2013年08月24日
B BOY PARK 2013/8/18(最終日) 代々木公園
一番観たかったKOHHは土曜だったけどバイトで行けなかったし、暑いし、KEN THE 390くらいから観れればいいかなぁー、なんてダラけた感じで家を出たのだが思ったより早く着いた。
なんとなくしか知らないまま来たのだが、本当にメインステージが使えていない。
てっきりサブステージだと思ったのがメインステージで、同じ様な大きさと設備のサブステージが
そう遠くない場所にある。MCをしている時とかは隣のステージの音が聴こえるくらいだ。
というか、公園内にダンスゾーンとステージ2個があるので、けっこうギュウギュウになってる感じ。この時間で既に移動するのがちょっと面倒に感じるくらい混雑している。
着いた時にメインステージに立っていたのはMEKA&DJ Fourd Nkay。MEKAは去年も観ていたし、MCバトルのチャンプという事もあり気にはなったが、ステージの事でビックリしすぎてとりあえず公園を1周してみている間に終わってしまった。次はそのMEKAもいる孔雀がグループとして登場。
孔雀
去年に観た時は本当に「若手の有望株」という感じだったが、今年はろくに曲を知らない自分でも十分に楽しめるステージだった。去年はやはり菊丸とMEKAに目が行ってしまったし、そこまでグループとして観る必要を感じなかったが、今年は素直にグループとしてカッコよかった。
ソロ活動も活発なようだが、一発ガツンとグループでのカッコいいアルバムが欲しいな、買うから、と思いました。
KLOOZ
「次はドリームボーイの登場だ!」のあおりに「390か!」と思って思わず前に行く。他の人達がどうだかはわからないが、ステージ前にどどっと人が集まった。KLOOZが出てくると歓声が上がったし、ラップを被せたりコールアンドレスポンスしたりしてたので、ちゃんとKLOOZ目当てだったのだろう。
KLOOZに関しては、客演で何度か耳にしているハズ・・・くらいだったのが、巧いのは当然として、爽やかだし、曲も良いし、390より癖が無く高めの優しい声が、張り上げなくても通ってスッと入ってくるし、自分の好みでは無いにしろ、楽しめたし、「あー、こりゃ人気でるわなぁ」と思いました。
KEN THE 390
そして今度こそKEN THE 390。「What's Generation」、晋平太を迎えての「ガッデム!!」など、ハード目な曲から「Lego!! 」やKLOOZを迎えての「Dream Boy Anthem 」などのポップな曲まで、たった10分でもバランスよく入れ込み、広く客を楽しませようとする様はさすがだった。
ただ、こう、KLOOZにも言えることだけど、巧くてクオリティが高いのが当然になっている若いの世代の事を考えると、この先ずっと埋もれないでいられるのかなぁ、と考えてしまう。
生で観た事は無いから比べるのはアレだけど、そう考えるとKREVAってやっぱ凄いんだなぁ、と思ってしまうのは確か。
長いので、続きは「続きを読む」から。例によって、気になったアーティストの事だけしか書いていないし、メモも取ってないので順番や曲名に間違いがあったりすると思います。正確な所はyoutubeとかに上がった動画を見てください。
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DARTHREIDER
そしてダースレイダー。狭くなったしまったステージでもお構い無しに若手より誰より動きまわり、パワフルにラップする様は素晴らしいの一言。
ひたすら自分の持てるものの全てを使ってエンターテイメントを提供しようとしている所は本当に尊敬できる。
最後にDJYUTAKAを呼び込むと共に、今回何故このようなステージになったのかを説明してくれた。やはりステージを、素行の悪い「クラブ系」(変なくくりだよなぁ、わかるけど)には貸せないという事らしい。今回、いろんなアーティストから繰り返しアナウンスされていたのだが、ここでもゴミの問題や運営資金の話題が出ていた。
DJ YUTAKA
サイドに晋平太を携え、ヒップホップクラシックをかけていく。やっぱ90年代ヒップホップ流れるとみんな上がるよなぁ。
ダースが喋りだした途端に去っていった多くの客には同様にトイレタイムなのだろうけど・・・。
