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2級建築施工管理技士試験
年別 一次(学科)解答解説
─────────────
令和 5年(後期)一次
令和 5年(前期)一次
令和4年(後期)一次
令和4年(前期)一次
令和3年(後期)一次
令和3年(前期)一次
令和2年(後期)学科
令和元年(後期)学科
令和元年(前期)学科
平成30年(後期)学科
平成30年(前期)学科
平成29年(後期)学科
平成29年(前期)学科
2級建築施工管理技士試験
項目別 一次(学科) 解答解説
─────────────
建 築 学環境工学
建築構造
構造力学
建築材料

 共通問題
施  工
躯体工事
 仮設工事
 土工事
 地業工事
 鉄筋工事
 型枠工事
 コンクリートの調合
 鉄骨工事
 木造軸組構法
 解体工事
仕上工事
 コンクリートブロック工事等
 防水工事
 石工事
 タイル工事
 屋根及びとい工事
 金属工事
 左官工事
 建具工事
 塗装工事
 内装工事
 仕上改修工事

施工管理
施工計画
 事前調査
 仮設計画
 材料の保管
 申請及び届出等
工程管理
 工程計画
 バーチャート工程表
 品質管理工程表
品質管理
 用  語
 鉄骨工事
 鉄筋工事
 コンクリート工事
 品質管理に関する記述
 試験及び検査
安全管理
 工事現場の安全管理
 労働安全衛生法

応用能力問題躯体工事
仕上工事

法  規建築基準法
建設業法
労働基準法
労働安全衛生法
廃棄物処理法
建設リサイクル法
消防法
騒音規制法
道路法
2級建築施工管理技士試験
年別 二次(実地) 解答解説
─────────────
令和 5年 二次検定
令和4年 二次検定
令和3年 二次検定
令和2年 実地試験
令和元年 実地試験
平成30年 実地試験
平成29年 実地試験
平成28年 実地試験
平成27年 実地試験
平成26年 実地試験
平成25年 実地試験
2級建築施工管理技士試験
項目別 二次(実地) 解答解説
─────────────
問題1 経験記述
問題2 用語の解説
問題3 工程管理
問題4 法規
問題5-A 建築工事
問題5-B 躯体工事
問題5-C 仕上工事

2級建築施工管理技士試験
過去問題
───────────── 第一次検定(学科)

令和06年 一次検定(前期)
令和05年 一次検定(前期)
令和05年 一次検定(後期)
令和04年 一次検定(前期)
令和04年 一次検定(後期)
令和03年 一次検定(前期)
令和03年 一次検定(後期)
令和02年 学科(前期)(中止)
令和02年 学科(後期)
令和01年 学科(前期)
令和01年 学科(後期)
平成30年 学科(前期)
平成30年 学科(後期)
平成29年 学科(前期)
平成29年 学科(後期)
平成28年 学科
平成27年 学科
─────────────
第二次検定(実地)

令和05年 二次検定
令和04年 二次検定
令和03年 二次検定
令和02年 実地
令和01年 実地
平成30年 実地
平成29年 実地
平成28年 実地
平成27年 実地
(建設業振興基金より)
官庁営繕の技術基準

公共建築工事標準仕様書
(令和4年度版)
建築工事編
電気設備工事編
機械設備工事編

官庁営繕事業における
BIM モデルの作成及び利用に関するガイドライン
建築工事監理指針

1章 各章共通事項序節 監督職員の立場及び業務
01節 共通事項
02節 工事関係図書
03節 工事現場管理
04節 材  料
05節 施  工
06節 工事検査及び技術検査
07節 完成図等

2章 仮設工事01節 共通事項
02節 縄張り,遣方,足場他
03節 仮設物
04節 仮設物撤去等
05節 揚重運搬機械

3章 土工事 01節 一般事項
02節 根切り及び埋戻し
03節 山留め

4章 地業工事 01節 一般事項
02節 試験及び報告書
03節 既製コンクリート杭地業
04節 鋼杭地業
05節 場所打ちコンクリート杭地業
06節 砂利,砂及び
   捨コンクリート地業等

07節 「標仕」以外の工法

5章 鉄筋工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 加工及び組立て
04節 ガス圧接
05節 機械式継手,溶接継手

6章 コンクリート工事 01節 一般事項
02節 種類及び品質
03節 材料及び調合
04節 発注、製造及び運搬
05節 普通コンの品質管理
06節 現場内運搬並びに
   打込み及び締固め

07節 養  生
08節 型  枠
09節 試  験
10節 軽量コンクリート
11節 寒中コンクリート
12節 暑中コンクリート
13節 マスコンクリート
14節 無筋コンクリート
15節 流動化コンクリート
 [ 参考文献 ]

7章 鉄骨工事 01節  一般事項
02節  材  料
03節  工作一般
04節  高力ボルト接合
05節  普通ボルト接合
06節  溶接接合
07節  スタッド,デッキプレート溶接
08節  錆止め塗装
09節  耐火被覆
10節  工事現場施工
11節  軽量形鋼構造
12節  溶融亜鉛めっき工法
13節  鉄骨工事の精度
14節  資  料

8章 コンクリートブロック工事等 01節 一般事項
02節 補強コンクリートブロック造
03節 コンクリートブロック帳壁及び塀
04節 ALCパネル
05節 押出成形セメント板
  一般事項、材料
  外壁パネル工法
  間仕切壁パネル工法
  溝掘り及び開口部の処置
     施工上の留意点

9章 防水工事 01節 一般事項
02節 アスファルト防水
03節 改質As.シート防水
04節 合成高分子系
   ルーフィングシート防水

05節 塗膜防水
06節 ケイ酸質系塗布防水
07節 シーリング

10章 石工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 外壁湿式工法
04節 内壁空積工法
05節 乾式工法
06節 床および階段の石張り
07節 特殊部位の石張り

11章 タイル工事01節 一般事項
02節 セメントモルタルによる
   陶磁器質タイル張り

03節 接着剤による
   陶磁器質タイル張り

04節 陶磁器質タイル
   型枠先付け工法

05節 「標仕」以外の工法

12章 木工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 防腐・防蟻・防虫
04節 RC造等の内部間仕切等
05節 窓、出入り口その他
06節 床板張り
07節 壁及び天井下地
08節 小屋組(標仕以外)
09節 屋根野地,軒回り他
   (標仕以外)

13章 屋根及びとい工事 01節 一般事項
02節 長尺金属板葺
03節 折板葺
04節 粘土瓦葺
05節 と  い

14章 金属工事 01節 一般事項
02節 表面処理
03節 溶接,ろう付けその他
04節 軽量鉄骨天井下地
05節 軽量鉄骨壁下地
06節 金属成形板張り
07節 アルミニウム製笠木
08節 手すり及びタラップ

15章 左官工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り
03節 床コンクリート直均し仕上げ
04節 セルフレベリング材仕上
05節 仕上塗材仕上げ
06節 マスチック塗材仕上げ
07節 せっこうプラスター塗り
08節 ロックウール吹付け

16章 建具工事 01節 一般事項
02節 アルミニウム製建具
03節 樹脂製建具
04節 鋼製建具
05節 鋼製軽量建具
06節 ステンレス製建具
07節 木製建具
08節 建具用金物
09節 自動ドア開閉装置
10節 自閉式上吊り引戸装置
11節 重量シャッター
12節 軽量シャッター
13節 オーバーヘッドドア
14節 ガラス

17章 カーテンウォール工事 01節 共通事項
02節 メタルカーテンウォール
03節 PCカーテンウォール

18章 塗装工事 01節 共通事項
02節 素地ごしらえ
03節 錆止め塗料塗
04節 合成樹脂調合ペイント塗
   (SOP)

05節 クリヤラッカー塗(CL)
06節 アクリル樹脂系
  非水分散形塗料塗(NAD)

07節 耐候性塗料塗(DP)
08節 つや有合成樹脂
  エマルションペイント塗り(EP-G)

09節 合成樹脂エマルションペイント塗
   (EP)

10節 ウレタン樹脂ワニス塗(UC)
11節 オイルステイン塗
12節 木材保護塗料塗(WP)
13節 「標仕」以外の仕様

19章 内装工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り,ビニル床タイル
   及びゴム床タイル張り

03節 カーペット敷き
04節 合成樹脂塗床
05節 フローリング張り
06節 畳敷き
07節 せっこうボード、
   その他ボード、
   及び合板張り

08節 壁紙張り
09節 断熱・防露
10節 内装材料から発生する室内空気汚染物質への対策

20章 ユニットその他工事 01節 共通事項
02節 ユニット工事等
  2 フリーアクセスフロア等
  3 可動間仕切
  4 移動間仕切
  5 トイレブース
  6 手すり
  7 階段滑り止め
  8 床目地棒
  9 黒板,ホワイトボード
 10
 11 表示
 12 タラップ
 13 煙突ライニング
 14 ブラインド
 15 ロールスクリーン
 16 カーテン,カーテンレール
03節 プレキャスト
   コンクリート工事

04節 間知石及び
   コンクリート間知ブロック積み

05節 敷地境界石標

21章 排水工事 01節 共通事項
02節 屋外雨水排水
03節 街きょ,縁石,側溝

22章 舗装工事01節 共通事項
02節 路  床
03節 路  盤
04節 アスファルト舗装
05節 コンクリート舗装
06節 カラー舗装
07節 透水性アスファルト舗装
08節 ブロック系舗装
09節 砂利敷き
10節 補  修
11節 「標仕」以外の舗装
12節 用  語

23章 植栽,屋上緑化工事 01節 共通事項
02節 植栽基盤
03節 植  樹
04節 芝張り,吹付けは種
   及び地被類

05節 屋上緑化

原発・放射能

>放射能について正しく学ぼう
>内部被ばくを考える市民研究会
>国際環境NGO FoE Japan
>代々木市民観測所
>チェルノブイリへのかけはし
>放射線防護の仕方(緊急時編)
>放射線防護の仕方(日常編)
>放射線防護の仕方(食品編)
>セシウム汚染全国マップ
>Sv/Bq換算ツール
>経口時の年齢換算計算ツール
>Fukushima Voice version 2
>Simply Info
>日本原子力産業協会
原子力発電を考える
>グリーンアクション
>サイエンス・メディア・センター
>バンクーバー食品放射能モニタリング
>東京江戸川放射線
>品川区ママ友からの 放射線情報便
>福島30年プロジェクト
>全国の空間線量率
>村田 光平 オフィシャルサイト
>国会事故調査委員会
>福島第一原発カメラ(LIVE)
>全国放射線量測定マップ

2023年03月09日

2級建築施工管理技士 建築学 木造在来軸組構法 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 木造在来軸組構法 】

@木造在来軸組構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.4)

1.構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150以下とする。


2.引張力を負担する木材の筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上とする。


3.筋かいを入れた構造耐力上必要な軸組の長さは、各階の床面積が同じ場合、2階の方が1階より大きな値となる。


4.3階建ての1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径13.5cm以上とする。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
構造耐力上主要な部分である有効細長比は、150以下とする。

2.◯
引張力を負担する筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上の木材又は径9mm以上の鉄筋を使用したものとしなければならない。(建築基準法施行令第45条第1項)

3.×
筋かいを入れた構造耐力上必要な軸組の長さは、各階の床面積が同じ場合、1階の方が2階より大きな値となる。(建築基準法施行令第46条第4項第2号)

4.◯
地階を除く階数が2を超える建築物の1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径13.5cm以上とする。(建築基準法施行令第43条第2項)




A木造在来軸組構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.4)

1. 筋かいをたすき掛けにするため、やむを得ず筋かいを欠き込む場合は、必要な補強を行う。


2. 構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、ボルト締、かすがい打、込み栓打等によりその部分の存在応力を伝えるように緊結する。


3. 筋かいの端部は、柱と梁その他の横架材との仕口に近付けず、くぎ等の金物で緊結する。


4. 階数が2以上の建築物における隅柱又はこれに準ずる柱は、原則として通し柱とする。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
建築基準法施行令第45条第4項に「筋かいには、欠込みをしてはならない。ただし、筋かいをたすき掛けにするためにやむを得ない場合において、必要な補強を行なったときは、この限りでない。」と規定されている。

2.◯
建築基準法施行令第47条第1項に「構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、ボルト締、かすがい打、込み栓打その他の国土交通大臣が定める構造方法によりその部分の存在応力を伝えるように緊結しなければならない。」と規定されている。

3.×
建築基準法施行令第45条第3項に「筋かいは、その端部を、柱とはりその他の横架材との仕口に接近して、ボルト、かすがい、くぎその他の金物で緊結しなければならない。」と規定されている。

4.◯
建築基準法施行令第43条第5項に「階数が二以上の建築物におけるすみ柱又はこれに準ずる柱は、通し柱としなければならない。ただし、接合部を通し柱と同等以上の耐力を有するように補強した場合においては、この限りでない。」と規定されている。




B木造在来軸組構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.4)

1. 構造耐力上必要な軸組の長さの算定において、9 cm角の木材の筋かいを片側のみ入れた軸組の軸組長さに乗ずる倍率は3とする。


2. 構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150 以下とする。


3. 3階建の1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径 13.5 cm 以上とする。


4. 圧縮力を負担する木材の筋かいは、厚さ 1.5 cm 以上で幅9 cm 以上とする。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
構造耐力上主要な部分である有効細長比は、150以下とする。

2.◯
構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150 以下とする。

3.◯
地階を除く階数が2を超える建築物の1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径13.5cm以上とする。(建築基準法施行令第43条第2項)

4.×
圧縮力を負担する木材の筋かいは、厚さ3cm 以上で幅9 cm 以上としなければならない。(建築基準法施行令第45条2項)






2023年03月08日

2級建築施工管理技士 建築学 鉄骨構造 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 鉄骨構造 】

( 1 )
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.5)

1.圧縮材は、細長比が小さいものほど座屈しやすい。


2.軽量鉄骨構造に用いる軽量形鋼は、通常の形鋼に比べ、部材にねじれや局部座屈が生じやすい。


3.鉄骨構造の柱は、鉄筋コンクリート構造の柱に比べ、小さな断面で大きな荷重に耐えることができる。


4.大空間を必要とする建築物に用いる長大な梁は、軽量化を図るためにトラス梁とすることが多い。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
細長比とは、部材の細長さを示すもので、細長いものほど細長比が大きい。したがって、圧縮材は、細長比が大きいものほど、細長くなり、座屈しやすい

2.◯
軽量鉄骨構造に用いる軽量形鋼は、通常の形鋼に比べて、厚みが小さく軽量に製造されており、強度が低いので、部材にねじれや局部座屈が生じやすい

3.◯
鉄骨構造の骨組の部材は、鉄筋コンクリート構造の部材に比べて、部材の断面積当たりの強度が高く小さな断面の部材で大きな荷重に耐えることが可能である。

4.◯
トラス構造とは、三角形を組み合わせた構成の構造形式で、比較的細い部材で、大きな空間をつくることができるという特徴がある。




( 2 )
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.6)

1.フィラープレートは、厚さの異なる板をボルト接合する際に、板厚の差による隙間を少なくするために設ける部材である。


2.添え板(スプライスプレート)は、梁のウェブの座屈防止のために設ける補強材である。


3.柱の形式には、形鋼等の単一材を用いた柱のほか、溶接組立箱形断面柱等の組立柱がある。


4.合成梁に用いる頭付きスタッドは、鉄骨梁と鉄筋コンクリート床スラブが一体となるように設ける部材である。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
フィラープレートとは、厚さの異なる板をボルト接合する際に、板厚の差による隙間を少なくするために挿入する板状の部材をいう。

2.×
添え板(スプライスプレート)は、柱や梁の高力ボルト接合に用いられる部材である。梁のウェブの座屈防止のために設ける補強材は、スチフナーである。
R04Z_06_スチフナー.jpg

3.◯
鉄骨構造の柱の形式には、H形鋼等の形鋼の単一材を用いた柱のほか、溶接組立箱形断面柱等の組立柱がある。

4.◯
頭付きスタッドとは、鉄骨と鉄筋コンクリートで構成される合成梁において、鉄骨に対するコンクリートの付着性をよくするために設けられる部材である。

R04Z_06_頭付きスタッド溶接.jpg




( 3 )
鉄骨構造の一般的な特徴に関する記述として、鉄筋コンクリート構造と比べた場合、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.5)

