2013年01月27日
<STUDIO COAST 10th Anniversary> 般若/The band apart 2マン 2013/1/27 at 新木場STUDIO COAST
B BOY PARK、昭和レコードツアーときて、次はワンマンで般若観るぞ!と思っていたのだが、今回見つけたのは何故かバンアパとの2マン。観たいけど、さすがに・・・と敬遠していたのだが、以前チケットと買うときに利用したe+からメールが来た。
『e+★STUDIO COAST 10th Anniversary 東京公演 10組20名様ご招待!』
メールが来たのが22日、ライブは27日なので、「日程ギリギリだし、これもしかしたら当たるかも」と思って応募。まぁメール送るだけだったし。
そしたら一昨日
『先日お申込みいただきました 「STUDIO COAST 10th Anniversary 東京公演」 ご招待にお客様が当選されました! 』
本当に当たりました。e+さん、ありがとうごうざいます!
タダで観させてもらったし、長めに感想書きます。
という事で急遽観られる事になったのだが、当たったら当たったでなかなか不安になるもんで。もしかしたら全然チケット売れてないのかもなー、とか思いつつ会場へ。
今回思わず何度も確認してしまったのだが、オープン4時/スタート5時なのだ。いくら日曜とはいえ早過ぎないか?2時間ずつやったりすんのかな?なんて思いながら15分前に到着。
住宅街の中にある箱に比べて、格段に待てるスペースがあるとはいえ、パラパラとしか人がいない・・・・。いつも見かけるコインロッカーの取り合いなんか全く無く、駐車場に集まった不良くらいの感じでバラバラに座ったりしてる。開場15分前ですよ?さらに不安になる。
少し待って開場。私は抽選で当たったので当日券売り場でメールのプリントアウトと免許証を見せて当日券を貰った。当選メールのみで会場に行くのもなかなか不安だったが実にスムーズ。
会場に入ってステージを見ると、ターンテーブルに昭和レコードの幕。そりゃ般若が先だよな。
今日はタダで観る、という事で後ろで邪魔にならないよう観ていようと思い、後ろの方で待機。しかし、ステージ前のゾーンですらスカスカだ。
開演までの1時間で客は増えたものの、結局座って開演を待てている人がいるくらい。真ん中の柵の後ろは踊れるくらいスカスカ。さらにその後ろの階段を上がったところのゾーンには逆にけっこう人がいるのが皮肉だ。
ほぼ定刻通りに般若スタート。
短いセットしか観た事が無いし、正直「HANNYA」以降は、アルバムとしては聴きこんではいないのでロングセットで新しい曲ばかりだと困るな、と思っていたが、サングラスと真っ黒いキャップに黒いTシャツというシンプルないでたちで最近の定番の「ボタンひとつ」でスタートし、新旧取り合わせたセットリストで、後ろで観ていても最高で1時間ほどのライブはあっというまでした。曲名まではポンと出てこないが、やっぱ曲全部知ってるし、ほとんど口ずさんでました。特に最近のアルバムだと、トラックがあんまり好きではないのが多かったが、やっぱライブで観ると違うね。いいわ。
かたくなに1MC1DJで、サイドMCを置かないスタイルなのに、不足を感じないし、最後まで疲れた様子も見せず、素晴らしいライブだった。
メモとかはしてないけど、あと「BLACK RAIN」「境界線」「はいしんだ」「土足厳禁」「カバディ」「最ッ低のMC」「夢の痕」「Beats&Rhyme」「やっちゃった」「猿」「ビルの向こう」「時代遅れ」「陽が昇れば 」「世界はお前が大っ嫌い」とかやったかな。順番はメチャクチャ。
「時代遅れ」で今日の唯一のゲスト晋平太登場。曲の後、しばらくフリースタイルをかまして「ヒップホップでも盛り上がってね」なんて言いながら帰っていく。嘲笑の対象となりがちなフリースタイルだが、晋平太ほどの磨いた技術を見せつけられると、バンアパ目当ての客からも素直に感嘆の声が漏れていた。
「関係あんの?」や「土足厳禁」では客が戸惑いつつ盛り上がる感じがおもしろかったな。やっぱり初めて聴いたんだなぁ、そりゃインパクトあるわなぁ。
「バンアパの前座だと思ってきたから」と般若も言っていたが、確かにここにはバンアパ目当ての客がほとんどだった。だが好き嫌いはともかく、いいライブをしたアーティストに対する拍手やMCへの反応は暖かかった。2列くらいしかいないのに、後ろにいる俺にも聴こえるくらいレスポンスしてたステージ前の般若ファンも尊敬。叫びすぎて俺みたいに喉壊さないようにね。
般若はインタビューやMCでは言葉少なでぶっきらぼうに、しかも天邪鬼な感じに話す事が多いので、たまに惑わされるのだが、今回、完全アウェイでやったことでイロイロ見えてきた。