人が少なくなってしまったので、ステージのすぐ近くまで行ったり、ちょっと離れたりしてみたのだが、メインステージが使えないために急遽用意されたであろうステージは、スピーカーが貧弱なせいか、急造ステージのせいか、デカイ声で叫べばいいと思っているMCの怒鳴り声は当然聴き苦しかったのだが、それに加えて場所によっては非常に高音が耳に痛い場所があったりするのがわかった。
晋平太
いつみても安定している、声でかい、巧い。華の無さ以外はマジで完璧かも。声はデカイがシッカリと聞き取れて熱く感じさせる晋平太はさすがだ。
一つ前に出ていたSIMON JAPは、イマイチどこがいいのかわからないラッパーだったのだが、ここで客演したのを観て、やっと魅力がわかった気がする。家に帰って思わず検索してしまった。
んー、ただ運営にも関わっている(?)せいか、なんか「B BOY PARKの人」に俺の中でなっちゃってる部分があって、そこは歯がゆい。不器用さ、というのも魅力の1つなのだけど、不遇時代が長すぎるよなぁ、今は日本語ラップ全体がそうといえばそうだけど・・・・。
鎮座DOPENESS
期待していたうちの1つ。晋平太が最後にやった、自分の歴史(曲名が「ヒストリー」だし)を唄った新曲に「鎮座は人をイライラさせる」という少し前のBEDでのバトルを思わせるラインがあり、「次はイライラさせる鎮座の登場だぜ!」の紹介とともに登場。さっそく「イライラ」からはじまるフリースタイルからはじまった。
この人、やっぱライブで観ないとダメだな、と思わせる圧倒的なステージだった。
逆に言うと、録音作品ではそこまで魅力がパッケージングされていない、とも言えるが、この人やっぱおもしろいわ。才気走る、とはこの事なのだろう。
ちょっと仙人めいた浮世離れした感じもあるが、ライブを観てみれば、万人の注目を集めるエンターティナーであるのは間違いない。スキルと音楽としての良さとエンターテイメントのバランスが凄いわ。
是非近々また観たい。
「UFO」での放射能についてラインからの、ニョキニョキ動きながら「俺も社会派だ」「まるでK DUB SHINE」は超笑いました。
漢
そしてシークレット扱いだった漢。
普段使う自分のとは違う機材の操作が上手くいかないのか、DJが手間取って中々音が出ない。
しかしそこは百戦錬磨のフリースタイラーMC漢。フリースタイルやトークで客を暖め続けていた。強面のイメージがあるが、私の中では結構おもしろい話をしてくれる印象がある。
今回も「(口をパクパク)アレ?(パクパク)ラップが(パクパク)遅れて(パクパク)聴こえるよ」とやって、「これで今度1曲やってやろうかと思ってんだけどよ」なんて笑わせてくれた。
何度も曲を止めたり、違う曲にしようと言ったりで、10分しかないのに大丈夫かな?と心配になったが、なんとか2曲やり、最後にステージ袖に犬を連れて観に来ていたTAVと急遽、Masterのビートボックスだけの上で「新宿UGA」をやる。その「新宿UGA」が、今年のショボイステージと相まって、なんだかとてもカッコよく見えたし、同級生の絆って強いな、いいな、とも思いました。
SEEDA
説明不要の人気のSEEDA。客が押し寄せ、「みんな1歩下がってくれ、ステージのテントが倒れちゃったら中止になる」と曲間に今日はじめて言われる。
ほとんどの客が素直に一歩下がる中、イキッて周りを睨みながらむしろ前に進む若い子がいて、非常に不快だった。こういう若い子を詰めるのもシーンの自浄作用の1つだと思うのだが、「とにかくトラブルを避ける」という事になると、逆にそれが出来ないよなぁ、と。
「COME BACK」「Hell's Kitchen」「不定職者」「花と雨」というキラーチューンの連発。
当然のように素晴らしく、EMI MARIAと結婚し、お子さんが生まれた事もあり、年々その曲の重みと魅力が増していく「花と雨」で今年も泣きそうになる。
だが、「不定職者」「アドレナリン」などの曲で上げて、最後に「花と雨」という必勝パターンは去年も観た、とも言える。これを伝統芸としていくのか、ブルーハーブのように求められるものを演じながら別のドラマを起こすのか、ここからまだ変化していくのか、次の作品が楽しみだ。