1.骨組の部材は、工場で加工し、現場で組み立てるため、工期を短縮しやすい。


2.骨組の部材は、強度が高いため、小さな断面の部材で大きな荷重に耐えることができる。


3.構造体は、剛性が大きく、振動障害が生じにくい。


4.同じ容積の建築物では、構造体の軽量化が図れる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
鉄骨構造の骨組の部材は、工場で加工し、現場で組み立てるので、現場での加工が不要なため、工期を短縮しやすい

2.◯
鉄骨構造の骨組の部材は、鉄筋コンクリート構造の部材に比べて、部材の断面積当たりの強度が高く、小さな断面の部材で大きな荷重に耐えることが可能である。

3.×
鉄骨構造の構造体は、鉄筋コンクリート構造の構造体に比べて、剛性が小さく、振動障害が発生しやすい

4.◯
鉄骨構造の構造体は、鉄筋コンクリート構造に比べて、小さな断面の部材で大きな荷重に耐えることが可能なので、同じ容積の建築物では構造体の軽量化が可能である。




( 4 )
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.6)

1.ガセットプレートは、節点に集まる部材相互の接合のために設ける部材である。


2.添え板(スプライスプレート)は、梁のウェブの座屈防止のために設ける補強材である。


3.ダイアフラムは、柱と梁の接合部に設ける補強材である。


4.合成梁に用いる頭付きスタッドは、鉄骨梁と鉄筋コンクリート床スラブが一体となるように設ける部材である。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
ガセットプレートは、節点おける部材相互の接合に用いられる部材である。

2K_R02_No.06_ガセットプレート.jpg

2.×
添え板(スプライスプレート)は、柱や梁の継手の接合に用いられる部材である。梁のウェブの座屈防止のために設ける補強材は、スチフナーである。

2K_R02_No.06_スチフナー.jpg

3.◯
ダイアフラムは、柱と梁の接合部に設ける補強材である。

2K_R02_No.06_内ダイアフラム.jpg

4.◯
頭付きスタッドとは、鉄骨と鉄筋コンクリート構成される合成梁において、鉄骨に対するコンクリートの付着性をよくするために設けられる部材である。

2K_R02_No.06_頭付きスタッド.jpg




( 5 )
鉄骨構造の一般的な特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.5)

1.トラス構造は、比較的細い部材による三角形を組み合わせて構成し、大きな空間をつくることができる。


2.H形鋼の大梁に架けられる小梁には、大梁の横座屈を拘束する働きがある。


3.柱脚の形式には、露出形式、根巻き形式、埋込み形式がある。


4.鋼材は不燃材料であるため、骨組は十分な耐火性能を有する。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
トラス構造は、三角形を組み合わせた構成の構造形式で、比較的細い部材で大きな空間をつくることができるという特徴を有している。

2.◯
小梁は、大梁の座屈防止のため、また、スラブの荷重を分散して受けるために用いられる。

3.◯
柱脚の形式には、コンクリートに埋め込まない「露出形式」、根巻きコンクリートを建て込む「根巻き形式」、基礎コンクリートに埋め込む「埋込み形式」がある。

4.×
鋼材は不燃材料ではあるが、高温になると強度が低下し、骨組は十分な耐火性能を有していない。したがって、必要な耐火時間に応じた耐火被覆をする必要がある




( 6 )
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.6)

1.ダイアフラムは、梁から柱へ応力を伝達するため、仕口部に設ける。


2.エンドタブは、溶接時に溶接線の始終端に取り付けられる。


3.丸鋼を用いる筋かいは、主に引張力に働く。


4.スチフナーは、ボルト接合の継手を構成するために、母材に添える。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
ダイアフラムとは、鉄骨構造の梁から柱へ応力を伝達するため、仕口部(部材の接合部分)に設ける補強材である。

2.◯
エンドタブとは、溶接時に溶接線の始端部、終端部に取り付けられる補助部材をいう。

3.◯
筋かいとは、柱と梁により構成される方形の構面に対角線状に入れる補強材のことをいう。鋼材は引張力に対抗する部材であり、丸鋼を用いる筋かいは、主に引張力に働く部材である。

4.×
設問は、スプライスプレートの説明である。スチフナーは、梁のウェブの座屈防止のために設けられる補強材のことである。




( 7 )
鉄骨構造の接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.6)

1.高力ボルト接合の摩擦面には、ショットブラスト処理などによる一定の値以上のすべり係数が必要である。


2.隅肉溶接は、母材の端部を切り欠いて開先をとり、そこに溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくるものである。


3.応力を伝達させる主な溶接継目の形式は、完全溶込み溶接、部分溶込み溶接、隅肉溶接である。


4.溶接と高力ボルトを併用する継手で、高力ボルトを先に締め付ける場合は両方の許容耐力を加算してよい。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
すべり係数とは、摩擦接合面のすべりにくさを表す値で、値が大きいほどすべりにくいことを表す。高力ボルト接合は、接合面の摩擦力により圧力を伝達するので、ショットブラスト処理などによる一定の値以上のすべり係数が必要である。ショットブラスト処理とは、研磨剤の噴射により部材の表面をザラザラに加工する処置方法である。

2.×
母材の端部を切り欠いて開先をとり、そこに溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくる溶接は、突合せ溶接である。隅肉溶接とは、部材の入隅部に溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくる溶接をいう。

3.◯
鉄骨構造の接合における応力を伝達させる主な溶接継目の形式には、完全溶込み溶接、部分溶込み溶接、隅肉溶接がある。

4.◯
溶接と高力ボルトを併用する継手で、高力ボルトを先に締め付ける場合は両方の許容耐力を加算することができる




( 8 )
鉄骨構造の接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.6)

1. 完全溶込み溶接とは、溶接部の強度が母材と同等以上になるように全断面を完全に溶け込ませる溶接である。


2. 隅肉溶接とは、母材の隅部分を溶接する方法で、重ね継手には用いない。


3. 一定規模以下の建築物の構造耐力上主要な部分の接合を普通ボルト接合とする場合には、ボルトが緩まないようにナットを溶接したり二重にするなどの戻り止めの措置を講じる。


4. 支圧接合とは、ボルト軸部のせん断力と部材の支圧によって応力を伝える接合方法である。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
完全溶込み溶接とは、溶接部の強度が母材と同等以上になるよう、全断面を完全に溶け込ませる溶接をいい、突合せ継手などの溶接に用いられる。

2K_R01_No.06_完全溶込み溶接.jpg

2.×
隅肉溶接とは、母材の隅部分を溶接する方法で、重ね継手T継手などの溶接に用いられる。

2K_R01_No.06_すみ肉溶接.jpg

3.◯
建築基準法施行令第67条1項に次のように規定されている。「構造耐力上主要な部分である鋼材の接合は、接合される鋼材が炭素鋼であるときは高力ボルト接合、溶接接合若しくはリベット接合(構造耐力上主要な部分である継手又は仕口に係るリベット接合にあっては、添板リベット接合)又はこれらと同等以上の効力を有するものとして国土交通大臣の認定を受けた接合方法に、接合される鋼材がステンレス鋼であるときは高力ボルト接合若しくは溶接接合又はこれらと同等以上の効力を有するものとして国土交通大臣の認定を受けた接合方法に、それぞれよさなければならない。ただし、軒の高さが9m以下で、かつ、張り間が13m以下の建築物(延べ面積が3,000m2が超えるものを除く。)にあっては、ボルトが緩まないように次の各号のいずれかに該当する措置を講じたボルト接合によることができる。

一 当該ボルトをコンクリートで埋め込むこと。

二 当該ボルトに使用するナットの部分を溶接すること。

三 当該ボルトにナットを二重に使用すること。

四 前三号に掲げるもののほか、これらと同等以上の効力を有する戻り止めをすること。」

したがって、一定規模以下の建築物の構造耐力上主要な部分の接合を普通ボルト接合とする場合には、ボルトが緩まないようにナットを溶接したり、二重にするなどの戻り止めの措置を講じる必要がある。

4.◯
支圧接合とは、ボルト軸部のせん断力と部材の支圧によって、応力を伝える、ボルトによる鉄骨の接合方法をいう。




( 9 )
鉄骨構造の一般的な特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.5)

1.軽量鉄骨構造に用いる軽量形鋼は、通常の形鋼に比べて、部材にねじれや局部座屈が生じやすい。


2.鉄筋コンクリート構造に比べ、鉄骨構造の方が架構の変形能力が高い。


3.鋼材は不燃材料であるため、骨組は十分な耐火性能を有する。


4.鉄筋コンクリート構造に比べ、鉄骨構造の方が大スパンの建築物を構築できる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
軽量鉄骨構造に用いる軽量形鋼は、通常の形鋼に比べて、厚みが小さく軽量に製造されており強度が低いので、部材にねじれや局部座屈が生じやすい

2.◯
鉄骨構造は、鉄筋コンクリート構造に比べ、架構の変形能力が高い

3.×
鋼材は不燃材料ではあるが、高温になると強度が低下し、骨組は十分な耐火性能を有しているとはいえない。したがって、断熱性のある材料で耐火被覆する必要がある

4.◯
鉄骨構造は、鉄筋コンクリート構造に比べ、柱間隔(スパン)の大きな大スパンの建築物を構築することが可能である。




( 10 )
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.6)

1.丸鋼を用いる筋かいは、主に引張力に働く部材である。


2.スチフナーは、節点に集まる部材相互の接合に用いられる鋼板である。


3.エンドタブは、溶接時に溶接線の始終端に取り付けられる補助部材である。


4.裏当て金は、完全溶込み溶接を片面から行うために、溶接線に沿って開先ルート部の裏側に取り付けられる鋼板である。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
筋かいとは、柱と梁により構成される方形の構面に斜めに入れる補強材のことをいう。鋼材は引張力に対抗する部材で、丸鋼を用いる筋かいは、主に引張力に働く部材である。

2.×
節点に集まる部材相互の接合に用いられる鋼板はガセットプレートである。スチフナーとは、H形鋼の座屈防止のために用いられる鋼板をいう。

2K_R01K_No.06_ガセットプレート.jpg

2K_R01K_No.06_スチフナー.jpg

3.◯
エンドタブとは、溶接時に溶接線の始端部、終端部に取り付けられる補助部材をいう。

4.◯
裏当て金とは、完全溶込み溶接を片面から行うために、溶接線に沿って開先ルート部の裏側に取り付けられる鋼板をいう。なお、開先とは溶接しやすくするために部材に施す切り欠きをいい、ルート部とは開先の基部をいう。

2K_R01K_No.06_エンドタブと裏当て金.jpg




( 11 )
鉄骨構造の一般的な特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.5)

1.圧縮材は、細長比が小さいものほど座屈しやすい。


2.柱脚の形式には、露出形式、根巻き形式、埋込み形式がある。


3.鉄筋コンクリ−ト構造に比べ、同じ容積の建築物では、構造体の軽量化が図れる。


4.トラス構造は、比較的細い部材で三角形を構成し、大きな空間をつくることができる構造である。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
座屈とは、細長い材の材軸方向に圧縮力が生じているとき、その力がある限界を超えると、その材が安定を失って曲がる現象をいう。また、細長比(λ)は次式で与えられる。

細長比(λ)= 座屈長さ(ℓk)/ 断面二次半径( i )

座屈長さが大きくなるほど、また、断面二次半径が小さくなるほど、細長比が大きくなる。すなわち、細長い圧縮材となり、細長比が大きいほど、座屈しやすい。

2.◯
鉄骨の柱脚の形式には、露出形式、根巻き形式、埋込み形式等がある。

3.◯
鉄筋コンクリ−ト構造に比べ、同じ容積の建築物では、構造体の軽量化が図れる。

4.◯
トラス構造は、比較的細い部材で三角形を構成し、大きな空間をつくることができる構造である。




( 12 )
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.6)

1.厚さの異なる板をボルト接合する際に設けるフィラープレートは、板厚の差によるすき間を少なくするために用いる。


2.柱と梁を接合する接合部に設けるダイアフラムは、梁のフランジ厚さと同じ板厚のものを用いる。


3.ボルト接合の際に部材間の応力を伝達するために設けるスプライスプレートは、母材に添えて用いる。


4.鉄骨梁と鉄筋コンクリート床版を一体とする合成梁に設ける頭付きスタッドは、梁へスタッド溶接して用いる。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
厚さの異なる板をボルト接合する際に設けるフィラープレートは、板厚の差によるすき間を少なくするために用いる。

2.×
柱と梁を接合する接合部に設けるダイアフラムは、梁のフランジ厚さの1サイズもしくは2サイズ以上厚いものを用いる。
(例)梁フランジ厚    ダイアフラムの板厚
  19(16< t ≦ 19)→ 22mm(1サイズアップ)
             又は
             25mm(2サイズアップ) 

3.◯
スプライスプレートは、ボルト接合の際に部材間の応力を伝達するために用いられ、母材に添えて用いるので添え板ともいわれる。高力ボルト接合による摩擦接合の場合は、所定の摩擦力が必要である。

4.◯
頭付きスタッドとは、鉄骨梁と鉄筋コンクリート床版を一体とする合成梁において、鉄骨に対するコンクリートの付着性をよくするために設ける。




( 13 )
鉄骨構造の接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.6)

1. 高力ボルト摩擦接合は、高力ボルトで継手部材を締め付け、部材間に生じる摩擦力によって応力を伝達する接合法である。


2. 普通ボルトを接合に用いる建築物は、延べ面積、軒の高さ、張り間について、規模の制限がある。


3. 溶接と高力ボルトを併用する継手で、高力ボルトを先に締め付ける場合は両方の許容耐力を加算してよい。


4. 隅肉溶接は、母材の端部を切り欠いて開先をとり、そこに溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくるものである。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
高力ボルト摩擦接合は、高力ボルトで継手部材を締め付け、部材間に生じる摩擦力によって応力を伝達する接合法である。

2.◯
普通ボルトを接合に用いる建築物は、延べ面積、軒の高さ、張り間について、建築基準法施行令第67条1項に規模の制限がある。軒の高さが 9m以下で、かつ、張り間13m以下の建築物(延べ面積が3,000m2を超えるものを除く)にあっては、ボルトが緩まないように所定の措置を講じれば使用することができる。

3.◯
溶接と高力ボルトを併用する継手で、高力ボルトを先に締め付ける場合は両方の許容耐力を加算することができる

4.×
母材の端部を切り欠いて開先をとり、そこに溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくる溶接は、突合せ溶接である。隅肉溶接とは、部材の入隅部に溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくる溶接をいう。






2023年03月07日

2級建築施工管理技士 建築学 鉄筋コンクリート構造 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 鉄筋コンクリート構造 】

( 1 )
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.4)

1.大梁は、曲げ破壊よりもせん断破壊を先行するように設計する。


2.柱は、軸方向の圧縮力、曲げモーメント及びせん断力に耐えられるように設計する。


3.床スラブの厚さは、8cm以上で設計する。


4.耐力壁の厚さは、12cm以上で設計する。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
大梁などの破壊形式は、脆性破壊(粘りがなくもろい破壊)を生じさせないために、降伏しながら変形が進むうちに地震エネルギーを吸収できる曲げ降伏型とする。せん断破壊は、脆性破壊の要因となる。

2.◯
は、梁とともにラーメン構造の骨組を構成している。地震時には鉛直荷重による圧縮力のほか、大きな曲げモーメントとせん断力が生じるのでこれに耐えられるように設計する。また、柱はできるだけ等間隔に配置し、基本的に各階とも同じ位置になるようにする。

3.◯
床スラブの厚さは、8cm以上で設計しなければならない。構造耐力上主要な部分である床版は、建築基準法施行令第77条の2第1項で以上のように定める構造としなければならないと規定されている。

一 厚さは、8cm以上とし、かつ、短辺方向における有効張り間長さの 1/40以上とすること。

二 最大曲げモーメントを受ける部分における引張鉄筋の間隔は、短辺方向において 20cm以下、長辺方向において 30cm以下で、かつ、床版の厚さの3倍以下とすること。

4.◯
耐力壁の厚さは、12cm以上で設計しなければならない。耐力壁は、同法施行令第78条の2第1項で以下のように定める構造としなければと規定されている。

一 厚さは、12cm以上とすること。

二 開口部周囲に径12mm以上の補強筋を配置すること。

三 径 9mm以上の鉄筋を縦横に 30cm(複配筋として配置する場合においては 45cm)以下の間隔で配置すること。ただし、平家建ての建築物にあっては、その間隔を 35cm(複配筋として配置する場合においては、50cm)以下とすることができる。

