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2級建築施工管理技士試験
年別 一次(学科)解答解説
─────────────
令和 5年(後期)一次
令和 5年(前期)一次
令和4年(後期)一次
令和4年(前期)一次
令和3年(後期)一次
令和3年(前期)一次
令和2年(後期)学科
令和元年(後期)学科
令和元年(前期)学科
平成30年(後期)学科
平成30年(前期)学科
平成29年(後期)学科
平成29年(前期)学科
2級建築施工管理技士試験
項目別 一次(学科) 解答解説
─────────────
建 築 学環境工学
建築構造
構造力学
建築材料

 共通問題
施  工
躯体工事
 仮設工事
 土工事
 地業工事
 鉄筋工事
 型枠工事
 コンクリートの調合
 鉄骨工事
 木造軸組構法
 解体工事
仕上工事
 コンクリートブロック工事等
 防水工事
 石工事
 タイル工事
 屋根及びとい工事
 金属工事
 左官工事
 建具工事
 塗装工事
 内装工事
 仕上改修工事

施工管理
施工計画
 事前調査
 仮設計画
 材料の保管
 申請及び届出等
工程管理
 工程計画
 バーチャート工程表
 品質管理工程表
品質管理
 用  語
 鉄骨工事
 鉄筋工事
 コンクリート工事
 品質管理に関する記述
 試験及び検査
安全管理
 工事現場の安全管理
 労働安全衛生法

応用能力問題躯体工事
仕上工事

法  規建築基準法
建設業法
労働基準法
労働安全衛生法
廃棄物処理法
建設リサイクル法
消防法
騒音規制法
道路法
2級建築施工管理技士試験
年別 二次(実地) 解答解説
─────────────
令和 5年 二次検定
令和4年 二次検定
令和3年 二次検定
令和2年 実地試験
令和元年 実地試験
平成30年 実地試験
平成29年 実地試験
平成28年 実地試験
平成27年 実地試験
平成26年 実地試験
平成25年 実地試験
2級建築施工管理技士試験
項目別 二次(実地) 解答解説
─────────────
問題1 経験記述
問題2 用語の解説
問題3 工程管理
問題4 法規
問題5-A 建築工事
問題5-B 躯体工事
問題5-C 仕上工事

2級建築施工管理技士試験
過去問題
───────────── 第一次検定(学科)

令和05年 一次検定(前期)
令和05年 一次検定(後期)
令和04年 一次検定(前期)
令和04年 一次検定(後期)
令和03年 一次検定(前期)
令和03年 一次検定(後期)
令和02年 学科(前期)(中止)
令和02年 学科(後期)
令和01年 学科(前期)
令和01年 学科(後期)
平成30年 学科(前期)
平成30年 学科(後期)
平成29年 学科(前期)
平成29年 学科(後期)
平成28年 学科
平成27年 学科
─────────────
第二次検定(実地)

令和05年 二次検定
令和04年 二次検定
令和03年 二次検定
令和02年 実地
令和01年 実地
平成30年 実地
平成29年 実地
平成28年 実地
平成27年 実地
(建設業振興基金より)
官庁営繕の技術基準

公共建築工事標準仕様書
(令和4年度版)
建築工事編
電気設備工事編
機械設備工事編

官庁営繕事業における
BIM モデルの作成及び利用に関するガイドライン
建築工事監理指針

1章 各章共通事項序節 監督職員の立場及び業務
01節 共通事項
02節 工事関係図書
03節 工事現場管理
04節 材  料
05節 施  工
06節 工事検査及び技術検査
07節 完成図等

2章 仮設工事01節 共通事項
02節 縄張り,遣方,足場他
03節 仮設物
04節 仮設物撤去等
05節 揚重運搬機械

3章 土工事 01節 一般事項
02節 根切り及び埋戻し
03節 山留め

4章 地業工事 01節 一般事項
02節 試験及び報告書
03節 既製コンクリート杭地業
04節 鋼杭地業
05節 場所打ちコンクリート杭地業
06節 砂利,砂及び
   捨コンクリート地業等

07節 「標仕」以外の工法

5章 鉄筋工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 加工及び組立て
04節 ガス圧接
05節 機械式継手,溶接継手

6章 コンクリート工事 01節 一般事項
02節 種類及び品質
03節 材料及び調合
04節 発注、製造及び運搬
05節 普通コンの品質管理
06節 現場内運搬並びに
   打込み及び締固め

07節 養  生
08節 型  枠
09節 試  験
10節 軽量コンクリート
11節 寒中コンクリート
12節 暑中コンクリート
13節 マスコンクリート
14節 無筋コンクリート
15節 流動化コンクリート
 [ 参考文献 ]

7章 鉄骨工事 01節  一般事項
02節  材  料
03節  工作一般
04節  高力ボルト接合
05節  普通ボルト接合
06節  溶接接合
07節  スタッド,デッキプレート溶接
08節  錆止め塗装
09節  耐火被覆
10節  工事現場施工
11節  軽量形鋼構造
12節  溶融亜鉛めっき工法
13節  鉄骨工事の精度
14節  資  料

8章 コンクリートブロック工事等 01節 一般事項
02節 補強コンクリートブロック造
03節 コンクリートブロック帳壁及び塀
04節 ALCパネル
05節 押出成形セメント板
  一般事項、材料
  外壁パネル工法
  間仕切壁パネル工法
  溝掘り及び開口部の処置
     施工上の留意点

9章 防水工事 01節 一般事項
02節 アスファルト防水
03節 改質As.シート防水
04節 合成高分子系
   ルーフィングシート防水

05節 塗膜防水
06節 ケイ酸質系塗布防水
07節 シーリング

10章 石工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 外壁湿式工法
04節 内壁空積工法
05節 乾式工法
06節 床および階段の石張り
07節 特殊部位の石張り

11章 タイル工事01節 一般事項
02節 セメントモルタルによる
   陶磁器質タイル張り

03節 接着剤による
   陶磁器質タイル張り

04節 陶磁器質タイル
   型枠先付け工法

05節 「標仕」以外の工法

12章 木工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 防腐・防蟻・防虫
04節 RC造等の内部間仕切等
05節 窓、出入り口その他
06節 床板張り
07節 壁及び天井下地
08節 小屋組(標仕以外)
09節 屋根野地,軒回り他
   (標仕以外)

13章 屋根及びとい工事 01節 一般事項
02節 長尺金属板葺
03節 折板葺
04節 粘土瓦葺
05節 と  い

14章 金属工事 01節 一般事項
02節 表面処理
03節 溶接,ろう付けその他
04節 軽量鉄骨天井下地
05節 軽量鉄骨壁下地
06節 金属成形板張り
07節 アルミニウム製笠木
08節 手すり及びタラップ

15章 左官工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り
03節 床コンクリート直均し仕上げ
04節 セルフレベリング材仕上
05節 仕上塗材仕上げ
06節 マスチック塗材仕上げ
07節 せっこうプラスター塗り
08節 ロックウール吹付け

16章 建具工事 01節 一般事項
02節 アルミニウム製建具
03節 樹脂製建具
04節 鋼製建具
05節 鋼製軽量建具
06節 ステンレス製建具
07節 木製建具
08節 建具用金物
09節 自動ドア開閉装置
10節 自閉式上吊り引戸装置
11節 重量シャッター
12節 軽量シャッター
13節 オーバーヘッドドア
14節 ガラス

17章 カーテンウォール工事 01節 共通事項
02節 メタルカーテンウォール
03節 PCカーテンウォール

18章 塗装工事 01節 共通事項
02節 素地ごしらえ
03節 錆止め塗料塗
04節 合成樹脂調合ペイント塗
   (SOP)

05節 クリヤラッカー塗(CL)
06節 アクリル樹脂系
  非水分散形塗料塗(NAD)

07節 耐候性塗料塗(DP)
08節 つや有合成樹脂
  エマルションペイント塗り(EP-G)

09節 合成樹脂エマルションペイント塗
   (EP)

10節 ウレタン樹脂ワニス塗(UC)
11節 オイルステイン塗
12節 木材保護塗料塗(WP)
13節 「標仕」以外の仕様

19章 内装工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り,ビニル床タイル
   及びゴム床タイル張り

03節 カーペット敷き
04節 合成樹脂塗床
05節 フローリング張り
06節 畳敷き
07節 せっこうボード、
   その他ボード、
   及び合板張り

08節 壁紙張り
09節 断熱・防露
10節 内装材料から発生する室内空気汚染物質への対策

20章 ユニットその他工事 01節 共通事項
02節 ユニット工事等
  2 フリーアクセスフロア等
  3 可動間仕切
  4 移動間仕切
  5 トイレブース
  6 手すり
  7 階段滑り止め
  8 床目地棒
  9 黒板,ホワイトボード
 10
 11 表示
 12 タラップ
 13 煙突ライニング
 14 ブラインド
 15 ロールスクリーン
 16 カーテン,カーテンレール
03節 プレキャスト
   コンクリート工事

04節 間知石及び
   コンクリート間知ブロック積み

05節 敷地境界石標

21章 排水工事 01節 共通事項
02節 屋外雨水排水
03節 街きょ,縁石,側溝

22章 舗装工事01節 共通事項
02節 路  床
03節 路  盤
04節 アスファルト舗装
05節 コンクリート舗装
06節 カラー舗装
07節 透水性アスファルト舗装
08節 ブロック系舗装
09節 砂利敷き
10節 補  修
11節 「標仕」以外の舗装
12節 用  語

23章 植栽,屋上緑化工事 01節 共通事項
02節 植栽基盤
03節 植  樹
04節 芝張り,吹付けは種
   及び地被類

05節 屋上緑化

原発・放射能

>放射能について正しく学ぼう
>内部被ばくを考える市民研究会
>国際環境NGO FoE Japan
>代々木市民観測所
>チェルノブイリへのかけはし
>放射線防護の仕方(緊急時編)
>放射線防護の仕方(日常編)
>放射線防護の仕方(食品編)
>セシウム汚染全国マップ
>Sv/Bq換算ツール
>経口時の年齢換算計算ツール
>Fukushima Voice version 2
>Simply Info
>日本原子力産業協会
原子力発電を考える
>グリーンアクション
>サイエンス・メディア・センター
>バンクーバー食品放射能モニタリング
>東京江戸川放射線
>品川区ママ友からの 放射線情報便
>福島30年プロジェクト
>全国の空間線量率
>村田 光平 オフィシャルサイト
>国会事故調査委員会
>福島第一原発カメラ(LIVE)
>全国放射線量測定マップ

2023年03月17日

2級建築施工管理技士 施工 躯体工事 鉄筋工事 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 躯体工事 】

■ 鉄筋工事 ■

( 1 )
鉄筋のかぶり厚さに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.19)

1.設計かぶり厚さは、最小かぶり厚さに施工精度に応じた割増しを加えたものである。


2.かぶり厚さの確保には、火災時に鉄筋の強度低下を防止するなどの目的がある。


3.外壁の目地部分のかぶり厚さは、目地底から確保する。


4.屋内の耐力壁は、耐久性上有効な仕上げがある場合とない場合では、最小かぶり厚さが異なる。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
かぶり厚さとは、コンクリート表面から鉄筋までの距離をいう。設計かぶり厚さとは、最小かぶり厚さに施工精度に応じた割増しを加えたものをいう。

2.◯
かぶり厚さの確保には、火災時の熱による鉄筋の強度低下を防止するなどの目的がある。

3.◯
外壁の目地部分のかぶり厚さは、目地底からの距離確保する。

4.×
屋内耐力壁の仕上げがある場合とない場合の最小かぶり厚さの規定値は30mmであるので同じである。屋外側の最小かぶり厚さは、屋内側の最小かぶり厚さ + 10mmであるが、耐久性上有効な仕上げがある場合には、−10mmとする(屋内側の最小かぶり厚さと同じ)ことができる。但し、品確法の劣化対策等級を取得する場合は、減じることができない。
*耐久性上有効な仕上げとは、タイル張り(セメントモルタルによるあと張り)、10mm以上のモルタル塗り、10mm以上のモルタル塗り




( 2 )
鉄筋の継手及び定着に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.20)

1.耐圧スラブが付く基礎梁主筋の継手の位置は、上端筋、下端筋ともスパンの中央部とする。


2.一般階の大梁の下端筋を柱内に折り曲げて定着する場合は、原則として曲げ上げる。


3.鉄筋の重ね継手の長さは、コンクリートの設計基準強度の相違により異なる場合がある。


4.フック付き定着とする場合の定着の長さは、定着起点からフックの折曲げ開始点までの距離とする。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
鉄筋の継手は、部材に生じる曲げ応力の圧縮側に設ける。したがって、下からの地盤反力を受ける基礎梁主筋の継手の位置は、上端筋はスパンの両眼部、下端筋はスパンの中央部とする。

2.◯
一般階の大梁の下端筋を柱内に折り曲げて定着する場合は、原則として曲げ上げとする。

3.◯
鉄筋の重ね継手の長さは、コンクリートの設計基準強度の違いにより異なる場合がある。(公共建築工事標準仕様書)

4.◯
フック付き定着とする場合の定着の長さは、定着起点からフックの折曲げ開始点までの距離とし、フックの折曲げ開始点から末端までの長さは含まない。




( 3 )
異形鉄筋の加工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.20)

1.鉄筋の加工寸法の表示及び計測は、突当て長さ(外側寸法)を用いて行う。


2.鉄筋の種類と径が同じ帯筋とあばら筋は、折曲げ内法直径の最小値は同じである。


3.壁の開口部補強筋の末端部には、フックを付けなければならない。


4.鉄筋の折曲げ加工は、常温で行う。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
鉄筋の加工寸法の表示及び計測は、次の図のように突当て長さ(外側寸法)を用いる。

2K_R01K_No.20_加工後の全長L.jpg


2.◯
折曲げ内法直径の最小値は、鉄筋の種類と径が同じならば、帯筋とあばら筋で同じである。(公共建築工事標準仕様書 建築工事編5章鉄筋工事)

3.×
建築基準法施行令第73条第1項につぎのように規定されている。「鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げて、コンクリートから抜け出ないように定着しなければならない。ただし、次の各号に掲げる部分以外の部分に使用する異形鉄筋にあっては、その末端を折り曲げないことができる。

一 柱及びはり(基礎ばりを除く。)の出すみ部分

二 煙突 」

壁の開口部補強筋の末端部は、フックを付けなければならないものに該当しない。

4.◯
鉄筋の折曲げ加工は、常温で加工(冷間加工)して組み立てる。




( 4 )
鉄筋のかぶり厚さに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.19)

1. 大梁の最小かぶり厚さは、梁主筋の外側表面から確保する。


2. D 29 以上の梁主筋のかぶり厚さは、主筋の呼び名に用いた数値の 1.5 倍以上とする。


3. 直接土に接する梁と布基礎の立上り部のかぶり厚さは、ともに 40mm 以上とする。


4. 杭基礎におけるベース筋の最小かぶり厚さは、杭頭から確保する。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
大梁の最小かぶり厚さは、あばら(スターラップ)筋の外側表面から確保する。
2K_R01_No.19_はりのかぶり厚さ.jpg

2.◯
D 29 以上の柱及び梁主筋のかぶり厚さは、主筋の呼び名に用いた数値の 1.5 倍以上とする。

3.◯
建築基準法施行令第79条第1項に次のように規定されている。「鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、耐力壁以外の壁又は床にあっては 2cm以上、耐力壁、柱又ははりにあっては 3cm以上、直接土に接する壁、柱、床若しくははり布基礎の立上り部分にあっては 4cm以上、基礎(布基礎の立上り部分を除く。)にあっては捨てコンクリートの部分を除いて 6cm以上としなければならない。」
したがって、直接土に接する梁と布基礎の立上り部のかぶり厚さは、ともに 40mm以上とする。

JASS5では鉄筋の施工誤差を考慮して、上記数値に +10mmとした値を設計かぶり厚さとして規定されている。

4.◯
前項の同法施行令第79条第1項のとおり、「基礎(布基礎の立上り部分を除く。)にあっては捨てコンクリートを除いて 6cm以上としなければならない。」したがって、杭基礎におけるバース筋の最小かぶり厚さは、杭頭(杭天端)からの距離を確保する。

2K_R01_No.19_基礎のかぶり厚さ.jpg

2K_R01_No.19_柱のかぶり厚さ.jpg




( 5 )
鉄筋のかぶり厚さに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.19)

1. かぶり厚さの確保には、火災時に鉄筋の強度低下を防止するなどの目的がある。


2. 外壁の目地部分のかぶり厚さは、目地底から確保する。


3. 設計かぶり厚さは、最小かぶり厚さに施工精度に応じた割増しを加えたものである。


4. 柱の最小かぶり厚さは、柱主筋の外側表面から確保する。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
かぶり厚さが小さいと、火災時に鉄筋の構造耐力が低下したり、過大なたわみや変形を生じたりするほか、地震時に鉄筋のコンクリートに対する付着性能が低下し、付着割裂破壊等の脆弱破壊を生じたりする。また、コンクリートの中性化がかぶり厚さ以上に進行すると、酸素と水分の作用によって鉄筋が腐食されやすくなる。それらのことを防止することが目的である。

