる。
モーメントが途中で反転し、0になるようなことはない。4とはならない。




[ No. 11 ]
コンクリートに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. コンクリートは、不燃材料であり、長時間火熱を受けても変質しない。


2. コンクリートの圧縮強度が高くなるほど、ヤング係数は大きくなる。


3. コンクリートは、大気中の炭酸ガスやその他の酸性物質の浸透によって徐々に中性化する。


4. コンクリートの線膨張係数は、鉄筋とほぼ同じである。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
コンクリートは不燃材料であるが、長時間火熱を受けると変質する。

2.◯
ヤング係数とは、ひずみと応力の関係を示す係数で、ヤング係数が大きいほど、ひずませるのに大きな応力を要し、変形しにくい硬い性質となる。コンクリートの圧縮強度が大きくなると、ヤング係数も大きくなる。

3.◯
中性化とは pHが12~13の強アルカリ性であるコンクリートに、大気中の二酸化炭素(CO2)が侵入し水酸化カルシウム等のセメント水和物と炭酸化反応を起こすことによって細孔溶液のpHを低下させる劣化現象こと。

4.◯
線膨張係数とは、1℃の温度変化を受けて生じた変形量ΔLと元の長さLの割合を表し、コンクリート及び鉄筋の線膨張係数は、1 × 10-5(1/℃)程度である。




[ No. 12 ]
日本工業規格(JIS)に規定するセラミックタイルに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. セラミックタイルの成形方法による種類には、押出し成形とプレス成形がある。


2. セメントモルタルによる外壁タイル後張り工法で施工するタイルの裏あしの形状は、あり状としなくてもよい。


3. 裏連結ユニットタイルの裏連結材は、施工時にそのまま埋め込む。


4. うわぐすりの有無による種類には、施ゆうと無ゆうがある。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
セラミックタイルの成形方法による種類は、押出し成形(A)とプレス成形(B)がある。(JIS A5209)

2.×
有機系接着剤によるタイル後張り工法で施工するタイルには、裏あしがなくてもよいが、セメントモルタルによる外壁タイル後張り工法で施工するタイル等、外装タイル及び外装タイル以外で屋外の壁に使用するタイルの裏あしの形状は、あり状とする。裏あしとは、セメントモルタル等との接着をよくするために裏面につけたあし、リブ又は凹凸をいい、あり状とは、裏あしの形状の一種をいう。

3.◯
裏連結ユニットタイルとは、裏面の連結材によりユニット化されているタイルをいい、裏連結ユニットタイルの裏連結材は、タイル張り時に剥がさないでそのまま埋め込んで施工する。

4.◯
うわぐすりの種類には、うわぐすりのある施ゆうと、うわぐすりのない無ゆうがある。




[ No. 13 ]
シーリング材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. ポリウレタン系シーリング材は、施工時の気温や湿度が高いと発泡のおそれがある。


2. シリコーン系シーリング材は、耐候性、耐久性に優れている。


3. アクリルウレタン系シーリング材は、ガラス回り目地に適している。


4. 2成分形シーリング材は、施工直前に基剤、硬化剤などを練り混ぜて使用する。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
ポリウレタン系シーリング材の1成分形は、気温・湿度が高いときには発泡のおそれがある。また、硬化後タック(粘着性)が残るものがり、ほこりに注意する。

2.◯
シリコーン系シーリング材は、表面への塗装の付着性は悪いが、耐候性、耐熱性、耐寒性及び耐久性に優れている

3.×
アクリルウレタン系シーリング材は、耐候性に欠けるために露出できないので、ガラス回り目地に適していない

4.◯
2成分形の材料は、施工直前に基剤、硬化剤などを練り混ぜて使用すように調整したものである。




[ No. 14 ]
ボード類の一般的な性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. インシュレーションボードは、断熱性に優れている。


2. シージングせっこうボードは、普通せっこうボードに比べ吸水時の強度低下が少ない。


3. ロックウール化粧吸音板は、吸音性、耐水性に優れている。


4. 木毛セメント板は、断熱性、吸音性に優れている。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
インシュレーションファイバーボード(インシュレーションボードともいう。密度0.35g/cm3未満)は、畳床用、断熱用、外壁下地用等があり、難燃性を付与したものもある。(建築工事監理指針)

2.◯
シージングせっこうボードは、防水加工したせっこうボード用原紙で被覆され、かつ、せっこう中に適量の防水剤を混入して耐湿性を向上させたボードである。普通せっこうボードが使用できない多湿な場所や水廻りの下地に使用する。

3.×
ロックウール化粧吸音板は、人造鉱物繊維のロックウールを結合材及び混和材を用いて成形し、表面を化粧加工した吸音板をいう。吸音性には優れているが、耐水性はない。

4.◯
木毛セメント板とは、リボン状に細長く削り出した木材をセメントペーストで圧縮成形したもので、断熱性、吸音性に優れている






2023年02月23日

2級建築施工管理技士 平成30年度 一次 (後期) [ No.15 ] 〜[ No.17 ] 解答・解説

平成30年度 2級建築施工管理技術検定試験(後期)


学科試験問題  [ No.15 ]〜[ No.17 ] 解答・解説

※ 問題番号[ No.15 ]〜[ No.17 ]までの3問題は、全問題を解答してください。

[ No. 15 ]
アスファルト舗装工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. アスファルト舗装は、交通荷重及び温度変化に対してたわみ変形する。


2. 路盤は、舗装路面に作用する荷重を分散させて路床に伝える役割を持っている。


3. プライムコートは、路床の仕上がり面を保護し、路床と路盤との接着性を向上させる役割を持っている。


4. 表層は、交通荷重による摩耗とせん断力に抵抗し、平坦ですべりにくい走行性を確保する役割を持っている。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
アスファルト舗装は表層、基層、 路盤で構成されそれらが一体となって荷重を支えるが、表層と基層にアスファルトを使用するので荷重によるたわみ変形が生じる。

2.◯
路盤とは、舗装路面と路床との間の砕石や砂を敷き詰めた部分をいい、舗装路面に作用する荷重を分散させて路床に伝える役割を持っている。

3.×
プライムコートは、路盤の仕上がり面を保護し、表層と路盤との接着性を向上させる役割を持っている。

4.◯
表層は、交通荷重による摩耗とせん断力に耐え、平坦ですべりにくい走行性を確保する役割を持っている。




[ No. 16 ]
建築物の電気設備及び電気通信設備に関する用語の説明として、最も不適当なものはどれか。

1. キュービクルは、金属製の箱に変圧器や遮断器などを収めたものである。


2. IP〜PBX は、施設内のLAN を利用して内線電話網を構築できる交換機である。


3. 漏電遮断器は、屋内配線の短絡や過負荷などの際に、回路を遮断するための装置である。


4. 同軸ケーブルは、CATV の配信などの情報通信に用いられる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
キュービクルは、金属製の箱に変圧器や遮断器などを収めたものである。

2.◯
IP〜PBX は、インターネット回線を活用したPBXのことをいい、PBX(Private Branch Exchange)とは、施設内のLAN を利用して複数の電話機を使用するための内線電話網を構築できる交換機のことである。

3.×
漏電遮断器は、漏電による漏れ電流を検出して回路を自動的に遮断するものである。屋内配線の短絡や過負荷などの際に、回路を遮断するものは配線用遮断器である。

4.◯
同軸ケーブルは、LAN(Local Area Network)ケーブルやCATV(Common Antenna TeleVision)などの電気情報通信設備に用いられるケーブルである。




[ No. 17 ]
給排水設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 水道直結直圧方式は、水道本管から分岐した水道引き込み管に増圧給水装置を直結し、建物各所に給水する方式である。


2. 中水道とは、水の有効利用を図るため、排水を回収して処理再生し、雑用水などに再利用する水道のことである。


3. 排水系統に設ける通気管は、排水トラップの破封を防止するためのものである。


4. 公共下水道の排水方式には、汚水と雨水を同一系統で排除する合流式と、別々の系統で排除する分流式とがある。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
水道直結直圧方式は、配水管に直結して配水管の水圧をそのまま利用して給水する方式で、他の給水方式に比較して水圧は低いが、2階建住宅程度の給水に用いるものである。増圧給水装置を用いる方式は、水道直結増圧方式といわれ、水道本管から分岐した水道引込み管に増圧給水装置を直結し、各所に給水する方式である。低中層、中規模建物むきである。

2.◯
中水道とは、水を有効利用するため、排水を回収して処理再生し、雑用水などに再利用する水道のことをいう。

3.◯
通気管とは、重力式の排水系統において通気のために設ける管のことで、排水トラップの破封を防止する効果がある。

4.◯
公共下水道の排水方式には、汚水と雨水を同一系統で排除する合流式と、別々の系統で排除する分流式とがある。建築物内の排水設備においては、汚水と雑排水を別系統にすることを分流式というので注意が必要である。建築では、雨水は必ず単独である。






2023年02月22日

2級建築施工管理技士 平成30年度 一次 (後期) [ No.18 ] 〜[ No.32 ] 解答・解説

平成30年度 2級建築施工管理技術検定試験(後期)


学科試験問題 [ No.18 ]〜[ No.32 ] 解答・解説

※ 問題番号[ No.18 ]〜[ No.32 ]までの 15 問題のうちから12 問題を選択し、解答してください。

[ No. 18 ]
土工事の埋戻し及び締固めに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 透水性のよい山砂を用いた埋戻しでは、水締めで締め固めた。


2. 埋戻し土は、砂に適度の礫やシルトが混入された山砂を使用した。


3. 建設発生土に水を加えて泥状化したものに固化材を加えて混練した流動化処理土を、埋戻しに使用した。


4. 動的な締固めを行うため、重量のあるロードローラーを使用した。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
透水性のよい山砂を用いた埋め戻しは、水を加えて締め固める水締めを行う。

2.◯
埋戻し土は、砂に適度の礫やシルトが混入された山砂等を用いる。

3.◯
建設発生土を埋め戻しに使用する場合は、水を加えて泥状化したものに固化材を加えて混練する等、適切に処理した流動化処理土を使用する。

4.×
ロードローラーは自重による締固めに用いる機械である。動的な締固め(自重に振動を加えるもの)には、振動ローラー、振動コンバクター、ランマーなどがある。




[ No. 19 ]
鉄筋のかぶり厚さに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. かぶり厚さの確保には、火災時に鉄筋の強度低下を防止するなどの目的がある。


2. 外壁の目地部分のかぶり厚さは、目地底から確保する。


3. 設計かぶり厚さは、最小かぶり厚さに施工精度に応じた割増しを加えたものである。


4. 柱の最小かぶり厚さは、柱主筋の外側表面から確保する。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
かぶり厚さが小さいと、火災時に鉄筋の構造耐力が低下したり、過大なたわみや変形を生じたりするほか、地震時に鉄筋のコンクリートに対する付着性能が低下し、付着割裂破壊等の脆弱破壊を生じたりする。また、コンクリートの中性化がかぶり厚さ以上に進行すると、酸素と水分の作用によって鉄筋が腐食されやすくなる。それらのことを防止することが目的である。

2.◯
外壁の目地部分のかぶり厚さは、目地底から確保する。

3.◯
設計かぶり厚さは、最小かぶり厚さに施工精度に応じた割増しを加えたものである。JASS5では、最小かぶり厚さ + 10mmとなっている。

4.×
柱の最小かぶり厚さは、帯筋(フープ筋)の外側確保する。柱主筋の外側表面からでは、帯筋径の分、不足する。




[ No. 20 ]
型枠工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 埋込み金物やボックス類は、コンクリートの打込み時に移動しないように、せき板に堅固に取り付けた。


2. 梁の側型枠の寸法はスラブ下の梁せいとし、取り付く底型枠の寸法は梁幅で加工した。


3. 柱型枠は、梁型枠や壁型枠を取り付ける前にチェーンなどで控えを取り、変形しないようにした。


4. コンクリート面に直接塗装仕上げを行うので、コーン付きセパレーターを使用した。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
ボックス、スリーブ、埋込み金物等を構造躯体に埋め込む場合は、コンクリートの打込み時の流によって位置がずれないように、堅固に取り付ける。コンクリートの流れの力は予想以上に大きいので注意が必要である。

2.×
梁の側型枠の寸法はスラブ下の梁せいとし、取り付く底型枠の寸法は梁幅で加工すると、型枠を組むことができない。いずれかを長めに加工して根太や桟木の取付け代を確保する。