四 周囲の柱及びはりとの接合部は、その部分の存在応力を伝えることができるものとすること。




( 2 )
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.4)

1.片持ちスラブの厚さは、原則として、持出し長さの1/10以上とする。


2.柱の最小径は、原則として、その構造耐力上主要な支点間の距離の1/20以上とする。


3.腰壁やたれ壁が付いた柱は、地震時にせん断破壊を起こしやすい。


4.大梁は、せん断破壊よりも曲げ降伏が先行するように設計する。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
片持ちスラブ(チャンチスラブ)とは、ひさしやバルコニーのように突出した床のことをいう。片持ちスラブの厚さは、持出し長さ(突出している長さ)の1/10以上とする必要がある。

2.×
柱の最小径は、その構造耐力上主要な支点間の距離の 1/15 以上とする。ただし、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合においては、この限りでない。(建築基準法施行令第77条第五号)

3.◯
腰壁やたれ壁が付いた短柱は、地震発生時にせん断破壊を起こしやすい。

2K_R02_No.04_短柱のせん断破壊.jpg

4.◯
大梁は、せん断破壊される前に曲がるよう、せん断破壊よりも曲げ降伏が先行するように設計する。




( 3 )
鉄筋コンクリート造の構造形式に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.4)

1.シェル構造は、薄く湾曲した版を用いた構造で、大きな空間をつくることができる。


2.壁式鉄筋コンクリート構造は、室内に梁形や柱形が突き出ないため、室内空間を有効に利用できる。


3.フラットスラブ構造は、鉄筋コンクリートの腰壁が梁を兼ねる構造で、室内空間を有効に利用できる。


4.ラーメン構造は、柱と梁の接合部を剛接合とした骨組で、自由度の高い空間をつくることができる。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
薄く湾曲した版を用いた構造をシェル構造といい、大きな空間をつくることができる。ドームの屋根などに用いられる。

2.◯
柱や梁を用いず、壁とスラブのみつくられた構造を壁式鉄筋コンクリート構造といい、梁形や柱形が室内にないため、室内空間を有効に利用できる。

3.×
フラットスラブ構造は、柱とスラブを直結して梁をなくした構造で、室内空間を有効に利用できる。

4.◯
柱と梁の接合部を剛接合とした構造をラーメン構造といい、設計において自由度の高い空間をつくることができる。




( 4 )
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.5)

1.柱の出隅部の主筋には、末端部にフックを付ける。


2.梁は、圧縮側の鉄筋量を増やすと、クリープによるたわみが小さくなる。


3.梁主筋とコンクリートの許容付着応力度は、上端筋より下端筋の方が大きい。


4.コンクリートの設計基準強度が高くなると、鉄筋とコンクリートの許容付着応力度は低くなる。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
建築基準法施行令第73条に「鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げて、コンクリートから抜け出ないように定着しなければならない。」と規定されている。従って、柱の出隅部の主筋には、末端部にかぎ状に折り曲げたフックを付ける必要がある。

2.◯
クリープとは、長期間の荷重によりひずみが徐々に大きくなる現象をいう。梁にクリープが発生するとコンクリートの圧縮力が低下するため、鉄筋を増やして鉄筋に圧縮力を負担させると、クリープによるたわみを小さくすることができる。

3.◯
梁のコンクリートを打設したとき、梁主筋の上端筋周りのコンクリートは重力の影響で沈下し、付着性能が低下するので、梁主筋の上端筋は、許容される付着応力度を小さくする必要がある。したがって、梁主筋とコンクリートの許容付着応力度は、上端筋より下端筋の方が大きい

4.×
鉄筋のコンクリートに対する許容付着応力度は、鉄筋の位置及び設計基準強度 22.5N/mm2以下の場合、22,5N/mm2を超える場合に応じて異なる式が掲げられている。(建築基準法施行令第91条第1項、平成12年建設省告示第1450号)設計基準強度 22.5N/mm2を超える場合の方が、22.5N/mm2以下の場合よりも許容付着応力度は高くなる




( 5 )
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.5)

1. 構造耐力上主要な部分である柱の主筋の断面積の和は、コンクリートの断面積の 0.4 %以上とする。


2. 構造耐力上主要な部分である柱の帯筋比は、0.2 % 以上とする。


3. 梁の幅止め筋は、腹筋間に架け渡したもので、あばら筋の振れ止め及びはらみ止めの働きをする。


4. 構造耐力上主要な部分である梁は、全スパンにわたり複筋梁とする。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
建築基準法施行令第77条第六号に「構造耐力上主要な部分である柱の主筋の断面積の和は、コンクリートの断面積の 0.8 %以上とする。」旨、規定されている。

2.◯
建築基準法施行令第77条第四号に「構造耐力上主要な部分である柱の帯筋比(コンクリートの断面積に対する帯筋の断面積の比)は、0.2 % 以上とする。」旨、規定されている。

3.◯
梁の幅止め筋とは、腹筋間に架け渡した鉄筋をいい、あばら筋の振れ止めとはらみ防止のために用いられる。

2K_R01_No.05_幅止め筋の形状.jpg

4.◯
建築基準法施行令第78条に「構造耐力上主要な部分であるはりは、複筋ばりとし、これにあばら筋をはりの丈の4分の3(臥梁にあっては、30cm)以下の間隔で配置しなければならない。」と規定されている。




( 6 )
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.4)

1.耐震壁の壁量は、地震力などの水平力を負担させるため、下階よりも上階が多くなるようにする。


2.大梁は、床の鉛直荷重を支えるとともに、柱をつなぎ地震力などの水平力にも抵抗する部材である。


3.柱と梁の接合部を剛接合とした純ラーメン構造は、骨組みで地震力などの水平力に抵抗する構造である。


4.床スラブは、床の鉛直荷重を梁に伝えるとともに、架構を一体化し地震力などの水平力に抵抗させる役割も持っている。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
耐震壁の壁量は、上階よりも下階が多くなるようにすることが、耐震構造上、有効である。

2.◯
大梁とは、床の鉛直荷重を支え、柱をつないで、地震力などの水平力にも抵抗する部材をいう。

3.◯
柱と梁の接合部を剛接合とした構造をラーメン構造といい、ラーメン構造のみで構成された構造を純ラーメン構造という。純ラーメン構造は、柱と梁の骨組みにより、地震力などの水平力に抵抗する構造である。

4.◯
床スラブは、床の鉛直荷重を梁に伝える役割とともに、水平面を構成することで架構を一体化し、地震力などの水平力に抵抗させる役割も担っている。




( 7 )
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.4)

1.片持ちスラブの厚さは、持出し長さの1/10以上とする。


2.コンクリートの長期の許容圧縮応力度は、設計基準強度の1/3とする。


3.腰壁や垂れ壁が付いた柱は、地震時にせん断破壊を起こしにくい。


4.耐震壁は、上階、下階とも同じ位置になるように設けるのがよい。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
片持ちスラブの厚さは、持出し長さの1/10以上とする。

2.◯
コンクリートの長期の許容圧縮応力度は、設計基準強度の1/3とする。

3.×
腰壁や垂れ壁が付いた柱は短柱となり、地震時にせん断破壊を起こしやすい。
一般に、腰壁や垂れ壁の柱際にはスリットで縁をきるケースがある。

4.◯
耐震壁は、上階、下階とも同じ位置に設置するのが望ましい。





( 8 )
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.5)

1. 鉄筋は、引張力だけでなく圧縮力に対しても有効に働く。


2. 梁のせん断補強筋をあばら筋という。


3. 柱のせん断補強筋は、柱の上下端部より中央部の間隔を密にする。


4. コンクリートの設計基準強度が高くなると、鉄筋のコンクリートに対する許容付着応力度は高くなる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
鉄筋は、引張力だけでなく圧縮力に対しても有効に働く。

2.◯
梁のせん断補強筋をあばら筋という。

3.×
柱のせん断補強筋は、柱の中央部より上下端部の間隔を密にする。

4.◯
鉄筋のコンクリートに対する許容付着応力度は、鉄筋の位置及び設計基準強度 22.5N/mm2以下の場合、22,5N/mm2を超える場合に応じて異なる式が掲げられている。(建築基準法施行令第91条第1項、平成12年建設省告示第1450号)設計基準強度 22.5N/mm2を超える場合の方が、22.5N/mm2以下の場合よりも許容付着応力度は高くなる






2023年03月06日

2級建築施工管理技士 環境工学 練習問題

2級建築施工管理技術検定 第一次検定 建築学 環境工学 練習問題


【 採光・照明 】

( 1 )
採光及び照明に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年前期_No.2)

1.輝度は、光源からある方向への光度を、その方向への光源の見かけの面積で除した値をいう。


2.昼光率は、全天空照度に対する室内のある点の天空光による照度の割合である。


3.光源の色温度が低いほど青みがかった光に見え、高いほど赤みがかった光に見える。


4.照度の均斉度が高いほど、室内の照度分布は均一になる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
輝度とは、光源からある方向への光度を、その方向への光源の見かけの面積で除した値である。単位は、[ cd/m2]で表される。なお、光度とは、光源から単位立体角当たりに発する光束をいい、単位は [ cd(カンデラ) ]で表される。

2.◯
全天空照度とは、すべての障害物を取り払った全天空からの直射光を除く照度をいう。全天空照度に対する室内の測定点の照度の比を百分率 [ % ] で表したもの昼光率という。

D(昼光率)=
E(室内の測定点の照度 [ lx ])/ Es(全天空照度 [ lx ])× 100(%)

3.×
色温度とは、光色を同じ色の黒体(完全放射体)の温度で表したもので、色温度が低くなると赤みががった光色、色温度が高くなると青みがかった光色となる。

4.◯
照度とは、被照射面の単位面積当たりに入射する光束の量で、均斉度が高いほど、室内の照度分布は均一になる。




( 2 )
照明に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.2)

1.光束は、視感度に基づいて測定された単位時間当たりの光のエネルギー量である。


2.照度は、単位面積当たりに入射する光束の量である。


3.輝度は、光源の光の強さを表す量である。


4.グレアは、高輝度な部分や極端な輝度対比などによって感じるまぶしさである。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
光束とは、人の視感度に基づいて測定された単位時間当たりの光のエネルギー量と定義されている。

2.◯
照度とは、被対象面に単位面積当たりに入射する光束の量と定義されている。

3.×
光源の光の強さを表す量は、光度である。輝度とは、ある方向への光源の単位投影面積当たりの光度と定義され、人が感じるまぶしさを表す量である。

4.◯
グレアとは、輝度の高い部分や極端な輝度対比などにより、人が感じるまぶしさのことをいう。なお、輝度対比とは、対象物と周辺や背景との輝度の相違の程度をいう。




( 3 )
採光及び照明に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.3)

1.室内のある点における昼光率は、時刻や天候によって変化する。


2.昼光率は、室内表面の反射の影響を受ける。


3.全天空照度は、直射日光による照度を含まない。


4.モデリングは、光の強さや方向性、拡散性などを視対象の立体感や質感の見え方によって評価する方法である。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
時刻や天候によって屋外の全天空照度が変化しても、それに比例して室内の測定点の照度も変化するので、昼光率は変化しない

2.◯
昼光率は、通常百分率(%)で表され、次の式で求めることができる。

昼光率(D)=ある点の面照度(E)/野外水平面照度(E0) × 100(%)

ある点の照度は、室内表面の仕上げ材の反射等により変わるため、昼光率はその影響を受ける。

3.◯
全天空照度とは、全天空が望める場所で、直射日光の照度を除いた水平面照度のことをいう。

4.◯
光の強さや方向性、拡散性などを、立体の対象物の立体感や質感の見え方によって評価する方法をモデリングという。人の顔などは当たる光の方向性、拡散性によって印象が大きく異なるため、モデリングによって適切な照明で表現することが重視されてきている。




( 4 )
照明に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.2)

1.一般に直接照明による陰影は、間接照明と比べ濃くなる。


2.点光源による照度は、光源からの距離の2乗に反比例する。


3.色温度は、絶対温度で示し、単位はlm(ルーメン)である。


4.タスク・アンビエント照明は、全般照明と局部照明を併せて行う方式である。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
直接照明とは、光源の光を被照射面に直接照射する照明方式、間接照明とは、光源の光を反射させて被照射面に間接的に照射する照明方式のことをいう。一般に直接照明に生じる陰影は、間接照明と比べて濃くなる。

2.◯
点光源による照度は、光源の光度に比例し、光源からの距離の2乗に反比例する。

3.×
色温度の単位は K(ケルビン)である。色温度とは、光を完全に吸収する黒体の温度放射により生じる光の色を用いて、色合いを絶対温度で表示したものをいう。lm(ルーメン)は光源の光束の単位である。

4.◯
タスク・アンビエント照明とは、局所照明(タスク照明)と全般照明(アンビエント照明)を併せて行う方式で、作業灯で作業場所を照らし、天井照明で室内全般を照らす照明方式のことである。




( 5 )
採光及び照明に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.2)

1.照度は、単位面積あたりに入射する光束の量である。


2.天窓採光は、側窓採光よりも採光量が多い。


3.人工光源は、色温度が高くなるほど赤みがかった光色となる。


4.輝度は、光源からある方向への光度を、その方向への光源の見かけの面積で除した値である。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
照度とは、壁面などの面において光を受ける程度を示す測光量で、単位面積あたりに入射する光束の量をいう。水平面の照度を水平面照度、鉛直(垂直)面の照度を鉛直(垂直)面照度という。単位は、lx(ルクス)である。

2.◯
建築基準法施行令第20条第2項より、天窓に採光量は、鉛直面の窓(側窓)の採光の3倍として算出する。

3.×
色温度とは、光色を数値で表したもの。
色温度が高いと、青白く、明るくさわやかで活動的な空間に適し、高い照度でも快適な雰囲気が得られる。逆い、色温度が低いと、赤味がかった光となり、落ち着きのあるくつろいだ雰囲気になり、低い照度の空間に適する。

4.◯
輝度とは、光源面をある方向から見た場合の見かけの明るさをいう。光束発散面のある方向への単位投影面積当たりの光度を表す。単位は、cd/m2(カンデラパー平方メートル)である。




( 6 )
照明に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.2)

1. 光源の光色は色温度で表され、単位はK(ケルビン)である。


2. 一般に直接照明による陰影は、間接照明と比べて濃くなる。


3. 照度は、点光源からある方向への光の強さを示す量である。


4. タスク・アンビエント照明は、全般照明と局部照明を併せて行う方式である。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
色温度の単位は K(ケルビン)である。色温度とは、光を完全に吸収する黒体の温度放射により生じる光の色を用いて、色合いを絶対温度で表示したものをいう。

2.◯
直接照明とは、光源の光を被照射面に直接照射する照明方式、間接照明とは、光源の光を反射させて被照射面に間接的に照射する照明方式のことをいう。一般に直接照明に生じる陰影は、間接照明と比べて濃くなる。

3.×
照度とは、被対象面に単位面積当たりに入射する光束の量と定義されている。

4.◯
タスク・アンビエント照明とは、局所照明(タスク照明)と全般照明(アンビエント照明)を併せて行う方式で、作業灯で作業場所を照らし、天井照明で室内全般を照らす照明方式のことである。




( 7 )
照明に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.2)

1. 光源の光色は色温度で表され、単位はK(ケルビン)である。


2. 一般に直接照明による陰影は、間接照明と比べて濃くなる。


3. 照度は、点光源からある方向への光の強さを示す量である。


4. タスク・アンビエント照明は、全般照明と局部照明を併せて行う方式である。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
色温度の単位は K(ケルビン)である。色温度とは、光を完全に吸収する黒体の温度放射により生じる光の色を用いて、色合いを絶対温度で表示したものをいう。

2.◯
直接照明とは、光源の光を被照射面に直接照射する照明方式、間接照明とは、光源の光を反射させて被照射面に間接的に照射する照明方式のことをいう。一般に直接照明に生じる陰影は、間接照明と比べて濃くなる。

3.×
照度とは、被対象面に単位面積当たりに入射する光束の量と定義されている。

4.◯
タスク・アンビエント照明とは、局所照明(タスク照明)と全般照明(アンビエント照明)を併せて行う方式で、作業灯で作業場所を照らし、天井照明で室内全般を照らす照明方式のことである。




