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「ブラックパワー・ミックステープ アメリカの光と影」





到底「解る」とは言えないが、ガキの頃からずっとマイノリティとしての自覚があり、当然嫌な事も山ほどあったわけなのでやはり興味はある。
私にとっては黒人の公民権運動もヘンリー・ダーガーなどのアウトサイダーアートも根本的には同じように考えていて、「少数(マイノリティ)対多数(マジョリティ)」という構造に見えるのだ。
Minor Threatに「Guilty of Being White」という曲があるが、これは別に白人至上主義なわけではなく、黒人の多い地域に育ったので奴隷制のことでよく責められた、俺の生まれる100年も前の事なのに、という歌なのだが、まぁ総じてこんなものなのだろうな、という思いだ。

当然、人種差別問題はとても複雑な上、日本人の自分にはわかりかねることも多々あるので難しいなぁと思いながら傍観している感じ。
スウェーデンのテレビ局フィルム倉庫に眠ったままだったというこのフィルムは、そんな感じで見ている自分にはうってつけだった。
今となってはとても貴重な記録であるこのアメリカの公民権運動のフィルムを見ながら、ミュージシャンなどのアフリカ系アメリカ人の著名人が語る、という構成なのだが、「ドキュメンタリー」というより「記録」といった感じがして、無理に何かの結論に導こうとするでもない感じが良かったです。
キング牧師やマルコムXはもちろん知っていたし、ブラックパンサー党もなんとなく知ってはいたが、内部にこんなに自然に入っていっている映像も珍しいだろう。どこか遠い中東で行われていたワケではなく、アメリカという一国の中で独立国のように存在していた事は強烈なインパクトがあったし、当時の主席であるストークリー・カーマイケルのキャラクターも興味深かった。いわゆる黒人のコメディアンの原型と言われるワッツタックスに出てくる喋りまくるオッチャンと真逆のイメージで、シニカルで理知的で相手を挑発する、攻撃的な人物だ。「差別されてかわいそうな黒人の抵抗」という公民権運動のイメージを大きく裏切るだろう。

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