3.◯
柱型枠は、梁型枠や壁型枠を取り付ける前にチェーンなどで控えを取り、変形しないようにする。

4.◯
打放し仕上や直接塗装仕上げとなるコンクリート型枠に使用するセパレータは、コーンを取り付けたものを用いる。型枠解体後、セパレータの穴はモルタルデ埋めて仕上る。




[ No. 21 ]
型枠の存置に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. せき板を取り外すことができるコンクリートの圧縮強度は、梁下と梁側とでは同じである。


2. 柱と壁のせき板の最小存置期間は、コンクリートの材齢により定める場合、同じである。


3. 梁下の支柱の最小存置期間は、コンクリートの材齢により定める場合、28日である。


4. 柱のせき板を取り外すことができるコンクリートの圧縮強度は、5 N/mm2 以上である。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
梁側のせき板をコンクリートの圧縮強度により取り外す場合は、5 N/mm2であるが、スラブ下及び梁下のせき板は支柱を取り外した後に取り外す。支柱を圧縮強度により取り外す場合は、圧縮強度が設計基準強度(Fc)の85%以上又は12N/mm2以上であり、かつ、施工中の荷重及び外力について、構造計算により安全であることが確認されることが条件である。
その場合の供試体は、工事現場における水中養生供試体又は封かん養生供試体の圧縮強度である。

2.◯
柱と壁のせき板の最小存置期間は、コンクリートの材齢により定める場合、同じである。

3.◯
梁下の支柱の最小存置期間は、コンクリートの材齢により定める場合、28日(普通ポルトランドセメント等を用いてる場合)である。

4.◯
コンクリートの圧縮強度により、柱のせき板を取り外すことができるのは、5 N/mm2 以上必要である。その場合の供試体は、工事現場における水中養生供試体又は封かん養生供試体の圧縮強度である。




[ No. 22 ]
鉄骨工事における錆止め塗装に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 素地調整を行った鉄鋼面は、素地が落ち着くまで数日あけて錆止め塗装を行った。


2. 角形鋼管柱の密閉される閉鎖形断面の内面は、錆止め塗装を行わなかった。


3. コンクリートに埋め込まれる鉄骨梁に溶接された鋼製の貫通スリーブの内面は、錆止め塗装を行った。


4. 組立てによって肌合せとなる部分は、錆止め塗装を行わなかった。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
鉄鋼面は、素地ごしらえが終わったら、直ちに錆止め塗料を塗り付けなければならない。(建築工事監理指針)

2.◯
角形鋼管柱の密閉される閉鎖形断面の内面は、錆止め塗装を行わなくてよい。

3.◯
コンクリートに埋め込まれる鉄骨梁は錆止めは不要であるが、溶接された鋼製の貫通スリーブの内面は、錆止め塗装を行う。

4.◯
組立てによって肌合せとなる部分は、錆止め塗装を行わなくてよい。




[ No. 23 ]
在来軸組構法の木工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 建入れ直し完了後、接合金物を締め付けるとともに、本筋かい、火打材を固定した。


2. 内装下地や造作部材の取付けは、屋根葺き工事が終わってから行った。


3. 土台の据付けは、遣方の心墨や逃げ墨を基準とした。


4. 火打梁は、柱と梁との鉛直構面の隅角部に斜めに入れた。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
本筋かい、火打材は、建入れ直し完了後、接合金物を締め付けた後に固定する。

2.◯
一般的に、内装工事は屋根工事が終わってから行う。

3.◯
土台の据付けは、遣方の心墨や逃げ墨を基準とする。

4.×
火打梁とは、梁と梁や梁と胴差などの水平構面の隅角部に斜めに入れるものである。




[ No. 24 ]
木造建築物の分別解体に係る施工方法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 解体作業は、建築設備を取り外した後、建具と畳を撤去した。


2. 壁及び天井のクロスは、せっこうボードを撤去する前にはがした。


3. 外壁の断熱材として使用されているグラスウールは、細断しながら取り外した。


4. 屋根葺き材は、内装材を撤去した後、手作業で取り外した。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
解体作業は、建築設備を取り外した後、建具と畳を撤去する。

2.◯
壁及び天井のクロスは、せっこうボードを撤去する前にはがす。

3.×
グラスウールは、飛散しないようにできるだけまとめて取り外す。

4.◯
屋根葺き材は、内装材を撤去した後、手作業で取り外ずす。




[ No. 25 ]
屋上アスファルト防水工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 保護コンクリートに設ける伸縮調整目地は、中間部の縦横間隔を 3m 程度とした。


2. ルーフィング類は、継目の位置が上下層で同一箇所にならないようにして、水下側から張り付けた。


3. 平場のルーフィングと立上りのルーフィングとの重ね幅は、100 mm とした。


4. 保護コンクリートに入れる溶接金網は、保護コンクリートの厚さのほぼ中央に設置した。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
保護コンクリートに設ける伸縮調整目地は、中間部の縦横間隔を 3m内外、パラペット等立ち上がりから400mm内外(600mm以下)とする。

2.◯
ルーフィング類は、継目の位置が上下層で同一箇所にならないようずらして、水下側から張り付ける。

3.×
平場のルーフィングと立上りのルーフィングとの重ね幅は、150 mm以上とする。平場は短手、長手とも 100mm以上とする。

4.◯
保護コンクリートに入れる溶接金網は、保護コンクリートの厚さのほぼ中央に設置する。




[ No. 26 ]
内壁空積工法による張り石工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. だぼの取付け穴は、工場で加工した。


2. 一般部の石材は、縦目地あいばにだぼ及び引き金物を用いて据え付けた。


3. 引き金物と下地の緊結部分は、取付け用モルタルを充填し被覆した。


4. 引き金物用の道切りは、工事現場で加工した。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
だぼの取付け穴は、工場で加工する。

2.×
一般部の石材は、下段の石材の横目地合端にだぼをセットし、目違いのないように据付け、上端を引き金物で緊結していく。内壁石張り特有のねむり目地の場合には糸面をとり、ビニルテープを下段石の上端に2箇所、両端より125mm程度の位置に張り付け、石材どうしの直接的な接触を避ける。これは、小口付近の石材表面のはま欠けを防止するための策である。

3.◯
引き金物と下地の緊結部分は、取付け用モルタルを充填し被覆する。

4.◯
引き金物用の道切りは、工事現場で加工する。




[ No. 27 ]
金属材料の表面処理及び表面仕上げに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. ステンレスの表面に腐食溶解処理して模様を付けたものを、エンボス仕上げという。


2. 銅合金の表面に硫黄を含む薬品を用いてかっ色に着色したものを、硫化いぶし仕上げという。


3. アルミニウム合金を硫酸その他の電解液中で電気分解して、表面に生成させた皮膜を陽極酸化皮膜という。


4. 鋼材などを電解液中で通電して、表面に皮膜金属を生成させることを電気めっきという。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
化学薬品による腐食作用を利用して金属を溶解させて加工する方法はエッチングという。エンボスは、エンボス用ロールやエッチングの圧延処理によって作られる。

2.◯
硫化いぶし仕上とは、銅合金の色調経年変化でかもしだされる風合いを最初から作るもので、硫黄を用いた硫化処理を行い、褐色に発色させる銅の表面処理のひとつである。(硫化着色法)

3.◯
アルミニウム合金の表面処理の一つに、有機酸を用いた陽極酸化処理を行い、皮膜の生成と同時に発色させるものがある。

4.◯
一般にいう、めっきのことである。めっきしたい(析出させたい)金属等の素材を陰極(マイナス側、カソード)として、めっき皮膜となる金属イオンを含む溶液に浸し、電気分解する。このとき、めっきしたい金属が陽極(プラス側、アノード)となり、両極間に電圧を加えると電気が流れる。その時、陰極界面からマイナスに荷電した電子が供給され、この電子を、陰極側の製品側の界面近くにある金属イオンが受け取って(還元)、金属として表面に皮膜を形成する。(析出)




[ No. 28 ]
コンクリート壁下地のセメントモルタル塗りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 下塗り、中塗り、上塗りの各層の塗り厚は、6 mm 程度とした。


2. 下塗り後、モルタル表面のドライアウトを防止するため、水湿しを行った。


3. 上塗りの塗り厚を均一にするため、中塗り後、むら直しを行った。


4. モルタルの1回の練混ぜ量は、60分以内に使い切れる量とした。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
下塗り、中塗り、上塗りの各層の塗り厚は、6mm程度とする。

2.◯
下塗りモルタル施工後は、硬化乾燥状態により、原則として施工日又は翌日に水湿しを行い下塗りモルタルを十分に硬化させる。

3.×
むら直しは下塗りの後、水湿し養生を行った後に行う。

4.◯
水を加え練り混ぜたモルタルは、気温・水温及び混和材料の種類により凝結時間が異なるが、品質確保のため練混ぜ量は60分以内に使い切れる量とする。




[ No. 29 ]
鋼製建具に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 溶融亜鉛めっき鋼板の溶接痕は、表面を平滑に研磨し亜鉛・クロムフリーさび止めペイントで補修した。


2. フラッシュ戸の組立てにおいて、中骨は鋼板厚さ 1.6 mm とし、600 mm間隔で設けた。


3. くつずりは、あらかじめ裏面に鉄線を付けておき、モルタル詰めを行った後、取り付けた。


4. 建具枠の取付けにおいて、枠の取付け精度は対角寸法差 3 mm 以内とした。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
溶融亜鉛めっき鋼板の溶接痕は、表面を平滑に研磨し亜鉛・クロムフリーさび止めペイントで補修する。

2.×
フラッシュ戸の組立てにおいて、中骨は厚さ 1.6mmとし、間隔 300 mmとする。

3.◯
くつずりは、あらかじめ裏面に鉄線を付け、モルタル詰めを行った後、取り付ける。

4.◯
建具枠の取付けにおいて、枠の取付け精度は対角寸法差 3 mm以内とする。




[ No. 30 ]
塗装の素地ごしらえに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 鉄鋼面に付着した機械油の除去は、石油系溶剤を用いて行った。


2. 木部面の穴埋めは、節止めを行ってからパテを充填した。


3. せっこうボード面のパテかいは、合成樹脂エマルションパテを用いて行った。


4. モルタル面の吸込止めは、パテかいを行った後に、シーラーを全面に塗り付けた。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
鉄鋼面に付着した機械油の除去は、石油系溶剤等を用いて行う。

2.◯
木部面の穴埋めは、節止めを行ってからパテを充填する。

3.◯
合成樹脂エマルションパテは、合板、せっこうボード、モルタル、コンクリートなどの表面の素地ごしらえに用いられる。

4.×
モルタル面の素地ごしらえは、シーラーを全面に塗り付けて吸込止めをした後に、パテかいを行う。




[ No. 31 ]
壁のせっこうボード張りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. せっこう系接着材直張り工法における張付けは、くさびをかってボードを床面から浮かし、床面からの水分の吸い上げを防いだ。


2. せっこう系直張り用接着材の盛上げ高さは、接着するボードの仕上がり面までの高さとした。


3. ボードの重ね張りは、上張りと下張りのジョイント位置が同位置にならないように行った。


4. せっこう系接着材直張り工法における張付けは、調整定規でボードの表面をたたきながら不陸がないように行った。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
せっこう系接着材直張り工法における張付けは、床面からの水分の吸い上げを防いぐためくさび等を使い、床面から 10mm程度浮かして張り付ける。

2.×
せっこう系直張り用接着材の盛上げ高さは、接着するボードの仕上面まで距離をaとすると、2a以上とする。

3.◯
ボードの重ね張りは、上張りと下張りのジョイント位置が同位置にならないようにする。

4.◯
せっこう系接着材直張り工法における張付けは、調整定規でボードの表面をたたきながら上下左右の不陸調整を行う。




[ No. 32 ]
カーテン工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. レースカーテンのカーテンボックスは、窓幅に対して片側各々 150mm 長くした。


2. カーテンレールがダブル付けのカーテンボックスの奥行き寸法は、100mm とした。


3. 中空に吊り下げるカーテンレールの吊り位置は、間隔を1 m 程度とし、曲り箇所及び継目部分にも設けた。


4. カーテンレールに取り付けるランナーの数は、 1 m 当たり8個とした。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
レースカーテンのカーテンボックスは、窓幅の長さにもよるが、一般的には、窓幅に対して片側各々たたみ代として 150mm 長くする。

2.×
カーテンレールがダブル付け(ドレープ + レース)のカーテンボックスの奥行き寸法は、180〜200mmは必要である。シングルの場合は、100〜120mm 程度である。深さは、100mm程度必要である。