【 室内環境 】

( 1 )
冬季暖房時における外壁の室内側表面の結露防止対策に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.2)

1. 室内の換気をできるだけ行わない。


2. 室内の水蒸気の発生を抑制する。


3. 室内側表面に近い空気を流動させる。


4. 外壁の断熱性を高める。


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
結露防止対策として、室内の換気をできるだけ行うようにする。

2.◯
室内の水蒸気の発生を抑制することは、結露防止対策の一つである。

3.◯
室内側表面に近い空気を流動させることは、結露防止対策の一つである。

4.◯
外壁の断熱性を高めることは、結露防止対策のひとつである。




( 2 )
湿度及び結露に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.1)

1.絶対湿度が100%になる温度を露点温度という。


2.壁体の中に熱伝導率の大きい場所がある場合に、熱が集中して流れるこの部分を熱橋という。


3.冬季暖房時に、室内の水蒸気により外壁などの室内側表面で生じる結露を表面結露という。


4.乾燥空気1kg当たりに含まれている水蒸気の質量を絶対湿度という。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
露点温度とは、絶対湿度を一定に保ちながら空気を冷却した場合に、相対湿度がが100%になる温度のことである。

2.◯
熱橋とは、壁体の中に熱伝導率の大きい(熱を通しやすい)場所がある場合に、熱の通り道になって流れる部分のことをいう。断熱材が一部欠けて設置されていない部分や、鉄骨などの部材が貫通している部分などに発生する。

3.◯
表面結露とは、冬季暖房時に、室内の水蒸気により外壁などの室内側表面で生じる結露をいう。一方、冬季暖房時に、室内の水蒸気により壁などの内部で生じる結露を内部結露という。

4.◯
絶対湿度とは、乾燥空気 1kg当たりに含まれている水蒸気の質量、すなわち、空気と水蒸気の質量比をいう。




( 3 )
湿度及び結露に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.1)

1. 露点温度とは、絶対湿度が 100% になる温度である。


2. 冬季暖房時に、室内側から入った水蒸気により壁などの内部で生じる結露を内部結露という。


3. 冬季暖房時に、室内の水蒸気により外壁などの室内側表面で生じる結露を表面結露という。


4. 絶対湿度とは、乾燥空気 1 kg と共存している水蒸気の質量である。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
露点温度とは、絶対湿度を一定に保ちながら空気を冷却した場合に、相対湿度がが100%になる温度のことである。

2.◯
冬季暖房時に、室内の水蒸気により壁などの内部で生じる結露を内部結露という。

3.◯
表面結露とは、冬季暖房時に、室内の水蒸気により外壁などの室内側表面で生じる結露をいう。

4.◯
絶対湿度とは、乾燥空気 1kg当たりに含まれている水蒸気の質量、すなわち、空気と水蒸気の質量比をいう。乾燥空気(DA:ドライエア)1kg当たりの水蒸気量(kg)で表す。重量絶対湿度ともいう。




( 4 )
湿度及び結露に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.1)

1. 露点温度とは、絶対湿度が 100% になる温度である。


2. 冬季暖房時に、室内側から入った水蒸気により壁などの内部で生じる結露を内部結露という。


3. 冬季暖房時に、室内の水蒸気により外壁などの室内側表面で生じる結露を表面結露という。


4. 絶対湿度とは、乾燥空気 1 kg と共存している水蒸気の質量である。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
露点温度とは、絶対湿度を一定に保ちながら空気を冷却した場合に、相対湿度がが100%になる温度のことである。

2.◯
冬季暖房時に、室内の水蒸気により壁などの内部で生じる結露を内部結露という。

3.◯
表面結露とは、冬季暖房時に、室内の水蒸気により外壁などの室内側表面で生じる結露をいう。

4.◯
絶対湿度とは、乾燥空気 1kg当たりに含まれている水蒸気の質量、すなわち、空気と水蒸気の質量比をいう。乾燥空気(DA:ドライエア)1kg当たりの水蒸気量(kg)で表す。重量絶対湿度ともいう。




【 色 彩 】

( 1 )
色に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.3)

1. 一般に明度や彩度が高いほど、派手に感じられる


2. 純色とは、各色相の中で最も明度の高い色をいう。


3. 無彩色とは、色味をもたない明度だけをもつ色をいう。


4. 色の温度感覚には、暖色や寒色と、それらに属さない中性色がある。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
明度とは色の反射率の度合い、彩度とは色の鮮やかさの度合いである。一般に明度や彩度が高いほど、派手に感じられる。

2.×
純色とは、各色相の中で最も彩度の高い色をいう。

3.◯
無彩色とは、黒色、灰色、白色などの色味をもたない、明度だけをもつ色をいう。

4.◯
色の温度感覚には、赤色などの暖かみを感じる暖色や、青色などの涼しさを感じる寒色と、それらに属さない中性色がある。




( 2 )
色に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.3)

1.一般に明度が高い色ほど膨張して見える。


2.一般に同じ色でもその面積が小さいほど、明るさや鮮やかさが増して見える。


3.2つの有彩色を混ぜて灰色になるとき、その2色は互いに補色の関係にある。


4.補色どうしを対比すると、互いに強調しあい、鮮やかさが増して見える。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
一般に明度が高い色、すなわち明るく感じる色ほど、膨張して大きく見える。膨張色といわれる。

2.×
一般に同じ色でもその面積が大きいほど、明るさや鮮やかさが増して見える。面積効果という。

3.◯
補色とは、2つの有彩色を混ぜて無彩色(灰色)になるときの2色の関係という。

4.◯
補色の関係にある二色を対比させると、互いに強調しあい、鮮やかさが増して見える。




( 3 )
色に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.3)

1. 色の膨張や収縮の感覚は、一般に明度が高い色ほど膨張して見える。


2. 同じ色でもその面積が大きいほど、明るさや、あざやかさが増して見える。


3. 補色を対比すると、同化し、互いにあざやかさが失われて見える。


4. 暖色は、寒色に比べ一般に近距離に感じられる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
一般に明度が高い色、すなわち明るく感じる色ほど、膨張して大きく見える。膨張色といわれる。

2.◯
一般に同じ色でもその面積が大きいほど、明るさや鮮やかさが増して見える。面積効果という。

3.×
補色の関係にある二色を対比させると、互いに強調しあい、鮮やかさが増して見える。

4.◯
色の温度感覚には、赤色などの暖かみを感じる暖色や、青色などの涼しさを感じる寒色と、それらに属さない中性色があり、距離感は暖色系が近く進出色といい、寒色系が遠く後退色という。




( 4 )
色に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.3)

1. 色の膨張や収縮の感覚は、一般に明度が高い色ほど膨張して見える。


2. 同じ色でもその面積が大きいほど、明るさや、あざやかさが増して見える。


3. 補色を対比すると、同化し、互いにあざやかさが失われて見える。


4. 暖色は、寒色に比べ一般に近距離に感じられる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
一般に明度が高い色、すなわち明るく感じる色ほど、膨張して大きく見える。膨張色といわれる。

2.◯
一般に同じ色でもその面積が大きいほど、明るさや鮮やかさが増して見える。面積効果という。

3.×
補色の関係にある二色を対比させると、互いに強調しあい、鮮やかさが増して見える。

4.◯
色の温度感覚には、赤色などの暖かみを感じる暖色や、青色などの涼しさを感じる寒色と、それらに属さない中性色があり、距離感は暖色系が近く進出色といい、寒色系が遠く後退色という。




【 換 気 】

( 1 )
換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年後期_No.1)

1.全般換気方式は、室内全体の空気を外気によって希釈しながら入れ替える換気のことである。


2.局所換気方式は、局所的に発生する汚染物質を発生源近くで捕集して排出する換気のことである。


3.第1種機械換気方式は、映画館や劇場等外気から遮断された大きな空間の換気に適している。


4.第2種機械換気方式は、室内で発生した汚染物質が他室に漏れてはならない室の換気に適している。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
全般換気方式とは、室内全体の空気を外気によって希釈しながら、外気の空気と室内の空気を入れ替える換気方式をいう。なお、室内の一部の空気を入れ替える換気方式を局所換気という。

2.◯
局所換気方式とは、局所的に発生した有毒ガスや熱、臭気等の汚染物質を室全体に希釈、拡散させないように、発生源近くで捕集して排出する換気方式である。

3.◯
第1種機械換気方式は、給気、排気ともに送風機(ファン)などの機械換気を用いる換気方式で、映画館や劇場など外気から遮断された大空間の換気に適している。

4.×
第2種機械換気方式は、給気は送風機などの機械換気、排気は排気口による換気方式で、室外の汚染物質が室内に侵入してはならない室の換気に適している。室内で発生した汚染物質が他室に漏れてはならない室の換気には、給気は給気口、排気は送風機などの機械換気を用いた第3種機械換気方式が適している。
R04Z_01_第1種換気.jpg
       第1種換気

R04Z_01_第2種換気.jpg
       第2種換気

R04Z_01_第3種換気.jpg
       第3種換気




( 2 )
換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.1)

1.第1種機械換気方式は、地下街や劇場など外気から遮断された大きな空間の換気に適している。


2.第2種機械換気方式は、室内で発生した汚染物質が他室に漏れてはならない室の換気に適している。


3.事務室における必要換気量は、在室者の人数でその値が変動し、室の容積に関係しない。


4.室内外の空気の温度差による自然換気では、温度差が大きくなるほど換気量は多くなる。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
第1種機械換気方式は、給気、排気ともに送風機(ファン)などの機械換気を用いる換気方式で、地下街や劇場など外気から遮断された大きな空間の換気に適している。

2.×
第2種機械換気方式は、給気は送風機などの機械換気、排気は排気口による換気方式で、室外の汚染物質が室内に侵入てはならない室の換気に適している。室内で発生した汚染物質が他室に漏れてはならない室の換気方式は、給気が給気口、排気が送風機などの機械換気を用いた第3種機械換気方式である。

2K_R02_No.01_第1種換気.jpg 

2K_R02_No.01_第2種換気.jpg

2K_R02_No.01_第3種換気.jpg

3.◯
事務室の必要換気量は、在室者の人数により算定され、室の容積には直接関係しない。

4.◯
室内外の空気の温度差による自然換気では、温度差が大きくなるほど、空気の密度差が大きくなり、換気量は多くなる。




( 3 )
通風及び換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.1)

1. 室内を風が通り抜けることを通風といい、もっぱら夏季の防暑対策として利用される。


2. 成人1人当たりの必要換気量は、一般に 30m3/h 程度とされている。


3. 機械換気方式には、屋外の風圧力を利用するものと室内外の温度差による空気の密度の違いを利用するものがある。


4. 換気回数は、室内の空気が1時間に何回入れ替わるかを表すものである。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
室内を風が通り抜けることを通風という。通風は、主に夏季の防暑対策として利用される。

2.◯
成人1人当たりの必要換気量は、一般に、20〜30 m3/h 程度とされている。

3.×
自然換気方式には、屋外の風圧力を利用するものと、室内外の温度差による空気の密度の違いを利用するものがある。機械換気方式には、送風機(ファン)や換気扇など機械力を用いた換気方式である。

4.◯
換気回数は、室内の空気が1時間に何回入れ替わるかを表すものである。

換気回数 = 換気量 [ m3/h ]/室容積 [ m3 ] [ 回 /h ].




( 4 )
通風及び換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.1)

1.風圧力による自然換気では、換気量は開口部面積と風速に比例する。


2.室内外の温度差による自然換気では、給気口と排気口の高低差が大きいほど換気量は大きくなる。


3.室内における必要換気量は、在室人数によらず一定になる。


4.室内を風が通り抜けることを通風といい、もっぱら夏季の防暑対策として利用される。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
風圧力による自然換気では、風による換気を期待できる開口部が風圧を受け、それによって換気される。このため、開口面積が大きいほど、また、開口部に対する風が強いほど、換気量は大きくなる。

2.◯
室内外の温度差による換気を温度差換気という。室内空気が屋内空気より高温(室内空気密度が屋外空気密度よりも小さい)の場合は、空気は下方から室内に流入し、反対に、室内空気が屋外空気より低温(室内空気密度が屋外空気密度よりも大きい)の場合は、空気は上方から室内に流入する。換気を促進させるためには、給気口と排気口の高低差を大きくする。

3.×
室内における必要換気量は、在室者の人数によりその値が変動する。

4.◯
室内を風が通り抜けることを通風という。通風は、主に夏季の防暑対策に利用される。




( 5 )
換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.1)

1.室内空気の二酸化炭素の濃度は、室内の空気汚染の程度を表す指標として用いられている。


2.室内外の空気の温度差による自然換気では、温度差が大きくなるほど換気量は多くなる。


3.事務室における必要換気量は、室の容積でその値が変動し、在室者の人数に関係しない。


4.第1種機械換気方式は、地下街や劇場など外気から遮断された大きな空間の換気に適している。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
室内の空気汚染は、室内の人の呼吸や体臭、喫煙などで進行する。居室に必要換気量は、一般に、
二酸化炭素濃度を基準に算出される。二酸化炭素の許容濃度は、0.1%(1,000ppm)である。

2.◯
室内外の空気の温度差による自然換気では、温度差が大きくなるほど、空気密度の差が大きくなり、換気量は多くなる。

3.×
事務室の必要換気量は、在室者の人数によって算定され、室の容積には直接関係しない。在室者の人数が増えると必要換気量の量は増える。

4.◯
第1種機械換気方式は、給気、排気ともに送風機(ファン)などの機会換気を用いる換気方式で、地下街や劇場など外気から遮断された大きな空間の換気に適している。




【 音 響 】

( 1 )
音に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.3)

1.吸音率は、壁面に入射した音のエネルギーに対する吸収された音のエネルギーの割合である。


2.正対する反射性の高い壁面が一組だけ存在する室内では、フラッターエコーが発生しやすい。


3.窓や壁体の音響透過損失が大きいほど、遮音性能は高い。


4.材料が同じ単層壁の場合、壁の厚さが厚いほど、一般に音響透過損失は大きくなる。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
物体に入射した音は、反射、吸収、透過する。吸音率とは、入射する音のエネルギーに対する反射音以外の音のエネルギー(吸収音と透過音の音のエネルギーの和)の割合をいう。
R04Z_03_反射率.jpg

2.◯
フラッターエコーとは、反射音における音響障害のことで、平行な2つの壁で起こる現象である。正対する反射性の高い壁面が一組だけ存在する室内では、フラッターエコーが発生しやすい。

3.◯
遮音とは、壁などに入射する音を吸収又は反射させて、透過させないようにすることをいう。また、音響透過損失とは、材料や構造体の遮音の程度を表す量であり、音が壁や窓などを透過するときの損失するエネルギーを表す。よって、窓や壁体の音響透過損失が大きいほど、遮音性能は高い
R04Z_03_透過損失.jpg

4.◯
音響透過損失
= 入射音の強さ[ dB ] ー 透過音の強さ [ dB ]
となる。
したがって、音の音響透過損失はその値が大きいほど遮音性能が高く、単層壁の透過損失は、同じ材料の場合、厚さが厚いほど大きい




( 2 )
吸音及び遮音に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.3)

1.遮音とは、壁などに入射する音を吸収又は透過させて反射させないようにすることをいう。


2.遮音による騒音防止の効果を上げるには、壁や窓などの透過損失の値を高めるようにする。


3.有孔板と剛壁の間に空気層があるとき、主に中音域の音を吸音する。


4.グラスウールなどの多孔質材料は、主に高音域の音を吸音する。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
遮音とは、壁などに入射する音を、吸収又は反射させて透過させないようにすることをいう。

2K_R02_No.03_壁の遮音.jpg

2.◯
透過損失とは、音が壁や窓などを透過するときに損失するエネルギーを表す。透過損失が大きいと、音が透過しにくくなり、遮音効果が大きくなる。

3.◯
吸音のため合板などに孔をあけた有孔板とコンクリート壁などの剛壁の間に空気層がある壁は、主に中音域の音を吸音に効果がある。中音域とは、800Hz〜2kHzの周波数帯域の音域で、人の聴覚が最も認識しやすい帯域である。尚、人の可聴音域は、一般に 低周波20Hz〜高周波20kHzである。

4.◯
グラスウールなどの多孔質材料は、主に高音域の音を吸音に効果がある。高音域とは、2kHz〜20kHzの周波数帯域の音域である。




( 3 )
音に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.3)