2.◯
外壁の目地部分のかぶり厚さは、目地底から確保する。

3.◯
設計かぶり厚さは、最小かぶり厚さに施工精度に応じた割増しを加えたものである。JASS5では、最小かぶり厚さ + 10mmとなっている。

4.×
柱の最小かぶり厚さは、帯筋(フープ筋)の外側確保する。柱主筋の外側表面からでは、帯筋径の分、不足する。




( 6 )
鉄筋の継手及び定着に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.20)

1.耐圧スラブ付きの基礎梁下端筋の継手位置は、スパンの中央部とする。


2.スパイラル筋の柱頭及び柱脚の端部は、40d(dは異形鉄筋の呼び名の数値又は鉄筋径)の定着をとる。


3.フック付き定着とする場合の定着長さは、定着起点からフックの折曲げ開始点までの距離とする。


4.梁主筋を重ね継手とする場合、隣り合う継手の中心位置は、重ね継手長さの約0.5倍ずらすか、1.5倍以上ずらす。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
耐圧スラブ付きの基礎梁下端筋の継手位置は、スパンの中央部とする。

2.×
スパイラル筋の柱頭及び柱脚の端部は、1.5巻以上とし端部は135°フック、余長6d(角形柱はコーナー部)とする。
90°フックの場合は、余長12d(8dではないので注意する。)

3.◯
フック付き定着とする場合の定着長さは、定着起点からフックの折曲げ開始点までの距離とする。

4.◯
梁主筋を重ね継手とする場合、隣り合う継手の中心位置は、重ね継手長さの約0.5倍ずらすか、1.5倍以上ずらす。






2023年03月16日

2級建築施工管理技士 施工 躯体工事 地業工事 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 躯体工事 】

■ 地業工事 ■

( 1 )
既製コンクリート杭工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.19)

1.中掘り根固め工法は、杭の中空部に挿入したアースオーガーで掘削しながら杭を設置した後、根固め液を注入する工法である。


2.プレボーリング拡大根固め工法のアースオーガーの引上げ速度は、孔壁の崩壊が生じないように、速くする。


3.プレボーリング拡大根固め工法の杭周固定液は、杭と周囲の地盤との摩擦力を確保するために使用する。


4.セメントミルク工法において、支持地盤への到達の確認は、アースオーガーの駆動用電動機の電流値の変化により行う。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
中掘り根固め工法とは、躯体の中空部にロッドを差し込んで、先端にアースオーガーをつけ、杭体と一緒に回転させながら掘り進み、所定の深さになったら、根固め液を注入する工法である。

2.×
プレボーリング拡大根固め工法とは、あらかじめアースオーガーなどによって杭周固定液(孔壁の崩壊を防止するもの)を注入しながら掘削し、先端を拡大根固めした後、杭を建て込む。アースオーガーで掘削後の引上げ速度は、遅くする必要がある。

3.◯
プレボーリング拡大根固め工法の杭周固定液は、杭と周囲の地盤との摩擦力を確保するために使用する。

4.◯
セメントミルク工法は、埋め込み杭工法に分類されるプレボーリング工法の一種。掘削液を注入しながらアースオーガーで掘削し、支持層到達後、根固め液を注入し、その後、杭周囲固定液を満たしてから、杭を建て込む。支持地盤への到達の確認は、アースオーガーの駆動用電動機の電流値の変化等により行う




( 2 )
地業工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.19)

1.土間コンクリートに設ける防湿層のポリエチレンフィルムは、砂利地業の直下に敷き込んだ。


2.砂利地業の締固めによるくぼみが生じた場合は、砂利を補充して表面を平らにした。


3.砂利地業に、砕砂と砕石の混合した切込砕石を使用した。


4.捨てコンクリート地業は、基礎スラブ及び基礎梁のセメントペーストの流出等を防ぐために行った。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
土間コンクリートに設ける防湿層のポリエチレンフィルムは、土間コンクリートの直下、又は土間コンクリートの下に断熱材がある場合は断熱材の直下に、敷き込んで施工する。

2.◯
砂利地業の締固めによるくぼみが生じた場合は、砂又は砂利を補充して再度転圧して、締め固める。

3.◯
砂利地業に使用する砂利は、再生クラッシャラン、切込砕砂又は切込砕石とし、粒度は、JIS A 5001(道路用砕石)によるC-40程度のものとする。

4.◯
捨てコンクリート地業は、掘削底面の安定化や基礎スラブ及び基礎梁のコンクリートの流出あるいは脱水を防ぐ効果がある。表面は一般コンクリートと同様に打つ。




( 3 )
地業工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.19)

1.砂利地業で用いる砕石は、硬質なものとする。


2.砂利地業で用いる砂利は、砂が混じったものよりも粒径の揃ったものとする。


3.捨てコンクリートは、墨出しをしやすくするため、表面を平坦にする。


4.捨てコンクリートは、床付け地盤が堅固で良質な場合、地盤上に直接打ち込むことができる。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
地業とは、基礎を支えるために地盤に対して設ける砕石、砂、砂利などを施工する部分をいう。砂利地業で用いる砕石は、変形しにくく硬質なものが適当である。

2.×
砂利地業で用いる砂利は、砂が混じった粒径の揃っていないものとする。

3.◯
地業で施されるコンクリートを捨てコンクリートという。捨てコンクリートは、墨出しをしやすくするため、表面が平坦にし、かつ、基準からのレベルが間違いのないように施工する。

4.◯
地盤が堅固で良質な場合は、捨てコンクリートは、割栗や砂利を介さずに、直接、地盤上に打設することができる。




( 4 )
地業工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.19)

1.砂利地業に用いる再生クラッシャランは、岩石を破砕したものであり、品質にばらつきがある。


2.土間コンクリートの下の防湿層は、断熱材がある場合、断熱材の直下に設ける。


3.砂利地業の締固めは、床付地盤を破壊したり、さらに深い地盤を乱さないよう、注意して行う。


4.砂利地業の締固めによるくぼみが生じた場合は、砂又は砂利を補充して再度転圧する。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
砂利地業に用いる再生クラッシャランは、コンクリートを破砕したものであり、品質にばらつきがある。岩石を破砕したものはクラッシャランという。

2.◯
土間コンクリートの下の防湿層は、断熱材がある場合、断熱材の直下に設ける。

3.◯
砂利地業の締固めは、床付地盤を破壊せず、地盤を乱さないように注意して行う必要がある。

4.◯
砂利地業の締固めによるくぼみが生じた場合は、砂又は砂利を補充して再度転圧して、締め固める。




( 5 )
地業工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.19)

1.床付け地盤が堅固で良質な場合には、地盤上に捨てコンクリートを直接打設することができる。


2.砂利地業では、締固め後の地業の表面が所定の高さになるよう、あらかじめ沈下量を見込んでおく。


3.土間コンクリートに設ける防湿層のポリエチレンフィルムは、砂利地業の直下に敷き込む。


4.砂利地業に使用する砂利は、粒径のそろった砂利よりも砂が混じった切込砂利などを用いる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
床付け地盤が堅固で良質な場合には、地盤上に捨てコンクリートを直接打設することができる。

2.◯
砂利地業では、締固め後の地業の表面が所定の高さになるよう、あらかじめ沈下量を見込んでおく。

3.×
土間コンクリートに設ける防湿層のポリエチレンフィルムは、土間コンクリートの直下、又は土間コンクリートの下に断熱材がある場合は断熱材の直下に、敷き込んで施工する。

4.◯
砂利地業で用いる砂利は、砂が混じった粒径の揃っていないものとする。






2級建築施工管理技士 施工 躯体工事 土工事 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 躯体工事 】

■ 土工事 ■

( 1 )
埋戻しに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.18)

1.埋戻し土に用いる透水性のよい山砂は、水締めで締め固めた。


2.埋戻し土に用いる流動化処理土は、建設発生土に水を加えて泥状化したものに固化材を加えたものを使用した。


3.埋戻し土に用いる砂質土は、粒度試験を行い均等係数が小さいものを使用した。


4.埋戻し土に用いる山砂は、砂に適度の礫やシルトが混入されたものを使用した。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
透水性のよい山砂を用いた埋め戻しは、水を加えて締め固める水締めを行う。

2.◯
建設発生土を埋め戻しに使用する場合は、水を加えて泥状化したものに固化材を加えて混練する等、適切に処理した流動化処理土を使用する。

3.×
均等係数とは、粒径の大小の割合で、数値が小さいほど粒径のばらつきが少ない状態となる。砂利を有効に締め固めるためには、砂利がすき間なく充填されるよう、粒径のばらつきのある砂利を使用する。したがって、埋戻し土に用いる砂質土は、粒度試験を行い均等係数が大きいものを使用する。

4.◯
埋戻し土は、砂に適度の礫やシルトが混入された山砂等を用いる。




( 2 )
土工事の埋戻し及び締固めに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.18)

1. 透水性のよい山砂を用いた埋戻しでは、水締めで締め固めた。


2. 埋戻し土は、砂に適度の礫やシルトが混入された山砂を使用した。


3. 建設発生土に水を加えて泥状化したものに固化材を加えて混練した流動化処理土を、埋戻しに使用した。


4. 動的な締固めを行うため、重量のあるロードローラーを使用した。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
透水性のよい山砂を用いた埋め戻しは、水を加えて締め固める水締めを行う。

2.◯
埋戻し土は、砂に適度の礫やシルトが混入された山砂等を用いる。

3.◯
建設発生土を埋め戻しに使用する場合は、水を加えて泥状化したものに固化材を加えて混練する等、適切に処理した流動化処理土を使用する。

4.×
ロードローラーは自重による締固めに用いる機械である。動的な締固め(自重に振動を加えるもの)には、振動ローラー、振動コンバクター、ランマーなどがある。






2級建築施工管理技士 施工 躯体工事 遣方及び墨出し 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 躯体工事 】

■ 仮設工事 / 遣方及び墨出し ■

( 1 )
墨出し等に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.18)

1.陸墨を柱主筋に移す作業は、台直し等を終え、柱主筋が安定した後に行った。


2.建物の位置を確認するための縄張りは、配置図に従ってロープを張り巡らせた。


3.通り心の墨打ちができないため、通り心より1m離れたところに逃げ墨を設け、基準墨とした。


4.建物四隅の基準墨の交点を上階に移す際、2点を下げ振りで移し、他の2点はセオドライトで求めた。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
陸墨とは、墨出し作業において、各階の水平の基準を示すための水平墨のことで、一般的に、床仕上りより1000mmのところにするものである。柱主筋にする場合は、台直し等により位置が動く可能性があり、正確なものとならいため、陸墨は柱主筋が安定した後に行う

2.◯
縄張りとは、建物物等の位置を決定するため、建築物の形のとおりに縄等を張ること、あるいは消石灰粉等で線を引くことをいう。建築物の位置と敷地の関係、道路や隣接建築物との関係等は、縄張りを行って確認する。(建築工事監理指針)

3.◯
通り心の墨打ちができないときは、割付けの良い寸法(通り心より1m離れたところ等)に逃げ墨を設け、基準墨とする

4.×
2階より上では、通常建築物の四隅の床に小さな穴を開けておき、下げ振り等により、1階から上に基準墨を上げている。この作業を墨の引通しという。(建築工事監理指針)セオドライト(トランシット)は用いない。




( 2 )
遣方及び墨出しに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.18)

1.ベンチマークは、移動するおそれのない既存の工作物に2箇所設けた。


2.2階より上階における高さの基準墨は、墨の引通しにより、順次下階の墨を上げた。


3.水貫は、水杭に示した一定の高さに上端を合わせて、水杭に水平に取り付けた。


4.鋼製巻尺は、同じ精度を有する巻尺を2本以上用意して、1本は基準巻尺として保管した。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
建築物等の高低(レベル)及び位置の基準であるベンチマークは、通常2箇所以上設け相互にチェックできるようにする。(建築工事監理指針)

2.×
2階より上階における高さの基準墨は、常に1階の基準高さから測定する。墨の引通しにより、順次下階の墨を上げないようにする

3.◯
水貫とは、水杭に示した一定の高さに上端を合わせて、水杭に水平に取り付ける板をいう。

4.◯
鋼製巻尺は、同じ精度を有する巻尺を2本以上用意し、うち1本は基準巻尺として保管する




( 3 )
墨出しに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.18)

1.平面上の位置を示すために床面に付ける墨を、地墨という。


2.垂直を示すために壁面に付ける墨を、たて墨という。


3.基準墨から一定の距離をおいて平行に付ける墨を、逃げ墨という。


4.逃げ墨をもとにして型枠などの位置に付ける墨を、親墨という。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
墨とは、部材に付ける基準となる線をいう。地墨とは、平面上の位置を示すがめに床面につける墨をいう。

2.◯
たて墨とは、垂直を示すために壁面に付ける墨をいう。

3.◯
逃げ墨とは、基準墨から一定の距離をおいて平行に付ける墨をいう。

4.×
親墨とは、基準になる墨をいう。逃げ墨をもとにして型枠などの位置に付ける墨は、型枠墨と言われている。




( 4 )
やり方及び墨出しに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.18)

1.水貫は、水杭に示した一定の高さに上端を合わせて、水杭に水平に取り付ける。


2.やり方は、建物の高低、位置、方向、心の基準を明確にするために設ける。


3.高さの基準点は、複数設置すると相互に誤差を生じるので、設置は1箇所とする。


4.鋼製巻尺は、同じ精度を有する巻尺を2本以上用意して、1本は基準巻尺として保管する。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
水貫とは、水杭に示した一定の高さに上端を合わせて、水杭に水平に取り付ける板をいう。

2.◯
やり方とは、建物の高低、位置、方向、心の基準を明確にするために設ける仮設物をいう。
2K_R01K_No.18_やり方の例.jpg

3.×
高さの基準点は、2箇所以上設け、相互にチェックできるようにする。

4.◯
鋼製巻尺は、同じ精度を有する巻尺を2本以上用意して、うち1本は基準巻尺として保管する。




( 5 )
地盤の標準貫入試験に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.18)

1. 貫入量 100mm ごとの打撃回数を記録し、1回の貫入量が 100mm を超えた打撃は、その貫入量を記録した。


2. 本打ちの貫入量 200mm に対する打撃回数が 30回であったので、その深さのN値を 30とした。


3. 本打ちの打撃回数は、特に必要がなかったので、50回を限度として打撃を打ち切った。


4. 本打ちは、ハンマーの落下高さを 760mm とし、自由落下させた。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
標準貫入試験とは、貫入量100mm ごとの打撃回数を記録し、1回の貫入量が 100mmを超えた打撃は、その貫入量を記録する試験である。

2.×
本打ちの打撃回数は、特に必要のないかぎり 50回を限度とする。予備打ち後に 300mm 貫入させるのに必要な全打撃回数をその試験区間のN値とする。したがって、本打ちの貫入量 200 mm に対する打撃回数が 30回の場合は、300mmまで貫入させるか、50回打撃まで継続する必要がある。

3.◯
前期のとおり、本打ちの打撃回数は、特に必要がないかぎり、50回を限度とする。

4.◯
本打ちは、ハンマーの落下高さを 760mm とし、自由落下させて行う。




( 6 )
墨出しに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.18)

1.通り心の墨打ちができないため、通り心より1m離れたところに逃げ墨を設け、基準墨とした。


2.2階より上階における高さの基準墨は、墨の引通しにより、順次下階の墨を上げた。


3.高さの基準墨を柱主筋に移す作業は、台直し等を終え、柱主筋が安定した後に行った。


4.通り心、高低のベンチマーク等の基準墨については、図面化し、墨出し基準図を作成した。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
通り心の墨打ちができない場合は、通り心より1m離れたところなどに逃げ墨を設けて基準墨とする。

2.×
2階より上階における高さの基準墨は、常に1階の基準高さから測定する。墨の引通しにより、順次下階の墨を上げないようにする

3.◯
高さの基準墨を柱主筋に移す作業は、台直し等を終え、柱主筋が安定した後に行う。

4.◯
通り心、高低のベンチマーク等の基準墨については、図面化し、墨出し基準図を作成する。






2023年03月15日

2級建築施工管理技士 共通問題 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 共通問題 】

■ 屋外排水工事 ■

( 1 )
屋外排水工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.15)

1.地中埋設排水管の勾配は、原則として、1/100以上とする。


2.硬質ポリ塩化ビニル管をコンクリート桝に接合する部分は、砂付きの桝取付け短管を用いる。


3.遠心力鉄筋コンクリート管のソケット管は、受口を下流に向けて敷設する。


4.雨水桝に接合する配管は、流入配管を上にして流出配管とは20mm程度の管底差をつける。



答え

  3

[ 解答解説 ]
屋外排水管の勾配は各自治体の条例及び基準等で定められる。

1.◯
地中埋設排水管の勾配は、原則として、1/100以上とすることが一般的である。

2.◯
硬質ポリ塩化ビニル管をコンクリート桝に接合する部分には、砂付きの短管を用いる。管は落下したり、ぶつかり合ったりしないように慎重に取り扱い、特に管端部にはクッション材等を挟むなどし、破損及び傷がつかないようにする。