3.◯
中空に吊り下げるカーテンレールの吊り位置は、間隔を1 m 程度とし、曲り箇所及び継目部分にも設ける。

4.◯
カーテンレールに取り付けるランナーの数は、 1m当たり8個程度とする。







2023年02月21日

2級建築施工管理技士 平成30年度 一次 (後期) [ No.33 ] 〜[ No.42 ] 解答・解説

平成30年度 2級建築施工管理技術検定試験(後期)


学科試験問題 [ No.33 ]〜[ No.42 ] 解答・解説

※ 問題番号[ No.33 ]〜[ No.42 ]までの 10 問題は、全問題を解答してください。

[ No. 33 ]
工事契約後に現場で行う事前調査及び確認に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 建物設計時の地盤調査は、山留め工事の計画には不十分であったので、追加ボーリングを行うこととした。


2. 防護棚を設置するため、敷地地盤の高低及び地中埋設配管の状況を調査することとした。


3. 敷地内の排水を行うため、排水管の勾配が公設ますまで確保できるか調査することとした。


4. 工事用車両の敷地までの経路において、幼稚園や学校の場所を調査し、資材輸送の制限の有無を確認することとした。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
建物設計時の地盤調査が不十分な時に、山留め工事の計画のために、追加ボーリングを行うことは適切である。

2.×
防護棚は、高所からの落下物による危害を防止するために設置するもので、敷地地盤の高低や地中埋設配管の状況とは関係がない。

3.◯
敷地内の排水を行うためには、排水管の勾配が公設ますまで確保できることを調査しておく必要がある。

4.◯
工事用車両の敷地までの経路において、幼稚園や学校の場所を調査しておくことは、資材輸送の制限の有無を確認するために必要である。




[ No. 34 ]
仮設計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 施工者用事務所と監理者用事務所は、同一施設内にそれぞれ分けて設けることとした。


2. 仮囲いを設けなければならないので、その高さは周辺の地盤面から 1.5 m とすることとした。


3. 仮囲いの出入り口は、施錠できる扉を設置することとした。


4. 工事ゲートは、トラックアジテータが通行するので有効高さを 3.8 m とすることとした。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
施工者用事務所と監理者用事務所は、業務の内容が異なるのでそれぞれ分けて設けることは適切である。

2.×
仮囲いの高さは地盤面から 1.8m以上としなければならない。(建築基準法施行令第136条の2の20)

3.◯
仮囲いの出入り口は、施錠できる扉を設置することは、工事関係者以外のものの侵入を防ぐために必要である。

4.◯
工事ゲートは、トラックアジテータが通行するので有効高さを 3.8 m以上確保する。




[ No. 35 ]
建築工事に係る申請や届出等に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 延べ面積が 20 m2 の建築物を建築するため、建築工事届を知事に届け出た。


2. 耐火建築物に吹き付けられた石綿等の除去作業を行うため、建設工事計画届を労働基準監督署長に届け出た。


3. 積載荷重が 1t の仮設の人荷用エレベーターを設置するため、エレベーター設置届を労働基準監督署長に提出した。


4. 歩道に工事用仮囲いを設置するため、道路占用の許可を警察署長に申請した。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
延べ面積が 10m2 以上の建築物を建築する際には、建築工事届都道府県知事に届け出る必要がある。

2.◯
耐火建築物に吹き付けられた石綿等の除去作業を行う際には、建設工事計画届労働基準監督署長に届け出る必要がある。

3.◯
積載荷重が 1t 以上の人荷用エレベーターを設置する際には、工事開始の日の30日前までにエレベーター設置届を労働基準監督署長に提出しなければならない。

4.×
道路占用の許可は道路管理者に申請する。所轄警察署長に提出しなければならないのは、工事車両等を道路上に一時的に駐車する場合等の道路使用許可申請書である。




[ No. 36 ]
工程計画及び工程管理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. ネットワーク工程表は、工程における複雑な作業間の順序関係を視覚的に表現することができる工程表である。


2. 山積工程表は、同種の作業を複数の工区や階で繰り返し実施する場合、作業の所要期間を一定にし、各作業班が工区を順々に移動しながら作業を行う手順を示した工程表である。


3. 工程計画を立てるに当たっては、その地域の雨天日や強風日等を推定して作業不能日を設定する。


4. 各作業の所要期間は、作業の施工数量を投入数量と1日当たりの施工能力で除して求める。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
ネットワーク工程表は、工程における複雑な作業間の順序関係を視覚的に表現することができる工程表である。

2.×
同種の作業を複数の工区や階で繰り返し実施する場合、作業の所要期間を一定にし、各作業班が工区を順々に移動しながら作業を行う手順を示したものはタスク手法という。タスク手法は、作業を繰り返し行うことによる習熟効果によって生産性が向上するため、工期の途中で所要日数の短縮や作業員数の削減が検討できる。

山積工程表は、工期全体をバランスの取れた経済的な工程計画にするために用いるもので、山崩しにより、人員、機械、資材の量を考慮して、労働者の投入人数などを一定にするために用いられる。


3.◯
工程計画を立てるに当たっては、その地域の雨天日や強風日等を推定して作業不能日を設定する。

4.◯
各作業の所要期間は、作業の施工数量を投入数量と1日当たりの施工能力で除して求める。




[ No. 37 ]
バーチャート工程表に関する記述として、最も適当なものはどれか。

1. 工事全体を掌握するには都合がよく、作成しやすい。


2. 工程上のキーポイント、重点管理しなければならない作業が判断しやすい。


3. 各作業の順序関係を、明確に把握することができる。


4. 工事を構成する各作業を縦軸に記載し、工事の達成度を横軸にして表す。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.◯
バーチャート工程表は、作成がしやすく、視覚的に工事全体を把握しやすい。

2.×
バーチャート工程表は、工程上のキーポイント、重点管理しなければならない作業やクリティカルパスが把握しにくい。

3.×
各作業の順序関係を、明確に把握することができるのは、ネットワーク工程表である。

4.×
バーチャート工程表は、縦軸に各作業、横軸に暦日を表す。縦軸に各作業を記載し、横軸に工事の達成度を表した工程表は、ガンチャート工程表という。




[ No. 38 ]
次の用語のうち、品質管理に最も関係の少ないものはどれか。

1. ばらつき

2. ロット

3. マニフェスト

4. サンプリング


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
ばらつきとは、「測定値の大きさがそろっていないこと、また、ふぞろいの程度。」と日本産業規格(JIS)に定義されており、品質管理に関する用語である。

2.◯
ロットとは、等しい条件下で生産され、または生産されたと思われるものの集まりをいう。

3.×
マニフェストとは、産業廃棄物管理票のことであり、特に不法投棄防止の観点から、産業廃棄物を適正に処理するためのものである。

4.◯
標本調査を行うとき、調査する対象の集団全体を母集団という。母集団の一部分として母集団から取り出されたものをサンプリング(標本)といい、取り出した資料の個数を標本の大きさという。




[ No. 39 ]
品質管理のための試験及び検査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 鉄骨工事において、高力ボルト接合部の締付けの検査のため、超音波探傷試験を行った。


2. シーリング工事において、接着性の確認のため、簡易接着性試験を行った。


3. 塗装工事において、工場塗装した鉄骨の塗膜厚の確認のため、電磁式膜厚計を用いて測定した。


4. 鉄筋工事において、ガス圧接継手の検査のため、抜き取った接合部の引張試験を行った。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
超音波探傷試験は、完全溶込み溶接部(フルペネ)などの溶接内部欠陥を検査するものである。高力ボルト接合部の締付けの検査は、ナット回転法による回転角、共回をしていないなどである。

2.◯
シーリング工事において、接着性の確認のため、簡易接着性試験が行われる。

3.◯
塗装工事において、工場塗装した鉄骨の塗膜厚の確認は、電磁式膜厚計等を用いて測定する。

4.◯
鉄筋工事において、ガス圧接継手の検査のため、抜き取った接合部の引張試験を行うことは適切である。1ロットあたり3箇所行う。他に、超音波探傷試験(UT試験)を行う方法もある。




[ No. 40 ]
コンクリートの試験に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. スランプの測定値は、スランプコーンを引き上げた後の、平板からコンクリート最頂部までの高さとした。


2. スランプ試験は、コンクリートの打込み中に品質の変化が認められた場合にも行うこととした。


3. 1回の圧縮強度試験の供試体の個数は、3個とした。


4. 受入れ検査における圧縮強度試験は、3回の試験で1検査ロットを構成した。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
スランプの測定値は、スランプコーンを引き上げた後、コンクリートの中央部の下がりを測定する。

2.◯
スランプ試験は、コンクリートの打込み中に品質の変化が認められた場合にも行う。

3.◯
1回の圧縮強度試験の供試体の個数は、3個以上とする。

4.◯
受入れ検査における圧縮強度試験は、普通コンクリートの場合、一般的には、適当な間隔を開けた3台のミキサー車から採取して、3本の供試体により1検査ロットを構成する。なお、一般的な普通コンクリートは、150m3以内で1ロットとする。




[ No. 41 ]
事業者が選任すべき作業主任者として、「労働安全衛生法」上、定められていないものはどれか。

1. 型枠支保工の組立て等作業主任者

2. ガス溶接作業主任者

3. 足場の組立て等作業主任者

4. ALC パネル等建込み作業主任者



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.定められている
型枠支保工の組立て又は解体の作業は、作業主任者を選任すべき作業である。(労働安全衛生法施行令第6条第十四号)

2.定められている
ガス溶接作業主任者の作業は、作業主任者を選任すべき作業である。(労働安全衛生法施行令第6条第二号)

3.定められている
足場の組立て等作業主任者の作業は、作業主任者を選任すべき作業である。(労働安全衛生法施行令第6条第十五号)

4.定められていない
ALC パネル等建込み作業は作業主任者が定められていない。




[ No. 42 ]
通路及び足場に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 枠組足場の墜落防止設備として、交さ筋かい及び高さ 15 cm 以上の幅木を設置した。


2. 枠組足場に使用する作業床の幅は、30 cm 以上とした。


3. 屋内に設ける作業場内の通路は、通路面からの高さ 1.8 m 以内に障害物がないようにした。


4. 折りたたみ式の脚立は、脚と水平面との角度を 75度以下とし、開き止めの金具で止めた。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
枠組足場の墜落防止設備として、交さ筋かい及び高さ 15 cm 以上の幅木を設置する。(労働安全衛生法規則563条1項第三号イ(1))

2.×
枠組足場に使用する作業床の幅は、40 cm 以上とする。(労働安全衛生法規則563条1項第四号イ)

3.◯
屋内に設ける作業場内の通路は、通路面からの高さ 1.8 m 以内に障害物がないようする。

4.◯
折りたたみ式の脚立は、脚と水平面との角度を 75度以下とし、開き止めの金具で止める。







2023年02月20日

2級建築施工管理技士 平成30年度 一次 (後期) [ No.43 ] 〜[ No.50 ] 解答・解説

平成30年度 2級建築施工管理技術検定試験(後期)


学科試験問題 [ No.43 ]〜[ No.50 ] 解答・解説

※ 問題番号[ No.43 ]〜[ No.50 ]までの8問題のうちから6問題を選択し、解答してください。

[ No. 43 ] 次の記述のうち、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。

1. 特定行政庁は、工事の施工者に対して工事の計画又は施工の状況に関する報告を求めることができる。


2. 建築主は、木造で階数が3以上の建築物を新築する場合、原則として、検査済証の交付を受けた後でなければ、当該建築物を使用し、又は使用させてはならない。


3. 工事施工者は、建築物の工事を完了したときは、建築主事又は指定確認検査機関の完了検査を申請しなければならない。


4. 建築主事は、鉄骨2階建ての建築物の確認申請書を受理した場合、その受理した日から 35 日以内に、建築基準関係規定に適合するかどうかを審査しなければならない。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
特定行政庁、建築主事又は建築監視員は、建築主、設計者、工事監理者、工事施工者等に対して、建築物の敷地、構造、建築設備もしくは用途又は 建築物に関する工事の計画もしくは施工の状況に関する報告を求めることがでる。

2.◯
木造以外の建築物で2以上の階数を有し、又は延べ面積が200m2を超える建築物の建築主は、原則として、検査済証の交付を受けた後でなければ、当該新築に係る建築物又は当該避難施設等に関する工事に係る建築物若くは建築物の部分を使用し、又は使用させてはならない。(建築基準法第6条第1項第三号、第7条の6第1項本文)