1.1点から球面状に広がる音源の場合、音源からの距離が2倍になると、音の強さのレベルは約6dB減少する。


2.残響時間は、室内の仕上げが同じ場合、室の容積が大きいほど長くなる。


3.同じ機械を同じ出力で2台運転した場合、1台を止めると、音の強さのレベルは約3dB減少する。


4.単層壁の透過損失は、同じ材料の場合、厚さが厚いものほど小さくなる。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
特定の1点から球面状に広がる点音源の場合、音の強さは距離の2乗に反比例し、距離が2倍になると音の強さは1/4になり、音の強さのレベルは 6dB減少する。

2.◯
残響は、室内で音えお発したとき、室の壁や床、天井などによる反射を何回も繰り返すことにより、音源が停止した後にも室内に音が残る現象をいう。残響時間は、音源が停止してから室内の音圧レベルが 60dB低下するまでに要する時間をいう。残響時間は、室内の仕上げが同じ場合、室の容積が大きいほど長くなる。

3.◯
同じ音の出力の2点の音源のうち、1つの音源を止めると、音の強さのレベルは約3dB減少する。

4.×
単層壁の透過損失は、音が透過する時に生じる音のエネルギー損失をいい、透過損失が大きいほど、エネルギー損失が大きくなり、音が透過しにく。一つの同じ材料の壁を単層壁といい、厚さが厚いものほど透過損失が大きく、防音効果がよい。なお、面密度(単位面積当たりの質量)が高いなるほど、透過損失も大きくなる。(防音効果がよい)




【 日照・日射 】

( 1 )
日照及び日射に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.2)

1.日照時間は、日の出から日没までの時間をいう。


2.太陽放射の光としての効果を重視したものを日照といい、熱的効果を重視したものを日射という。


3.1年を通して終日日影となる部分を、永久日影という。


4.天空日射量とは、日射が大気中で散乱した後、地表に到達する日射量をいう。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
日の出から日没までの時間は可照時間という。日照時間とは、実際に日照のあった時間、すなわち可照時間のうち晴天の時間をいう。

2.◯
日照とは、太陽が直接地表面を照射した状態をいい、設問のとおり、太陽放射の光としての効果を重視している。また、日射とは、太陽から受ける熱の強さを表し、熱的効果を重視している。

3.◯
建物などにより1日中照射がない場所を終日日影といい、1年を通して終日日影となる部分を永久日影という。日照に最も有利な夏至でも終日日影となる場所は永久日影である。

4.◯
日射とは、太陽から受ける熱の強さを表すもので、日射量は、単位時間に単位面積当たりに受ける熱量である。日射量は、直達日射量(大気を透過して直接地表へ到達した日射量)と天空日射量(大気中で散乱した後、地表へ到達した日射量)に大別される。






2023年03月04日

2級建築施工管理技術検定(平成30年前期)学科の問題分析

平成30年度 2級建築施工管理技術検定(前期)

学科 問題分析 

平成30年 6月 10日(日)に実施された、
平成30年度の2級建築施工管理技術検定(前期)学科試験

試験時間:10時15分から12時45分の2時間30分

問題は、50問出題され、そのうち40問を選択して解答する試験で、全て四肢一択である。
40点満点で、60%の24点で合格となる。

問題内容の詳細は以下のようになっている。

1.[ No. 1 ]〜[ No.14 ] 【 建築学 】
 ( ↑ No.をクリックすると解答解説へ行きます:以下同様)

14問題のうちから、9問題を選択し、解答する。

 01.環境工学(換気に関すること)
 02.環境工学(採光及び照明)
 03.環境工学(音に関すること)
 04.建築構造(鉄筋コンクリート構造)
 05.建築構造(鉄骨構造)
 06.建築構造(鉄骨構造)
 07.建築構造(杭基礎)
 08.建築構造(構造設計における荷重及び外力)
 09.構造力学(単純梁への分布荷重)
 10.構造力学(単純梁のモーメント荷重)
 11.建築材料(鋼材)
 12.建築材料(木材)
 13.建築材料(建具の性能項目)
 14.建築材料(防水材料)


2.[ No.15 ]〜[ No.17 ] 【 共通問題 】

3問題は、全問題を解答する。

 15.測  量(測量の種類と機器)
 16.電気設備(自動火災報知設備の感知器)
 17.機械設備(空気調和設備)


3.[ No.18 ]〜[ No.32 ]  【 躯体工事,仕上工事 】

 15問題のうちから、12問題を選択し、解答する。

 18.仮設工事(墨出しに関すること)
 19.躯体工事(地業工事 )
 20.躯体工事(鉄筋工事 / 継手及び定着 )
 21.躯体工事(型枠工事 / 型枠の支保工)
 22.躯体工事(コンクリート工事 / コンクリートの調合)
 23.躯体工事(鉄骨工事 / 鉄骨の加工 )
 24.解体工事(在来軸組構法 / 木工事)
 25.仕上工事(防水工事 / シーリング工事)
 26.仕上工事(タイル工事 / 接着工法)
 27.仕上工事(雨とい工事 / 鋼板製雨どいの工事)
 28.仕上工事(左官工事 / セルフレベリング材塗り)
 29.仕上工事(建具工事 / ガラス工事)
 30.仕上工事(塗装工事 )
 31.仕上工事(内装工事 / ビニル床シート張り)
 32.改修工事(内部仕上げの改修工事 )


4.[ No.33 ]〜[ No.42 ]  【 施工管理 】

 10問題は、全問題を解答する。

 33.施工計画(事前調査)
 34.施工計画(仮設計画)
 35.施工計画(材料の保管)
 36.工程管理(総合工程表の立案)
 37.工程管理(バーチャート工程表)
 38.品質管理(品質管理の用語等)
 39.品質管理(工事現場における試験)
 40.品質管理(トルシア形高力ボルトマーキングの目的)
 41.安全管理(工事現場の安全管理)
 42.安全管理(労働安全衛生規則 / 事業者の講ずべき措置)


5.[ No.43 ]〜[ No.50 ]  【 法 規 】

 8問題のうちから、6問題を選択し、解答する。

 43.建築基準法(用語の定義)
 44.建築基準法(地階に設ける居室,階段,ためます等)
 45.建設業法 (建設業の許可)
 46.建設業法 (請負契約書に記載しなければならない事項)
 47.労働基準法(労働契約の締結で書面で交付すべき内容)
 48.労働安全衛生法(労働者の就業に当たっての措置)
 49.廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物に関すること)
 50.道路法(道路の占用の許可)



2023年03月03日

2級建築施工管理技士 平成30年度 一次 (前期) [ No.01 ] 〜[ No.14 ] 解答・解説

平成30年度 2級建築施工管理技術検定試験(前期)


学科試験問題  [ No.01 ] 〜[ No.14 ]  解答・解説

平成 30年 6月 10日(日)


※問題番号[ No.1 ]〜[ No.14 ]までの14問題のうちから9問題を選択し、解答してください。

[ No.1 ]
換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.室内空気の二酸化炭素の濃度は、室内の空気汚染の程度を表す指標として用いられている。


2.室内外の空気の温度差による自然換気では、温度差が大きくなるほど換気量は多くなる。


3.事務室における必要換気量は、室の容積でその値が変動し、在室者の人数に関係しない。


4.第1種機械換気方式は、地下街や劇場など外気から遮断された大きな空間の換気に適している。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
室内の空気汚染は、室内の人の呼吸や体臭、喫煙などで進行する。居室に必要換気量は、一般に、
二酸化炭素濃度を基準に算出される。二酸化炭素の許容濃度は、0.1%(1,000ppm)である。

2.◯
室内外の空気の温度差による自然換気では、温度差が大きくなるほど、空気密度の差が大きくなり、換気量は多くなる。

3.×
事務室の必要換気量は、在室者の人数によって算定され、室の容積には直接関係しない。在室者の人数が増えると必要換気量の量は増える。

4.◯
第1種機械換気方式は、給気、排気ともに送風機(ファン)などの機会換気を用いる換気方式で、地下街や劇場など外気から遮断された大きな空間の換気に適している。




[ No.2 ]
採光及び照明に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.照度は、単位面積あたりに入射する光束の量である。


2.天窓採光は、側窓採光よりも採光量が多い。


3.人工光源は、色温度が高くなるほど赤みがかった光色となる。


4.輝度は、光源からある方向への光度を、その方向への光源の見かけの面積で除した値である。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
照度とは、壁面などの面において光を受ける程度を示す測光量で、単位面積あたりに入射する光束の量をいう。水平面の照度を水平面照度、鉛直(垂直)面の照度を鉛直(垂直)面照度という。単位は、lx(ルクス)である。

2.◯
建築基準法施行令第20条第2項より、天窓に採光量は、鉛直面の窓(側窓)の採光の3倍として算出する。

3.×
色温度とは、光色を数値で表したもの。
色温度が高いと、青白く、明るくさわやかで活動的な空間に適し、高い照度でも快適な雰囲気が得られる。逆い、色温度が低いと、赤味がかった光となり、落ち着きのあるくつろいだ雰囲気になり、低い照度の空間に適する。

4.◯
輝度とは、光源面をある方向から見た場合の見かけの明るさをいう。光束発散面のある方向への単位投影面積当たりの光度を表す。単位は、cd/m2(カンデラパー平方メートル)である。




[ No.3 ]
音に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.1点から球面状に広がる音源の場合、音源からの距離が2倍になると、音の強さのレベルは約6dB減少する。


2.残響時間は、室内の仕上げが同じ場合、室の容積が大きいほど長くなる。


3.同じ機械を同じ出力で2台運転した場合、1台を止めると、音の強さのレベルは約3dB減少する。


4.単層壁の透過損失は、同じ材料の場合、厚さが厚いものほど小さくなる。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
特定の1点から球面状に広がる点音源の場合、音の強さは距離の2乗に反比例し、距離が2倍になると音の強さは1/4になり、音の強さのレベルは 6dB減少する。

2.◯
残響は、室内で音えお発したとき、室の壁や床、天井などによる反射を何回も繰り返すことにより、音源が停止した後にも室内に音が残る現象をいう。残響時間は、音源が停止してから室内の音圧レベルが 60dB低下するまでに要する時間をいう。残響時間は、室内の仕上げが同じ場合、室の容積が大きいほど長くなる。

3.◯
同じ音の出力の2点の音源のうち、1つの音源を止めると、音の強さのレベルは約3dB減少する。

4.×
単層壁の透過損失は、音が透過する時に生じる音のエネルギー損失をいい、透過損失が大きいほど、エネルギー損失が大きくなり、音が透過しにく。一つの同じ材料の壁を単層壁といい、厚さが厚いものほど透過損失が大きく、防音効果がよい。なお、面密度(単位面積当たりの質量)が高いなるほど、透過損失も大きくなる。(防音効果がよい)




[ No.4 ]
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.片持ちスラブの厚さは、持出し長さの1/10以上とする。


2.コンクリートの長期の許容圧縮応力度は、設計基準強度の1/3とする。


3.腰壁や垂れ壁が付いた柱は、地震時にせん断破壊を起こしにくい。


4.耐震壁は、上階、下階とも同じ位置になるように設けるのがよい。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
片持ちスラブの厚さは、持出し長さの1/10以上とする。

2.◯
コンクリートの長期の許容圧縮応力度は、設計基準強度の1/3とする。

3.×
腰壁や垂れ壁が付いた柱は短柱となり、地震時にせん断破壊を起こしやすい。
一般に、腰壁や垂れ壁の柱際にはスリットで縁をきるケースがある。

4.◯
耐震壁は、上階、下階とも同じ位置に設置するのが望ましい。




[ No.5 ]
鉄骨構造の一般的な特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.圧縮材は、細長比が小さいものほど座屈しやすい。


2.柱脚の形式には、露出形式、根巻き形式、埋込み形式がある。


3.鉄筋コンクリ−ト構造に比べ、同じ容積の建築物では、構造体の軽量化が図れる。


4.トラス構造は、比較的細い部材で三角形を構成し、大きな空間をつくることができる構造である。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
座屈とは、細長い材の材軸方向に圧縮力が生じているとき、その力がある限界を超えると、その材が安定を失って曲がる現象をいう。また、細長比(λ)は次式で与えられる。

細長比(λ)= 座屈長さ(ℓk)/ 断面二次半径( i )

座屈長さが大きくなるほど、また、断面二次半径が小さくなるほど、細長比が大きくなる。すなわち、細長い圧縮材となり、細長比が大きいほど、座屈しやすい。

2.◯
鉄骨の柱脚の形式には、露出形式、根巻き形式、埋込み形式等がある。

3.◯
鉄筋コンクリ−ト構造に比べ、同じ容積の建築物では、構造体の軽量化が図れる。

4.◯
トラス構造は、比較的細い部材で三角形を構成し、大きな空間をつくることができる構造である。




[ No.6 ]
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.厚さの異なる板をボルト接合する際に設けるフィラープレートは、板厚の差によるすき間を少なくするために用いる。


2.柱と梁を接合する接合部に設けるダイアフラムは、梁のフランジ厚さと同じ板厚のものを用いる。


3.ボルト接合の際に部材間の応力を伝達するために設けるスプライスプレートは、母材に添えて用いる。


4.鉄骨梁と鉄筋コンクリート床版を一体とする合成梁に設ける頭付きスタッドは、梁へスタッド溶接して用いる。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
厚さの異なる板をボルト接合する際に設けるフィラープレートは、板厚の差によるすき間を少なくするために用いる。

2.×
柱と梁を接合する接合部に設けるダイアフラムは、梁のフランジ厚さの1サイズもしくは2サイズ以上厚いものを用いる。
(例)梁フランジ厚    ダイアフラムの板厚
  19(16< t ≦ 19)→ 22mm(1サイズアップ)
             又は
             25mm(2サイズアップ) 

3.◯
スプライスプレートは、ボルト接合の際に部材間の応力を伝達するために用いられ、母材に添えて用いるので添え板ともいわれる。高力ボルト接合による摩擦接合の場合は、所定の摩擦力が必要である。

4.◯
頭付きスタッドとは、鉄骨梁と鉄筋コンクリート床版を一体とする合成梁において、鉄骨に対するコンクリートの付着性をよくするために設ける。




[ No.7 ]
杭基礎に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.アースドリル工法は、オールケーシング工法やリバース工法に比べ、狭い敷地でも作業性がよい。


2.既製コンクリート杭のセメントミルク工法は、伏流水がある地盤に適している。


3.鋼杭は、地中での腐食への対処法として、塗装、ライニングを行う方法や肉厚を厚くする方法などがある。


4.既製杭の工法には、打込み工法、埋込み工法、回転貫入工法などがある。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
.アースドリル工法は、敷地境界から杭芯までの施工に必要な距離を比較的小さく設定することができ、オールケーシング工法やリバース工法に比べ、狭い敷地でも作業性がよい。

2.×
既製コンクリート杭のセメントミルク工法は、孔壁の崩壊を杭周固定液で保護するので、伏流水がある地盤には適していない。

3.◯
鋼杭の地中での腐食への対処法には、塗装やライニング(被覆)を行う方法や、腐食による減肉を見込んで鋼杭の肉厚を厚くする方法などがある。

4.◯
既製杭の工法には、打込み工法と埋込み工法があり、埋込工法にプレボーリング工法、中掘り工法、回転工法などがある。




[ No.8 ]
建築物の構造設計における荷重及び外力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.風圧力は、その地方における過去の台風の記録に基づいて定められた風速に、風力係数を乗じて計算する。


2.地上階における地震力は、算定しようとする階の支える荷重に、その階の地震層せん断力係数を乗じて計算する。


3.床の構造計算をする場合と大梁の構造計算をする場合では、異なる単位床面積当たりの積載荷重を用いることができる。


4.雪下ろしを行う慣習のある地方では、積雪荷重を低減することができる。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
風圧力は、速度圧に風力係数を乗じて計算しなければならない。(建築基準法施行令第87条第1項)

2.◯
建築基準法施行令第88条第1項に「建築物の地上部分の地震力については、当該建築物の各部分の高さに応じ、当該高さの部分が支える部分に作用する全体の地震力として計算するものとし、その数値は、当該部分の固定荷重と積載荷重との和(第86条第2項ただし書きの規定により特定行政庁が指定する多雪区域においては、更に積雪荷重を加えるものとする。)に当該高さにおける地震層せん断力係数を乗じて計算しなければならない。」と規定されている。したがって、地上階における地震力は、算定しようとする階の支える荷重に、その階の地震層せん断力係数を乗じて計算する。