正直、今回は大多数の観客はバンアパ目当てだった。手を上げたりレスポンスを返すのは、ステージ前の2列ほど。その他の多くの客は、バンアパ用の場所取りでしかなく。後ろの方は休憩タイムだった。とはいえ年齢層が高いせいか、大人な暖かい雰囲気ではあったので、拍手は多かったし、徐々に受け入れられている感じはあった。
そんな中で冗談交じりながらも、あくまでラッパーとして正対しようとする真摯な姿はやはり輝いていた。
昭和レコードツアーの時のようにまずサ上とロ吉がほぐして暖めて、とやればもっとレスポンスはよかっただろうし、MCで般若が喋ると毎回爆笑が起こっていたので、やろうと思えばそういう興味の持たれ方も出来たと思う。最初は、いつもの自重するような自分をも馬鹿にするような感じ以上に、アウェイだという事を意識したMCだったが、下ネタだったり、DJ FUMIRATCHは大学生で明日テストだと言った後「留年しやがれ」と毒ずくなど、そういうオモシロMCで盛り上がってしまったのを見て「あれ?こういう感じが盛り上がるの?でも俺そういう喋り好きじゃないから」「汚い言葉とか凄い抑えてるからね」とあくまで音楽を、ラップを聴いてくれという姿勢は融通が利かないようにも思えるが、これが一番の正解だと、私も思う。
「般若は昔と変わった」とはよく耳にする。私も、ここ2作くらいは少し敬遠していた。それは、こういう態度が作品にも出ているからだろう。でも私はこれが、正統な進化だと思っているからこうやってライブを観に行っている。次のアルバムは春頃らしい、楽しみだ。
しかし、こうヒップホップファン以外と観ると、ヒップホップの中では異端な般若が、やっぱり「いわゆる凄くヒップホップの人」に見えたのは意外だったな。キャラクター売りでは無く、ヒップホップ作品として世間に受け入れられるまでの道のりは険しい。
しかし、
「ここら辺あんま来ないし、ageHaも2回くらいしか出てないし、あんまりここにゆかりが無いんだけどさ」
「夜中のライブだと客が酔っ払ってるからさ、こういう風に会話が成立するの珍しいね」
「音楽が好きな人はどのくらいいますか?」イエー! 「以外に少ないね」
「スタジオコーストが好きな人どのくらいいます?」 ・・・ィェ-。
「あれ?俺訊いちゃいけないこときいた?」
はメチャ笑いました。
我ながら長いね。バンアパはあんまり詳しくないから手短に。先に言っておくけど、私は般若の大ファンで、バンアパはあまり好きではありません。この先はそれを解ってから読んで下さい。
6、7年前に、週8くらいで遊んでいた友達がバンアパ好きで、よく家で流していたので、曲は3rdアルバムくらいまでは知ってるのが多い。ただ、あまり好きでは無いのでそれ以降は一切聴いていない。
いいバンドだとは思うし、演奏力には定評があり、安定してヒットを飛ばしているので、期待していた。
でも・・・・うーん、最初の曲はクリムゾンの「Elephant Talk」の劣化版みたいでガッカリしてしまったし、その後、私も知っている人気曲が続き、この頃には少なくとも8割は客が入った会場で、前のゾーンなんかギュウギュウでイントロ弾くだけで大盛り上がりなんだけど・・・そんなに上手いとも音楽性が秀でてるとも思えないんだけどなぁ。音楽性やテクニックでいうと54-71とかザゼンとかほどあるわけでも無いし、英詩だという事も含めて唄の存在感が希薄に思えた。メロコアとAORの中間っぽかったかな。
過去の人気曲で大盛り上がりなのに、日本語詩だったのでおそらく最新であろう曲には反応が鈍い観客を見ていると、わりと高い年齢層や、小奇麗なカップルが多い事からも、「20代後半〜30代の懐メロ」という言葉が頭に浮かんでしまった。
マジメで実直そうなVo&Gを筆頭に、いいバンドだとは思うのだけど、1発でやられるようなキラーチューンや、スネア1発カッティング1発でのせられてしまうような事は、俺には無かったなぁ。
まぁでも大盛り上がりでしたよ。
というわけで、まぁバンアパのワンマンでいい感じはしたけど、こうやってヒップホップ広めていくのも大事だよな、とか思いました。
2マンで、両者ともに1時間ちょっとのステージ。5時スタートで終わったのは7時過ぎ。いや、健康的ではあるけどやっぱりさすがに早すぎるよ。さすがに物足りない。
なんだか、アニヴァーサリーというより、ショーケースライブみたいでした。
チケットに黒いマジックで塗りつぶされた所があったので透かして見たら「the band apart/他」と書かれてたので、けっこう急に決まったのかな?イロイロ勘ぐっちゃいますね。
なんにせよ、タダで観られたので文句は無いですが。
重ね重ねe+さん、ありがとうございました。
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