3.×
建築主は、第6条第1項の規定による工事を完了したときは、国土交通省令の定めるところにより、建築主事の検査を申請しなければならない。(建築基準法第7条第1項)したがって、建築物の工事を完了したとき、建築主事又は指定確認検査機関の完了検査を申請しなければならないのは建築主である。

4.◯
建築主事は、木造の建築物で3以上の階数を有し、又は延べ面積が 500m2、高さが 13m若くは軒の高さが 9mを超える建築物の確認申請書を受理した場合、受理した日から35日以内に、申請に係る建築物の計画が建築基準関係規定に適合するかどうかを審査し、審査の結果に基づいて建築基準法関係規定に適合することを確認したときは、当該申請者に確認済証を交付しなければならない。(建築基準法第6条第1項第二号、第4項)




[ No. 44 ]
地上階にある次の居室のうち、「建築基準法」上、原則として、採光のための窓その他の開口部を設けなければならないものはどれか。

1. 中学校の職員室

2. 事務所の事務室

3. 寄宿舎の寝室

4. ホテルの客室


答え

  3

[ 解答解説 ]
住宅、学校、病院、診療所、寄宿舎、下宿その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室(居住のための居室、学校の教室、病院の病室その他これらに類するものとして政令で定めるものに限る。)には、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、住宅にあっては7分の1以上、その他の建築物にあっては5分の1から10分の1までの間において政令で定める割合以上としなければならない。ただし、地階若しくは地下工作物内に設ける居室その他これらに類する居室又は温湿度調整を必要とする作業を行う作業室その他用途上やむを得ない居室については、この限りでない。(建築基準法第28条第1項)

したがって、寄宿舎の寝室には、採光のための窓その他の開口部を設けなければならない。




[ No. 45 ]
建設業の許可に関する記述として、「建設業法」上、誤っているものはどれか。

1. 営業所に置く専任技術者について、代わるべき者があるときは、その者について、書面を提出しなければならない。


2. 許可を受けた建設業の業種の区分について変更があったときは、その旨の変更届出書を提出しなければならない。


3. 営業所の所在地について、同一の都道府県内で変更があったときは、その旨の変更届出書を提出しなければならない。


4. 使用人数に変更を生じたときは、その旨を書面で届け出なければならない。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
営業所に置く専任技術者について、代わるべき者があるときは、その者について、書面を提出しなければならない。(建設業法第11条第1項)

2.×
許可は、建設工事の種類ごとに分けて与えるものとする旨、規定されている。(建設業法第3条第2項)許可を受けた建設業の業種の区分を変更する旨の規定は、定められていない。

3.◯
営業所の所在地について、同一の都道府県内で変更があったときは、その旨の変更届出書を提出しなければならない。(建設業法第11条第1項)

4.◯
使用人数に変更を生じたときは、その旨を書面で届け出なければならない。




[ No. 46 ]
工事現場における技術者に関する記述として、「建設業法」上、誤っているものはどれか。

1. 建設業者は、発注者から 3,500 万円で請け負った建設工事を施工するときは、主任技術者を置かなければならない。


2. 工事現場における建設工事の施工に従事する者は、主任技術者又は監理技術者がその職務として行う指導に従わなければならない。


3. 元請負人の特定建設業者から請け負った建設工事で、元請負人に監理技術者が置かれている場合は、施工する建設業の許可を受けた下請負人は主任技術者を置かなくてもよい。


4. 請負代金の額が 7,000万円の工場の建築一式工事を請け負った建設業者は、当該工事現場における建設工事の施工の技術上の管理をつかさどる技術者を専任の者としなければならない。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
発注者から直接建築一式工事を請け負った建設業者は、下請代金の総額が 6,000 万円未満の下請契約を締結して工事を施工する場合、工事現場に主任技術者を置かなければならない。(建設業法第26条第3項、同法第26条の3第1項、第2項、同法施行令第2条)したがって、発注者から直接建築一式工事を請け負った建設業者は、下請代金の総額が 6,000 万円未満の下請契約を締結して工事を施工する場合、工事現場に主任技術者を置かなければならない

2.◯
工事現場における建設工事の施工に従事する者は、主任技術者又は監理技術者がその職務として行う指導に従わなければならない。(建設業法第26条の4第2項)

3.×
元請負人の特定建設業者から請け負った建設工事で、元請負人に監理技術者が置かれている場合であっても、施工する建設業の許可を受けた下請負人は主任技術者を置かなくてはならない。

4.◯
建築一式工事を請け負った建設業者は、当該工事現場における建設工事の施工の技術上の管理をつかさどる技術者を専任の者としなければならない。(建設業法第26条の3)




[ No. 47 ]
次の業務のうち、「労働基準法」上、満 17歳の者を就かせてはならない業務はどれか。

1. 電気ホイストの運転の業務


2. 動力により駆動される土木建築用機械の運転の業務


3. 最大積載荷重 1.5 t の荷物用エレベーターの運転の業務


4. 20kgの重量物を断続的に取り扱う業務



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.就かせてもよい
動力により駆動される巻上げ機(電気ホイスト及びエアホイストを除く)、運搬機又は索道の運転の業務 は、満17歳の者を就かせてはならない。(年少者労働基準規則第8条第七号)よって、電気ホイストの運転の業務は、就かせてもよい。

2.就かせてはならない
動力により駆動される土木建築用機械の運転の業務は、満17歳の者を就かせてはならない。(年少者労働基準規則第8条第十二号)

3.就かせてもよい
大積載荷重2t以上の荷物用エレベーターの運転の業務は、年少者を就かせてはならない。(年少者労働基準規則第8条第五号)最大積載荷重1tの荷物用エレベーターの運転の業務は、就かせることができる。

4.就かせてもよい
重量物を取り扱う業務は、表に掲げる年齢及び性の区分に応じ、重量以上の重量物を取り扱う業務をする。(年少者労働基準規則第7条)表のとおり、20kgの重量物を断続的に取り扱う業務は、満17歳の者を就かせることができる




[ No. 48 ]
「労働安全衛生法」上、事業者が、所轄労働基準監督署長へ報告書を提出する必要がないものはどれか。

1. 産業医を選任したとき。

2. 安全管理者を選任したとき。

3. 衛生管理者を選任したとき。

4. 安全衛生推進者を選任したとき。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.必要
産業医を選任したときには、事業者は、遅滞なく、報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。(労働安全衛生規則第13条第2項)

2.必要
安全管理者を選任したときには、事業者は、遅滞なく、報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。(労働安全衛生規則第4条第2項)

3.必要
事業者は、衛生管理者を選任したときには、遅滞なく、当該事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長に提出しなければならない。(労働安全衛生規則第12条第2項)

4.不要
安全衛生推進者を選任したとき、事業者は、当該安全衛生推進者等の氏名を作業場の見やすい箇所に掲示する等により関係労働者に周知させなければならない。(労働安全衛生規則第12条の4)




[ No. 49 ]
建設工事に使用する資材のうち、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)」上、特定建設資材に該当するものはどれか。

1. 内装工事に使用するパーティクルボード


2. 外壁工事に使用するモルタル


3. 防水工事に使用するアスファルトルーフィング


4. 屋根工事に使用するセメント瓦



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.該当する
内装工事に使用するパーティクルボードのは、特定建設資材に該当する(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律質疑応答よりJIS A5908 パーティクルボード)

2.該当しない
外壁工事に使用するモルタルは、特定建設資材に該当しない

3.該当しない
防水工事に使用するアスファルトルーフィングは、特定建設資材に該当しない

4.該当しない
屋根工事に使用するセメント瓦は、特定建設資材に該当しない




[ No. 50 ]
「騒音規制法」上の指定地域内における特定建設作業を伴う建設工事の施工に際し、市町村長への届出書に記入又は添付の定めのないものはどれか。

1. 特定建設作業の開始及び終了の時刻

2. 建設工事の目的に係る施設又は工作物の種類

3. 特定建設作業の場所の附近の見取図

4. 特定建設作業に係る仮設計画図


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.必要
特定建設作業の開始及び終了の時刻は、騒音規制法上、市町村長へ届出書に記入又は添附する必要がある。(騒音規制法第14条第1項第五号、同施工規則第10条第2項第四号)

2.必要
建設工事の目的に係る施設又は工作物の種類は、騒音規制法上、市町村長へ届出書に記入又は添附する必要がある。(騒音規制法第14条第1項第二号)

3.必要
特定建設作業の場所の附近の見取図は、騒音規制法上、特定施設の設置の届出書に添付しなければならない書類のひとつである。(騒音規制法第4条第3項)

4.不要
特定建設作業に係る仮設計画図は、騒音規制法上、市町村長への届出書に記入又は添附する必要はない。







2023年02月18日

2級建築施工管理技術検定(令和元年後期)学科の問題分析

令和元年度 2級建築施工管理技術検定(後期)

学科 問題分析 

令和元年11月 10日(日)に実施された、
令和元年度の2級建築施工管理技術検定(後期)学科試験

試験時間:10時15分から12時45分の2時間30分

問題は、50問出題され、そのうち40問を選択して解答する試験で、全て四肢一択である。
40点満点で、60%の24点で合格となる。

問題内容の詳細は以下のようになっている。

1.[ No. 1 ]〜[ No.14 ] 【 建築学 】
 ( ↑ No.をクリックすると解答解説へ行きます:以下同様)

14問題のうちから、9問題を選択し、解答する。

 01.環境工学(日照及び日射)
 02.環境工学(昼光)
 03.環境工学(音響)
 04.建築構造(鉄筋コンクリート構造)
 05.建築構造(鉄骨構造)
 06.建築構造(鉄骨構造)
 07.建築構造(基礎構造)
 08.構造力学(荷重及び外力)
 09.構造力学(単純梁へのモーメント荷重)
 10.構造力学(単純梁への集中荷重)
 11.建築材料(構造用鋼材)
 12.建築材料(建具の試験・測定の項目)
 13.建築材料(シーリング材)
 14.建築材料(カーペット)


2.[ No.15 ]〜[ No.17 ] 【 共通問題 】

3問題は、全問題を解答する。

 15.機械設備(屋外排水設備)
 16.電気設備(照明設備)
 17.機械設備(空気調和設備)


3.[ No.18 ]〜[ No.32 ]  【 躯体工事,仕上工事 】

 15問題のうちから、12問題を選択し、解答する。

 18.仮設工事(仮設工事 / やり方及び墨出し)
 19.躯体工事(地業工事 )
 20.躯体工事(鉄筋工事 / 異形鉄筋の加工)
 21.躯体工事(コンクリート工事 / 型枠支保工)
 22.躯体工事(コンクリート工事 / 養生)
 23.躯体工事(鉄骨工事 / 鉄骨の建方)
 24.解体工事(木工事 / 在来軸組工法)
 25.仕上工事(防水工事 / シーリング工事)
 26.仕上工事(タイル工事 / セメントモルタル)
 27.仕上工事(屋根及びとい工事 / 金属製折板葺)
 28.仕上工事(左官工事 / 床コンクリート直均し仕上げ)
 29.仕上工事(建具工事 / 建具工事)
 30.仕上工事(塗装工事 / 木部塗装工事)
 31.仕上工事(内装工事 / カーペット敷き)
 32.改修工事(左官工事 / エポキシ樹脂注入工法)


4.[ No.33 ]〜[ No.42 ]  【 施工管理 】

 10問題は、全問題を解答する。

 33.施工計画(施工計画と事前調査)
 34.施工計画(仮設計画)
 35.品質管理(材料の保管)
 36.工程管理(総合工程表)
 37.工程管理(バーチャート工程表)
 38.品質管理(品質管理の用語)
 39.品質管理(高力ボルトのマーキング)
 40.品質管理(試験又は検査)
 41.安全管理(安全管理)
 42.安全管理(法規 / 労働安全衛生法)


5.[ No.43 ]〜[ No.50 ]  【 法 規 】

 8問題のうちから、6問題を選択し、解答する。

 43.建築基準法(用語の定義)
 44.建築基準法(居室の採光及び換気に関すること)
 45.建設業法 (建設業の許可)
 46.建設業法 (請負契約書の記載事項)
 47.労働基準法(労働契約に関すること)
 48.労働安全衛生法(新規入場への安全衛生教育)
 49.廃棄物の処理及び清掃に関する法律
(産業廃棄物の運搬又は処分の委託計画書の記載しなければならない事項)
 50.消防法(消防法で定められている資格者)