3.◯
建築基準法施行令第85条第1項に「建築物の各部の積載荷重は、当該建築物の実況に応じて計算しなければならない。ただし、次の表に掲げる室の積載荷重については、それぞれ同表の(い)、(ろ)又は(は)の欄に定める数値に床面積を乗じて計算することができる。」と規定されている。(い)は床の構造計算をする場合、(ろ)は大梁、柱又は基礎の構造計算をする場合、(は)は地震力を計算する場合である。したがって、床の構造計算をする場合と大梁の構造計算をする場合では、異なる単位床面積当たりの積載荷重を用いることができる。

4.◯
雪下ろしを行う慣習のある地方においては、その地方における垂直積雪量が1mを超える場合において、積雪荷重は、雪下ろしの実況に応じて垂直積雪量を1mまで減らして計算することができる。(建築基準法施行令第86条第6項)




[ No.9 ]
図に示す単純梁に等分布荷重が作用したとき、支点に生じる鉛直反力VA及びVBの値の大きさの組合せとして、正しいものはどれか。

2K_H30KZ_No.09_単純梁の等分布荷重.jpg

1. VA=2.0kN、VB=4.0kN

2. VA=2.5kN、VB=3.5kN

3. VA=3.0kN、VB=3.0kN

4. VA=3.5kN、VB=2.5kN


答え

  2

[ 解答解説 ]
等分布荷重を集中荷重に置き換えて示すと下記のようになる。

H30_GZ_09_単純梁への等分布荷重.jpg
鉛直方向の力のつり合いより、

VA + VB = 6 kN ( = 2 kN/m × 3m )・・・@

B点におけるモーメントのつり合いより

MB = 6m × VA + 2.5m ×(–6kN )= 0

∴ VA = 2.5 kN

@に代入して、VB = 3.5 kN

よって、正解は 2となる。




[ No.10 ]
図に示す単純梁にモーメント荷重Mが作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。
ただし、曲げモーメントは材の引張側に描くものとする。

  2K_H30KZ_No.10_単純梁へのモーメント荷重.jpg

2K_H30KZ_No.10_モーメント図1.jpg2K_H30KZ_No.10_モーメント図2.jpg

2K_H30KZ_No.10_モーメント図3.jpg2K_H30KZ_No.10_モーメント図4.jpg


答え

  1

[ 解答解説 ]

題意のモーメント荷重Mが作用する単純梁の変形を極端に作図すると下記のようになる。

H30_GZ_10_単純梁へのモーメント荷重.jpg

点Mより左側は梁の下端が引張となり、右側は梁の上側が引張となる。
従って、解答は 1となる。




[ No.11 ]
鋼の一般的な性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.鋼は、弾性限度内であれば、引張荷重を取り除くと元の状態に戻る。


2.鋼の引張強さは、250〜300℃程度で最大となり、それ以上の高温になると急激に低下する。


3.鋼は、炭素含有量が多くなると、破断までの伸びが大きくなる。


4.鋼のヤング係数は、約2.05×105N/mm2で、常温では鋼材の強度にかかわらずほぼ一定である。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
鋼に引張荷重を加えると伸びるが、加えられた引張荷重が鋼の弾性限度内であれば、引張荷重を取り除くと元の状態に戻る。

2.◯
引張強さとは、物体に張力が加えられるとき、破断に至るまでの最大の応力をいう。鋼の引張強さは温度によって変化し、250〜300℃程度で最大となり、それ以上の高温になると急激に低下する。

3.×
鋼は、鉄に炭素を加えたの合金であり、炭素の含有量が多くなると、ねばり強さや伸びが小さくなる

4.◯
鋼材のヤング係数は、約2.05 × 105 N/mm2で、常温では鋼材の強度にかかわらずほぼ一定である。




[ No.12 ]
木材に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。

1.繊維に直交する方向の引張強さは、繊維方向の引張強さより小さい。


2.心材は、辺材に比べて腐朽菌や虫害に対して抵抗が低い。


3.節は、断面の減少や応力集中をもたらし、強度を低下させる。


4.木材の乾燥収縮の割合は、年輪の接線方向が最も大きく、繊維方向が最も小さい。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
繊維に直交する方向の引張強さは、繊維方向の引張強さより小さい。

2.×
心材に比べて、辺材の方が含水率が高くて軟らかく、腐朽菌や虫害に対して抵抗力が低い

3.◯
節は、断面の減少や応力集中をもたらし、強度を低下させる

4.◯
木材は、乾燥すると内部の水分量が減少して、体積が減少、すなわち収縮する。木材の乾燥収縮の割合は、円形状の年輪の接線方向が最も大きく、繊維方向が最も小さい




[ No.13 ]
日本工業規格(JIS)に規定する建具の性能項目に関する記述として、不適当なものはどれか。

1.耐衝撃性とは、衝撃力に耐える程度をいう。


2.断熱性とは、熱の移動を抑える程度をいう。


3.開閉力とは、開閉操作に必要な力の程度をいう。


4.耐候性とは、環境の変化に対して形状寸法が変化しない程度をいう。



答え

  4

[ 解答解説 ]

1.◯
耐衝撃性とは、衝撃力に耐える程度と規定されている。(JIS A 1513)

2.◯
断熱性とは、熱の移動を抑える程度と規定されている。(JIS A 1513)

3.◯
開閉力は、開閉操作に必要な力の程度と規定されている。(JIS A 1513)

4.×
耐候性とは、構造,強度,表面状態などがある期間にわたり使用に耐え得る品質を保持している程度と規定されている。環境の変化に対して形状寸法が変化しない程度は、形状安定性のことである。(JIS A 1513)




[ No.14 ]
防水材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.アスファルトルーフィングは、有機天然繊維を主原料とした原紙にアスファルトを浸透、被覆し、表裏全面に鉱物質粉末を付着させたものである。


2.網状アスファルトルーフィングは、天然又は有機合成繊維で作られた粗布にアスファルトを浸透、付着させたものである。


3.砂付ストレッチルーフィングは、原反にアスファルトを浸透、被覆し、表裏全面に鉱物質粒子を付着させたものである。


4.アスファルトフェルトは、有機天然繊維を主原料とした原紙にアスファルトを浸透させたものである。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
アスファルトルーフィングとは、有機天然繊維を主原料とした原紙にアスファルトを浸透、被覆し、裏表全面に鉱物質粒子を付着させたものをいう。

2.◯
網状アスファルトルーフィングとは、天然(綿、麻)又は有機合成繊維で作られた網目状の粗布にアスファルトを浸透、付着させたものをいう。

3.×
有機合成繊維を主原料とした不織布原反にアスファルトを浸透、被覆し、表裏両面に鉱物質粒子を付着させたものはストレッチルーフィングのことである。

4.◯
アスファルトフェルトは、有機天然繊維を主原料とした原紙にアスファルトを浸透させたものをいう。






2023年03月02日

2級建築施工管理技士 平成30年度 一次 (前期) [ No.15 ] 〜[ No.17 ] 解答・解説

平成30年度 2級建築施工管理技術検定試験(前期)


学科試験問題 [ No.15 ]〜[ No.17 ]  解答・解説

※問題番号[ No.15 ]〜[ No.17 ]までの3問題は、全問題を解答してください。

[ No.15 ]
測量の種類とそれに用いる機器の組合せとして、最も不適当なものはどれか。

1.距離測量 ───── 鋼巻尺

2.角測量 ────── セオドライト

3.平板測量 ───── レベル

4.水準測量 ───── 箱尺



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
距離測量には、一般に鋼巻尺も使用される。

2.◯
セオドライトとは水平面、垂直面における角度を測定するための測量機器である。

3.×
平板測量は、方向をみるアリダードや方位を確認する磁針箱などで測定した結果を、平板上で直接作図していく方法で、精度は低いが、作業が簡便である。ただし、レベルを測定することはできない

4.◯
水準測量には、箱尺などのレベル測定のできる物差しを利用する。
箱尺とは、木製の直方体の箱の中に、他の箱を2〜3重に畳み込んで、必要に応じて中から引き出して、伸ばして用いる水準尺。




[ No.16 ]
自動火災報知設備の感知器に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.差動式分布型熱感知器は、湯沸室や厨房などの温度変化が激しい場所に適している。


2.定温式スポット型熱感知器は、火災時の熱により一局所が一定温度に達することにより作動する。


3.光電式スポット型煙感知器は、火災時の一局所の煙により光電素子の受光量が変化することにより作動する。


4.光電式分離型煙感知器は、天井が高い場合や吹抜けモール部分などの場所に適している。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
差動式分布型熱感知器とは、空気管と呼ばれる銅パイプを天井などに張り、火災による急激な温度上昇による空気管内の温度上昇による空気管内の容器の膨張を検出して火災を感知する。細い銅パイプを使用するので美観に影響を与えない。温度変化の激しい場所に設置すると、すぐに作動してしまうので不適である。

2.◯
定温式スポット型熱感知器は、感知部の周囲の温度が一定の温度以上になったときに火災信号を発信するもので、一局所の熱効果により作動する。

3.◯
光電式スポット型煙感知器は、感知器の内部に煙が入ると、発光部から出る光が煙の粒子にあたって乱反射するので、それを受光部で感知するしくみで、火災時の一局所の煙により光電素子の受光量が変化することにより作動する。

4.◯
光電式分離型煙感知器は赤外光を発する送光部とそれを受ける受光部を5m〜100mの距離に対向設置し、この光路上を煙が遮ったときの受光量の変化で火災を検知するしくみで、天井が高い場合や吹抜けモール部分など広範囲・高天井の空間に適している




[ No.17 ]
空気調和設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.二重ダクト方式は、冷風、温風の2系統のダクトを設置し、混合ユニットで室内に吹き出すことにより室温を制御する方式である。


2.ファンコイルユニットは、圧縮機、送風機、加熱器等を内蔵した一体型の空調機である。


3.変風量単一ダクト方式は、VAVユニットの開度を調整することにより、送風量を変化させることで室温を制御する方式である。


4.全熱交換器は、排気(室内空気)と給気(外気)の熱を連続的に交換する装置である。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
二重ダクト方式は、冷風ダクトと温風ダクトの2つのダクト(風道)による空調方式で、吹き出し口近傍の混合ユニットで冷風と温風を混合して室内に吹き出すことにより室温を制御する方式である。

2.×
ファンコイルユニット方式は、別置の冷凍機やボイラーなどの熱源機器でつくられた冷水や温水を各室に設置されたファンコイルユニットに供給し、冷風や温風を吹き出す空気調和システムである。

3.◯
変風量単一ダクト方式は、VAVユニットの開度を調整することにより、送風量を変化させることで室温を制御する方式である。

4.◯
全熱交換器とは、換気により失われる熱エネルギーの一部を回収するもので、全熱交換器を用いると、冷暖房時に換気による熱損失や熱取得を軽減できる






2023年03月01日

2級建築施工管理技士 平成30年度 一次 (前期) [ No.18 ] 〜[ No.32 ] 解答・解説

平成30年度 2級建築施工管理技術検定試験(前期)


学科試験問題 [ No.18 ]〜[ No.32 ]  解答・解説

※問題番号[ No.18 ]〜[ No.32 ]までの15問題のうちから12問題を選択し、解答してください。

[ No.18 ]
墨出しに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.通り心の墨打ちができないため、通り心より1m離れたところに逃げ墨を設け、基準墨とした。


2.2階より上階における高さの基準墨は、墨の引通しにより、順次下階の墨を上げた。


3.高さの基準墨を柱主筋に移す作業は、台直し等を終え、柱主筋が安定した後に行った。


4.通り心、高低のベンチマーク等の基準墨については、図面化し、墨出し基準図を作成した。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
通り心の墨打ちができない場合は、通り心より1m離れたところなどに逃げ墨を設けて基準墨とする。

2.×
2階より上階における高さの基準墨は、常に1階の基準高さから測定する。墨の引通しにより、順次下階の墨を上げないようにする

3.◯
高さの基準墨を柱主筋に移す作業は、台直し等を終え、柱主筋が安定した後に行う。

4.◯
通り心、高低のベンチマーク等の基準墨については、図面化し、墨出し基準図を作成する。




[ No.19 ]
地業工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.床付け地盤が堅固で良質な場合には、地盤上に捨てコンクリートを直接打設することができる。


2.砂利地業では、締固め後の地業の表面が所定の高さになるよう、あらかじめ沈下量を見込んでおく。


3.土間コンクリートに設ける防湿層のポリエチレンフィルムは、砂利地業の直下に敷き込む。


4.砂利地業に使用する砂利は、粒径のそろった砂利よりも砂が混じった切込砂利などを用いる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
床付け地盤が堅固で良質な場合には、地盤上に捨てコンクリートを直接打設することができる。

2.◯
砂利地業では、締固め後の地業の表面が所定の高さになるよう、あらかじめ沈下量を見込んでおく。

3.×
土間コンクリートに設ける防湿層のポリエチレンフィルムは、土間コンクリートの直下、又は土間コンクリートの下に断熱材がある場合は断熱材の直下に、敷き込んで施工する。

4.◯
砂利地業で用いる砂利は、砂が混じった粒径の揃っていないものとする。




[ No.20 ]
鉄筋の継手及び定着に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.耐圧スラブ付きの基礎梁下端筋の継手位置は、スパンの中央部とする。


2.スパイラル筋の柱頭及び柱脚の端部は、40d(dは異形鉄筋の呼び名の数値又は鉄筋径)の定着をとる。


3.フック付き定着とする場合の定着長さは、定着起点からフックの折曲げ開始点までの距離とする。


4.梁主筋を重ね継手とする場合、隣り合う継手の中心位置は、重ね継手長さの約0.5倍ずらすか、1.5倍以上ずらす。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
耐圧スラブ付きの基礎梁下端筋の継手位置は、スパンの中央部とする。

2.×
スパイラル筋の柱頭及び柱脚の端部は、1.5巻以上とし端部は135°フック、余長6d(角形柱はコーナー部)とする。
90°フックの場合は、余長12d(8dではないので注意する。)

3.◯
フック付き定着とする場合の定着長さは、定着起点からフックの折曲げ開始点までの距離とする。

4.◯
梁主筋を重ね継手とする場合、隣り合う継手の中心位置は、重ね継手長さの約0.5倍ずらすか、1.5倍以上ずらす。




[ No.21 ]
型枠の支保工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.開口部がない壁が梁の幅方向の中央に付いていたので、梁の支柱をせき板と同時に取り外した。


2.パイプサポートの頭部及び脚部は、大引及び敷板に釘で固定した。


3.地盤上に直接支柱を立てるため、支柱の下に剛性のある敷板を敷いた。


4.パイプサポートに水平つなぎを設けるため、番線を用いて緊結した。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
開口部がない壁が梁の幅方向の中央に付いている場合、梁の支柱をせき板と同時に取り外す。

2.◯
パイプサポートの頭部及び脚部は、大引及び敷板に釘で固定する。

3.◯
地盤上に直接支柱を立てる場合、支柱の下に剛性のある敷板を敷く。

4.×
パイプサポートに水平つなぎを設ける場合、緊結金物(クランプ)を用いて緊結する




[ No.22 ]
コンクリートの調合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.細骨材率が小さすぎると、所定のスランプを得るための単位水量を多く必要とする。


2.高強度コンクリートには、高性能AE減水剤を使用するのが有効である。


3.単位セメント量が少なすぎると、コンクリートのワーカビリティーが悪くなる。


4.川砂利と砕石は、それぞれが所定の品質を満足していれば、混合して使用してもよい。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
細骨材率とは、フレッシュコンクリート中の骨材(砂利と砂)に対する細骨材(砂)の容積比をいう。細骨材率が小さいと、フレッシュコンクリート中の材料が分離しやすくなるので、所定のスランプを得るためには単位水量は少なくする必要がある。

2.◯
高強度コンクリートには、混和剤に高性能AE減水剤を使用する。

3.◯
単位セメント量が少ないと、コンクリートのワーカビリティーが悪くなる。

4.◯
川砂利と砕石は、それぞれが所定の品質を満足していれば、混合して使用してもよい。




[ No.23 ]
鉄骨の加工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.けがき寸法は、製作中に生じる収縮、変形及び仕上げしろを考慮した値とした。