R-RATED(RYUZO,SMITH-CN,TOP,GAZZILA,DJ8MAN)
苦手な部類だとはいえ、RYUZOの「HATE MY LIFE」や「THE STORY」は好きだし、GAZZILAも良かったのだが、さすがに連続で、通常は10分交代のステージで50分もR-RATEDはちょっと重たかった・・・。たぶんLIBRAでもDREEM BOYでも、この場で50分は長すぎるよ。
これが今のR-RATEDの勢いを表している、とも言えると思うけど。
AKLO
もっととっつきにくい、いわゆる「嫌なバイリンのニセSWAG金持ち」というイメージだったのだが(我ながらひどい認識だ)、非常に良かった。まっとうに地に足ついてる感じ。
俺がおっさんになって、若い子のクールな感じを受信出来なくなってただけだったのだろうか。
好青年な感じで、ガキの頃にBBPでRINOを観てたのに、今自分がそのステージに立ってて、しかも同じように歓声を貰える事がとても嬉しい、と素直に言っていたところも非常に好感が持てた。
アルバム買ってちゃんと聴いてみよう、と思えました。
Kダブシャイン
いつも通りのコッチャン。「ロンリーガール」が聴けて、一緒に歌えて幸せでした。
BBP、3年連続でトリにKダブ先生観てるんだよなぁ。行きだした最初から今年までずっとトリがKダブだけど、ここまでくると夏の風物詩な感じがするんだよな。
まぁ、まだ行きだして3年目だからあまり言えることは無いが、それまでドキドキして雑誌やネット上のレポートを読んでいて想像していたような「ヒップホップの聖地」では確かにあるのだが、キレイゴト抜きでいえば、まぁガラは悪いし、マナーも悪いのは確か。
んなことはロックでもパンクでもメタルでも一緒なので私も慣れっこになってしまっていて、3年前に当時の彼女を連れてった時に、「怖い」「客席だろうと煙草をそこかしこで吸ってる」と言って、しばらく経つと公園の端のベンチで座って待っていた彼女にイライラしたものなのだが、今回こういう事になったことで改めて考えてみれば、普通の反応としてはそうなのかもなぁ、と思ってしまった。
「一般でも有名なキングギドラの人のライブ」より「禁煙の所で煙草吸ってる人がいるから嫌」のが強いのだ。
「ユニティ」というのは必要だし、いい思想だと思うのだが、同様に「ユニティ」意識の強いハードコアパンクやメタルのライブに行っていた、そして出演していた自分の立場を考えてみると、彼ら(私ら)は「仲間」「身内」だと思ったらメチャメチャ優しいのだが、それ以外には非常にキツイ態度をとる、という特徴が確かにある。これは差別的な扱いを受ける集団にはありがちな、悲しい事だ。
「今度、着なくなった服とかあげるよー。ウチきなよー」なんてニコニコ喋りながら、田舎モノで電車の乗り換えがわからない俺をわざわざ送ってくれるのだが、地下鉄のホームで当然のように煙草を吸い、酒瓶をポイ捨てする様は、なかなか困ったものだったりするのだ。
少なくとも俺に対しては超いい人なだけに余計。
たしかにどのジャンルでもありがちな問題ではあるのだが、代々木公園のBBPのステージで声を枯らして叫べば、もしかしたら状況は良くなるかもしれない、という意識が、演者に、そして観に行っただけのただのファンの自分の中に、まだギリギリある、というのは今やHIPHOPだけかもしれない、とも思う。
それは、単純に売れないからファンが少ない、とかそういう事ではなくて、「正しい知識、知恵、理解と論法は、正しい方法と行動を導く」というズールーネイションの信条がいまだにHIPHOPの中に生きていて、そういう意識を自分も持ったのだ、と信じている。
「ヒップホップはロックのように上手く商売にするのを失敗した」とはよく言われることだが、これが上手くいけば、いずれは「全く新しい勝ち方」に繋がる、と思いたい。
そしてダースレイダー。狭くなったしまったステージでもお構い無しに若手より誰より動きまわり、パワフルにラップする様は素晴らしいの一言。
ひたすら自分の持てるものの全てを使ってエンターテイメントを提供しようとしている所は本当に尊敬できる。
最後にDJYUTAKAを呼び込むと共に、今回何故このようなステージになったのかを説明してくれた。やはりステージを、素行の悪い「クラブ系」(変なくくりだよなぁ、わかるけど)には貸せないという事らしい。今回、いろんなアーティストから繰り返しアナウンスされていたのだが、ここでもゴミの問題や運営資金の話題が出ていた。