2023年02月17日

2級建築施工管理技士 令和元年度 一次 (後期) [ No.01 ] 〜[ No.14 ] 解答・解説

令和元年度 2級建築施工管理技術検定試験(後期)


学科試験問題 [ No.01 ] 〜[ No.14 ]  解答・解説

令和元年11月10日(日)



※問題番号[ No.1 ]〜[ No.14 ]までの14問題のうちから、9問題を選択し、解答してください。

[ No.1 ]
日照及び日射に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.北緯35度付近の冬至における終日日射量は、南向きの鉛直面が他のどの向きの鉛直面よりも大きい。


2.日照時間は、日の出から日没までの時間をいう。


3.北緯35度付近の夏至における終日日射量は、東向きの鉛直面よりも水平面の方が大きい。


4.大気透過率が高くなるほど、直達日射が強くなり、天空日射は弱くなる。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
北緯35度付近の冬至における終日日射量は、南向きの鉛直面が、東・西・北向きの鉛直面に比べて最も大きい

2.×
日の出から日没までの時間は、可照時間という。日照時間とは、実際に日照のあった時間、すなわち可照度時間のうちの晴天の時間をいう。

3.◯
北緯35度付近の夏至における終日日射量は、屋上のような水平面の方が、東・西・南・北向きの鉛直面に比べて最も大きい

4.◯
大気透過率とは、大気を日射が透過する割合をいう。大気透過率が高くなるほど、大気を透過して直接地表に達する直達日射が強くなり、大気による散乱により到達する天空日射は弱くなる。




[ No.2 ]
昼光に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.直射日光は、大気を透過して直接地表に届く昼光の成分である。


2.昼光率は、屋外の全天空照度が大きくなると、低くなる。


3.室内のある点における昼光率は、時刻や天候によって変化しない。


4.室内の要求される基準昼光率は、居間より事務室の方が高い。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
直射日光とは、大気を透過して直接地表に届く昼光の成分をいう。

2.×
全天空照度とは、すべての障害物を取り払った全天空からの直射光を除く照度をいう。昼光率とは、全天空照度に対する室内の測定点の照度の比をいう。屋外の全天空照度が大きくなると、それに比例して室内の測定点の照度も大きくなるので、屋外の全天空照度が大きなっても、昼光率は変わらない

3.◯
時刻や天候によって屋外の全天空照度が変化しても、それに比例して室内の測定点の照度も変化するので、昼光率は変化しない

4.◯
昼光率は、居間より事務室の方が高いことが求められる。




[ No.3 ]
音に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.吸音率は、入射する音のエネルギーに対する反射音以外の音のエネルギーの割合である。


2.床衝撃音には、重くて軟らかい衝撃源による重量衝撃音と、比較的軽量で硬い物体の落下による軽量衝撃音がある。


3.単層壁の音響透過損失は、一般に、壁体の面密度が高くなるほど、大きくなる。


4.劇場の後方部は、エコーを防ぐため、壁や天井に反射板を設置する。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
物体に入射した音は、反射、吸収、透過する。吸音率とは、入射する音のエネルギーに対する反射音以外の音のエネルギー(吸収音と透過音のエネルギー)の割合をいう。

2K_R01K_No.03_音の吸音率.jpg


2.◯
床衝撃音には、重量衝撃音と軽量衝撃音がある。重量衝撃音とは子供が飛び跳ねるような重い衝撃音で主に躯体を伝搬する音である。軽量衝撃音とは、スプーンなど比較的軽量で硬いものの落下によるような音をいう。

3.◯
面密度とは、単位面積当たりの質量をいう。音響透過損失をは、音が透過するときに生じる音のエネルギー損失をいい、音響透過損失が大きいほど、エネルギー損失が大きくなり、音が透過しにくい。一つの層からなる単層壁の音響透過損失は、一般に、壁体の面密度が高くなるほど、大きくなる。

4.×
エコーとは反響音のことをいう。劇場の後方部は、エコーを防ぐため、壁や天井に吸音板を設置する。




[ No.4 ]
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.耐震壁の壁量は、地震力などの水平力を負担させるため、下階よりも上階が多くなるようにする。


2.大梁は、床の鉛直荷重を支えるとともに、柱をつなぎ地震力などの水平力にも抵抗する部材である。


3.柱と梁の接合部を剛接合とした純ラーメン構造は、骨組みで地震力などの水平力に抵抗する構造である。


4.床スラブは、床の鉛直荷重を梁に伝えるとともに、架構を一体化し地震力などの水平力に抵抗させる役割も持っている。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
耐震壁の壁量は、上階よりも下階が多くなるようにすることが、耐震構造上、有効である。

2.◯
大梁とは、床の鉛直荷重を支え、柱をつないで、地震力などの水平力にも抵抗する部材をいう。

3.◯
柱と梁の接合部を剛接合とした構造をラーメン構造といい、ラーメン構造のみで構成された構造を純ラーメン構造という。純ラーメン構造は、柱と梁の骨組みにより、地震力などの水平力に抵抗する構造である。

4.◯
床スラブは、床の鉛直荷重を梁に伝える役割とともに、水平面を構成することで架構を一体化し、地震力などの水平力に抵抗させる役割も担っている。




[ No.5 ]
鉄骨構造の一般的な特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.軽量鉄骨構造に用いる軽量形鋼は、通常の形鋼に比べて、部材にねじれや局部座屈が生じやすい。


2.鉄筋コンクリート構造に比べ、鉄骨構造の方が架構の変形能力が高い。


3.鋼材は不燃材料であるため、骨組は十分な耐火性能を有する。


4.鉄筋コンクリート構造に比べ、鉄骨構造の方が大スパンの建築物を構築できる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
軽量鉄骨構造に用いる軽量形鋼は、通常の形鋼に比べて、厚みが小さく軽量に製造されており強度が低いので、部材にねじれや局部座屈が生じやすい

2.◯
鉄骨構造は、鉄筋コンクリート構造に比べ、架構の変形能力が高い

3.×
鋼材は不燃材料ではあるが、高温になると強度が低下し、骨組は十分な耐火性能を有しているとはいえない。したがって、断熱性のある材料で耐火被覆する必要がある

4.◯
鉄骨構造は、鉄筋コンクリート構造に比べ、柱間隔(スパン)の大きな大スパンの建築物を構築することが可能である。




[ No.6 ]
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.丸鋼を用いる筋かいは、主に引張力に働く部材である。


2.スチフナーは、節点に集まる部材相互の接合に用いられる鋼板である。


3.エンドタブは、溶接時に溶接線の始終端に取り付けられる補助部材である。


4.裏当て金は、完全溶込み溶接を片面から行うために、溶接線に沿って開先ルート部の裏側に取り付けられる鋼板である。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
筋かいとは、柱と梁により構成される方形の構面に斜めに入れる補強材のことをいう。鋼材は引張力に対抗する部材で、丸鋼を用いる筋かいは、主に引張力に働く部材である。

2.×
節点に集まる部材相互の接合に用いられる鋼板はガセットプレートである。スチフナーとは、H形鋼の座屈防止のために用いられる鋼板をいう。

2K_R01K_No.06_ガセットプレート.jpg

2K_R01K_No.06_スチフナー.jpg


3.◯
エンドタブとは、溶接時に溶接線の始端部、終端部に取り付けられる補助部材をいう。

4.◯
裏当て金とは、完全溶込み溶接を片面から行うために、溶接線に沿って開先ルート部の裏側に取り付けられる鋼板をいう。なお、開先とは溶接しやすくするために部材に施す切り欠きをいい、ルート部とは開先の基部をいう。

2K_R01K_No.06_エンドタブと裏当て金.jpg




[ No.7 ]
基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.独立フーチング基礎は、一般に基礎梁で連結する。


2.同一建築物に杭基礎と直接基礎など異種の基礎を併用することは、なるべく避ける。


3.直接基礎の鉛直支持力は、基礎スラブの根入れ深さが大きくなるほど大きくなる。


4.直接基礎の底面は、冬季の地下凍結深度より浅くする。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
独立フーチング基礎は、基礎梁で連結して用いられるのが、一般的である。

2K_R01K_No.07_独立フーチング.jpg


2.◯
基礎は、直接地盤に支持させる直接基礎と杭に支持させる杭基礎がある。同一建築物に杭基礎と直接基礎など、異なる種類の基礎を併用しないようにする。

3.◯
基礎スラブとは、基礎の底板をいう。根入れとは、地中に埋めることをいう。基礎スラブの根入れ深さを大きくすると、直接基礎の鉛直支持力は大きくなる。

4.×
地下凍結深度とは、冬季に温度が氷点下になる地点からの深さをいう。直接基礎の底面は、冬季の地下凍結深度より深くする。




[ No.8 ]
建築物の構造設計における荷重及び外力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.地震力は、建築物の弾性域における固有周期及び地盤の種類に応じて算定する。


2.バルコニーの積載荷重は、共同住宅の用途に供する建築物より学校の方が大きい。


3.多雪区域における地震力の算定に用いる荷重は、建築物の固定荷重と積載荷重の和に積雪荷重の1/2を加えたものとする。


4.建築物を風の方向に対して有効にさえぎる防風林がある場合は、その方向における速度圧を1/2まで減らすことができる。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
建築基準法施行令第88条第1項により、建築物の地上部分の地震力については、Rt:建築物の振動特性を表すものとして、建築物の弾性域における固有周期及び地盤の種類に応じて国土交通大臣が定める方法により算出した数値を用いて算定する旨、規定されている。

2.◯
建築基準法施行令第85条第1項の規定により、屋上広場又はバルコニーの積載荷重は、学校又は百貨店の用途に供する建築物の方が、その他の用途に供する建築物の規定値よりも大きい。したがって、バルコニーの積載荷重の規定値は、学校の方が共同住宅の用途に供する建築物より大きい。

3.×
建築基準法施行令第88条第1項の規定により、多雪区域における地震力の算定に用いる荷重は、建築物の固定荷重と積載荷重の和に積雪荷重を加えたものとする必要がある。

4.◯
建築基準法施行令第87条第3項の規定により、建築物を風の方向に対して有効にさえぎる防風林がある場合は、その方向における速度圧を1/2まで減らすことができる。




[ No.9 ]
図に示す単純梁にモーメント荷重が作用したとき、支点Bに生じる鉛直反力の値の大きさとして、正しいものはどれか。

2K_R01K_No.09_単純梁へのモーメント荷重.jpg

1.12kN

2.6kN

3.4kN

4.3kN


答え

  3

[ 解答解説 ]
モーメント荷重に対するB点の反力をVBとすると、以下の図のようになる。
 
 2K-R01K_9_2.jpeg

A点及びB点に生じる反力をVA(上向き)及びVB(下向き)とする。

VA + VB = 0

A点はピン支点なので、MA = 0

MA = Mc + 3m × VB = 0

Mc = −12 kN・m より

3VB = 12

VB = 4 kN・mとなる。

ちなみにVA = – 4 kN・m となる。(マイナスなので下向き)

したがって、正答は、3となる。




[ No.10 ]
図に示す単純梁に集中荷重2P及び3Pが作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。ただし、曲げモーメントは材の引張側に描くものとする。

2K_R01K_No.10_単純梁への集中荷重.jpg

2K_R01K_No.10_モーメント図1.jpg

2K_R01K_No.10_モーメント図2.jpg

2K_R01K_No.10_モーメント図3.jpg

2K_R01K_No.10_モーメント図4+.jpg


答え

  2

[ 解答解説 ]
単純梁に集中荷重 2P及び3Pが作用したときの曲げモーメント図は、集中荷重2Pのみが作用したときの曲げモーメントと集中荷重3Pのみが作用したときの曲げモーメント図との足し合わせとなるので、図3のようになる。ゆえに、正解は2。

2K-R01K_10_2Pのモーメント図.jpeg
図1 集中荷重 2P のみが作用した問いの曲げモーメント図

2K-R01K_10_3Pのモーメント図.jpeg
図2 集中荷重 3P のみが作用した問いの曲げモーメント図

2K-R01K_10_2Pと3Pの合成モーメント図.jpeg
図3 図1と図2の曲げモーメント図を合成した曲げモーメント図




[ No.11 ]
JIS(日本工業規格/現日本産業規格)に規定する構造用鋼材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.建築構造用圧延鋼材は、SN材と呼ばれ、性能によりA種、B種、C種に分類される。