3.×
ソケット管の場合は、受口を上流に向けて水下から敷設する。差込み管とのすき間には、硬練りモルタルを充填し、水漏れがないように目塗りを行う。

4.◯
管きょの内径が変化する場合又は2本以上の管きょが合流する場合の接合方法は、原則として管頂接合とする。ただし、内径が250mm未満及び平坦地で勾配の取れない場合は、管底接合とすることができる。桝及びマンホールに接合する配管においては、流入配管を上にして流出配管とは20mm程度の管底の落差を設ける




( 2 )
屋外排水工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.15)

1.内法が600mmを超え、かつ、深さ1.2mを超える雨水用排水桝には、足掛け金物を取り付けた。


2.雨水用排水桝及びマンホールの底部には、深さ50mmの泥だめを設けた。


3.地中埋設排水管の長さが、その内径又は内法幅の120倍を超えない範囲内で、桝又はマンホールを設けた。


4.排水管を給水管に平行して埋設する場合、給水管を上方にして、両配管は500mm以上のあきを設けた。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
内法が600mmを超え、かつ、深さ1.2mを超える排水桝には、足掛け金物を取り付ける。(公共建築工事標準仕様書)

2.×
桝及びマンホールの底部には、専ら雨水その他の地表水を排除すべき桝にあっては深さ15cm以上の泥だめが、その他の桝又はマンホールにあってはその接続する管きょの内径又は内法幅に応じ相当の幅のインバートが設けられていること。(都市計画法施行規則第26条第七号)50mmでは足りない

3.◯
地中埋設排水管において、桝又はマンホールを設ける箇所は、

@管きょの始まる箇所
A下水の流路の方向、勾配又は横断面が著しく変化する箇所
B管きょの内径又は内法幅の120倍を超えない範囲内の長さごと

の管きょの部分のその清掃上適当な場所である。(都市計画法施行規則第26条第五号)

4.◯
排水管を給水管に平行して埋設する場合には、原則として、両配管の水平実間隔を500mm以上とし、かつ、給水管は排水管の上方に埋設するものとする。(公共建築工事標準仕様書)




( 3 )
屋外排水設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.15)

1.地中埋設排水管の長さが、その内径又は内法幅の120倍を超えない範囲内で、桝又はマンホールを設ける。


2.地中埋設排水経路に桝を設ける場合、雨水桝にはインバートを、汚水桝には泥だめを設ける。


3.排水管を給水管に平行して埋設する場合、原則として、両配管は500mm以上のあきを設ける。


4.地中埋設排水経路が合流する箇所には、桝又はマンホールを設ける。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
地中埋設排水管において、桝又はマンホールを設ける箇所は、
@管きょの始まる箇所、
A下水の流路の方向、勾配又は横断面が著しく変化する箇所
B管きょの内径又は内法幅の120倍を超えない範囲内の長さごとの管きょの部分のその清掃上適当な場所
である。(都市計画法施行規則第26条第五号)

2.×
地中埋設排水経路に桝を設ける場合、汚水桝には汚物が滞留しないようにインバート(半円状の溝)を、雨水桝には土砂が下流の配管に流れないようにするため泥だめを設ける。

2K_R01K_No.15_汚水桝.jpg 2K_R01K_No.15_雨水桝.jpg

3.◯
排水管を給水管に平行して埋設する場合には、原則として、両配管の水平実間隔を500mm以上とし、かつ、給水管は排水管の上方に埋設するもとする。(公共建築工事標準仕様書、機械設備工事編2編共通工事2章配管工事)

4.◯
設問1の解説のとおり、地中埋設排水経路が合流する箇所には、桝又はマンホールを設ける。





■ 建築設備工事 ■

< 設備工事全般 >

( 1 )
建築設備とそれに関連する用語の組合せとして、最も関係の少ないものはどれか。(令和3年後期_No.17)

1.給水設備 ─── バキュームブレーカー

2.排水設備 ─── 通気管

3.ガス設備 ─── マイコンメーター

4.空気調和設備 ─ バスダクト


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
バキュームブレーカーとは、水受け容器中に吐き出された水、又は使用した水が逆サイホン作用により上水系統へ逆流するのを防ぐ装置である。給水管内に生じた負圧に対して自動的に空気を補充する。

2.◯
通気管とは、重力式の排水系統のタンク類において通気のために設ける管である。

3.◯
マイコンメーターとは、ガスメーターに、マイコン制御器を組み込んだ、遮断装置付きガスメーターのことである。地震時やガスの圧力低下、ガスの流量が多大になった場合など、異常時に自動的にガスを遮断する。

4.×
バスダクトとは、平角電気導体を金属ダクト内に収容し、一定長さの配線材料としたものである。空気絶縁形と密着絶縁形の2種類がある。空気調査設備とは関係性がない。




( 2 )
建築設備とそれに関連する用語の組合せとして、最も関係の少ないものはどれか。(令和元年前期_No.17)

1. 給水設備 ──── ヒートポンプ

2. 排水設備 ──── トラップ

3. 電気設備 ──── バスダクト

4. 空気調和設備 ── 2重ダクト


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
ヒートポンプとは、加熱または冷却するのに用いる原理で、冷暖房設備や給湯施設備に用いられる。

2.◯
トラップとは、排水口から臭気や害虫が室内に侵入するのを防ぐために、排水設備に設けられる水を溜める機能のある部分をいう。
排水トラップ.jpeg


3.◯
バスダクトとは、大容量の低圧幹線に用いられる導体を収容したダクトをいう。

4.◯
2重ダクトとは、冷風ダクトと温風ダクトといった2つの系統のダクトをいい、冷風ダクトと温風ダクトを用いて空調する方式を2重ダクト方式という。





< 電気設備 >

( 1 )
LEDランプに関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.16)

1.他のランプ類に比べ耐熱性が低いため、高温にさらされないよう、発熱体の周辺への設置は避ける。


2.他のランプ類に比べ寿命が短いため、高い天井等、ランプの交換がしにくい場所への設置は避ける。


3.光線に紫外線をほとんど含まないため、屋外照明に使用しても虫が寄り付きにくい。


4.光の照射方向に熱をほとんど発しないため、生鮮食料品の劣化を助長しない。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
LEDは他のランプ類に比べ、耐熱性が低く、高温の状態に弱い

2.×
LEDの大きな特徴は、他のランプ類に比べ寿命が長いことである。

3.◯
LEDの光線は、虫が寄り付くとされる紫外線をほとんど含まない。そのため、屋外照明に使用しても他の照明類のように虫が寄り付くことが少ない。

4.◯
LEDは低温でも点灯する特徴があり、光の照射方向に熱をほとんど発しない




( 2 )
照明設備に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.16)

1.LEDは、高効率で他の照明器具に比べ寿命が長く、省エネ対策として広く用いられる。


2.Hf蛍光ランプは、ちらつきが少なく、主に事務所などの照明に用いられる。


3.ハロゲン電球は、低輝度であり、主に道路やトンネルの照明に用いられる。


4.メタルハライドランプは、演色性がよく、主にスポーツ施設などの照明に用いられる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
LED(発光ダイオード)は、他の照明器具に比べて、高効率・長寿命で、省エネ対策として広く用いられる。

2.◯
Hf(高周波点灯)蛍光ランプは、ちらつきが少なく、事務所などの照明に用いらている。

3.×
ハロゲン電球は、高輝度であり、スポットライトなどに用いられている。

4.◯
メタルハライドランプは、演色性がよく、スポーツ施設などの照明に用いられている。




( 3 )
建築物の電気設備とそれに関する用語の組合せとして、最も関係の少ないものはどれか。(令和3年前期_No.16)

1.電力設備  ───── 同軸ケーブル

2.照明設備  ───── コードペンダント

3.電話設備  ───── PBX

4.情報通信設備  ─── LAN



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
同軸ケーブルは、LAN(Local Area Network)ケーブルやテレビ共同受信用ケーブルなどの電気通信設備に用いられるケーブルで、電力設備に用いられる電力用ケーブルではない。

2.◯
コードペンダントとは、電源コードで天井から吊り下げる照明器具のことで、照明設備に用いられる。

3.◯
PBX(Private Branch Exchange)は、施設内の複数の電話機を使用するために施設内に設置される電話交換機のことで、電話設備に用いられる。

4.◯
LANは、施設内に構築された情報通信ネットワークのことである、LANにはLANケーブルによる有線LANと無線機器による無線LANがある。




( 4 )
日本工業規格(JIS)に規定する構内電気設備の名称とその配線用図記号の組合せとして、不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.16)

1. 情報用アウトレット(LAN ケーブル端子)
 2K_R01_No.16_構内電気設備1.jpg
2. 蛍光灯
  2K_R01_No.16_構内電気設備2.jpg
3. 換気扇
  2K_R01_No.16_構内電気設備3.jpg
4. 分電盤
  2K_R01_No.16_構内電気設備4.jpg


答え

  4

[ 解答解説 ]
※日本工業規格は、令和元年 7月1日施行の法改正で日本産業規格に名称変更

選択肢4で示される図記号は配電盤である。

分電盤の記号は、次のとおりである。

  分電盤.jpg
      分電盤




( 5 )
建築物の電気設備及び電気通信設備に関する用語の説明として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.16)

1. キュービクルは、金属製の箱に変圧器や遮断器などを収めたものである。


2. IP〜PBX は、施設内のLAN を利用して内線電話網を構築できる交換機である。


3. 漏電遮断器は、屋内配線の短絡や過負荷などの際に、回路を遮断するための装置である。


4. 同軸ケーブルは、CATV の配信などの情報通信に用いられる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
キュービクルは、金属製の箱に変圧器や遮断器などを収めたものである。

2.◯
IP〜PBX は、インターネット回線を活用したPBXのことをいい、PBX(Private Branch Exchange)とは、施設内のLAN を利用して複数の電話機を使用するための内線電話網を構築できる交換機のことである。

3.×
漏電遮断器は、漏電による漏れ電流を検出して回路を自動的に遮断するものである。屋内配線の短絡や過負荷などの際に、回路を遮断するものは配線用遮断器である。

4.◯
同軸ケーブルは、LAN(Local Area Network)ケーブルやCATV(Common Antenna TeleVision)などの電気情報通信設備に用いられるケーブルである。




< 機械設備 >

( 1 )
給排水設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.17)

1.圧力水槽方式の給水設備は、給水圧力の変動が大きく、停電時には給水が期待できない。


2.地中埋設排水管において、桝を設ける場合、雨水桝には泥だめを、汚水桝にはインバートを設ける。


3.水道直結直圧方式は、水圧が大きすぎるため、2階建住宅の給水には採用できない。


4.トラップとは、悪臭などが室内へ侵入するのを防ぐためのものをいう。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
圧力水槽方式の給水設備とは、受水槽、加圧ポンプ、圧力水槽により給水する方式で、給水圧力の変動が大きく、停電時に加圧ポンプの運転ができなくなると、給水が期待できない

2.◯
桝とは、地中埋設排水管において地中に設置される点検、清掃用のスペースを確保するための施設をいう。地中埋設排水管において、桝を設ける場合、雨水管における桝である雨水桝には、下流に土砂を流さないため土砂を溜める部分の泥だめを、汚水管に設ける桝である汚水桝には、汚物が滞留せずに下流に流れるよう、インバートと呼ばれる半円状の溝を設ける。

3.×
水道直結直圧方式は、配水管に直結して配水管の水圧をそのまま利用して給水する方式で、他の給水方式に比較して水圧が低いが、2階建住宅の給水には採用可能である。

4.◯
トラップとは、排水管を通じて排水口から悪臭などが室内へ侵入するのを防ぐために、排水管に設けられる水を溜める部分をいう。




( 2 )
給排水設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.17)

1. 水道直結直圧方式は、水道本管から分岐した水道引き込み管に増圧給水装置を直結し、建物各所に給水する方式である。


2. 中水道とは、水の有効利用を図るため、排水を回収して処理再生し、雑用水などに再利用する水道のことである。


3. 排水系統に設ける通気管は、排水トラップの破封を防止するためのものである。


4. 公共下水道の排水方式には、汚水と雨水を同一系統で排除する合流式と、別々の系統で排除する分流式とがある。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
水道直結直圧方式は、配水管に直結して配水管の水圧をそのまま利用して給水する方式で、他の給水方式に比較して水圧は低いが、2階建住宅程度の給水に用いるものである。増圧給水装置を用いる方式は、水道直結増圧方式といわれ、水道本管から分岐した水道引込み管に増圧給水装置を直結し、各所に給水する方式である。低中層、中規模建物むきである。

2.◯
中水道とは、水を有効利用するため、排水を回収して処理再生し、雑用水などに再利用する水道のことをいう。

3.◯
通気管とは、重力式の排水系統において通気のために設ける管のことで、排水トラップの破封を防止する効果がある。

4.◯
公共下水道の排水方式には、汚水と雨水を同一系統で排除する合流式と、別々の系統で排除する分流式とがある。建築物内の排水設備においては、汚水と雑排水を別系統にすることを分流式というので注意が必要である。建築では、雨水は必ず単独である。




< 空調設備 >

( 1 )
空気調和設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.17)

1.パッケージユニット方式は、機械室、配管、ダクト等のスペースが少なくてすむ。


2.ファンコイルユニット方式は、ユニットごとの温度調節はできない。


3.二重ダクト方式は、別々の部屋で同時に冷房と暖房を行うことができる。


4.単一ダクト方式は、主機械室の空気調和機から各室まで、一系統のダクトで冷風又は温風を送るものである。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
パッケージユニット方式とは、熱源装置を内臓したパッケージ型空気調和機による空調方式で、単一ダクト方式などに比べ、機械室、配管スペース、ダクトスペース等の縮小が可能である。

2.×
ファンコイルユニット方式は、ファンコイルユニットにて送風強度を調整することにより、ユニットごとの温度調節が可能である。

3.◯
二重ダクト方式とは、冷風ダクトと温風ダクトの2つのダクトによる空調方式で、別々の部屋で同時に冷房と暖房を行うことが可能である。

4.◯
単一ダクト方式とは、空気調和機から各室まで、一系統のダクトで、夏期冷房時は冷風を、冬期暖房時には温風を送風する空調方式である。




( 2 )
空気調和設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年前期_No.17)

1.定風量単一ダクト方式は、一定の風量で送風するシステムであり、負荷変動の異なる複数の空間に適するものである。


2.二重ダクト方式は、冷風、温風の2系統のダクトを設置するシステムであり、混合ボックスで温度を調節して室内に吹き出すものである。


3.パッケージユニット方式は、機内に冷凍機、ファン、冷却コイル、加熱コイル等を内蔵した一体型の空調機を使用するものである。


4.ファンコイルユニット方式は、熱源機器でつくられた冷水や温水を各室のファンコイルユニットに供給し、冷風や温風を吹き出すものである。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
定風量単一ダクト方式は、一定の風量で送風するシステムであり、送風量を変化させる変風量方式よりも、負荷変動の異なる複数の空間の空気調和には適していない

2.◯
二重ダクト方式は、冷風ダクト、温風ダクトの2系統のダクト(風道)を設置し、吹出し口近傍の混合ボックスで冷風と温風を混合して吹出し温度を調節する空気調和システムである。

3.◯
パッケージユニット方式は、機内に冷凍機、ファン(送風機)、冷却コイル、加熱コイル等を内臓(パッケージ)した一体型の空調調和機を用いた空気調和システムである。

4.◯
ファンコイルユニット方式は、別置の冷凍機やボイラーなどの熱源機器でつくられた冷水や温水を各室に設置されたのファンコイルユニットに供給し、冷風や温風を吹き出す空気調和システムである。




( 3 )
空気調和設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.17)

1.単一ダクト方式におけるCAV方式は、室内に吹き出す風量が一定であり、室内環境を一定に保つことができる。


2.二重ダクト方式は、別々の部屋で同時に冷房と暖房を行うことができる。


3.パッケージユニット方式は、熱源機器でつくられた冷水や温水を各室のパッケージユニットに供給し、冷風や温風が吹き出るようにしたものである。


4.各階ユニット方式は、各階ごとに空調機を分散設置して空調を行う方式で、各階ごとの負荷変動に対応できる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
単一ダクト方式におけるCAV方式(定風量方式)とは、室内に吹き出す風量が一定の空調方式をいい、室内環境を一定に保つことができる。なお、ダクトとは風道のことをいう。

2.◯
二重ダクト方式は、冷風ダクトと温風ダクトの2つのダクトによる空調方式で、別々の部屋で同時に冷房と暖房を行うことが可能である。

3.×
熱源機器でつくられた冷水や温水を各室のパッケージユニットに供給し、冷風や温風が吹き出るようにした空調方式は、ファンコイルユニット方式である。パッケージユニット方式とは、熱源装置をユニット内に内蔵(パッケージ)した方式をいう。

4.◯
各階ユニット方式は、各階ごとに空調機(エアハンドリングユニット)を分散設置して空調を行う方式をいい、各階ごとの負荷変動に対応できる空調方式である。




( 4 )
空気調和設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.17)

1.二重ダクト方式は、冷風、温風の2系統のダクトを設置し、混合ユニットで室内に吹き出すことにより室温を制御する方式である。


2.ファンコイルユニットは、圧縮機、送風機、加熱器等を内蔵した一体型の空調機である。


3.変風量単一ダクト方式は、VAVユニットの開度を調整することにより、送風量を変化させることで室温を制御する方式である。


4.全熱交換器は、排気(室内空気)と給気(外気)の熱を連続的に交換する装置である。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
二重ダクト方式は、冷風ダクトと温風ダクトの2つのダクト(風道)による空調方式で、吹き出し口近傍の混合ユニットで冷風と温風を混合して室内に吹き出すことにより室温を制御する方式である。