DJ YUTAKA
サイドに晋平太を携え、ヒップホップクラシックをかけていく。やっぱ90年代ヒップホップ流れるとみんな上がるよなぁ。
ダースが喋りだした途端に去っていった多くの客には同様にトイレタイムなのだろうけど・・・。
人が少なくなってしまったので、ステージのすぐ近くまで行ったり、ちょっと離れたりしてみたのだが、メインステージが使えないために急遽用意されたであろうステージは、スピーカーが貧弱なせいか、急造ステージのせいか、デカイ声で叫べばいいと思っているMCの怒鳴り声は当然聴き苦しかったのだが、それに加えて場所によっては非常に高音が耳に痛い場所があったりするのがわかった。
晋平太
いつみても安定している、声でかい、巧い。華の無さ以外はマジで完璧かも。声はデカイがシッカリと聞き取れて熱く感じさせる晋平太はさすがだ。
一つ前に出ていたSIMON JAPは、イマイチどこがいいのかわからないラッパーだったのだが、ここで客演したのを観て、やっと魅力がわかった気がする。家に帰って思わず検索してしまった。
んー、ただ運営にも関わっている(?)せいか、なんか「B BOY PARKの人」に俺の中でなっちゃってる部分があって、そこは歯がゆい。不器用さ、というのも魅力の1つなのだけど、不遇時代が長すぎるよなぁ、今は日本語ラップ全体がそうといえばそうだけど・・・・。
鎮座DOPENESS
期待していたうちの1つ。晋平太が最後にやった、自分の歴史(曲名が「ヒストリー」だし)を唄った新曲に「鎮座は人をイライラさせる」という少し前のBEDでのバトルを思わせるラインがあり、「次はイライラさせる鎮座の登場だぜ!」の紹介とともに登場。さっそく「イライラ」からはじまるフリースタイルからはじまった。
この人、やっぱライブで観ないとダメだな、と思わせる圧倒的なステージだった。
逆に言うと、録音作品ではそこまで魅力がパッケージングされていない、とも言えるが、この人やっぱおもしろいわ。才気走る、とはこの事なのだろう。
ちょっと仙人めいた浮世離れした感じもあるが、ライブを観てみれば、万人の注目を集めるエンターティナーであるのは間違いない。スキルと音楽としての良さとエンターテイメントのバランスが凄いわ。
是非近々また観たい。
「UFO」での放射能についてラインからの、ニョキニョキ動きながら「俺も社会派だ」「まるでK DUB SHINE」は超笑いました。
漢
そしてシークレット扱いだった漢。
普段使う自分のとは違う機材の操作が上手くいかないのか、DJが手間取って中々音が出ない。
しかしそこは百戦錬磨のフリースタイラーMC漢。フリースタイルやトークで客を暖め続けていた。強面のイメージがあるが、私の中では結構おもしろい話をしてくれる印象がある。
今回も「(口をパクパク)アレ?(パクパク)ラップが(パクパク)遅れて(パクパク)聴こえるよ」とやって、「これで今度1曲やってやろうかと思ってんだけどよ」なんて笑わせてくれた。
何度も曲を止めたり、違う曲にしようと言ったりで、10分しかないのに大丈夫かな?と心配になったが、なんとか2曲やり、最後にステージ袖に犬を連れて観に来ていたTAVと急遽、Masterのビートボックスだけの上で「新宿UGA」をやる。その「新宿UGA」が、今年のショボイステージと相まって、なんだかとてもカッコよく見えたし、同級生の絆って強いな、いいな、とも思いました。
SEEDA
説明不要の人気のSEEDA。客が押し寄せ、「みんな1歩下がってくれ、ステージのテントが倒れちゃったら中止になる」と曲間に今日はじめて言われる。
ほとんどの客が素直に一歩下がる中、イキッて周りを睨みながらむしろ前に進む若い子がいて、非常に不快だった。こういう若い子を詰めるのもシーンの自浄作用の1つだと思うのだが、「とにかくトラブルを避ける」という事になると、逆にそれが出来ないよなぁ、と。
「COME BACK」「Hell's Kitchen」「不定職者」「花と雨」というキラーチューンの連発。
当然のように素晴らしく、EMI MARIAと結婚し、お子さんが生まれた事もあり、年々その曲の重みと魅力が増していく「花と雨」で今年も泣きそうになる。