2.溶接構造用圧延鋼材は、SM材と呼ばれ、溶接性に優れた鋼材である。


3.建築構造用炭素鋼鋼管は、STKN材と呼ばれ、材質をSN材と同等とした円形鋼管である。


4.一般構造用圧延鋼材は、SSC材と呼ばれ、一般的に使用される鋼材である。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
SN材「建築構造用圧延鋼材」は、降伏点、降伏比(降伏点/引張強さ)などの性能によりA種、B種、C種に分類されている。

2.◯
SM材「溶接構造用圧延鋼材」は、溶接性に優れた鋼材である。

3.◯
STKN材「建築構造用炭素鋼鋼管」は、材質をSN材と同等とした円形鋼管である。

4.×
一般構造用圧延鋼材は、SS材と呼ばれ、一般的に使用される鋼材である。SSC材は、「一般構造用軽量鋼」のことで、建築物の構造物に使用される軽量形鋼である。




[ No.12 ]
JIS(日本工業規格/現日本産業規格)に規定する建具の試験項目と測定項目の組合せとして、最も不適当なものはどれか。

1.結露防止性試験 ─── 熱貫流率


2.耐風圧性試験  ─── 変位・たわみ


3.気密性試験   ─── 通気量


4.水密性試験   ─── 漏水


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
JIS:建具の性能試験方法通則における、結露防止性試験の測定項目は温度低下率である。熱貫流率断熱性試験の測定項目である。

2.◯
JIS:建具の性能試験方法通則における、耐風圧性試験の測定項目は、変位・たわみである。

3.◯
JIS:建具の性能試験方法通則における、気密性試験の測定項目は、通気量である。

4.◯
JIS:建具の性能試験方法通則における、水密性試験の測定項目は、漏水である。




[ No.13 ]
シーリング材の特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.ポリサルファイド系シーリング材は、表面の仕上塗材や塗料を変色、軟化させることがある。


2.ポリウレタン系シーリング材は、ガラスまわり目地に適している。


3.シリコーン系シーリング材は、紫外線による変色が少ない。


4.アクリルウレタン系シーリング材は、表面にタックが残ることがある。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
ポリサルファイド系シーリング材は、表面の仕上塗材や塗料を変色、軟化させることがある。また、ムーブメントの大きい目地には適さない。

2.×
ポリウレタン系シーリング材は、耐候性が劣るので、ガラスまわり目地には適していない。

3.◯
シリコーン系シーリング材は、紫外線による変色が少なく、耐候性が優れているので、ガラスまわりの目地に適している。

4.◯
アクリルウレタン系シーリング材は、表面にタック(ひだ)が残ることがある。




[ No.14 ]
カーペットに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.タフテッドカーペットは、パイル糸をうね状に並べて基布に接着固定した敷物である。


2.ウィルトンカーペットは、基布とパイル糸を同時に織り込んだ、機械織りの敷物である。


3.ニードルパンチカーペットは、シート状の繊維で基布を挟み、針で刺して上下の繊維を絡ませた敷物である。


4.タイルカーペットは、バッキング材を裏打ちしたタイル状敷物である。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
パイル糸をうね状(波状)に並べて基布に接着固定したカーペットは、コードカーペットである。タフテッドカーペットは、基布にミシン針によってパイルを植え付け、基布の裏から固着剤で加工したカーペットである。

2.◯
ウィルトンカーペットとは、基布とパイル糸を同時に織り込む機械織りで製造されたのカーペットである。

3.◯
ニードルパンチカーペットとは、シート状の繊維で基布を挟み、針で刺して上下の繊維を絡ませて製造されたカーペットである。

4.◯
タイルカーペットとは、タフテッドカーペットなどにバッキング材を裏打ちしたタイル状のカーペットで、OAフロアなどに使用される。






2023年02月16日

2級建築施工管理技士 令和元年度 一次 (後期) [ No.15 ] 〜[ No.17 ] 解答・解説

令和元年度 2級建築施工管理技術検定試験(後期)


学科試験問題[ No.15 ]〜[ No.17 ] 解答・解説

※問題番号[ No.15 ]〜[ No.17 ]までの3問題は、全問題を解答してください。

[ No.15 ]
屋外排水設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.地中埋設排水管の長さが、その内径又は内法幅の120倍を超えない範囲内で、桝又はマンホールを設ける。


2.地中埋設排水経路に桝を設ける場合、雨水桝にはインバートを、汚水桝には泥だめを設ける。


3.排水管を給水管に平行して埋設する場合、原則として、両配管は500mm以上のあきを設ける。


4.地中埋設排水経路が合流する箇所には、桝又はマンホールを設ける。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
地中埋設排水管において、桝又はマンホールを設ける箇所は、
@管きょの始まる箇所、
A下水の流路の方向、勾配又は横断面が著しく変化する箇所
B管きょの内径又は内法幅の120倍を超えない範囲内の長さごとの管きょの部分のその清掃上適当な場所
である。(都市計画法施行規則第26条第五号)

2.×
地中埋設排水経路に桝を設ける場合、汚水桝には汚物が滞留しないようにインバート(半円状の溝)を、雨水桝には土砂が下流の配管に流れないようにするため泥だめを設ける。

2K_R01K_No.15_汚水桝.jpg 2K_R01K_No.15_雨水桝.jpg

3.◯
排水管を給水管に平行して埋設する場合には、原則として、両配管の水平実間隔を500mm以上とし、かつ、給水管は排水管の上方に埋設するもとする。(公共建築工事標準仕様書、機械設備工事編2編共通工事2章配管工事)

4.◯
設問1の解説のとおり、地中埋設排水経路が合流する箇所には、桝又はマンホールを設ける。




[ No.16 ]
照明設備に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。

1.LEDは、高効率で他の照明器具に比べ寿命が長く、省エネ対策として広く用いられる。


2.Hf蛍光ランプは、ちらつきが少なく、主に事務所などの照明に用いられる。


3.ハロゲン電球は、低輝度であり、主に道路やトンネルの照明に用いられる。


4.メタルハライドランプは、演色性がよく、主にスポーツ施設などの照明に用いられる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
LED(発光ダイオード)は、他の照明器具に比べて、高効率・長寿命で、省エネ対策として広く用いられる。

2.◯
Hf(高周波点灯)蛍光ランプは、ちらつきが少なく、事務所などの照明に用いらている。

3.×
ハロゲン電球は、高輝度であり、スポットライトなどに用いられている。

4.◯
メタルハライドランプは、演色性がよく、スポーツ施設などの照明に用いられている。




[ No.17 ]
空気調和設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.単一ダクト方式におけるCAV方式は、室内に吹き出す風量が一定であり、室内環境を一定に保つことができる。


2.二重ダクト方式は、別々の部屋で同時に冷房と暖房を行うことができる。


3.パッケージユニット方式は、熱源機器でつくられた冷水や温水を各室のパッケージユニットに供給し、冷風や温風が吹き出るようにしたものである。


4.各階ユニット方式は、各階ごとに空調機を分散設置して空調を行う方式で、各階ごとの負荷変動に対応できる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
単一ダクト方式におけるCAV方式(定風量方式)とは、室内に吹き出す風量が一定の空調方式をいい、室内環境を一定に保つことができる。なお、ダクトとは風道のことをいう。

2.◯
二重ダクト方式は、冷風ダクトと温風ダクトの2つのダクトによる空調方式で、別々の部屋で同時に冷房と暖房を行うことが可能である。

3.×
熱源機器でつくられた冷水や温水を各室のパッケージユニットに供給し、冷風や温風が吹き出るようにした空調方式は、ファンコイルユニット方式である。パッケージユニット方式とは、熱源装置をユニット内に内蔵(パッケージ)した方式をいう。

4.◯
各階ユニット方式は、各階ごとに空調機(エアハンドリングユニット)を分散設置して空調を行う方式をいい、各階ごとの負荷変動に対応できる空調方式である。






2023年02月15日

2級建築施工管理技士 令和元年度 一次 (後期) [ No.18 ] 〜[ No.32 ] 解答・解説

令和元年度 2級建築施工管理技術検定試験(後期)


学科試験問題[ No.18 ]〜[ No.32 ] 解答・解説

※問題番号[ No.18 ]〜[ No.32 ]までの15問題のうちから、12問題を選択し、解答してください。

[ No.18 ]
やり方及び墨出しに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.水貫は、水杭に示した一定の高さに上端を合わせて、水杭に水平に取り付ける。


2.やり方は、建物の高低、位置、方向、心の基準を明確にするために設ける。


3.高さの基準点は、複数設置すると相互に誤差を生じるので、設置は1箇所とする。


4.鋼製巻尺は、同じ精度を有する巻尺を2本以上用意して、1本は基準巻尺として保管する。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
水貫とは、水杭に示した一定の高さに上端を合わせて、水杭に水平に取り付ける板をいう。

2.◯
やり方とは、建物の高低、位置、方向、心の基準を明確にするために設ける仮設物をいう。
2K_R01K_No.18_やり方の例.jpg


3.×
高さの基準点は、2箇所以上設け、相互にチェックできるようにする。

4.◯
鋼製巻尺は、同じ精度を有する巻尺を2本以上用意して、うち1本は基準巻尺として保管する。




[ No.19 ]
地業工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.砂利地業に用いる再生クラッシャランは、岩石を破砕したものであり、品質にばらつきがある。


2.土間コンクリートの下の防湿層は、断熱材がある場合、断熱材の直下に設ける。


3.砂利地業の締固めは、床付地盤を破壊したり、さらに深い地盤を乱さないよう、注意して行う。


4.砂利地業の締固めによるくぼみが生じた場合は、砂又は砂利を補充して再度転圧する。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
砂利地業に用いる再生クラッシャランは、コンクリートを破砕したものであり、品質にばらつきがある。岩石を破砕したものはクラッシャランという。

2.◯
土間コンクリートの下の防湿層は、断熱材がある場合、断熱材の直下に設ける。

3.◯
砂利地業の締固めは、床付地盤を破壊せず、地盤を乱さないように注意して行う必要がある。

4.◯
砂利地業の締固めによるくぼみが生じた場合は、砂又は砂利を補充して再度転圧して、締め固める。




[ No.20 ]
異形鉄筋の加工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.鉄筋の加工寸法の表示及び計測は、突当て長さ(外側寸法)を用いて行う。


2.鉄筋の種類と径が同じ帯筋とあばら筋は、折曲げ内法直径の最小値は同じである。


3.壁の開口部補強筋の末端部には、フックを付けなければならない。


4.鉄筋の折曲げ加工は、常温で行う。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
鉄筋の加工寸法の表示及び計測は、次の図のように突当て長さ(外側寸法)を用いる。

2K_R01K_No.20_加工後の全長L.jpg


2.◯
折曲げ内法直径の最小値は、鉄筋の種類と径が同じならば、帯筋とあばら筋で同じである。(公共建築工事標準仕様書 建築工事編5章鉄筋工事)

3.×
建築基準法施行令第73条第1項につぎのように規定されている。「鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げて、コンクリートから抜け出ないように定着しなければならない。ただし、次の各号に掲げる部分以外の部分に使用する異形鉄筋にあっては、その末端を折り曲げないことができる。

一 柱及びはり(基礎ばりを除く。)の出すみ部分

二 煙突 」

壁の開口部補強筋の末端部は、フックを付けなければならないものに該当しない。

4.◯
鉄筋の折曲げ加工は、常温で加工(冷間加工)して組み立てる。




[ No.21 ]
型枠支保工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.支柱にパイプサポートを使用する場合、継手は差込み継手としてはならない。


2.支柱にパイプサポートを使用する場合、パイプサポートを3以上継いで用いてはならない。


3.柱、壁及び梁側型枠のせき板を保持する場合、支保工は一般に内端太及び外端太により構成する。


4.軽量型支保梁を受ける梁型枠の支柱にパイプサポートを使用する場合、パイプサポートは2列に設ける。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
支柱の継手は、突合せ継手又は差込み継手とすること。(労働安全衛生規則第242条第1項第三号)

2.◯
パイプサポートを3以上継いで用いないこと。(労働安全衛生規則第242条第1項第七号イ)

3.◯
端太(バタ)とは型枠を補強する部材をいい、端太には、内側に設ける内端太と、外側に設ける外端太がある。柱、壁及び梁側型枠のせき板を保持する場合の支保工は、一般に内端太及び外端太により構成する。

2K_R01K_No.21_型枠の構成例.jpg


4.◯
梁型枠の支柱にパイプサポートを使用する場合、パイプサポートは2列に設ける。なお、軽量型支保梁は、支保梁中央部の下弦材を支柱で支えたり、所定の支持点以外を支点としてはならない。