2.板厚20mmの鋼板の切断を、レーザー切断法で行った。


3.400N/mm2級鋼材のひずみの矯正は、850〜900℃に局部加熱して行った後に空冷した。


4.鋼材の加熱曲げ加工は、200〜400℃に加熱して行った。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
けがき寸法は、製作中に生じる収縮や変形及び仕上げしろを考慮した値とする。(建築工事監理指針7章3節)

2.◯
レーザー切断法は、光えねるぎーの集光熱による切断法であり、適用可能板厚は 0.1〜25mm程度である。高速切断が可能で切断溝幅が狭く孔あけ加工が可能である。

3.◯
ひずみの矯正は、常温若しくは局部加熱して行う。
400N/mm2、490N/mm2、級鋼材を局部加熱で矯正する場合の温度範囲は、以下を標準とする。それ以外の鋼については、設計担当者と打ち合わせる。

(1)加熱後空冷する場合    850〜900℃

(2)加熱後直ちに水冷する場合 600〜650℃

(3)空冷後水冷する場合    850〜900℃
(ただし、水冷開始温度は650℃以下)

なお、この温度は、加熱表面の温度を示している。温度測定には、接触温度計などが用いられる。
(建築工事監理指針7章3節)

4.×
曲げ加工は鋼材の機械的性質等を損なわない方法で行う。500℃以下の加熱、厚さ 6mm以上の鋼材等の曲げ加工においては外側曲げ半径が材厚の10倍以上の場合は加工前後で同じ基準強度及び材料強度としてよいとしている。したがって、この範囲外で曲げ加工を行う場合は、加工後の機械的性質等が加工前の機械的性質等と同等以上であることを確認しなければならない。
ただし、200〜400℃の範囲は青熱脆性域といわれ鋼材が常温よりももろくなる。加熱曲げ加工を行う場合はこの範囲を絶対に避けなればならない。




[ No.24 ]
在来軸組構法における木工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.せいが異なる胴差の継手は、受材心より150mm程度持ち出し、腰掛けかま継ぎとし、ひら金物両面当て釘打ちとした。


2.土台の継手は、腰掛けあり継ぎとし、下木となる方をアンカーボルトで締め付けた。


3.垂木の継手は、母屋の上でそぎ継ぎとし、釘打ちとした。


4.大引の継手は、床束心から150mm程度持ち出し、腰掛けあり継ぎとし、釘打ちとした。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
せいが異なる胴差の継手は、受材心より150mm程度持ち出し、腰掛けかま継ぎとし、接合金物は、短ざく金物当てボルト締め、又は、ひら金物両面当て釘打ちのいずれかとする。

2.×
土台の継手は、腰掛けかま継ぎとし、上木となる方をアンカーボルトで締め付ける。

2K_R02_No.24_腰掛けあり継ぎ.jpg

2K_R02_No.24_腰掛けかま継ぎ.jpg

3.◯
垂木の継手は、母屋の上でそぎ継ぎとし、釘打ちとする。

4.◯
大引の継手は、床束心から150mm程度持ち出し、腰掛けあり継ぎとし、釘打ちとする。




[ No.25 ]
シーリング工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.シーリング材の打継ぎは、目地の交差部及び角部を避け、そぎ継ぎとした。


2.目地深さが所定の寸法より深かったので、バックアップ材を用いて所定の目地深さになるように調整した。


3.シーリング材の硬化状態は指触で、接着状態はへらで押えて確認した。


4.プライマーの塗布後、1日経過してからシーリング材を充填した。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
シーリング打止め位置は打継ぎを考慮し、目地の交差部やコーナー部を避け、接続面を斜めにして接合するそぎ継ぎとなるように斜めに仕上げる。(公共建築工事標準仕様書)

2.◯
目地深さが所定の寸法より深い場合は、バックアップ材を用いて所定の目地深さになるように調整する

3.◯
シーリング材が十分硬化したのち、指触によりシーリング材の硬化状態及び接着状態に異常がないかを確認する。(建築工事監理指針第9章7節)

4.×
シーリング材の充填は、プライマー塗布後、製造業者の指定する時間内に行う




[ No.26 ]
有機系接着剤による壁タイル後張り工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.外壁の施工に使用する接着剤は、練混ぜの必要がない一液反応硬化形のものを使用した。


2.張付け用接着剤は、くし目立てに先立ち、こて圧をかけて平坦に下地に塗り付けた。


3.くし目立ては、くし目ごての角度を壁面に対し直角とし、くし目を立てた。


4.二丁掛けのタイル張りは、密着張りで使用する振動工具で加振して張り付けた。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
JIS A5557の主成分による区分では、一液反応硬化形と二液反応硬化形のものがあるが、標準仕様書では一液反応硬化形に限定されている。一液反応硬化形は、練混ぜの必要がなく、練混ぜ不良に起因する事故を防止することができる。

2.◯
張付け用接着剤は、くし目立てに先立ち、こて圧をかけて平坦に下地に塗り付ける。

3.×
接着剤の塗付けは、くし目ごてを用いて下地面に平たんに塗り付け、次に接着剤の塗厚を均一にし、かつ、厚みを確保するために壁面に対してくし目ごてを60°の角度を保ってくし目をつける。くし目の角度が小さく、こてを寝かした状態でくし目を立てると、くし目の高さが低くなり、接着剤の塗布量が少なくなる。また、くし目の角度が大きすぎても施工性が悪く、くし目がきちんと立たなくなることがあるため、塗布量が少なくなる傾向がある。

4.◯
密着張り工法は、振動工具で加振して張り付ける。




[ No.27 ]
鋼板製雨どいの工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.谷どいの継手部は、60mm重ね合わせてシーリング材を充填し、リベットで2列に千鳥に留め付けた。


2.丸たてどいの長さ方向の継手は、下のたてどいを上にくるといの中に、60mm程度差し込んで継いだ。


3.丸軒どいが所定の流れ勾配となるよう、とい受け金物を900mm程度の間隔で取り付けた。


4.丸軒どいの継手部は、重ねしろを40mmとし、相互のといの耳巻き部分に力心を差し込み、はんだ付けとした。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
谷どいの継手部は、60mm重ね合わせてシーリング材を充填し、リベットで2列に千鳥に留め付ける。

2.×
丸たてどいの長さ方向の継手は、上の縦どいを下の縦どいの中に差し込んで継ぐ

3.◯
丸軒どいが所定の流れ勾配となるよう、とい受け金物を900mm程度の間隔で取り付ける。

4.◯
丸軒どいの継手部は、重ねしろを40mmとし、相互のといの耳巻き部分に力心を差し込み、はんだ付けとする。




[ No.28 ]
セルフレベリング材塗りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.セルフレベリング材の流し込みに先立ち、下地コンクリートの乾燥期間は、打込み後1か月以上確保した。


2.セルフレべリング材の塗厚が大きくなりすぎないように、事前にモルタルで下地補修を行った。


3.セルフレベリング材の流し込みは、吸水調整材塗布後、直ちに行った。


4.塗厚が10mmのセルフレベリング材の流し込みは、1回で行った。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
セルフレベリングとは、硬化前の塗材の流動性を利用して、水平で平滑な床面を施工することをいう。セルフレベリングの流し込みに先立ち、下地となるコンクリートの乾燥期間は、一般に、打込み後 1か月以上確保する。

2.◯
塗厚が均一でない場合には、硬化時の体積変化(やせ)により塗厚の大きい部分にひび割れが生じるおそれがあるので、塗厚の大きくなる部分は、あらかじめモルタルで補修を行なっておく。

3.×
セルフレベリング材の流し込みは、吸水調整材を塗布した後、吸水調整材を十分乾燥させてから行う。

4.◯
塗厚が大きくなると、ひび割れや浮きが発生しやすくなるので、標準塗厚を10mmとしている。




[ No.29 ]
ガラス工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.板ガラスの切断面は、クリーンカット(クリアカット)とし、エッジ強度の低下を防いだ。


2.不定形シーリング材構法におけるセッティングブロックは、ガラス下辺の両角の下に設置した。


3.吹抜け部分のガラス手すりは、破損時の飛散を防ぐため、合わせガラスを使用した。


4.網入りガラスは、線材が水分の影響により発錆するおそれがあるため、建具の下枠に水抜き孔を設けた。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
板ガラスの切断面は、クリーンカット(クリアカット)とし、エッジ強度の低下を防ぐ。

2.×
セッティングブロックは、ガラス下辺の2箇所設置するが、その位置は両端から1/4の位置である。

3.◯
吹抜け部分のガラス手すりは、破損時の飛散を防ぐため、合わせガラスを使用する。

4.◯
網入りガラスは、線材が水分の影響により発錆するおそれがあるため、建具の下枠に水抜き孔を設ける。




[ No.30 ]
塗装工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.強溶剤系の塗料をローラーブラシ塗りとするため、モヘアのローラーブラシを用いた。


2.木部のクリヤラッカー塗りの下塗りに、ウッドシーラーを用いた。


3.スプレーガンは、塗面に平行に運行し、1行ごとに吹付け幅が1/3ずつ重なるようにした。


4.鉄鋼面の合成樹脂調合ペイントの上塗りの塗付け量は、0.08kg/m2とした。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
モヘアとは、天然繊維である獣毛の一つであるアンゴラ山羊の毛をいう。モヘアのローラーブラシは、強溶剤系の塗料には不適である。強溶剤系の塗料には、ウール(羊毛)などが用いられる

2.◯
木部のクリヤラッカー塗りの下塗りには、ウッドシーラー等を用いる。

3.◯
スプレーガンは、塗面に平行に運行し、1行ごとに吹付け幅が1/3ずつ重なるように施工する。

4.◯
鉄鋼面の合成樹脂調合ペイントの上塗りの塗付け量は、0.08kg/m2とする。




[ No.31 ]
ビニル床シート張りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.ビニル床シートは、張付けに先立ち仮敷きを行い、巻きぐせを取る。


2.シートの張付けは、空気を押し出すように行い、その後ローラーで圧着する。


3.熱溶接工法では、ビニル床シートを張り付け、接着剤が硬化した後、溶接を行う。


4.熱溶接工法における溶接継目の余盛りは、溶接直後に削り取る。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
ビニル床シートは、張付けに先立ち仮敷きを行い、巻きぐせを取る。

2.◯
シートの張付けは、空気を押し出すように行い、その後ローラーで圧着する。

3.◯
熱溶接工法では、ビニル床シートを張り付け、接着剤が硬化した後、溶接を行う。

4.×
熱溶接工法は、床シートの張付け後12時間以上経過し、接着剤が硬化してから行う。




[ No.32 ]
内部仕上げの改修工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.コンクリート壁下地に塗られたモルタルは、一部軽微な浮きが認められたので、アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法で補修した。


2.新たに張るタイルカーペット用の接着剤は、粘着はく離(ピールアップ)形をカーペット裏の全面に塗布した。


3.軽量鉄骨天井下地において、新たに設ける吊りボルト用のアンカーとして、あと施工の金属拡張アンカーを用いた。


4.軽量鉄骨壁下地において、新たに設ける下地材の高速カッターによる切断面には、亜鉛の犠牲防食作用が期待できるので、錆止め塗装を行わなかった。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
アンカーピンニング部分エポキシ樹種注入工法は、1箇所の浮き面積が 0.25m2未満の浮きに対する工法である。1箇所の浮き面積が 0.25m2以上の浮きには、アンカーピンニング全面エポキシ樹脂注入工法等が用いられる。(建築改修工事監理指針)

2.×
タイルカーペット用接着剤はJIS A 5536に規定する粘着はく離形(ピールアップ形)のアクリル樹脂系エマルション形接着剤が一般的に使用されているが、過度なせん断荷重が加わる場所では、ずれやはがれが生ずる場合があるため、粘着はく離形ではなく、接着強度の高い接着剤を選択する必要がある。

3.◯
軽量鉄骨天井下地において、新たに設ける吊りボルト用のアンカーがある場合は、あと施工の金属拡張アンカーを用いる。

4.◯
軽量鉄骨壁下地において、新たに設ける下地材の高速カッターによる切断面には、亜鉛の犠牲防食作用が期待できるので、錆止め塗装を行わなくてよい。






2023年02月28日

2級建築施工管理技士 平成30年度 一次 (前期) [ No.33 ] 〜[ No.42 ] 解答・解説

平成30年度 2級建築施工管理技術検定試験(前期)


学科試験問題 [ No.33 ]〜[ No.42 ] 解答・解説

※問題番号[ No.33 ]〜[ No.42 ]までの10問題は、全問題を解答してください。

[ No.33 ]
工事に先立ち行う事前調査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.既製杭の打込みが予定されているため、近接する工作物や舗装の現況の調査を行うこととした。


2.掘削中に地下水を揚水するため、周辺の井戸の使用状況の調査を行うこととした。


3.工事予定の建物による電波障害に関する調査は済んでいたため、タワークレーン設置による影響の確認を省いた。


4.工事用車両の敷地までの通行経路において、大型車両の通行規制の調査を行い、資材輸送の制約を確認した。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
既製杭の打込みが予定されている場合には、近接する工作物や舗装の現況の調査を行う必要がある。

2.◯
掘削中に地下水を揚水するため、周辺の井戸の使用状況の調査を行う必要がある。

3.×
工事予定の建物による電波障害に関する調査とともに、タワークレーン設置による影響についても確認を行う必要がある。タワークレーンも電波障害の影響があるケースがある。

4.◯
工事用車両の敷地までの通行経路においては、大型車両の通行規制の調査を行い、資材輸送の制約を確認する。




[ No.34 ]
仮設計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.ハンガー式門扉は、重量と風圧を軽減するため、上部を網状の構造とすることとした。


2.下小屋は、材料置場の近くに設置し、電力及び水道等の設備を設けることとした。


3.休憩所内は、受動喫煙を防止するため喫煙場所を区画し、そこに換気設備と消火器を設けることとした。


4.鋼板製仮囲いの下端には、雨水が流れ出やすいようにすき間を設けることとした。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
ハンガー式門扉は、重量と風圧を軽減するため、上部を網状の構造としても問題はない。ハンガー式門扉で問題となるのは、扉を吊る梁が車両の積荷高さを制約する場合があるため、扉の有効高さを検討して計画することである。

2.◯
下小屋(工事現場に設けられる仮設作業小屋)は、材料置場の近くに設置し、電力及び水道等の設備を設ける

3.◯
休憩所内は、受動喫煙を防止するため喫煙場所を区画し、そこに換気設備と消火器を設ける。

4.×
鋼板製仮囲いの下端には、雨水が流出しないように、すき間をあけないようにする。




[ No.35 ]
工事現場における材料の保管に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.型枠用合板は、直射日光が当たらないよう、シートを掛けて保管する。


2.木毛セメント板は、平滑な床の上に枕木を敷き、平積みで保管する。


3.砂は、周辺地盤より高い場所に、置場を設置して保管する。


4.ロール状に巻いたカーペットは、屋内の乾燥した場所に、縦置きにして保管する。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
型枠用合板は、直射日光が当たらないよう、シートを掛けて保管する。

2.◯
木毛セメント板は、平滑な床の上に枕木を敷き、平積みで保管する。

3.◯
砂は、周辺地盤より高い場所に、置場を設置して保管する。

4.×
ロール状に巻いたカーペットは、横置きにし、変形防止のため2〜3段までの俵積みで保管する。




[ No.36 ]
総合工程表の立案段階で計画すべきこととして、最も不適当なものはどれか。

1.鉄骨工事の工程計画では、建方時期に合わせた材料調達、工場製作期間を計画する。


2.総合工程表の立案に当たっては、最初に全ての工種別の施工組織体系を把握して計画する。


3.マイルストーン(管理日)は、工程上、重要な区切りとなる時点などに計画する。


4.上下階で輻輳する作業では、資材運搬、機器移動などの動線が錯綜しないように計画する。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
鉄骨工事の工程計画では、建方時期に合わせた材料調達、工場製作期間を計画する。

2.×
工種別の施工組織体系は、総合工程表の立案段階で考慮すべきではない。工種別の施工組織体系は、総合工程表や工種別施工計画を計画した後に検討される。

3.◯
マイルストーン(管理日)は、工程の進捗状況を把握しやすくするため、重要な区切りとなる節目などに計画する。

4.◯
上下階で輻輳する作業では、資材運搬、機器移動などの動線が錯綜しないように計画する。




[ No.37 ]
バーチャート工程表に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.各作業ごとの日程及び工事全体の工程計画が、比較的容易に作成できる。