2.×
ファンコイルユニット方式は、別置の冷凍機やボイラーなどの熱源機器でつくられた冷水や温水を各室に設置されたファンコイルユニットに供給し、冷風や温風を吹き出す空気調和システムである。

3.◯
変風量単一ダクト方式は、VAVユニットの開度を調整することにより、送風量を変化させることで室温を制御する方式である。

4.◯
全熱交換器とは、換気により失われる熱エネルギーの一部を回収するもので、全熱交換器を用いると、冷暖房時に換気による熱損失や熱取得を軽減できる





■ 防災設備 ■

( 1 )
建築物に設ける自動火災報知設備の感知器として、最も関係の少ないものはどれか。(令和4年前期_No.16)

1.熱感知器

2.煙感知器

3.炎感知器

4.地震感知器



答え

  4

[ 解答解説 ]
自動火災報知設備の感知器の種類には、熱感知器、煙感知器、炎感知器がある。火災発生の初期段階では、まず煙が発生し、時間が経つに連れ、火が可燃物に引火し、熱が発生する。そして、最後に大きな炎となる。
自動火災報知設備の感知器として、最も関係の少ないものは、4の地震感知器である。





( 2 )
防災設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年前期_No.16)

1.傾斜路に設ける通路誘導灯は、避難上必要な床面照度の確保と避難の方向の確認を主な目的とする避難設備である。


2.劇場の客席に設ける客席誘導灯は、客席から一番近い避難口の方向の明示を主な目的とする避難設備である。


3.自動火災報知設備は、火災発生時に煙又は熱を感知し、自動的にベルやサイレンを鳴らす警報設備である。


4.非常用の照明装置は、火災等で停電した場合に自動的に点灯し、避難上必要な床面照度を確保する照明設備である。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
通路誘導灯は、避難上必要な床面照度の確保と避難の方向の確認を主な目的とする避難設備である。

2.×
客席誘導灯は、避難上必要な床面照度の確保を主目的とする避難設備である。

3.◯
自動火災報知設備は、火災発生に伴って発生する熱、煙又は炎を感知し、自動的にベルやサイレンを鳴動させて火災の発生を報知する警報設備である。

4.◯
非常用の照明装置は、火災や地震等の非常時に停電した場合に自動的に点灯し、避難上必要な床面照度を確保する照明設備である。




( 3 )
自動火災報知設備の感知器に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.16)

1.差動式分布型熱感知器は、湯沸室や厨房などの温度変化が激しい場所に適している。


2.定温式スポット型熱感知器は、火災時の熱により一局所が一定温度に達することにより作動する。


3.光電式スポット型煙感知器は、火災時の一局所の煙により光電素子の受光量が変化することにより作動する。


4.光電式分離型煙感知器は、天井が高い場合や吹抜けモール部分などの場所に適している。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
差動式分布型熱感知器とは、空気管と呼ばれる銅パイプを天井などに張り、火災による急激な温度上昇による空気管内の温度上昇による空気管内の容器の膨張を検出して火災を感知する。細い銅パイプを使用するので美観に影響を与えない。温度変化の激しい場所に設置すると、すぐに作動してしまうので不適である。

2.◯
定温式スポット型熱感知器は、感知部の周囲の温度が一定の温度以上になったときに火災信号を発信するもので、一局所の熱効果により作動する。

3.◯
光電式スポット型煙感知器は、感知器の内部に煙が入ると、発光部から出る光が煙の粒子にあたって乱反射するので、それを受光部で感知するしくみで、火災時の一局所の煙により光電素子の受光量が変化することにより作動する。

4.◯
光電式分離型煙感知器は赤外光を発する送光部とそれを受ける受光部を5m〜100mの距離に対向設置し、この光路上を煙が遮ったときの受光量の変化で火災を検知するしくみで、天井が高い場合や吹抜けモール部分など広範囲・高天井の空間に適している





■ 屋外工事 ■

( 1 )
アスファルト舗装に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.15)

1.路盤は、舗装路面に作用する荷重を分散させて路床に伝える役割を持っている。


2.表層は、交通荷重による摩耗とせん断力に抵抗し、平坦ですべりにくく快適な走行性を確保する役割を持っている。


3.プライムコートは、路床の仕上がり面を保護し、路床と路盤との接着性を向上させる役割を持っている。


4.タックコートは、基層と表層を密着し、一体化する役割を持っている。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
路盤とは、舗装路面と路床との間の砕石や砂を敷き詰めた部分をいい、舗装路面に作用する荷重を分散させて路床に伝える役割を持っている。

2.◯
表層は、交通荷重による摩耗とせん断力に耐え、平坦ですべりにくい走行性を確保する役割を担っている。

3.×
プライムコートは、路盤の仕上がり面を保護し、表層と路盤との接着性を向上させる役割を持っている。

4.◯
タックコートとは、基層と表層間を接着性を高めるために散布するアスファルト乳剤のことである。したがって、タックコートは、基層と表層を密着し、一体化する役割を持っている。




( 2 )
アスファルト舗装工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.15)

1. アスファルト舗装は、交通荷重及び温度変化に対してたわみ変形する。


2. 路盤は、舗装路面に作用する荷重を分散させて路床に伝える役割を持っている。


3. プライムコートは、路床の仕上がり面を保護し、路床と路盤との接着性を向上させる役割を持っている。


4. 表層は、交通荷重による摩耗とせん断力に抵抗し、平坦ですべりにくい走行性を確保する役割を持っている。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
アスファルト舗装は表層、基層、 路盤で構成されそれらが一体となって荷重を支えるが、表層と基層にアスファルトを使用するので荷重によるたわみ変形が生じる。

2.◯
路盤とは、舗装路面と路床との間の砕石や砂を敷き詰めた部分をいい、舗装路面に作用する荷重を分散させて路床に伝える役割を持っている。

3.×
プライムコートは、路盤の仕上がり面を保護し、表層と路盤との接着性を向上させる役割を持っている。

4.◯
表層は、交通荷重による摩耗とせん断力に耐え、平坦ですべりにくい走行性を確保する役割を持っている。




( 3 )
構内舗装工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.15)

1. アスファルト舗装の表層から路盤までの厚さは、路床土の設計 CBR の値が大きいほど薄くできる。


2. クラッシャランとは、岩石を割り砕いたままで、ふるい分けをしていない砕石のことである。


3. コンクリート舗装に用いるコンクリートのスランプの値は、一般の建築物に用いるものより大きい。


4. 路床は、地盤が軟弱な場合を除いて、現地盤の土をそのまま十分に締め固める。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
設計CBRとは、ピストンを所定の貫入量を生じさせるのに要する荷重により算定される指標で、路床土の設計CBRの値が大きいほど支持力が大きく、アスファルト舗装を薄くできる。

2.◯
クラッシャランとは、岩石を砕いたままの、ふるい分けをしていない砕石のことをいう。

3.×
コンクリート舗装に用いるコンクリートは、一般の建築物に用いるものより、過酷な状況での耐久性が求められるので、一般にスランプ値は小さい。

4.◯
路床は、地盤が軟弱な場合を除いて、現地盤の土をそのまま十分に締め固める。地盤が軟弱な場合は地盤改良工事を行う。





■ 測 量 ■

( 1 )
鋼製巻尺を用いる距離測定において、距離の補正を行う場合、最も必要のないものはどれか。(令和2年前期_No.15)

1.温度による補正

2.湿度による補正

3.尺定数による補正

4.傾斜による補正


答え

  2


[ 解答解説 ]
鋼製巻尺を用いる距離測定においては、温度による補正、尺定数による補正、傾斜による補正が必要である。湿度による補正は不要である。なお、尺定数とは、巻尺固有の補正に用いられる定数をいう。
ゆえに、最も必要のないものは 2の湿度による補正である。




( 2 )
測量の種類とそれに用いる機器の組合せとして、最も不適当なものはどれか。

1.距離測量 ───── 鋼巻尺

2.角測量 ────── セオドライト

3.平板測量 ───── レベル

4.水準測量 ───── 箱尺


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
距離測量には、一般に鋼巻尺も使用される。

2.◯
セオドライトとは水平面、垂直面における角度を測定するための測量機器である。

3.×
平板測量は、方向をみるアリダードや方位を確認する磁針箱などで測定した結果を、平板上で直接作図していく方法で、精度は低いが、作業が簡便である。ただし、レベルを測定することはできない

4.◯
水準測量には、箱尺などのレベル測定のできる物差しを利用する。
箱尺とは、木製の直方体の箱の中に、他の箱を2〜3重に畳み込んで、必要に応じて中から引き出して、伸ばして用いる水準尺。






2023年03月14日

2級建築施工管理技士 建築学 建築材料 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 建築材料 】

■ 共通問題 ■

構造材料の力学的性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.8)

1.部材の材軸方向に圧縮力が生じているとき、その力がある限界を超えると、その部材が安定を失って曲がる現象を座屈という。


2.ヤング係数は、熱による材料の単位長さ当たりの膨張長さの割合である。


3.ポアソン比とは、一方向の垂直応力によって材料に生じる縦ひずみと、これに対する横ひずみの比をいう。


4.座屈荷重は、座屈軸まわりの断面二次モーメントに比例する。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
座屈とは、細長い材の材軸方向に圧縮力が生じているとき、その力がある限界を超えると、その材が安定を失って曲がる現象を現象という。

2.×
ヤング係数とは、弾性係数の一つで、垂直応力度と材軸方向のひずみ度との比(σ/ε)をいう。ヤング係数の大きな物体は剛性が高い性質を有している。熱による材料の単位長さ当たりの膨張長さの割合は、線膨張係数という。

3.◯
ポアソン比とは、横のひずみ度ε’を縦のひずみ度εで除した値をいう。
−ε’/ε = 1/m
( m = 1/ (1/ポアソン比) )
をポアソン数といい、材料によって一定である。

4.◯
座屈荷重とは、座屈を生じさせる荷重の大きさをいう。また、断面二次モーメントとは、部材の曲げにくさを表す値である。座屈に対する抵抗力が最も大きい場所(曲げづらい)及び図心を通る軸を強軸という。座屈荷重が大きくなれば大きくなるほど、この強軸の断面二次モーメントは比例して大きくなる。




■ コンクリート工事 ■

( 1 )
鋼の一般的な性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.11)

1.弾性限度内であれば、引張荷重を取り除くと元の状態に戻る。


2.炭素含有量が多くなると、溶接性は向上する。


3.熱処理によって、強度等の機械的性質を変化させることができる。


4.空気中で酸化し、錆を生じるため、防食を施す必要がある。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
鋼に引張荷重を加えると伸びるが、加えられた引張荷重が鋼の弾性限度内であれば、引張荷重を取り除くと元の状態に戻る

2.×
鋼は、炭素の含有量が増加すると溶接性が低下し、溶接しにくくなる。

3.◯
鋼は、焼入れ焼きなましなどの熱処理によって、強度等の機械的性質を変化させることができる。

4.◯
鋼は、空気中で酸化するため、錆を生じさせないよう防食処理を施す必要がある




( 2 )
コンクリートに関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.11)

1.スランプが大きいほど、フレッシュコンクリートの流動性は大きくなる。


2.水セメント比が大きいほど、コンクリートの圧縮強度は大きくなる。


3.単位セメント量や細骨材率が大きくなると、フレッシュコンクリートの粘性は大きくなる。


4.コンクリートの圧縮強度が大きくなると、ヤング係数は大きくなる。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
スランプとはスランプ試験により得られる値で、フレッシュコンクリートの流動性を示す指数である。スランプが大きいほど、フレッシュコンクリートの流動性は大きくなる。

2.×
水セメント比とは、フレッシュコンクリート中のセメントに対する水の重量比である。水セメント比が大きいほど、フレッシュコンクリート中のセメントに対する水の重量が大きくなり、硬化後のコンクリートの圧縮強度は小さくなる。

3.◯
単位セメント量とは、フレッシュコンクリート 1m3中に含まれるセメントの重量 [ kg ]をいう。細骨材率とは、骨材(砂利・砂)に占める細骨材(砂)の割合(体積比)をいう。単位セメント量や細骨材率が大きくなると、フレッシュコンクリートの粘性(粘り気)は大きくなる。

4.◯
ヤング係数とは、ひずみと応力の関係を示す係数で、ヤング係数が大きいほど、ひずませるのに大きな応力を要し、変形しにくい硬い性質となる。コンクリートの圧縮強度が大きくなると、ヤング係数も大きくなる。




( 3 )
コンクリートに関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.11)

1. コンクリートの引張強度は、圧縮強度に比べて著しく低い。


2. 単位水量が多くなると、コンクリートの乾燥収縮が大きくなる。


3. コンクリートの耐久性は、水セメント比が低くなるほど向上する。


4. セメントの粉末が微細なほど、コンクリートの強度発現は遅くなる。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
コンクリートは、圧縮強度に比べて、引張強度が著しく低い

2.◯
単位水量とは、フレッシュコンクリート 1m3当たりの水の質量 [ kg ]をいい、単位水量が多くなると、コンクリートの乾燥収縮が大きくなる

3.◯
水セメント比とは、フレッシュコンクリート中のセメントに対する水の重量比をいい、硬化後のコンクリートの耐久性は、水セメント比が低いほど向上する。

4.×
セメントの粉末が微細なほど、水和反応が促進され、コンクリートの強度発現は速くなる。




( 4 )
コンクリートに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.11)

1. コンクリートは、不燃材料であり、長時間火熱を受けても変質しない。


2. コンクリートの圧縮強度が高くなるほど、ヤング係数は大きくなる。


3. コンクリートは、大気中の炭酸ガスやその他の酸性物質の浸透によって徐々に中性化する。


4. コンクリートの線膨張係数は、鉄筋とほぼ同じである。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
コンクリートは不燃材料であるが、長時間火熱を受けると変質する。

2.◯
ヤング係数とは、ひずみと応力の関係を示す係数で、ヤング係数が大きいほど、ひずませるのに大きな応力を要し、変形しにくい硬い性質となる。コンクリートの圧縮強度が大きくなると、ヤング係数も大きくなる。

3.◯
中性化とは pHが12~13の強アルカリ性であるコンクリートに、大気中の二酸化炭素(CO2)が侵入し水酸化カルシウム等のセメント水和物と炭酸化反応を起こすことによって細孔溶液のpHを低下させる劣化現象こと。

4.◯
線膨張係数とは、1℃の温度変化を受けて生じた変形量ΔLと元の長さLの割合を表し、コンクリート及び鉄筋の線膨張係数は、1 × 10-5(1/℃)程度である。





■ 鉄骨工事 ■

( 1 )
構造用鋼材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.11)

1.建築構造用圧延鋼材SN400の引張強さの下限値は、400N/mm2である。


2.引張強さは250〜300℃で最大となり、それ以上の高温になると急激に低下する。


3.線膨張係数は、約1.2 × 10-5(1/℃)である。


4.ヤング係数は、約3.14 × 105 N/mm2である。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
鋼材の材料記号において、数字は、保証される引張強さの下限値であることがJISで定められている。

2.◯
引張強さとは、物体に張力が加えられるとき、破断に至るまでの最大の応力をいう。鋼の引張強さは温度によって変化し、250〜300℃程度で最大となり、それ以上の高温になると急激に低下する。

3.◯
線膨張係数は、1 × 10-5(1/℃)程度である。

4.×
鋼材のヤング係数は、約2.05 × 105 N/mm2で、常温では鋼材の強度にかかわらずほぼ一定である。




( 2 )
鋼の一般的な性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.11)

1.鋼は炭素含有量が多くなると、ねばり強さや伸びが大きくなる。


2.鋼は弾性限度内であれば、引張荷重を取り除くと元の状態に戻る。


3.鋼は炭素含有量が多くなると、溶接性が低下する。


4.鋼は熱処理によって、強度などの機械的性質を変化させることができる。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
鋼は、鉄に炭素を加えたの合金であり、炭素の含有量が多くなると、ねばり強さや伸びが小さくなる

2.◯
鋼に引張荷重を加えると伸びるが、加えられた引張荷重が鋼の弾性限度内であれば、引張荷重を取り除くと元の状態に戻る。

3.◯
鋼は、炭素の含有量が増加すると溶接性が低下し、溶接しにくくなる。

4.◯
鋼は、焼入れ、焼きなましなどの熱処理によって、強度などの機械的性質を変化させることができる。




( 3 )
JIS(日本工業規格/現日本産業規格)に規定する構造用鋼材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.11)

1.建築構造用圧延鋼材は、SN材と呼ばれ、性能によりA種、B種、C種に分類される。


2.溶接構造用圧延鋼材は、SM材と呼ばれ、溶接性に優れた鋼材である。


3.建築構造用炭素鋼鋼管は、STKN材と呼ばれ、材質をSN材と同等とした円形鋼管である。


4.一般構造用圧延鋼材は、SSC材と呼ばれ、一般的に使用される鋼材である。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
SN材「建築構造用圧延鋼材」は、降伏点、降伏比(降伏点/引張強さ)などの性能によりA種、B種、C種に分類されている。