2K_R01K_No.21_軽量支保梁の例.jpg




[ No.22 ]
コンクリートの養生に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.湿潤養生期間の終了前であっても、コンクリートの圧縮強度が所定の値を満足すれば、せき板を取り外すことができる。


2.打込み後のコンクリートが透水性の小さいせき板で保護されている場合は、湿潤養生と考えてよい。


3.早強ポルトランドセメントを用いたコンクリートの材齢による湿潤養生期間は、普通ポルトランドセメントより短くできる。


4.寒中コンクリート工事における加熱養生中は、コンクリートの湿潤養生を行わない。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
湿潤養生期間の終了前であっても、コンクリートの圧縮強度が所定の値を満足すれば、せき板を取り外すことができる。(JASS5)

2.◯
打込み後のコンクリートが、水を通しにくい透水性の小さいせき板で保護されている場合は、湿潤養生と考えてよい。(JASS5)

3.◯
次の表のとおり、早強ポルトランドセメントを用いたコンクリートの材齢による湿潤養生期間は、普通ポルトランドセメントより短く設定されている。(JASS5)

2K_R01K_No.22_コンクリートの湿潤養生期間.jpg

4.×
寒中コンクリートとは、コンクリートの打込み後の養生期間で凍結のおそれのある場合に施工されるコンクリートである。寒冷な環境の下では、加熱された空間内の湿度は極めて低い値となりやすく、水分の蒸発が促進される。加熱養生では、保湿に対する配慮も必要となる。(JASS5)




[ No.23 ]
鉄骨の建方に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.溶接継手のエレクションピースに使用する仮ボルトは、高力ボルトを用いて全数締め付けた。


2.ターンバックル付き筋かいを有する鉄骨構造物は、その筋かいを用いて建入れ直しを行った。


3.柱現場溶接接合部に建入れ及び食違い調整機能の付いた治具を使用したため、ワイヤロープを用いず、建入れ直しを行った。


4.建方精度の測定は、温度の影響を避けるため、早朝の一定時間に実施した。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
エレクションピースとは、鉄骨柱を溶接接合する際に、上下の柱を仮固定するための部材をいう。溶接継手におけるエレクションピースなどに使用する仮ボルトは、高力ボルトを使用して全数締め付ける。(JASS6)

2.×
ターンバックルとは、回転させて部材の張力を調整する金具をいう。ターンバックル付き筋かいを有する鉄骨構造物は、その筋かいを用いて建入れ直しを行ってはならない。(JASS6)

3.◯
建入れ及び食違い調整機能の付いた治具とは、柱現場溶接接合部に装着して使用される調整治具で、ワイヤロープを用いず、建入れ直しを行うことができる。

4.◯
建方精度の測定にあたっては、温度の影響を考慮する。骨組全体、鋼製巻尺、器具の温度による変動が少なくなるような時刻に測定する。(JASS6)




[ No.24 ]
在来軸組構法の木工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.土台を固定するアンカーボルトは、土台の両端部や継手の位置、耐力壁の両端の柱に近接した位置に設置した。


2.柱に使用する心持ち材には、干割れ防止のため、見え隠れ部分に背割りを入れた。


3.根太の継手は、大引の心を避けて突付け継ぎとし、釘打ちとした。


4.軒桁の継手は、柱心から持ち出して、追掛け大栓継ぎとした。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
土台を固定するアンカーボルトは、土台の両端部や継手の位置、耐力壁の両端の柱に近接した位置に設置する。(木造住宅工事仕様書:住宅金融支援機構)

2.◯
心持ち材とは、樹木の中心部を含んだ木材をいう。干割れとは、乾燥によるひび割れをいう。背割りとは、干割れを防ぐために、予め目立たないところに入れる割りをいう。柱に使用する心持ち材には、干割れ防止のため、見え隠れ部分に背割りを入れる。

3.×
根太の継手は、大引の心で受けて突付け継ぎとし、釘打ちとした。(木造住宅工事仕様書:住宅金融支援機構)

4.◯
軒桁の継手は、梁を受ける柱間を避け、柱心から持ち出して、追掛け大栓継ぎ、腰掛けかま継ぎ又は腰掛けあり継ぎとする。(木造住宅工事仕様書:住宅金融支援機構)

2K_R01K_No.24_追掛け大栓継ぎ.jpg

2K_R01K_No.24_腰掛けかま継ぎ.jpg

2K_R01K_No.24_腰掛け蟻継ぎ.jpg




[ No.25 ]
シーリング工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.充填箇所以外の部分に付着したシリコーン系シーリング材は、硬化後に除去した。


2.目地深さがシーリング材の寸法より深かったため、ボンドブレーカーを用いて充填深さを調整した。


3.ノンワーキングジョイントでは、3面接着で施工した。


4.コンクリート打継目地のシーリング目地幅は、20mmとした。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
シリコーン系は未硬化状態でふきとると、汚染を拡散するおそれががるため硬化してから除去する。(建築工事監理指針9章防水工事)

2.×
目地深さがシーリング材の寸法より深い場合は、バックアップ材を用いて充填深さを調整する。ボンドブレーカーは、目地が深くない場合に3面接着を回避するために目地底に張り付けるテープ状の材料をいう。

3.◯
3面接着は、目地の変位がないか極めて少ないノンワーキングジョイントに適用される。目地に変位が発生するワーキングジョイントには、2面接着が適用される。

2K_R01K_No.25_2面接着.jpg

2K_R01K_No.25_3面接着.jpg

4.◯
コンクリート打継目地及びひび割れ誘発目地は、幅20mm以上、深さ10mm以上とする。(公共建築工事標準仕様書:建築工事編9章防水工事)




[ No.26 ]
セメントモルタルによるタイル後張り工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.改良積上げ張りは、張付けモルタルを塗り付けたタイルを、下部から上部に張り上げる工法である。


2.密着張りは、下地面に張付けモルタルを塗り付け、振動機を用いてタイルを張り付ける工法である。


3.マスク張りは、下地面に張付けモルタルを塗り付け、表張りユニットをたたき込んで張り付ける工法である。


4.改良圧着張りは、下地面とタイル裏面とに張付けモルタルを塗り付け、タイルを張り付ける工法である。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
改良積上げ張りは、張付けモルタルを塗り付けたタイルを、木づちの類で十分たたき締めて、下部から上部に張り上げる工法である。

 2K_R01K_No.26_改良積上げ張り.jpg

2.◯
密着張りは、ヴィブラート工法ともいい、下地面に張付けモルタルを塗り付け、タイル張り用振動機(ヴィブラート)を用いてタイルをモルタル中に埋め込むように張り付ける工法である。
 2K_R01K_No.26_密着張り.jpg

3.×
マスク張りは、ユニットタイル裏面全面に張付けモルタルを塗り付け、表張りユニットをたたき込んで張り付ける工法である。

   2K_R01K_No.26_マスク張り.jpg

4.◯
改良圧着張りは、下地面とタイル裏面とに張付けモルタルを塗り付け、タイルを張り付ける工法である。

2K_R01K_No.26_改良圧着張り.jpg




[ No.27 ]
金属製折板葺の工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.重ね形折板のボルト孔は、折板を1枚ずつ、呼び出しポンチで開孔した。


2.重ね形折板は、各山ごとにタイトフレーム上の固定ボルトに固定した。


3.折板葺のけらばの変形防止材には、折板の3山ピッチ以上の長さのものを用いた。


4.折板葺の棟包みの水下側には、雨水を止めるために止水面戸を用いた。



答え

  4

[ 解答解説 ]

2K_R01K_No.27_金属製折板葺.jpg

1.◯
金属製の重ね形折板のボルト孔は、折板を1枚ずつ、呼び出しポンチ又はドリルで開孔する。

2.◯
重ね形折板は、各山ごとにタイトフレーム(山型のフレーム)上の固定ボルトに固定する。

3.◯
折板葺のけらばの変形防止材には、折板の3山ピッチ以上の長さのものを用いる。なお、けらばとは、屋根の妻側の端部をいう。

4.×
折板葺の棟包みの水上側に、雨水を止めるために止水面戸を設ける。




[ No.28 ]
床コンクリートの直均し仕上げに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.床仕上げレベルを確認できるガイドレールを、床コンクリートを打ち込んだ後に4m間隔で設置した。


2.コンクリート面を指で押しても少ししか入らない程度になった時に、木ごてで中むら取りを行った。


3.機械式ごてを用いた後、最終仕上げは金ごて押えとした。


4.張物下地は、最終こて押えの後、12時間程度を経てから、3日間散水養生を行った。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
床コンクリート直均し仕上工事においては、コンクリートを打ち込む前に、仕上精度が要求される場合にはガイドレール等を3.5〜4m間隔で設置する。(建築工事監理指針第15章左官工事)

2.◯
コンクリート面を指で押しても少ししか入らない程度になった時に、中むら取りを木ごてを用いて行う。(建築工事監理指針第15章左官工事)

3.◯
機械式ごてを用いても、必ず最終仕上げは金ごてで行う。(建築工事監理指針第15章左官工事)

4.◯
張物下地等では、最終こて押えの後、12時間程度を経てから2〜3日間散水養生を行う。(建築工事監理指針第15章左官工事)




[ No.29 ]
建具工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.鋼製両面フラッシュ戸の表面板裏側の見え隠れ部分は、防錆塗装を行わなかった。


2.木製フラッシュ戸の中骨は、杉のむく材を使用した。


3.アルミニウム製建具のアルミニウムに接する小ねじは、亜鉛めっき処理したものを使用した。


4.樹脂製建具は、建具の加工及び組立てからガラスの組込みまでを建具製作所で行った。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
鋼製建具等で、両面フラッシュ戸の表面板裏側部分(中骨、力骨等を含む)等の見え隠れ部分については塗装しなくても良い。(公共建築工事標準仕様書 建築工事編18章塗装工事)

2.◯
フラッシュ戸に使用する樹種等については、「公共建築工事標準仕様書 建築工事編16章建具工事」により規定されており、木製フラッシュ戸の中骨は、杉等のむく材を使用する。

2K_R01K_No.29_フラッシュ戸に使用する樹種等.jpg


3.×
アルミニウムに接する小ねじ等の材質は、ステンレス製とする。(公共建築工事標準仕様書 建築工事編16章建具工事)

4.◯
樹脂製建具は、原則として、建具の加工及び組立てからガラスの組込みまで一貫して建具製作所で行うことで、性能・品質を確保している。(建築工事監理指針16章建具工事)




[ No.30 ]
木部の塗装工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.オイルステイン塗りは、耐候性が劣るため、建築物の屋外には使用しなかった。


2.つや有合成樹脂エマルションペイント塗りの下塗り後のパテかいは、耐水形の合成樹脂エマルションパテを使用した。


3.クリヤラッカー塗りの下塗り材は、サンジングシーラーを使用した。


4.木材保護塗料塗りにおいて、塗料は希釈せず原液で使用した。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
オイルステインは、耐候性が劣るため、屋外には使用できない。(建築工事監理指針18章塗装工事)

2.◯
木部つや有合成樹脂エマルションペイント塗りについて、「公共建築工事標準仕様書:建築工事編18章塗装工事」に下記のように規定されている。

したがって、つや有合成樹脂エマルションペイント塗りの下塗り後のパテかいは、耐水形の合成樹脂エマルションパテを使用する。なお、パテかいとは、面の状況に応じて、面のくぼみ、すき間、目違いなどの部分に、パテをへら又はこてで薄く付けることをいう。

2K_R01K_No.30_木部つや有合成樹脂エマルションペイント塗り.jpg


3.×
クリヤラッカー塗りについて、「公共建築工事標準仕様書:建築工事編18章塗装工事」に上記のように規定されている。したがって、クリヤラッカー塗りの下塗り材には、ウッドシーラーを使用し、サンジングシーラーはクリアラッカー塗りの中塗り材に使用する。

2K_R01K_No.30_クリヤラッカー塗り.jpg

4.◯
木材保護塗料は原液で使用することを基本とし、希釈はしない。(建築工事監理指針18章塗装工事)




[ No.31 ]
カーペット敷きに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.タイルカーペットは、粘着はく離形の接着剤を用いて張り付けた。


2.全面接着工法によるカーペットは、ニーキッカーを用いて、十分伸長させながら張り付けた。


3.グリッパー工法のグリッパーは、壁際からのすき間を均等にとって打ち付けた。


4.ウィルトンカーペットは、はぎ合わせを手縫いでつづり縫いとした。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
タイルカーペットは、剥がすことができる粘着はく離形の接着剤を用いて張り付ける。