2.出来高の累計を重ねて表現すれば、工事出来高の進ちょく状況を併せて把握しやすい。


3.多くの種類の関連工事間の工程調整に有利である。


4.縦軸に工事項目を、横軸に各工事日数を示し、各作業を横線で表したものである。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
バーチャート工程表は、各作業ごとの日程及び工事全体の工程計画が、比較的容易に作成できる

2.◯
バーチャート工程表は、主要な工事の節目をマイルストーンとして付加したり、出来高の累計を重ねて表現すれば、工事出来高の進ちょく状況を併せて把握しやすくなる。

3.×
バーチャート工程表は、いくつかの種類の関連工事間の工程調整には不向きである。多くの種類の関連工事間の工程調整に有利なのはネットワーク工程表である。

4.◯
バーチャート工程表は、縦軸に工事項目を列記し、横軸に月日を示し、各作業を棒グラフで表したものである。




[ No.38 ]
品質管理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.試験とは、性質又は状態を調べ、判定基準と比較して良否の判断を下すことである。


2.施工品質管理表(QC工程表)には、検査の時期、方法、頻度を明示する。


3.工程内検査は、工程の途中で次の工程に移してもよいかどうかを判定するために行う。


4.品質計画に基づく施工の試験又は検査の結果を、次の計画や設計に生かす。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
性質又は状態を調べた結果と判定基準と比較して良否の判断をすることは、検査である。

2.◯
施工品質管理表(QC工程表)には、検査の時期、方法、頻度を明示する。

3.◯
工程内検査、或いは工程間検査は、次の工程に進んでもよいか判定するために、作業工程の途中で行う検査である。

4.◯
品質計画に基づく施工の試験又は検査の結果は、次の計画や設計に生かすことができる。




[ No.39 ]
工事現場における試験に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.フレッシュコンクリートのスランプの測定は、スランプゲージを用いて行った。


2.鉄筋のガス圧接部のふくらみの長さの測定は、ダイヤルゲージを用いて行った。


3.吹付けロックウールによる耐火被覆材の厚さの確認は、確認ピンを用いて行った。


4.外壁タイル張り後のタイル接着力試験は、油圧式簡易引張試験器を用いて行った。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
スランプ試験とは、フレッシュコンクリートを充填したスランプコーンを逆さにして面に置き、スランプコーンを引き上げた後のフレッシュコンクリートの頭部の下がり(スランプ値)をスランプゲージにより測定する試験をいう。

2.×
鉄筋のガス圧接部のふくらみの長さ及び直径の測定は、ダイヤルノギス等が用いられる。ダイヤルゲージは塗膜厚の測定などに用いられる。

3.◯
吹付けロックウールの耐火被覆材の厚さの確認は、確認ピンを用いて行う。

4.◯
タイル接着力試験は、油圧式簡易引張試験器等が用いられる。




[ No.40 ]
トルシア形高力ボルトの1次締め後に行う、マーキングの目的に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.マークのずれによって、軸力の値が確認できる。


2.マークのずれによって、ナットの回転量が確認できる。


3.マークのずれによって、本締めの完了が確認できる。


4.マークのずれによって、共回りの有無が確認できる。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
軸力の値は、マークのずれによって確認できない

2.◯
マーキングのずれによって、ナットの回転量を確認する。

3.◯
マーキングのずれによって、本締めの完了を確認する。

4.◯
マーキングのずれによって、共回りの有無を確認する。




[ No.41 ]
工事現場の安全管理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.安全施工サイクルとは、安全衛生管理を進めるため、毎日、毎週、毎月と一定のパターンで取り組む活動である。


2.新規入場者教育では、作業手順のほかに安全施工サイクルの具体的な内容、作業所の方針などの教育を行う。


3.安全朝礼では、作業が始まる前に作業者を集め作業手順や心構え、注意点を周知する。


4.ゼロエミッションとは、作業に伴う危険性又は有害性に対し、作業グループが正しい行動を互いに確認し合う活動である。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
安全施工サイクル活動とは、施工の安全を図るため、毎日、毎週、毎月単位で実施すべきことをパターン化し、パターンを繰り返すことによって継続的に取り組む安全活動である。

2.◯
新規入場者教育とは、新たに作業所に入場することになった者に対する作業所の方針、安全施工サイクルの具体的な内容、作業手順などの教育である。

3.◯
安全朝礼では、その日の作業が始まる前に作業者を集め作業手順や心構え、注意点を周知するようにする。

4.×
ZE(ゼロエミッション)とは、直訳すると「ゼロ排出」であり、作業所等から廃棄物をゼロにする活動をいう。なお、安全管理に関する用語に「ゼロ災」というのがあり、ゼロ災とは、作業所等の労働災害をゼロにするという活動である。作業に伴う危険性又は有害性に対し、作業グループが正しい行動を互いに確認し合う活動は、危険予知活動(KY活動)等において、実施される。




[ No.42 ]
事業者の講ずべき措置として、「労働安全衛生規則」上、定められていないものはどれか。

1.労働者に安全帯等を使用させるときは、安全帯等及びその取付け設備等の異常の有無について、随時点検すること。


2.多量の発汗を伴う作業場において、労働者に与えるために、塩及び飲料水を備え付けること。


3.足場の組立て作業において、材料の欠点の有無を点検し、不良品を取り除くこと。


4.労働者が有効に利用することができる休憩の設備を設けるように努めること。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.定められている
労働安全衛生規則第521条に、
「事業者は、高さが二メートル以上の箇所で作業を行なう場合において、労働者に安全帯等を使用させるときは、安全帯等を安全に取り付けるための設備等を設けなければならない。

2 事業者は、労働者に安全帯等を使用させるときは、安全帯等及びその取付け設備等の異常の有無について、随時点検しなければならない。」

と規定されている。

2.定められている
労働安全衛生規則第617条に、「事業者は、多量の発汗を伴う作業場においては、労働者に与えるために、塩及び飲料水を備えなければならない。」と規定されている。

3.定められていない
労働安全衛生規則第566条(足場の組立て等作業主任者の職務)に「事業者は、足場の組立て等作業主任者に、次の事項を行わせなければならない。ただし、解体の作業のときは、第一号の規定は、適用しない。

一 材料の欠点の有無を点検し、不良品を取り除くこと。」
と規定されており、特定元方事業者の講ずべき措置としてではなく、足場の組立て等作業主任者の職務として定められている。

4.定められている
労働安全衛生規則第19条(休憩の設備)に
「事業者は、労働者が有効に利用することができる休憩の設備を設けるように努めなければならない。」
と規定されている。






2023年02月27日

2級建築施工管理技士 平成30年度 一次 (前期) [ No.43 ] 〜[ No.50 ] 解答・解説

平成30年度 2級建築施工管理技術検定試験(前期)


学科試験問題 [ No.43 ]〜[ No.50 ] 解答・解説

※問題番号[ No.43 ]〜[ No.50 ]までの8問題のうちから6問題を選択し、解答してください。

[ No.43 ]
用語の定義に関する記述として、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。

1.間仕切壁は、建築物の構造上重要でないものであっても、主要構造部である。


2.ガラスは、不燃材料である。


3.建築物を移転することは、建築である。


4.住宅の浴室は、居室ではない。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
主要構造部とは、壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、附け柱、揚げ床、最下階の床、廻り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段その他これらに類する建築物の部分を除くものとする。(建築基準法第2条第五号)

2.◯
不燃材料とは、建築材料のうち、不燃性能(通常の火災時における火熱により燃焼しないことその他の政令で定める性能をいう。)に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めたもの又は国土交通大臣の認定を受けたものをいう。(建築基準法第2条第九号)とあり、建設省告示第1400号(平成12年5月30日)に定められている。
一 コンクリート
二 れんが
三 瓦
四 陶磁器質タイル
五 繊維強化セメント板
六 厚さが3ミリメートル以上のガラス繊維混入セメント板
七 厚さが5ミリメートル以上の繊維混入ケイ酸カルシウム板
八 鉄鋼
九 アルミニウム
十 金属板
十一 ガラス
十二 モルタル
十三 しっくい
十四 石
十五 厚さが12ミリメートル以上のせっこうボード
(ボード用原紙の厚さが0.6ミリメートル以下のものに限る。)
十六 ロックウール
十七 グラスウール板

3.◯
建築とは、建築基準法第2条第十三号に「建築物を新築し、増築し、改築し、又は移転することをいう。」と規定されている。

4.◯
居室とは、建築基準法第2条第四号に「居住、執務、作業、集会、娯楽その他これらに類する目的のために継続的に使用する室をいう。」と規定されている。
継続的に使用する室のことをいうので、「玄関」「便所」「浴室」「脱衣室」「洗面所」「押入れ」「納戸」「廊下」は居室ではない。





[ No.44 ]
次の記述のうち、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。

1.地階に設ける居室には、必ず、採光のための窓その他の開口部を設けなければならない。


2.階段の幅が3mを超える場合、原則として、中間に手すりを設けなければならない。


3.回り階段の部分における踏面の寸法は、踏面の狭い方の端から30cmの位置において測るものとする。


4.建築物の敷地には、下水管、下水溝又はためますその他これらに類する施設をしなければならない。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
住宅、学校、病院、診療所、寄宿舎、下宿その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室(居住のための居室、学校の教室、病院の病室その他これらに類するものとして政令で定めるものに限る。)には、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、住宅にあっては7分の1以上、その他の建築物にあっては5分の1から10分の1までの間において政令で定める割合以上としなければならない。ただし、地階若しくは地下工作物内に設ける居室その他これらに類する居室又は温湿度調整を必要とする作業を行う作業室その他用途上やむを得ない居室については、この限りでない。(建築基準法第28条第1項)
したがって、地階に設ける居室には、必ずしも採光を確保するための窓その他の開口部を設けなくてもよい。

2.◯
階段の幅が3mを超える場合、原則として、中間に手すりを設けなければならない。(建築基準法施行令第25条)

3.◯
回り階段の部分における踏面の寸法は、踏面の狭い方の端から30cmの位置において測るものとする。(建築基準法施行令第23条第2項)

4.◯
建築物の敷地には、雨水及び汚水を排出し、又は処理するための適当な下水管、下水溝又はためますその他これらに類する施設をしなければならない。(建築基準法第19条)




[ No.45 ]
建設業の許可に関する記述として、「建設業法」上、誤っているものはどれか。

1.建設業の許可は、一の営業所で、建築工事業と解体工事業の許可を受けることができる。


2.二以上の都道府県の区域内に営業所を設けて建設業を営もうとする者は、特定建設業の許可を受けなければならない。


3.建設業の許可は、建設工事の種類ごとに、29業種に分けて与えられる。


4.工事一件の請負代金の額が建築一式工事以外の建設工事にあっては500万円に満たない工事のみを請け負うことを営業とする者は、建設業の許可を必要としない。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
建設業の許可は、建設工事の種類ごとにそれぞれの建設業に分けて与える。(建設業法第3条第2項)したがって、建築工事業で特定建設業の許可を受けている者が、解体工事業で一般建設業の許可を受けることができる。

2.×
建設業を営もうとする者は、次に掲げる区分により、この章で定めるところにより、2以上の都道府県の区域内に営業所(本店又は支店若しくは政令で定めるこれに準ずるものをいう。以下同じ。)を設けて営業しようとする場合にあっては国土交通大臣の、1の都道府県の区域内のみ営業所を設けて営業をしようとする場合にあっては当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者は、この限りでない。(建設業法第3条第1項)

3.◯
建設業の許可は、建設業法第3条第2項に規定され、建設工事の種類(29業種)ごとに、分けて与えられてる。(建設業法別表第一)

4.◯
工事一件の請負代金の額が建築一式工事以外の建設工事にあっては500万円に満たない工事のみを請け負うことを営業とする者は、建設業の許可を必要としない。




[ No.46 ]
建設工事の請負契約書に記載しなければならない事項として、「建設業法」上、定められていないものはどれか。

1.工事完成後における請負代金の支払の時期及び方法


2.請負代金の全部又は一部の前金払の定めをするときは、その支払いの時期及び方法


3.請負代金の額のうち予定する下請代金の額


4.工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め



答え

  3

[ 解答解説 ]
建設工事の請負契約書に記載しなければならない事項については、建設業法第19条に規定されている。

1.定められている
工事完成後における請負代金の支払の時期及び方法(建設業法第19条十二項)

2.定められている
請負代金の全部又は一部の前金払の定めをするときは、その支払いの時期及び方法(建設業法第19条五項)

3.定められていない
請負代金の額のうち予定する下請代金の額は定められていない。

4.定められている
工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め(建設業法第19条九項)




[ No.47 ]
使用者が労働契約の締結に際し、「労働基準法」上、労働者に書面で交付しなくてもよいものはどれか。

1.就業の場所及び従事すべき業務に関する事項

2.退職に関する事項

3.賃金の支払の時期に関する事項

4.職業訓練に関する事項



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.交付しなければならない
就業の場所及び従事すべき業務に関する事項(労働基準法施行規則第5条第一の三項)

2.交付しなければならない
退職に関する事項(解雇の事由を含む。)(労働基準法施行規則第5条第四項)

3.交付しなければならない
賃金の決定、計算及び支払いの方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項(労働基準法施行規則第5条第三項)

4.交付しなくてもよい
労働基準法施行規則第5条第1項第八号の職業訓練に関する事項は、書面で交付しなければならない労働条件に該当しない。




[ No.48 ]
労働者の就業に当たっての措置に関する記述として、「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。

1.事業者は、通常の労働者の1週間の所定労働時間に比して短い労働者(パートタイム労働者)を雇い入れたときは、原則として、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行わなければならない。


2.就業制限に係る業務に就くことができる者が当該業務に従事するときは、これに係る免許証その他その資格を証する書面の写しを携帯していなければならない。


3.事業者は、省令で定める危険又は有害な業務に労働者を就かせるときは、原則として、当該業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行わなければならない。


4.事業者は、つり上げ荷重が1t以上の移動式クレーンの玉掛けの業務については、一定の資格を有する者以外の者を就かせてはならない。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
新たに雇い入れた労働者は、労働安全衛生法第59条第1項の規定により、安全又は衛生のための教育を行わなければならない。

2.×
労働安全衛生法に題意のような規定はない。

3.◯
事業者は、省令で定める危険又は有害な業務に労働者を就かせるときは、原則として、当該業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行わなければならない。(労働安全衛生法第60条の2第二項)

4.◯
つり上げ荷重が 1t以上のクレーン、移動式クレーン若しくはデリックの玉掛けの業務は、玉掛け技能講習を終了した者が行わなければならない。(労働安全衛生法施行令第20条第十六号)




[ No.49 ]
廃棄物に関する記述として、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」上、誤っているものはどれか。

1.建築物の解体に伴い生じたガラスくずは、産業廃棄物である。


2.建築物の新築に伴い生じた段ボールは、産業廃棄物である。


3.建築物の新築に伴い生じた土砂は、産業廃棄物である。


4.建築物の解体に伴い生じた金属くずは、産業廃棄物である。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
建築物の解体に伴い生じたガラスくずは、産業廃棄物である。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第2条七項)

2.◯
建築物の新築に伴い生じた段ボールは、産業廃棄物である。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第2条一項)

3.×
建設工事により発生した土砂は建設発生土といい、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に定義される廃棄物には該当しない

4.◯
建築物の解体に伴い生じた金属くずは、産業廃棄物である。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第2条六項)




[ No.50 ]
次の記述のうち、「道路法」上、道路の占用の許可を受ける必要のないものはどれか。

1.歩道の一部にはみ出して、工事用の仮囲いを設置する。


2.道路の上部にはみ出して、防護棚(養生朝顔)を設置する。


3.コンクリート打設作業のために、ポンプ車を道路上に駐車させる。


4.工事用電力の引込みのために、仮設電柱を道路に設置する。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.必要
道路法第32条第1項第七号の規定により、道路の占用の許可が必要である。

2.必要
道路法第32条第1項第七号の規定により、道路の占用の許可が必要である。

3.不要
道路の占用の許可は不要である。ただし、道路交通法第77条第1項第一号の規定により、道路の使用の許可が必要である。すぐに移動できるものは、占用許可は不要である。

4.必要
道路法第32条第1項第七号の規定により、道路の占用の許可が必要である。






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