だが、「不定職者」「アドレナリン」などの曲で上げて、最後に「花と雨」という必勝パターンは去年も観た、とも言える。これを伝統芸としていくのか、ブルーハーブのように求められるものを演じながら別のドラマを起こすのか、ここからまだ変化していくのか、次の作品が楽しみだ。
R-RATED(RYUZO,SMITH-CN,TOP,GAZZILA,DJ8MAN)
苦手な部類だとはいえ、RYUZOの「HATE MY LIFE」や「THE STORY」は好きだし、GAZZILAも良かったのだが、さすがに連続で、通常は10分交代のステージで50分もR-RATEDはちょっと重たかった・・・。たぶんLIBRAでもDREEM BOYでも、この場で50分は長すぎるよ。
これが今のR-RATEDの勢いを表している、とも言えると思うけど。
AKLO
もっととっつきにくい、いわゆる「嫌なバイリンのニセSWAG金持ち」というイメージだったのだが(我ながらひどい認識だ)、非常に良かった。まっとうに地に足ついてる感じ。
俺がおっさんになって、若い子のクールな感じを受信出来なくなってただけだったのだろうか。
好青年な感じで、ガキの頃にBBPでRINOを観てたのに、今自分がそのステージに立ってて、しかも同じように歓声を貰える事がとても嬉しい、と素直に言っていたところも非常に好感が持てた。
アルバム買ってちゃんと聴いてみよう、と思えました。
Kダブシャイン
いつも通りのコッチャン。「ロンリーガール」が聴けて、一緒に歌えて幸せでした。
BBP、3年連続でトリにKダブ先生観てるんだよなぁ。行きだした最初から今年までずっとトリがKダブだけど、ここまでくると夏の風物詩な感じがするんだよな。
まぁ、まだ行きだして3年目だからあまり言えることは無いが、それまでドキドキして雑誌やネット上のレポートを読んでいて想像していたような「ヒップホップの聖地」では確かにあるのだが、キレイゴト抜きでいえば、まぁガラは悪いし、マナーも悪いのは確か。
んなことはロックでもパンクでもメタルでも一緒なので私も慣れっこになってしまっていて、3年前に当時の彼女を連れてった時に、「怖い」「客席だろうと煙草をそこかしこで吸ってる」と言って、しばらく経つと公園の端のベンチで座って待っていた彼女にイライラしたものなのだが、今回こういう事になったことで改めて考えてみれば、普通の反応としてはそうなのかもなぁ、と思ってしまった。
「一般でも有名なキングギドラの人のライブ」より「禁煙の所で煙草吸ってる人がいるから嫌」のが強いのだ。
「ユニティ」というのは必要だし、いい思想だと思うのだが、同様に「ユニティ」意識の強いハードコアパンクやメタルのライブに行っていた、そして出演していた自分の立場を考えてみると、彼ら(私ら)は「仲間」「身内」だと思ったらメチャメチャ優しいのだが、それ以外には非常にキツイ態度をとる、という特徴が確かにある。これは差別的な扱いを受ける集団にはありがちな、悲しい事だ。
「今度、着なくなった服とかあげるよー。ウチきなよー」なんてニコニコ喋りながら、田舎モノで電車の乗り換えがわからない俺をわざわざ送ってくれるのだが、地下鉄のホームで当然のように煙草を吸い、酒瓶をポイ捨てする様は、なかなか困ったものだったりするのだ。
少なくとも俺に対しては超いい人なだけに余計。
たしかにどのジャンルでもありがちな問題ではあるのだが、代々木公園のBBPのステージで声を枯らして叫べば、もしかしたら状況は良くなるかもしれない、という意識が、演者に、そして観に行っただけのただのファンの自分の中に、まだギリギリある、というのは今やHIPHOPだけかもしれない、とも思う。
それは、単純に売れないからファンが少ない、とかそういう事ではなくて、「正しい知識、知恵、理解と論法は、正しい方法と行動を導く」というズールーネイションの信条がいまだにHIPHOPの中に生きていて、そういう意識を自分も持ったのだ、と信じている。
「ヒップホップはロックのように上手く商売にするのを失敗した」とはよく言われることだが、これが上手くいけば、いずれは「全く新しい勝ち方」に繋がる、と思いたい。
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