2.×
グリッパー工法は、カーペットをニーキッカーを用いて、十分伸長させながら張り付ける工法である。

2K_R01K_No.31_グリッパー工法.jpg

2K_R01K_No.31_ニーキッカー.jpg

3.◯
グリッパー工法のグリッパーは、壁際からのすき間を均等にとって、床材に打ち付ける。

4.◯
ウィルトンカーペット(織じゅうたん)の接合方法は、切断部分のほつれ止め措置後、ヒートボンド工法又は丈夫な綿糸、亜麻糸若しくは合成繊維糸を手縫いで、間ぜまにつづり縫いとする。(公共建築工事標準仕様書:建築工事編19章内装工事)




[ No.32 ]
モルタル塗り仕上げ外壁の改修におけるアンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.モルタルの浮き部分に使用するアンカーピンの本数は、一般部分を16本/m2とした。


2.アンカーピン固定部の穿孔の深さは、構造体コンクリート面から30mmとした。


3.穿孔後は、孔内をブラシで清掃し、圧搾空気で接着の妨げとなる切粉を除去した。


4.アンカーピン固定用エポキシ樹脂は、手動式注入器を用いて、孔の表面側から徐々に充填した。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
浮き部分に対するアンカーピンの本数は、特記がなければ、一般部分は16本/m2、指定部分(見上げ面、ひさしのはな、まぐさ隅角部分等をいう。)は 25本/m2とする。(公共建築改修工事標準仕様書:建築工事編4章外壁改修工事)

2.◯
アンカーピン固定部の穿孔は、コンクリート用ドリルを用い、使用するアンカーピンの直径より約1〜2mm大きい直径とし、壁面に対して直角に穿孔する。穿孔は、マーキングに従って行い、構造体コンクリート中に30mm程度の深さに達するまで行う。(公共建築改修工事標準仕様書:建築工事編4章外壁改修工事)

3.◯
穿孔後は、孔内をブラシ等で清掃後圧搾空気、吸引機等で接着の妨げとなる切粉等を除去する。(公共建築改修工事標準仕様書:建築工事編4章外壁改修工事)

4.×
アンカーピン固定用エポキシ樹脂は、手動式注入器を用い、アンカーピン固定部の最深部から徐々に注入する。(公共建築改修工事標準仕様書:建築工事編4章外壁改修工事)






2023年02月14日

2級建築施工管理技士 令和元年度 一次 (後期) [ No.33 ] 〜[ No.42 ] 解答・解説

令和元年度 2級建築施工管理技術検定試験(後期)


学科試験問題[ No.33 ]〜[ No.42 ] 解答・解説

※問題番号[ No.33 ]〜[ No.42 ]までの10問題は、全問題を解答してください。

[ No.33 ]
施工計画と事前調査の組合せとして、最も関係の少ないものはどれか。

1.場所打ちコンクリート杭工事の計画
     ─── 敷地内の地中障害物の有無の調査


2.鉄骨の建方計画
     ─── 近隣の商店や工場の業種の調査


3.地下水の排水計画
     ─── 公共桝の有無と下水道の排水能力の調査


4.山留工事の計画
     ─── 試験掘削による土質性状の追加調査



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
場所打ちコンクリート杭工事の計画にあたり、敷地内の地中障害物の有無の調査等を実施する。

2.×
鉄骨の建方計画と近隣の商店や工場の業種の調査は関係が少ない

3.◯
地下水の排水計画にあたり、公共桝の有無下水道の排水能力の調査等を実施する。

4.◯
山留工事の計画にあたり、試験掘削による土質性状の追加調査を実施する。




[ No.34 ]
仮設計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.工事用ゲートを複数設置するため、守衛所をメインのゲート脇に設置し、その他は警備員だけを配置することとした。


2.作業員詰所は、職種数や作業員の増減に対応するため、大部屋方式とすることとした。


3.塗料や溶剤等の保管場所は、管理をしやすくするため、資材倉庫の一画を不燃材料で間仕切り設置することとした。


4.工事用ゲートにおいて、歩行者が多いため、車両の入退場を知らせるブザー及び標示灯を設置することとした。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
工事用ゲートを複数設置するため場合、守衛所をメインのゲート脇に設置し、その他は警備員だけを配置することは適当な措置である。

2.◯
作業員詰所は、職種数や作業員の増減に対応するため、大部屋方式とすることは適当な措置である。

3.×
可燃物材料の保管については、次のとおりに定められている。
@不燃材料を使用した独立の平家建とし、周囲の建物から規定された間隔を確保する。

A屋根は軽量な不燃材料で葺き、天井は設けない。

B建物内の置き場は、耐火構造の室を選ぶ。

C床には、不透明性の材料を敷く。

D消火に有効な消化器や消火砂等を備える。

E十分換気を図る。

F窓及び出入口には、防火設備を設ける。

G出入口には戸締まりを設け、「塗料置場」や「火気厳禁」の表示をする。


4.◯
工事用ゲートにおいて、歩行者が多いため、車両の入退場を知らせるブザー及び標示灯を設置することは適当な措置である。




[ No.35 ]
工事現場における材料の保管に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.鉄筋は、直接地面に接しないように角材間に渡し置き、シートを掛けて保管した。


2.壁紙は、ポリエチレンフィルムを掛けて養生し、屋内に立てて保管した。


3.ALCパネルは、台木を水平に置いた上に平積みで保管した。


4.ガラスは、クッション材を挟み、屋内の乾燥した場所に平積みで保管した。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
鉄筋を、直接地面に接しないように角材間に渡し置き、シートを掛けて保管することは適当である。

2.◯
壁紙に、ポリエチレンフィルムを掛けて養生し、屋内に立てて保管することは適当である。

3.◯
ALCパネルを、台木を水平に置いた上に平積みで保管することは適当である。

4.×
ガラスの保管は、平置きせずに立置きとする。




[ No.36 ]
総合工程表の立案段階で考慮すべき事項として、最も必要性の少ないものはどれか。

1.敷地周辺の上下水道、ガス等の公共埋設物


2.敷地周辺の電柱、架線等の公共設置物


3.コンクリート工事の検査項目


4.使用揚重機の能力と台数



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
敷地周辺の上下水道、ガス等の公共埋設物は、着工前の総合工程表の立案段階で考慮すべき事項の一つである。

2.◯
敷地周辺の電柱、架線等の公共設置物は、着工前の総合工程表の立案段階で考慮すべき事項の一つである。

3.×
コンクリート工事の検査項目は、着工前の総合工程表の立案段階ではなく、次の段階である施工時の実施工程表の立案段階に考慮すべき事項の一つである。

4.◯
使用揚重機の能力と台数等の仮設計画は、着工前の総合工程表の立案段階で考慮すべき事項の一つである。




[ No.37 ]
バーチャート工程表に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.作業進行の度合い、工期に影響する作業やクリティカルパスが把握しやすい。


2.作業の流れ、各作業の所要日数や施工日程が把握しやすい。


3.手軽に作成することができ、視覚的に工程が把握しやすい。


4.出来高の累計を重ねて表現したものは、工事出来高の進ちょく状況が把握しやすい。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
バーチャート工程表は、作業進行の度合い、工期に影響する作業やクリティカルパス(最も時間がかかる作業経路)は把握しにくい

2.◯
バーチャート工程表は、作業の流れ、各作業の所要日数や施工日程が把握しやすい

3.◯
バーチャート工程表は、手軽に作成することができ、視覚的に工程が把握しやすい

4.◯
バーチャート工程表のうち、出来高の累計を重ねて示したものは、工事出来高の進ちょく状況が把握しやすい

2K_R01K_No.37_バーチャート工程表.jpg




[ No.38 ]
品質管理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.品質管理とは、工事中に問題点や改善方法などを見出しながら、合理的、かつ、経済的に施工を行うことである。


2.PDCAサイクルを繰り返すことにより、品質の向上が図れる。


3.作業そのものを適切に実施するプロセス管理に重点をおくより、試験や検査に重点をおく方が有効である。


4.施工の検査に伴う試験は、試験によらなければ品質及び性能を証明できない場合に行う。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
品質管理とは、工事中に問題点や改善方法などを見出しながら、合理的、かつ、経済的に施工を行うことをいう。

2.◯
PDCAとは、PLAN(計画)、DO(実行)、CHECK(検査)、ACT(処置)のことで、PDCAサイクルを繰り返すことにより、品質の向上が図ることができる。

3.×
品質管理においては、作業そのものを適切に実施するプロセス管理に重点をおくことが有効である。

4.◯
試験は、検査において、試験を実施しなければ品質及び性能を証明できない場合に行われる。




[ No.39 ]
トルシア形高力ボルトの1次締め後に行う、マーキングに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.マークによって、1次締め完了の確認ができる。


2.マークのずれによって、本締め完了の確認ができる。


3.マークのずれによって、軸回りの有無の確認ができる。


4.マークのずれによって、トルク値の確認ができる。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
マーキングによって、1次締の完了を確認する

2.◯
マーキングのずれによって、本締め完了を確認する。

3.◯
マーキングのずれによって、軸回りの有無を確認する。

4.×
トルク値は、マーキングのずれによっては確認できない。

2K_R01K_No.39_高力ボルトのマーキング.jpg




[ No.40 ]
品質管理のための試験又は検査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.鉄骨工事の現場隅肉溶接は、浸透探傷試験により確認した。


2.造作用の木材は、含水率を高周波水分計により確認した。


3.鉄筋のガス圧接部は、全数を外観試験により確認した。


4.摩擦杭の周面摩擦力は、すべり係数試験により確認した。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
鉄骨の溶接部には、表面欠陥に対しては磁粉探傷試験、浸透探傷試験、内部欠陥に対しては放射線試験、超音波探傷試験が適用される。

2.◯
木材には、高周波水分計による含水率の試験等が適用される。

3.◯
鉄筋のガス圧接部については、全数を外観試験により異常の有無を確認する必要がある。

4.×
すべり係数試験は、高力ボルトのすべり係数を求める試験である。摩擦杭の周面摩擦力は、標準貫入試験等により確認する。標準貫入試験とは、サンプラーをハンマーで打撃して地盤に30cm貫入するのに要する打撃回数(N値)を求める試験をいう。

2K_R01K_No.40_標準貫入試験.jpg




[ No.41 ]
建築工事における危害又は迷惑と、それを防止するための対策に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.掘削による周辺地盤の崩壊を防ぐために、防護棚を設置した。


2.落下物による危害を防ぐために、足場の外側面に工事用シートを設置した。


3.工事用車両による道路面の汚れを防ぐために、洗車場を設置した。


4.解体工事による粉塵の飛散を防ぐために、散水設備を設置した。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
防護柵は、高所からの落下物による危害を防止するために設置する。掘削による周辺地盤の崩壊を防ぐためには、土留め壁などを設ける。

2.◯
墜落・転落防止及び落下物による危害を防ぐために、足場の外側面に工事用シートを設置する。

3.◯
工事用車両による道路面の汚れを防ぐために、洗車場を設置する。

4.◯
解体工事による粉塵の飛散を防ぐために、散水設備を設置する。




[ No.42 ]
高所作業車を用いて作業を行う場合、事業者の講ずべき措置として、「労働安全衛生法」上、定められていないものはどれか。

1.高所作業車は、原則として、主たる用途以外の用途に使用してはならない。


2.高所作業車の乗車席及び作業床以外の箇所に労働者を乗せてはならない。


3.その日の作業を開始する前に、高所作業車の作業開始前点検を行わなければならない。


4.高所作業等作業主任者を選任しなければならない。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
事業者は、高所作業車を荷のつり上げ等当該高所作業者の主たる用途以外の用途に使用してはならない。ただし、労働者に危険を及ぼすおそれのないときは、この限りでない。(労働安全衛生規則第194条の17)

2.◯
事業者は、高所作業車を用いて作業を行うときは、乗車席及び作業床以外の箇所に労働者を乗せてはならない。(労働安全衛生規則第194条の15)

3.◯
事業者は、高所作業車を用いて作業を行うときは、その日の作業を開始する前に、制動装置、操作装置及び作業装置について点検を行わなければならない。(労働安全衛生規則第194条の27)

4.×
事業者は、高所作業車を用いて作業を行うときは、当該作業の指揮者を定め、その者に前条第1項の作業計画に基づき作業の指揮を行わせなければならない。(労働安全衛生規則第194条の10)
高所作業車の作業は、作業指揮者を定めねければならないが、作業主任者を選任しなければならない作業には該当しない。






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