2.◯
SM材「溶接構造用圧延鋼材」は、溶接性に優れた鋼材である。

3.◯
STKN材「建築構造用炭素鋼鋼管」は、材質をSN材と同等とした円形鋼管である。

4.×
一般構造用圧延鋼材は、SS材と呼ばれ、一般的に使用される鋼材である。SSC材は、「一般構造用軽量鋼」のことで、建築物の構造物に使用される軽量形鋼である。




( 4 )
鋼の一般的な性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.11)

1.鋼は、弾性限度内であれば、引張荷重を取り除くと元の状態に戻る。


2.鋼の引張強さは、250〜300℃程度で最大となり、それ以上の高温になると急激に低下する。


3.鋼は、炭素含有量が多くなると、破断までの伸びが大きくなる。


4.鋼のヤング係数は、約2.05×105N/mm2で、常温では鋼材の強度にかかわらずほぼ一定である。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
鋼に引張荷重を加えると伸びるが、加えられた引張荷重が鋼の弾性限度内であれば、引張荷重を取り除くと元の状態に戻る。

2.◯
引張強さとは、物体に張力が加えられるとき、破断に至るまでの最大の応力をいう。鋼の引張強さは温度によって変化し、250〜300℃程度で最大となり、それ以上の高温になると急激に低下する。

3.×
鋼は、鉄に炭素を加えたの合金であり、炭素の含有量が多くなると、ねばり強さや伸びが小さくなる

4.◯
鋼材のヤング係数は、約2.05 × 105 N/mm2で、常温では鋼材の強度にかかわらずほぼ一定である。





■ 建具工事 ■

( 1 )
日本産業規格(JIS)に規定する建具の性能試験における性能項目に関する記述として、不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.12)

1.防火性とは、火災時の延焼防止の程度をいう。


2.面内変形追随性とは、地震によって生じる面内変形に追随し得る程度をいう。


3.水密性とは、風雨による建具室内側への水の浸入を防ぐ程度をいう。


4.遮熱性とは、熱の移動を抑える程度をいう。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
防火性とは、火災時の拡大防止の程度と規定されている。(JIS A 1513)

2.◯
面内変形追随性とは、地震によって生じる面内変形に追随し得る程度と規定されている。(JIS A 1513)

3.◯
水密性とは、風雨による建具室内側への水の浸入を防ぐ程度と規定されている。(JIS A 1513)

4.×
遮熱性とは、日射熱を遮る程度と規定されている。熱の移動を抑える程度は、断熱性である旨、規定されている。(JIS A 1513)




( 2 )
日本産業規格(JIS)に規定する建具の性能試験方法に関する記述として、不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.13)

1.耐風圧性の性能試験では、変位及びたわみを測定する。


2.遮音性の性能試験では、音響透過損失を測定する。


3.結露防止性の性能試験では、熱貫流率を測定する。


4.遮熱性の性能試験では、日射熱取得率を測定する。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
JIS.建具の性能試験方法通則における、耐風圧性能試験の測定項目は、変位・たわみである。

2.◯
JIS.建具の性能試験方法通則における、遮音性試験の測定項目は、音響透過損失である。

3.×
JIS.建具の性能試験方法通則における、結露防止性能試験の測定項目は温度低下率である。熱貫流率断熱性試験の測定項目である。

4.◯
JIS.建具の性能試験方法通則における、遮熱性試験の測定項目は、日射熱取得率である。




( 3 )
JIS(日本産業規格)に規定する建具の性能試験における性能項目に関する記述として、不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.13)

1.開閉力とは、開閉操作に必要な力の程度をいう。

                                   
2.水密性とは、風雨による建具室内側への水の浸入を防ぐ程度をいう。


3.遮熱性とは、熱の移動を抑える程度をいう。


4.結露防止性とは、建具表面の結露の発生を防ぐ程度をいう。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
開閉力は、開閉操作に必要な力の程度と規定されている。(JIS A 1513)

2.◯
水密性は、風雨による建具室内側への水の浸入を防ぐ程度と規定されている。(JIS A 1513)

3.×
遮熱性は、日射熱を遮る程度と規定されている。熱の移動を抑える程度は、断熱性として規定されている。(JIS A 1513)

4.◯
結露防止性は、建具表面の結露の発生を防ぐ程度と規定されている。(JIS A 1513)




( 4 )
JIS(日本工業規格/現日本産業規格)に規定する建具の試験項目と測定項目の組合せとして、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.12)

1.結露防止性試験 ─── 熱貫流率


2.耐風圧性試験  ─── 変位・たわみ


3.気密性試験   ─── 通気量


4.水密性試験   ─── 漏水


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
JIS:建具の性能試験方法通則における、結露防止性試験の測定項目は温度低下率である。熱貫流率断熱性試験の測定項目である。

2.◯
JIS:建具の性能試験方法通則における、耐風圧性試験の測定項目は、変位・たわみである。

3.◯
JIS:建具の性能試験方法通則における、気密性試験の測定項目は、通気量である。

4.◯
JIS:建具の性能試験方法通則における、水密性試験の測定項目は、漏水である。




( 5 )
日本工業規格(JIS)に規定する建具の性能項目に関する記述として、不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.13)

1.耐衝撃性とは、衝撃力に耐える程度をいう。


2.断熱性とは、熱の移動を抑える程度をいう。


3.開閉力とは、開閉操作に必要な力の程度をいう。


4.耐候性とは、環境の変化に対して形状寸法が変化しない程度をいう。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
耐衝撃性とは、衝撃力に耐える程度と規定されている。(JIS A 1513)

2.◯
断熱性とは、熱の移動を抑える程度と規定されている。(JIS A 1513)

3.◯
開閉力は、開閉操作に必要な力の程度と規定されている。(JIS A 1513)

4.×
耐候性とは、構造,強度,表面状態などがある期間にわたり使用に耐え得る品質を保持している程度と規定されている。環境の変化に対して形状寸法が変化しない程度は、形状安定性のことである。(JIS A 1513)





■ 防水工事 ■

( 1 )
シーリング材の特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.13)

1.ポリウレタン系シーリング材は、紫外線によって黄変することがある。


2.ポリサルファイド系シーリング材は、表面に塗った塗料を変色させることがある。


3.シリコーン系シーリング材は、表面への塗料の付着性がよい。


4.アクリル系シーリング材は、未硬化の状態では水に弱く、雨に流されやすい。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
ポリウレタン系シーリング材は、耐候性が劣ることや、紫外線によって黄変することが特徴である。

2.◯
ポリサルファイド系シーリング材は、表面の仕上塗材や塗料を変色、軟化させることがある。また、ムーブメントの大きい目地には適さない。

3.×
シリコーン系シーリング材は、表面への塗料の付着性が悪いが、耐候性、耐熱性、耐寒性及び耐久性に優れている

4.◯
アクリル系シーリング材は、水性タイプのシーリング材であり、未硬化の状態では水に弱く、雨に流されやすいことが特徴である。




( 2 )
防水材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.14)

1.金属系シート防水のステンレスシート又はチタンシートは、連続溶接することで防水層を形成する。


2.ウレタンゴム系の塗膜防水材は、塗り重ねることで連続的な膜を形成する。


3.アスファルトプライマーは、下地と防水層の接着性を向上させるために用いる。


4.防水モルタルに混入した防水剤は、塗り付ける下地に浸透して防水効果を高めるために用いる。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
ステンレスシート又はチタンシートは、連続溶接してステンレスシート防水層を形成するために用いられる防水材料である。

2.◯
塗膜防水とは、塗膜防水材を塗り重ねて防水層となる連続的な膜を形成するものである。塗膜防水材には、ウレタンゴム系やゴムアスファルト系などがある。

3.◯
アスファルトプライマーは、下地と防水層の接着性を向上させるために用いられる。

4.×
塗り付ける下地に浸透して防水効果を高めるために用いるものは、プライマーである。防水モルタルに混入した防水剤は、モルタルの防水性能を高めるために用いられる。




( 3 )
シーリング材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.13)

1.ポリウレタン系シーリング材は、施工時の気温や湿度が高い場合、発泡のおそれがある。


2.シリコーン系シーリング材は、耐候性、耐久性に劣る。


3.変成シリコーン系シーリング材は、ガラス越し耐光接着性に劣る。


4.アクリルウレタン系シーリング材は、ガラス回り目地に適していない。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
ポリウレタン系シーリング材の1成分形は、気温・湿度が高いときには発泡のおそれがある。また、硬化後タック(粘着性)が残るものがり、ほこりに注意する。

2.×
シリコーン系シーリング材は、表面への塗装の付着性は悪いが、耐候性、耐熱性、耐寒性及び耐久性に優れている

3.◯
変成シリコーン系シーリング材は、ガラス越し耐光接着性に劣るため、ガラス面には向かない。

4.◯
アクリルウレタン系シーリング材は、耐候性に欠けるために露出できないので、ガラス回り目地に適していない




( 4 )
防水材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.14)

1.アスファルトルーフィングは、有機天然繊維を主原料とした原紙にアスファルトを浸透、被覆し、表面側のみに鉱物質粒子を付着させたものである。


2.網状アスファルトルーフィングは、天然又は有機合成繊維で作られた粗布にアスファルトを浸透、付着させたものである。


3.ストレッチルーフィングは、有機合成繊維を主原料とした不織布原反にアスファルトを浸透、被覆し、表裏両面に鉱物質粒子を付着させたものである。


4.アスファルトフェルトは、有機天然繊維を主原料とした原紙にアスファルトを浸透させたものである。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
アスファルトルーフィングとは、有機天然繊維を主原料とした原紙にアスファルトを浸透、被覆し、裏表全面に鉱物質粒子を付着させたものをいう。

2.◯
網状アスファルトルーフィングとは、天然(綿、麻)又は有機合成繊維で作られた網目状の粗布にアスファルトを浸透、付着させたものをいう。

3.◯
ストレッチルーフィングとは、有機合成繊維を主原料とした不織布原反にアスファルトを浸透、被覆し、表裏両面に鉱物質粒子を付着させたものをいう。

4.◯
アスファルトフェルトは、有機天然繊維を主原料とした原紙にアスファルトを浸透させたものをいう。




( 5 )
シーリング材の特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.13)

1.ポリサルファイド系シーリング材は、表面の仕上塗材や塗料を変色、軟化させることがある。


2.ポリウレタン系シーリング材は、ガラスまわり目地に適している。


3.シリコーン系シーリング材は、紫外線による変色が少ない。


4.アクリルウレタン系シーリング材は、表面にタックが残ることがある。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
ポリサルファイド系シーリング材は、表面の仕上塗材や塗料を変色、軟化させることがある。また、ムーブメントの大きい目地には適さない。

2.×
ポリウレタン系シーリング材は、耐候性が劣るので、ガラスまわり目地には適していない。

3.◯
シリコーン系シーリング材は、紫外線による変色が少なく、耐候性が優れているので、ガラスまわりの目地に適している。

4.◯
アクリルウレタン系シーリング材は、表面にタック(ひだ)が残ることがある。




( 6 )
防水材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.14)

1. アスファルトプライマーは、下地と防水層の接着性を向上させるために用いる。


2. 砂付あなあきアスファルトルーフィングは、下地と防水層を絶縁するために用いる。


3. 網状アスファルトルーフィングは、立上り防水層の張りじまいや貫通配管回り等の増張りに用いる。


4. 絶縁用テープは、防水層の末端部に使用し、防水層のずれ落ち、口あき、はく離等の防止に用いる。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
アスファルトプライマーは、下地と防水層の接着性を向上させるために用いられる。

2.◯
砂付あなあきアスファルトルーフィングは、全面に穴をあけたもので、下地と防水層を絶縁するために用いられる。

3.◯
網状アスファルトルーフィングは、天然又は有機合成繊維で作られて粗布にアスファルトを浸透、付着させるもので、立上り防水層の張りじまいや貫通配管回り等の増張りに用いられる。

4.×
防水層の末端部に使用し、防水層のずれ落ち、口あき、はく離等の防止に用いられるものは、ストレッチルーフィングである。絶縁用テープは、コンクリートスラブの打継ぎにおいて、ストレッチルーフィングを増張りする前に用いられる。

2K_R01_No.14_ストレッチルーフィングと絶縁テープ.jpg




( 7 )
シーリング材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.13)

1. ポリウレタン系シーリング材は、施工時の気温や湿度が高いと発泡のおそれがある。


2. シリコーン系シーリング材は、耐候性、耐久性に優れている。


3. アクリルウレタン系シーリング材は、ガラス回り目地に適している。


4. 2成分形シーリング材は、施工直前に基剤、硬化剤などを練り混ぜて使用する。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
ポリウレタン系シーリング材の1成分形は、気温・湿度が高いときには発泡のおそれがある。また、硬化後タック(粘着性)が残るものがり、ほこりに注意する。

2.◯
シリコーン系シーリング材は、表面への塗装の付着性は悪いが、耐候性、耐熱性、耐寒性及び耐久性に優れている

3.×
アクリルウレタン系シーリング材は、耐候性に欠けるために露出できないので、ガラス回り目地に適していない

4.◯
2成分形の材料は、施工直前に基剤、硬化剤などを練り混ぜて使用すように調整したものである。




( 8 )
防水材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.14)

1.アスファルトルーフィングは、有機天然繊維を主原料とした原紙にアスファルトを浸透、被覆し、表裏全面に鉱物質粉末を付着させたものである。


2.網状アスファルトルーフィングは、天然又は有機合成繊維で作られた粗布にアスファルトを浸透、付着させたものである。


3.砂付ストレッチルーフィングは、原反にアスファルトを浸透、被覆し、表裏全面に鉱物質粒子を付着させたものである。


4.アスファルトフェルトは、有機天然繊維を主原料とした原紙にアスファルトを浸透させたものである。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
アスファルトルーフィングとは、有機天然繊維を主原料とした原紙にアスファルトを浸透、被覆し、裏表全面に鉱物質粒子を付着させたものをいう。

2.◯
網状アスファルトルーフィングとは、天然(綿、麻)又は有機合成繊維で作られた網目状の粗布にアスファルトを浸透、付着させたものをいう。

3.×
有機合成繊維を主原料とした不織布原反にアスファルトを浸透、被覆し、表裏両面に鉱物質粒子を付着させたものはストレッチルーフィングのことである。

4.◯
アスファルトフェルトは、有機天然繊維を主原料とした原紙にアスファルトを浸透させたものをいう。





■ タイル工事 ■

( 1 )
日本産業規格(JIS)に規定するセラミックタイルに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.12)

1.床に使用可能なタイルの耐摩耗性には、耐素地摩耗性と耐表面摩耗性がある。


2.有機系接着剤によるタイル後張り工法で施工するタイルには、裏あしがなくてもよい。


3.裏連結ユニットタイルの裏連結材には、施工時に剥がすタイプと剥がさないタイプがある。


4.うわぐすりの有無による種類には、施ゆうと無ゆうがある。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
床に使用可能なタイルの耐摩耗性には、接着面に対する耐素地摩耗性と外表面に対する耐表面摩耗性がある。

2.◯
有機系接着剤によるタイル後張り工法で施工するタイルには、裏あしがなくてもよい。一方、セメントモルタルによる外壁タイル後張り工法で施工するタイル等、外装タイル及び外装タイル以外で屋外の壁に使用するタイルの裏あしの形状は、あり状とする。裏あしとは、セメントモルタル等との接着をよくするために裏面につけたあし、リブ又は凹凸をいい、あり状とは、裏あしの形状の一種をいう。

3.×
裏連結ユニットタイルとは、裏面の連結材によりユニット化されているタイルをいい、裏連結ユニットタイルの裏連結材は、タイル張り時に剥がさないでそのまま埋め込んで施工する。

4.◯
タイルの種類には、うわぐすりのある施ゆうと、うわぐすりのない無ゆうがある。




( 2 )
日本工業規格(JIS)に規定するセラミックタイルに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.13)

1. 素地は、タイルの主体をなす部分をいい、施ゆうタイルの場合、表面に施したうわぐすりも含まれる。


2. 表張りユニットタイルとは、多数個並べたタイルの表面に、表張り紙を張り付けて連結したものをいう。


3. 裏連結ユニットタイルとは、多数個並べたタイルの裏面や側面を、ネットや台紙等の裏連結材で連結したものをいう。


4. タイルには平物と役物があり、それぞれ形状は定形タイルと不定形タイルに区分される。



答え

  1

[ 解答解説 ]
日本工業規格は、令和元年 7月1日施行の法改正で日本産業規格に名称変更。

1.×
素地は、タイルの主体をなす部分をいい、施ゆうタイルの場合、表面に施したうわぐすりも含まれない

2.◯
ユニットタイルとは、施工しやすいように、多数個のタイルを並べて連結したものをいい、表張りユニットタイルと裏連結ユニットタイルとがある。表張りユニットタイルとは、タイルの表面に表張り台紙を貼り付けて連結したものをいう。表張り台紙は、施工時にはがす。

3.◯
裏連結ユニットタイルとは、タイルの裏面や側面を裏連結材で連結したものをいう。裏連結材には、ネット、台紙、樹脂などがあり、施工時にそのまま埋め込まれる。

4.◯
タイルには平物役物があり、それぞれ形状は定形タイル不定形タイルに区分される。平物とは、建物の壁又は床の平面を構成するものという。役物とは、一つの面又は複数の面で構成されたもので、開口部又は隅角部に用いるタイルをいう。それぞれの定形タイルと不定形タイルの区分は、下記のとおりである。

平物
定形タイル:正方形及び長方形のタイル。ただし、装飾のため側面を非直線状にしたタイルは含まない。

不定形タイル:定形タイル以外の形状のタイル。

役物
定形タイル:平物の定形タイルを施工する場合に用いる役物タイル。

不定形タイル:平物の不定形タイルを施工する場合に用いる役物タイル。




( 3 )
日本工業規格(JIS)に規定するセラミックタイルに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.12)

1. セラミックタイルの成形方法による種類には、押出し成形とプレス成形がある。


2. セメントモルタルによる外壁タイル後張り工法で施工するタイルの裏あしの形状は、あり状としなくてもよい。


3. 裏連結ユニットタイルの裏連結材は、施工時にそのまま埋め込む。


4. うわぐすりの有無による種類には、施ゆうと無ゆうがある。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
セラミックタイルの成形方法による種類は、押出し成形(A)とプレス成形(B)がある。(JIS A5209)

2.×
有機系接着剤によるタイル後張り工法で施工するタイルには、裏あしがなくてもよいが、セメントモルタルによる外壁タイル後張り工法で施工するタイル等、外装タイル及び外装タイル以外で屋外の壁に使用するタイルの裏あしの形状は、あり状とする。裏あしとは、セメントモルタル等との接着をよくするために裏面につけたあし、リブ又は凹凸をいい、あり状とは、裏あしの形状の一種をいう。

3.◯
裏連結ユニットタイルとは、裏面の連結材によりユニット化されているタイルをいい、裏連結ユニットタイルの裏連結材は、タイル張り時に剥がさないでそのまま埋め込んで施工する。

4.◯
うわぐすりの種類には、うわぐすりのある施ゆうと、うわぐすりのない無ゆうがある。





■ 木工事 ■

( 1 )
木材の樹種に関する一般的な圧縮強度の比較として、適当なものはどれか。(令和3年後期_No.12)

 1.ス ギ < ヒノキ < ケヤキ

 2.ヒノキ < ス ギ < ケヤキ

 3.ケヤキ < ス ギ < ヒノキ

 4.ヒノキ < ケヤキ < ス ギ



答え

  1

[ 解答解説 ]
設問の樹種の一般的な圧縮強度(kgf/cm2)は、
スギ  350
ヒノキ 400
ケヤキ 500
である。
よって、選択肢 1が適当である。




( 2 )
木材の一般的な性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.12)

1.木材の乾燥収縮の割合は、年輪の接線方向が最も大きく、繊維方向が最も小さい。


2.木材の強度は、繊維飽和点以下では、含水率の減少とともに低下する。


3.木材の強度は、繊維方向と平行に加力した場合が最も高い。


4.針葉樹は、広葉樹に比べ、一般的に軽量で加工がしやすい。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
木材は、乾燥すると内部の水分量が減少して、体積が減少、すなわち収縮する。木材の乾燥収縮の割合は、円形状の年輪の接線方向が最も大きく、繊維方向が最も小さい

2.×
木材の強度は、繊維飽和点以下においては、含水率の減少とともに上昇する。なお、繊維飽和点とは、細胞壁内以外の水である自由水が完全に消失するときの含水率をいう。

2K_R02_No.12_木材の含水率と強度の関係.jpg

3.◯
木材の強度は、繊維方向に対して平行な力を加えた場合に、最も高くなる。

4.◯
一般に、スギなどの針葉樹は、ブナなどの広葉樹に比べて、軽量で加工しやすい




( 3 )
木質材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.12)

1. 集成材とは、ひき板、小角材等をその繊維方向を互いにほぼ平行にして、厚さ、幅及び長さの方向に集成接着したものである。


2. 直交集成板とは、ひき板又は小角材をその繊維方向を互いにほぼ平行にして幅方向に並べ又は接着したものを、主としてその繊維方向を互いにほぼ直角にして積層接着し、3層以上の構造を持たせたものである。


3. 単板積層材とは、木材の小片を接着し板状に成形した一般材に、切削した単板を積層接着したものである。


4. 合板とは、切削した単板3枚以上を主としてその繊維方向を互いにほぼ直角にして接着したものである。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
集成材とは、ひき板、小角材等をその繊維方向を互いにほぼ平行にして、厚さ、幅及び長さの方向に集成接着したものをいう。

2.◯
直交集成板とは、ひき板等を並べた後、繊維方向を互いにほぼ直角にして積層接着し、3層以上の構造を持たせたものである。

3.×
木材の小片を接着し板状に成形した一般材に、切削した単板を積層接着したものは、構造用パネルという。単層積層材は、単板を、繊維方向が平行になるように積層接着したものをいう。

4.◯
合板は、切削した単板3枚以上を、繊維方向を互いにほぼ直角にして接着したものをいう。




( 4 )
木材に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.12)

1.繊維に直交する方向の引張強さは、繊維方向の引張強さより小さい。


2.心材は、辺材に比べて腐朽菌や虫害に対して抵抗が低い。


3.節は、断面の減少や応力集中をもたらし、強度を低下させる。


4.木材の乾燥収縮の割合は、年輪の接線方向が最も大きく、繊維方向が最も小さい。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
繊維に直交する方向の引張強さは、繊維方向の引張強さより小さい。

2.×
心材に比べて、辺材の方が含水率が高くて軟らかく、腐朽菌や虫害に対して抵抗力が低い

3.◯
節は、断面の減少や応力集中をもたらし、強度を低下させる

4.◯
木材は、乾燥すると内部の水分量が減少して、体積が減少、すなわち収縮する。木材の乾燥収縮の割合は、円形状の年輪の接線方向が最も大きく、繊維方向が最も小さい





■ 内装工事 ■

( 1 )
内装材料に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.14)

1.インシュレーションボードは、断熱性に優れている。


2.ロックウール化粧吸音板は、吸音性、耐水性に優れている。


3.フレキシブル板は、セメント、無機質繊維を主原料とし、成形後に高圧プレスをかけたものである。


4.せっこうボードは、せっこうを心材として両面をボード用原紙で被覆して成形したものである。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
インシュレーションボードは、天然の木材繊維を絡ませて多孔質のボードに成形したものをいい、断熱性に優れている。

2.×
ロックウール化粧吸音板は、吸音性に優れている。吸水すると強度が低下するので、耐水性には優れていない。

3.◯
フレキシブル板は、無機質(石綿以外)の繊維を多く配合し、高圧プレスをかけたものであり、強度が高く、可とう性がある。床・間仕切・内外装・天井に用いる。

4.◯
せっこうボードは、せっこうを心材として両面をボード用原紙で被覆し、板状に成形したものであり、壁及び天井に防・耐火構造を形成する材料として使用される。




( 2 )
内装材料に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.14)

1.木毛セメント板は、断熱性、吸音性に優れている。


2.けい酸カルシウム板は、軽量で耐火性に優れている。


3.パーティクルボードは、木材小片を主原料として接着剤を用いて成形熱圧したものである。


4.強化せっこうボードは、芯のせっこうに油脂をしみ込ませ、強度を向上させたものである。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
木毛セメント板とは、リボン状に細長く削り出した木材をセメントペーストで圧縮成形したもので、断熱性、吸音性に優れている

2.◯
けい酸カルシウム板は、石灰質原料(セメントを含む)、けい酸質原料、石綿以外の繊維・混和材料を原料とし高温高圧蒸気養生を施したもので、軽量で耐火・断熱・音響性能がよく、温度や湿度による伸縮、反り等の変形が小さい

3.◯
パーティクルボードは、木材などの小片を主な材料として、接着剤を用いて成形熱圧した板材である。

4.×
強化せっこうボードは、芯材のせっこうに無機質繊維等を混入したもので、防火性を向上させたものである。防火・準防火・耐火、遮音構造に用いる。




( 3 )
ボード類の一般的な性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.14)

1. インシュレーションボードは、断熱性に優れている。


2. シージングせっこうボードは、普通せっこうボードに比べ吸水時の強度低下が少ない。


3. ロックウール化粧吸音板は、吸音性、耐水性に優れている。


4. 木毛セメント板は、断熱性、吸音性に優れている。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
インシュレーションファイバーボード(インシュレーションボードともいう。密度0.35g/cm3未満)は、畳床用、断熱用、外壁下地用等があり、難燃性を付与したものもある。(建築工事監理指針)

2.◯
シージングせっこうボードは、防水加工したせっこうボード用原紙で被覆され、かつ、せっこう中に適量の防水剤を混入して耐湿性を向上させたボードである。普通せっこうボードが使用できない多湿な場所や水廻りの下地に使用する。

3.×
ロックウール化粧吸音板は、人造鉱物繊維のロックウールを結合材及び混和材を用いて成形し、表面を化粧加工した吸音板をいう。吸音性には優れているが、耐水性はない。

4.◯
木毛セメント板とは、リボン状に細長く削り出した木材をセメントペーストで圧縮成形したもので、断熱性、吸音性に優れている




( 4 )
カーペットに関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.14)

1.タフテッドカーペットは、パイル糸をうね状に並べて基布に接着固定した敷物である。


2.ウィルトンカーペットは、基布とパイル糸を同時に織り込んだ、機械織りの敷物である。


3.ニードルパンチカーペットは、シート状の繊維で基布を挟み、針で刺して上下の繊維を絡ませた敷物である。


4.タイルカーペットは、バッキング材を裏打ちしたタイル状敷物である。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
パイル糸をうね状(波状)に並べて基布に接着固定したカーペットは、コードカーペットである。タフテッドカーペットは、基布にミシン針によってパイルを植え付け、基布の裏から固着剤で加工したカーペットである。

2.◯
ウィルトンカーペットとは、基布とパイル糸を同時に織り込む機械織りで製造されたのカーペットである。

3.◯
ニードルパンチカーペットとは、シート状の繊維で基布を挟み、針で刺して上下の繊維を絡ませて製造されたカーペットである。

4.◯
タイルカーペットとは、タフテッドカーペットなどにバッキング材を裏打ちしたタイル状のカーペットで、OAフロアなどに使用される。






2023年03月13日

2級建築施工管理技士 建築学 構造力学 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 構造力学 】

< 反力及び応力を求める問題 >

( 1 )
図に示す単純梁ABに集中荷重P1及びP2が作用するとき、CD間に作用するせん断力の値の大きさとして、正しいものはどれか。(令和4年前期_No.9)

2K_R04Z_No.09_単純梁の集中荷重.jpg

1.1 kN 2.3 kN 3.4 kN 4.5 kN


答え

  1

[ 解答解説 ]
点AニおけるモーメントをMAとすると、
MA = 0より
MA = 3kN × 2m + 6kN × 4m − VB [ kN ] × 6m =0
よって、VB = 5kN ・・・@

鉛直方向の力のつり合いより
VA [ kN ] + VB [ kN ] − 3kN − 6kN = 0
VA + VB = 9kN
@を代入して、VAについて解くと
VA = 4kN

よって、せん断力図(Q図)は以下のようになる。

R04Z_09_せん断力図.jpg

VA = 4kNより、A点はプラス方向に4とし、C点へせん断力が伝わる。
P1 = 3kNより、C点で 4 – 3 = 1kNとなり、D点まで伝わる。
よって、CD間に作用するせん断力は1kNとなる。
D点では、P2 = 6kNにより、1-6 =−5kNとなり、B点へ伝わる。
B点は、VB = −5kNより、−5 + 5 = 0kNとなり、
せん断力図が完成する。

ゆえに、CD間に作用するせん断力は、1kNなので、
正答肢は 1




( 2 )
図に示す単純梁ABに等変分布荷重が作用するとき、支点Aの垂直反力VA及び支点Bの垂直反力VBの大きさの比率として、正しいものはどれか。(令和3年後期_No.9)

2K_R03_No.09_単純梁の等変分布荷重.jpg
 1.VA:VB=1:1

 2.VA:VB=2:1

 3.VA:VB=3:1

 4.VA:VB=4:1


答え

  2

[ 解答解説 ]
図-1のように、等変分布荷重、梁の長さを仮定する。

2K_R03_No.09_単純梁の等変分布荷重_図1.jpg
図-1

仮定した等変分布荷重を集中荷重に置き換えると図-2のようになる。
(三角形の重心の位置)

ΣV = 0 より、
VA – 9 + VB = 0
VA + VB = 9 ・・・@
支点Aは回転支点なので、モーメントMAは発生しない。
よって、
MA = 9 × 1 − VB × 3 = 0
  3VB = 9
  VB = 3 kN(上向き)
@に代入して、
VA + 3 = 9
VA = 6 kN(上向き)

∴ VA : VB = 6:3 = 2;1




( 3 )
図に示す単純梁ABにおいて、点Cにモーメント荷重Mが作用したとき、点Dに生じる応力の値の大きさとして、正しいものはどれか。(令和3年前期_No.9)

2K_R03Z_No.09_単純梁の1点にモーメントC.jpg

1.せん断力は、1kNである。

2.せん断力は、2kNである。

3.曲げモーメントは、3kN・mである。

4.曲げモーメントは、4kN・mである。


答え

  1

[ 解答解説 ]

2K_R03Z_No.09_単純梁の1点にモーメントC_図1.jpg
            図-1


図-1のように、各支点の垂直反力とVA、VB と仮定し、支点Aは、回転支点なので、モーメントは発生しないことを利用する。

MA = Mc – VB × 6 = 0
MA = – 6 – VB × 6 = 0
      – 6VB = 6
VB = – 1 [ kN ] (上向き)
答えがマイナスなので逆向きとなり、
VB = 1 [ kN ](下向き)

点Dの各応力を求めたいので、点Dより右半分 図-2で考える。

              2K_R03Z_No.09_単純梁の1点にモーメントC_図2.jpg
                  図-2

曲げモーメントは、
MD = 1 × 2 = 2 [ kN・m ]

せん断力は、
QD – 1 = 0
QD = 1 [ kN ]

∴ 正しいものは 1となる。




( 4 )
図に示す単純梁に集中荷重P1及びP2が作用したとき、支点Aの鉛直方向の反力の値の大きさとして、正しいものはどれか。(令和2年後期_No.9)

2K_R02_No.09_単純梁の集中荷重.jpg

1.4kN

2.5kN

3.6kN

4.8kN



答え

  3

[ 解答解説 ]
支点Aにおける反力をPAとすると、P1、P2の反力であるPAは上向きの力が生じる。支点BにおけるモーメントをMBとすると、モーメントのつり合いより
MB = 0
である。

モーメントの方向を、時計方向を正、反時計方向を負とすると、MBは次のようになる。

MB = +PA ×( 1 + 2 + 2 ) −P1 ×(2+2)–P2 × 2 = 0 [ kN・m ]

P1 = 5kN、P2 = 5kN より

+ 5PA ~ 5 × 4 − 5 × 2 = 0

PA – 4 − 2 = 0

PA = 6 [ kN ]




( 5 )
図に示す単純梁にモーメント荷重が作用したとき、支点Bに生じる鉛直反力の値の大きさとして、正しいものはどれか。(令和元年後期_No.9)

2K_R01K_No.09_単純梁へのモーメント荷重.jpg

1.12kN

2.6kN

3.4kN

4.3kN


答え

  3

[ 解答解説 ]
モーメント荷重に対するB点の反力をVBとすると、以下の図のようになる。

 2K-R01K_9.jpeg

A点におけるモーメントのつりあいより

MA = VB × 3 =3VB ・・・・@

題意よりM = 12 [ kN・m ] を@式に代入して、

12 = 3VB
VB = 4 [ kN・m ] となる。

したがって、正答は、3となる。




( 6 )
図に示す張り出し梁の点C に集中荷重P が作用したとき、点D に生じる応力の値の大きさとして、正しいものはどれか。(令和元年前期_No.9)

2K_R01_No.09_キャンチレバーヘの集中荷重.jpg

1. せん断力 Q= 1 kN

2. せん断力 Q= 2 kN

3. モーメントM= 2 kN・m

4. モーメントM= 3 kN・m



答え

  3

[ 解答解説 ]
張り出し梁(キャンティレバー)の各応力を次のように定める。

2K_R01_No.09_カンチレバーヘの集中荷重.jpg

鉛直方向の力のつり合いより、
VA + VB − P = 0
VA + VB = 2kN ・・@

点Bでのモーメントは
MB = P・a = 2kN × 2m = 4 kN・m

点Aでのモーメントは
MA =( 3 + 3 + 2 )× 2kN +( 3 + 3 )× (–VB) = 0
   16kN = 6VB
    VB =8/3
∴ @より
VA + 8/3 = 2kN
VA = -2/3(上向き)
よって、D点でのせん断力は 2/3 kN

D点のモーメントを求めると、D点から左側をみて、
MD = 3m × VA
  = 3 ×(2/3)
  = 2 kN・m
よって、正答は3となる。

尚、張り出し梁(キャンティレバー)のせん断力とモーメント図は次のとおりである。

2K_R01_No.09_せん断図.jpg
      せん断力図(Q図)

2K_R01_No.09_モーメント図.jpg
      モーメント図(M図)




( 7 )
図に示す片持ち梁に等変分布荷重が作用したとき、C 点に生じる応力の値として正しいものはどれか。(平成30年後期_No.9)

2K_H30K_No.09_方持梁への等分布荷重.jpg

1. せん断力は、3 kN である。

2. せん断力は、9 kN である。

3. 曲げモーメントは、4.5 kN・m である。

4. 曲げモーメントは、13.5 kN・m である。



答え

  4

[ 解答解説 ]
等分布荷重を集中荷重に置き換えると下記のようになる。
2K_H30K_No.09_片持梁への等分布荷重+.jpg

B点におけるモーメントMBを求める。
- 3 kN/m × 3m /2 × 4m =18 kN・m

これより、モーメント図は下記のようになり、C点におけるモーメントを求めると下記のようになる。

2K_H30K_No.09_片持梁への等分布荷重(M図).jpg

18 kN・m × 3/4 = 13.5 kN・mとなる。
ゆえに、正解は4となる。




( 8 )
図に示す単純梁に等分布荷重が作用したとき、支点に生じる鉛直反力VA及びVBの値の大きさの組合せとして、正しいものはどれか。(平成30年前期_No.9)

2K_H30KZ_No.09_単純梁の等分布荷重.jpg

1. VA=2.0kN、VB=4.0kN

2. VA=2.5kN、VB=3.5kN

3. VA=3.0kN、VB=3.0kN

4. VA=3.5kN、VB=2.5kN


答え

  2

[ 解答解説 ]
等分布荷重を集中荷重に置き換えて示すと下記のようになる。

H30_GZ_09_単純梁への等分布荷重.jpg
鉛直方向の力のつり合いより、

VA + VB = 6 kN ( = 2 kN/m × 3m )・・・@

B点におけるモーメントのつり合いより

MB = 6m × VA + 2.5m ×(–6kN )= 0

∴ VA = 2.5 kN

@に代入して、VB = 3.5 kN

よって、正解は 2となる。





< モーメントを求める問題 >

( 1 )
図に示す片持ち梁ABの点Cに曲げモーメントMが作用する場合の曲げモーメント図として、正しいものはどれか。ただし、曲げモーメントは、材の引張側に描くものとする。(令和4年前期_No.10)

2K_R04Z_No.10_片持ち梁のC点に曲げモーメントM.jpg

2K_R04Z_No.10_モーメント図1.jpg2K_R04Z_No.10_モーメント図2.jpg
2K_R04Z_No.10_モーメント図3.jpg2K_R04Z_No.10_モーメント図4.jpg


答え

  2

[ 解答解説 ]
片持ち梁に集中モーメントが生じている場合のモーメント図は、下図のようになる。

R04Z_10_片持ち梁先端曲げモーメント図.jpg

AC間はなんの荷重も作用していないフリーの状態である。
C点で曲げモーメントが生じているので、選択肢2 のようになる。




( 2 )
図に示す単純梁ABのBC間に等分布荷重wが作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。ただし、曲げモーメントは、材の引張側に描くものとする。(令和3年後期_No.10)

 2K_R03_No.10_単純梁の半分に等分布荷重が作用.jpg

2K_R03_No.10_モーメント図1.jpg2K_R03_No.10_モーメント図2.jpg

2K_R03_No.10_モーメント図3.jpg2K_R03_No.10_モーメント図4.jpg


答え

  2

[ 解答解説 ]
集中荷重での曲げモーメント図は「力×距離」より、比例(直線)となる。

等分布荷重での曲げモーメント図は、反力の「力 × 距離 」– 荷重の「力 × 距離」より、2次曲線となる。

よって、A〜C区間は直線、C〜B区間は曲線となり、肢2又は肢4になる。

また、支点Aは回転支点であるから、モーメントは発生しないため、肢4は不適切である。

∴、正解は 2となる。




( 3 )
図に示す片持梁ABにおいて、点Aに集中荷重P及び点Cに集中荷重3Pが同時に作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。ただし、曲げモーメントは、材の引張側に描くものとする。(令和3年前期_No.10)

2K_R03Z_No.10_片持ち梁の中点に集中荷重.jpg

 2K_R03Z_No.10_モーメント図1.jpg2K_R03Z_No.10_モーメント図2.jpg

 2K_R03Z_No.10_モーメント図3.jpg2K_R03Z_No.10_モーメント図4.jpg


答え

  2

[ 解答解説 ]
A点には、モーメントが発生しないので、1のM図は誤りである。

また、C点には上部から荷重がかかってるので、モーメントは下側に発生する。
ゆえに、3のM図は誤りである。

B点のモーメントMBは、

MB = P ×ℓ +(−3P)× ℓ/2
  =−1P ℓ/2

よって、B点には反時計方向の曲げモーメントが生じる。(上側が引っ張り側になる)

∴ 正解は2となる。

単純梁のこの荷重条件の時のモーメントのおおよその形状は覚えておく必要がある。




( 4 )
図に示す単純梁に等変分布荷重が作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。ただし、曲げモーメントは、材の引張側に描くものとする。(令和2年後期_No.10)

2K_R02_No.10_単純梁の等変分布荷重.jpg

2K_R02_No.10_モーメント図1.jpg2K_R02_No.10_モーメント図2.jpg

2K_R02_No.10_モーメント図3.jpg2K_R02_No.10_モーメント図4.jpg


答え

  3

[ 解答解説 ]
単純梁に等分布荷重が作用したときの曲げモーメントは次のようになる。
両端はピン構造なので、モーメントは 0

2K_R02_No.10_単純梁の等変分布荷重のモーメント.jpg

したがって、この単純梁への荷重(応力)が偏って、等変分布荷重になった場合はの曲げモーメントは次のようになる。

2K_R02_No.10_単純梁の等変分布荷重のモーメント.jpg

ゆえに、正解は3となる。




( 5 )
図に示す単純梁に集中荷重2P及び3Pが作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。ただし、曲げモーメントは材の引張側に描くものとする。(令和元年後期_No.10)

2K_R01K_No.10_単純梁への集中荷重.jpg

2K_R01K_No.10_モーメント図1.jpg2K_R01K_No.10_モーメント図2.jpg

2K_R01K_No.10_モーメント図3.jpg2K_R01K_No.10_モーメント図4+.jpg


答え

  2

[ 解答解説 ]
単純梁に集中荷重 2P及び3Pが作用したときの曲げモーメント図は、集中荷重2Pのみが作用したときの曲げモーメントと集中荷重3Pのみが作用したときの曲げモーメント図との足し合わせとなるので、図3のようになる。ゆえに、正解は2。

2K-R01K_10_2Pのモーメント図.jpeg
図1 集中荷重 2P のみが作用した問いの曲げモーメント図

2K-R01K_10_3Pのモーメント図.jpeg
図2 集中荷重 3P のみが作用した問いの曲げモーメント図

2K-R01K_10_2Pと3Pの合成モーメント図.jpeg
図3 図1と図2の曲げモーメント図を合成した曲げモーメント図




( 6 )
図に示すラーメンに集中荷重P が作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。ただし、曲げモーメントは材の引張り側に描くものとする。(令和元年前期_No.10)

2K_R01_No.10_ラーメンへの集中荷重.jpg

2K_R01_No.10_モーメント図1.jpg2K_R01_No.10_モーメント図2.jpg

2K_R01_No.10_モーメント図3.jpg2K_R01_No.10_モーメント図4.jpg


答え

  2

[ 解答解説 ]
ラーメン静定構造図の各応力と次のように仮定する。

 2K_R01_No.10_ラーメン静定構造.jpg

@ X方向のつり合いより、ΣX = 0
 HA = P
 HB はすべり支承なのでゼロ

この時点で、D点にはモーメントが発生しないので、
正答は 1. 又は 2. に限定される。

A Y方向のつり合いより、ΣY = 0
 VA + VB = 0
 VA = – VB

B A点でのモーメントのつり合いより、ΣMA = 0
 MA = – P ×(ℓ/2) + VB × ℓ= 0
 これを解くと
    VB × ℓ= P ×(ℓ/2)
    VB = P/2(上むき)
 Aより VA = – P/2(下むき)

CE点のモーメントを計算する。
 ME = P ×(ℓ/2)
   = Pℓ/2

DAC材のC点のモーメントを計算する。
 MC = – P ×(ℓ/2) + P × ℓ
   = Pℓ/2

ゆえに、正答は 2. となる。




( 7 )
図に示す片持ち梁に集中荷重P が作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。ただし、曲げモーメントは材の引張側に描くものとする。(平成30年後期_No.10)

2K_H30K_No.10_方持梁への水平集中荷重.jpg

2K_H30K_No.10_モーメント図1.jpg2K_H30K_No.10_モーメント図2.jpg

2K_H30K_No.10_モーメント図3.jpg2K_H30K_No.10_モーメント図4.jpg


答え

  1

[ 解答解説 ]
問題の片持ち梁の節点を下記のように設定する。

2K_H30K_No.10_方持梁への水平集中荷重+.jpg

曲げモーメントは材の引張側に描くものとするとあるので、
AC間の部材は、下端部の引張側は左側に発生する。
ゆえに、1又は4に限定できる。

また、図の力が加わるとAB間の部材は下側が弓状になるこことが想像できる。よってAB材には下側の部分に引張力が発生する。同じモーメント力がそのまま伝わるので正答は1となる。
モーメントが途中で反転し、0になるようなことはない。4とはならない。




( 8 )
図に示す単純梁にモーメント荷重Mが作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。ただし、曲げモーメントは材の引張側に描くものとする。(平成30年前期_No.10)

  2K_H30KZ_No.10_単純梁へのモーメント荷重.jpg

2K_H30KZ_No.10_モーメント図1.jpg2K_H30KZ_No.10_モーメント図2.jpg

2K_H30KZ_No.10_モーメント図3.jpg2K_H30KZ_No.10_モーメント図4.jpg


答え

  1

[ 解答解説 ]

題意のモーメント荷重Mが作用する単純梁の変形を極端に作図すると下記のようになる。

H30_GZ_10_単純梁へのモーメント荷重.jpg

点Mより左側は梁の下端が引張となり、右側は梁の上側が引張となる。
従って、解答は 1となる。






2023年03月11日

2級建築施工管理技士 建築学 構造設計に関わること 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 構造設計に関わること 】

( 1 )
部材の応力度及び荷重の算定とそれに用いる係数の組合せとして、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.8)

1. 引張応力度の算定 ──── 断面二次半径

2. 曲げ応力度の算定 ──── 断面係数

3. せん断応力度の算定 ── 断面一次モーメント

4. 座屈荷重の算定 ───── 断面二次モーメント



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
引張応力度(σt)は、
σt = P/A
である。
P:引張力
A:断面積
断面二次半径は、断面二次モーメントを断面積で割った値の平方根をとったもの。

2.◯
曲げ応力度(σ)は、
σ = M/Z
である。
M:曲げモーメント
Z:断面係数
断面係数は、断面二次モーメントより算定される。

3.◯
せん断応力度(τ)を求める式としては 2つある。
平均せん断応力度は、 τ = Q/A であるが、
一般には
τy = QSx/Ixb
である。
Q:せん断力
Sx:y部分におけるX方向の断面一次モーメント
Ix:y部分におけるX方向の断面二次モーメント
b:断面の幅

4.◯
座屈荷重は、ヤング率、断面二次モーメント及び座屈長さから求まる。
P = π2 × E × I /ℓk2
E:ヤング率
I :断面二次モーメント
k2:座屈長さ




( 2 )
建築物の構造設計における荷重及び外力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.8)

1.風圧力は、その地方における過去の台風の記録に基づいて定められた風速に、風力係数を乗じて計算する。


2.地上階における地震力は、算定しようとする階の支える荷重に、その階の地震層せん断力係数を乗じて計算する。


3.床の構造計算をする場合と大梁の構造計算をする場合では、異なる単位床面積当たりの積載荷重を用いることができる。


4.雪下ろしを行う慣習のある地方では、積雪荷重を低減することができる。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
風圧力は、速度圧に風力係数を乗じて計算しなければならない。(建築基準法施行令第87条第1項)

2.◯
建築基準法施行令第88条第1項に「建築物の地上部分の地震力については、当該建築物の各部分の高さに応じ、当該高さの部分が支える部分に作用する全体の地震力として計算するものとし、その数値は、当該部分の固定荷重と積載荷重との和(第86条第2項ただし書きの規定により特定行政庁が指定する多雪区域においては、更に積雪荷重を加えるものとする。)に当該高さにおける地震層せん断力係数を乗じて計算しなければならない。」と規定されている。したがって、地上階における地震力は、算定しようとする階の支える荷重に、その階の地震層せん断力係数を乗じて計算する。

3.◯
建築基準法施行令第85条第1項に「建築物の各部の積載荷重は、当該建築物の実況に応じて計算しなければならない。ただし、次の表に掲げる室の積載荷重については、それぞれ同表の(い)、(ろ)又は(は)の欄に定める数値に床面積を乗じて計算することができる。」と規定されている。(い)は床の構造計算をする場合、(ろ)は大梁、柱又は基礎の構造計算をする場合、(は)は地震力を計算する場合である。したがって、床の構造計算をする場合と大梁の構造計算をする場合では、異なる単位床面積当たりの積載荷重を用いることができる。

4.◯
雪下ろしを行う慣習のある地方においては、その地方における垂直積雪量が1mを超える場合において、積雪荷重は、雪下ろしの実況に応じて垂直積雪量を1mまで減らして計算することができる。(建築基準法施行令第86条第6項)




( 3 )
建築物の構造設計における荷重及び外力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.8)

1.地震力は、建築物の弾性域における固有周期及び地盤の種類に応じて算定する。


2.バルコニーの積載荷重は、共同住宅の用途に供する建築物より学校の方が大きい。


3.多雪区域における地震力の算定に用いる荷重は、建築物の固定荷重と積載荷重の和に積雪荷重の1/2を加えたものとする。


4.建築物を風の方向に対して有効にさえぎる防風林がある場合は、その方向における速度圧を1/2まで減らすことができる。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
建築基準法施行令第88条第1項により、建築物の地上部分の地震力については、Rt:建築物の振動特性を表すものとして、建築物の弾性域における固有周期及び地盤の種類に応じて国土交通大臣が定める方法により算出した数値を用いて算定する旨、規定されている。

2.◯
建築基準法施行令第85条第1項の規定により、屋上広場又はバルコニーの積載荷重は、学校又は百貨店の用途に供する建築物の方が、その他の用途に供する建築物の規定値よりも大きい。したがって、バルコニーの積載荷重の規定値は、学校の方が共同住宅の用途に供する建築物より大きい。

3.×
建築基準法施行令第88条第1項の規定により、多雪区域における地震力の算定に用いる荷重は、建築物の固定荷重と積載荷重の和に積雪荷重を加えたものとする必要がある。

4.◯
建築基準法施行令第87条第3項の規定により、建築物を風の方向に対して有効にさえぎる防風林がある場合は、その方向における速度圧を1/2まで減らすことができる。




( 4 )
構造材料の力学的性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.8)

1. 一定の大きさの持続荷重によって、時間とともにひずみが増大する現象をクリープという。


2. 物体に外力を加えて変形した後に、外力を除いても、変形が残る性質を弾性という。


3. 弾性係数の一つで、垂直応力度 σ と材軸方向のひずみ度 ε との比( σ/ε )をヤング係数という。


4. 細長い材の材軸方向に圧縮力が生じているとき、その力がある限界を超えると、その材が安定を失って曲がる現象を座屈という。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
クリープとは、物体に一定の大きさの荷重が継続して作用することにより、時間とともに物体のひずみが増大する現象をいう。

2.×
物体に外力を加えて変形した後に、外力を除いても変形が残る性質はを塑性という。弾性とは、物体に外力と加えて変形した後、外力を除くと、元の形に戻って変形が残らない性質をいう。

3.◯
ヤング係数とは、弾性係数の一つで、垂直応力度σと材軸方向のひずみ度εとの比(σ/ε)をいう。ヤング係数の大きな物体は剛性が高い性質を有している。

ひずみ度と応力度の関係の比例定数がヤング係数
  σ = E・ε

2K_R01_No.08_ひずみ度とヤング係数.jpg

 応力度 σ = N/A
 ひずみ度 ε = Δℓ/ℓ
 応力度とひずみ度の関係式
  σ = E・ε
  E:ヤング係数
 この式に上式に代入して
 N/A = E・Δℓ/ℓ
 ∴ Δℓ = N・ℓ/ AE

4.◯
座屈とは、細長い材の材軸方向に圧縮力が生じているとき、その力がある限界を超えると、その材が安定を失って曲がる現象をいう。

2K_R01_No.08_座屈.jpg




( 5 )
建築物の構造設計における荷重及び外力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.8)

1.固定荷重は、建築物各部自体の体積にその部分の材料の単位体積質量及び重力加速度を乗じて計算する。


2.積雪荷重は、雪下ろしを行う慣習のある地方では、低減することができる。


3.地震力は、建築物の固定荷重又は積載荷重を減ずると小さくなる。


4.風圧力は、地震力と同時に作用するものとして計算する。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
建築物の各部の固定荷重を当該建築物の実況に応じて計算する場合は、建築物各部の体積にその部分の材料の単位体積質量と重力加速度を乗じて算定する

2.◯
雪下ろしを行う慣習のある地方においては、その地方における垂直積雪量が1mを超える場合において、積雪荷重は、雪下ろしの実況に応じて垂直積雪量を1mまで減らして計算することができる。(建築基準法施行令第86条第6項)

3.◯
建築物の地上部分の地震力は、当該部分の固定荷重と積載荷重との和に当該高さにおける地震層せん断力係数を乗じて計算しなければならないため、固定荷重又は積載荷重が小さくなると地震力も小さくなる。(建築基準法施行令第88条第1項)

4.×
短期に生ずる力の応力の組み合わせにおいて、風圧力と地震力、多雪区域を除いた積雪荷重は同時に作用しないものとして、積雪時、暴風時、地震時それぞれを計算する。(建築基準法施行令第82条第1項第二号)




( 6 )
建築物の構造設計における荷重及び外力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.8)

1.床の構造計算をする場合と大梁の構造計算をする場合では、異なる単位床面積当たりの積載荷重を用いることができる。


2.屋根面における積雪量が不均等となるおそれのある場合、その影響を考慮して積雪荷重を計算する。


3.風圧力は、その地方における過去の台風の記録に基づいて定められた風速に、風力係数のみを乗じて計算する。


4.地上階における地震力は、算定しようとする階の支える荷重に、その階の地震層せん断力係数を乗じて計算する。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
建築基準法施行令第85条第1項に「建築物の各部の積載荷重は、当該建築物の実況に応じて計算しなければならない。ただし、次の表に掲げる室の積載荷重については、それぞれ同表の(い)、(ろ)又は(は)の欄に定める数値に床面積を乗じて計算することができる。」と規定されている。(い)は床の構造計算をする場合、(ろ)は大梁、柱又は基礎の構造計算をする場合、(は)は地震力を計算する場合である。したがって、床の構造計算をする場合と大梁の構造計算をする場合では、異なる単位床面積当たりの積載荷重を用いることができる。

2.◯
積雪荷重は、屋根面における積雪量が不均等となるおそれのある場合には、その影響を考慮して計算する必要がある

3.×
建築基準法施行令第87条第1項に「風圧力は、速度圧に風力係数を乗じて計算しなければならない。」と規定されている。

4.◯
建築基準法施行令第88条第1項に「建築物の地上部分の地震力については、当該建築物の各部分の高さに応じ、当該高さの部分が支える部分に作用する全体の地震力として計算するものとし、その数値は、当該部分の固定荷重と積載荷重との和(第86条第2項ただし書きの規定により特定行政庁が指定する多雪区域においては、更に積雪荷重を加えるものとする。)に当該高さにおける地震層せん断力係数を乗じて計算しなければならない。」と規定されている。したがって、地上階における地震力は、算定しようとする階の支える荷重に、その階の地震層せん断力係数を乗じて計算する。






2023年03月10日

2級建築施工管理技士 建築学 地盤及び基礎の構造 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 地盤及び基礎の構造 】

( 1 )
基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.7)

1.べた基礎は、地盤が軟弱で、独立基礎の底面が著しく広くなる場合に用いられる。


2.杭基礎は、一般に直接基礎で建築物自体の荷重を支えられない場合に用いられる。


3.同一建築物に杭基礎と直接基礎等、異種の基礎を併用することは、なるべく避ける。


4.直接基礎の底面は、冬季の地下凍結深度より浅くする。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
べた基礎とは、直接基礎の一種で、底板のコンクリート一面と基礎の立上がりとが一体になっている基礎のことをいう。特徴として、地盤が軟弱で、独立基礎の底面が著しく広くなる場合に用いられる

2.◯
杭基礎は、一般的に地盤が軟弱で支持層が深い位置にあり、直接基礎では建物を十分支持できない場合に用いられる

3.◯
基礎は、直接地盤に支持させる直接基礎と杭に支持させる杭基礎に大別される。同一建築物に杭基礎と直接基礎など、異なる種類の基礎を併用しないようにする。

4.×
地下凍結深度とは、温水が氷点下になる地表からの深さをいう。直接基礎の底面は、冬季の地下凍結深度より深くする。




( 2 )
杭基礎に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.7)

1.場所打ちコンクリート杭工法には、アースオーガーを使用するプレボーリング拡大根固め工法がある。


2.SC杭(外殻鋼管付きコンクリート杭)は、一般に継杭の上杭として、PHC杭(遠心力高強度プレストレストコンクリート杭)と組み合わせて用いられる。


3.鋼杭は、地中での腐食への対処法として、塗装やライニングを行う方法、肉厚を厚くする方法等が用いられる。


4.既製杭工法には、鋼管の先端を加工した鋼管杭本体を回転させて地盤に埋設させる回転貫入工法がある。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
アースオーガーを使用するプレボーリング拡大根固め工法は、現場でコンクリートを打設する場所打ちコンクリート杭工法ではなく、既製コンクリート杭を挿入する既製杭工法である。

2.◯
SC杭(外殻鋼管付きコンクリート杭)は、一般に、杭を継いで用いる継杭の上部の杭、上杭としてPHC杭(遠心力高強度プレストレストコンクリート杭)と組み合わせて用いられる

3.◯
鋼杭の地中での腐食防止方法には、塗装やライニング(被覆)を行う方法や、腐食による減肉を見込んで鋼杭の肉厚を厚くする方法等がある。

4.◯
既製杭工法の回転貫入工法は、鋼管の先端を翼状に加工し、鋼管杭を回転させて地盤に鋼管杭を貫入、埋設させる工法である。




( 3 )
基礎杭に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.7)

1.既製コンクリート杭の埋込み工法のひとつで、杭の中空部を掘削しながら杭を圧入する中掘工法は、比較的杭径の大きなものの施工に適している。


2.拡径断面を有する遠心力高強度プレストレストコンクリート杭(ST杭)は、拡径部を杭の先端に使用する場合、大きな支持力を得ることができる。


3.摩擦杭は、硬い地層に杭先端を貫入させ、主にその杭の先端抵抗力で建物を支持する。


4.場所打ちコンクリート杭は、地盤を削孔し、その中に鉄筋かごを挿入した後、コンクリートを打ち込んで造る。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
中掘工法は、先端が開放されている杭の中空部にオーガーを挿入し、地盤の掘削を行い、杭を圧入する工法である。比較的杭径の大きなものの施工に適している

2.◯
プレストレストコンクリート杭(ST杭)は、杭の先端支持力をより大きく確保するために、先端部を太くした既製コンクリート杭で、大きな支持力を得ることが可能である。

3.×
杭の種類には、支持杭と摩擦杭がある。
支持杭は、軟弱地盤を貫いて硬い層まで到達させ、主としてその先端抵抗力で支持させる。摩擦杭は、大部分を杭周面の摩擦力によって支持させる。

4.◯
場所打ちコンクリート杭は、あらかじめ地盤中に削孔した抗内に、鉄筋かごを挿入した後、コンクリートを打設することにより、現場において造成する杭である。




( 4 )
地盤及び基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.7)

1.直接基礎は、基礎スラブの形式によって、フーチング基礎とべた基礎に大別される。


2.水を多く含んだ粘性土地盤では、圧密が生じやすい。


3.沖積層は、洪積層に比べ建築物の支持地盤として適している。


4.複合フーチング基礎は、隣接する柱間隔が狭い場合などに用いられる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
基礎は、直接地盤に支持させる直接基礎と、杭に支持させる杭基礎に大別される。直接基礎は、基礎スラブの形式によって、フーチング基礎べた基礎に大別される。

2.◯
圧密とは、地盤の上に荷重がかかることによって、水がしぼり出されて体積が収縮する現象をいう。水を多く含んだ粘性土地盤では、圧密が生じやすい

3.×
洪積層は、沖積層に比べて地盤が安定しており、軟弱地盤の傾向のある沖積層に比べて、建築物の支持地盤として適している

4.◯
複合フーチング基礎とは、2本以上の柱をまとめて一つのフーチングで支える形式の基礎をいう。複合フーチング基礎は、隣接する柱間隔が狭い場合などに用いられる。




( 5 )
基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.7)

1.独立フーチング基礎は、一般に基礎梁で連結する。


2.同一建築物に杭基礎と直接基礎など異種の基礎を併用することは、なるべく避ける。


3.直接基礎の鉛直支持力は、基礎スラブの根入れ深さが大きくなるほど大きくなる。


4.直接基礎の底面は、冬季の地下凍結深度より浅くする。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
独立フーチング基礎は、基礎梁で連結して用いられるのが、一般的である。

2K_R01K_No.07_独立フーチング.jpg

2.◯
基礎は、直接地盤に支持させる直接基礎と杭に支持させる杭基礎がある。同一建築物に杭基礎と直接基礎など、異なる種類の基礎を併用しないようにする。

3.◯
基礎スラブとは、基礎の底板をいう。根入れとは、地中に埋めることをいう。基礎スラブの根入れ深さを大きくすると、直接基礎の鉛直支持力は大きくなる。

4.×
地下凍結深度とは、冬季に温度が氷点下になる地点からの深さをいう。直接基礎の底面は、冬季の地下凍結深度より深くする。




( 6 )
杭基礎に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.7)

1.アースドリル工法は、オールケーシング工法やリバース工法に比べ、狭い敷地でも作業性がよい。


2.既製コンクリート杭のセメントミルク工法は、伏流水がある地盤に適している。


3.鋼杭は、地中での腐食への対処法として、塗装、ライニングを行う方法や肉厚を厚くする方法などがある。


4.既製杭の工法には、打込み工法、埋込み工法、回転貫入工法などがある。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
.アースドリル工法は、敷地境界から杭芯までの施工に必要な距離を比較的小さく設定することができ、オールケーシング工法やリバース工法に比べ、狭い敷地でも作業性がよい。

2.×
既製コンクリート杭のセメントミルク工法は、孔壁の崩壊を杭周固定液で保護するので、伏流水がある地盤には適していない。

3.◯
鋼杭の地中での腐食への対処法には、塗装やライニング(被覆)を行う方法や、腐食による減肉を見込んで鋼杭の肉厚を厚くする方法などがある。

4.◯
既製杭の工法には、打込み工法と埋込み工法があり、埋込工法にプレボーリング工法、中掘り工法、回転工法などがある。




( 7 )
地盤及び基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.7)

1. 直接基礎は、基礎スラブの形式によって、フーチング基礎とべた基礎に大別される。


2. 水を多く含んだ粘性土地盤では、圧密が生じにくい。


3. 洪積層は、沖積層に比べ建築物の支持地盤として適している。


4. 複合フーチング基礎は、隣接する柱間隔が狭い場合などに用いられる。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
基礎は、直接地盤に支持させる直接基礎と、杭に支持させる杭基礎に大別される。直接基礎は、基礎スラブの形式によって、フーチング基礎べた基礎に大別される。

2.×
圧密とは、地盤の上に荷重がかかることによって、水がしぼり出されて体積が収縮する現象をいう。水を多く含んだ粘性土地盤では、圧密が生じやすい

3.◯
洪積層は、沖積層に比べて地盤が安定しており、軟弱地盤の傾向のある沖積層に比べて、建築物の支持地盤として適している

4.◯
複合フーチング基礎とは、2本以上の柱をまとめて一つのフーチングで支える形式の基礎をいう。複合フーチング基礎は、隣接する柱間隔が狭い場合などに用いられる。




( 8 )
基礎杭に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.7)

1. 鋼管杭は、既製コンクリート杭に比べて破損しにくく、運搬や仮置きに際して、取扱いが容易である。


2. SC 杭は、外殻鋼管付きのコンクリート杭で、じん性に富み、大きな水平力が作用する杭に適している。


3. ST 杭は、先端部を軸径より太径にした遠心力高強度プレストレストコンクリート杭で、大きな支持力を得ることができる。


4. 場所打ちコンクリート杭では、地盤の種類によらず、周面摩擦力を杭の支持力に見込むことができない。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
鋼管杭は、既製コンクリート杭に比べて、破損しにくいので運搬や仮置きに際して取扱いが容易である。

2.◯
SC 杭は、外殻鋼管の付いた既製コンクリート杭で、外殻鋼管によりじん性に富み、水平方向に大きな力が作用する場所の杭に適している。

3.◯
ST 杭は、杭の先端支持力をより大きく確保するために、先端部を軸径より太径にした既製コンクリート杭で、大きな支持力を得ることが可能である。

4.×
国土交通省告示第1113号「地盤の許容応力度及び基礎ぐいの許容支持力を求めるための地盤調査の方法並びにそこ結果に基づき地盤の許容応力度及び基礎ぐいの許容支持力を定める方法等を定める件」に次のように規定されている。
「第5 基礎ぐいの許容支持力を定める方法は、基礎ぐいの種類に応じて、次の各号に定めるところによるものとする。

二 摩擦ぐいの許容支持力は、打込みぐい、セメントミルク工法による埋込みぐい又はアースドリル工法等による場所打ちぐいの場合にあっては、次の表の (1)項又は(2)項の式(基礎ぐいの周囲の地盤に軟弱な粘土質地盤、軟弱な粘土質地盤の上部にある砂質地盤又は地震時に液状化するおそれのある地盤が含まれる場合にあっては(2)項の式)、その他の基礎ぐいの場合にあっては、次の表の(1)項の式(基礎ぐいの周囲の地盤に軟弱な粘土質地盤、軟弱な粘土質地盤の上部にある砂質地盤又は地震時に液状化するおそれのある地盤が含まれない場合に限る。)によりそれぞれ計算した基礎ぐいとその周囲の地盤との摩擦力又はくい体の許容耐力のうちいずれか小さい数値とすること。」

したがって、アースドリル工法等による場所打ちコンクリート杭では、地盤の種類によらず、周面摩擦力(基礎杭とその周囲の地盤との摩擦力)を杭の支持力に見込むことができる。ただし、くい体の許容耐力より小さい数値としなければならない。






2023年03月09日

2級建築施工管理技士 建築学 木造在来軸組構法 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 木造在来軸組構法 】

@木造在来軸組構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.4)

1.構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150以下とする。


2.引張力を負担する木材の筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上とする。


3.筋かいを入れた構造耐力上必要な軸組の長さは、各階の床面積が同じ場合、2階の方が1階より大きな値となる。


4.3階建ての1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径13.5cm以上とする。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
構造耐力上主要な部分である有効細長比は、150以下とする。

2.◯
引張力を負担する筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上の木材又は径9mm以上の鉄筋を使用したものとしなければならない。(建築基準法施行令第45条第1項)

3.×
筋かいを入れた構造耐力上必要な軸組の長さは、各階の床面積が同じ場合、1階の方が2階より大きな値となる。(建築基準法施行令第46条第4項第2号)

4.◯
地階を除く階数が2を超える建築物の1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径13.5cm以上とする。(建築基準法施行令第43条第2項)




A木造在来軸組構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.4)

1. 筋かいをたすき掛けにするため、やむを得ず筋かいを欠き込む場合は、必要な補強を行う。


2. 構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、ボルト締、かすがい打、込み栓打等によりその部分の存在応力を伝えるように緊結する。


3. 筋かいの端部は、柱と梁その他の横架材との仕口に近付けず、くぎ等の金物で緊結する。


4. 階数が2以上の建築物における隅柱又はこれに準ずる柱は、原則として通し柱とする。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
建築基準法施行令第45条第4項に「筋かいには、欠込みをしてはならない。ただし、筋かいをたすき掛けにするためにやむを得ない場合において、必要な補強を行なったときは、この限りでない。」と規定されている。

2.◯
建築基準法施行令第47条第1項に「構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、ボルト締、かすがい打、込み栓打その他の国土交通大臣が定める構造方法によりその部分の存在応力を伝えるように緊結しなければならない。」と規定されている。

3.×
建築基準法施行令第45条第3項に「筋かいは、その端部を、柱とはりその他の横架材との仕口に接近して、ボルト、かすがい、くぎその他の金物で緊結しなければならない。」と規定されている。

4.◯
建築基準法施行令第43条第5項に「階数が二以上の建築物におけるすみ柱又はこれに準ずる柱は、通し柱としなければならない。ただし、接合部を通し柱と同等以上の耐力を有するように補強した場合においては、この限りでない。」と規定されている。




B木造在来軸組構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.4)

1. 構造耐力上必要な軸組の長さの算定において、9 cm角の木材の筋かいを片側のみ入れた軸組の軸組長さに乗ずる倍率は3とする。


2. 構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150 以下とする。


3. 3階建の1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径 13.5 cm 以上とする。


4. 圧縮力を負担する木材の筋かいは、厚さ 1.5 cm 以上で幅9 cm 以上とする。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
構造耐力上主要な部分である有効細長比は、150以下とする。

2.◯
構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150 以下とする。

3.◯
地階を除く階数が2を超える建築物の1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径13.5cm以上とする。(建築基準法施行令第43条第2項)

4.×
圧縮力を負担する木材の筋かいは、厚さ3cm 以上で幅9 cm 以上としなければならない。(建築基準法施行令第45条2項)






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